JP5805728B2 - 車両用シフトレバー装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両用シフトレバー装置に関する。
車両用シフトレバー装置には、球状部から延出するシフトレバー(レバー部材)と、その球状部の外面に対応して湾曲する球状凹面上にその球状部を配置して摺動回転可能に保持する保持部材とを備え、その球状凹面上で球状部を摺動回転に支持させることにより、シフトレバーが球状部を中心にその摺動回転方向に沿って搖動操作(移動操作)が可能に構成されるタイプのものがある(例えば特許文献1)。このタイプの場合、シフトレバーは、その可動範囲(移動範囲)が各シフトポジションへと到達する所定経路(移動経路)のみに規定されるよう可動範囲を規制するガイドが設けられ、各シフトポジションへの選択操作が可能とされている。
しかしながら、球状部にてシフトレバーの搖動操作が支持されるタイプの車両用シフトレバー装置では、シフトレバーの球状部を保持する保持部材が、球状部を上下から挟み込む構造を必要とする。例えば、上下に分離した保持部材によって球状部を挟み込み、所定の組み付け部材によって分離阻止する組み付け構造がある。さらに、特許文献1のように、球状部を下方に抜け落ちないよう上方の開口から収容する有底筒状の保持部材(ボールシート)を用意するとともに、その保持部材の外周壁部に、開口の内外に弾性変形可能な複数の弾性片を設け、さらにそれら弾性片の上方側に、収容した球状部の開口からの離脱を妨げる開口の内向きに突出した係止爪を上端に設けた構造もある。前者の構造は、上下双方の保持部材と1つの組み付け部材との、合わせて3部材を要する。後者の構造は、1つの保持部材(ボールシート)のみでよいように見えるが、実際には、保持部材に球状部を収容した後、球状部の離脱を可能にする弾性片の外向きに開く弾性変形を規制し、内を向く係止爪の係止解除を阻止する規制部材(ベースブラケット)が必要となるため、結局は2部材を要することになる。また、弾性変形を伴う組み付けには、一定以上の力を要するために組み付け作業性において、劣る要因となりうる。
このように、球状部を保持部材の球状凹面上で摺動回転可能に保持するタイプのシフトレバー装置では、球状部を保持するための部品数が多くなるという問題があり、コストや組み付け作業性に課題を残している。
本発明は、シフトレバーの球状部を保持部材の球状凹面上で摺動回転可能に保持するタイプの車両用シフトレバー装置において、球状部を保持する部品点数を減じて、コスト削減及び組み立て作業性の向上を可能にすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シフトレバー装置は、
球状部を有したレバー部材と、前記球状部の外面に対応して湾曲する湾曲凹面上に前記球状部を配置して摺動回転可能に保持する保持部材と、前記保持部材による保持により前記球状部を中心とする搖動操作が可能とされた前記レバー部材の搖動操作範囲を所定経路のみに規定する操作経路規定部材と、を備える車両用シフトレバー装置であって、
前記保持部材は、前記湾曲凹面の一部にその裏面側まで貫通する開口を有し、
前記球状部は、前記湾曲凹面上に摺動回転可能となるよう当接して配置される際に、前記開口内に前記湾曲凹面側から挿通され、先端側が該湾曲凹面の裏面側まで到達するよう突出形成された突出部を有し、
前記突出部は、前記開口内に挿通される突出基部と、その挿通方向の先端側で該挿通方向に対する直交方向側に延出し、該突出部が前記開口に挿通された直後に(前記球面状部を前記湾曲凹面上で摺動回転させる形で)前記レバー部材を所定方向に回転させることで、前記湾曲凹面における前記開口を除いた残余部の裏面側に回り込んで該突出部の前記挿通方向の逆向きへの離脱を阻止する離脱阻止部と、を有する一方、
前記離脱阻止部を、前記残余部の裏面側に回り込んだ前記挿通方向周りの所定の離脱阻止位置に拘束して、前記レバー部材の前記所定方向の回転を阻止する回転阻止手段を備えることを特徴とする。
