JP2009034902A - 画像形成装置、走査光学装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明によれば、プロセススピードを実質的に変動させることなく走査線のピッチ間隔を一定に制御することが可能となる。
【解決手段】画像形成装置は、光束を射出する光源と、往復運動することにより、光源から射出された光束を像担持体の主走査方向に偏向走査する光偏向素子とを備える。とりわけ、上記課題を解決するために、画像形成装置は、駆動周波数補正手段と調整手段とを備える。駆動周波数補正手段は、像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を回転むらに応じて補正する。さらに、調整手段は、駆動周波数が補正されたとしても光束の走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する。
【選択図】図7
【解決手段】画像形成装置は、光束を射出する光源と、往復運動することにより、光源から射出された光束を像担持体の主走査方向に偏向走査する光偏向素子とを備える。とりわけ、上記課題を解決するために、画像形成装置は、駆動周波数補正手段と調整手段とを備える。駆動周波数補正手段は、像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を回転むらに応じて補正する。さらに、調整手段は、駆動周波数が補正されたとしても光束の走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する。
【選択図】図7
Description
本発明は、一般に、画像形成装置、走査光学装置及びその制御方法に係り、とりわけ、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、光源から射出された光束を偏向走査することで感光体上に静電潜像を形成することは良く知られている。この光束を偏向走査する光偏向器としては、従来、回転多面鏡を採用するものと、ミラーを共振振動させるものとが存在する。とりわけ、後者は、共振型光偏向器と呼ばれる(特許文献1)。共振型光偏向器は、回転多面鏡を採用した光偏向器と比較し、そのサイズを大幅に小型化でき、消費電力も少ない。さらに、共振型光偏向器は、回転軸に対する鏡面ごとの傾斜が不一致となる、いわゆる面倒れが理論的に存在しない利点もある。さらに、半導体プロセスによって製造されるSi単結晶からなる共振型光偏向器は、理論上、金属疲労がなく、耐久性にも優れている。
一方で、共振型偏向器には、特有の課題が存在する。すなわち、原理的に単位時間あたりのミラーの走査角が正弦的に変化するため、角速度が一定とならない。この課題を解決するための発明が、従来、提案されている(特許文献2乃至7)。
特許文献2乃至5によれば、結像光学系(結像レンズ)としてarcsinレンズを採用することで、被走査面上で走査速度を等速化する発明が提案されている。特許文献6によれば、2枚の偏向反射面をお互いに異なる振動周期の正弦振動信号で駆動することで、角速度を略等速化する発明が提案されている。特許文献7よれば、基本周波数とその3倍の周波数による2つの振動モードを有する共振型偏向器を採用することが提案されている。
これらの提案によれば、1走査時間(1周期)は、共振型光偏向素子の光偏向角度や基準周波数で決まり略一定の時間となる。しかし、感光体の回転速度にむらがあると、走査線のピッチ間隔がばらついてしまうという課題があった。この課題を解決すべく、特許文献8によれば、ミラー振動子で発生する逆起電力を帰還することにより自励発振する自励発振回路の発振周波数を基準として、感光ドラムモータを駆動する発明が提案されている。
特開昭57−8520号公報
特開平9−230276号公報
特開平9−230277号公報
特開平9−230278号公報
特開平9−230279号公報
特開2003−279879号公報
米国特許第4,859,846号明細書
特許第260423号公報
しかし、特許文献8に係る発明では、画像形成装置ごとのプロセススピードが変わってしまうおそれがある。なぜなら、製造ばらつきによってミラー振動子の共振周波数が個体ごとに異なってしまうからである。プロセススピードが製品個体ごとに変動してしまうと画像形成シーケンスに悪影響が及ぶ。そのため、ミラー振動子の製造ばらつきによってプロセススピードが変化することは好ましくない。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。例えば、プロセススピードを実質的に変動させることなく走査線のピッチ間隔を略一定に制御することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
画像形成装置は、光束を射出する光源と、往復運動することにより、光源から射出された光束を像担持体の主走査方向に偏向走査する光偏向素子とを備える。とりわけ、上記課題を解決するために、画像形成装置は、例えば、駆動周波数補正手段と調整手段とを備える。駆動周波数補正手段は、像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を回転むらに応じて補正する。調整手段は、駆動周波数が補正されたとしても光束の主走査方向における走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する。
