JP5800426B2 - レンチ - Google Patents

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Description

本発明はレンチに関する。
特許文献1はレンチに用いる従来のソケット部を開示している。このソケット部は、円筒状の側壁部と、この側壁部の内周面から内側に突出した3個の突起部とを有している。これら突起部は、ソケット部内にボルトの正六角形の頭部又は正六角形のナットを挿入した際、ボルトの頭部又はナットに形成された1つ置きの角部が係止する位置に形成されている。また、突起部間の内周面はボルトの頭部又はナットの対角寸法の1/2よりも大きい半径の円弧で形成されている。このため、このソケット部はボルトの頭部又はナットを容易に挿入することができる。
特許文献2の図7には従来のレンチが開示されている。このレンチは、ハンドル部と、ハンドル部に連結したソケット部とを備えている。また、このレンチは可撓性を有する樹脂で形成されている。ソケット部は、円筒状の側壁部と、側壁部の内周面から内側に突出した6個の突起部とを有している。これら突起部は、ソケット部内にボルトの正六角形の頭部又は正六角形のナットを挿入した際、ボルトの頭部又はナットに形成された各角部が係止するように形成されている。
このレンチは、ボルト又はナットを設定したトルク以上の力で締め付けようとすると、ソケット部が可撓性を有するため、突起部間の側壁部が撓み、突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えて空回りをする。このため、このレンチは、ボルト又はナットを締め付ける際、設定したトルク以上の力がボルト又はナットに加わることを防止することができる。
実開平5−49220号公報 特開2001−162549号公報
しかし、特許文献1のソケット部は、ボルト又はナットを締め付ける際に突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えることを想定していない。このため、このソケット部を利用してボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力をソケット部に加えると、その力が直接ボルトやナットに加わるおそれがある。この場合、ボルトが折れたり、螺子部がつぶれたりするおそれがある。
また、特許文献2のレンチは、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わり、ソケット部の突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えると、その勢いで突起部が次の隣接する角部に係止するまで空回りする。つまり、レンチが勢いよく60度も空回りするため、突起部が次の隣接する角部に係止する際、大きな衝撃が発生するおそれがある。また、レンチが60度回転するだけのスペースがない場合には、レンチのハンドル部が周辺の機器等に衝突するおそれがある。
仮に、特許文献1のソケット部を特許文献2のレンチのように可撓性を有する材質によって形成したとしても、設定トルク以上の力を加えることによって、ソケット部の突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えると、レンチが勢いよく60度も空回りする。このため、レンチが空回りして突起部が次の隣接する角部に係止する際、大きな衝撃が発生したり、ハンドル部が周辺の機器等に衝突したりするおそれがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ボルト又はナットを良好に締め付けることができるレンチを提供することを解決すべき課題としている。
本発明のレンチは、ハンドル部と、このハンドル部に連結し、ボルトのN角形の頭部又はN角形のナット(Nは3以上の自然数)を挿入する可撓性を有する円筒状の側壁部を有するソケット部とを備えたレンチであって、
前記ソケット部は、
内周面から内側に突出しており、前記ボルトの頭部又は前記ナットを挿入した際に前記ボルトの頭部又は前記ナットに形成された2〜(N−1)個の角部に係止する第1突起部、及び前記第1突起部が係止した前記角部に締付け方向の反対方向で隣接し、前記ボルトの頭部又は前記ナットに形成された角部よりも前記第1突起部側で前記内周面から内側に突出しており、前記ボルト又は前記ナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わると、前記第1突起部が乗り越えた前記角部に係止する第2突起部を有する係止領域と、
前記ボルトの頭部又は前記ナットを挿入した際、前記第1突起部に係止しない角部に対向する凹凸のない内周面を有する非係止領域と
を具備していることを特徴とする。
このレンチは、ソケット部が可撓性を有しており、係止領域に比べ撓み易い非係止領域を具備している。このため、このレンチは、ボルト又はナットを締め付ける際、設定したトルク以上の力が加わると、非係止領域が撓みソケット部の第1突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えて空回りする。
