JP2011118250A - 光走査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光走査装置1は、光出射部と、光走査部と、前記光走査部の作動を制御する制御手段とを備え、前記光走査部は、所定の大きさおよび所定の周波数の電圧信号または電流信号である駆動信号が供給されることにより、第1の方向に走査する反射面を共振駆動する走査機構を有し、前記制御手段は、前記第1の方向の走査を行うに際し、前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数をそれぞれ互いに異なるタイミングで変更する変更手段と、前記第1の方向に走査する反射面の回動中心軸を中心とする振れ角を減少させるブレーキ信号を前記駆動信号に重畳させるブレーキ信号重畳手段とを有する。
【選択図】図1
Description
このようなスキャンプロジェクターでは、投影面上に画像を描画する際、その投影面までの光路差に起因する歪み、例えば、投影面上に描画された画像の上側と下側とで、横方向(水平方向)の長さが異なる「台形歪み」と呼ばれる歪みが発生するため、補正が必要となる。
すなわち、図28に示すように、特許文献1のスキャンプロジェクター300では、投影面21に対し、光を走査する際、その光が走査される投影面21上の垂直方向の位置がスキャンプロジェクター300から遠いほど、水平走査用ミラーの振れ角を小さくし、画像の台形歪みを防止している。
また、水平走査用ミラーの駆動周波数は高いので、その水平走査用ミラーとしては、通常、エネルギー効率の良い共振駆動のもの(共振を利用したもの)が用いられている。
また、特許文献1のスキャンプロジェクター300では、水平走査用ミラーの振れ角を徐々に減少させる場合は、その駆動信号の大きさを徐々に減少させても、慣性の影響で、水平走査用ミラーの振れ角を目標値にすることができず、これにより台形歪みを防止できない場合がある。
本発明の光走査装置は、投影面に対し、光を走査することにより画像を描画するよう構成され、
光を出射する光出射部と、
前記光出射部から出射された光を反射させ、回動可能に設けられた少なくとも1つの反射面を有し、前記光出射部から出射された光を、前記投影面に対し、第1の方向に走査すると共に、前記第1の方向の走査速度よりも遅い走査速度で前記第1の方向に直交する第2の方向に走査することで2次元的に走査する光走査部と、
前記光走査部の作動を制御する制御手段とを備え、
前記光走査部は、所定の大きさおよび所定の周波数の電圧信号または電流信号である駆動信号が供給されることにより、前記第1の方向に走査する反射面を共振駆動する走査機構を有し、
前記制御手段は、前記第1の方向の走査を行うに際し、前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数をそれぞれ互いに異なるタイミングで変更する変更手段と、
前記第1の方向に走査する反射面の回動中心軸を中心とする振れ角を減少させるブレーキ信号を前記駆動信号に重畳させるブレーキ信号重畳手段とを有することを特徴とする。
また、駆動信号の大きさおよび周波数をそれぞれ変更して第1の方向に走査する反射面を共振駆動するので、効率良く駆動することができる。そして、特に、駆動信号の大きさおよび駆動信号の周波数をそれぞれ互いに異なるタイミングで変更するので、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
また、ブレーキ信号重畳手段を有するので、第1の方向に走査する反射面の振れ角を確実に目標値にすることができ、これにより、画像の台形歪みを確実に防止することができる。
これにより、画像の台形歪みをより確実に防止することができる。
本発明の光走査装置では、前記駆動信号への前記パルス信号の1パルスの重畳を開始するタイミングは、前記光走査部により走査される光が、前記投影面上の画像を描画する描画領域内から該描画領域の前記第1の方向の端部に到達したとき、または、前記第1の方向の端部に到達した後であることが好ましい。
これにより、画像の台形歪みをより確実に防止することができる。
これにより、画像の台形歪みをより確実に防止することができる。
本発明の光走査装置では、前記ブレーキ信号の大きさのデータを含むブレーキ信号用データを記憶する第1の記憶手段を有し、
前記ブレーキ信号重畳手段は、前記ブレーキ信号用データに基づいて、前記ブレーキ信号の大きさを決定する第1の決定部を有することが好ましい。
これにより、画像の台形歪みをより確実に防止することができる。
前記変更手段は、前記駆動信号用データに基づいて、変更する前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を決定する第2の決定部を有することが好ましい。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
前記変更手段は、前記駆動信号の大きさと前記駆動信号の周波数との一方を変更した後、他方を変更するタイミングを、前記角度検出手段の検出結果と、前記駆動信号の周波数とに基づいて決定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
本発明の光走査装置では、前記変更手段は、前記角度検出手段の検出結果と、前記駆動信号の周波数とに基づいて、前記振れ角を推定する振れ角推定部と、
前記振れ角の推定値と前記振れ角の目標値とが一致するか否かを判別する判別部とを有し、
前記振れ角の推定値と前記振れ角の目標値とが一致したとき、前記他方を変更するよう構成されていることが好ましい。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
これにより、第1の方向に走査する反射面の共振状態を確実に持続させることができる。
これにより、画像の台形歪みをより確実に防止することができる。
本発明の光走査装置では、前記変更手段は、前記振れ角を増大させる場合は、前記駆動信号の大きさを先に変更し、前記駆動信号の周波数を後に変更するよう構成されていることが好ましい。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