本発明によれば、プロセススピードを実質的に変動させることなく走査線のピッチ間隔を略一定に制御することが可能となる。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1は、実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す断面図である。画像形成装置は、例えば、印刷装置、プリンタ、複写機、複合機、ファクシミリなどとして実現できる。ここでは、一例として、デジタル複写機について説明する。
原稿給紙装置1に積載された原稿は、1枚づつ原稿台ガラス2へ搬送される。原稿が搬送されてくると、スキャナユニット4に搭載された原稿照明用のランプ3が点灯する。原稿からの反射光は、スキャナユニット4に搭載されたミラー5によって、ミラー6へ偏向される。さらに、反射光は、ミラー6、ミラー7を介してレンズ8を通過し、イメージセンサ部9に入射する。イメージセンサ部9は、反射光を画像信号に変換し、露光制御部10へ出力する。露光制御部は、露光装置、走査光学装置又は光走査装置と呼ばれることもある。
露光制御部10は、画像信号に応じた光束を射出する。この光束は主走査方向に偏向走査される。これにより、感光体11上に静電潜像が作像される。感光体11は、像担持体の一例である。現像器13は、感光体11上の潜像を現像し、現像剤(例:トナー)像が形成される。
転写部16で、転写部材積載部14又は15より搬送されてきた記録媒体上に、トナー像が転写される。記録媒体は、例えば、記録材、用紙、シート、転写材、転写紙と呼ばれることもある。また、記録媒体の素材も、紙、繊維、フィルム又は樹脂などであってもよい。転写されたトナー像は定着部17により記録媒体上に定着された後、排紙用の搬送路21を通り、排紙部18から外部に排出される。
図2は、実施形態に係る露光制御部10の構成を示す図である。光偏向素子201は、共振型振動子を用いた素子である。発光部202は、レーザビームを発光する半導体レーザチップ203を備えている。半導体レーザチップ203は、光束を射出する光源の一例である。
発光部202から出力されたレーザビームは、コリメータレンズ204及び絞り205により略平行光に変換され、所定のビーム径で光偏向素子201に入射する。レーザビームは、光ビームや光束と呼ばれたり、単に光と呼ばれたりすることもある。光偏向素子201は、矢印で示す左右の方向に往復運動(往復振動)する。光偏向素子201は、往復運動の往路(光偏向素子201が半時計方向への振動する際)に入射したレーザビームを連続的に角度を変える偏向ビームとして反射する。偏向ビーム(走査光)は、farcsinθレンズ206により集光作用を受ける。farcsinθレンズ206は、正弦振動する走査光を略等速運動に変換する。走査光は、感光体11上に図の矢印の方向に等速で走査される。
BDセンサ207、208は、光偏向素子201からの走査光を検出する受光素子である。なお、BDは、ビームディテクトの略である。BDセンサ207、208から出力される検出信号は、光偏向素子201による走査と画像データの書き込みとを同期させるための同期信号として用いられる。このように、BDセンサ207、208は、主走査方向における画像の書き出しタイミングを決定するために光束を検出する光検出手段の一例である。
図3A、3B及び3Cは、実施形態に係る光偏向素子201の構造を示す図である。とりわけ、図3Aは、光偏向素子を上面から(ミラー面側から)見た平面図である。図3Bは、図3Aに示した破断線a−a’により光偏向素子を切断したときの断面図である。図33Cは、光偏向素子を斜め上から見た斜視図である。
図が示すように、裏面に磁石304が取り付けられたミラー301が、トーションバー302によって枠体305に支えられている。そして、磁石304と対向した位置に取り付けられたコイル303に電流を流すことにより磁場を発生させ、その磁場と、磁石304からの磁場とによって、ミラー301が偏向する。
図4は、回転むらに起因する走査線の書き込み位置のずれを示す図である。感光ドラムなどの感光体11には回転むらが存在する。そのため、実際の走査線の書き込み位置は理想的な位置からずれる。これによって、副走査方向において隣り合った2つの走査線間の間隔(ピッチ間隔)が、感光体11の1回転周期内で増加したり減少したりする。
図4に示したずれ量は、一例として、プロセススピードを65mm/secとして、2ライン3スペースの画像について潜像を形成したときに得られたずれ量である。感光体11の回転数が一定で、かつ、1画素のサイズが42.333μmであれば、5ラインの長さは211.665μm(一定)となるはずである。しかし、図4が示すように最大で約−15μmのずれが約23.5msecの周期で発生する。この周期を周波数に換算すると42.56Hzとなる。光偏向素子201を駆動周波数がモード1(2kHz)、モード2(4kHz)であることを考慮すれば、ずれの周期が相対的に長周期であることを理解できよう。
なお、光偏向素子201がA4Rの幅210mm又はA3の幅297mmを走査しなければいけない。よって、最大で約−15μmである副走査方向のピッチ間隔のずれは、かなり微小な変動であることがわかる。このようにマクロ的に見ると微小な変動であるが、1画素が42.333μmであることを考慮すれば、このずれ量は、ほぼ3/4画素のずれに相当する。3/4画素のずれが発生すれば、形成された画像にむらが生じるため、好ましくない。