球状部を有したレバー部材と、前記球状部の外面に対応して湾曲する湾曲凹面上に前記球状部を配置して摺動回転可能に保持する保持部材と、前記保持部材による保持により前記球状部を中心とする搖動操作が可能とされた前記レバー部材の搖動操作範囲を所定経路のみに規定する操作経路規定部材と、を備える車両用シフトレバー装置であって、
前記保持部材は、前記湾曲凹面の一部にその裏面側まで貫通する開口を有し、
前記球状部は、前記湾曲凹面上に摺動回転可能となるよう当接して配置される際に、前記開口内に前記湾曲凹面側から挿通され、先端側が該湾曲凹面の裏面側まで到達するよう突出形成された突出部を有し、
前記突出部は、前記開口内に挿通される突出基部と、その挿通方向の先端側で該挿通方向に対する直交方向側に延出し、該突出部が前記開口に挿通された直後に(前記球面状部を前記湾曲凹面上で摺動回転させる形で)前記レバー部材を所定方向に回転させることで、前記湾曲凹面における前記開口を除いた残余部の裏面側に回り込んで該突出部の前記挿通方向の逆向きへの離脱を阻止する離脱阻止部と、を有する一方、
前記離脱阻止部を、前記残余部の裏面側に回り込んだ前記挿通方向周りの所定の離脱阻止位置に拘束して、前記レバー部材の前記所定方向の回転を阻止する回転阻止手段を備えることを特徴とする。
上記本発明の構成によれば、球状部から突出した離脱阻止部を、湾曲凹面に形成された開口内に挿通した上で、その挿通方向周りに回転させるだけで、湾曲凹面から離脱不能な組み付け状態とすることができるため、組み付け作業性に優れる。また、この構造は、いずれも球状部側と湾曲凹面側とに従来にない追加構造を予め形成しておくだけで実現可能であり、レバー部材に設けられた1つの球状部を、1つの保持部材だけで離脱不能に保持できるため、部品点数も少ない。
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。
本発明の車両用シフトレバー装置1は、図1〜3に示しように、球状部14を有するレバー部材(シフトレバー)10と、その球状部14の外面14a(図3参照)に対応して湾曲する球状凹面24a上にその球状部14を配置して摺動回転可能に保持する保持部材20と、を備える。球状部14が球状凹面24a上で摺動回転に支持されることにより、レバー部材10は、球状部14を中心に搖動操作(移動操作)が可能とされ、球状凹面24a上での球状部14の摺動回転方向に沿って搖動可能とされる。
レバー部材(シフトレバー)10は、図1に示すように、先端側にユーザーがシフト操作するための把持部(図示無し)が設けられるレバー軸部11と、レバー軸部11の基端側に設けられる中間部12と、中間部12のレバー軸部11とは逆側に設けられる球状部14と、を備える。
レバー軸部11は、その軸線11zが球状部14の径方向外向きに直線状に延出形成される。
球状部14は、保持部材20の湾曲凹面24a上に、摺動回転可能となるよう当接(面接触)して配置される。ここでの球状部14は、中間部12から下方に延出形成されており、その延出方向(ここでは軸線11zに沿った図中下向きの方向)に対し垂直な円形断面の径が、中間部12側からその延出方向に向かうに従い増大していき、最大径位置を経た上で減少して頂部に至るような球状をなす。つまり、球状部14は、完全な球体を半分から上の位置で水平に切断したときの下側部分と同形状をなし、その切断面を中間部12に密着させたような形で中間部12から延出している。また、ここでの球状部14は、上記完全球体状態における中心位置を、上方に延出するレバー軸部11の軸線11zが通過する形で形成されている。
また、球状部14には、図8(a)から図8(b)に示すように、保持部材20の湾曲凹面上に当接して配置される際に、湾曲凹面24aの一部に形成される開口24h内に湾曲凹面24a側から挿通され、先端側が該湾曲凹面24aの裏面24b側まで到達するよう突出形成された突出部140が形成される。