これにより、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を確実に共振させることができる。
これにより、第1の方向に走査する反射面の回動中心軸を中心とする振れ角を急激に変化させることなく、画像の台形歪みを防止することができる。
すなわち、第2の方向の走査の往路および復路のそれぞれにおいて、第1の方向の走査を行って画像を描画するので、第2の方向の走査において往路から復路に切り替わる際や、復路から往路に切り替わる際に、第1の方向に走査する反射面の振れ角を急激に変化させる必要がなくなり、これにより、容易かつ確実に、第1の方向に走査する反射面の振れ角を変更することができる。
前記変更手段は、さらに前記温度検出手段の検出結果を加味して、前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を変更するよう構成されていることが好ましい。
これにより、より確実に、第1の方向に走査する反射面を共振させることができる。
本発明の光走査装置では、前記走査機構の温度を検出する温度検出手段を有し、
前記第2の記憶手段には、温度毎に、前記駆動信号用データが記憶されており、
前記第2の決定部は、前記温度検出手段の検出結果と、前記駆動信号用データとに基づいて、変更する前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を決定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、より確実に、第1の方向に走査する反射面を共振させることができる。
前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記走査機構の温度を目標温度に調整する温度調整手段とを有することが好ましい。
これにより、より確実に、第1の方向に走査する反射面を共振させることができる。
本発明の光走査装置では、前記走査機構は、回動可能に設けられ、前記第1の方向に走査する反射面を有する可動板と、前記可動板を回動可能に支持する支持部と、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部と、前記可動板を回動させる駆動手段とを備えるアクチュエーターであり、
前記光走査部は、前記第2の方向に走査する反射面を有するガルバノミラーを備えることが好ましい。
これにより、第1の方向に走査する反射面と、第2の方向に走査する反射面とを別々に駆動することができるので、より確実に、画像の台形歪みを防止しつつ、第1の方向に走査する反射面を共振させることができる。
<第1実施形態>
まず、本発明の光走査装置の第1実施形態について説明する。
図2に示すように、光源ユニット4は、各色のレーザー光源41r、41g、41bと、各色のレーザー光源41r、41g、41bに対応して設けられたコリメーターレンズ42r、42g、42bおよびダイクロイックミラー43r、43g、43bとを備えている。
ダイクロイックミラー43r、43g、43bは、それぞれ、赤色レーザー光RR、緑色レーザー光GG、青色レーザー光BBを反射する特性を有し、各色のレーザー光RR、GG、BBを結合して1つのレーザー光(光)LLを射出する。
光走査部5は、光源ユニット4から出射したレーザー光LLを投影面21に対し、水平方向(第1の方向)に走査(水平走査:主走査)すると共に、水平方向の走査速度よりも遅い走査速度で垂直方向(第1の方向に直交する第2の方向)に走査(垂直走査:副走査)することで2次元的に走査するものである。この光走査部5は、光源ユニット4から出射したレーザー光LLを投影面21に対し、水平方向に走査する水平走査用ミラーであるアクチュエーター(第1の方向走査部)(走査機構)51と、アクチュエーター51の後述する可動板511a(光反射部511eの反射面)の角度(挙動)を検出する角度検出手段(挙動検出手段)52と、光源ユニット4から出射したレーザー光LLを投影面21に対し、垂直方向に走査する垂直走査用ミラーであるガルバノミラー(第2の方向走査部)12と、ガルバノミラー12の後述するミラー121(ミラー121の反射面)の角度(挙動)を検出する角度検出手段(挙動検出手段)13とを有している。
基体511は、可動板511aと、可動板511aを回動可能に支持する支持部511bと、可動板511aと支持部511bとを連結する1対の連結部511c、511dとを有している。
連結部511cは、可動板511aの左側にて、可動板511aと支持部511bとを連結し、連結部511dは、可動板511aの右側にて、可動板511aと支持部511bとを連結している。
このような基体511は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板511aと支持部511bと連結部511c、511dとが一体的に形成されている。このように、シリコンを主材料とすることにより、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、微細な処理(加工)が可能であり、アクチュエーター51の小型化を図ることができる。
なお、スペーサー部材512と基体511との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤等の別部材を介して接合してもよいし、スペーサー部材512の構成材料などによっては陽極接合などを用いてもよい。
永久磁石514は、板棒状をなしていて、可動板511aの下面に沿って設けられている。このような永久磁石514は、可動板511aの平面視にて、回動中心軸(第1の回動中心軸)Jに対して直交する方向に磁化(着磁)されている。すなわち、永久磁石514は、両極(S極、N極)を結んだ線分が、回動中心軸Jに対して直交するよう設けられている。図4に示すように、本実施形態では、回動中心軸Jの左側がN極、右側がS極となっている。
このような永久磁石514としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを用いることができる。