図5は、ずれ量に対する補正量の一例を示す図である。図5が示すように、補正量Aは、ずれ量Bの符号を反転したもの(A=−B)となる。このような補正を実現するには、理想的なピッチ間隔よりも実際のピッチ間隔が広ければ光偏向素子201の駆動周波数をより高くし、理想的なピッチ間隔よりも実際のピッチ間隔が狭くなっていれば駆動周波数をより低く変更すればよい。もちろん、駆動周波数を変更すれば、走査線の書き込みタイミングが変更されるため、ピッチ間隔も変更される。以下では、1回転周期における各位相での回転速度を計測することで、各位相における回転むらを測定する。そして、回転むらを打ち消すように、駆動周波数を補正する。
図6は、実施形態に係る回転速度を検出するためのエンコーダの一例を示す図である。エンコーダ600は、等間隔で複数のスリット602が設けられた円筒部601、発光素子603及び受光素子604を備えている。円筒部601は、感光体11とともに回転するよう、感光体11の側面に取り付けられている。発光素子603から出力された光(図中の矢印)は、スリット602を通過して、受光素子604により受光される。受光素子604は、光を受光した時間間隔と受光量に応じた信号を出力する。隣接した2つのスリット間に設けられた遮蔽部605によって光の通過が遮蔽される。スリットの間隔が等間隔であるため、回転むらが無ければ、受光素子604から出力される信号の間隔も等間隔となる。もし、回転むらが発生すれば、回転むら(回転速度の変動)に応じて、受光素子604から出力される信号の間隔も変動する。このように、受光素子604から出力される信号の間隔を計測すれば、感光体11の回転速度や回転むらを計測できる。
なお、感光体11の回転周期における絶対的な位相を検出するためにホームポジションセンサ610が設けられている。ホームポジションセンサ610は、感光体11のホームポジションに設けられた基準マークを検出するごとに検出信号を出力する。すなわち、感光体11が1回転するごとに信号が出力される。信号が出力されたときの絶対位相をここではゼロとする。
図7は、実施形態に係る制御部の一例を示す図である。制御部は、ハードウエア(例:CPU、ROM、RAM、ASICその他の論理回路など)のみにより実現されてもよいし、ソフトウエアのみにより実現されてもよい。また、制御部は、ハードウエアとソフトウエアとにより実現されてもよい。
駆動周波数補正部700は、像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を回転むらに応じて補正する。例えば、駆動周波数補正部700は、像担持体の回転周期における各位相での像担持体の回転速度に応じて駆動周波数を決定する。駆動周波数補正部700は、例えば、間隔計測部701、駆動周波数算出部702、読み書き制御部703及び記憶部704を備えている。各部の詳細については、図面を参照しながら説明する。駆動電流供給部730は、決定された駆動周波数の駆動信号を発生して、光偏向素子201へ供給する。
調整部710は、駆動周波数が補正されたとしても光束の主走査方向における走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう、光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する。好適には、駆動周波数が補正されたとしても走査幅が略一定に維持される。振幅変更部711は、走査幅が一定となるよう、駆動周波数補正部700により補正された駆動周波数に応じて駆動電流の値を変更する。画像クロック調節部740は、駆動周波数が変更されたとしても形成される画像の幅が所定幅となるよう、読み出された駆動周波数に応じて画像クロックを調節する。
図8は、回転むらの測定処理と駆動周波数の決定処理とを説明するための図である。図8が示すように、エンコーダ600の受光素子604は、光を検出するごとに信号を出力する。間隔計測部701は、エンコーダ600から信号が出力されてから次の信号が出力されるまでの間隔を計測する。間隔計測部701は、タイマ回路やカウンタ回路により実現できる。なお、計測された間隔が回転速度に対応していることはいうまでもない。図8によれば、間隔計測部701が、あるエンコーダ出力信号とつぎのエンコーダ出力信号との間にいくつのカウンタCLKが入力されたかを計測することで、間隔(回転速度)を計測することが示されている。
上述したようにエンコーダ600のスリット602の間隔は一定である。よって、感光体11が等速回転すれば、出力される信号の間隔も一定となる。しかし、回転むらが存在すれば、出力される信号の間隔も回転速度の変動に応じて広がったり狭くなったりする。なお、信号の間隔は、例えば、前回転時に測定される。
一方で、ホームポジションセンサ610は、感光体11の基準マーク611を検出するたびに信号を出力する。この信号が出力されたタイミングは、感光体11の回転開始位置を表すものであり、回転周期における位相の原点に相当する。カウンタ720は、ホームポジションセンサ610から信号が入力されるたびにリセットされる。すなわち、カウンタ720は、現在の絶対位相をカウントすることになる。