ここでの突出部140は、開口24h内に挿通される突出基部142と、開口24h内への挿通方向(ここでは軸線11zに沿った図中下向きの方向)の先端側でその挿通方向に対する直交方向側に延出する離脱阻止部141と、を有する。
離脱阻止部141は、突出部140が開口24hに挿通された直後に(図8(b)の状態)、レバー部材10を、球面状部14が湾曲凹面24a上で摺動回転する形で所定方向に回転させることで、図4に示すように湾曲凹面24aにおいて開口24hを除いた残余部の裏面24b側に回り込んで、該突出部140の挿通方向の逆向きへの離脱を阻止した状態、つまりはレバー部材10の挿通方向の逆向きへの離脱を阻止した状態(図8(c)の状態)となる。なお、ここでいう湾曲凹面24aにおける開口24hを除いた残余部とは、結局のところ湾曲凹面24aそのものであり、符号24aにて示されている。
ここでの突出基部142は、球状部14に対しレバー軸部11とは逆側の下端側の頂部からレバー軸部11の軸線11zに沿って下方に突出する。
ここでの離脱阻止部141は、突出基部142の突出先端側からその突出方向(ここでは軸線11zに沿った図中下向きの方向)に対し直交する方向に延出するとともに、その延出先端に向かって、湾曲凹面24aの裏面24bに対する対向面141aがその裏面24aに沿った湾曲面をなす。なお、湾曲凹面24aは壁部240に形成されており、壁部240の裏側に裏面24bを有するが、その裏面24bは、図6及び図7に示すように、その表面の湾曲凹面24aと同様に、湾曲凹面24aに沿って湾曲する湾曲面をなす。従って、壁部240は、それら表裏に湾曲面24a、24bを有した板状の湾曲壁部240である。また、離脱阻止部141も同様、表面をなす湾曲壁部240との対向面141aと、その裏面141bとの双方が、湾曲凹面24aに沿って湾曲する湾曲面をなす湾曲延出部である。
保持部材20は、湾曲凹面24aと開口24hが形成される保持部24を有する。
保持部24は、保持部材20の上面20aから下方に凹む凹部として形成される。即ち、保持部24は、離脱阻止部141を湾曲凹面24a側(上側)からその裏面24b側(下側)に到達するよう挿通可能に形成された開口24hを有し、その開口24hに挿通されて裏面24b側に達した離脱阻止部141は、その挿通方向周りに回転させることにより、湾曲凹面24aにおいて開口24hを除いた残余部の裏面24b側に回り込み、その裏面24bに対し上記挿通方向において対向して位置する。
開口24hは、図6及び図7に示すように、湾曲凹面24aの底位置から湾曲方向24Rに沿って延出形成されるが、その延出した先には、球状部14が当接する湾曲凹面24aの一部24ac(図4参照)が存在する。これにより、球状部14の回転摺動を安定支持できる。
ここでの開口24hは、図6に示すように、湾曲凹面24aの底位置から該湾曲凹面24aの湾曲方向24Rに沿った複数方向(ここでは2方向)に延出形成され、底位置には、図4に示すように、円柱状の突出基部142が進入して貫通配置される中心開口領域24h1を有する。中心開口領域24h1は、突出基部142より大径の円形開口24hとして形成され、図6及び図7に示すように、突出基部142と共に球状部14における底位置側の先端14kを、中心開口領域24h1内に進入した状態とする。
また、ここでの開口24hは、図4に示すように、円形の中心開口領域24h1と、区形状に延出する外周側開口24h2領域とが連通した形状をなす。比較的広い面積の円形の中心開口領域24h1があることで、突出基部142を太くして突出部140の強度・剛性を増すことができる。また、外周側開口領域24h2は、中心開口領域24h1を挟んで対称に形成される。これにより、湾曲凹面24aに面接触して配置されるレバー部材10の脱落を、安定した状態で阻止できる。
なお、本実施形態の保持部材20は、図1に示すように、保持部24やこれに配置されたレバー部材10の中間部12および球状部14を内部に収容するケース2の一部として形成される。ここでのケース2は、下側ケース20と上側ケース30とが上下に係合固定されるものであり、保持部材20は、その下側ケース20として設けられる。ここでの保持部材20は、各部が一体に成形された樹脂射出成型体である。
