JP5800087B2 - 溶鋼容器 - Google Patents

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Description

本発明は、溶鋼容器に関する。
特許文献1には、溶銑を保持するための容器の耐火物ライニング構造として、「外側から、鉄皮、永久耐火物層、ワーク耐火物層」を順に有し([請求項1])、「前記鉄皮と前記永久耐火物層との間に、断熱材が配置されている」構造が開示されている([請求項6])。
具体的には、特許文献1には、ワーク耐火物層として、「Al−SiC−C系材質」であって([0038]、[0060]〜[0064])、「炭素含有量が10質量%以下」である([請求項5]、[0060])成形煉瓦を施工した例のみが開示されている。
特開2011−145056号公報
炭素含有量が2質量%以下と定義される鋼は、その融点が1400〜1540℃と溶銑の融点(約1200℃)に比べて高温であることから、溶鋼の輸送、保持、および処理は、1500〜1640℃という高温で行なわれる。
そのため、溶鋼を保持するための容器(溶鋼容器)には、溶銑を保持するための容器に比べて、高い耐食性および断熱性が要求される。
本発明者らが、特許文献1に開示された耐火物ライニング構造を溶鋼容器に適用したところ、充分な耐食性および断熱性が得られないことが明らかとなった。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、耐食性および断熱性がともに優れる溶鋼容器を提供することを目的とする。
本発明者らが、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、断熱材を設けた溶鋼容器の耐火物ライニング構造において、所定部位のワーク耐火物として特定の定形耐火物を用いることで、優れた耐食性および断熱性を両立できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(3)を提供する。
(1)炭素含有量が2質量%以下である溶鋼を保持するための溶鋼容器であって、上記溶鋼容器が、外側から順に、鉄皮、永久耐火物層、およびワーク耐火物層を有する耐火物ライニング構造を備え、上記ワーク耐火物層が、上記溶鋼に接する鋼浴部と、上記溶鋼上のスラグに接するスラグライン部とに区分され、上記鋼浴部が、さらに、上記溶鋼容器の底部に配置される敷部と、上記溶鋼容器の側部に配置され上記敷部および上記スラグライン部に接続する側壁部とに区分され、少なくとも上記側壁部の上記鉄皮側には、熱伝導率が0.1W/(m・K)以下である厚さ1mm以上の断熱材が施工され、上記側壁部を構成するワーク耐火物が、炭化珪素を含有せずに、少なくとも酸化マグネシウムを5〜20質量%含有し、炭素含有量が1.5〜11質量%の定形耐火物である、溶鋼容器。
(2)上記スラグライン部を構成するワーク耐火物が、少なくとも酸化マグネシウムを含有し、炭素含有量が10質量%超18質量%以下の定形耐火物である、上記(1)に記載の溶鋼容器。
(3)上記断熱材の施工位置が、上記鉄皮と上記永久耐火物層との間、または、2層設けられた上記永久耐火物層どうしの間である、上記(1)または(2)に記載の溶鋼容器。
本発明によれば、耐食性および断熱性がともに優れる溶鋼容器を提供することができる。
溶鋼容器1の一例を模式的に示す断面図である。 不定形耐火物へのスラグ成分の浸潤深さを示す試験結果図である。 炭素含有量とスラグ浸潤深さとの関係を示すグラフである。 炭素含有量と熱伝導率との関係を示すグラフである。