上述したように、エンコーダ600の隣接したスリット間の間隔は等しい。よって、所定の解像度を実現するためには、隣接した2つのスリット間に記録されるラインの数が一定となればよい。これは、エンコーダ600から出力される隣接した2つの信号間の間隔が変動したとしても、2つの信号間で記録されるラインの数を一定すればよいことを意味する。
そこで、駆動周波数算出部702は、位相ごとに計測された間隔(すなわち回転速度)から駆動周波数を算出する。すなわち、駆動周波数算出部702は、エンコーダからの隣接した出力信号間に記録されるラインの本数が常に一定数になるように、各絶対位相での駆動周波数を算出する。読み書き制御部703は、カウンタ720から入力された現在の絶対位相の値θiと対応付けて、算出された駆動周波数の値fiを記憶部704に書き込む(iは1以上の自然数)。図8によれば、位相θ1とθ2との間に適用される駆動周波数がf1となっている。
このようにして、像担持体の回転周期における各位相での像担持体の回転速度に応じて、駆動周波数が決定され、記憶部に保持されることになる。なお、複数の画像形成モードが存在し、モードごとに回転むらが異なる場合もある。このような場合は、モードごとに、回転むらの測定と駆動周波数の決定とが実行されることが望ましい。記憶部には、モードごとの駆動周波数が位相と対応付けて記憶されることになる。そして、画像形成時には、現在のモード及び位相に対応する駆動周波数が読み書き制御部により読み出されて使用される。
図9は、実施形態における画像形成時に実行される駆動周波数の補正処理を示す図である。上述したように、記憶部704には、各絶対位相に対応した駆動周波数が記憶されている。よって、エンコーダ600からの出力をトリガにして、読み書き制御部703が、駆動周波数を順に読み出す。駆動電流供給部730は、読み出された駆動周波数の駆動信号を光偏向素子201のコイルに供給する。また、画像クロック調節部740は、読み出された駆動周波数に応じて画像クロックを調節する。
共振型の光偏向素子201は、一般的に、ポリゴンミラーに比べて質量が軽いため、駆動周波数を変更しても安定動作するまでにほとんど時間を要さない。よって、エンコーダ600から信号が出力された次の非画像領域において、駆動電流供給部730は、駆動周波数を変更すればよい。非画像領域は、1走査周期のうち、画像が形成されない領域を意味する。例えば、走査光がBDセンサ207や208を露光している時間は、非画像領域の一部である。すなわち、1走査周期は、画像領域と非画像領域とに区分されている。
ところで、駆動周波数を変更すると、主走査方向における記録速度が変化してしまう。そこで、一走査期間内に記録される画素数および領域を一定にするために画像クロックを変更することが望ましい。例えば、駆動周波数が低くなれば、主走査方向の記録速度が遅くなり、その結果、一走査期間が長くなる。この場合、画像クロック調節部740は、画像クロックを駆動周波数に合わせて遅くする。一方で、駆動周波数が高くなれば、主走査方向の記録速度が速くなり、結果として、一走査期間が短くなる。この場合、画像クロック調節部740は、画像クロックを駆動周波数に合わせて速く(高く)する。図9によれば、BDセンサ207が走査光を検出したタイミングと、BDセンサ208が走査光を検出したタイミングとの時間間隔が変化しても、画像クロックのクロック数が一定に維持されていることを理解できよう。
図10Aは、実施形態に係る光偏向素子における駆動周波数と往復運動の振幅との関係を示す図である。図10Bは、実施形態に係る光偏向素子における駆動電流と往復運動の振幅との関係を示す図である。光偏向素子201の駆動周波数は、共振周波数の近傍で制御される。光偏向素子201は、図10Aが示すよう駆動周波数−振幅特性と、駆動電流−振幅特性とを有している。図からわかるように、駆動周波数や駆動電流の大きさが変化すると、往復振動の振幅が増減する。
ところで、光偏向素子201を画像形成装置の走査光学系に採用する場合、往復振動の振幅が略一定であることが望ましい。これは、主走査方向における画像の幅(倍率)を略一定にするためである。図7に示した調整部710は、図10Aに示したような駆動周波数−振幅特性をテーブルとして記憶しており、現在の駆動周波数に対応する振幅をこのテーブルに基づいて決定する。さらに、調整部710は、駆動電流−振幅特性をテーブルとして記憶しており、現在の振幅に対応する駆動電流をこのテーブルに基づいて決定する。さらに、主走査方向における画像の幅(倍率)を略一定にするための理想的な振幅に対応する理想的な駆動電流を調整部710は、予めテーブルから取得してメモリなどに記憶しておく。最終的に調整部は、711は、理想的な駆動電流と現在の振幅に対応する駆動電流との差分に応じて、駆動電流を増減させるよう駆動電流供給部730を制御する。
図11は、実施形態に係る主走査方向における画像の幅(倍率)を略一定にする他の方法を説明するための図である。図12は、実施形態に係る制御部の他の例を示す図である。
図11が示すように光偏向素子201からの走査光の走査範囲は、BDセンサ207と208との配置間隔よりも長い。走査範囲は、光偏向素子201の往復運動の振幅に対応している。BDセンサ207、208は、走査光が横切るたびにBD信号を出力する。すなわち、往路と復路で各1回づつBD信号が出力される。よって、駆動周波数が変更されたとしても、2つのBD信号が出力され、かつ、これら2つのBD信号の出力間隔が一定となれば、往復運動の振幅も所定値となる。もちろん、BDセンサ207から出力された信号と、BDセンサ208から出力された信号との間隔が一定となってもよい。これによって、主走査方向における画像の幅(倍率)が一定に維持される。