本実施形態の車両用シフトレバー装置1は、保持部材20による保持により、レバー部材10に対し球状部14を中心とする搖動操作が可能とされるが、このレバー部材10の搖動操作範囲を所定経路のみに規定する操作経路規定部材30を備える。
操作経路規定部材30は、図2に示すように、レバー部材10の可動範囲(移動範囲)が各シフトポジションへと到達する所定経路(移動経路)のみに規定されるよう可動範囲を規制する操作経路規定部(操作ガイド部)31を有する。これにより、レバー部材(シフトレバー)10への揺動操作による各シフトポジションへの選択操作が可能となる。ここでの操作経路規定部材30は、レバー部材10のレバー軸部11が貫通配置される貫通孔31が形成された上側ケース30であり、操作経路規定部31は、上側ケース30の上面壁部30Tに、上下に貫通する形でレバー軸部11が通過可能な所定経路を形成する貫通ガイド溝(貫通孔)31として形成されている。この上側ケース30も樹脂射出成型体である。ここでの操作経路規定部31は、ニュートラルポジションから各シフトポジションへとつながる経路として上下方向に貫通形成された貫通ガイド溝であり、同様の貫通ガイド溝が形成された意匠部材50が直上に被覆して配置される。上側ケース30の上面壁部30Tには、意匠部材50を収容固定する収容凹部35が形成され、貫通ガイド溝31をなす操作経路規定部31は、その収容凹部35の底面側の壁部に貫通形成されている。
本実施形態の車両用シフトレバー装置1は、図2及び図7に示すように、保持部材20の開口24hに挿通された離脱阻止部141の回転可能範囲を、開口24hへの挿通直後の挿通直後位置24sと、離脱阻止部141が挿通方向とは逆向きに抜けない離脱阻止位置24tとの間の角度範囲に規制する回転範囲規制手段4を備える。
回転範囲規制手段4は、図2に示すように、レバー部材10において、離脱阻止部141を開口24hに挿通する挿通方向(ここでは軸線11zに沿って図中下向きの方向)に対し直交する側に向かって外向きに延出形成された外向き延出部(腕部)13を有する。さらに回転範囲規制手段4は、保持部材20において、球状部14から下方に突出する離脱阻止部141が開口24hへの上記挿通方向に向かって挿通されることによって挿通直後位置24sに配置されるに伴い、球状部14から両側方にそれぞれ延出する外向き延出部13,13の少なくとも一部(ここでは先端部13Aを除いた基端側)を、同じく上記挿通方向に向かって進入させて内部に収容する収容部23を有する。
ここでの外向き延出部13は、レバー部材10において、球状部14を湾曲凹面24a上に当接配置する際に、離脱阻止部141を開口24hに挿通したときの挿通方向(ここでは軸線11zに沿った図中下向きの方向)において、球状部14の両側方から互いに逆に向かう形で外向きに突出する円柱状の突出部である。
ここでの収容部23は、湾曲凹面24a上に当接配置される球状部14の配置空間と連通するように、当該球状部14側となる内側が開放形成されており、湾曲凹面24a上に当接配置された球状部14から側方に延出する外向き延出部13が外向きに通過する形で配置されている。また、収容部23は、上記挿通方向の逆側となる上側が開放形成されており、内側の湾曲凹面24a上に球状部14を当接配置させる際に、球状部14から側方に延出する外向き延出部13が上記挿通方向に進入する進入口として形成されている。
さらに収容部23は、外向きに通過する形で配置された外向き延出部13を、挿通直後位置24sから離脱阻止位置24tまでの円弧区間において回転往復可能にする回転空間を有する。即ち図4に裏側(底面)から示しているように、収容部23は、外向き延出部13の円弧区間の両端に、外向き延出部13に対し回転方向において当接して挿通直後位置24sと離脱阻止位置24tを規定する挿通直後位置規定内壁面23sと離脱阻止位置規定内壁面23tを有して形成される。
