JP5804009B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
前記室内機に、交流電源から電力が供給されて起動する室内側電源回路と、前記室内側電源回路から電力が供給されて起動する室内側制御回路と、前記室内側制御回路によりオンオフ制御されかつ前記電力配線と前記信号線とを接続するオン状態と当該接続を遮断するオフ状態とに切り換える第1スイッチと、が設けられ、
前記室外機に、前記室内側制御回路の起動後に前記第1スイッチがオンされることにより前記交流電源から電力が供給されて起動する室外側電源回路と、前記室外側電源回路から電力が供給されて起動する室外側制御回路と、前記室外側制御回路によってオンオフ制御されるとともに、前記室外側制御回路の起動後にオンされる第2スイッチとが設けられ、
いずれかの前記電気配線が互い違いに誤配線されたことを検知する検知手段と、
前記検知手段により前記誤配線が検知されたときに、前記室内側制御回路の起動を制限することによって、前記第1スイッチのオン動作に伴う前記交流電源の相間短絡を防止する保護手段と、をさらに備えており、
前記信号線と前記共通線とが互い違いに誤配線されたとき、前記室外側電源回路は、前記第1スイッチがオンされることなく前記交流電源からの電力供給により起動し、前記室内側電源回路は、前記室外側制御回路の起動後に前記第2スイッチがオンされることによって前記交流電源からの電力供給により起動して前記室内側制御回路に電力を供給するように構成され、
前記保護手段は、前記検知手段によって前記誤配線が検知されたとき、前記室内側制御回路の起動後に前記第1スイッチがオンされる前に、前記室外側制御回路が前記第2スイッチをオフする制御を実行することにより構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、室内側制御回路が起動しない状態であっても室外機側で誤配線を検知することができる。
〔全体構成〕
図1は、本発明の一実施の形態に係る空気調和装置1の電装系統のブロック図である。
この空気調和装置1は、運転停止中に室外機10への電力供給を遮断することができる空気調和装置である。空気調和装置1は、図1に示されるように、室外機10、室内機20、及びリモートコントローラ30を備えている。
室外機10は、電装系統として、第1室外側電源回路14、第2室外側電源回路12、室外機伝送回路11、室外側制御回路13、リレーK13R,K14R,K15Rを備えている。
第1室外側電源回路14は、交流電源40から受電した3相交流を直流に変換し、いわゆるインテリジェントパワーモジュール(Intelligent Power Module、図中では「IPM」と略記)や室外ファンモータに供給する。なお、インテリジェントパワーモジュールは、入力された直流を所定の周波数及び電圧の交流に変換し、電動圧縮機のモータに給電する。本実施の形態では、第1室外側電源回路14は、ノイズフィルタ14a、2つのメインリレー14b、2つのダイオードブリッジ回路14c、リアクトル14d、及び平滑コンデンサ14eを備えている。
第2室外側電源回路12は、三相交流のR相及びS相の2相を直流(この例では5V)に変換し、室外側制御回路13に供給する。本実施の形態では、第2室外側電源回路12は、ダイオードブリッジ回路12a、平滑コンデンサ12b、及びスイッチング電源12cを備えている。ダイオードブリッジ回路12aは、一方の入力が、後に詳述するリレーK13Rに接続され、もう一方の入力が、三相交流のS相に接続されている。ダイオードブリッジ回路12aの出力は、平滑コンデンサ12bで平滑化された後に、スイッチング電源12cに入力されている。スイッチング電源12cは、例えばDC−DCコンバータで構成され、入力された直流を所定の電圧(例えば、5V)に変換して室外側制御回路13に出力する。
室外機伝送回路11は、室内機伝送回路21との間で信号の通信を行う。この通信では、信号線Sと共通線Nとの間の電位差に基づいて、ハイレベル及びローレベルの2値のデジタル信号の通信を行う。室外機伝送回路11内の通信回路(図示は省略)は、一端が共通線Nに接続され、通信回路の他端はリレーK14Rを介して信号線Sに接続されている。
リレーK13Rは、第2室外側電源回路12への交流供給の経路を切り替えるリレーである。リレーK13Rは、いわゆるC接点リレーで構成されている。詳しくは、リレーK13Rは、2つの固定接点と、ひとつの可動接点を有し、リレーK13Rのコイルに通電されていない場合は、一方の固定接点(ノーマルクローズ接点とよぶ)と可動接点とが接続され、該コイルに通電されると、もう一方の固定接点(ノーマルオープン接点とよぶ)と可動接点とが接続される。リレーK13Rの切換え(コイルへの通電の有無)は、室外側制御回路13が制御する。
