〔実施形態1〕
本実施形態に係るSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)システム10は、複数の端末が登録されたグループを単位としてメッセージなどを共有しコミュニケーションを図ることを目的とするメッセージ交換システムである。
SNSシステム10では、SNSシステム10内のグループにユーザではなく各端末が登録されている点において、従来のSNSシステムとは大きく異なる。具体的には、SNSシステム10を利用する際にユーザが用いる端末に固有に付与される端末識別情報(端末番号)が、SNSシステム10内のグループに登録されている。一方、従来のSNSシステムでは、各ユーザは、SNSシステムを利用のために個人情報をSNSシステムに登録し、ユーザごとにアカウントを取得している。SNSシステム10では、ユーザごとのアカウントは、原則として存在しない(グループの管理者は例外)。
SNSシステム10におけるグループは、端末が登録される特定のグループであって、登録された端末に対してメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれか一方を許可するためのグループである。SNSシステム10を利用するユーザは、グループに登録されている任意の端末を用いて、メッセージを送信することができる。このメッセージは、当該端末が属するグループに登録されている他の端末に対してのみ送信される。言い換えれば、SNSシステム10は、当該端末が送信したメッセージを、当該グループの外部へは送信しない。また、SNSシステム10は、当該グループの外部から送信されたメッセージを、当該グループに属する各端末に送信することもない。
このように、SNSシステム10は、グループを単位とした非常に閉じた性格を有するSNSシステムである。SNSシステム10を利用する態様としては、たとえば、家族内において使用する家庭内伝言板システム、または、同じサークルに所属しているメンバー間において情報を共有する掲示板システムなどが挙げられる。しかし、これらの限定されるものではない。
(SNSシステム10の概略)
SNSシステム10の概略について、図1および2を参照して以下に説明する。図1は、SNSシステム10の構成を示す図である。図1に示すように、SNSシステム10は、サービスサーバ11、グループ管理サーバ12、端末管理サーバ13、アバター管理サーバ14、メッセージ管理サーバ15、管理者端末管理サーバ16、管理者端末21、携帯端末22、携帯端末23、テレビ24、およびロボット掃除機25を備えている。以下では、SNSシステム10上に構成されている「佐藤家」という名前のグループを主な例として説明する。
図1に示すように、SNSシステム10内のグループ「佐藤家」には、携帯端末21、携帯端末22、携帯端末23、テレビ24、およびロボット型掃除機25の5つが、端末として登録されている。これらの端末は、図1に示すように、インターネット31を介してSNSシステム10に接続されている。
図2は、SNSシステム10内に構成されているグループの概念を示す図である。SNSシステム10におけるグループは、端末グループと、アバターグループとによって構成されている。端末グループは、グループ「佐藤家」としてSNSシステム10に登録されている端末のグループを表す。SNSシステム10は、グループに登録されている各端末を、端末番号(ここではD7001〜D7005)によって識別する。ここでいう端末番号とは、個々の端末に固有であり、かつ、個々の端末に一意に付与された識別番号のことである。以下では、各端末を識別するための情報として端末番号を用いる例を説明するがSNSシステム10において、各端末を識別するために用いられる情報は端末番号に限られない。各端末を識別することが可能であれば、端末識別情報として番号以外の文字列等の情報を用いてもよい。
端末番号は、端末に出荷時に用意されているシリアル番号であることが好ましい。ただし、これに限らず、詳しくは後述するが、出荷後の各端末に、後から個別の端末番号を提供することもできる。
アバターグループは、メッセージとともに端末の表示部に表示されるアバターのグループを表す。アバターとは、メッセージの発信者を象徴的に表す情報(象徴情報)であり、主には発信者を想起させる画像である。アバターは、メッセージとともに各端末に送信されることによって、そのメッセージがどのユーザから送信されたものであるかを分かりやすく判別可能とするものである。
図2に示す例において、端末番号D7001である携帯端末21から送信されたメッセージは、端末番号D7001に紐付けられているアバター番号A7001のアバターとともに表示される。これと同様に、端末番号D7002である携帯端末22から送信されたメッセージは、端末番号D7002に紐付けられているアバター番号A7002のアバターとともに表示され、端末番号D7003である携帯端末23から送信されたメッセージは、端末番号D7003に紐付けられているアバター番号A7003のアバターとともに表示される。なお、メッセージ、端末番号およびアバター番号を紐付ける処理についての詳細は後述する。
携帯端末21〜23を使用してSNSシステム10を利用するユーザは、基本的に、各携帯端末に固有のユーザである。なぜなら、携帯端末は、個人が独占的に使用する傾向を強く有する端末であるからである。したがって、携帯端末を用いてSNSシステム10を利用するユーザは、もっぱら各携帯端末の所有者である場合が多い。すなわち、多くの場合、携帯端末21を使用するのはユーザ1であり、携帯端末22を使用するのはユーザ2であり、携帯端末23を使用するのはユーザ3である。
これに対して、テレビ24は、家族の全員が共用する端末である。言い換えれば、家族の全員が、テレビ24を使用してSNSシステム10を利用する可能性がある。図2を例にすれば、テレビ24は、ユーザ1、2および3の3人によって使用される可能性がある。この場合、テレビ24を表す端末番号D7004に紐付けられているアバター番号は、メッセージを送信したユーザに応じて適宜変更されることが好ましい。上記のような使用形態を実現するために、SNSシステム10における端末番号およびアバター番号における対応関係は、適宜変更可能なように構成されている。
(家電製品の登録)
また、SNSシステム10のグループに登録される端末は、スマートフォンなどの携帯端末、またはテレビなどの情報表示端末に限定されるものではなく、家電製品であってもよい。グループに登録される家電製品は、グループ内において擬人化されている。本実施形態においてグループに登録可能な家電製品は、音声によって操作可能な家電製品、または、ユーザとコミュニケーション可能な家電製品などである。
これらの家電製品は、室温、湿度などをモニター可能なセンサを備えていることが多い。SNSシステム10のグループに登録された家電製品は、各センサから取得する環境情報を外部サーバに供給し、当該外部サーバは、取得した環境情報に応じてあたかも家電製品がメッセージを送信してるかのうようにメッセージを送信するように構成されていてもよい。図2のメンバーグループに記載のボット4は、家電製品から環境情報を取得して、その環境情報に応じたメッセージを、あたかも擬人化された家電製品から送信されたかのように送信する。
このような家電製品がSNSシステム10に登録可能となることによって、SNSシステム10は、次に挙げるような家電製品の新規な使用態様を提供できる。
(i)帰宅時に部屋を快適な状態にしておきたい場合に、ユーザは、SNSシステム10にその旨のメッセージを送信すればよい。当該メッセージを受信したグループ内の家電製品は、帰宅時に部屋が快適な状態になっているように部屋の空調を制御することができる。
(ii)家族全員が外出している際、家にはペットのみが残されている状態になる。このような状況において、気温が高くなることに伴い部屋の室温が上昇したとしても、ペットは、自分ではエアコンの電源を入れることもできないし、家族に連絡することもできない。このような場合に、グループ内の家電製品は、室温が高くなったことをSNSシステム10を通じて家族の各端末に通知できる。家電製品からの通知を受けて、家族は、SNSシステム10を用いて対応方法を協議することが可能である。または、SNSシステム10を通じて家電製品を制御することによって、エアコンの電源を入れることも可能である。さらには、SNSシステム10を通じて、家族のだれがどのような対応を行ったのかを把握することができる。
しかし、従来のSNSシステムにおいては、SNSシステムに家電製品を登録する方法が存在しない。そもそも、家電製品を登録することがまったく想定されていない。そのため、上述した本実施形態に特有の仕様対応は実現困難である。SNSシステム10においては、SNSシステムに家電製品を登録可能であるため、上述のような使用の態様を実現可能である。
本実施形態では、ロボット掃除機25を擬人化された家電製品の例として説明する。しかし、家電製品はこれに限定されるものではなく、エアコン、冷蔵庫、または洗濯機など、家庭内に存在する各種の製品であってもよい。
(SNSシステム10の構成)
図1および図3〜8を参照しながら、SNSシステム10の構成について説明する。
(サービスサーバ11)
サービスサーバ11は、SNSシステム10の全体を管理および運営するサーバである。図1に示すように、SNSシステム10を利用する各端末は、インターネット31を介してサービスサーバ11に接続されている。すなわち、サービスサーバ11は、SNSシステム10における窓口となるサーバである。たとえば、各端末が表示する画面を作成し、上記各端末に送信する。
(グループ管理サーバ12)
グループ管理サーバ12は、SNSシステム10においてメッセージを共有する際に単位となるグループを管理するサーバである。図3は、SNSシステム10におけるグループを管理するためのグループ管理テーブルの一例を示す図である。グループ管理テーブルは、グループ管理サーバ12が備えている記憶部に格納されている。
SNSシステム10には、複数のグループが作成されている。図3に示すように、グループ管理テーブルは、グループごとに、当該グループを識別するためのグループ番号と、グループ名と、グループ管理者と、グループに登録されている端末の端末番号とを、互いに対応づけて格納している。
具体的には、グループ番号がG1234567であるグループでは、グループ名は佐藤家であり、グループ管理者は佐藤一郎であり、登録されている固有端末番号は、D7001、D7002、D7003、D7004およびD7005である。グループ番号がG1234568であるグループでは、グループ名はさいとうであり、グループ管理者は斎藤二郎であり、登録されている固有端末番号は、D8001、D8002およびD8003である。グループ番号がG1234569であるグループでは、グループ名はゴルフサークルであり、グループ管理者は佐藤一郎であり、登録されている固有端末番号は、D9001、D9002、D9003、D9004、およびD7001である。
本実施形態において、個々のグループに登録可能な端末の数には上限が設けられていてもよい。これは、グループ管理テーブルにおいて、個々のグループ番号に関連づけることが可能な端末番号の数に上限を設定することによって、実現できる。また、本実施形態では、同じ端末が、複数の異なるグループに登録されることも可能である。これは、グループ管理テーブルにおいて、1つの端末番号を、異なる複数のグループ番号に関連づけて登録することによって、実現できる。
(端末管理サーバ13)
端末管理サーバ13は、グループごとに、当該グループに登録されている全端末を管理するサーバである。図4は、SNSシステム10においてグループに登録されている端末を管理するための端末管理テーブルの一例を表す図である。端末管理テーブルは、端末管理サーバ13が備えている図示しない記憶部に格納されている。図3には、グループ番号が「G123456」であるグループに登録されている各端末に関する端末管理テーブルが示されている。
端末管理テーブルでは、グループに登録されている端末ごとに、当該端末の端末番号と、当該端末の名称と、当該端末がSNSシステム10に最後にアクセスした日時と、当該端末が最後にメッセージを送信したときに利用したアバターのアバター番号とが、格納されている。
(アバター管理サーバ14)
アバター管理サーバ14は、グループごとに、当該グループに登録されている各端末が利用可能なアバターを管理するサーバである。図5は、SNSシステム10においてグループに登録されている端末が利用可能なアバターを管理するためのアバター管理テーブルの一例を表す図である。アバター管理テーブルは、アバター管理サーバ14が備えている図示しない記憶部に格納されている。図5には、グループ番号が「G123456」であるグループに登録されている各端末が利用可能なアバターを管理する端末管理テーブルが示されている。
アバター管理テーブルでは、アバターごとに、当該アバターに固有なアバター番号と、当該アバターの名称と、アバター画像のファイル名称とが格納されている。アバター画像のデータそのものは、別途、アバター管理サーバ14の記憶部に格納されている。
(管理者端末管理サーバ16)
管理者端末管理サーバ16は、SNSシステム10における各グループにおいて、どの端末が管理者端末であるのかを管理するサーバである。図6は、SNSシステム10における各グループにおいて、どの端末が管理者端末であるのかを管理する管理者端末管理テーブルの一例を示す図である。管理者端末管理テーブルは、管理者端末管理が備えている図示しない記憶部に格納されている。
SNSシステム10には、複数のグループが作成されている。図6に示すように、管理者端末テーブルは、グループごとに、当該グループを識別するためのグループ番号と、管理者端末の端末番号とを、互いに対応づけ て格納している。
本実施形態では、個々のグループに対して、複数の管理者端末を登録することができる。これは、管理者端末管理テーブルにおいて、個々のグループ番号に複数の管理者端末の端末番号を登録することによって、実現できる。
SNSシステム10では、グループ管理サーバ12と、管理者端末管理サーバ16 とは、統合されていてもよい。すなわち、グループ管理サーバ12が、管理者端末管理サーバ16の機能を兼ね備えていてもよい。この場合、管理者端末の端末番号もさらに含んでいるグループ管理テーブルを用いて、グループを管理する。図7は、管理者端末の端末番号もさらに含んでいるグループ管理テーブルの一例を示す図である。図7の端末管理テーブルは、図3に示す端末管理テーブルと、図6に示す管理者端末管理テーブルとが一体化されたテーブルである。