本実施形態の車両用シフトレバー装置1は、突出部140が開口24hに挿通され、湾曲凹面24aの裏面24b側に回り込んだ離脱阻止部141が、その挿通方向周り(ここではレバー軸部11の軸線11z周り)に回転して、その挿通方向周り所定の離脱阻止位置24sに到達した際に、離脱阻止部141がその到達状態に拘束されるよう、レバー部材10の回転を阻止する回転阻止手段3を備える。
回転阻止手段3は、図1及び図7に示すように、上記外向き延出部13を有するとともに、上側ケース30において、挿通直後位置24sから離脱阻止位置24sに回転移動した状態の外向き延出部13(図8(c)参照)を、その回転方向前後にて当接する形で回転移動を規制する回転規制部33(図8(d)参照)を有する。
ここでの回転規制部33は、保持部材20をなす下側ケース20に設けられた収容部23にて上記挿通方向周りに回転可能に収容された外向き延出部13の先端13Aを、その回転方向前後で挟むよう形成される。なお、回転範囲規制手段3に別の構成を採用してもよいが、ここでは外向き延出部13を利用することにより、外向き延出部13をそのまま搖動動作の回転軸として機能している。
具体的にいえば、保持部材20における収容部23は、図7に示すように球状部14が配置される内側とは逆の外側が開放形成されており、外向き延出部13を収容した際に、その外側の開放側から先端13Aを外向きに突出させる。一方、上側ケース30は、下側ケース20をなす保持部材20に組み付けられたときに、収容部23の外側の開放側を塞ぐ側面壁部30Sを有するが、その側面壁部30Sには、収容部23内で収容された外向き延出部13の先端13Aを、該外向き延出部13が離脱阻止位置24tに位置している場合にのみ外向きに貫通して配置させる切欠き部33を有する。切欠き部33内に先端13Aが進入した外向き延出部13は、その先端13Aが切欠き部33の両内壁面に挟まれるため、挿通直後位置24sへの移動が阻止され、離脱阻止位置24tに拘束される。つまり、この切欠き部33が回転規制部33として機能している。
ただし、切欠き部33は、外向き延出部13の他の方向への移動を許容する形で形成されている。例えば切欠き部33は、上下方向に延出して形成されているため、外向き延出部13の先端部13A側の上下動が許容されている。これにより、外向き延出部13の上下動に対応するレバー軸部(シフトレバー)11の揺動動作が許容されている。
なお、切欠き部33は、下方を開放する形で形成される。レバー部材10は、保持部材20をなす下側ケース20に配置される際に、突出部140を開口24hに挿通させ、かつ外向き突出部13を収容部33内に進入・収容させ、かつ球状部14を湾曲凹面に当接(面接触)させる形で、下側ケース20に対し配置される(図8(b)参照)。このとき、下側ケース20に配置されたレバー部材10は、外向き延出部13が挿通直後位置24sに位置しているが、この外向き延出部13が離脱阻止位置24tに到達するよう回転させる(図8(c)参照)。その上で、レバー部材10は、レバー軸部11を上面壁部30Tの貫通ガイド溝31内に挿通させる形で、上側ケース30を下側ケース20に対し上側から被せて組み付ける(図8(d)参照)。このとき外向き延出部13は、図8(c)に示すように離脱阻止位置24tに位置しており、その状態で先端部13Aが、下側ケース20の収容部23から外に突出しているため、切欠き部33の下方の開放側から切欠き部33内の奥(上方)へと進入可能となる。そしてその先端部13Aが進入した状態で、上側ケース30と下側ケース20とが組み付け固定されてケース2となることで、外向き延出部13は、切り欠き部33の内壁面に挟まれて、上記挿通方向周りに回転しないよう拘束され、離脱阻止位置24tに保持された状態になる。つまり、切り欠き部33は、下方を開放して形成されていることで、上側ケース30を下側ケース20が組み付ける際に外向き延出部13の先端部13Aを下側からの進入させる進入口として機能している。
上側ケース30と下側ケース20との組み付け固定は、ボルトとナット等のような周知の締結部材8,9を適宜用いる形で行われる。係合爪等による係合固定でもよい。