リレーK14Rは、信号線Sと室外機伝送回路11との接続及び非接続を切り替えるリレーである。リレーK14Rのオンオフは、室外側制御回路13が制御する。
リレーK15Rは、室外機伝送回路11への電力供給の有無を切り替えるリレーである。リレーK15Rをオンにすれば、交流電源40から室外機伝送回路11に電力供給され、リレーK15Rをオフにすれば、交流電源40から室外機伝送回路11への給電が断たれる。リレーK15Rのオンオフは、室外側制御回路13が制御する。
室外側制御回路13は、マイクロコンピュータと、それを動作させるプログラムを格納したメモリー等を含んでいる。室外側制御回路13は、例えば室外機伝送回路11が室内機伝送回路21から受信した信号に応じて電動圧縮機等の制御を行う他、室外機10の起動時の制御(後述)も行う。室外側制御回路13は、空気調和装置1がサスペンド状態(詳しくは後述)の場合には、電力供給が断たれて動作を停止する。
室内機20は、電装系統として、室内側電源回路22、室内機伝送回路21、室内側制御回路23、リレーK2R、第1ダイオードD1、及び第2ダイオードD2を備えている。
室内側電源回路22は、ノイズフィルタ22a、ダイオードブリッジ回路22b、平滑コンデンサ22c、及びスイッチング電源22dを備えている。室内側電源回路22は、電力配線L及び共通線Nを介して交流電源40から供給された交流を直流(例えば、5Vの直流)に変換し、室内側制御回路23に供給する。
室内機伝送回路21は、既述の通り、室外機伝送回路11との間で信号の通信を行う。この通信では、信号線Sと共通線Nとの間の電位差に基づいて、デジタル信号の通信を行うので、室内機伝送回路21の通信回路の一端は、第2ダイオードD2を介して信号線Sに接続され、通信回路の他端は共通線Nに接続されている。
リレーK2Rは、電力配線Lと信号線Sとを結ぶバイパス線25に設けられており、電力配線Lと信号線Sとの接続及び非接続を切り換えるスイッチとして機能する。すなわち、このリレーK2Rをオンにすれば、電力配線Lと信号線Sとが接続され、リレーK2Rをオフにすれば、電力配線Lと信号線Sとが切断される。リレーK2Rのオンオフは、室内側制御回路23が制御する。このリレーK2Rは、本発明における第1スイッチの一例であり、電力供給が遮断された室外機10に対して電力供給を開始する起動手段としての機能を有する。
第1ダイオードD1は、電力配線Lと信号線Sとを結ぶバイパス線25にリレーK2Rと直列に設けられている。具体的には、第1ダイオードD1は、アノードがバイパス線25と信号線Sとの接続ノードND1に接続され、カソードがリレーK2Rに接続されている。第1ダイオードD1は、室内機伝送回路21へ流入する方向の交流電流を阻止する機能を有する。
第2ダイオードD2は、アノードが信号線Sの接続ノードND1に接続され、カソードが室内機伝送回路21における信号入力ノードND2に接続されている。この第2ダイオードD2は、室内機伝送回路21から流出方向の交流電流を阻止する機能を有する。
室内側制御回路23は、マイクロコンピュータと、それを動作させるプログラムを格納したメモリーを含んでいる。室内側制御回路23は、リモートコントローラ30からの指令を受けて、空気調和装置1の運転状態を制御する。室内側制御回路23は、リモートコントローラ30からの指令を受信するために、常に室内側電源回路22によって給電されている。
リモートコントローラ30は、ユーザーの操作を受け付けるとともに、ユーザーの操作に応じた信号を室内側制御回路23に送信する。ユーザーは、例えば、リモートコントローラ30のボタン操作により、空気調和装置1の運転開始、停止、設定温度調整などを行えるようになっている。リモートコントローラ30は、信号線で室内側制御回路23と結線されたいわゆるワイヤードリモコンとして構成してもよいし、赤外線や電波を用いて室内側制御回路23と通信を行う、いわゆるワイヤレスリモコンとして構成してもよい。
本実施の形態の空気調和装置1は、図7に示されるように、サスペンド状態、充電状態、ウエイト状態、及び運転状態の4つの状態を遷移する。そして、空気調和装置1の運転を開始する場合には、図7に実線矢印で示した順で、サスペンド状態から運転状態に遷移し、運転停止する場合には、同図に破線矢印で示した順で、運転状態からサスペンド状態に遷移するようになっている。
なお、以下において、待機電力とは「機器が非使用状態、若しくは何らかの入力(命令指示等)待ちの時に定常的に消費している電力」をいう。具体的に、空気調和装置1では、リモートコントローラ30の待ち受けのみを行うのに必要な電力が待機電力である。
サスペンド状態とは、室内機20には電力が供給され、室外機10には電力が供給されていない状態である。
