JP5803780B2 - 光走査装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、基準クロックと同期して、光源から照射される光ビームの各ドットの走査時間を設定する光走査装置、及び画像形成装置に関する。
従来から、網膜走査型ディスプレイ、レーザプロジェクタ等の画像表示装置、レーザプリンタ等の画像形成装置、又はスキャナ、バーコードリーダ等の画像読取装置において、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーが用いられている。一例として、MEMSミラーがレーザプリンタに用いられる例を説明する。
ビデオクロック発生部が、MEMSミラーの振動周波数を基にして予め設定された周波数でビデオクロックを発生し、画像出力部に出力する。画像出力部は、ビデオクロックと同期して、画像信号を光源に出力する。光源は、画像信号に基づいてON/OFF制御されたレーザ光を出射する。画像信号に応じて光源から出射されたレーザ光が、正弦波振動するMEMSミラーに入射する。MEMSミラーから反射されたレーザ光が、アークサインレンズに入射する。アークサインレンズを透過したレーザ光が、感光体ドラム上を等速走査する。感光体ドラム上をレーザ光が走査することにより、感光体ドラムの表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、トナーによって現像され、感光体ドラムの表面に可視のトナー像が形成される。可視のトナー像は、用紙上に転写される。このようにして、画像形成装置は、用紙上に画像を形成する。
しかしながら、MEMSミラーの個体差、経年変化、又は温度変化等により、MEMSミラーの振動周波数は、変化する。MEMSミラーの振動周波数が変化することにより、感光体ドラム上のレーザ光の走査速度が変化する。レーザ光の走査速度が変化することにより、レーザ光の走査速度の変化前と比較して、用紙上のドット形成位置がずれてしまう。
特許文献1に、レーザ光の走査速度に応じて、ビデオクロックの周波数を調整する光走査装置が開示されている。具体的には、光検知センサにレーザ光が照射され、光検知センサは、検知信号を速度変動検出部に出力する。速度変動検出部は、検知信号の時間間隔の変化からMEMSミラーの速度変動を検出する。基準クロック発生部は、基準クロックを周波数調整部に出力する。周波数調整部は、基準クロックの周波数を4倍の周波数に変換するPWM回路を備える。PWM回路は、基準クロックの周期の1/4の周期を有する4倍基準クロックを発生する。この4倍基準クロックにより、周波数調整部は、ビデオクロックの周期を、基準クロックの周期の1/4周期の分解能で調整する。速度変動を受けて、周波数調整部は、ビデオクロックの1周期を、4倍基準クロックのクロック数を基にして調整することで、ビデオクロックの周波数を調整する。周波数調整部は、調整したビデオクロックの周波数を画像出力部に出力する。画像出力部は、ビデオクロックと同期して、光源に画像信号を出力する。
特開2007−185786号公報
しかしながら、ビデオクロックの1周期は、4倍基準クロックの周期単位でしか調整することができない。4倍基準クロックの周期単位でしか調整することができないため、ビデオクロックの1周期を正確に調整できない。ビデオクロックの1周期を正確に調整できないため、感光体ドラム上のレーザ光の走査速度の変化を正確に調整できない。その結果、レーザ光の走査速度の変化前と比較して、用紙上のドット形成位置がずれてしまうという問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、基準クロックと同期して、光源から照射される光ビームの各ドットの走査時間を設定する光走査装置、及び画像形成装置において、レーザ光の走査速度の変化を正確に調整することができる光走査装置、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光走査装置は、光ビームを照射する光源と、前記光源から照射された光ビームを反射し、被走査面に向けて往復走査する偏向器と、前記偏向器の走査範囲内に設けられ、前記光源から照射された光ビームを検知するセンサと、前記センサが光ビームを検知する検知時刻を基に、前記偏向器により走査される光ビームの走査周波数を算出する周波数算出部と、前記偏向器の走査時間を計測する際の基準となる基準クロック信号を発生させる発生部と、前記基準クロック信号と同期して、前記光源から所定走査範囲内において照射される光ビームの各ドットの領域を走査する際にかかる各走査時間を設定する走査設定部と、前記周波数算出部によって算出された前記走査周波数を基に算出された前記光ビームの前記所定走査範囲内の走査時間及び前記所定走査範囲内に形成される所定ドット数に基づいて、前記光ビームの1ドットの領域を走査する際にかかる走査時間に対応する基準クロック信号の数である基準クロック数を算出する理想算出部と、前記基準クロック数に最も近い基準クロック信号の整数である基準クロック整数を決定するクロック決定部と、前記基準クロック数と、前記基準クロック整数と、の差分を算出する差分算出部と、前記所定ドット数前記差分の累積値が小さくなるように、前記基準クロック整数を補正した整数である補正基準クロック整数を決定する補正クロック決定部と、前記所定ドット数前記差分の累積値が小さくなるように、前記所定ドット数の各ドットのうち前記補正基準クロック整数に補正する補正ドットの位置を決定する補正ドット決定部と、を備え、前記走査設定部は、前記所定ドット数の各ドットのうち、前記補正ドット決定部によって決定された前記補正ドットの領域を走査する際にかかる走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を前記補正基準クロック整数に設定し、前記補正ドット以外のドットの領域を走査する際にかかる走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を前記基準クロック整数に設定することを特徴とする。
請求項2に記載の光走査装置の前記補正クロック決定部は、前記基準クロック整数より1つ多い、又は1つ少ない整数となるよう、前記補正基準クロック整数を決定することを特徴とする。
請求項3に記載の光走査装置の前記補正ドット決定部は、所定のドット数毎に、前記補正ドットの位置を決定することを特徴とする。