また、アクチュエーター51は、コイル515に電流を供給する(流す)手段、すなわち、コイル515に電流信号である駆動信号を供給する通電手段(駆動回路)516を有している。通電手段516は、供給する駆動信号の電流値(大きさ)や周波数等の各条件を変更(調整)し得るように構成されている。この通電手段516、コイル515および永久磁石514等により、可動板511aを回動させる駆動手段517が構成される。
例えば、作動制御装置8の制御により、通電手段516からコイル515に交番電流を供給すると、コイル515にその交番電流が流れ、可動板511aの厚さ方向(図4中上下方向)の磁界が発生し、かつ、その磁界の向きが周期的に切り換わる。すなわち、コイル515の上側付近がS極、下側付近がN極となる状態Aと、コイル515の上側付近がN極、下側付近がS極となる状態Bとが交互に切り換わる。
反対に、状態Bでは、図4(b)に示すように、永久磁石514の右側が下側へ変位するとともに、永久磁石514の左側が上側へ変位する。これにより、可動板511aが時計回りに回動して傾斜する。
このような状態Aと状態Bとを交互に繰り返すことにより、連結部511c、511dを捩り変形させながら、可動板511aが回動中心軸Jまわりに回動(振動)する。この場合、通電手段516により、コイルに515に、後述する所定の大きさおよび所定の周波数の駆動信号を供給することで、可動板511aを共振駆動する(共振させる)。
なお、光源ユニット4から出射した光が、先に、ガルバノミラー12のミラー121の反射面で反射し、次に、アクチュエーター51の光反射部511eの反射面で反射するようになっていてもよい。すなわち、先に、垂直走査がなされ、次に、水平走査がなされるように構成されていてもよい。
図3に示すように、角度検出手段52は、アクチュエーター51の連結部511c上に設けられた圧電素子521と、圧電素子521から発生する起電力を検出する起電力検出部522と、起電力検出部522の検出結果に基づいて可動板511aの角度(挙動)を求める(検知する)角度検知部(挙動検知部)523とを有している。
また、前記可動板511aの角度の検出は、リアルタイムで(連続的に)行ってもよく、また、間欠的に行ってもよい。また、角度検出手段52としては、可動板511aの角度を検出することができれば、本実施形態のような圧電素子を用いたものに限定されないことは、言うまでもない。
図5に示すように、角度検出手段13は、ガルバノミラー12に設けられたエンコーダー131と、エンコーダー131から送出される信号を受信し、その信号に含まれる情報に基づいてミラー121の角度(挙動)を求める(検知する)角度検知部(挙動検知部)132とを有している。
また、前記ミラー121の角度の検出は、リアルタイムで(連続的に)行ってもよく、また、間欠的に行ってもよい。また、角度検出手段13としては、ミラー121の角度を検出することができれば、本実施形態のようなエンコーダーを用いたものに限定されないことは、言うまでもない。
図6に示すように、作動制御装置8は、画像を描画する際に用いられる映像データ(画像データ)を記憶する映像データ記憶部(映像データ記憶手段)81と、映像データ演算部82と、描画タイミング生成部83と、光源変調部(光変調部)84と、振れ角演算部(振幅演算部)85と、角度指示部86と、検量線を記憶する検量線記憶部(検量線記憶手段)87とを有している。振れ角演算部85は、比較演算部851および駆動信号指示部852を有している。なお、振れ角演算部85は、第2の決定部、判別部および振れ角推定部等を有する変更手段の機能と、第1の決定部を有するブレーキ信号重畳手段の機能とを備えている。すなわち、比較演算部851は、振れ角推定部および判別部の機能を有し、駆動信号指示部852は、第1の決定部および第2の決定部の機能を有している。
具体的には、レーザー光LLが走査される投影面21上の垂直方向の位置が光走査装置1に近づく場合(遠から近の垂直走査の場合)は、可動板511aの振れ角を徐々に増大させて、光出射状態でのレーザー光LLの振れ幅を垂直方向に沿って一定にする。
そして、前記可動板511aの振れ角の変更においては、振れ角演算部85は、駆動信号の大きさ(振幅)および周波数をそれぞれ互いに異なるタイミングで変更する。すなわち、駆動信号の大きさの変更と駆動信号の周波数の変更とを時間差を付けて行う。これにより、可動板511aを確実に共振させることができ、効率良く駆動することができる。
また、振れ角演算部85は、駆動信号の大きさを先に変更し、駆動信号の周波数を後に変更する第1のモードと、駆動信号の周波数を先に変更し、駆動信号の大きさを後に変更する第2のモードとを有している。
まず、可動板511aの振れ角を増大させる場合は、駆動信号の大きさおよび周波数をそれぞれ増大させる。また、アクチュエーター51の周波数特性は、図11に示す通りであり、アクチュエーター51の駆動周波数が共振周波数f0を超えた付近から、可動板511aの振れ角が急激に減少する。このため、駆動周波数が共振周波数f0付近に設定されて可動板511aが共振しているときに、駆動信号の大きさおよび周波数を同時に増大させるか、または、先に駆動信号の周波数を増大させると、アクチュエーター51の駆動周波数が共振周波数f0よりも大きくなり、可動板511aが共振しなくなるか、または、停止してしまうことがある。しかしながら、この光走査装置1では、先に、駆動信号の大きさを増大させ、後に、駆動信号の周波数を増大させるので、前記の不具合を防止することができ、可動板511aを確実に共振させることができる。
まず、可動板511aの振れ角を減少させる場合は、駆動信号の大きさおよび周波数をそれぞれ減少させる。また、アクチュエーター51の周波数特性は、駆動信号の大きさを減少させると、図12中の実線から破線で示すように変化する。このため、駆動周波数が共振周波数f0付近に設定されて可動板511aが共振しているときに、駆動信号の大きさおよび周波数を同時に減少させるか、または、先に駆動信号の大きさを減少させると、アクチュエーター51の共振周波数がf0からf0’に低下し、アクチュエーター51の駆動周波数が共振周波数f0’よりも大きくなり、可動板511aが共振しなくなるか、または、停止してしまうことがある。しかしながら、この光走査装置1では、先に、駆動信号の周波数を減少させ、後に、駆動信号の大きさを減少させるので、前記の不具合を防止することができ、可動板511aを確実に共振させることができる。
