JP2013137138A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転停止要求があった場合に、室外側制御回路(13)によって、冷媒回路の高圧側と低圧側とが均圧したか否かを判定し、均圧したと判定した場合には(ステップS11の判定がYESである場合には)、ウエイト状態からサスペンド状態への移行を実行する(ステップS12の処理を実行する)一方、均圧していないと判定した場合には、ウエイト状態からサスペンド状態への移行を禁止する(ステップS13の処理を実行する)ようにした。
【選択図】図10
Description
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る空気調和装置(1)の冷媒回路を示し、この空気調和装置(1)は、室外機(10)と室内機(20)とを備えたいわゆるセパレート型の空気調和装置である。
室外機(10)は、電装系統として、第1室外側電源回路(14)、第2室外側電源回路(12)、室外機伝送回路(11)、室外側制御回路(13)、リレー(K13R,K14R,K15R)を備えている。
第1室外側電源回路(14)は、交流電源(40)から受電した3相交流を直流に変換し、いわゆるインテリジェントパワーモジュール(Intelligent Power Module、図中ではIPMと略記)や室外ファンモータに供給する。なお、インテリジェントパワーモジュールは、入力された直流を所定の周波数及び電圧の交流に変換し、前記圧縮機(51)のモータ(16)に給電する。この例では、第1室外側電源回路(14)は、ノイズフィルタ(14a)、2つのメインリレー(14b)、2つのダイオードブリッジ回路(14c)、リアクトル(14d)、及び平滑コンデンサ(14e)を備えている。
第2室外側電源回路(12)は、前記三相交流のR相及びS相の2相を直流(この例では5V)に変換し、室外側制御回路(13)に供給する。この例では、第2室外側電源回路(12)は、ダイオードブリッジ回路(12a)、平滑コンデンサ(12b)、及びスイッチング電源(12c)を備えている。ダイオードブリッジ回路(12a)は、一方の入力が、後に詳述するリレー(K13R)に接続され、もう一方の入力が、前記三相交流のS相に接続されている。ダイオードブリッジ回路(12a)の出力は、平滑コンデンサ(12b)で平滑化された後に、スイッチング電源(12c)に入力されている。スイッチング電源(12c)は、例えばDC-DCコンバータで構成され、入力された直流を所定の電圧(5V)に変換して室外側制御回路(13)に出力する。
室外機伝送回路(11)は、室内機伝送回路(21)との間で信号の通信を行う。この通信では、信号線(S)と共通線(N)との間の電位差に基づいて、ハイレベル及びローレベルの2値のデジタル信号の通信を行う。室内機伝送回路(21)内の通信回路(図示は省略)は、一端が共通線(N)に接続され、通信回路の他端はリレー(K14R)を介して信号線(S)に接続されている。
リレー(K13R)は、第2室外側電源回路(12)への交流供給の経路を切り替えるリレーである。リレー(K13R)は、いわゆるC接点リレーで構成されている。詳しくは、リレー(K13R)は、2つの固定接点と、ひとつの可動接点を有し、該リレー(K13R)のコイルに通電されていない場合は、一方の固定接点(ノーマルクローズ接点とよぶ)と可動接点とが接続され、該コイルに通電されると、もう一方の固定接点(ノーマルオープン接点とよぶ)と可動接点とが接続される。リレー(K13R)の切換え(コイルへの通電の有無)は、室外側制御回路(13)が制御する。
リレー(K14R)は、信号線(S)と室外機伝送回路(11)との接続及び非接続を切り替えるリレーである。リレー(K14R)は、いわゆるA接点リレーで構成され、そのコイルに通電すると、固定接点と可動接点とがオン状態になる。リレー(K14R)のオンオフは、室外側制御回路(13)が制御する。この例では、リレー(K14R)は、可動接点が信号線(S)に接続され、もう固定接点が室外機伝送回路(11)内の通信回路(図示は省略)の一端に接続されている。勿論、A接点リレーでは、入力する信号等と各接点の対応関係は逆にしてもよい。
リレー(K15R)は、室外機伝送回路(11)への電力供給の有無を切り替えるリレーである。リレー(K15R)は、いわゆるA接点リレーで構成されている。リレー(K15R)は、一方の接点が室外機伝送回路(11)の電源供給ノードに接続され、もう一方の接点が、前記三相交流のR相に接続されている。リレー(K15R)をオンにすれば、室外機伝送回路(11)は給電され、リレー(K15R)をオフにすれば室外機伝送回路(11)への給電が断たれる。リレー(K15R)のオンオフは、室外側制御回路(13)が制御する。
室外側制御回路(13)は、マイクロコンピュータと、それを動作させるプログラムを格納したメモリーを含んでいる(図示は省略)。室外側制御回路(13)は、例えば室外機伝送回路(11)が室内機伝送回路(21)から受信した信号に応じて前記圧縮機(51)等の制御を行う他、室外機(10)の起動時の制御(後述)も行う。室外側制御回路(13)は、空気調和装置(1)がサスペンド状態(待機状態に相当。詳しくは後述)の場合には、電力供給が断たれて動作を停止する。