図1は、溶鋼容器1の一例を模式的に示す断面図である。溶鋼容器1は、例えば溶鋼鍋とも呼ばれ、溶鋼61を保持するものである。溶鋼61は、転炉(図示せず)にて溶銑の脱炭が行なわれて転換されたものであって、炭素含有量が2質量%以下である。一般の鋼の炭素濃度は0.002〜0.3質量%程度であり、このような鋼の溶鋼容器に適用することが好ましい。
溶鋼容器1では、溶鋼61から不純物を除いたり添加元素を添加したりする二次精錬の処理が行なわれる。主な二次精錬としては、RH(Ruhrstahl-Heraeus)、LF(Ladle Furnace)、VOD(Vacuum Oxygen Decarburization)等が挙げられる。二次精錬が終わった溶鋼61は、溶鋼容器1により輸送されて、連続鋳造工程に供される。
図1に示す溶鋼容器1は、転炉から受鋼した溶鋼61を保持している状態であり、溶鋼61の湯面上にはスラグ62が浮いている。
溶鋼容器1が備える耐火物ライニング構造は、基本的には、外側から順に、鉄皮2、永久耐火物層3およびワーク耐火物層4を有する。
鉄皮2は、溶鋼容器1の最外層として、耐火物を支持する鋼鉄製の構造物である。
永久耐火物層3は、後述するワーク耐火物層4(の一部)が損傷し抜け落ちたときでも溶鋼61が漏洩しないよう、安全を確保するために施工される煉瓦層であり、セーフティライニングとも呼ばれ、2層設けられていてもよい。
永久耐火物層3を構成する耐火物(「永久耐火物」ともいう)としては、定形耐火物(成形煉瓦)または不定形耐火物が用いられ、具体的には、例えば、ろう石煉瓦が用いられる。
ワーク耐火物層4は、溶鋼61に直接的に接する耐火物層であり、溶鋼61およびスラグ62との接触面(稼働面)を形成する層である。
ワーク耐火物層4を構成する耐火物(「ワーク耐火物」ともいう)としては、定形耐火物(成形煉瓦)または不定形耐火物が用いられる。
ワーク耐火物層4は、主として、溶鋼容器1に保持された溶鋼61に接触する鋼浴部41と、スラグ62に接触するスラグライン部42とに区分される。
なお、スラグライン部42は、スラグ62に接触する部位といっても、スラグ62の位置と厳密に一致するものではない。すなわち、スラグライン部42の下限は、スラグ62の下面位置よりも、溶鋼容器1の全高の1/10程度低い。これは、LFやVODなどの二次精錬の激しい処理中においてスラグ62の高さ位置が変動した場合にも、スラグ62が常にスラグライン部42と接するようにしたものである。
また、鋼浴部41は、さらに、溶鋼容器1の底部に配置された敷部411と、溶鋼容器1の側部に配置されて、敷部411およびスラグライン部42に接続する側壁部412とに区分される。
なお、ワーク耐火物層4においては、受鋼中や出鋼中などに、溶鋼61およびスラグ62に接触する部位が変動する場合もあり得るが、ここでいう「鋼浴部41」および「スラグライン部42」とは、転炉等からの受鋼が終了して溶鋼61を保持している状態(搬送中の状態や二次精錬等の各種処理を実施している状態も含む)における概念を意味するものとし、通常の操業条件における概念を意味するものとする。
このようなワーク耐火物層4を構成するワーク耐火物としては、少なくとも、スラグライン部42を構成するワーク耐火物、鋼浴部41の側壁部412を構成するワーク耐火物、および、鋼浴部41の敷部411を構成するワーク耐火物の3種に分けられ、これらは互いに異なっている。ワーク耐火物層4(ワーク耐火物)の詳細については、後述する。
次に、断熱材5について説明する。断熱材5は、断熱機能を発揮する材料であり、その材質としては、例えば、SiO、Alなどが挙げられる。断熱材5としては、圧縮強度が静鉄圧よりも高いものを使用することが好ましく、例えば、炭化珪素(SiC)や酸化チタンなどが添加された断熱材を用いてもよく、ファイバー(繊維)などを混入させて強度を確保した断熱材を用いてもよい。