請求項4に記載の光走査装置は、前記差分の累積値が、基準クロック信号1個分に達するドット数を算出する累積算出部を備え、前記補正ドット決定部は、前記累積算出手段によって算出されたドット数毎に、前記補正ドットの位置を決定することを特徴とする。
請求項5に記載の光走査装置は、前記補正ドットの位置を前記補正基準クロック整数に前記補正ドット以外のドットの位置を前記基準クロック整数に対応付けた、前記走査周波数毎に異なるテーブルを記憶する記憶部を備え、前記走査設定部は、前記記憶部に記憶されたテーブルを参照して、前記所定ドット数の各ドットの位置の走査時間を設定することを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の光走査装置と、前記偏向器の所定走査範囲内に設けられ、前記光ビームを照射することにより静電潜像が形成される感光体と、前記感光体に形成された静電潜像を、現像剤を付着させることによって現像する現像部と、前記現像部により付着された現像剤を被記録媒体に転写する転写部と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の光走査装置は、所定ドット数の各ドットのうち、補正ドットの走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を補正基準クロック整数に設定し、補正ドット以外のドットの走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を基準クロック整数に設定する。所定ドットの基準クロック信号の設定数をすべて同一の整数とした場合と比較して、基準クロック数と、基準クロック整数と、の所定ドット数分の差分を小さくすることができる。差分が小さくなるため、偏向器の経時変化、環境温度の変化によって、偏向器の振動周波数が変更された場合に、走査速度の変化を正確に調整することができる。その結果、本発明の光走査装置を画像形成装置に用いる場合、用紙上のドット描画位置がずれてしまうことを防止することができる。
請求項2に記載の光走査装置の補正基準クロック整数は、基準クロック整数より1つ多い、又は1つ少ない。補正ドットの走査時間に対応する補正基準クロック整数と、補正ドット以外のドットの走査時間に対応する基準クロック整数と、の差が大きいほど、補正ドットの大きさと補正ドット以外のドットの大きさの差が大きくなる。補正ドットの大きさと補正ドット以外のドットの大きさの差が大きいと、大きさの差が人間の眼の空間分解能に近づくため、ユーザが補正ドットの位置を認識しやすくなる。その結果、本発明の光走査装置を画像形成装置に用いる場合、元の画像データのドット位置と用紙上に描画される画像の補正したドット位置との違いが認識されやすくなってしまう。本発明においては、補正基準クロック整数が基準クロック整数と1つしか異ならないため、補正基準クロック整数が基準クロック整数と2つ以上異なる場合と比較して、ユーザが用紙に形成された画像を見て、走査速度の変化を調整した補正ドットの位置を認識しにくくすることができる。
請求項3に記載の光走査装置の補正ドットは、所定のドット数毎に設定される。補正ドットの位置が連続して配置されると、補正ドットが連続して配置されている領域と、補正ドットがない領域と、が生まれる。補正ドットが連続して配置されている領域と補正ドットがない領域とがあると、補正ドットが連続して配置されている領域に対応する走査時間と、補正ドットがない領域に対応する走査時間の差が大きくなる。前記走査時間の差が大きいため、補正ドットが連続して配置されている領域の全体としての大きさと、補正ドットがない領域の全体としての大きさの差が大きくなる。前記大きさの差が大きいと、大きさの差が人間の眼の空間分解能に近づくため、ユーザが補正ドットの配置される領域を認識しやすくなる。その結果、本発明の光走査装置を画像形成装置に用いる場合、元の画像データと用紙上に描画される画像との違いが認識されやすくなってしまう。本発明においては、補正ドットは、所定のドット数毎に設定されるため、補正ドットが連続して配置される等の補正ドットの配置に偏りがある場合と比較して、ユーザが用紙に形成された画像を見て、走査速度の変化を調整した補正ドットの配置される領域を認識しにくくすることができる。
請求項4に記載の光走査装置は、累積算出手段を備える。累積算出手段により、差分の累計値が基準クロック信号1個分に達するドット数毎に、ドットの走査時間の補正を行う。差分の累計値が基準クロック信号1個分に達するたびにドットの走査時間の補正を行うため、所定ドット数に対応する単位領域あたりのドット形成位置のずれを一層少なくすることができる。
請求項5に記載の光走査装置は、記憶部を備える。走査周波数毎に異なるテーブルが予め記憶部に記憶されていることにより、毎回新しくテーブルを作成する必要がなく、光走査開始前の準備期間を短くすることができる。光走査装置を画像形成装置に用いる場合、光走査開始前の準備期間が短くなるため、印字開始前の準備期間が短くなる。その結果、走査周波数毎に異なるテーブルを予め記憶する記憶部がない場合と比較して、短時間で印刷することができる。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の光走査装置を備える。請求項1〜5のいずれかに記載の光走査装置は、所定ドット数の各ドットのうち、補正ドットの走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を補正基準クロック整数に設定し、補正ドット以外のドットの走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を基準クロック整数に設定する。所定ドットの基準クロック信号の設定数をすべて同一の整数とした場合と比較して、基準クロック数と、基準クロック整数と、の所定ドット数分の差分を小さくすることができる。差分が小さくなるため、偏向器の経時変化、環境温度の変化によって、偏向器の振動周波数が変更された場合に、走査速度の変化を正確に調整することができる。その結果、感光体の所定走査範囲内に所定ドット数のドットが収まり、現像部が現像した後、現像剤が用紙に転写されることにより、用紙の1ラインに所定ドット数分のドットが収まる。即ち、用紙上においてドット描画位置がずれてしまうことを防止することができる。