以下の説明では、グループ管理サーバ12は管理者端末管理サーバ16の機能を兼ね備えているものとする。したがって、グループ管理サーバ12が図7に示す形式のグループ管理テーブルを用いることによって、SNSシステム10にアクセスした端末が管理者端末であるか否かを確認する。
(メッセージ管理サーバ15)
メッセージ管理サーバ15は、SNSシステム10に登録されている各端末が送信したメッセージを管理する。図8は、SNSシステム10に登録されている各端末が送信したメッセージを管理するためのメッセージ管理テーブルの一例を示す図である。メッセージ管理テーブルは、メッセージ管理サーバ15の図示しない記憶部に格納されている。
SNSシステム10において各端末が送信したメッセージに関する情報は、メッセージごとに、メッセージ管理テーブルにおいて管理されている。図8の例では、メッセージ管理テーブルは、メッセージごとに、当該メッセージを識別するためのメッセージ番号と、当該メッセージを送信した端末が属するグループのグループ番号と、当該メッセージの送信時に仕様したアバターを識別するアバター番号と、当該メッセージを送信した端末の端末番号と、当該メッセージの送信時刻と、メッセージの内容(テキスト、画像、音声の少なくともいずれか)とを、互いに関連づけて格納している。
各端末が新たなメッセージを送信するたびに、メッセージに関する情報が新たにメッセージ管理テーブルに蓄積される。メッセージ管理テーブルを利用して、メッセージの送信先である端末に対してどのようにメッセージが届けられるかについては、後に詳しく説明する。
(グループの構築)
SNSシステム10では、SNSシステム10にユーザ登録したユーザが、上述したグループを構築することができる。以下、ユーザがSNSシステム10においてグループを構築する際の手順について、説明する。
まず、グループを作りたいユーザが、SNSシステム10にユーザ登録をする。ここでのユーザ登録は、従来のサービスにおいて新規にユーザ登録をしたりアカウントの作成をしたりする際の手順と同じである。すなわち、ユーザを識別するための識別子(アカウント)およびパスワードをSNSシステム10に申請し、さらに、ユーザの個人情報を登録することによって、ユーザ登録が行われる。なお、他のサービスですでに利用されているアカウントを活用したユーザ登録を行ってよい。SNSシステム10にユーザ登録したユーザには、グループを構築するための特別の権限が与えられる。以下では、グループを構築するユーザを代表者と表記する。
代表者は、管理者端末21を用いてSNSシステム10にログインし、新たなグループの構築をSNSシステム10に申請する。その際、代表者は、グループ名称など、グループに関する情報を入力する。また、管理者端末21は、管理者端末21の端末番号をSNSシステム10に提供する。これによりグループが構築される。その際、代表者の管理者端末21が、構築されたグループに自動的に登録される。すなわち、管理者端末21の端末番号が、構築されたグループのグループ番号に関連づけられて、グループ管理テーブルに格納される。これ以降、代表者は、グループの管理者でもある。
グループの構築が完了すると、SNSシステム10から管理者端末21に、構築したグループのグループ番号が提供される。したがって管理者端末21は、管理者端末21の端末番号と、グループの番号のグループ番号とを、両方とも保持することになる。
(携帯端末22の登録処理)
グループを構築したあと、管理者端末21のユーザは、グループに他の端末を登録する作業を開始する。以下、グループに端末が登録される際のSNSシステム10における処理の流れの一例について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の一実施形態において、グループに新たな端末を登録する際のSNSシステム10における処理の流れの一例を示す図である。以下では、グループG1に携帯端末22を登録する際の手順について説明する。
(登録申請)
まず、管理者端末21が、図10(a)に示す画面を表示する。図10(a)は、端末登録を開始する際に管理者端末21に表示される画面を示す図である。この画面には、「機器を登録する」とラベルされた項目K1が含まれている。
なお、管理者端末21のユーザは、図10(a)の画面を通じて、新たなアバターをSNSシステム10に登録することができる。このアバターは、代表者が構築するグループ用のアバターとして、SNSシステム10に登録される。
管理者端末21のユーザは、項目K1を選択する。すると管理者端末21は、図10(b)に示す画面を表示する。図10(b)は、登録させる端末の種類を選択する際に管理者端末21に表示される画面を表す図である。この画面には、「メンバーを招待する」とラベルされた項目K2と、「共用端末を登録する」とラベルされた項目K3とが含まれている。項目K2を選択すれば、携帯端末などの、一人のユーザが独占的に利用する形態の端末を登録する処理が開始される。一方、項目K3を選択すれば、テレビなどの、複数のユーザが共有して利用する形態の端末を登録する処理が開始される。
本実施形態では、管理者端末21のユーザは、携帯端末22をグループG1に登録するために、項目K2を選択する。これにより管理者端末21は、グループG1に新たな端末を登録することを、サービスサーバ11に申請する(ステップS1)。その際、管理者端末21は、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。
サービスサーバ11は、端末番号およびグループ番号を受信すると、グループ管理サーバ12に、これらの番号が登録済みであるかの確認を要求する(ステップS2)。その際、サービスサーバ11は、管理者端末21の端末番号およびグループG1のグループ番号をグループ管理サーバ12に送信する。
(端末の確認)
グループ管理サーバ12は、受信した端末番号およびグループ番号を用いて、グループ管理テーブルを検索する。これにより、管理者端末21がグループG1に登録された端末であるか否かを確認する。確認できた場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する(ステップS3)。さらに、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態を、グループG1に対する新たな端末の登録受け入れ待ち状態に変更する。
なお、グループ管理サーバ12は、管理者端末21がグループG1の管理者端末であることを確認出来なかった場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを管理者端末21に送信する。これにより、図9に示す処理は異常終了する。
(登録手法の選択)
サービスサーバ11は、グループ管理サーバ12から確認が出来た旨の返信を受けると、新たな端末の登録手法を選択させるための画面を、管理者端末21に送信する(ステップS4)。管理者端末21は、受信した画面を表示する。これにより、図10(c)に示す画面が表示される。図10(c)は、携帯端末22の登録手法を選択する際に管理者端末21に表示される画面を示す図である。この画面には、「QRコードを表示する」とラベルされた項目K4と、「メールで送る」とラベルされた項目K5とが含まれている。
本実施形態では、管理者端末21のユーザは、項目K4を選択する。これにより、管理者端末21は、QRコードを含んだ画面の提供をサービスサーバ11に要求する(ステップS5)。
この要求を受けたサービスサーバ11は、グループG1に端末を登録するためのウェブページへのリンクが記述されたQRコードを作成する。このリンクには、グループG1のグループ番号が、ハッシュ化などの手法によって難読化されて上で、クエリとして含まれている。なお、サービスサーバ11は、QRコード以外の、何らかの二次元コードを代わりに作成してもよい。
サービスサーバ11は、このQRコードを含んだ画面を管理者端末21に送信する(ステップS6)。管理者端末21は受信した画面を表示する。これにより、図10(d)に示す画面が表示される。図10(d)は、グループG1に端末を登録するためのウェブページへのリンクが記述されたQRコードを含む画面を示す図である。この画面には、QRコードC1が含まれている。
なお、管理者端末21は、十分なリソースを有する場合には、ステップS1の申請を行ったあと、サービスサーバ11から図10(c)に示す画面を受信する前に、ステップS5の要求を行ってもよい。これにより、管理者端末21は、管理者端末のユーザが項目K4を選択する前に、QRコードを含んだ画面を受信する。したがって、管理者端末のユーザが項目K4を選択したあと、直ちに、QRコードを含んだ画面を表示することができる。
(携帯端末22の仮登録)
管理者端末21は、グループG1に端末を登録するためのウェブページのリンクとを、QRコードC1を通じて携帯端末22に提供する(ステップS7)。その手順は次の通りである。携帯端末22のユーザが、携帯端末22のカメラ機能を用いて、管理者端末21の画面に表示されたQRコードC1を撮影する。これにより携帯端末22は、QRコードC1の画像を取得する。携帯端末22は、画像を解析することによって、グループG1に端末を登録するためのウェブページのリンクとを取得する。
QRコードに含まれる情報(リンク)は、暗号化または難読化されていることが好ましい。この場合、携帯端末22は、QRコードから取得した、暗号化情報または難読化情報を解読することによって、リンクを取得する。QRコードに含まれる情報が暗号化または難読化されていれば、仮に携帯端末22から情報が漏れたとしても、リンクまでは特定されないため、悪意ある他者が他の端末をグループG1に登録することを申請してしまうことを、防止できる。
本実施形態では、携帯端末22は、SNSシステム10を利用するために、専用のアプリケーションを必要とする。このアプリケーションを実行することによって、グループへの登録をSNSシステム10に申請したり、登録が完了された後に、メッセージを送信したりすることができる。以下の説明では、このアプリケーションが携帯端末22にインストール済みであることを前提にする。
携帯端末22は、取得したリンクにアクセスすることによって、携帯端末22をグループG1に登録するための画面をサービスサーバ11に要求する(ステップS8)。その際、携帯端末22は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。携帯端末22は、リンクにアクセスした後、サービスサーバ11からの応答を待つ。
携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とを受信すると、サービスサーバ11は、グループ管理サーバ12に対し、グループ管理テーブルの状態が、グループG1への新たな端末の登録受け入れ待ち状態であるか否かを問い合わせる(ステップS9)。その際、サービスサーバ11は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、グループ管理サーバ12に送信する。
この問い合わせを受けると、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルを参照することによって、グループ管理テーブルの状態が、グループG1への新たな端末の登録受け入れ待ち状態であるか否かを確認する。確認できた場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する(ステップS10)。さらに、グループ管理テーブルの状態を、グループG1への携帯端末22の登録待ち状態に変更する。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、グループG1への新たな端末の登録受け入れ待ち状態であることが確認できなかった場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。また、グループ管理テーブルを通常状態に戻す。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを携帯端末22に送信する(ステップS11)。これにより、図9に示す処理は異常終了する。なお、サービスサーバ11は、エラーメッセージを管理者端末21にも送信してもよい。これにより、不審な携帯端末がグループG1への登録を試みたことを、管理者端末21のユーザに対して注意喚起すること等ができる。
グループ管理サーバ12から、確認できた旨の返信を受けると、サービスサーバ11は、グループG1への登録を促すための画面を、携帯端末22に送信する(ステップS11)。携帯端末22は、受信した画面を表示する。これにより、図11(b)に示す画面が表示される。図11(b)は、グループへの登録を促す際に携帯端末22に表示される画面である。この画面には、「アプリケーションをインストール」とラベルされた項目K11と、「登録申請する」とラベルされた項目K12とが含まれている。図9の例では、携帯端末22のユーザは、項目K12を選択する。
この選択を受けて、携帯端末22は、グループG1への携帯端末22の登録を申請するための画面を、サービスサーバ11に要求する(ステップS12)。その際、携帯端末22は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とをサービスサーバ11に送信する。
この要求を受けると、サービスサーバ11は、グループG1に携帯端末22を仮登録することをグループ管理サーバ12に依頼する(ステップS13)。その際、サービスサーバ11は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とをグループ管理サーバ12に送信する。