図12が示すように、走査幅検出部1201は、BDセンサ207から出力される2つのBD信号の出力間隔を検出する。振幅変更部1202は、出力間隔が所定の間隔となるように、駆動電流の大きさを増減する。所定の間隔は、主走査方向における画像の幅(倍率)に対応して予め決定されているものとする。なお、検出された出力間隔と所定の間隔との差分と、駆動電流の変更量との関係を表すテーブルが予め記憶部704などに記憶されていてもよい。
なお、走査幅検出部1201は、BDセンサ207から出力される一方のパルス信号と、BDセンサ208から出力される一方のパルス信号との時間間隔を計測してもよい。そして、振幅変更部1202は、計測された時間間隔が常に略一定となるように、駆動電流の大きさを決定してもよい。
上述した実施形態では、往復運動の振幅(走査範囲)を検出するための振幅検知センサと、BDセンサ207とを兼用するものとしてい説明した。しかし、往復運動の振幅(走査範囲)を検出するためのセンサを、別途、設けてもよい。すなわち、振幅検知センサを、BDセンサ207、208それぞれの外側に配置することで、振幅を計測することができる。
本実施形態によれば、光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を回転むらに応じて補正することで、像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれが補正される。よって、プロセススピードを実質的に変動させることなく走査線のピッチ間隔を一定に制御することが可能となる。
例えば、像担持体の回転周期における各位相での像担持体の回転速度に応じて駆動周波数が決定されるため、回転速度の変動によって生じうる走査線の間隔のずれが補正される。例えば、感光体11の前回転時に、回転周期における位相ごとの回転速度から駆動周波数を算出し、各位相ごとの動周波数を記憶部704に記憶しておけば、画像形成時における演算の負荷を軽減できる。なぜなら、画像形成時には、記憶部704から、現在の位相に対応する駆動周波数を読み出すだけで済むからである。
また、回転速度を検出するには、例えば、像担持体とともに回転する等間隔のスリットから射出された光を検出するごとに信号を出力する信号出力手段の一例であるエンコーダ600が採用されてもよい。この場合、信号出力手段から出力された信号の間隔を計測する計測手段の一例として、タイマやカウンタなどの間隔計測部701も採用されよう。駆動周波数算出部702は、計測された間隔内で形成される走査線の数を所定数とするための駆動周波数を算出する算出手段の一例である。上述したように、スリットが等間隔であれば、エンコーダ600から出力される信号の間隔は、回転速度を表すことになる。よって、間隔の変動を監視すれば、回転むらを測定できることになる。
また、駆動周波数が補正されたとしても光束の走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう光偏向素子に通電される駆動電流の値が調整される。よって、駆動周波数が補正されたときに生じうる主走査方向における画像の幅(倍率)の変動が抑制される。例えば、調整部710は、光束の走査幅が一定となるよう、駆動周波数補正手段により補正された駆動周波数に応じて駆動電流の振幅を変更してもよい。また、調整部710は、光束の走査幅を検出し、検出された走査幅に応じて駆動電流の値を変更してもよい。
なお、本実施形態のように、主走査方向における画像の書き出しタイミングを決定するために光束を検出する光検出手段を走査幅検出手段として兼用すれば、部品点数を減らせる利点がある。
光源に対して画像データを入力する基準となる画像クロックを駆動周波数に応じて調節する画像クロック調節部740を採用すれば、駆動周波数が変動したとしても、1画素の主走査方向における幅を一定に維持できる利点がある。
Claims (10)
- 光束を射出する光源と、
往復運動することにより、前記光源から射出された光束を像担持体の主走査方向に偏向走査する光偏向素子と、
前記像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、前記光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を前記回転むらに応じて補正する駆動周波数補正手段と、
前記駆動周波数が補正されたとしても前記光束の主走査方向における走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう前記光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する調整手段と
を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記駆動周波数補正手段は、
前記像担持体の回転周期における各位相での該像担持体の回転速度に応じて前記駆動周波数を決定する決定手段
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記決定手段は、