また、この光走査装置1では、振れ角演算部85は、可動板511aの振れ角を徐々に減少させて、光出射状態でのレーザー光LLの振れ幅を垂直方向に沿って一定にする場合は、可動板511aの共振を維持しつつ、可動板511aの振れ角の減少を促進させる信号処理を駆動信号に対して行うよう構成されている。すなわち、振れ角演算部85は、可動板511aの振れ角を徐々に減少させる場合に、可動板511aが共振した状態で、その振れ角を目標値に収束させる(振れ角を減少させる)ブレーキ信号を駆動信号に重畳させる。これにより、慣性の影響で、可動板511aの振れ角が目標値を超えてしまうことを防止することができる。すなわち、可動板511aの振れ角を確実に目標値にすることができ、これにより、画像の台形歪みを確実に防止することができる。
ブレーキ信号71の形状は、本実施形態では、図14(a)に示すように、矩形波の先端側を尖らせた形状をなしているが、この形状に限定されるものではなく、この他、例えば、矩形状等であってもよい。
また、駆動信号へのブレーキ信号71の重畳を終了するタイミング、すなわち、駆動信号へのパルス信号の1パルスの重畳を終了するタイミングは、可動板511aが最大に回動するまでの間であることが好ましい。本実施形態では、前記のタイミングは、図14に示すように、可動板511aが最大に回動したときに設定されている。
例えば、前記垂直方向の所定の位置では、可動板511aの振れ角の目標値が「10°」、駆動信号の周波数が「8000Hz」、駆動信号の大きさが「20mA」と規定されている。
さらに、前記垂直方向の別の所定の位置では、可動板511aの振れ角の目標値が「10.2°」、駆動信号の周波数が「8002Hz」、駆動信号の大きさが「20.4mA」と規定されている。
本実施形態では、前記一方を変更するタイミングは、可動板511aが所定方向に最大に回動したときとされる。
また、駆動信号の変更は、1ライン毎に行ってもよく、複数ライン毎に行ってもよいが、以下では、代表的に、2ライン毎(駆動信号の1周期毎)に行う場合について説明する。
(但し、0≦t<T/8、3T/8≦t<5T/8、7T/8≦t<T)・・・(式1)
θn−{θ(t)/|sin(2πft)|}=0
(但し、T/8≦t<3T/8、5T/8≦t<7T/8)・・・(式2)
上記式1における「|Δθ(t)|/2πf・|cos(2πft)|」の値、上記式2における「θ(t)/|sin(2πft)|」の値は、それぞれ、前記他方の変更後における可動板511aの振れ角の推定値であり、式1または式2を満たすということは、その振れ角の推定値と、振れ角の目標値とが一致することと同義である。すなわち、式1または式2を満たした場合は、前記他方の変更後において、可動板511aの振れ角がその目標値と等しくなることを意味する。
まず、可動板511aの振れ角を徐々に増大させて、光出射状態でのレーザー光LLの振れ幅を垂直方向に沿って一定にする場合は、第1のモードで作動し、先に、駆動信号の大きさ(振幅)を変更し、後に、駆動信号の周波数を変更する。すなわち、図13に示すように、まず、可動板511aの角度が所定方向に最大になると、電流信号(駆動信号)の振幅(電流値)をI1からI2に変更する。なお、可動板511aの角度が、前記と反対方向に最大になったときに、電流信号の振幅を変更するように構成してもよい。
次に、同様にして、可動板511aの角度が所定方向に最大になると、電流信号の振幅をI2からI3に変更する。そして、その後、随時、角度検出手段52により角度検出を行い、式1または式2を満たすか否かを判断し、式1または式2を満たすと、周波数を変更する。
また、可動板511aの振れ角を徐々に減少させて、光出射状態でのレーザー光LLの振れ幅を垂直方向に沿って一定にする場合は、第2のモードで作動し、先に、駆動信号の周波数を変更し、後に、駆動信号の大きさ(振幅)を変更する。また、駆動信号にブレーキ信号を重畳させる。
次に、電流信号の周波数をf1からf2に変更した時点から、随時、角度検出手段52により角度検出を行い、式1または式2を満たすか否かを判断し、式1または式2を満たすと、電流信号の振幅(電流値)を変更する。また、式1および式2のいずれも満たさない場合は、振幅については、現状の値を維持する。
まず、光走査装置1に映像データが入力される。入力された映像データは、映像データ記憶部81に一時的に記憶され、その映像データ記憶部81から読み出され、その映像データを用いて画像の描画が行われる。この場合、映像データのすべてが映像データ記憶部81に記憶された後に、画像の描画を開始してもよく、また、映像データの一部が映像データ記憶部81に記憶された後に、画像の描画を開始し、その画像の描画と並行して続きの映像データを映像データ記憶部81に記憶するようにしてもよい。
描画タイミング情報には、描画を行うタイミングの情報等が含まれる。また、描画ライン情報には、描画を行う描画ライン141の垂直方向の位置(ミラー121の角度)の情報等が含まれる。なお、描画ライン141のいずれの部位の位置を前記描画ライン141の垂直方向の位置として設定してもよいが、例えば、左側の先端、右側の先端、中央等が挙げられる。
光源変調部84は、映像データ演算部82から入力された各色の輝度データに基づいて、各駆動回路410r、410g、410bを介して各光源420r、420g、420bの変調を行う。すなわち、各光源420r、420g、420bのオン/オフや、出力の調整(増減)等を行う。
なお、本実施形態では、各描画ライン141において、描画開始点から描画終了点まで、ミラー121の角速度を一定とし、レーザー光LLの垂直方向の走査速度を一定としてもよく、また、ミラー121の角速度を徐々に変化させ、レーザー光LLの垂直方向の走査速度を徐々に変化さてもよい。