断熱材5の施工位置は、断熱材5の温度を低く運用でき、長期間(例えば2年以上)断熱性能を発揮できるという理由から、図1に示すように、鉄皮2と永久耐火物層3との間が好ましい。
なお、永久耐火物層3が2層設けられる場合は、この2層の間に施工されてもよいが、断熱材5の温度が耐熱温度以下であっても収縮等の劣化が認められる場合がある。この場合にも、一般に1年程度は断熱性能が発揮されるが、操業温度や操業時間によって劣化の程度は異なるため、使用開始後1〜2年程度で行なう1〜2回目の点検では、計画的に永久耐火物層3を解体して断熱材5の劣化挙動を把握しておくことが好ましい。
以下では、鉄皮2と永久耐火物層3との間に断熱材5が施工される場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
断熱材5は、少なくとも側壁部412の鉄皮2側(「背面側」ともいう)に施工されている。もっとも、断熱材5は、敷部411およびスラグライン部42を含むワーク耐火物層4全体の背面側に施工されていてもよい(図1参照)。
断熱材5の熱伝導率は、保持された溶鋼61の温度低下を最大限抑制することができるという理由から、0.1W/(m・K)以下であり、さらに、0.06W/(m・K)以下では3mmの厚さで熱抵抗をほぼ2倍にできるのでより好ましい。
断熱材5の厚さは厚いほど熱抵抗を増大できる。また、極端に薄いと施工性が劣り熱抵抗が不均一になりやすいので1mm以上とする。しかしながら、断熱材は一般に強度と耐火性が永久耐火物に劣る。そのためワーク耐火物が異常損耗し局所的に溶鋼が断熱材まで達した場合、断熱材は短時間で溶損する。このとき、断熱材の施工厚さが5mm以下であれば溶鋼が広範囲に流動性を持って断熱材部分に流出し、耐火物の隙間に差し込むことがない。よって、断熱材5の厚さは5mm以下とすることが好ましい。
このような断熱材5としては、市販品を用いることができ、例えば、耐熱温度:1100℃、厚さ:3mm、熱伝導率:0.02〜0.08W/(m・K)という仕様の微孔性断熱材が挙げられる。
上述したように、断熱材5は、少なくとも側壁部412の背面側に施工される。断熱材5をワーク耐火物層4の背面側に施工する方法は、断熱材5に求められる耐火性能が低くてすむため、より断熱効果の高いものを使用できるという長所がある。
その一方で、ワーク耐火物層4は、その背面側を断熱すると温度上昇により損耗速度が増加するため、温度上昇に対する耐性の高いワーク耐火物層4を用いないとコストが上昇するだけでなく損耗による厚みの減少が速く、充分な断熱性が得られない場合がある。
ところで、ワーク耐火物層4を構成するワーク耐火物としては、永久耐火物層3と同様に、定形耐火物(成形煉瓦)と不定形耐火物(キャスタブル)とが知られている。不定形耐火物は、施工の容易さから、鉄鋼業の溶鋼取鍋などで多く使用されている。不定形耐火物は、一般的に、酸化アルミニウムや酸化マグネシウム等の高融点物質の粉や粒の混合物に、数質量パーセントの水を加えて流動化させて溶鋼容器1と型枠(図示せず)との間に流し込み、溶鋼容器1の内張りの形状とする。このため、不定形耐火物は、加圧成形される定形耐火物に比べ空隙率が大きく、温度上昇にともなう損耗の悪化が激しい。
そこで、本発明者らは、断熱材5が背面側に配置される側壁部412に用いられるワーク耐火物について、損耗悪化機構を調査した。ワーク耐火物は、スラグライン部以外の側壁部や敷部であっても、溶鋼の排出時にスラグと接する。このため、まず、本発明者らは、損耗におけるスラグの影響は無視できないことに着目し、不定形耐火物への、スラグ成分の浸潤深さを調査した。
図2は、不定形耐火物へのスラグ成分の浸潤深さを示す試験結果図である。図2中、左側は、不定形耐火物の背面側を断熱していない場合を示し、右側は、断熱した場合を示す。