第1実施形態に係るレーザプリンタ1の構成を概略的に表す説明図。 第1実施形態に係るレーザスキャナユニット10の内部構成を表す斜視図。 第1実施形態に係る振動ミラー100の構成を表す外観図。 第1実施形態に係るレーザプリンタ1の制御系30の構成を表すブロック図。 第1実施形態に係る制御系30で実行される印刷処理を表すフローチャート。 第1実施形態に係るBDセンサ18による検出時刻を説明する説明図。 第1実施形態に係るテーブル作成工程S6を表すフローチャート。 第1実施形態に係る記録用紙Pを表す説明図。 第1実施形態に係る記録用紙Pの1ラインのドット数Mを表す説明図。 第1実施形態に係る各ドットの基準クロックの設定数を表す説明図。 第1実施形態に係るタイミング制御回路39の内部構成を表す説明図。 第1実施形態に係るタイミング制御回路39の信号処理を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係るテーブルTAを表す説明図。 第2実施形態に係るS6Bの処理を表すフローチャート。
[第1実施形態のレーザプリンタ1の全体構成]
本発明の第1実施形態を図面と共に説明する。図1に示すように、レーザプリンタ1は、図示省略した給紙トレイから1枚ずつ供給される用紙Pを搬送する一対の搬送ローラ2を備える。搬送ローラ2によって搬送された用紙Pは、感光体ドラム3と転写ローラ4との間を通過し、加熱ローラ5と加圧ローラ6との間を通過して、レーザプリンタ1の上面に設けられた図示省略の排紙トレイに排紙される。
感光体ドラム3は、接地される。感光体ドラム3の表面は、有機系感光体材料から構成される正帯電性の感光層が形成されている。有機系感光体材料は、例えばポリカーボネートである。感光体ドラム3は、レーザプリンタ1に図1における時計方向に回転可能に支持されている。
転写ローラ4から回転方向下流側に向けて順に、帯電器9,レーザスキャナユニット10,及び現像ユニット20が、感光体ドラム3の外周に配設されている。帯電器9は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型帯電器である。帯電器9は、感光体ドラム3の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。レーザスキャナユニット10は、感光体ドラム3を後述の機構によりレーザ光Lで走査露光する。現像ユニット20は、感光体ドラム3の表面へ、現像ローラ21を介して正帯電されたトナーを供給する。
感光体ドラム3の表面は、感光体ドラム3の回転に伴って、帯電器9により一様に正帯電される。感光体ドラム3の表面は、レーザスキャナユニット10からのレーザ光Lの高速走査により露光され、印刷データに応じた静電潜像が形成される。正帯電されているトナーが、現像ユニット20より、感光体ドラム3に供給される。トナーは、感光体ドラム3の表面上に形成された静電潜像、即ち一様に正帯電されている感光体ドラム3の表面のうち、レーザ光Lによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。トナーは、露光部分に選択的に付着されることによって可視像化され、トナー像が形成される。
転写ローラ4は、レーザプリンタ1に図1において反時計方向に回転可能に支持されている。転写ローラ4は、金属製のローラ軸と、ローラ軸に被覆されているイオン導電性のゴム材料からなるローラと、を備えている。転写ローラ4は、転写時には、図示しない転写バイアス印加電源から転写バイアスが印加されるように構成されている。そのため、感光体ドラム3の表面上に付着されたトナーは、用紙Pが感光体ドラム3と転写ローラ4との間を通る間に、用紙Pに転写される。トナー転写後の用紙Pは、加熱ローラ5と加圧ローラ6とで挟まれることにより、トナーが熱定着された後、排紙トレイに排紙される。
[レーザスキャナユニット10の構成]
図2に示すように、レーザスキャナユニット10は、後述する駆動部114によって往復回転振動する振動ミラー100と、振動ミラー100に向けてレーザ光Lを出射するレーザダイオード12と、を備えている。レーザスキャナユニット10は、後述する制御系30に従って制御される。
振動ミラー100に反射されたレーザ光Lは、所定の走査振幅で走査される。振動ミラー100に反射されたレーザ光Lは、Fアークサインθレンズ13を通過し、反射鏡14にて反射された後、感光体ドラム3に達する。Fアークサインθレンズ13は、入射角θと結像位置rとレンズの焦点距離fとがr=f・arcsinθなる関係を有するレンズである。Fアークサインθレンズ13は、走査振幅が基準値であるとき、レーザ光Lが走査線上に配設された感光体ドラム3を主走査方向に等速で走査されるように調整されている。主走査方向は、例えば感光体ドラム3の軸方向である。
レーザ光Lを反射するBD(Beam Detect)ミラー17が、走査振幅の内側で、かつ反射鏡14により感光体ドラム3へ向けて反射される印字幅よりも外側の領域に配設されている。レーザスキャナユニット10は、BDミラー17に反射されたレーザ光Lを検出するBDセンサ18を備えている。このため、BDセンサ18がレーザ光Lを検出した時刻に基づいて、各ドットの走査時間を調整することが可能となる。
図3を用いて、本実施形態において用いられるレーザスキャナユニット10においてレーザ光Lを走査する振動ミラー100の説明を行う。
[振動ミラー100の構成]
振動ミラー100は、構造体110と、台座120と、を有する。構造体110のミラー111は、駆動部114によって、第1軸線axを中心軸として揺動する。この揺動によって、ミラー111に入射した光は走査される。なお、図3において、第1軸線axの延長方向は、前後方向に平行である。
構造体110は、前後方向に伸長する一対の短辺と、左右方向に伸長する一対の長辺とから構成される、平面視矩形の板状構造である。構造体110は、ミラー111、一対の捩れ梁112、本体部113を有する。駆動部114が、本体部113の一方の面(例えば、上面)に設けられる。以下、構造体110の説明を行う。
ミラー111は、レーザ等の光を反射する反射面を含む。ミラー111の形状は、本実施形態では、平面視において矩形である。反射面は、ミラー111の上面に設けられる。