振れ角演算部85では、検量線記憶部87から読み出された検量線を用い、描画タイミング生成部83から入力された次に描画を行う描画ライン141の垂直方向の位置の情報に基づいて、次に描画を行う描画ライン141における可動板511aの振れ角の目標値と、アクチュエーター51の駆動信号の大きさと、その駆動信号の周波数とを取得する。そして、振れ角演算部85の駆動信号指示部852は、アクチュエーター51の駆動手段517に駆動データ(駆動信号の大きさおよび周波数、ブレーキ信号を示すデータ)を送出する。
ここで、前述したように、駆動信号の大きさおよび周波数をそれぞれ互いに異なるタイミングで変更するが、ここでは、代表的に、第2のモード、すなわち、先に、駆動信号の周波数を変更し、後に、駆動信号の大きさを変更する場合について説明する。
このようにして、可動板511aの振れ角が目標振れ角になり、かつ可動板511aが共振するように、その可動板511aの振れ角を変更しつつ、描画領域142の各描画ライン141上に、順次、レーザー光LLを走査し、画像を描画してゆく。
また、奇数フレームと偶数フレームとで、投影面21の同じライン上にレーザー光LLを走査する。すなわち、奇数フレームの各描画ライン141と偶数フレームの各描画ライン141とが一致するように、レーザー光LLを走査する。
また、本実施形態では、1番目のフレームについて描画を開始する位置は、左上であるが、これに限らず、例えば、右上、左下、右下等であってもよい。
また、奇数フレームと偶数フレームとで、投影面21の異なるライン上にレーザー光LLを走査してもよい。
水平走査では、図8に示すように、可動板511aの振れ角は、最小振れ角から徐々に増大し、最大振れ角に到達した後、徐々に減少し、最小振れ角に到達した後、再び、徐々に増大し、以降、同様に、前記動作を繰り返す。
また、垂直走査では、図9に示すように、奇数フレーム(垂直方向の走査の往路)において画像の描画を行う表示期間(描画期間)と、偶数フレーム(垂直方向の走査の復路)において画像の描画を行う表示期間との間に、画像の描画を行わない非表示期間(非描画期間)が設けられている。この表示期間において、次のフレームの描画を開始するタイミング等の各タイミングを調整することができる。
すなわち、1フレーム中の垂直方向の非表示期間を往復描画することで短くすることができ、これにより、垂直時間開口率が高くなり、垂直走査の往路のみで水平走査を行って画像を描画する場合と可動板511aの角速度(速度)が同じときは、その往路のみで画像を描画する場合に比べ、単位時間当たりのフレーム数(コマ数)を多くすることができ、これによって、動画における早い動きにも容易に対応することができる。逆に言えば、垂直走査の往路のみで水平走査を行って画像を描画する場合と単位時間当たりのフレーム数が同じときは、その往路のみで画像を描画する場合に比べ、可動板511aの角速度を小さくすることができ、これによって、安定的に画像を描画することができる。また、上記の場合で、可動板511aの角速度を変化させない時には、より垂直解像度の高い描画が可能となる。
特に、可動板511aの振れ角を徐々に減少させる場合は、駆動信号にブレーキ信号を重畳させるので、その振れ角を確実に目標値にすることができ、これにより、画像の台形歪みをより確実に防止することができる。
図15に示す光走査装置1では、光出射状態でレーザー光LLの振れ幅は、垂直方向に沿って一定になっていないが、光出射状態でレーザー光LLの振れ幅が、可動板511aの振れ角の変更を行わない場合に比べて(駆動信号の大きさおよび駆動信号の周波数を一定にする場合に比べて)、垂直方向に沿って揃い、かつ、可動板511aが共振するように、可動板511aの振れ角を変更するよう構成されている。これにより、画像を描画することが可能な描画可能領域143の上側の幅が減少し、描画可能領域143の形状は、長方形(正方形を含む)に近づき、非描画領域を小さくすることができる。
この光走査装置1では、投影面21上、すなわち、描画可能領域143内に長方形の描画領域142を設定し、光源ユニット4から出射したレーザー光LLがその描画領域142内に投射(照射)されるように光源ユニット4の駆動を制御する。これにより、画像の台形歪みを防止することができる。
次に、本発明の光走査装置の第2実施形態について説明する。
図16および図17は、それぞれ、本発明の第2実施形態に係る光走査装置のエラー処理の際の制御動作を示すフローチャートである。
以下、第2実施形態の光走査装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、例えば、ブレーキ信号等、同様の事項については、その説明を省略する。
なお、可動板511aの現在の振れ角の目標値が「θn」であり、電流信号(駆動信号)の現在の振幅である電流値が「I(θn)」に設定されていることを前提とする。また、水平方向の2ライン分の描画が終了するまでは、前述したように、前記式1または前記式2を満たすか否が判断され、満たした場合のみ、電流信号の周波数が変更される。
電流信号の周波数が変更されている場合は、次に電流値を変更する際、電流信号の次に設定する予定の振幅である電流値I(θn+1)を、検量線記憶部87に記憶されている、例えば、テーブルから取得する(ステップS103)。そして、電流値をその設定予定の電流値I(θn+1)に変更(設定)する(ステップS104)。すなわち、電流値I(θn+1)の補正は行わない。
Id=θd・{I(θn)−I(θn−1)}/(θn−θn−1)・・・(式3)
なお、前記I(θn+1)の他、前記θn−1、θn、θn+1、I(θn−1)、I(θn)も、それぞれ、検量線記憶部87に記憶されている、例えば、テーブルから取得することができる。
なお、可動板511aの現在の振れ角の目標値が「θn」であり、電流信号(駆動信号)の現在の周波数が「f(θn)」に設定されていることを前提とする。また、水平方向の2ライン分の描画が終了するまでは、前述したように、前記式1または前記式2を満たすか否が判断され、満たした場合のみ、電流信号の振幅である電流値が変更される。