本実施形態の車両用シフトレバー装置1には、離脱阻止部141を開口24hに挿通する形で球状部14が湾曲凹面24a上に当接配置されるに伴い、当接配置されたその球状部14が湾曲凹面24aから離脱することを妨げる仮抜け止め状態とする仮抜け止め手段5を備える。なお、離脱阻止部141は、湾曲凹面24a上に当接配置された球状部14の離脱を妨げるのではなく完全阻止するものであるから、この仮抜け止め手段5とは別物である。
仮抜け止め手段5は、図3及び図6に示すように、保持部材20及び球状部14のうちのどちらか一方に設けられ、他方に向かって突出する係止爪25tと、他方に設けられ、離脱阻止部141を開口24hに挿通する形で球状部14が湾曲凹面24a上に当接配置されるに伴いその係止爪25tが係止することにより、球状部14の湾曲凹面24aからの離脱を妨げる係止受け部15tと、を有する。即ち、係止爪25tは、保持部材20及び球状部14の一方に設けることができ、その一方(係止爪25tが設けられる方)には、他方に対し先端側が離間する弾性変形が可能な弾性係止片25を設け、係止爪25tを、その弾性係止片25の先端側に設けることができる。これにより、球状部14を湾曲凹面24aに当接配置するに際して、球状部14は、弾性係止片25を外向きに押し広げる形で上記挿通方向(ここでは軸線11zに沿った図中下向きの方向)の奥へと進入させることが可能になり、湾曲凹面24aに当接配置された際には弾性係止片25が弾性復帰し、係止爪25tが球状部14の係止受け部15tに対し、球状部14の湾曲凹面24aからの離脱を阻止するよう係止した係止状態(仮抜け止め状態)となる。
具体的にいえば、図6に示すように、弾性係止片25は、湾曲凹面24aの一部を有するとともに、湾曲凹面24aの底側とは逆側にて球状部14を受け入れる環状開口端側が、外向きに弾性変形可能に形成される。弾性係止片25は、湾曲凹面24aの底側で湾曲凹面24aを形成する湾曲壁部240と連結しており、その内面が湾曲凹面24aの一部をなして球状部14と当接する。係止爪25tは、弾性係止片25の環状開口端側から内向きに突出形成される。係止受け部15tは、球状部14において上記挿通方向に直交する切断面のうち断面積が最大となる断面積最大位置よりも挿通方向とは逆側の断面位置で、該挿通方向逆側を臨むよう形成された係止面15tであり、係止爪15tに対し挿通方向において係止(当接)する。
なお、係止受け部15tは、少なくとも開口24hに挿通された離脱阻止部141が挿通直後位置24sから離脱阻止位置24tに回転する回転方向に沿って連続的に形成されるとよい。これにより、係止爪25tとの係止状態が、離脱阻止部141が挿通直後位置24sから離脱阻止位置24tに回転した後も継続する。ここでは、球状部14に設けられた挿通方向とは逆側を臨む係止面15tが、挿通方向周りに円環状に形成されることにより、球状部14を挟む形で対向形成された弾性係止片25の係止爪25tが全て、当該円環状の係止面15tと係止(当接)し、離脱阻止部141が挿通直後位置24sから離脱阻止位置24tに回転しても、その係止状態が途切れることなく継続するようになっている。
本実施形態の車両用シフトレバー装置1は、離脱阻止部141を開口に挿通する形で球状部14が湾曲凹面24a上に当接配置されるに伴い節度感を発生させる節度感発生手段5を備える。つまり、レバー部材10を保持部材20に組み付ける際に、球状部14が湾曲凹面上に当接状態で配置されると「カチッ」といった音や感触が作業者に伝わるよう構成されている。ここでの節度感発生手段5は、係止爪25tを有する弾性係止片25と、球状部14の係止受け部15tによって構成される。球状部14を湾曲凹面24aに当接配置するに際して、球状部14は、弾性係止片25を外向きに押し広げる形で上記挿通方向の奥へと進入していき、湾曲凹面24aに当接配置された時に、弾性係止片25が弾性復帰して係止爪25tが球状部14の係止受け部15tに対し係止する。この係止した瞬間に節度感が発生する。つまり、本実施形態の節度感発生手段5は仮抜け止め手段5である。