また、このレンチは、非係止領域の側壁部の肉厚を変更すること等によって、非係止領域の撓み具合を容易に調整することができる。このため、設定したトルク以上の力が加わると第1突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を確実に乗り越えるようにソケット部を容易に形成することができる。
よって、このレンチは、ボルト又はナットを締め付ける際、設定したトルク以上の力がボルト又はナットに加わることを容易かつ確実に防止することができる。このため、このレンチは、ボルト又はナットを適正なトルクで締付けるができ、ボルトが折れたり、螺子部がつぶれたりすることを確実に防止することができる。
また、このレンチは締付け方向の反対方向であって第1突起部が係止する角部に隣接する角部よりも第1突起部側に第2突起部を有している。このため、レンチに設定トルク以上の力が加わり、第1突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えて空回りすると、第1突起部が次の隣接する角部に係止する前に第2突起部がこの角部に係止する。このように、レンチが空回りする角度を小さくすることができる。また、レンチが空回りする角度が小さいため、空回りによって第2突起部が角部に係止する際の衝撃を小さくすることができる。さらに、レンチを回転することができるスペースが狭くても、空回りする角度が小さいため、ハンドル部が周辺の機器等に衝突することを防止することができる。
また、このレンチは非係止領域がソケット部に挿入するボルトの頭部又はナットの対角寸法の1/2よりも大きい半径の円弧で形成されている。このため、このレンチはソケット部内にボルトの頭部又はナットを容易に挿入することができる。
したがって、本発明のレンチはボルト又はナットを良好に締め付けることができる。
連続した同じ前記係止領域内で複数の前記第1突起部と複数の前記第2突起部とを交互に設け、かつこれら第1突起部及び第2突起部の各頂部が等間隔に配置され得る。この場合、ソケット部にボルトの頭部又はナットを挿入した際、第1突起部に限らず第2突起部に角部を係止してもよい。つまり、第2突起部にボルトの頭部又はナットに形成された角部を係止してボルト又はナットを締め付けることができる。この場合でも、設定したトルク以上の力が加わると、非係止領域が撓み、第2突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えて空回りする。このように、第2突起部にボルトの頭部又はナットに形成された角部を係止してボルト又はナットを締め付ける場合でも、ボルト又はナットに設定したトルク以上の力が加わることを確実に防止することができる。
また、第2突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を乗り越えると、第2突起部が次の隣接する角部に係止する前に第1突起部がこの角部に係止する。このように、第1突起部にボルトの頭部又はナットに形成された角部を係止してボルト又はナットを締め付ける場合と同じ角度でレンチが空回りする。また、このレンチは設定したトルク以上の力が加わって空回りして第1突起部が角部に係止する際の衝撃を小さくすることができる。さらに、レンチを回転することができるスペースが狭くてもハンドル部が周辺の機器等に衝突することを防止することができる。このように、このレンチは第1突起部に角部を係止する場合と第2突起部に角部を係止する場合と全く同じようにしてボルト又はナットを締め付けることができる。
このように、このレンチはソケット部内にボルトの頭部又はナットを挿入した際に第1突起部又は第2突起部のどちらにでもボルトの頭部又はナットに形成された角部を係止することができる。このため、レンチを回転することができるスペースが狭くても、ハンドル部が周辺の機器等に干渉することなくボルトの頭部又はナットをソケット部に容易に挿入することができ、ボルト又はナットを良好に締め付けることができる。
前記第1突起部は前記ソケット部の対向する内周面に設け得る。この場合、第1突起部がボルトの頭部又はナットに形成された対角線上に位置する複数の角部に係止するため、ボルト又はナットをバランスよく、良好に締め付けることができる。
前記非係止領域は前記ソケット部の対向する内周面に設け得る。この場合、ソケット部が非係止領域の側壁部において撓み易くなるため、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わると、第1突起部又は第2突起部がボルトの頭部又はナットに形成された角部を確実に乗り越える。このため、設定したトルク以上の力がボルト又はナットに加わることを確実に防止することができる。
前記第1突起部は、前記角部が係止する第1係止面と、この第1係止面の内側端部に連続して緩やかにソケット部の内周面に向けて傾斜する第1傾斜面とから形成され得る。この場合、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わり、第1突起部が第1係止面に係止した角部を乗り越えた後、第1傾斜面が角部に沿うようにしてソケット部が空回りするため、レンチが勢いよく空回りすることを防止することができる。