電流信号の電流値が変更されている場合は、次に周波数を変更する際、電流信号の次に設定する予定の周波数f(θn+1)を、検量線記憶部87に記憶されている、例えば、テーブルから取得する(ステップS203)。そして、周波数をその設定予定の周波数f(θn+1)に変更(設定)する(ステップS204)。すなわち、周波数f(θn+1)の補正は行わない。
fd=θd・{f(θn)−f(θn−1)}/(θn−θn−1)・・・(式4)
なお、前記f(θn+1)の他、前記θn−1、θn、θn+1、f(θn−1)、f(θn)も、それぞれ、検量線記憶部87に記憶されている、例えば、テーブルから取得することができる。
また、この第2実施形態は、後述する第3〜第5実施形態にも適用することができる。
なお、本実施形態では、現在の振れ角の目標値θnとの差分θdを求める際、現在の振れ角の推定値を用いたが、本発明では、これに限らず、例えば、角度検出手段52により検出された振れ角の検出値(測定値)を用いてもよい。
次に、本発明の光走査装置の第3実施形態について説明する。
図18は、本発明の第3実施形態に係る光走査装置のブロック図、図19は、本発明の第3実施形態に係る光走査装置のアクチュエーターを示す模式的斜視図である。
以下、第3実施形態の光走査装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、例えば、ブレーキ信号等、同様の事項については、その説明を省略する。
温度検知部612は、温度センサー611から出力される電圧を検出し、その検出値に基き、アクチュエーター51の温度を求める(検知する)。この検出された温度の情報を含む信号は、温度検知部612から作動制御装置8の振れ角演算部85に送信される。
このような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
また、この第3実施形態は、前記第2実施形態、後述する第5実施形態にも適用することができる。
次に、本発明の光走査装置の第4実施形態について説明する。
図20は、本発明の第4実施形態に係る光走査装置のブロック図である。
以下、第4実施形態の光走査装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、例えば、ブレーキ信号等、同様の事項については、その説明を省略する。
ヒーター64は、アクチュエーター51の連結部511c、511dの近傍に設けられており、主に、連結部511c、511dを加熱する。このヒーター64としては、例えば、電熱線等を用いることができ、ヒーターコントロール部63からヒーター64に電圧を印加することで加熱するようになっている。
すなわち、温度制御部62は、検出温度と目標温度とを比較し、検出温度と目標温度とを差分を求め、検出温度が目標温度よりも低い場合は、その差分に対応する分だけ、ヒーター64の出力を増大させ、アクチュエーター51の温度を増大させる。また、温度制御部62は、検出温度が目標温度よりも高い場合は、ヒーター64を停止させ、アクチュエーター51の温度を低下させる。この制御が繰り返し行われ、アクチュエーター51の温度、特に、アクチュエーター51の共振周波数への影響が大きい部位である連結部511c、511dの温度は、目標温度に維持される。これにより、可動板511aを確実に共振させることができる。なお、目標温度は、室温に対して十分に高い温度に設定される。
また、この第4実施形態は、前記第2実施形態、後述する第5実施形態にも適用することができる。
なお、本発明では、さらに、アクチュエーター51を冷却する冷却手段として、例えば、ペルチェ素子等が設けられていてもよい。また、ヒーター64に代えて、加熱および冷却を行うことができる加熱・冷却手段として、例えば、ペルチェ素子等を設けてもよい。これによれば、より確実に、アクチュエーター51の温度を目標温度に保持することができる。
次に、本発明の光走査装置の第5実施形態について説明する。
図21は、本発明の第5実施形態に係る光走査装置が備えるアクチュエーターを示す模式的平面図である。図22は、図21中のB−B線断面図である。図23は、図21に示すアクチュエーターが備える駆動手段の電圧印加手段を示すブロック図である。図24は、図23に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部で発生する電圧の一例を示す図である。図25は、本発明の第5実施形態に係る光走査装置の奇数フレームにおける動作を説明するための図であり、図25(a)は、側面図、図25(b)は、正面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図21中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図22中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
第5実施形態の光走査装置は、光走査部が備えるアクチュエーターの構成が異なる点、及び投影面21上の第1の方向の走査(水平走査)の軌跡が直線でない事以外は、第1実施形態とほぼ同様である。
アクチュエーター53は、図21に示すような第1の振動系54aと第2の振動系54bと支持部54cとを備える基体54と、基体54と対向配置された対向基板56と、基体54と対向基板56との間に設けられたスペーサー部材55と、永久磁石57と、コイル58とを備えている。なお、第2の振動系54b側が、水平走査の走査機構の主要部を構成する。
第2の振動系54bは、駆動部541aの内側に設けられた可動板541bと、可動板541bを駆動部541aに両持ち支持する1対の第2の連結部542b、543bとで構成されている。
駆動部541aは、図21の平面視にて、円環状をなしている。なお、駆動部541aの形状は、枠状をなしていれば特に限定されず、例えば、図21の平面視にて、四角環状をなしていてもよい。このような駆動部541aの下面には、永久磁石57が接合されている。
第1の連結部542aには、可動板541bの角度(回動中心軸J1まわりの回動角)(挙動)を検出するための圧電素子521が設けられている。
第2の連結部542bには、可動板541bの角度(回動中心軸J2まわりの回動角)(挙動)を検出するための圧電素子521が設けられている。