本実施形態の車両用シフトレバー装置1は、湾曲凹面24a上に配置された球状部14を、その湾曲凹面24aに押し付ける押付手段6を備える。
押し付け手段6は、図6に示すように、ばね部材61と、球状部が湾曲凹面に押し付けられるようばね部材をレバー部材に向かって圧縮保持する圧縮保持手段60と、を有してなる。ばね部材61は、その伸縮方向に球状部14及び湾曲凹面24aが位置するようレバー部材10のレバー軸部11の軸線11zに対し傾斜した形でレバー部材10の中間部12に当接して配置される。
ここでのレバー部材10の中間部12は、ばね部材61をその伸縮方向が球状部14及び湾曲凹面24aに向かう所定の傾斜配置方向を向くように収容するばね部材収容部16を有する。ばね部材収容部16は、有底筒型をなす形で中間部12に一体形成されている。また、ここでの圧縮保持手段60は、ばね部材収容部16に収容されたばね部材61の伸縮方向において、球状部14及び湾曲凹面24aに向かう側とは逆側に設けられる。ここでの圧縮保持手段60は、ばね部材61が球状部14及び湾曲凹面24aに向かう方向に伸縮する形で収容されたばね部材収容部16内に、そのばね部材61を奥に押し込むように挿入される挿入部材62と、その挿入部材62をばね部材61とは逆側にて支持する支持部材63とを有する。支持部材63は、係合爪62tによって上側ケース60に係合固定されている。これにより、ばね部材61は、ケース2側から球状部14を湾曲凹面24aに付勢した状態に保持される。
このように、本実施形態の車両用シフトレバー装置1では、レバー部材10の球状部14を、湾曲凹面24a上に回転摺動可能となるよう当接状態(面接触状態)で配置させることにより、レバー部材10の搖動中心位置を規定する。さらに本実施形態の車両用シフトレバー装置1では、レバー軸部11の軸線11z方向に対して直交する軸線に沿ってレバー部材10の球状部14の第一側とその逆の第二側からそれぞれ外向きに延出した円柱状の外向き延出部13,13を、上側ケース30の回転規制部33によってレバー軸部11の軸線11z周りの周方向両側から挟み込むことにより、レバー部材10を、当該軸線11z周りの回転を不可とし、かつ外向き延出部13,13の延出軸線11y周りに回転可能となり、かつ外向き延出部13,13自身の軸線11yとレバー軸部11の軸線11zとの双方と直交する軸線11x周りに回転可能となるよう規制される。つまり、湾曲凹面24aによる球状部14の面接触保持と、回転規制部33による球状部14の軸線11z周りの回転規制とによって、レバー部材10の揺動可能方向を規定するよう構成されている。これにより、レバー部材(シフトレバー)10は、その搖動中心位置が位置固定された状態で、外向き延出部13,13を回転軸とする軸線11y周りの摺動回転と、その回転軸13,13の軸線11yとレバー軸部11の軸線11zと直交する軸線11x周りを回転する摺動回転とが可能に構成され、これら互いに直交する2軸11y、11x周りの回転によって二次元の搖動操作が可能に構成され、最終的には、その二次元の搖動操作が操作経路規定部(操作ガイド部)31によって所定の操作経路に可動範囲が制限されている。
さらに本実施形態の車両用シフトレバー装置1では、レバー部材(シフトレバー)10は、外向き延出部13,13をその軸線が軸線11yとは不一致とする形で球状部14を湾曲凹面24a上に当接させて配置されるが、この軸線不一致状態によって、球状部14から突出する突出部140が湾曲凹面24aの開口24hを挿通可能となる。軸線一致状態では、突出部140を開口24hに挿通しても湾曲凹面24aの一部に接触し、開口24hに挿通不可となる。ところが、突出部140を開口24hに挿通した後であれば、軸線不一致状態から軸線一致状態となるよう回転させることができる。これにより、突出部140は、挿通方向逆向きに引き抜こうとしても、湾曲凹面24aの裏面24bの一部に接触して抜くことができない。同時に、この軸線一致状態は、回転阻止手段3により保持される。さらには、回転阻止手段3によるこの軸線一致状態の保持は、回転軸線11yを規定するだけでなく、回転軸線11xも同時に規定するため、上述した二次元の搖動操作が可能な状態になる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。例えば上記実施形態において一部の構成要件を省略する、さらには他の構成要件を追加する等、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