一対の捩れ梁112の一端は、ミラー111の両側に連結される。一対の捩れ梁112は、ミラー111から離れる方向にそれぞれ延出する。本実施形態では、一対の捩れ梁112の延出方向は、第1軸線axに平行である。具体的には、第1軸線axは、一対の捩れ梁112の中心を通る。一対の捩れ梁112によって、ミラー111の両側が、第1軸線ax回りに揺動可能に弾性的に支持される。つまり、一対の捩れ梁112は、ミラー111を第1軸線ax回りに揺動可能に支持するトーションバーとしての役割を持っている。
本体部113は、一対の捩れ梁112の他端に連結される。本体部113は、ミラー111から離間し、且つ第1軸線axに交差する方向に延出する。本実施形態では、本体部113は、一対の捩れ梁112との連結部分から、左右方向の両側へと延出する。
本体部113の上面には、駆動部114が設けられる。駆動部114は、本体部113の前後方向における中間位置に設けられる。駆動部114と本体部113とは、導電性接着剤で接着される。そして、駆動部114の上面に、ワイヤボンディングなどで金などの図示省略の金属細線が接続される。
台座120は、平面視矩形の形状に構成されている。台座120は、上下方向に貫通する矩形の貫通孔を、その中央部分に有する。貫通孔の長手方向は、左右方向に平行である。台座120の厚みは、構造体110の厚みに比べて十分に大きい。台座120の厚みは、例えば構造体110の厚みの10倍程度である。そのため、構造体110が揺動しても、台座120は、殆ど変形しない。台座120は、例えば、構造体110と同様に、ステンレスやチタンなどの金属材料によって構成される。
構造体110は金属で形成されるので、構造体110と駆動部114の上面の電極層との間に電圧を印加することで、駆動部114を変形させることが可能となる。本体部113の右端に設けられる駆動部114と、左端に設けられる駆動部114とには、逆位相となるように交流電圧がそれぞれ印加される。駆動周波数が、振動ミラー100の共振周波数に相当する場合、駆動部114の変形に伴い、本体部114に板波が励起される。この板波が、本体部113及び一対の捩れ梁112を介してミラー111に伝達されることで、ミラー111は、所定の共振周波数において第1軸線ax回りに揺動する。
[レーザプリンタ1の制御系30の構成及び制御]
図4に示すように、制御系30は、図示省略のLANと接続するためのLANI/F31と、各種演算を実行するCPU32と、メモリ33と、をバス34を介して接続したマイクロコンピュータとして構成されている。メモリ33は、後述するテーブルTA、及び図5に示す処理を実行するプログラム等を記憶する。バス34は、LANI/F31を介して入力された印刷データが2次元の画像として展開される画像メモリ35、振動ミラー100を駆動する振動ミラー駆動回路36、BDセンサ18の出力信号を読み込んで所定のしきい値と比較するBD検出回路37、及びレーザダイオード12を駆動するLD駆動回路38にレーザダイオード12の発光タイミングを指示するタイミング制御回路39に接続されている。共通の基準クロック発生部40から共通の基準クロック信号が、振動ミラー駆動回路36,BD検出回路37,及びタイミング制御回路39に入力される。振動ミラー駆動回路36,BD検出回路37,及びタイミング制御回路39は、基準クロック信号に基づいて、振動ミラー100の駆動,BDセンサ18の出力信号のサンプリング,及び発光タイミングの制御をそれぞれ実行する。
制御系30により実行される処理を、図5のフローチャートを用いて説明する。不図示の電源ボタンが押下され、電源が投入されると、CPU32が起動され、図5のフローチャートが実行される。
図5に示すように、S1にて、CPU32は、LANインタフェース31を介して印刷命令が入力されたか否かを判断する。CPU32は、印刷命令が入力されていない場合は(S1:N)、処理はそのままS1にて待機する。CPU32は、印刷命令が入力されると(S1:Y)、処理はS2へ移行する。S2では、CPU32は、振動ミラー駆動回路36を介して振動ミラー100を起動する。S3にて、CPU32は、BD間隔IBDを検出する。
S3の説明のために、BD間隔IBDについて説明する。説明の便宜上、Fアークサインθレンズ13がないと仮定すると、レーザ光Lは振動ミラー11によって走査線上を正弦波状に走査される。走査位置の移動は、図6に示すように、走査線SSへの円運動の正射影として考えることができる。BDミラー17は走査振幅Xの内側でかつ印字幅Wよりも外側の領域に配設されているので、走査位置はBDセンサ18により検出されるBD位置BDPを周期Tの間に2回通る。S3では、CPU32は、連続した2回のBD位置BDPを通過するBD通過時刻td1、td2(但し、td1<td2かつtd2−td1<T/2)の差(td2−td1)をBD間隔IBDとして検出する。また、BD通過時刻td2の次にレーザ光LがBD位置BDPを通過する時刻であるBD通過時刻td3を基にして、周期Tを算出することができる。具体的には、周期T=td3−td1となる。振動周波数fは、f=1/Tから求めることができる。
S4では、CPU32は、IBDが、印刷可能なBD間隔の最小値IMINよりも大きく、印刷可能なBD間隔の最大値IMAXよりも小さいか否かが判断される。CPU32は、IBD≦IMIN又はIMAX≦IBDの場合は(S4:N)、処理をS5へ移行する。S5では、CPU32は、振動ミラー駆動回路36による印加電圧を変更するなどして振動ミラー11の振幅調整を行った後、処理を前述のS3へ移行する。CPU32は、S3〜S5の処理が繰り返し実行される間に、IMIN<IBD<IMAXとなると(S4:Y)、処理はS6へ移行する。S6では、CPU32は、テーブルTAを作成する。
図7を用いて、テーブル作成処理S6の詳細を説明する。CPU32は、図5において、IMIN<IBD<IMAXとなると(S4:Y)、S6が開始される。CPU32は、S6の処理を開始させた後、S21の処理へ移行する。
S21では、CPU32は、振動ミラー100の振動周波数fを測定する。具体的には
、前述したように、検知時刻tdから周期T=td3−td1であるため、周期Tを算出することができる。f=1/Tであるため、振動周波数fを算出することができる。振動周波数fは、例えば2650[Hz]とする。