この依頼を受けると、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、グループG1への携帯端末22の登録待ち状態であるか否かを確認する。確認できた場合、グループG1に携帯端末22を仮登録する。また、グループ管理テーブルの状態を、携帯端末22の名称入力待ち状態に変更する。さらに、仮登録が完了した旨を、サービスサーバ11に返信する(ステップS14)。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、グループG1への携帯端末22の登録待ち状態であることが確認できなかった場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。また、グループ管理テーブルを通常状態に戻す。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを携帯端末22に送信する(ステップS15)。これにより、図9に示す処理は異常終了する。なお、サービスサーバ11は、エラーメッセージを管理者端末21にも送信してもよい。これにより、不審な携帯端末がグループG1への登録を試みたことを、管理者端末21のユーザに対して注意喚起すること等ができる。
(携帯端末22の正式登録)
携帯端末22の仮登録が完了した旨の返信を受けると、サービスサーバ11は、グループG1への携帯端末22の正式登録を申請するための画面を、携帯端末22に送信する(ステップS15)。携帯端末22は、受信した画面を表示する。これにより、図11(d)に示す画面が表示される。図11(d)は、携帯端末22の正式登録を申請する際に携帯端末22に表示される画面を示す図である。この画面には、「登録」とラベルされた項目K14が含まれている。また、端末名を入力するための入力欄も含まれている。
携帯端末22のユーザは、携帯端末22の端末名を入力し、さらに、項目K14を選択する。この選択を受けて、携帯端末22は、グループG1への携帯端末22の正式登録をサービスサーバ11に要求する(ステップS16)。携帯端末22は、入力された携帯端末22の名称と、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とをサービスサーバ11に送信する。
この要求を受けると、サービスサーバ11は、グループG1に携帯端末22を正式登録することをグループ管理サーバ12に依頼する(ステップS17)。その際、サービスサーバ11は、携帯端末22の端末名と、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とをグループ管理サーバ12に送信する。
この依頼を受けると、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、携帯端末22の名称入力待ち状態であるか否かを確認する。確認できた場合、携帯端末22をグループG1に登録する。その際、グループ管理テーブルにおいて、グループG1のグループ番号に、携帯端末22の端末番号を関連づけて格納する。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、携帯端末22の名称入力待ち状態であることが確認できなかった場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。また、グループ管理テーブルを通常状態に戻す。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを携帯端末22に送信する。これにより、図9に示す処理は異常終了する。
グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルに携帯端末22を登録すると、次に、グループG1に登録されている端末を管理する端末管理テーブルに携帯端末22を登録するように、端末管理サーバ13に依頼する(ステップS18)。その際、グループ管理サーバ12は、携帯端末22の端末名と、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とを端末管理サーバ13に送信する。
この要求を受けて、端末管理サーバ13は、グループG1用の端末管理テーブルに携帯端末22を登録する。具体的には、グループG1用の端末管理テーブルに、携帯端末22の端末番号および端末名を追加する。登録が完了すると、端末管理サーバ13はその旨をグループ管理サーバ12に通知する(ステップS19)。
この通知を受けて、グループ管理サーバ12は、グループG1への携帯端末22の正式登録が完了した旨を、サービスサーバ11に通知する(ステップS20)。この通知を受けて、サービスサーバ11は、携帯端末22の登録が完了したことを伝えるための画面を、携帯端末22に送信する(ステップS21)。携帯端末22は、画面を受信して表示する。これにより、図11(e)に示す画面が表示される。図11(e)は、携帯端末22の登録が完了したことを通知するための画面を示す図である。携帯端末22のユーザは、この画面を視認することによって、携帯端末22がグループG1に正式に登録されたことを知る。
グループG1に登録されたあと、携帯端末22は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とを図示しない記憶部に保持し続ける。携帯端末22は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とを用いることによって、グループG1に属する他の端末(管理者端末21等)に、メッセージを送信することができる。メッセージの送信手順については、その詳細を後述する。
(アプリケーションの自動インストール)
携帯端末22は、QRコードを管理者端末21から読み込んだ後、SNSシステム10を利用するためのアプリケーションが携帯端末22にインストール済みであるか否かを判定してもよい。そして、アプリケーションが携帯端末22にインストールされていないと判定した場合には、アプリケーションを自動的にインストールしてもよい。このとき、図8の枠W1に示すタイミングにおいて、図12(a)に示す処理が実行される。
図12(a)は、SNSシステム10に新規に登録される携帯端末22に、SNSシステム10を利用するためのアプリケーションをインストールする際の処理の流れを示すフローチャートである。この図に示すように、携帯端末22は、アプリケーションのインストールを、図示しないアプリケーション配布サーバ17aに要求する(ステップS31)。この要求を受けて、アプリケーション配布サーバ17aは、アプリケーションをインストールするためのデータを携帯端末22に送信する(ステップS32)。携帯端末22は、受信したデータを用いて、アプリケーションをインストールする。
以上のように、携帯端末22がアプリケーションを自動的にインストールすることによって、携帯端末22にユーザが手動でアプリケーションをインストールする手間をなくすことができる。
なお、アプリケーションは、手動でインストールすることもできる。その手順は次の通りである。図11(b)の画面が表示されたとき、携帯端末22のユーザは、項目K11を選択する。これにより携帯端末22は、図11(c)に示す画面を表示する。図11(c)は、アプリケーションを手動でインストールする際に携帯端末22に表示される画面である。この画面には、「インストール」とラベルされた項目K13が含まれている。
携帯端末22のユーザは、項目K13を選択する。これにより携帯端末22は、アプリケーションのインストールデータをアプリケーション配布サーバ17aから取得し、取得したデータを用いて、アプリケーションをインストールする。
(端末番号の配布)
携帯端末22の登録処理を開始する時点で、携帯端末22の端末番号は、必ずしも携帯端末22に予め用意されていなくてもよい。この場合、携帯端末22は、QRコードを管理者端末21から読み込んだ後、携帯端末22の端末番号が携帯端末22に用意されているか否かを判定する。そして、携帯端末22の端末番号が携帯端末22に予め用意されていないと判定した場合には、端末番号を外部から自動的に取得する。このとき、図8の枠W1に示すタイミングにおいて、図12(b)に示す処理が実行される。
図12(b)は、SNSシステム10に新規に登録される携帯端末22に、携帯端末22の端末番号を配布する際の処理の流れを示すフローチャートである。携帯端末22は、携帯端末22の端末番号の配布を、図示しない端末識別情報配布サーバ17bに要求する(ステップS41)。この要求を受けて、端末識別情報サーバ17bは、携帯端末22に割り当てる端末番号を生成して、携帯端末22に送信する(ステップS42)。その際、端末識別情報配布サーバ17bは、SNSシステム10内のいずれかのグループに登録されているいずれの端末とも異なる端末番号を生成する。
たとえば、端末識別情報配布サーバ17bは、SNSシステム10に登録されている全ての端末の端末番号を保有しており、それらのどの端末番号とも異なる新たな端末番号を生成すればよい。または、もっとも最近生成した端末番号を保存しており、次に端末番号を生成する際には、保存済みの番号に一定の数値を加えることによって、過去に一度も生成したことがない端末番号を生成するようにしてもよい。その際、加える数値は桁数の大きな素数であることが好ましい。
また、端末識別情報配布サーバ17bは、容易に想像できない番号を、端末番号として生成することが望ましい。例えば、数字のみからなる10進数の番号ではなく、0〜9までの10個の数字と、A〜Zまでの26個のアルファベットの何れかを各桁に取りうる、36進数の端末番号を生成すればよい。このような端末番号であれば、数字を使ってランダムに番号を生成することで、特定の端末用の端末番号を探索する手法を用いたとしても、実際の端末番号を突き止めることは困難である。そのため、セキュリティの度合いを高めることができる。
また、端末識別情報配布サーバ17bは、各端末を識別することが可能であれば、端末番号の代わりに、番号以外の文字列等の情報を用いて端末識別情報を生成してもよい。
携帯端末22は、受信した端末番号を図示しない記憶部に保存する。これにより携帯端末22は、携帯端末22の端末番号が用意されている状態になる。
以上のように、携帯端末22の端末番号が携帯端末22に予め用意されていなくても、携帯端末22をグループに登録することができる。したがって、携帯端末22の端末番号を予め携帯端末22に用意しておく手間をなくすことができる。また、SNSシステム10の汎用性をより高めることができる。
なお、携帯端末22の端末番号は、端末識別情報配布サーバ17bではなく、アプリケーション配布サーバ17aが携帯端末22に配布してもよい。すなわち、アプリケーション配布サーバ17aは、端末識別情報配布サーバ17bの機能を兼ね備えていてもよい。この場合、アプリケーション配布サーバ17aは、携帯端末22の端末番号を生成すると共に、この端末番号を含んだインストールデータを携帯端末22に送信する。携帯端末22では、アプリケーションをインストールすることによって、自動的に、携帯端末22の端末番号が記憶部に保存される。
この方式で端末番号を携帯端末22に配布した場合、アプリケーションが携帯端末22からアンインストールされた後、記憶部に保存された端末番号は自動的に削除される。したがって、アプリケーションを新たにインストールすると、以前のものとは異なる端末番号をアプリケーション配布サーバ17aから受け取り、記憶部に保存することになる。
また、SNSシステム10では、アプリケーション配布サーバ17a以外の他のサーバが、端末識別情報配布サーバ17bの機能を兼ね備えていてもよい。例えば、各端末は最初に必ずサービスサーバ11にアクセスするので、サービスサーバ11が端末識別情報配布サーバ17bの機能を兼ね備えていれば、SNS10における処理の負担をより軽減することができる。あるいは、例えば、端末管理サーバ13が端末識別情報配布サーバ17bの機能を兼ね備えていれば、SNS10の管理者が各サーバを管理しやすくなる。
(電子メールの利用)
グループG1に端末を登録するためのウェブページのリンクとは、QRコードに限らず、電子メールを使っても、管理者端末21から携帯端末22に提供することできる。その際の手順について、図13を参照して以下に説明する。
図13は、本発明の一実施形態において、グループに新たな端末を登録する際のSNSシステム10における処理の他の流れの一例を示す図である。以下では、グループG1にユーザ端末22を登録する際の手順について説明する。
図13のステップS1〜S4までの処理は、図9のステップS1〜S4までの処理とそれぞれ同じなので、詳細な説明を省略する。図13の例では、管理者端末21のユーザは、図10(c)の画面が表示されると、項目K5を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、携帯端末22送信する電子メールに関する情報を、サービスサーバ11に要求する(S51)。その際、管理者端末21は、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。
この要求を受けて、サービスサーバ11は、電子メールに関する情報を送信する(ステップS52)。その際、サービスサーバ11は、グループG1に端末を登録するためのウェブページのリンクを、管理者端末21に送信する。このリンクには、グループG1のグループ番号が、ハッシュ化などの手法によって難読化されて上で、クエリとして含まれている。
管理者端末21は、電子メールに関する情報を受信すると、当該情報を用いて、グループG1に端末を登録するためのウェブページのリンクを含む電子メールを生成し、携帯端末22に送信する(ステップS53)。これにより、管理者端末は、携帯端末22をグループG1に招待する旨を、携帯端末22に通知する。図11(a)は、携帯端末22に表示される電子メールの本文を表す図である。この図に示すように、この本文には、グループG1に端末を登録するためのウェブページへのリンクL11が含まれている。
リンクL11が選択されると、携帯端末22は、選択されたリンクにアクセスすることによって、携帯端末22をグループG1に登録するための画面をサービスサーバ11に要求する(ステップS8)。この結果、図13の例では、図10(a)の画面が表示されたあと、図10(b)の画面が表示されることになる。言い換えると、図9の例では、図10(a)の画面表示が省略されている。
電子メールに含まれる情報(グループ番号、リンク)は、暗号化または難読化されていることが好ましい。この場合、携帯端末22は、電子メールから取得した、暗号化情報または難読化情報を解読することによって、グループ番号およびリンクを取得する。電子メールに含まれる情報が暗号化または難読化されていれば、仮に携帯端末22から情報が漏れたとしても、グループ番号およびリンクまでは特定されないため、悪意ある他者が他の端末をグループG1に登録することを申請してしまうことを、防止できる。