前記回転周期における位相ごとの回転速度から前記駆動周波数を算出する算出手段と、
算出された各位相ごとの前記駆動周波数を記憶する記憶手段と、
画像形成時に、現在の位相に対応する駆動周波数を前記記憶手段から読み出す手段と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記決定手段は、
前記像担持体とともに回転する等間隔のスリットから射出された光を検出するごとに信号を出力する信号出力手段と、
前記信号出力手段から出力された信号の間隔を計測する計測手段と、
計測された前記間隔内で形成される走査線の数を所定数とするための駆動周波数を算出する算出手段と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記調整手段は、
前記走査幅が一定となるよう、前記駆動周波数補正手段により補正された駆動周波数に応じて前記駆動電流の値を変更する変更手段
を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記調整手段は、
前記走査幅を検出する走査幅検出手段と、
検出された前記走査幅に応じて前記駆動電流の値を変更する変更手段と
を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 主走査方向における画像の書き出しタイミングを決定するために前記光束を検出する光検出手段を前記走査幅検出手段として兼用することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記光源に対して画像データを入力する基準となる画像クロックを前記駆動周波数に応じて調節する画像クロック調節手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 光束を射出する光源と、往復運動することにより、前記光源から射出された光束を像担持体の主走査方向に偏向走査する光偏向素子とを含む走査光学装置の制御方法であって、
前記像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、前記光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を前記回転むらに応じて補正する駆動周波数補正工程と、
前記駆動周波数が補正されたとしても前記光束の主走査方向における走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう前記光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する調整工程と
を含むことを特徴とする走査光学装置の制御方法。 - 光束を射出する光源と、
往復運動することにより、前記光源から射出された光束を像担持体の主走査方向に偏向走査する光偏向素子と、
前記像担持体の回転むらに起因して発生する走査線の間隔のずれを補正するために、前記光偏向素子を往復運動させるための駆動周波数を前記回転むらに応じて補正する駆動周波数補正手段と、
前記駆動周波数が補正されたとしても前記光束の主走査方向における走査幅の変動量が所定範囲内に収まるよう前記光偏向素子に通電される駆動電流の値を調整する調整手段と
を含むことを特徴とする走査光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007201098A JP2009034902A (ja) | 2007-08-01 | 2007-08-01 | 画像形成装置、走査光学装置及びその制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=40437279
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JP2007201098A Withdrawn JP2009034902A (ja) | 2007-08-01 | 2007-08-01 | 画像形成装置、走査光学装置及びその制御方法 |
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JP (1) | JP2009034902A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010256456A (ja) * | 2009-04-22 | 2010-11-11 | Canon Inc | 光走査装置 |
JP2011095459A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Kyocera Mita Corp | 光走査装置及びこれを備えた画像形成装置 |
JP2011118249A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Seiko Epson Corp | 光走査装置 |
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2007
- 2007-08-01 JP JP2007201098A patent/JP2009034902A/ja not_active Withdrawn
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