S22では、CPU32は、1ドットの理想のドットクロック値xを算出する。理想のドットクロック値とは、1ドット分の走査時間を基準クロック信号の数に変換した値である。図8に示すように、A4用紙Pの印字幅Wは、210mmである。領域Aは、A4用紙Pの1ラインを表す。さらに、本実施形態のレーザプリンタ1は、600 [dpi]の描画が可能である。図9は、図8の領域Aの拡大図である。図9に示すように、1inch=25.4mmであるため、1ラインに、ドット数M=600×(210)/25.4=4961[dot]が描画される。
ドットクロック値xを求めるために、1ラインのレーザ光の照射時間tlを求める。図6に示すように、振動ミラー100の最大振角がθ0[deg]、振動ミラー100と感光体ドラム3との間の距離がMD[mm]であった場合、振角θは、振角θ=θ0×sin(2πft)となる。さらに、走査振幅Xは、X=2×MDtanθである。θ=θ0×sin(2πft)をXに代入すると、Xは、X=2×MDtan(θ0×sin(2πft))となる。走査振幅Xをtで微分して速度X’を求める。Xを微分すると、X’=2×MD×θ0×2πf×cos(2πft)×1/(cos(θ0×sin(2πft)))2となる。時間tは、印字幅Wの中心を通過する時刻であるので、t=(1/f)/2である。t=(1/f)/2をX’に代入し、本実施形態の距離MD=200 [mm]、最大振角θ0=46[deg]、振動周波数f=2650[Hz]と設定すると、印字幅Wの中心の速度X’は、X’=2.67 [mm/μs]となる。本実施形態の印字幅W=210[mm]であり、Fアークサインθレンズ13により印字幅Wの間の走査は等速走査されるため、1ライン内における光ビームの照射時間tlは、tl=W/X’=78.5[μs]となる。本実施形態の1ラインのドット数M=4961[dot]であるので、1ドット分の照射時間tdot=1.58[ns]となる。本実施形態の基準クロック信号の周波数が、250[MHz]であるので、本実施形態の1ドット分の理想のドットクロック値xは、3.958[CLK]となる。
S23では、CPU32は、ドットクロック整数yを決定する。ドットクロック整数yは、ドットクロック値xに最も近い基準クロック信号の整数である。本実施形態のドットクロック値xは、3.958[CLK]であるので、ドットクロック値xに最も近い基準クロック信号の整数であるドットクロック整数yは、y=4[CLK]となる。
S24では、CPU32は、理想のドットクロック値xと、ドットクロック整数yと、の差分zを算出する。具体的には、差分zは、差分z=x−y=3.958−4=―0.042[CLK]となる。
S25〜S31では、CPU32は、1ラインの各ドットの設定クロック整数nmを設定したテーブルTAを作成する。テーブルTAは、メモリ33に記憶される。テーブルTAは、振動周波数f毎に設定される。
S25では、CPU32は、1ラインの各ドットの設定クロック整数nmを設定するための初期設定を行う。具体的には、設定ドットm=1、差分z=0[CLK]と設定する。
S26では、CPU32は、ドット数M分の差分Mzが小さくなるように、ドット数Mの各ドットのうちドットクロック整数yを後述する設定補正クロック整数に補正する補正ドットを決定するための判断処理である。具体的には、差分の絶対値|z|が1より大き
いか否かが判断される。差分の絶対値|z|が1より大きい場合は(S26:Y)、処理はS28へ移行する。差分の絶対値|z|が1以下である場合は(S26:N)、処理はS27へ移行する。
S27では、CPU32は、設定クロック整数nm=y[CLK]とする。具体的に説明すると、振動周波数f=2650[Hz]、設定ドットm=1の場合、z=0であるから、n1=4[CLK]となる。そして、図13に示すメモリ33に記憶されるテーブルTAの振動周波数f=2650[Hz]、設定ドットm=1の項目に、4[CLK]が記憶される。
S28は、ドット数Mの差分Mzが小さくなるように、ドット数Mの各ドットのうち補正する補正ドットを決定するための判断処理である。S28では、CPU32は、差分zが1より大きいか否かが判断される。差分zが1より大きい場合は(S28:Y)、処理はS30へ移行する。差分zが1以下である場合は(S28:N)、処理はS29へ移行する。
S29では、CPU32は、設定クロック整数nmに、設定補正クロック整数を設定する。設定補正クロック整数は、1ライン分のドット数Mの差分Mzが小さくなるよう補正するための基準クロック信号の整数である。具体的には、nm=y―1[CLK]とする。本実施形態においては、振動周波数f=2650[Hz]、m=25の場合、z=―1.003[CLK]であるから、n25=3[CLK]となる。そして、図13に示すテーブルTAの振動周波数f=2650[Hz]、補正ドットである設定ドットm=25の項目に、3[CLK]が記憶される。
S30では、CPU32は、設定クロック整数nmに、設定補正クロック整数を設定する。具体的には、設定補正クロック整数nm=y+1[CLK]とする。S27、S29、S30により、m番目の設定クロック整数nmを設定することができる。
S31では、CPU32は、理想のドットクロック値xと、設定クロック整数nmと、の累積差分を算出する。具体的には、差分z=z+(x−nm)を求める。本実施形態においては、m=1の場合、z=0、x=3.958[CLK]、n1=4[CLK]であるから、z=−0.042[CLK]となる。
S32は、m番目の次のm+1番目の設定クロック整数nm+1を設定するために行われる処理である。具体的には、S32では、CPU32は、m=m+1を行う。
S33は、1番目からM番目のすべての設定クロック整数nmを設定するために、設定ドットmがドット数Mを超える値になるまで行われる処理である。具体的には、S33では、CPU32は、設定ドットmがドット数M以下か否かを判断する。CPU32は、設定ドットmがドット数M以下である場合は(S33:Y)、処理はS26へ移行する。CPU32は、設定ドットmがドット数Mより大きい場合は(S33:N)、テーブル作成処理S6は終了し、処理は図5のS7へ移行する。
S7では、CPU32は、各種ローラ等が駆動されることにより印刷が開始され、S10の処理へ移行する。
S10では、CPU32は、S6にて算出されたテーブルTAの設定ドットmの設定クロック整数nmがタイミング制御回路39に入力される。さらに、タイミング制御回路39に画像メモリ35の読み出しが指示される。画像メモリ35に展開された印刷データと設定クロック整数nmとに応じた走査時間でレーザダイオード12が発光される。具体的