図13のステップS8〜S21までの処理は、図9のステップS8〜S21までの処理とそれぞれ同じなので、詳細な説明を省略する。なお、図13の例でも、枠W1に示すタイミングにおいて、図12(a)または(b)に示す処理を実行できることに変わりはない。
なお、管理者端末21がグループ番号およびリンクを携帯端末22に提供する手法は、上述したQRコードまたは電子メール以外に限られない。これら以外にも、グループ番号およびリンクを提供可能な任意の手段を用いることができる。例えば、赤外線通信などの直接通信によって、グループ番号およびリンクを管理者端末から携帯端末22に直接提供してもよい。
グループG1のグループ番号が難読化された状態でクエリとしてリンクに含まれている場合、このリンクは非常に長くなる場合がある。実際にリンクが非常に長くなると、リンクを携帯端末22に直接入力することは、ユーザにとって煩わしい。そのため、このような煩わしさの発生を避けるため、本実施形態では、管理者端末21から携帯端末22に対して、リンクをQRコードまたは電子メールを通じて送信している。
携帯端末22が電子メールを受信できないがQRコードを読み込むことができない場合には、QRコードを用いることが望ましい。逆に、携帯端末22が電子メールを受信できるがQRコードを読み込むことが出来ない場合には、電子メールを用いることが望ましい。なお、携帯端末22が電子メールの受信もQRコードの読み込みも出来ない場合には、ユーザがリンクを携帯端末に直接入力するか、または、後述する図14に示す手法によって携帯端末22の登録を行うことが望ましい。
(本実施形態の利点)
以上のように、本実施形態では、SNSのグループG1に、携帯端末22のユーザではなく、携帯端末22そのものが登録される。したがって、各サーバには、携帯端末22のユーザに関する個人情報が一切、登録されていない。したがって、SNSシステム10を利用する携帯端末22のユーザは、自身のアカウント情報をなんら管理する必要がない。したがって、ITリテラシーが低い人であっても、抵抗無くSNSシステム10に携帯端末22を登録することできる。
また、各グループにユーザ自身が登録されていないため、特定のグループに関する登録情報が外部に漏れたとしても、だれがそのグループに登録されているのかは、一切、分からない。これにより、SNSシステム10を利用するユーザの身元が特定されたり、あるいはユーザに対して悪意あるメッセージが送り付けられたりすることを、未然に防止することができる。すなわち本実施形態によれば、各ユーザが安心して利用できるSNSシステム10を提供することができる。
〔実施形態2〕
本発明に係る第2の実施形態について、以下に説明する。なお、上述した第1の実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことによって、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、複数のユーザによって共有して用いられる端末をグループに登録する際の手順について、説明する。具体的には、共有端末であるテレビ24をグループG1に登録する際の手順を説明する。
(テレビ24の登録処理)
図14は、グループG1にテレビ24を登録する際のSNSシステム10における処理の流れの一例を示す図である。
図14に示す例では、まず、テレビ24が、SNSシステム10に登録を申請するための画面を、サービスサーバ11に要求する(ステップS61)。この要求を受けて、サービスサーバ11は、SNSシステム10に登録を申請するための画面をテレビ24に送信する(ステップS62)。テレビ24は、受信した画面を表示する。これにより、図15(a)に示す画面を表示する。図15(a)は、テレビ24に表示される、SNSシステム10への登録を申請するための画面である。この画面は、「端末を登録する」とラベルされた項目K21を含んでいる。
テレビ24のユーザは、項目K21を選択する。この選択を受けて、テレビ24は、SNSシステム10への登録をサービスサーバ11に申請する(ステップS62)。その際、テレビ24は、テレビ24の端末番号をサービスサーバ11に送信する。テレビ24の端末番号は、予めテレビ24に用意されている。
(テレビ24の仮登録)
テレビ24の端末番号を受信すると、サービスサーバ11は、テレビ24の仮登録をグループ管理サーバ12に依頼する(ステップS63)。その際、サービスサーバ11は、テレビ24の端末番号をグループ管理サーバ12に送信する。
テレビ24の端末番号を受信すると、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態を、テレビ24が仮登録されている状態に変更する。これに成功すると、グループ管理サーバ12はその旨をサービスサーバ11に返信する(ステップS65)。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルにテレビ24を仮登録するには問題があると判定した場合、その旨をサービスサーバ11に返信する。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージをテレビ24に送信する(ステップS66)。これにより、図14に示す処理は異常終了する。
仮登録が成功した旨の返信を受けると、サービスサーバ11は、テレビ24の登録を進めるための情報を含んだ画面をテレビ24に送信する(ステップS66)。具体的には、テレビ24の端末番号がコードされたQRコードを含んだ画面を送信する。テレビ24は受信した画面を表示する。これにより、図15(b)に示す画面が表示される。この画面には、テレビ24の端末番号がコードされたQRコードC11と、テレビ24の端末番号C12とを含まれている。なお、機密保持のため、端末番号C12は含まない画面であってもよい。
これと平行して、管理者端末21は、図16(a)に示す画面を表示する。図16(a)は、端末登録を開始する際に管理者端末21に表示される画面を示す図である。この画面は、図10(b)に示す画面と同じものである。管理者端末21のユーザは、画面に含まれている項目K3を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、テレビ24をSNSシステム10に登録することを申請するための画面を、サービスサーバ11に要求する(ステップS67)。
この要求を受けて、サービスサーバ11は、テレビ24をSNSシステム10に登録することを申請するための画面を管理者端末21に送信する(ステップS68)。管理者端末21は、受信した画面を表示する。これにより、図16(b)に示す画面が表示される。図16(b)は、テレビ24の登録手法を選択する際に管理者端末21に表示される画面を示す図である。この画面には、「QRコードを撮影する」とラベルされた項目K6と、「登録」とラベルされた項目K7とが含まれている。
(テレビ24の端末番号の提供)
図16(b)に示す画面が表示されたあと、テレビ24は、テレビ24の端末番号を管理者端末21に提供する(ステップS69)。その手順は次の通りである。管理者端末21のユーザが、図16(b)に示す画面に含まれている項目K6を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、カメラ機能を起動する。管理者端末21のユーザは、管理者端末21のカメラ機能を用いて、テレビ24の画面に表示されたQRコードC11を撮影する。これにより管理者端末21は、QRコードC11の画像を取得する。管理者端末21は、画像を解析することによって、テレビ24の端末番号を取得する。
次に、管理者端末21のユーザは、図16(b)に示す画面内の項目K7を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、テレビ24をグループG1に登録することをサービスサーバ11に申請する(ステップS74)。その際、管理者端末21は、テレビ24の端末番号と、グループG1の端末番号とを、サービスサーバ11に送信する。
テレビ24の端末番号と、グループG1の端末番号とを受信すると、サービスサーバ11は、グループ管理サーバ12に対し、グループ管理サーバ12の状態が、テレビ24の仮登録状態になっているか否かを問い合わせる(ステップS71)。その際、サービスサーバ11は、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、グループ管理サーバ12に送信する。
テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とをを受信すると、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブル状態が、テレビ24の仮登録状態になっているか否かを確認する。仮登録状態になっていることが確認できた場合、グループ管理サーバ12は、その旨をサービスサーバ11に返信する(ステップS72)。さらに、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態を、グループG1へのテレビ24の正式登録待ち状態に変更する。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、テレビ24の仮登録状態であることが確認できなかった場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。また、グループ管理テーブルを通常状態に戻す。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを管理者端末21に送信する(ステップS73)。これにより、図14に示す処理は異常終了する。
テレビ24の仮登録状態であることが確認できた旨の返信を受けて、サービスサーバ11は、テレビ24の正式登録を申請するための画面を、管理者端末21に送信する(ステップS73)。テレビ24は、受信した画面を表示する。これにより、図16(c)に示す画面が表示される。図16(c)は、テレビ24の正式登録を申請する際に管理者端末21に表示される画面を示す図である。この画面には、「登録」とラベルされた項目K8が含まれている。また、テレビ24の端末名を入力するための欄も含まれている。
(テレビ24の正式登録)
管理者端末21のユーザは、テレビ24の端末名を入力し、さらに、項目K14を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、グループG1へのテレビ24の正式登録をサービスサーバ11に要求する(ステップS74)。その際、管理者端末21は、入力されたテレビ24の名称と、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とをサービスサーバ11に送信する。
この要求を受けて、サービスサーバ11は、テレビ24のグループG1への登録を、グループ管理サーバ12に要求する(ステップS75)。その際、サービスサーバ11は、テレビ24の名称と、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とをグループ管理サーバ12に送信する。
この要求を受けて、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、グループG1へのテレビ24の正式登録待ち状態になっているか否かを確認する。確認できた場合、グループ管理サーバ12は、グループG1にテレビ24を正式登録する。その際、グループ管理テーブルにおいて、グループG1のグループ番号に、テレビ24の端末番号を関連づけて格納する。これにより、グループ管理テーブルは通常状態に戻る。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルの状態が、グループG1へのテレビ24の正式登録待ち状態になっていることが確認できなかった場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。また、グループ管理テーブルを通常状態に戻す。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを管理者端末21に送信する。これにより、図14に示す処理は異常終了する。
グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルにテレビ24を登録すると、グループG1に登録されている端末を管理する端末管理テーブルにテレビ24を登録するように、端末管理サーバ13に依頼する(ステップS76)。その際、グループ管理サーバ12は、テレビ24の端末名と、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを端末管理サーバ13に送信する。
この依頼を受けて、端末管理サーバ13は、グループG1用の端末管理テーブルにテレビ24を登録する。具体的には、グループG1用の端末管理テーブルに、テレビ24の端末番号および端末名を登録する。登録が完了すると、端末管理サーバ13はその旨をグループ管理サーバ12に通知する(ステップS77)。
この通知を受けて、グループ管理サーバ12は、グループG1へのテレビ24の正式登録が完了した旨を、サービスサーバ11に通知する(ステップS78)。この通知を受けて、サービスサーバ11は、テレビ24の登録が完了したことを伝えるための画面を、管理者端末21に送信する(ステップS79)。管理者端末21は、画面を受信して表示する。これにより、図16(d)に示す画面が表示される。図16(d)は、テレビ24の登録が完了したことを通知するための画面を示す図である。管理者端末21のユーザは、この画面を視認することによって、テレビ24がグループG1に正式に登録されたことを知る。
グループG1に登録されたあと、テレビ24は、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを図示しない記憶部に保持し続ける。テレビ24は、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを用いることによって、グループG1に属する他の端末に、メッセージを送信することができる。メッセージの送信手順については、その詳細を後述する。