室内機(20)は、電装系統として、室内側電源回路(22)、室内機伝送回路(21)、室内側制御回路(23)、リレー(K2R)、第1及び第2ダイオード(D1,D2)を備えている。
室内側電源回路(22)は、ノイズフィルター(22a)、ダイオードブリッジ回路(22b)、平滑コンデンサ(22c)、及びスイッチング電源(22d)を備えている。室内側電源回路(22)は、電力配線(L)及び共通線(N)を介して交流電源(40)から供給された交流を直流(この例では5V)に変換し、室内側制御回路(23)に供給する。
室内機伝送回路(21)は、既述の通り、室外機伝送回路(11)との間で信号の通信を行う。この通信では、信号線(S)と共通線(N)との間の電位差に基づいて、デジタル信号の通信を行うので、室内機伝送回路(21)の通信回路の一端は、第2ダイオード(D2)を介して信号線(S)に接続され、通信回路の他端は共通線(N)に接続されている。
リレー(K2R)は、いわゆるA接点リレーで構成されている。本実施形態では、リレー(K2R)と第1ダイオード(D1)は、室内機(20)内に設けられ、電力配線(L)と信号線(S)との間に直列接続されている。より詳しくは、リレー(K2R)の可動接点は、電力配線(L)と接続され、リレー(K2R)の固定接点は、第1ダイオード(D1)はカソードに接続されている。そして、第1ダイオード(D1)のアノードは信号線(S)に接続されている。
室内側制御回路(23)は、マイクロコンピュータと、それを動作させるプログラムを格納したメモリーを含んでいる(図示は省略)。室内側制御回路(23)は、リモコン(30)からの指令を受けて、空気調和装置(1)の運転状態(後述)を制御する。室内側制御回路(23)は、リモコン(30)からの指令を受信するために、常に室内側電源回路(22)によって給電されている。室内側制御回路(23)は、リモコン(30)から受信した指令を基に、必要な制御信を室内機伝送回路(21)を介して室外機伝送回路(11)へと出力する。この制御信号としては、例えば、運転開始信号、運転停止信号、サスペンド移行要求信号等が挙げられる。
リモコン(30)は、ユーザーの操作を受け付けるとともに、ユーザーの操作に応じた制御信号を室内側制御回路(23)に送信する。ユーザーは、例えば、リモコン(30)のボタン操作により、空気調和装置(1)の運転開始、運転停止、設定温度調整などを行えるようになっている。リモコン(30)は、信号線で室内側制御回路(23)と結線されたいわゆるワイヤードリモコンとして構成してもよいし、赤外線や電波を用いて室内側制御回路(23)と通信を行う、いわゆるワイヤレスリモコンとして構成してもよい。
サスペンド状態とは、室内機(20)には電力が供給され、室外機(10)には電力が供給されていない状態であり、このサスペンド状態が待機状態に相当する。
充電状態とは、室外機(10)では、第2室外側電源回路(12)の平滑コンデンサ(12b)に充電される回路が形成され、室外機伝送回路(11)と室内機伝送回路(21)の間の信号伝送が開始されるまでの期間における状態をいう。このとき、室内機(20)の電力消費は、サスペンド状態と同様である。
ウエイト状態とは、運転開始時には上記充電状態を抜けた状態であり、運転停止時には運転状態(後述)から遷移する状態であり、何れも、室外機(10)は、前記充電状態を抜け、即時、運転状態(後述)へ移行可能な状態をいう。ウエイト状態では、室外機伝送回路(11)、及び室外側制御回路(13)の動作も可能である。特に、運転停止時のウエイト状態(運転状態から遷移するウエイト状態)は、電動圧縮機における冷媒圧力を均圧させるためや、運転開始と運転停止を繰り返すスクジュール運転が設定されている場合などのために設けられており、その時間は例えば10分である。なお、室内機(20)の電力消費はサスペンド状態と同様である。
運転状態とは、メインリレー(14b)をオンにして、電動圧縮機や室外ファンが運転可能な状態、若しくは運転している状態をいう。いわゆる欠相通電やサーモオフ状態もこれにあたる。なお、室内機(20)では、室内ファン等が運転状態となり、電力消費は、前記の各状態よりも増える。また、リモートコントローラ(30)は、運転指示状態(例えば個々の運転状態を表示した状態)である。
空気調和装置(1)は、サスペンド状態において、ユーザがリモコン(30)により運転開始操作を行うと、サスペンド状態→充電状態→ウエイト状態→運転状態の順(図4の実線矢印で示した順)に状態移行する。以下、サスペンド状態から運転状態までの動作を順に説明する。