には、図13に示すテーブルTAを基に、各ドットの走査時間が制御される。
図10に示すように、タイミング制御回路39がタイミング制御処理を行った結果、印字幅Wの中にドット数Mの印字が行われる。印字幅Wの中にドット数Mのドットを収めるために、テーブルTAに従って、振動周波数f=2650[Hz]の場合、用紙Pの左端の1ドット目から24ドット目までの各ドットの幅は、基準クロック信号4個分に設定され、補正ドットである用紙Pの左端から25ドット目の幅は、設定補正クロック整数である基準クロック信号3個分に設定される。
[タイミング制御回路39の内部構成]
図11を用いて、タイミング制御回路39の内部構成について説明する。基準クロック信号CLKが基準クロック発生部40からタイミング制御回路39のカウンタ39Aに入力され、カウンタ39Aが基準クロック信号CLKの数を数える。カウンタ39Aは、基準クロック信号CLKのカウント数Cを比較部39Bに送信する。比較部39Bは、メモリ33から送信されるテーブルTAの設定クロック整数nmと、カウンタ39Aから送信される基準クロック信号CLKのカウント数Cと、を比較する。カウンタ39Aから送信される基準クロック信号CLKのカウント数Cと、テーブルTAの設定クロック整数nmと、が一致した場合、比較部39Bはリセット信号Sを出力し、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされ、0となる。メモリ33のテーブルTAの設定クロック整数nmと、カウント数Cと、が一致しない場合、比較部39Bはカウンタ39Aからの基準クロック信号CLKのカウント数Cの入力を待つ。比較部39Bは、カウント数Cがリセットされたタイミングで、書込制御部39Cに発光タイミング信号BCLKを送信する。発光タイミング信号BCLKが送信された書込制御部39Cは、画像メモリ35から印刷データpdを読み出し、変調データPCLKをLD駆動回路38に送信する。変調データPCLKとは、発光タイミング信号BCLKに対して画像メモリ35から読み出された印刷データpdを重畳させたデータである。
m=24の場合のタイミング制御回路39の内部処理の説明を、図12を用いて説明する。カウンタ39Aが基準クロック信号CLKを4つ数え、基準クロック信号CLKのカウント数C=4が、カウンタ39Aから比較部39Bに送信される。メモリ33に記憶されたテーブルTAの設定クロック整数n24=4であり、設定クロック整数n24=4とカウント数C=4とが一致するため、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされる。具体的には、比較部39Bからリセット信号Sがカウンタ39Aに送信され、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされ0となり、設定ドットmが1つ繰り上がる。カウント数Cがリセットされたタイミングで、比較部39Bは、書込制御部39Cに発光タイミング信号BCLKを送信する。
m=25の場合のタイミング制御回路39の内部処理の説明を、図12を用いて説明する。カウンタ39Aが基準クロック信号CLKを3つ数え、基準クロック信号CLKのカウント数C=3が、カウンタ39Aから比較部39Bに送信される。メモリ33に記憶されたテーブルTAの設定クロック整数n25=3であり、設定クロック整数n25=3とカウント数C=3とが一致するため、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされる。具体的には、比較部39Bからリセット信号Sがカウンタ39Aに送信され、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされ0となり、設定ドットmが1つ繰り上がり、m=26となる。基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされたタイミングで、比較部39Bは、書込制御部39Cに発光タイミング信号BCLKを送信する。
m=26の場合のタイミング制御回路39の内部処理の説明を、図12を用いて説明する。カウンタ39Aが基準クロック信号CLKを4つ数え、基準クロック信号CLKのカ
ウント数C=4が、カウンタ39Aから比較部39Bに送信される。メモリ33に記憶されるテーブルTAの設定クロック整数n25=4であり、設定クロック整数n25=4とカウント数C=4とが一致するため、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされる。具体的には、比較部39Bからリセット信号Sがカウンタ39Aに送信され、カウンタ39Aの基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされ0となり、設定ドットmが1つ繰り上がる。基準クロック信号CLKのカウント数Cがリセットされたタイミングで、比較部39Bは、書込制御部39Cに発光タイミング信号BCLKを送信する。
m=27以降の場合も同様に、タイミング制御回路39内において、カウンタ39Aとメモリ33に記憶されたテーブルTAの設定クロック整数nmの比較が行われ、1ラインのドット数Mの発光タイミングが制御される。
S12では、CPU32は、印刷が終了したか否かを判断する。CPU32は、印刷が終了していないと判断した場合は(S12:N)、処理はS10へ移行する。CPU32は、印刷が終了したと判断した場合は(S12:Y)、処理はS13へ移行する。S13では、CPU32は、振動ミラー11を停止させ、処理は前述のS1へ移行し、次の印刷命令まで待機する。
第1実施形態においては、印字命令が行われた際の振動周波数fに合致したテーブルTAを、印字命令が行われる度に作成する。このため、印字命令が行われた際の振動周波数fに合致したタイミング制御を行うことができ、ドット数Mのドットを、印字幅Wに正確に描画することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を図面と共に説明する。第2実施形態は、第1実施形態のS6におけるテーブルTAの作成に代えて、テーブルTAを予め記憶する構成である。
図14に示すように、テーブル選択処理S6Bを開始する。S21では、CPU32は、振動ミラー100の振動周波数fを測定する。具体的には、振動周波数fは、例えば2611[Hz]とする。