(端末番号の配布)
テレビ24の登録処理を開始する時点で、テレビ24の端末番号は、必ずしもテレビ24に予め用意されていなくてもよい。この場合、テレビ24は、図15(a)に示す画面をサービスサーバ11から受信したあと、テレビ24の端末番号がテレビ24に用意されているか否かを判定する。そして、テレビ24の端末番号がテレビ24に予め用意されていないと判定した場合には、端末番号を外部から自動的に取得する。このとき、図14の枠W2に示すタイミングにおいて、テレビ24の端末番号を外部から取得するための処理が実行される。この際行われる処理は、図12(a)に示す処理と本質的に同じなので、その詳細な説明を省略する。
以上のように、テレビ24の端末番号がテレビ24に予め用意されていなくても、テレビ24をグループに登録することができる。したがって、テレビ24の端末番号を予めテレビ24に用意しておく手間をなくすことができる。また、SNSシステム10の汎用性をより高めることができる。
(本実施形態の利点)
以上のように、本実施形態によれば、複数のユーザが共有して使う端末であるテレビ24も、SNSシステム10のグループに登録できる。この結果、従来のシステムでは不可能であった共有端末を用いたメッセージの送信が、本実施形態によるSNSシステム10では可能になる。
また、本実施形態においてSNS10に登録可能な端末は、テレビ24に限らない。一定量の情報を表示可能な画面を有している端末であれば、どのような端末であっても、本実施形態の手法によってSNSシステム10に登録することができる。また、本実施形態では、実施形態1と異なり、電子メールの受信およびQRコードの読み取りの双方が不可能な端末であっても、SNSシステム10に問題なく登録することができる。
〔実施形態3〕
本発明に係る第3の実施形態について、以下に説明する。なお、上述した第1または第2の実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことによって、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、家電製品をグループに登録する際の手順について、説明する。具体的には、家電製品であるロボット掃除機25をグループG1に登録する際の手順を説明する。
(ロボット掃除機25の登録処理)
図17は、グループG1にロボット掃除機25を登録する際のSNSシステム10における処理の流れの一例を示す図である。
図17に示す例では、まず、管理者端末21のユーザが、ロボット掃除機25に備えられている登録申請ボタンを押下する。この押下を受けて、ロボット掃除機25は、SNSへの登録をサービスサーバ11に申請する(ステップS81)。その際、ロボット掃除機25は、ロボット掃除機25の端末番号をサービスサーバ11に送信する。ロボット掃除機25の端末番号は、ロボット掃除機25に予め用意されている。なお、この時点ではロボット掃除機25がどのグループへの登録を申請するのか、定まっていない。後述するように、ロボット掃除機25を登録させるグループを決定するのは管理者端末21である。
(ロボット掃除機25の仮登録)
ロボット掃除機25の端末番号を受信すると、サービスサーバ11は、ロボット掃除機25の仮登録をグループ管理サーバ12に依頼する(ステップS82)。その際、サービスサーバ11は、ロボット掃除機25の端末番号をグループ管理サーバ12に送信する。
ロボット掃除機25の端末番号を受信すると、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブル状態を、ロボット掃除機25が仮登録されている状態に変更する。これが成功すると、グループ管理サーバ12はその旨をサービスサーバ11に返信する(ステップS83)。
なお、グループ管理サーバ12は、グループ管理テーブルにロボット掃除機25を仮登録するには問題があると判定した場合、その旨をサービスサーバ11に返信する。この返信を受けて、サービスサーバ11は、エラーメッセージを管理者端末21に送信する。これにより、図17に示す処理は異常終了する。
仮登録が成功した旨の返信を受けると、サービスサーバ11は、ロボット掃除機25の仮登録が完了した旨を、ロボット掃除機25に返信する(ステップS84)。これによりロボット掃除機25は、SNSへの登録を申請している状態になる。
これと平行して、管理者端末21は、ロボット掃除機25をSNSシステム10に登録することを申請するための画面を、サービスサーバ11に要求する(ステップS85)。
この要求を受けて、サービスサーバ11は、ロボット掃除機25をSNSに登録することを申請するための画面を管理者端末21に送信する(ステップS86)。管理者端末21は、受信した画面を表示する。これにより、図16(b)に示す画面が表示される。この画面には、「QRコードを撮影する」とラベルされた項目K6と、「登録」とラベルされた項目K7とが含まれている。
(ロボット掃除機25の端末番号の提供)
ロボット掃除機25はQRコードを表示することができないので、QRコードを通じて、ロボット掃除機25の端末番号をロボット掃除機25から管理者端末21に提供することができない。そこで、本実施形態では、管理者端末21のユーザは、ロボット掃除機25に備えられている、端末番号送信ボタンを押下する。これにより、ロボット掃除機25は、ロボット掃除機25の端末番号を管理者端末21に送信する(ステップS87)。その際、ロボット掃除機25は、任意の通信手段、例えば赤外線通信、超音波通信、または無線通信等を用いることができる。管理者端末21は、ロボット掃除機25の端末番号をロボット掃除機25から受信することによって、ロボット掃除機25の端末番号を取得する。
次に、管理者端末21のユーザは、図16(b)に示す画面内の項目K7を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、ロボット掃除機25をグループG1に登録することをサービスサーバ11に申請する(ステップS88)。図17におけるステップS88〜S98までの処理は、図14におけるステップS70〜S79までの処理とそれぞれ同じであるので、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、グループG1に登録されたあと、ロボット掃除機25は、ロボット掃除機25の端末番号を保持しているが、グループG1のグループ番号は保持していない。したがって、ロボット掃除機25は、SNSシステム10においてグループG1には登録されているが、グループG1に属する他の端末に、ロボット掃除機25から直接メッセージを送信することはできない。ただし、SNSシステム10では、特別なソフトウエア(ボット4)が、メッセージ管理サーバ15に用意されており、このボット4がグループG1に属する他の端末に、メッセージを送信する。
その際、ボット4は、あたかもロボット掃除機25から送信されたように見えるメッセージを、送信する。具体的には、ロボット掃除機25のアバターを含むメッセージを送信する。これにより、グループG1に属する端末を利用するユーザは、ボットから送信されたメッセージを、ロボット掃除機25から送信されたメッセージであると認識する。ロボット掃除機25がセンサを有している場合、ボット4は、そのセンサが得た情報をロボット掃除機25に問い合わせて収集し、そのセンサ情報に基づくメッセージを生成して送信してもよい。このようにして生成されたメッセージには、ロボット掃除機25の状態や環境がよく反映されている。そのため、ボット4が当該メッセージを送信すれば、グループG1に属する端末を利用するユーザに対し、メッセージがロボット掃除機25から送信されたものであるとの印象をより強く与えることができる。
(端末番号の配布)
ロボット掃除機25をグループG1に登録する際、ロボット掃除機25の端末番号は、事前にロボット掃除機25に用意されていなくてもよい。この場合、ロボット掃除機25は、ロボット掃除機25の端末番号を外部から取得する。具体的には、管理者端末21のユーザがロボット掃除機25の登録申請ボタンを押下する前に、ロボット掃除機25に備えられている端末番号取得ボタンを押下する。この押下を受けて、図14の枠W3に示すタイミングにおいて、ロボット掃除機25の端末番号を外部から取得するための処理が実行される。この際行われる処理は、図12(a)に示す処理と本質的に同じなので、その詳細な説明を省略する。
以上のように、ロボット掃除機25の端末番号がロボット掃除機25に予め用意されていなくても、ロボット掃除機25をSNSのグループに登録することができる。したがって、ロボット掃除機25の端末番号を予めロボット掃除機25に用意しておく手間をなくすことができる。また、SNSシステム10の汎用性をより高めることができる。
(本実施形態)
以上のように、本実施形態では、SNSのグループに、家電製品であるロボット掃除機25を登録することできる。したがって、家電製品とのコミュニケーションを図りたいというユーザのニーズに応えることができる。
〔実施形態4〕
本発明に係る第4の実施形態について、以下に説明する。なお、上述した第1〜第3の実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことによって、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、SNSシステム19における端末間のメッセージ送受信時の処理の流れについて、その一例を詳しく説明する。具体的には、グループG1に属する管理者端末21が送信したメッセージを、グループG1に属する携帯端末22が受信する際の、SNSシステム10における処理の流れを、説明の対象とする。なお、これはあくまで説明のための一例に過ぎず、SNSシステム10における端末間のメッセージ送受信は、これに限られるものではない。例えば、携帯端末22が送信したメッセージを管理者端末21が受信する場合も、処理の流れに違いはない。すなわちSNSシステム10では、メッセージの送受信に関しては、各端末は、その役割または機能に応じて区別されることはない。
まず、管理者端末21は、SNSシステム10を利用するための専用のアプリケーションを起動する。アプリケーションが起動すると、管理者端末21は、最新のメッセージを含んだ画面をサービスサーバ11に要求する。これを受けて、サービスサーバ11は、図21(a)に示す画面を管理者端末21に送信する。図21(a)は、最新のメッセージを含んだ画面を示す図である。
図21(a)に示す画面には、5つのメッセージM1〜M5が含まれている。各メッセージには、メッセージの送信者を示すアバターR1と、メッセージの送信時刻R2と、メッセージの本文R3と、メッセージを送信した端末名R4とが含まれている。
(メッセージの詳細)
図21(a)に示すように、メッセージM1のアバターは、アバター番号がA7003のアバターである。また、メッセージM1の端末名は「太郎の電話」であるので、図4を参照することによって、メッセージM1を送信した端末は、端末番号がD7003の端末であることが分かる。この端末は、携帯端末23である。
すなわちメッセージM1は、ユーザが、携帯端末23を利用し、かつ、アバター番号がA7003のアバターを選択して送信したメッセージである。メッセージM1を受信した各端末のユーザは、メッセージM1にアバター番号がA7003のアバターが含まれていること、および、メッセージM1に送信端末が携帯端末23であることを示す情報(端末名称)が含まれていること等を知る。これによって、メッセージM1を、誰が、どの端末を用いて送信したのかを認識する。
なお、このユーザは、携帯端末23の所有者である可能性が高いが、間違いなくそうであるという保証はない。なぜなら、SNSシステム10では、携帯端末23の所有者ではなく、携帯端末23そのものがグループに登録されているので、携帯端末23の所有者以外のユーザであっても、携帯端末23を利用すれば、メッセージM1と同じ内容のメッセージを送信することができるからである。
ただし、SNSシステム10における特定のグループに登録された各端末を利用する者は、家族や親しい友人など、互いに面識があり、かつ、信頼のおける人たちが前提となっている。これらの人の間で、偽ってメッセージを送信することはないか、または、仮に偽って送信したとしても大きな問題にはならないという信頼の下に、SNSシステム10は運営されている。したがって、各ユーザは、各メッセージに含まれるアバターや端末名に結びつけられた人が、そのメッセージの真性の送信者であると安心して認識できるのである。
メッセージM2のアバターは、アバター番号がA7001のアバターである。また、メッセージM2の端末名は「お父さんの電話」であるので、図4を参照することによって、メッセージM2を送信した端末は、端末番号がD7001の端末であることが分かる。すなわちメッセージM2は、ユーザが、端末番号がD7001である端末を利用し、かつ、アバター番号がA7001のアバターを選択して送信したメッセージである。なお、この端末は、管理者端末21である。
メッセージM3のアバターは、アバター番号がA7002のアバターである。また、メッセージM2の端末名は「お母さんの電話」であるので、図4を参照することによって、メッセージM2を送信した端末は、端末番号がD7002の端末であることが分かる。すなわちメッセージM3は、ユーザが、端末番号がD7002である端末を利用し、かつ、アバター番号がA7002のアバターを選択して送信したメッセージである。なお、この端末は、携帯端末22である。
メッセージM4のアバターは、アバター番号がA7005のアバターである。また、メッセージM4の端末名は「掃除機」であるので、図4を参照することによって、表面上、メッセージM4を送信した端末は、端末番号がD7005の端末であると言える。この端末は、ロボット掃除機25である。