図2に示すように、断熱の実施により、スラグ成分の浸潤深さが約40%深化していた。スラグ成分の浸潤は耐火物の鉱物組織を変化させ、融点の低下や膨張率の変化により溶損と割損とを悪化させることがわかった。このことから、ワーク耐火物層4の背面側を断熱するにあたっては、ワーク耐火物層4の耐食性を良好にするためには、スラグ成分の浸潤を防ぐことが有効であると本発明者らは考えた。
スラグ成分の浸潤を防止するためには、耐火物の緻密化が有効である。そのため、本発明者らは、市販の緻密質不定形耐火物を用いて背面を断熱する試験を行なったところ、スラグ浸潤が約20%低減したものの、断熱をしない場合と比べると10%悪化していた。
本発明者らは、スラグ浸潤を抑制する方法を模索して、炭素に着目した。炭素は、スラグとの接触角が大きく浸潤を防ぐ効果を有することは公知である。
しかし、その一方で、炭素の熱伝導率は、酸化アルミニウムや酸化マグネシウム等の耐火成分の数十倍と高く、断熱性を低下させることもまた公知である。また、低炭鋼を溶製する場合は、耐火物からの炭素のピックアップも懸念される。
そこで、スラグ成分の浸潤を低減しつつ、このような弊害を回避できる炭素含有量を本発明者らは検討した。
まず、本発明者らは、炭素を含有する不定形耐火物を用い、その炭素含有量を変動させた場合のスラグ浸潤深さを調査した。図3は、炭素含有量とスラグ浸潤深さとの関係を示すグラフである。図3に示すグラフにおいて、横軸は、炭素含有量(単位:質量%)であり、縦軸は、炭素含有量0.6質量%でのスラグ浸潤の深さを100とした場合の指数(スラグ浸潤深さ指数)である。図3に示すグラフから、炭素含有量が1.5質量%以上であれば、スラグ浸潤深さを半減できることがわかった。
次に、本発明者らは、不定形耐火物の炭素含有量を変動させた場合の熱伝導率について調査した。図4は、炭素含有量と熱伝導率との関係を示すグラフである。図4に示すグラフにおいて、横軸は、炭素含有量(単位:質量%)であり、縦軸は、熱伝導率(単位:W/(m・K))である。図4に示すグラフから、炭素含有量の増加にともない熱伝導率は上昇する傾向であるが、炭素含有量が11質量%以下の領域では、熱伝導率の変化は極めて小さいことがわかった。
図3および図4に示すグラフの結果から、背面側に断熱材5が施工される側壁部412を構成するワーク耐火物の炭素含有量を1.5〜11質量%とすることで、溶鋼61中のスラグ成分の浸潤防止と、断熱性とが高度に両立できることがわかった。
側壁部412を構成するワーク耐火物の炭素含有量は、熱伝導率の観点からは、1.5質量%未満にならない範囲で低い方が好ましい。しかし、特殊鋼などの長時間かつ高温の精錬に使用する場合や、間欠運用で温度の上昇下降が激しい場合においては、溶損や割損防止の観点から、炭素含有量が高い方が高耐用が得られる。具体的には、4質量%以上が好ましい。
一方、炭素含有量が11質量%を超えると、断熱効果が失われるため、炭素含有量の上限値は11質量%とする。また、低炭素鋼を溶製する場合は、溶鋼61への炭素のピックアップ低減の観点から、炭素含有量を7質量%以下とすることが好ましい。
ところで、炭素は比重が小さいため、不定形耐火物の流し込み施工において、炭素を混合すると均一性が失われることから、溶鋼容器1の深さ方向で2m以上の範囲に施工することは困難と考えられていた。この問題は、施工前に加圧成形される定形耐火物を用いれば解消されるが、不定形耐火物の流し込み施工に比べて、成形煉瓦などの定形耐火物の煉瓦積み施工は、工数が多く、熟練も要するため経済性が劣ると考えられていた。
しかしながら、定形耐火物を試験的に施工し、使用後に解体したところ、使用済み耐火物からスラグや地金などの異物を容易に分離できた。こうして、使用済み耐火物を耐火物原料へ再資源化することを着想し、施工経済性の欠点を補う経済効果を得た。