前記第2突起部は、ソケット部の内周面方向に凹んだR面等、前記角部が徐々に係止する第2係止面を有し得る。この場合、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わり、第1突起部が角部を乗り越えた後、角部が第2突起部の第2係止面に沿って徐々に第2突起部に係止するため、第2突起部が角部に係止する際の衝撃を小さくすることができる。
実施例のレンチを示す平面図である。 実施例のレンチを示す斜視図である。 実施例のレンチにおいて、(A)は第1突起部に角部を係止してボルト又はナットを締め付ける状態を示す平面図であり、(B)は空回り後、第2突起部に角部が係止した状態を示す平面図である。 第1突起部及び第2突起部の形状が相違する他の実施例のレンチを示す要部拡大図である。 第2突起部の形状が相違する他の実施例のレンチを示す要部拡大図である。 ボルトの正八角形の頭部又は正八角形のナットに対応した他の実施例のレンチを示す部分平面図である。
本発明のレンチを具体化した実施例について、図面を参照しつつ説明する。
<実施例>
実施例のレンチは、図1〜図3に示すように、ハンドル部10と、ハンドル部10に一体的に連結したソケット部20とを備えている。ソケット部20は円筒状の側壁部21を有しており、側壁部21の一端側に開口した挿入口22からボルトの正六角形の頭部1又は正六角形のナット2をソケット部20内に挿入することができる。ハンドル部10はソケット部20の挿入口22とは反対側の端部の外周面からソケット部20の回転軸に対して直角方向に延びている。ハンドル部10は外周部に形成した補強用のリブ11を有している。このレンチは、ポリプロピレン樹脂で形成されており、ソケット部20は可撓性を有している。
ソケット部20は内周面から内側に突出した4個の第1突起部31を有している。これら4個の第1突起部31は挿入口22からソケット部20内に挿入するボルトの頭部1又はナット2に形成された6個の角部3のうち4個の角部3Aに係止する位置に設けられている。第1突起部31が係止する4個の角部3Aは、正六角形であるボルトの頭部1又はナット2に形成された平行な2辺4の両端に位置するものである。つまり、これら4個の角部3Aは正六角形であるボルトの頭部1又はナット2の2組の対角線上に位置している。
このため、第1突起部31はソケット部20の2組の対向する内周面に2個ずつ設けられている。このレンチは、これら4個の第1突起部31がボルトの頭部1又はナット2に形成された4個の角部3Aに係止して、ボルト又はナットを締め付けることができる。このように、第1突起部31がボルトの頭部1又はナット2に形成された対角線上に位置する角部3Aに係止するため、ボルト又はナットをバランスよく、良好に締め付けることができる。
各第1突起部31は、内周面からソケット部20の中心部に向けて傾斜した第1係止面31Aと、第1係止面31Aの内側端部に連続して内周面に向けて傾斜した第1傾斜面31Bとから形成された山型である。各第1突起部31はソケット部20の挿入口22から奥方向の中間位置まで延びている。第1係止面31A及び第1傾斜面31Bは夫々が内周面との間で形成する角度α、βを等しく形成されている。各第1突起部31は頂部31C側の第1係止面31Aにボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを当接して係止する。
また、ソケット部20は内周面から内側に突出した4個の第2突起部32を有している。これら4個の第2突起部32は、締付け方向の反対方向(図1及び図3において時計回転方向)であって、4個の第1突起部31の夫々が係止する角部3Aに隣接する角部3(3A又は3B)よりも第1突起部31側に位置している。
各第2突起部32は、第1突起部31の第1傾斜面31Bの外側端部に連続してソケット部20の中心部に向けて傾斜した第2係止面32Aと、第2係止面32Aの内側端部に連続して内周面に向けて傾斜した第2傾斜面32Bとから形成された山型である。この第2突起部32は第1突起部31と同じ形状に形成されている。各第2突起部32は頂部32C側の第2係止面32Aにボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aに当接して係止する。
ソケット部20は第1突起部31及び第2突起部32の夫々を2個ずつを交互に連続して設けた係止領域Aを具備している。この係止領域Aはソケット部20の対向する内周面の2か所に離れて設けている。同一の係止領域A内にある第1突起部31及び第2突起部32はその頂部31C、32Cを等間隔に設けている。これら隣接する第1突起部31及び第2突起部32は夫々の頂部31C、32Cとソケット部20の中心部とを結んだ中心角が30度である。
ソケット部20は凹凸のない円弧状の内周面33を有する非係止領域Bを具備している。この非係止領域Bは、ボルトの頭部1又はナット2を挿入口22からソケット部20内に挿入した際、第1突起部31又は第2突起部32に係止しない2つの角部3Bが対向する位置に設けられている。つまり、非係止領域Bはソケット部20の対向する内周面に設けられており、ソケット部20は係止領域Aと非係止領域Bとを交互に連続して2か所ずつ設けている。非係止領域Bは挿入口22からソケット部20内に挿入するボルトの頭部1又はナット2の対角寸法の1/2よりも大きい半径の円弧で形成されている。非係止領域Bは、側壁部21の肉厚を変更すること等によって、撓み具合を容易に調整することができる。