ただし、上述したように、ロボット掃除機25には、SNSシステム10にログインして、ロボット掃除機25が属するグループ内の他の端末にメッセージを送信する機能はない。メッセージM4は、サービスサーバ11において動作するソフトウェア(ボット4)が、ロボット掃除機25の端末番号と、アバター番号がA7005のアバターとを利用して送信したメッセージである。ボット4がメッセージM4を送信したことを示す情報は、メッセージM4には何ら含まれていない。そのため、各ユーザは、メッセージM4を送信したのは、ロボット掃除機25自体だと認識する。すなわち、あたかもロボット掃除機25から各ユーザに対してメッセージが送信されたかのように、認識する。
本実施形態では、ボット4は、温度センサによる測定情報をロボット掃除機25に対して定期的に問い合わせて、入手する。そして、入手した温度情報に基づき、部屋の温度が上昇傾向にあることを把握してから、そのことを伝えるメッセージM4を生成する。これにより、メッセージの文面を、擬人化されたロボット掃除機25による書きぶりにすることを実現している。
メッセージM5のアバターは、アバター番号がA7002のアバターである。また、メッセージM2の端末名は「お母さんの電話」であるので、図4を参照することによって、メッセージM5を送信した端末は、端末番号がD7002の端末であることが分かる。すなわちメッセージM5は、ユーザが、端末番号がD7002である端末を利用し、かつ、アバター番号がA7002のアバターを選択して送信したメッセージである。なお、この端末は、携帯端末22である。
メッセージM4の文面は、ロボット掃除機25が、エアコンを付けることを提案する内容となっている。一方、メッセージM5の文面は、ロボット掃除機25からの提案を了承する内容となっている。このように、SNSシステム10では、SNSシステム10を利用する各ユーザは、ロボット掃除機25とのメッセージ交換を通じて、あたかもロボット掃除機25と会話できたかのように感じることができる。
(メッセージ入力画面)
SNSシステム10において、管理者端末21からメッセージを送信する際には、まず、管理者端末21がメッセージ入力画面をサービスサーバ11から取得して表示する必要がある。以下に、メッセージ入力画面を取得する手順について、図18を参照して説明する。図18は、管理者端末21がメッセージ入力画面を取得する際の、SNSシステム10における処理の流れを示すフローチャートである。
図21(a)に示す画面には、「メッセージの入力」とラベルされた項目K31が含まれている。管理者端末21のユーザは、項目K31を選択する。この選択を受けて、管理者端末21は、メッセージを入力するための画面をサービスサーバ11に要求する(ステップS101)。その際、管理者端末21は、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。
サービスサーバ11は、端末番号およびグループ番号を受信すると、グループ管理サーバ12に、これらの番号が登録済みであるかの確認を要求する(ステップS102)。その際、サービスサーバ11は、管理者端末21の端末番号およびグループG1のグループ番号をグループ管理サーバ12に送信する。グループ管理サーバ12において、管理者端末21がグループG1に登録されていることが確認できた場合、サービスサーバ11は、管理者端末21に対し、管理者端末21からサービスサーバ11へのメッセージの送信を許可する。一方、確認できなかった場合には許可しない。
(端末の確認)
グループ管理サーバ12は、受信した端末番号およびグループ番号を用いて、グループ管理テーブルを検索する。これにより、管理者端末21がグループG1に登録された端末であるか否かを確認する。確認できた場合には、アバター管理サーバ14に対して、グループG1のアバターリストを提供するように依頼する(ステップS103)。
この依頼を受けて、アバター管理サーバ14は、グループG1用のアバター管理テーブルを参照して、アバターリストを生成する。その手順は次の通りである。まず、アバター管理テーブルに含まれている全てのアバターのアバター番号およびアバター名称を抽出する。次に、アバター管理テーブルに含まれている全てのアバター画像ファイル名称を抽出し、これらのファイル名称によって特定されるアバター画像を全て取得する。そして、抽出した全てのアバター番号およびアバター名称に、取得した全てのアバター画像を関連づけることによって、アバターリストを生成する。生成されたアバターリストでは、アバターごとに、アバター番号と、アバター名称と、アバター画像とが、互いに関連づけられている。
アバター管理サーバ14は、生成したアバターリストをグループ管理サーバ12に送信する(ステップS104)。グループ管理サーバ12は、受信したアバターリストをサービスサーバ11に送信する(ステップS105)。
アバターリストを受信すると、サービスサーバ11は、管理者端末21がメッセージを送信する際に最後に利用したアバターのアバター番号を、グループ管理サーバ12に問い合わせる(ステップS106)。その際、サービスサーバ11は、管理者端末21のグループ番号をグループ管理サーバ12に送信する。
この問い合わせを受けて、グループ管理サーバ12は、管理者端末21がメッセージを送信する際に最後に利用したアバターのアバター番号を、端末管理テーブルに問い合わせる(ステップS107)。その際、グループ管理サーバ12は、管理者端末21のグループ番号を端末管理テーブルに送信する。
端末管理サーバ13は、端末管理テーブルを参照することによって、管理者端末21がメッセージを送信する際に最後に利用したアバターのアバター番号を特定する。このアバター番号は、端末管理テーブルにおいて、管理者端末21の端末番号に関連づけられて格納されている。そこで端末管理テーブルは、このアバター番号を端末管理テーブルから抽出し、グループ管理サーバ12に送信する(ステップS108)。グループ管理サーバ12は、受信したアバター番号をサービスサーバ11に送信する(ステップS109)。
サービスサーバ11は、管理者端末21が最後に利用したアバターのアバター番号を受信すると、メッセージ入力画面を管理者端末21に送信する(ステップS110)。このメッセージ入力画面の送信によって、サービスサーバ11は、管理者端末21がサービスサーバ11に対してメッセージを送信することを許可する。サービスサーバ11は、メッセージ入力画面に、アバターリストと、管理者端末21が最後に利用したアバターのアバター番号とを関連づけて送信する。管理者端末21は受信した画面を表示する。これにより、図21(b)に示す画面が表示される。図21(b)は、メッセージ入力画面を示す図である。
なお、図18に示す処理においては、アバターリストの取得に関する処理は、必ずしも毎回行う必要はない。同じユーザが同じアバターを使って繰り返しメッセージを送信することが多いため、管理者端末21において、最後に利用したアバターの情報を一定期間、キャッシュとして保存しておき、繰り返し利用してもよい。これにより、アバターリストの提供に関する各サーバ間の通信、およびサービスサーバ11から管理者端末への提供のための通信を毎回行う必要がないので、SNSシステムにおける通信の負担を低減することができる。
メッセージ入力画面の取得が終了すると、SNSシステム10では、図19に示す一連の処理が実行される。図19は、アバターの変更、メッセージの入力、メッセージの送信、およびメッセージの表示を行う際の、SNSシステム10における処理の流れを示すフローチャートである。
管理者端末21のユーザは、図21(b)に示す画面を通じて、アバターの選択、または、メッセージの送信を行うことができる。図21(b)の画面には、アバター番号がA7001のアバターと、管理者端末21の端末名称R5とが含まれている。このアバターは、管理者端末21が最後に利用したアバターである。管理者端末21は、図21(b)の画面を表示する際、サービスサーバ11から受信した、管理者端末21が最後に利用したアバターのアバター番号を利用して、このアバター番号によって特定されるアバター画像を表示する。
(アバター選択)
管理者端末21のユーザは、図21(b)に示すアバター画像を利用してメッセージを送信する際には、アバターを変更しない。この場合、図19に示す処理は、直ちに枠W13内の一連の処理が移行する。一方、ユーザは、他のアバターを利用してメッセージを送信したいときには、アバターリストの中から所望のアバターを選択する。この場合、図19の枠W11内の一連の処理が実行される。
アバター選択時の処理の流れについて、以下に説明する。まず、管理者端末21のユーザは、図21(b)の画面に含まれるアバターをクリックする。これにより管理者端末21は、アバター変更画面をサービスサーバ11に要求する(ステップS111)。その際、管理者端末21は、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。
サービスサーバ11は、端末番号およびグループ番号を受信すると、グループ管理サーバ12に、これらの番号が登録済みであるかの確認を要求する(ステップS112)。その際、サービスサーバ11は、管理者端末21の端末番号およびグループG1のグループ番号をグループ管理サーバ12に送信する。
(端末の確認)
グループ管理サーバ12は、受信した端末番号およびグループ番号を用いて、グループ管理テーブルを検索する。これにより、管理者端末21がグループG1に登録された端末であるか否かを確認する。確認できた場合には、アバター管理サーバ14に対して、グループG1のアバターリストを提供するように依頼する(ステップS113)。
この依頼を受けて、アバター管理サーバ14は、グループG1用のアバター管理テーブルを参照して、アバターリストを生成する。その手順は次の通りである。まず、アバター管理テーブルに含まれている全てのアバターのアバター番号およびアバター名称を抽出する。次に、アバター管理テーブルに含まれている全てのアバター画像ファイル名称を抽出し、これらのファイル名称によって特定されるアバター画像を全て取得する。そして、抽出した全てのアバター番号およびアバター名称に、取得した全てのアバター画像を関連づけることによって、アバターリストを生成する。生成されたアバターリストでは、アバターごとに、アバター番号と、アバター名称と、アバター画像とが、互いに関連づけられている。
アバター管理サーバ14は、生成したアバターリストをグループ管理サーバ12に送信する(ステップS114)。グループ管理サーバ12は、受信したアバターリストをサービスサーバ11に送信する(ステップS115)。
アバターリストを受信すると、サービスサーバ11は、アバター選択画面を管理者端末21に送信する(ステップS116)。その際、サービスサーバ11は、アバター選択画面にアバターリストを関連づけて送信する。グループ管理サーバ12は、受信した画面を表示する。これにより、図22に示す画面が表示される。図22は、管理者端末21に表示される、アバターを選択するための画面を示す図である。
管理者端末21は、アバター選択画面を表示する際、管理者端末21が最後に利用したアバター画像を画面上部に表示する。さらに、アバターリストに含まれる、管理者端末21が利用可能な全てのアバター画像を画面中央部に表示する。SNSシステム10では、ロボット掃除機25用のアバターは、ロボット掃除機25以外では利用不可になっている。そのため管理者端末21は、アバター番号がA7001〜A7004である4枚のアバター画像を表示する。
選択可能な4つのアバター画像は、アバター選択欄14内に表示される。これらのうち、画面上に表示されている、管理者端末21が最後に利用したアバター画像と同じアバター画像には、周囲亜がハイライトされている。すなわち、図22の画面では、管理者端末21が最後に利用したアバター画像が、現在選択されているアバター画像である。
管理者端末21のユーザは、アバター選択欄14の中から、所望の1つのアバター画像を選択する。すると、選択されたアバター画像がハイライトされる。ユーザは、アバター画像を選択したあと、「決定」とラベルされた項目K31を選択する。これにより、アバターの選択が確定する。これを受けて、管理者端末21は、メッセージ入力画面をサービスサーバ11に要求する(ステップS117)。その際、管理者端末21は、管理者端末21のユーザが選択したアバターのアバター番号と、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。
この要求を受けて、サービスサーバ11は、メッセージ入力画面を管理者端末21に送信する(ステップS118)。その際、メッセージ入力画面に、管理者端末21のユーザが選択したアバターのアバター番号と、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号とを関連づけて送信する。
管理者端末21は、受信したメッセージ入力画面を表示する。その際、最後に利用したアバター画像が、ユーザが選択したアバター画像に置き換わったメッセージ入力画面が表示される。
以上の一連の処理によって、管理者端末21を用いてメッセージを送信する際のアバター画像を、所望の他のアバター画像に変更できる。
上述したように、図18に示す一連の処理が全て実行された場合には、管理者端末21は、図19の枠11に示す一連の処理を実行する前の時点において、アバターリストをサービスサーバ11から入手済みである。したがって、この場合、図19の枠12内に一連の処理は、管理者端末21の内部で完結させてもよい。すなわち、アバター選択画面をサービスサーバ11に要求せず、自ら生成して表示する。その際、事前にサービスサーバ11から取得済みのアバターリストを利用して、図21(b)に示すアバター選択画面を表示する。
(メッセージ送信)
管理者端末21からメッセージを送信する際には、図21(b)の枠W13内の一連の処理が実行される。メッセージ送信処理を開始する前において、アバター選択処理は実行してもしなくてもよい。すなわち、管理者端末21が、最後に利用したアバター画像を引き続き利用してメッセージを送信する際には、枠11内の一連の処理は行わず、直ちにメッセージ送信処理を進める。
まず、管理者端末21のユーザは、送信したいメッセージを、図21(b)のメッセージ入力画面に入力する。図21(b)のメッセージ入力画面は、テキストを入力するための入力欄I1と、画像を入力するための入力欄I2と、音声を入力するための入力欄I3とを含んでいる。