S34Bでは、CPU32は、テーブルTAに予め記憶された複数の振動周波数ftから、振動周波数fと最も近い振動周波数ftを選択する。具体的には、複数の振動周波数ftは、20[Hz]毎に設定され、振動周波数20[Hz]毎のテーブルTAがメモリ33に記憶されている。振動周波数f=2611[Hz]である場合、振動周波数ft=2610[Hz]が最も近い振動周波数であるため、振動周波数ft=2610[Hz]を選択する。S34B処理後、テーブル選択処理S6Bは、終了する。
第2実施形態は、第1実施形態とは異なり、テーブル選択処理S6Bにより、印刷命令が入力される度に、第1実施形態のテーブル作成処理S6のように新しくテーブルを作成する必要がなく、作成する時間を短縮することができる。しかしながら、比較的振動周波数ftの設定間隔が狭い、例えば振動周波数ftが1[Hz]毎に設定されたテーブルTAを用意しようとすると、記憶するために必要なメモリ33の記憶容量が大きくなってしまう。逆に、比較的振動周波数ftの設定間隔が広い、例えば振動周波数ftが20[Hz]毎に設定されたテーブルTAを用意しようとすると、記憶するために必要なメモリ33の記憶容量は小さくすることができる。
第1実施形態、及び第2実施形態とは異なり、テーブルTAを用いずに走査周波数の変化を調整してもよい。メモリ33に補正するドットの間隔を記憶しておき、ドットの間隔
毎に設定補正クロック整数に補正してもよい。ドットの間隔は、以下のように求める。まず、理想のドットクロック値xと、ドットクロック整数yとの差分を算出する。例えば、振動周波数fが2590Hzであった場合、x−y=4.0499−4=0.0499である。次に、差分から補正する補正ドットの間隔を設定する。例えば、補正ドットの間隔は、1/0.0499=20.04≒20ドットと設定する。ドット数Mの各ドットのうち、補正ドットの間隔である20ドット毎に設定補正クロック整数(例えば、5[CLK])に変更する。これにより、記憶するために必要なメモリ33の記憶容量を第1実施形態、及び第2実施形態より少なくすることができる。
本実施形態では、基準クロック発生部40からの基準クロック信号CLKが、振動ミラー駆動回路36、BD検出回路37、タイミング制御回路39に入力される。これによって、振動ミラー100の駆動タイミング,BDセンサ18の出力信号のサンプリングタイミング、及びレーザダイオード12の発光タイミングが同期されている。従って、誤差の蓄積による発光タイミングのずれを抑制して、一層正確な画像を形成することができる。
本実施の形態のレーザプリンタ1は、振動ミラー100を利用したことにより、ポリゴンミラーを使用した場合に比べて小型化が容易である。
[変形例]
本発明は上記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
本実施形態では、基準クロック発生部40からの基準クロック信号CLKが、振動ミラー駆動回路36、BD検出回路37、タイミング制御回路39に入力される。しかしながら、これに限らず、振動ミラー駆動回路36、BD検出回路37、及びタイミング制御回路39は、それぞれ異なる基準クロック発生部から発生される基準クロック信号によってタイミングが制御されていてもよい。
本実施形態においては、設定補正クロック整数は、ドットクロック整数yより1つ多い、又は1つ少ない基準クロック信号の整数であった。しかしながら、1つに限らず、設定補正クロック整数は、ドットクロック整数より2つ以上異なっていてもよい。
本実施形態においては、補正ドットの位置は、S26において差分の絶対値|z|が1より大きいと判断された場合のドットの位置とした。しかしながら、これに限らず、Mドットの中から補正ドットの位置を乱数によって決定してもよい。また、補正ドットの位置は、等しいドット数毎に配置されていなくてもよく、補正ドットは、隣り合っていてもよい。
本実施形態では、タイミング制御回路39によってLD駆動回路38を制御することにより各ドットの走査時間を制御している。しかしながら、レーザダイオードを常時発光させ、そのレーザダイオードの前に設けたシャッタによって各ドットの走査時間を行ってもよい。また、本実施形態では、モノクロのレーザプリンタ1を例にとって説明したが、本発明の画像形成装置はカラープリンタに適用することができる。
本発明は、印字幅の両側に一対のBDミラー17,及び一対のBDセンサ18を設けたレーザスキャナユニットに対しても適用することができる。この場合、一対のBDセンサ18がレーザ光Lを順次検出したタイミングに基づいて各ドットの走査時間の補正を行うことも可能である。しかしながら、その場合の計算式は適宜変更する必要がある。このような計算式の変更は特開2009−186779号公報に記載のように公知であるのでここでは説明を省略する。さらに、本発明の光走査装置は、画像形成装置に適用される態様
に限らない。感光体ドラムの被走査面を画像読取対象に置き換えてスキャナ等の画像読取装置用の光走査装置に適用することができる。さらに、本発明の光走査装置は、感光体ドラムの被走査面を網膜に置き換えて網膜走査ディスプレイ、感光体ドラムの被走査面を部屋の壁面に置き換えてレーザプロジェクタ等の画像表示装置等の光走査装置に適用することができる。
なお、上述で説明したプログラムは、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