本実施の形態のサスペンド状態は、一例として、空気調和装置1全体として消費電力が最小になる状態となっている。具体的に、本実施の形態のサスペンド状態では、室外機10は電力を受電してそれを室内機20へ供給はするが、室外機10内部の各回路や電動圧縮機などには電力が供給されていない状態である。このように、サスペンド状態では、室外機10の各回路への電力供給が断たれ、待機電力の低減を図ることができる。
充電状態とは、室外機10では、第2室外側電源回路12の平滑コンデンサ12bに充電される回路が形成され、室外機伝送回路11と室内機伝送回路21の間の信号伝送が開始されるまでの期間における状態をいう。このとき、室内機20の電力消費は、サスペンド状態と同様である。
ウエイト状態とは、運転開始時には前記充電状態を抜けた状態であり、運転停止時には運転状態(後述)から遷移する状態である。何れも、室外機10が、即時、運転状態(後述)へ移行可能な状態をいう。ウエイト状態では、室外機伝送回路11及び室外側制御回路13の動作も可能である。特に、運転停止時のウエイト状態は、電動圧縮機における冷媒圧力を均圧させるためや、運転開始と運転停止を繰り返すスケジュール運転が設定されている場合などのために設けられており、その時間は例えば10分である。なお、室内機20の電力消費はサスペンド状態と同様である。なお、図7において、ウエイト状態からサスペンド状態に戻った後は、リモートコントローラ30の操作による運転開始の指示等により、再び充電状態〜ウエイト状態への遷移がなされる。
運転状態とは、メインリレー14bをオンにして、電動圧縮機や室外ファンが運転可能な状態、若しくは運転している状態をいう。いわゆる欠相通電やサーモオフ状態もこれにあたる。なお、室内機20では、室内ファン等が運転状態となり、電力消費は、上記の各状態よりも増える。
サスペンド状態における電装系統の状態を説明する。
図1において、サスペンド状態では、室外機10は、メインリレー14bがオフの状態であり、第1室外側電源回路14からインテリジェントパワーモジュールや室外ファンモータには電力が供給されていない。また、リレーK14R及びリレーK15Rもオフ状態である。そのため、室外機伝送回路11は、信号線Sとの接続が断たれるとともに、電力の供給も断たれている。また、室内側電源回路22における平滑コンデンサ22cは、交流電源40からの電力により充電され、スイッチング電源22dが立ち上がった状態となり、室内側制御回路23は、室内側電源回路22からの給電により起動した状態となる。
図2は、第2室外側電源回路12の平滑コンデンサ12bに充電される回路が形成された時点の各リレーの状態を示す電装系統のブロック図である。
図2及び図5に示されるように、例えば、電源投入後に室内側制御回路23が起動してから所定時間t1が経過した後や、サスペンド状態からユーザーがリモートコントローラ30を操作して空気調和装置1の運転開始(例えば冷房運転の開始)を指示した場合等に、室内側制御回路23は、リレーK2Rをオン状態にする。そうすると、三相交流のR相から、電力配線L、リレーK2R、第1ダイオードD1、信号線S、及びリレーK13Rを介してダイオードブリッジ回路12aの一方の入力に到る送電経路が形成される。ダイオードブリッジ回路12aの他方の入力は、三相交流のS相に接続されているので、ダイオードブリッジ回路12aには単相交流が供給される。これにより、平滑コンデンサ12bを充電する回路が形成された状態になる。
図3は、充電状態からウエイト状態への移行完了時における各リレーの状態を示す電装系統のブロック図である。
図3及び図5に示されるように、室内機20において、室内側制御回路23は、リレーK2Rをオンにしてから所定の時間(少なくとも室外側制御回路13が起動するに十分な時間)t2が経過した後に、リレーK2Rをオフにする。これにより、信号線Sを信号の送受信に使用できるようになる。
以上により、空気調和装置1は、充電状態を抜け、即時運転状態へ移行可能な状態(すなわちウエイト状態)となる。
なお、図5において、電源投入後の少なくとも1回はウエイト状態への移行前に、室外機伝送回路11が、室外側制御回路13が起動してから所定時間t3経過後に誤配線の検知処理を実行する。この誤配線の検知処理について後に詳述する。
図3に示されるウエイト状態から運転状態へ移行する際には、室外側制御回路13は、2つのメインリレー14bをオンにする。これにより、第1室外側電源回路14によって、前記インテリジェントパワーモジュールや室外ファンモータに電力が供給されて、電動圧縮機などが運転状態になり、例えば冷房が行われる。
以上のように構成された空気調和装置1では、誤配線が生じていなければ、室内機20の電源端子TL、共通端子TN、信号端子TSがそれぞれ、室外機10の電源端子TL、共通端子TN、信号端子TSに結線される(図1参照)。