また、不定形耐火物は、周辺雰囲気から湿分を吸収しやすく、施工前の在庫を長く保管しておくと劣化する。しかし、定形耐火物は、長期の在庫保管が可能であり、海外を含む広範な遠隔生産地から安価な銘柄を選択手配することが可能となることがわかった。
そこで、側壁部412を構成するワーク耐火物としては、溶鋼容器1で現在主流である不定形耐火物へのこだわりを排し、定形耐火物を採用することにした。
ところで、例えば、特許文献1に開示されているように、溶銑を保持する容器のワーク耐火物としては、「Al−SiC−C系材質」等の炭化珪素(SiC)を含有する耐火物が用いられる。
しかしながら、溶鋼61は、上述したように、溶銑の融点(約1200℃)に比べて高い融点(1400〜1540℃)を有し、その輸送、保持、処理等も1500〜1640℃という高温で行なわれる。
そのため、溶鋼容器1に使用されるワーク耐火物には、より高い耐食性が要求されることから、炭化珪素(SiC)を含有するものを用いることは好ましくない。これは、飽和に近い炭素を含有する溶銑に比べ、炭素含有量の少ない溶鋼へはSiCは容易に溶解し、また、溶解は温度が高いほど促進されるからである。
そこで、側壁部412を構成するワーク耐火物としては、上述した含有量の炭素(C)を含有するが、炭化珪素(SiC)を含有せず、これに代えて、少なくとも酸化マグネシウム(MgO)を含有する定形耐火物を用いる。これにより、溶鋼61が保持される場合にも、高い耐食性が得られる。酸化マグネシウム(MgO)は5〜20質量%であれば耐食性への効果が顕著であり、5〜20質量%を含有することが好ましい。さらに5〜10質量%を含有することが好ましい。
また、この定形耐火物は、MgOのほかに、さらに、酸化アルミニウム(Al)や酸化カルシウム(CaO)などの耐火成分を含有していてもよい。
このような定形耐火物としては、具体的には、例えば、Al−MgO−C煉瓦、MgO−C煉瓦などが挙げられ、いずれも溶銑を保持するための容器のワーク耐火物として用いられるものではない。
なお、側壁部412(を含むワーク耐火物層4)を構成するワーク耐火物に含有される炭素は、例えば、黒鉛であり、その具体例は、鱗状黒鉛である。
以上説明したように、側壁部412の背面側に、断熱材5を施工し、かつ、側壁部412を構成するワーク耐火物として、炭化珪素(SiC)を含有せずに、少なくとも酸化マグネシウム(MgO)を含有し、炭素含有量が1.5〜11質量%である定形耐火物を用いることで、優れた断熱性および耐食性を両立できる。
次に、スラグライン部42を構成するワーク耐火物について説明する。スラグライン部42については、溶鋼61と接する面積が少ないこと、LFやVOD等の二次精錬を行なう場合はスラグ62による侵食が激化するため耐スラグ侵食に特化した耐火物を施工しないと他部位に比べ寿命が極端に短くなり運用が困難になること、等の理由から、側壁部412に用いるワーク耐火物の適用が必ずしも適切でない場合がある。
そこで、スラグライン部42を構成するワーク耐火物として、少なくとも酸化マグネシウム(MgO)を含有し、かつ、炭素含有量が10質量%超18質量%以下である定形耐火物を用いるのが好ましく、具体的には、例えば、MgO−C煉瓦などが挙げられる。これにより、スラグライン部42においては、スラグ62の侵食に対する耐性が向上し、耐食性に優れる。
スラグライン部42を構成するワーク耐火物(定形耐火物)の炭素含有量は、耐スラグ侵食性をより良好にしつつも、一定の断熱性も維持できるという理由から、12質量%超16質量%以下がより好ましい。