1 車両用シフトレバー装置
2 ケース
3 回転阻止手段
4 回転範囲規制手段
5 仮抜け止め手段、節度感発生手段
6 押付手段
10 レバー部材
11 レバー軸部
14 球状部
140 突出部
141 離脱阻止部
142 突出基部
20 保持部材
24 保持部
24a 湾曲凹面
24b 湾曲凹面の裏面
24h 開口
240 湾曲壁部
2 ケース
3 回転阻止手段
4 回転範囲規制手段
5 仮抜け止め手段、節度感発生手段
6 押付手段
10 レバー部材
11 レバー軸部
14 球状部
140 突出部
141 離脱阻止部
142 突出基部
20 保持部材
24 保持部
24a 湾曲凹面
24b 湾曲凹面の裏面
24h 開口
240 湾曲壁部
Claims (5)
- 球状部を有したレバー部材と、前記球状部の外面に対応して湾曲する湾曲凹面上に前記球状部を配置して摺動回転可能に保持する保持部材と、前記保持部材による保持により前記球状部を中心とする搖動操作が可能とされた前記レバー部材の搖動操作範囲を所定経路のみに規定する操作経路規定部材と、を備える車両用シフトレバー装置であって、
前記保持部材は、前記湾曲凹面の一部にその裏面側まで貫通する開口を有し、
前記球状部は、前記湾曲凹面上に摺動回転可能となるよう当接して配置される際に、前記開口内に前記湾曲凹面側から挿通され、先端側が該湾曲凹面の裏面側まで到達するよう突出形成された突出部を有し、
前記突出部は、前記開口内に挿通される突出基部と、その挿通方向の先端側で該挿通方向に対する直交方向側に延出し、該突出部が前記開口に挿通された直後に前記レバー部材を所定方向に回転させることで、前記湾曲凹面における前記開口を除いた残余部の裏面側に回り込んで該突出部の前記挿通方向の逆向きへの離脱を阻止する離脱阻止部と、を有する一方、
前記離脱阻止部を、前記残余部の裏面側に回り込んだ前記挿通方向周りの所定の離脱阻止位置に拘束して、前記レバー部材の前記所定方向の回転を阻止する回転阻止手段を備えることを特徴とする車両用シフトレバー装置。 - 前記開口は、前記湾曲凹面の底位置から該湾曲凹面の湾曲方向に沿って複数方向に延出形成されるとともに、前記底位置には、円柱状の前記突出基部が進入して貫通配置される中心開口領域を有し、前記中心開口領域は、前記突出基部より大径の円形開口として形成されて、前記突出基部と共に前記球状部における前記底位置側の先端も進入した状態とする請求項1に記載の車両用シフトレバー装置。
- 前記開口に挿通された前記離脱阻止部の回転可能範囲を、前記開口への挿通直後の挿通直後位置と前記離脱阻止位置との間の範囲に規制する回転範囲規制手段を備える請求項1または請求項2に記載の車両用シフトレバー装置。
- 前記離脱阻止部を前記開口に挿通する形で前記球状部を前記湾曲凹面上に当接して配置させるに伴い、その当接配置状態からの前記球状部の離脱を妨げる仮抜け止め手段を備える請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用シフトレバー装置。
- 前記離脱阻止部を前記開口に挿通する形で前記球状部が前記湾曲凹面上に当接配置されるに伴い節度感を発生させる節度感発生手段を備える請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用シフトレバー装置。
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