図22に示すように、以上のような基体54は、スペーサー部材55を介して対向基板56と接合している。対向基板56の上面には、永久磁石57に作用する磁界を発生させるコイル58が設けられている。
このような永久磁石57は、回動中心軸J1と回動中心軸J2との交点に対して長手方向の一方側がS極、他方側がN極となっている。図22では、永久磁石57の長手方向の左側がS極、右側がN極となっている。
コイル58は、図21の平面視にて、駆動部541aの外周を囲むように形成されている。これにより、アクチュエーター53の駆動の際、駆動部541aとコイル58との接触を確実に防止することができる。その結果、コイル58と永久磁石57との離間距離を比較的短くすることができ、コイル58から発生する磁界を効率的に永久磁石57に作用させることができる。
第1の電圧V1は、三角波のような波形をなしている。そのため、アクチュエーター53は、効果的に光を垂直往復走査(副走査)することができる。なお、第1の電圧V1の波形は、これに限定されない。ここで、第1の電圧V1の周波数(1/T1)は、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、15Hz以上、40Hz以下(30Hz程度)であるのが好ましい。
本実施形態では、第1の電圧V1の周波数は、駆動部541aと1対の第1の連結部542a、543aとで構成された第1の振動系54aのねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されている。
第2の電圧V2は、正弦波のような波形をなしている。そのため、アクチュエーター53は効果的に光を主走査することができる。なお、第2の電圧V2の波形は、これに限定されない。
また、第1の振動系54aの共振周波数をf1[Hz]とし、第2の振動系54bの共振周波数をf2[Hz]としたとき、f1とf2とが、f2>f1の関係を満たすことが好ましく、f2≧10f1の関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動板541bを回動中心軸J1まわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸J2まわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。
電圧重畳部593は、コイル58に電圧を印加するための加算器593aを備えている。加算器593aは、第1の電圧発生部591から第1の電圧V1を受けるとともに、第2の電圧発生部592から第2の電圧V2を受け、これらの電圧を重畳しコイル58に印加するようになっている。
例えば、図24(a)に示すような第1の電圧V1と、図24(b)に示すような電圧V2とを電圧重畳部593にて重畳し、重畳した電圧をコイル58に印加する(この重畳された電圧を「電圧V3」ともいう)。
すると、電圧V3中の第1の電圧V1に対応する電圧によって、永久磁石57のS極側をコイル58に引き付けようとするとともに、N極側をコイル58から離間させようとする磁界と、永久磁石57のS極側をコイル58から離間させようとするとともに、N極側をコイル58に引き付けようとする磁界とが交互に切り換わる。これにより、第1の連結部542a、543aを捩れ変形させつつ、駆動部541aが可動板541bとともに、第1の電圧V1の周波数で回動中心軸J1まわりに回動する。
なお、第2の電圧V2の周波数が第2の振動系54bのねじり共振周波数と等しいため、第2の電圧V2によって、支配的に、可動板541bを回動中心軸J2まわりに回動させることができる。そのため、第2の電圧V2によって、可動板541bが回動中心軸J1まわりに回動してしまうことを防止することができる。
また、走査ラインが歪曲しているため、映像データ演算部82は、これから走査するライン上に描画すべき画素データに相当するデータ算出をしながら、映像データ記憶部81からデータを読み出し、描画タイミング生成部83から入力された描画タイミング情報に基づいて、各種の補正演算等を行った後、各色の輝度データを光源変調部84に送出する。
このような第5実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
また、この第5実施形態は、前記第2〜第4実施形態にも適用することができる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施形態では、第1の方向を「水平方向」、第2の方向を「垂直方向」としたが、本発明では、これに限らず、例えば、第1の方向を「垂直方向」、第2の方向を「水平方向」としてもよい。
また、前記実施形態では、ダイクロイックミラー43r、43g、43bを用いて、赤色レーザー光RR、緑色レーザー光GG、青色レーザー光BBを結合して1つのレーザー光(光)LLを射出しているが、これに限定されず、例えば、ダイクロイックプリズム等を用いて結合してもよい。
Claims (19)
- 投影面に対し、光を走査することにより画像を描画するよう構成され、
光を出射する光出射部と、
前記光出射部から出射された光を反射させ、回動可能に設けられた少なくとも1つの反射面を有し、前記光出射部から出射された光を、前記投影面に対し、第1の方向に走査すると共に、前記第1の方向の走査速度よりも遅い走査速度で前記第1の方向に直交する第2の方向に走査することで2次元的に走査する光走査部と、
前記光走査部の作動を制御する制御手段とを備え、
前記光走査部は、所定の大きさおよび所定の周波数の電圧信号または電流信号である駆動信号が供給されることにより、前記第1の方向に走査する反射面を共振駆動する走査機構を有し、
前記制御手段は、前記第1の方向の走査を行うに際し、前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数をそれぞれ互いに異なるタイミングで変更する変更手段と、
前記第1の方向に走査する反射面の回動中心軸を中心とする振れ角を減少させるブレーキ信号を前記駆動信号に重畳させるブレーキ信号重畳手段とを有することを特徴とする光走査装置。 - 前記ブレーキ信号は、該ブレーキ信号が重畳されない状態の前記駆動信号に対して逆位相のパルス信号である請求項1に記載の光走査装置。