管理者端末21のユーザは、テキストを入力欄I1に入力する。一方、画像は入力欄I2に入力する。入力欄I2は、既存の画像を選択して入力するための選択欄I2aと、新たに画像を撮影して入力するための撮影指示欄12bとを含んでいる。選択欄I2aには、管理者端末21に格納されている一定枚数の画像が表示される。ユーザは、これらの画像の中から、メッセージとして入力したい側を選択することできる。撮影指示欄12bをユーザが選択すると、管理者端末21のカメラ機能が起動して、撮影を行い、取得した画像が、メッセージとして入力される。
管理者端末21のユーザは、音声を入力したい場合、入力欄I3を選択して、音声を吹き込む。これにより、音声を入力することできる。
メッセージの入力を終えると、ユーザは、「送信」とラベルされた項目K32を選択する。これにより管理者端末21は、をサービスサーバ11に送信する(ステップS120)。その際、管理者端末21は、入力されたメッセージに、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号と、選択されたアバターのアバター番号と、メッセージの送信時刻とを関連づけて、サービスサーバ11に送信する。
メッセージを受信すると、サービスサーバ11は、メッセージの保存をメッセージ管理サーバ15に依頼する(ステップS120)。その際、サービスサーバ11は、メッセージと、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号と、選択されたアバターのアバター番号と、メッセージの送信時刻とを、メッセージ管理サーバ15に送信する。
この依頼を受けて、メッセージ管理サーバ15は、メッセージをメッセージ管理テーブルに格納する。その際、新たなメッセージ番号を生成し、このメッセージ番号に、メッセージと、管理者端末21の端末番号と、グループG1のグループ番号と、選択されたアバターのアバター番号と関連づけて格納する。なお、メッセージがテキストである場合には、そのテキストをそのまま格納する。一方、メッセージが画像または音声である場合には、画像または音声のファイル名をメッセージ管理テーブルに格納すると共に、画像または音声のファイル本体は、メッセージ管理サーバ15内の記憶部に別途格納する。メッセージの保存が完了すると、メッセージ管理サーバ15はその旨をサービスサーバ11に通知する(ステップS121)。
この通知を受けて、サービスサーバ11は、管理者端末21の利用履歴を更新するように、グループ管理サーバ12に依頼する(ステップS122)。その際、サービスサーバ11は、管理者端末21の端末番号と、選択されたアバターのアバター番号と、メッセージの送信時刻とを、グループ管理サーバ12に送信する。
この依頼を受けて、グループ管理サーバ12は、管理者端末21の利用履歴を更新するように、端末管理サーバ13に依頼する(ステップS123)。その際、グループ管理サーバ12は、管理者端末21の端末番号と、選択されたアバターのアバター番号と、メッセージの送信時刻とを、端末管理サーバ13に送信する。
この依頼を受けて、端末管理サーバ13は、管理者端末21の利用履歴を更新する。その際、端末管理サーバ13は、端末管理テーブルにおける、管理者端末21の端末番号に関連づけられている最終アクセス日時を、グループ管理サーバ12から受信した、メッセージの送信時刻に更新する。さらに、端末管理テーブルにおける、管理者端末21の端末番号に関連づけられている最後に利用したアバターを、グループ管理サーバ12から受信した、選択されたアバターのアバター番号に更新する。更新が完了すると、端末管理サーバ13は、その旨をグループ管理サーバ12に通知する(ステップS124)
この通知を受けて、グループ管理サーバ12は、管理者端末21の利用履歴の更新が完了した旨を、サービスサーバ11に通知する(ステップS125)。この通知を受けて、サービスサーバ11は、メッセージの送信が完了した旨を、管理者端末21に送信する(ステップS126)。管理者端末21は、サービスサーバ11からの通知を受信し、メッセージの送信が完了したことを知る。
管理者端末21は、メッセージの送信完了通知を受けたあと、直ちに、最新のメッセージをサービスサーバ11に要求してもよい。この場合、図19の枠W14に示す一連の処理を実行する。これらの処理については後述する。
(メッセージ表示処理)
管理者端末21から送信されたメッセージは、グループG1に属する他の端末に送信される。以下では、このメッセージが携帯端末22に送信される際の処理の流れについて、説明する。本実施形態では、サービスサーバ11は、自動的に携帯端末22に最新のメッセージを送信するのではなく、携帯端末22からメッセージの取得要求を受けてから、メッセージを携帯端末22に送信する。すなわち、携帯端末22はサービスサーバ11にアクセスして、メッセージをサービスサーバ11から受信する。その際、図19の枠14内の一連の処理が実行される。
まず、携帯端末22は、メッセージの取得をサービスサーバ11に要求する(ステップS127)。その際、携帯端末22は、携帯端末22の端末番号と、グループG1のグループ番号とをサービスサーバ11に送信する。
(端末の確認)
サービスサーバ11は、携帯端末22の端末番号およびグループG1のグループ番号を受信すると、グループ管理サーバ12に、これらの番号が登録済みであるかの確認を要求する。その際、サービスサーバ11は、管理者端末22の端末番号およびグループG1のグループ番号をグループ管理サーバ12に送信する。グループ管理サーバ12において、携帯端末22がグループG1に登録されていることが確認できた場合、サービスサーバ11は、携帯端末22に対し、メッセージの送信が可能となる。すなわち、携帯端末22にてメッセージを受信し、そのメッセージをユーザが閲覧することが可能になる。一方、確認できなかった場合には、サービスサーバ11は携帯端末22にメッセージを送信しないので、携帯端末にてメッセージを受信することはできない。
グループ管理サーバ12は、受信した端末番号およびグループ番号を用いて、グループ管理テーブルを検索する。これにより、携帯端末22がグループG1に登録された端末であるか否かを確認する。確認できた場合には、その旨をサービスサーバ11に返信する。
この返信を受けて、サービスサーバ11は、グループG1内の各端末に対して送信されたメッセージのリストを、メッセージ管理サーバ15に要求する(ステップS128)。その際、サービスサーバ11は、グループG1のグループ番号をメッセージ管理サーバ15に送信する。
この要求を受けて、メッセージ管理サーバ15は、グループG1内の各端末に対して送信されたメッセージのリストを生成する。その際、メッセージ管理テーブルから、グループG1のグループ番号に関連づけられている、所定の数の最新のメッセージに関する情報を抽出する。具体的には、メッセージ管理テーブルにおいて、グループG1のグループ番号に関連づけられている、アバター番号、グループ番号、送信時刻、およびメッセージ内容(テキスト、画像、音声)を、送信時刻が最新の者から順に、所定数だけ、抽出する。そして、抽出した各情報をひとまとめにしたメッセージリストを生成する。このメッセージリストでは、メッセージごとに、アバター番号と、グループ番号と、送信時刻と、メッセージ内容とが、互いに関連づけられている。
メッセージ管理サーバ15は、生成したメッセージリストをサービスサーバ11に送信する。サービスサーバ11は、メッセージリストを受けると、メッセージを画面に取得するための必要な情報を取得する。その際、図19の枠15内の一連の処理が実行される。
(メッセージ用情報取得)
図20は、サービスサーバ11がメッセージ用情報を取得する際の、SNSシステム10における一連の処理の流れを示す図である。
まず、サービスサーバ11は、メッセージリストに含まれるアバター番号に対応するアバターに関する情報を、グループ管理サーバ12に要求する(ステップS131)。その際、サービスサーバ11は、メッセージリストをグループ管理サーバ12に送信する。この要求を受けて、グループ管理サーバ12はメッセージリストに含まれるアバターに関する情報を、メッセージ管理サーバ15に要求する(ステップS132)。その際、グループ管理サーバ12は、メッセージリストをメッセージ管理サーバ15に送信する。
この要求を受けて、メッセージ管理サーバ15は、メッセージリストに含まれるアバター番号に対応する、アバターに関する情報を取得する。具体的には、まず、アバター名称およびアバター画像ファイル名を、アバター管理テーブルから抽出する。次に、抽出したアバター画像ファイル名によって特定されるアバター画像を、メッセージ管理サーバ15の記憶部から取得する。メッセージ管理サーバ15は、取得した各アバター名称およびアバター画像を、グループ管理サーバ12に送信する(ステップS133)。グループ管理サーバ12は、受信した各アバター名称およびアバター画像を、サービスサーバ11に送信する(ステップS134)。
次に、サービスサーバ11は、メッセージリストに含まれる端末番号に対応する端末に関する情報を、グループ管理サーバ12に要求する(ステップS135)。その際、サービスサーバ11は、メッセージリストをグループ管理サーバ12に送信する。この要求を受けて、グループ管理サーバ12は、メッセージリストに含まれる端末番号に対応する端末に関する情報を、端末管理サーバ13に要求する(ステップS136)。その際、グループ管理サーバ12は、メッセージリストを端末管理サーバ13に送信する。
この要求を受けて、端末管理サーバ13は、メッセージリストに含まれる端末番号に対応する、端末に関する情報を取得する。具体的には、端末名称を端末管理テーブルから抽出する。端末管理サーバ13は、抽出した各端末名称を、グループ管理サーバ12に送信する(ステップS137)。グループ管理サーバ12は、受信した各端末名称を、サービスサーバ11に送信する(ステップS138)。
図19を再び参照して、サービスサーバ11は、アバター情報および端末情報を受信すると、メッセージ表示画面を携帯端末22に送信する(ステップS130)。その際、サービスサーバ11は、画面内の各メッセージ表示欄に、メッセージの内容と、このメッセージに対応するアバター画像と、このメッセージに対応する端末名称とが含まれるメッセージ表示画面を生成し、携帯端末22に送信する。この画面のレイアウトは、図21(a)に示すものと同一である。携帯端末22は、受信した画面を表示する。これにより、管理者端末21から送信された最新のメッセージを含む画面が、携帯端末22において表示される。言い換えると、管理者端末21から携帯端末22へのメッセージの送信が完了する。
(本実施形態の利点)
以上のように、本実施形態によれば、グループに対してユーザではなく端末が登録されている形態のSNSにおいて、アバターを活用することによって、送信者であるユーザを特定しながらメッセージを送信することができる。したがって、ユーザ自身は登録されていない形態でありながら、ユーザ同士のメッセージのやりとりが可能になる。
〔実施形態5〕
本発明に係る第5の実施形態について、以下に説明する。なお、上述した第1〜第4の実施形態と同一の部材については、同一の符号を付すことによって、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、テレビ24から、グループG1に登録されている他の端末にメッセージを送信する際のSNSシステム10の処理の流れについて、詳細に説明する。なお、以下では、テレビ24から送信されたメッセージを、携帯端末22が受信する例について、説明する。
まず、テレビ24は、SNSシステム10を利用するための専用のアプリケーションを起動する。アプリケーションが起動すると、管理者端末21は、最新のメッセージを含んだ画面をサービスサーバ11に要求する。これを受けて、サービスサーバ11は、メッセージ表示画面をテレビ24に送信する。テレビ24は、メッセージ表示画面と、テレビ番組とを、図24(a)に示すように表示する。図24(a)は、最新のメッセージを含んだ画面を示す図である。
(メッセージ入力画面)
SNSシステム10において、テレビ24からメッセージを送信する際には、まず、テレビ24がメッセージ入力画面をサービスサーバ11から取得して表示する必要がある。以下に、メッセージ入力画面を取得する手順について、図23を参照して説明する。図23は、テレビ24がメッセージ入力画面を取得する際の、SNSシステム10における処理の流れを示すフローチャートである。
図24(a)に示す画面には、「メッセージの入力」とラベルされた項目K41が含まれている。テレビ24のユーザは、項目K41を選択する。この選択を受けて、テレビ24は、メッセージを入力するための画面をサービスサーバ11に要求する(ステップS101)。その際、テレビ24は、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、サービスサーバ11に送信する。
サービスサーバ11は、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを受信すると、グループ管理サーバ12に、これらの番号が登録済みであるかの確認を要求する(ステップS142)。その際、サービスサーバ11は、テレビ24の端末番号と、グループG1のグループ番号とを、グループ管理サーバ12に送信する。
(テレビ24の登録確認)
グループ管理サーバ12は、受信した端末番号およびグループ番号を用いて、グループ管理テーブルを検索する。これにより、テレビ24がグループG1に登録されているか否かを確認する。確認できた場合には、アバター管理サーバ14に対して、グループG1のアバターリストを提供するように依頼する(ステップS143)。
この依頼を受けて、アバター管理サーバ14は、グループG1用のアバター管理テーブルを参照して、アバターリストを生成する。その手順は次の通りである。まず、アバター管理テーブルに含まれている全てのアバターのアバター番号およびアバター名称を抽出する。次に、アバター管理テーブルに含まれている全てのアバター画像ファイル名称を抽出し、これらのファイル名称によって特定されるアバター画像を全て取得する。そして、抽出した全てのアバター番号およびアバター名称に、取得した全てのアバター画像を関連づけることによって、アバターリストを生成する。生成されたアバターリストでは、アバターごとに、アバター番号と、アバター名称と、アバター画像とが、互いに関連づけられている。
アバター管理サーバ14は、生成したアバターリストをグループ管理サーバ12に送信する(ステップS144)。グループ管理サーバ12は、受信したアバターリストをサービスサーバ11に送信する(ステップS145)。