本実施形態のレーザ光Lは、本発明の光ビームの一例である。本実施形態のレーザダイオード12は、本発明の光源の一例である。本実施形態の感光体ドラム3は、本発明の被走査面の一例である。本実施形態の振動ミラー100は、本発明の偏向器の一例である。本実施形態の走査振幅Xは、本発明の走査範囲の一例である。本実施形態のBDセンサ18は、本発明のセンサの一例である。本実施形態のBD通過時刻td1、td3は、本発明の検知時刻の一例である。本実施形態の振動周波数fは、本発明の走査周波数の一例である。本実施形態のS21は、本発明の周波数算出部の一例である。本実施形態の基準クロック発生部40は、本発明の発生部の一例である。本実施形態の基準クロック信号CLKは、本発明の基準クロック信号の一例である。本実施形態の印字幅Wは、本発明の所定走査範囲の一例である。本実施形態のタイミング制御回路39は、本発明の走査設定部の一例である。本実施形態のドット数Mは、本発明の所定ドット数の一例である。本実施形態のドットクロック値xは、本発明の基準クロック数の一例である。本実施形態のドットクロック整数yは、本発明の基準クロック整数の一例である。本実施形態のS22は、本発明の理想算出部の一例である。本実施形態のS23は、本発明のクロック決定部の一例である。本実施形態のS24は、本発明の差分算出部の一例である。本実施形態の設定補正クロック整数は、本発明の補正基準クロック整数の一例である。本実施形態のS28は、本発明の補正クロック決定部の一例である。本実施形態のS26は、本発明の補正ドット決定部の一例である。本実施形態の設定ドットm=25は、本発明の補正ドットの一例である。本実施形態の差分zは、本発明の累積値の一例である。本実施形態の設定ドットm=25は、本発明の基準クロック信号1個分に達するドットの一例である。本実施形態のS26は、本発明の累積算出部の一例である。本実施形態のテーブルTAは、本発明のテーブルの一例である。本実施形態のメモリ33は、本発明の記憶部の一例である。本実施形態のレーザスキャナユニット10は、本発明の光走査装置の一例である。本実施形態の静電潜像は、本発明の静電潜像の一例である。本実施形態の感光体ドラム3は、本発明の感光体の一例である。本実施形態の現像ユニット20は、本発明の現像部の一例である。本実施形態の用紙Pは、本発明の被記録媒体の一例である。本実施形態の転写ローラ4は、本発明の転写部の一例である。本実施形態のレーザプリンタ1は、本発明の画像形成装置の一例である。
1 レーザプリンタ
3 感光体ドラム
4 転写ローラ
5 加熱ローラ
6 加圧ローラ
9 帯電器
10 レーザスキャナユニット
11 振動ミラー
12 レーザダイオード
13 Fアークサインθレンズ
14 反射鏡
17 BDミラー
18 BDセンサ
20 現像ユニット
30 制御部
31 LANインタフェース
32 CPU
33 メモリ
35 画像メモリ
36 振動ミラー駆動回路
37 BD検出回路
38 LD駆動回路
39 タイミング制御回路
40 基準クロック発生部
L レーザ光
P 用紙

Claims (6)

  1. 光ビームを照射する光源と、
    前記光源から照射された光ビームを反射し、被走査面に向けて往復走査する偏向器と、
    前記偏向器の走査範囲内に設けられ、前記光源から照射された光ビームを検知するセンサと、
    前記センサが光ビームを検知する検知時刻を基に、前記偏向器により走査される光ビームの走査周波数を算出する周波数算出部と、
    前記偏向器の走査時間を計測する際の基準となる基準クロック信号を発生させる発生部と、
    前記基準クロック信号と同期して、前記光源から所定走査範囲内において照射される光ビームの各ドットの領域を走査する際にかかる各走査時間を設定する走査設定部と、
    前記周波数算出部によって算出された前記走査周波数を基に算出された前記光ビームの前記所定走査範囲内の走査時間及び前記所定走査範囲内に形成される所定ドット数に基づいて、前記光ビームの1ドットの領域を走査する際にかかる走査時間に対応する基準クロック信号の数である基準クロック数を算出する理想算出部と、
    前記基準クロック数に最も近い基準クロック信号の整数である基準クロック整数を決定するクロック決定部と、
    前記基準クロック数と、前記基準クロック整数と、の差分を算出する差分算出部と、
    前記所定ドット数前記差分の累積値が小さくなるように、前記基準クロック整数を補正した整数である補正基準クロック整数を決定する補正クロック決定部と、
    前記所定ドット数前記差分の累積値が小さくなるように、前記所定ドット数の各ドットのうち前記補正基準クロック整数に補正する補正ドットの位置を決定する補正ドット決定部と、を備え、
    前記走査設定部は、
    前記所定ドット数の各ドットのうち、前記補正ドット決定部によって決定された前記補正ドットの領域を走査する際にかかる走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を前記補正基準クロック整数に設定し、前記補正ドット以外のドットの領域を走査する際にかかる走査時間に対応する基準クロック信号の設定数を前記基準クロック整数に設定することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記補正クロック決定部は、
    前記基準クロック整数より1つ多い、又は1つ少ない整数となるよう、前記補正基準クロック整数を決定することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記補正ドット決定部は、
    所定のドット数毎に、前記補正ドットの位置を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記差分の累積値が、基準クロック信号1個分に達するドット数を算出する累積算出部を備え、
    前記補正ドット決定部は、
    前記累積算出手段によって算出されたドット数毎に、前記補正ドットの位置を決定することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記補正ドットの位置を前記補正基準クロック整数に、前記補正ドット以外のドットの位置を前記基準クロック整数に対応付けた、前記走査周波数毎に異なるテーブルを記憶する記憶部を備え、
    前記走査設定部は、前記記憶部に記憶されたテーブルを参照して、前記所定ドット数の各ドットの位置の走査時間を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    光走査装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光走査装置と、
    前記偏向器の所定走査範囲内に設けられ、前記光ビームを照射することにより静電潜像が形成される感光体と、
    前記感光体に形成された静電潜像を、現像剤を付着させることによって現像する現像部と、
    前記現像部により付着された現像剤を被記録媒体に転写する転写部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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