- 前記駆動信号への前記パルス信号の1パルスの重畳を開始するタイミングは、前記光走査部により走査される光が、前記投影面上の画像を描画する描画領域内から該描画領域の前記第1の方向の端部に到達したとき、または、前記第1の方向の端部に到達した後である請求項2に記載の光走査装置。
- 前記駆動信号への前記パルス信号の1パルスの重畳を終了するタイミングは、前記第1の方向に走査する反射面が最大に回動するまでの間である請求項2または3に記載の光走査装置。
- 前記ブレーキ信号の大きさのデータを含むブレーキ信号用データを記憶する第1の記憶手段を有し、
前記ブレーキ信号重畳手段は、前記ブレーキ信号用データに基づいて、前記ブレーキ信号の大きさを決定する第1の決定部を有する請求項1ないし4のいずれかに記載の光走査装置。 - 前記光出射部から光を出射した光出射状態で前記投影面上での光の前記第1の方向の振れ幅が、前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を一定にする場合に比べて、前記第2の方向に沿って揃い、かつ、前記第1の方向に走査する反射面が共振するための前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数のデータを含む駆動信号用データが記憶された第2の記憶手段を有し、
前記変更手段は、前記駆動信号用データに基づいて、変更する前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を決定する第2の決定部を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の光走査装置。 - 前記第1の方向に走査する反射面の角度を検出する角度検出手段を有し、
前記変更手段は、前記駆動信号の大きさと前記駆動信号の周波数との一方を変更した後、他方を変更するタイミングを、前記角度検出手段の検出結果と、前記駆動信号の周波数とに基づいて決定するよう構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の光走査装置。 - 前記変更手段は、前記第1の方向に走査する反射面が最大に回動したとき、前記一方を変更するよう構成されている請求項7に記載の光走査装置。
- 前記変更手段は、前記角度検出手段の検出結果と、前記駆動信号の周波数とに基づいて、前記振れ角を推定する振れ角推定部と、
前記振れ角の推定値と前記振れ角の目標値とが一致するか否かを判別する判別部とを有し、
前記振れ角の推定値と前記振れ角の目標値とが一致したとき、前記他方を変更するよう構成されている請求項7または8に記載の光走査装置。 - 前記変更手段は、前記振れ角の推定値と前記振れ角の目標値とが一致しない場合は、今回は、前記他方を変更しないよう構成されている請求項9に記載の光走査装置。
- 前記変更手段は、前記振れ角の推定値と前記振れ角の目標値とが一致しない場合、次に前記駆動信号の大きさと前記駆動信号の周波数との一方を変更する際、該一方の設定予定の値を補正する補正部を有する請求項10に記載の光走査装置。
- 前記変更手段は、前記振れ角を増大させる場合は、前記駆動信号の大きさを先に変更し、前記駆動信号の周波数を後に変更するよう構成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の光走査装置。
- 前記変更手段は、前記振れ角を減少させる場合は、前記駆動信号の周波数を先に変更し、前記駆動信号の大きさを後に変更するよう構成されている請求項1ないし12のいずれかに記載の光走査装置。
- 前記変更手段は、前記駆動信号の大きさを先に変更し、前記駆動信号の周波数を後に変更する第1のモードと、前記駆動信号の周波数を先に変更し、前記駆動信号の大きさを後に変更する第2のモードとを有し、前記振れ角を増大させる場合は、前記第1のモードで作動し、前記振れ角を減少させる場合は、前記第2のモードで作動するよう構成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の光走査装置。
- 前記第2の方向の走査を往路および復路のそれぞれで行い、前記第2の方向の走査の往路および復路のそれぞれにおいて、前記第1の方向の走査を行って画像を描画するよう構成されている請求項1ないし14のいずれかに記載の光走査装置。
- 前記走査機構の温度を検出する温度検出手段を有し、
前記変更手段は、さらに前記温度検出手段の検出結果を加味して、前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を変更するよう構成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の光走査装置。 - 前記走査機構の温度を検出する温度検出手段を有し、
前記第2の記憶手段には、温度毎に、前記駆動信号用データが記憶されており、
前記第2の決定部は、前記温度検出手段の検出結果と、前記駆動信号用データとに基づいて、変更する前記駆動信号の大きさおよび前記駆動信号の周波数を決定するよう構成されている請求項6に記載の光走査装置。 - 前記走査機構の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出結果に基づいて、前記走査機構の温度を目標温度に調整する温度調整手段とを有する請求項1ないし15のいずれかに記載の光走査装置。 - 前記走査機構は、回動可能に設けられ、前記第1の方向に走査する反射面を有する可動板と、前記可動板を回動可能に支持する支持部と、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部と、前記可動板を回動させる駆動手段とを備えるアクチュエーターであり、
前記光走査部は、前記第2の方向に走査する反射面を有するガルバノミラーを備える請求項1ないし18のいずれかに記載の光走査装置。
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