まず、サスペンド状態における電装系統の状態を説明する。図3では、サスペンド状態におけるリレーの状態を示している。サスペンド状態では、室外機(10)は、メインリレー(14b)のコイルには通電されておらず、第1室外側電源回路(14)からはインテリジェントパワーモジュールや室外ファンモータに電力供給されない。また、他のリレー(K13R,K14R,K15R)のコイルにも通電されていない。したがって、リレー(K14R)及びリレー(K15R)はオフ状態である。すなわち、室外機伝送回路(11)は、信号線(S)との接続が断たれるとともに、電力の供給も断たれている。また、リレー(K13R)は、ノーマルクローズ接点と可動接点とが接続された状態になる。つまり、第2室外側電源回路(12)のダイオードブリッジ回路(12a)は、一方の入力が信号線(S)に接続されている。この状態では第2室外側電源回路(12)には通電されず、室外側制御回路(13)への給電も行われない。以上の通り、サスペンド状態では、室外機(10)では待機電力をなくすことができる。
図5は、平滑コンデンサ(12b)に充電される回路が形成された時点の各リレーの状態を示す図である。また、図6は、充電状態への移行が完了した後の各リレーの状態を示す図である。例えばユーザーがリモートコントローラ(30)を操作して、空気調和装置(1)の運転開始(例えば冷房運転の開始)を指示すると、室内側制御回路(23)は、リレー(K2R)のコイルに通電させる。そうすると、空気調和装置(1)では、前記三相交流のR相から、電力配線(L)、リレー(K2R)、第1ダイオード(D1)、信号線(S)、及びリレー(K13R)を介してダイオードブリッジ回路(12a)の一方の入力に到る送電経路(説明の便宜上、起動時送電経路とよぶ)が形成される。ダイオードブリッジ回路(12a)の他方の入力は、前記三相交流のS相に接続されているので、ダイオードブリッジ回路(12a)には、第1ダイオード(D1)で半波整流された単相交流が供給される。すなわち、平滑コンデンサ(12b)に充電される回路が形成された状態になる(図5参照)。
図7は、ウエイト状態への移行完了時における各リレーの状態を示す図である。室内機(20)では、リレー(K2R)をオンにしてから所定の時間(室外側制御回路(13)が起動するに十分な時間)が経過した後に、リレー(K2R)をオフにする。これにより、信号線(S)を信号の送受信に使用できるようになる。
図8は、運転状態における各リレーの状態を示す図である。ウエイト状態から運転状態への移行する際には、室外側制御回路(13)は、2つのメインリレー(14b)をオンにする。これにより、第1室外側電源回路(14)によって、前記インテリジェントパワーモジュールや室外ファンモータに電力が供給されて、電動圧縮機などが運転状態になり、例えば冷房が行われる。
空気調和装置(1)は、運転状態において、ユーザがリモコン(30)により運転停止操作を行うと、移行禁止条件(後述するステップS11の均圧条件)が成立しない限り、運転状態→ウエイト状態→サスペンド状態の順(図4の破線矢印で示した順)に状態移行する。以下、運転状態から停止状態までの動作を順に説明する。
ユーザーがリモコン(30)を操作して、空気調和装置(1)の運転開始(例えば冷房運転の開始)を指示すると、室外機(10)では、室外側制御回路(13)によって、2つのメインリレー(14b)をオンからオフに切り換える。これにより、圧縮機モータ(16)及び室外ファンモータへの電力供給が遮断されることにより、運転状態からウエイト状態への移行が完了する。
ウエイト状態からサスペンド状態への移行に際しては、室外機(10)では、室外側制御回路(13)によって、リレー(K13R)、リレー(K14R)及びリレー(K15R)をオンからオフに切り換える。これにより、室外機伝送回路(11)及び室外側制御回路(13)への電源供給が遮断されて、ウエイト状態からサスペンド状態への移行が完了する。
本発明の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。
10 室外機
13 室外側制御回路(判定手段、移行禁止手段)
20 室内機
51 圧縮機
Claims (2)
- 室外機(10)と室内機(20)とを備え、運転停止要求があった場合に室外機(10)への電源供給が遮断された待機状態に移行するように構成された空気調和装置(1)であって、
上記空気調和装置(1)の運転停止要求あった場合に、上記空気調和装置(1)の待機状態への移行可否を判定する判定手段(13)と、
上記判定手段(13)により移行不可と判定された場合に、上記空気調和装置(1)の待機状態への移行を禁止する移行禁止手段(13)と、を備え、
上記判定手段(13)は、冷媒回路の低圧側と高圧側とが均圧したか否かを判定して、均圧していないと判定した場合には、空気調和装置(1)の運転停止要求があったとしても、上記待機状態への移行不可と判定するように構成されていることを特徴とする空気調和装置(1)。 - 請求項1において、
上記判定手段(13)は、冷媒回路の高圧側及び低圧側の圧力、又は、圧縮機(51)の運転を停止してから現時点までの経過時間、又は、冷媒回路の高圧側及び低圧側の冷媒温度に基づいて、冷媒回路の高圧側と低圧側とが均圧したか否かを判定するように構成されていることを特徴とする空気調和装置(1)。
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2011
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