次に、このような構成を有するレンチを利用してボルト又はナット2を締め付ける工程を説明する。
先ず、ボルトの頭部1又はナット2を挿入口22からソケット部20内に挿入する。この際、ソケット部20の非係止領域Bがボルトの頭部1又はナット2の対角寸法の1/2よりも大きい半径の円弧で形成されているため、ボルトの頭部1又はナット2を挿入口22からソケット部20内に容易に挿入することができる。
そして、図3(A)に示すように、ハンドル部10を締付け方向(図3において、反時計回転方向)に回転して第1突起部31の第1係止面31Aにボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを係止してボルト又はナットを締め付ける。
レンチを回転することができるスペースが狭い等、ハンドル部10を締付け方向に回転することができる角度が小さい場合には、ソケット部20と、ボルトの頭部1又はナット2との挿入状態を解除して、再度、ボルトの頭部1又はナット2をソケット部20内に挿入し直すことを繰り返して、ボルト又はナット2を締め付ける。
この場合、このレンチは、第1突起部31のみならず、第2突起部32にボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3を係止してボルト又はナットを締め付けることができる。このレンチは、第1突起部31と第2突起部32とが交互に設けられ、かつそれら頂部31C、32Cが等間隔に配置されているため、30度毎にボルトの頭部1又はナット2をソケット部20内に挿入し直すことができる。
このように、このレンチはレンチを回転することができるスペースが狭くても、ハンドル部10が周辺の機器等に干渉することなくボルトの頭部1又はナット2をソケット部20内に容易に挿入することができる。
このレンチは、ソケット部20が可撓性を有しており、係止領域Aに比べ撓み易い非係止領域Bを具備している。また、非係止領域Bがソケット部20の対向する内周面に設けられているため、非係止領域Bの側壁部21が撓み易く、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わると、第1突起部31又は第2突起部32がボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを確実に乗り越える。このため、ボルト又はナットが設定した適正なトルクで締め付けられた後、さらに締め付けようとして設定したトルク以上の力が加わると、非係止領域Bが撓みソケット部20の第1突起部31又は第2突起部32がボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを乗り越えて空回りする。
このレンチは、非係止領域Bの側壁部21の肉厚を変更すること等によって、非係止領域Bの撓み具合を容易に調整することができる。このため、設定したトルク以上の力が加わると第1突起部31又は第2突起部32がボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを確実に乗り越えるようにソケット部20を容易に形成することができる。
このように、このレンチは、ボルト又はナット2を締め付ける際、設定したトルク以上の力がボルト又はナットに加わることを容易かつ確実に防止することができる。このため、このレンチは、ボルト又はナット2を適正なトルクで締付けることができ、ボルトが折れたり、螺子部がつぶれたりすることを確実に防止することができる。
また、このレンチは、第1突起部31にボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを係止してボルト又はナット2を締め付け、設定トルク以上の力が加えられると、第1突起部31がボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを乗り越えて空回りし、図3(B)に示すように、第1突起部31が次の角部3(3A又は3B)に係止する前に第2突起部32がこの角部3Aに係止する。
同様に、このレンチは、第2突起部32にボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを係止してボルト又はナット2を締め付け、設定トルク以上の力が加えられると、第2突起部32がボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを乗り越えて空回りし、第2突起部32が次の角部3に係止する前に第1突起部31がこの角部3Aに係止する。
つまり、このレンチは、第1突起部31にボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを係止した状態で設定トルク以上の力が加わり空回りする場合、及び第2突起部32にボルトの頭部1又はナット2に形成された角部3Aを係止した状態で設定トルク以上の力が加わり空回りする場合のどちらでも30度のみ空回りする。
このように、このレンチは空回りする角度を小さくすることができる。また、レンチが空回りする角度が小さいため、空回りによって第2突起部32又は第1突起部31が角部3Aに係止する際の衝撃を小さくすることができる。さらに、レンチを回転することができるスペースが狭くても、空回りする角度が小さいため、ハンドル部10が周辺の機器等に衝突することを防止することができる。また、このレンチは第1突起部31に角部3Aを係止する場合と第2突起部32に角部3Aを係止する場合と全く同じようにしてボルト又はナット2を締め付けることができる。