本実施の形態の空気調和装置1では、室外機伝送回路11内における電気信号(本実施の形態では、電圧信号)を監視し、当該電気信号に基づく誤配線検知処理を実行するとともに、この誤配線検知処理によって誤配線が検知された場合には、三相交流の相間短絡を防止する処理を実行するように構成されている。
図4に示すような誤配線が生じている状態では、三相交流のR相が、電力配線L、室内側電源回路22、端子TN,TS間の誤配線電路、リレーK13R、及び第2室外側電源回路12を介してS相に繋がる通電経路が形成され、室内側電源回路22と第2室外側電源回路12とが直列に接続される。したがって、図6に示されるように電源ブレーカーがオンされると、室内側電源回路22の平滑コンデンサ22cだけでなく、第2室外側電源回路12の平滑コンデンサ12bに対しても充電が開始され、各スイッチング電源22d、12cが起動する。しかし、室内側電源回路22の平滑コンデンサ22cは、第2室外側電源回路12の平滑コンデンサ12bよりも静電容量が大きくなっているので、スイッチング電源22dの動作を継続させるのに十分な電荷が供給できず、電圧の低下により当該スイッチング電源22dが停止してしまう。そのため、室内側制御回路23は起動しなくなる。
例えば、誤配線の検知は、室外機伝送回路11内に限らず、室外機10内の他の回路において行ってもよく、誤配線専用の検知回路を別途設けてもよい。また、誤配線が生じた場合に、空気調和装置の設置作業者等に報知する手段を設けてもよい。
また、リレーK2R、K14Rの代わりに半導体スイッチ(例えばトランジスタなど)を用いてもよい。
商用交流電源40には単相交流を用いてもよい。
10 :室外機
11 :室外機伝送回路
11a :検知手段
12 :室外側電源回路
13 :室外側制御回路
20 :室内機
21 :室内機伝送回路
22 :室内側電源回路
23 :室内側制御回路
40 :交流電源
K2R :リレー(第1スイッチ)
K14R :リレー(第2スイッチ)
L :電力配線
N :共通線
S :信号線
Claims (2)
- 交流電源(40)からの交流を送電する電力配線(L)と、信号を伝送する信号線(S)と、交流の送電と信号の伝送に共用される共通線(N)とを含む複数本の電気配線(L,N,S)で接続される室内機(20)及び室外機(10)を備えている空気調和装置であって、
前記室内機(20)に、交流電源(40)から電力が供給されて起動する室内側電源回路(22)と、前記室内側電源回路(22)から電力が供給されて起動する室内側制御回路(23)と、前記室内側制御回路(23)によりオンオフ制御されかつ前記電力配線(L)と前記信号線(S)とを接続するオン状態と当該接続を遮断するオフ状態とに切り換える第1スイッチ(K2R)と、が設けられ、
前記室外機(10)に、前記室内側制御回路(23)の起動後に前記第1スイッチ(K2R)がオンされることにより前記交流電源(40)から電力が供給されて起動する室外側電源回路(12)と、前記室外側電源回路(12)から電力が供給されて起動する室外側制御回路(13)と、前記室外側制御回路(13)によってオンオフ制御されるとともに、前記室外側制御回路(13)の起動後にオンされる第2スイッチ(K14R)とが設けられ、
いずれかの前記電気配線が互い違いに誤配線されたことを検知する検知手段(11a)と、
前記検知手段(11a)により前記誤配線が検知されたときに、前記室内側制御回路(23)の起動を制限することによって、前記第1スイッチ(K2R)のオン動作に伴う前記交流電源(40)の相間短絡を防止する保護手段と、をさらに備えており、
前記信号線(S)と前記共通線(N)とが互い違いに誤配線されたとき、前記室外側電源回路(12)は、前記第1スイッチ(K2R)がオンされることなく前記交流電源(40)からの電力供給により起動し、前記室内側電源回路(22)は、前記室外側制御回路(13)の起動後に前記第2スイッチ(K14R)がオンされることによって前記交流電源(40)からの電力供給により起動して前記室内側制御回路(23)に電力を供給するように構成され、
前記保護手段は、前記検知手段(11a)によって前記誤配線が検知されたとき、前記室内側制御回路(23)の起動後に前記第1スイッチ(K2R)がオンされる前に、前記室外側制御回路(13)が前記第2スイッチ(K14R)をオフする制御を実行することにより構成されていることを特徴とする、空気調和装置。 - 前記室外機(10)に、前記信号線(S)及び前記共通線(N)を介して前記室内機(20)と通信する室外機伝送回路(11)が設けられ、
前記検知手段(11a)は、前記室外機伝送回路(11)内の電圧信号波形から前記誤配線を検知する、請求項1に記載の空気調和装置。
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