テレビ24は、グループG1に属する各ユーザが共有して利用する端末である。そのため、同じユーザがメッセージ送信のために続けてテレビ24を利用することよりも、毎回異なるユーザがテレビ24を利用してメッセージを送信することの方が、可能性が高い。
そこで本実施形態では、SNSシステム10は、テレビ24のユーザに対し、メッセージを送信するたびに、アバターを選択させる。これを実現するために、サービスサーバ11は、アバターリストを携帯端末22から受信すると、アバター選択画面をテレビ24に送信する(ステップS146)。その際、サービスサーバ11は、アバター選択画面にアバターリストを関連づけて送信する。テレビ24は、受信した画面とテレビ番組とを、同時に表示する。これにより、図24(b)に示す画面が表示される。図24(b)は、アバター選択画面とテレビ番組とが同時に表示されている様子を示す図である。
図24(b)に示すアバター選択画面は、本質的には、図22に示すアバター選択画面と同一のものである。ただし、テレビ24は、アバター選択画面を表示する際、アバター選択欄において現在選択されているアバター画像を、画面上部に表示する。さらに、アバターリストに含まれる、グループG1に登録された各端末が利用可能な全てのアバター画像を画面中央部に表示する。
テレビ24のユーザは、アバター選択欄の中から、所望の1つのアバター画像を選択する。すると、選択されたアバター画像がハイライトされる。ユーザは、アバター画像を選択したあと、「決定」とラベルされた項目K42を選択する。これにより、アバターの選択が確定する。これを受けて、テレビ24は、アバターを選択したことをサービスサーバ11に通知する(ステップS147)。その際、テレビ24は、テレビ24のユーザが選択したアバターのアバター番号と、テレビ24の端末番号とを、サービスサーバ11に送信する。
この通知を受けて、サービスサーバ11は、メッセージ入力画面をテレビ24に送信する(ステップS148)。その際、メッセージ入力画面に、テレビ24のユーザが選択したアバターのアバター番号と、アバターリストとを関連づけて送信する。
テレビ24は、受信したメッセージ入力画面と、テレビ番組とを同時に表示する。その結果、図24(c)に示す画面が表示される。図24(c)は、テレビ24において、メッセージ入力画面とテレビ番組とが同時に表示されている様子を示す図である。この図に示すように、テレビ24のユーザが選択されたアバター画像が、メッセージ入力画面の上部に表示されている。したがって、この画面を通じてメッセージをすると、そのメッセージは、表示されているアバター画像を利用して送信されたものとして扱われる。
メッセージ入力画面には、テキストを入力するための入力欄I21と、定型文を選択するための選択欄I22とが含まれている。テレビ24のユーザは、入力欄I21に、所望のテキストをメッセージとして入力する。テレビ24の入力インタフェースはリモコンであり、これを使って文字を入力するのは不便である。そこで、テレビ24のユーザは、選択I21から所望の定型文を選択することによって、メッセージを入力することもできる。これにより、定型文に限られるが、メッセージを楽に入力することができる。
メッセージの入力を終えると、テレビ24のユーザは、「送信」とラベルされた項目K43を選択する。これによりテレビ24は、ユーザが入力されたメッセージをサービスサーバ11に送信する。なお、以上に説明したメッセージ入力および送信を実現する一連の処理の流れは、図19に示す一連の処理の流れと同一であるため、その詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態において、テレビ24は、ユーザに対してアバターリストからアバターを選択させる代わりに、テレビ24がメッセージの送信時に最後に利用したアバターを利用してもよい。すなわちテレビ24は、図24(a)の項目K51をユーザが選択したあと、図24(b)ではなく図24(c)の画面を表示し、その際、画面に表示するアバターを、テレビ24がメッセージの送信時に最後に利用したアバターとしてもよい。このようにすれば、同じユーザがテレビ24を用いて続けてメッセージを送信する場合、ユーザがアバターを選択する手間を無くすことができる。
(利点)
以上のように、本実施形態では、共用端末であるテレビ24から、グループG1に属する各端末にメッセージを送信することできる。その際、ユーザがメッセージを入力する前に必ずアバターを選択させることによって、他のユーザが過去に利用したアバターが誤って利用されることを防止している。これにより、個々のユーザが正しいアバターを用いてメッセージを送信することを実現できる。
また、テレビ24を使ってメッセージを送信するユーザは、SNSシステム10にログインする必要がない。したがって、ログインする煩わしさを感じることなく、テレビ24を通じて手軽にメッセージを送信することができる。
(本実施形態の利点)
以上のように、本実施形態によれば、グループに対してユーザではなく共有端末が登録されている形態のSNSにおいて、アバターを活用することによって、送信者であるユーザを特定しながらメッセージを送信することができる。したがって、共有端末から送信されたメッセージの送信者が誰であるのかを、他のユーザは正確に知ることができる。
また、共用端末自体がグループに登録されているため、共用端末からのメッセージが、他のグループの端末に誤って送信されることを防止できる。すなわち、セキュリティを確保した上での共用端末からのメッセージ送信を実現できる。
〔サーバ構成〕
上述したように、各実施形態において、SNSシステム10では、サービスサーバ11を代表とする複数のサーバが互いに協働して動作することによって、SNSをユーザに提供している。しかし、これはあくまでも一例に過ぎない。それぞれのサーバは互いに統合していてもよい。例えば、個々のサーバの機能を実現する個々の機能ブロック(機能手段)を全て備えた一台のSNSサーバが、管理者端末21等の各端末と通信することによっても、SNSシステム10を実現することは可能である。
あるいは、個々の機能ブロックのうち、SNSシステム10の管理者にとって管理しやすい組み合わせの機能ブロックを備えたサーバを、SNSシステム10の構成要素としてもよい。例えば、端末管理サーバ13と、管理者端末管理サーバ16とは、いずれもSNSシステム10内における処理の負荷が相対的に低い上、互いによく似た手法で情報を管理しているため、これら2つのサーバを統合した1つのサーバを、SNSシステム10の構成要素としてもよい。
〔実施形態6〕
SNSシステム10を構成する各サーバをそれぞれ機能ブロックとして含む1つSNSサーバにおいては、当該SNSサーバが有する各制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、SNSサーバは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明に係る端末登録方法は、上記の課題を解決するために、
メッセージ交換システムにおける、特定の端末からのメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれかを許可するために、当該端末を登録する端末登録方法であって、
管理サーバにおいて、上記端末が登録される特定のグループであって、登録された上記端末に対してメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれか一方を許可するためのグループを構築するグループ構築ステップと、
第1の端末、または上記グループに登録されている第2の端末から、上記第1の端末を上記グループに登録することを上記管理サーバに申請する申請ステップと、
上記管理サーバにおいて、申請された上記第1の端末を上記グループに登録する登録ステップとを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、メッセージ交換システムのグループには、ユーザではなく端末が登録される。したがって、メッセージ交換システムを利用するユーザは、自身のアカウント情報をなんら管理する必要がない。これによりITリテラシーが低い人であっても、抵抗無くメッセージ交換システムを利用することができる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
上記管理サーバが、各上記端末に対して固有に付与される端末識別情報を用いて、上記各端末を管理することが好ましい。
上記の構成によれば、各端末を適切に管理できる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
端末識別情報配布サーバから、上記第1の端末に上記端末識別情報を配布する端末識別情報配配布ステップをさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の端末が予め端末識別情報を保持していなくても、第1の端末をグループに適切に登録できる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
上記申請ステップが行われる前に、上記第2の端末から、上記第1の端末に対し、上記グループへの登録を招待する旨を通知する通知ステップをさらに備え、
上記申請ステップでは、上記グループへの登録を招待する旨を通知された後に、上記第1の端末から、上記第1の端末を上記グループに登録することを上記サーバに申請することが好ましい。
上記の構成によれば、携帯端末等の、個人が独占的に継続して利用する傾向が強い第1の端末を、グループに登録することができる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
上記管理サーバは、個々の上記グループを、当該グループに固有のグループ識別情報を用いて管理しており、
上記第2の端末は、当該第2の端末が登録されている上記グループのグループ識別情報を保持しており、
上記通知ステップでは、上記第2の端末が登録されている上記グループに固有の上記グループ識別情報を、上記第2の端末から上記第1の端末に提供し、
上記申請ステップでは、上記第2の端末から提供された上記グループ識別情報を、上記第1の端末から上記サーバに送信することによって、当該グループ識別情報によって特定される上記グループへの登録を、上記管理サーバに申請することが好ましい。
上記の構成によれば、第1の端末を登録させたいグループを確実に特定した上で、申請できる。したがって、第1の端末を誤って他のグループへ登録するように申請してしまうことを、防止できる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
上記申請ステップが行われる前に、上記第1の端末から、上記第1の端末の仮登録を上記サーバに申請する仮登録申請ステップと、
上記サーバから、上記第1の端末の仮登録が完了した旨を上記第2の端末に通知する通知ステップとをさらに備えており、
上記申請ステップでは、上記第1の端末の仮登録が完了した旨が通知された後、上記いずれかの記端末から、上記第1の端末を上記グループに登録することを、上記サーバに申請することが好ましい。
上記の構成によれば、テレビ等の、複数のユーザによって共有して用いられる第1の端末を、グループに登録することができる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
上記第1の端末に固有に付与された端末識別情報を、上記第2の端末に提供する端末識別情報提供ステップをさらに備えており、
上記申請ステップでは、上記第1の端末の仮登録が完了した旨が通知され、かつ、上記端末識別情報が提供された後、上記第2の端末から、上記端末識別情報によって特定される上記第1の端末を上記グループに登録することを、上記管理サーバに申請することが好ましい。
上記の構成によれば、グループに登録させたい第1の端末を確実に特定した上で、申請できる。したがって、誤って他の端末の登録を申請してしまうことを防止できる。
本発明に係る端末登録方法では、さらに、
上記グループ構築ステップは、上記第2の端末から、上記メッセージ交換システムに上記グループの構築を申請するステップをさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、グループの適切に構築できる。
本発明に係る管理サーバは、上記の課題を解決するために、
特定の端末からのメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれか一方が可能なメッセージ交換システムを管理する管理サーバであって、
上記端末が登録される特定のグループであって、登録された上記端末に対してメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれか一方を許可するためのグループを設定するグループ設定手段と、
新たな端末の登録が申請された場合に、当該端末を上記グループに登録する登録手段とを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、ITリテラシーが低い人であっても、抵抗無く利用できるメッセージ交換システムを実現することができる。
本発明に係るメッセージ交換システムは、上記の課題を解決するために、
少なくとも管理サーバと端末とを備えており、特定の端末からのメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれか一方が可能なメッセージ交換システムであって、
上記管理サーバは、
上記端末が登録される特定のグループであって、登録された上記端末に対してメッセージの投稿と閲覧との少なくともいずれか一方を許可するためのグループを構築するグループ構築手段と、
新たな端末の登録が申請された場合に、当該端末を上記グループに登録する登録手段とを備えており、
第1の端末、または上記グループに登録されている第2の端末は、
上記第1の端末を上記グループに登録することを上記管理サーバに申請する申請手段を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る端末登録方法と同様の作用効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。