したがって、実施例のレンチはボルト又はナット2を良好に締め付けることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例では、第1突起部31の第1係止面31Aと第1傾斜面31Bとはソケット部20の内周面に対して同じ角度で傾斜していたが、図4に示すように、第1突起部131の第1傾斜面131Bを第1係止面131Aの内側端部に連続して緩やかにソケット部120の内周面に向けて傾斜させてもよい。この場合、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わり、第1突起部131が第1係止面131Aに係止した角部3Aを乗り越えた後、第1傾斜面131Bが角部3Aに沿うようにしてソケット部120が空回りするため、レンチが勢いよく空回りすることを防止することができる。
(2)実施例では、第1突起部31と第2突起部32とは同じ形状に形成したが、図5に示すように、ソケット部220は、第2突起部232の第2係止面232Aをソケット部220の内周面方向に凹んだR面にしてもよい。この場合、ボルト又はナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わり、第1突起部31が角部3Aを乗り越えた後、角部3Aが第2突起部232の第2係止面232Aに沿って徐々に第2突起部232に係止するため、第2突起部232が角部3Aに係止する際の衝撃を小さくすることができる。
(3)実施例では、ボルトの正六角形の頭部1又は正六角形のナット2を挿入するソケット部20であったが、ボルトの頭部又はナットがN角形(Nは3以上の自然数)に対応するソケット部を形成することができる。
例えば、ボルトの頭部又はナットが正八角形の場合、ソケット部320は、図6に示すように、第1突起部331及び第2突起部332を6個ずつ設けてもよい。この場合、ソケット部320の対向する内周面の2か所に係止領域を設け、夫々の係止領域に第1突起部331及び第2突起部332の夫々を3個ずつ交互に連続して設けてもよい。
(4)実施例では、ソケット部20はボルトの頭部1又はナットに形成された6個の角部3のうち4個の角部3に係止する4個の第1突起部31を有していたが、2個〜5個の第1突起部を有してもよい。
(5)実施例では、同じ係止領域A内に2個ずつの第1突起部31と第2突起部32とを交互に設けたが、第1突起部31から締め付け方向の反対方向であって、第1突起部31が係止する角部3に隣接する角部3よりも第1突起部31側に2個以上の第2突起部を設けてもよい。
(6)実施例では、ソケット部20は係止領域Aと非係止領域Bを2か所ずつ交互に設けていたが、ソケット部に夫々を少なくとも1か所ずつ設けていればよい。
(7)実施例では、ソケット部20は係止領域A及び非係止領域Bを対向する内周面に設けていたが、係止領域A及び非係止領域Bを対向する内周面に設けなくてもよい。
1…(ボルトの)頭部
2…ナット
3(3A、3B)…角部
10…ハンドル部
20…ソケット部
21…側壁部
31…第1突起部
31C…(第1突起部の)頂部
32…第2突起部
32C…(第2突起部の)頂部
33…(凹凸のない)内周面
A…係止領域
B…非係止領域

Claims (4)

  1. ハンドル部と、このハンドル部に連結し、ボルトのN角形の頭部又はN角形のナット(Nは3以上の自然数)を挿入する可撓性を有する円筒状の側壁部を有するソケット部とを備えたレンチであって、
    前記ソケット部は、
    内周面から内側に突出しており、前記ボルトの頭部又は前記ナットを挿入した際に前記ボルトの頭部又は前記ナットに形成された2〜(N−1)個の角部に係止する第1突起部、及び前記第1突起部が係止した前記角部に締付け方向の反対方向で隣接し、前記ボルトの頭部又は前記ナットに形成された角部よりも前記第1突起部側で前記内周面から内側に突出しており、前記ボルト又は前記ナットを締め付ける際に設定したトルク以上の力が加わると、前記第1突起部が乗り越えた前記角部に係止する第2突起部を有する係止領域と、
    前記ボルトの頭部又は前記ナットを挿入した際、前記第1突起部に係止しない角部に対向する凹凸のない内周面を有する非係止領域と
    を具備していることを特徴とするレンチ。
  2. 連続した同じ前記係止領域内で複数の前記第1突起部と複数の前記第2突起部とを交互に設け、かつこれら第1突起部及び第2突起部の各頂部が等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1記載のレンチ。
  3. 前記第1突起部は前記ソケット部の対向する内周面に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のレンチ。
  4. 前記非係止領域は前記ソケット部の対向する内周面に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のレンチ。
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