次に、敷部411を構成するワーク耐火物について説明する。溶鋼容器1の敷部411は、溶鋼61や攪拌ガスを流出入させるノズル(図示せず)が埋設されており、また、受鋼時の損耗に耐える必要があることから、側壁部412に比べて厚く施工される(例えば、側壁部412の2倍程度)。そのため、断熱性が比較的高い。また、敷部411においては、例えば、側壁部412とは異なり、成型や加振のための特別な設備がなくても流し込み施工が容易にできる。
以上のことから、敷部411においては、断熱材5と側壁部412に用いる定形耐火物とを併用することの効果は比較的少ない。そのため、敷部411においては、一般的に行なわれる不定形耐火物の流込み施工のままでもよい。
もっとも、これは、敷部411の背面側に断熱材5を施工することを排除するものではなく、また、側壁部412に使用される定形耐火物の使用を否定するものでもない。
なお、スラグライン部42よりも上側のワーク耐火物層4は、途中で修理することが最も容易な部位である。そのため、この部位を構成するワーク耐火物としては、特に限定されず、例えば、Al−MgO−C材質やMgO−C材質の定形耐火物、不定形耐火物、またはアルミナのモルタルを使用できる。
なお、いずれの部位においても、ワーク耐火物層4の厚さは、90mm以上が好ましい。これは、ワーク耐火物の残厚がおよそ30mmになると脱落の危険が増すため、それ以前に解体および修理を行なうので、当初のワーク耐火物の厚さが薄いと有効利用できる比率が大幅に下がるからである。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<発明例1〜6、比較例1〜5>
図1の溶鋼容器1において、鉄皮2(厚さ:30mm)の内側に、ろう石煉瓦を永久耐火物として使用して、永久耐火物層3(厚さ:50mm)を施工し、永久耐火物層3の内側に、後述するワーク耐火物層4を施工した。
また、一部の例を除き、鉄皮2と永久耐火物層3との間には、断熱材5として、シート状微孔性断熱材を施工した。なお、敷部411は、他の部位に比べて厚いため断熱性に優れるが、溶鋼容器1のメンテナンス性の観点から、鉄皮2外面の温度が少しでも低い方が好ましいため、敷部411の背面側にも断熱材5を施工した。
このとき、断熱材5の熱伝導率および厚さを、下記第1表に示すように、各例において異ならせた。断熱材5を施工しなかった場合は下記第1表中に「−」を記載した。
ワーク耐火物層4の敷部411には、側壁部412に使用するものと同様のワーク耐火物を用いた。各例に共通して、厚さを300mmとした。
ワーク耐火物層4の側壁部412を構成するワーク耐火物として、一部の例を除き、Al−7質量%MgO−C煉瓦を使用し、その炭素(C)の含有量を、下記第1表に示すように、各例において異ならせた。
比較例1〜4では、Al−SiC−C煉瓦を使用し、炭素(C)および炭化珪素(SiC)の含有量を、下記第1表に示すようにした。比較例5では、90質量%Al−7質量%MgO−1質量%SiOの不定形耐火物を用いた。Al−SiC−C煉瓦を用いなかった例では、下記第1表中にはSiC含有量として「−」を記載した。
側壁部412の厚さは、各例に共通して、120mmとした。
ワーク耐火物層4のスラグライン部42を構成するワーク耐火物として、MgO−C煉瓦を使用し、その炭素(C)の含有量を、下記第1表に示すように、各例において異ならせた。スラグライン部42の厚さは、各例に共通して、120mmとした。
なお、ワーク耐火物層4のスラグライン部42よりも上側の部位を構成するワーク耐火物として、各例に共通して、アルミナのモルタルとし、鉄皮2上端と同レベルとなるよう高さを調整した。
<評価>
このような各例の溶鋼容器1において、転炉から出湯された溶鋼61について、受鋼してから、RH処理を経て、連続鋳造工程に供されるまでの温度低下(単位:℃)を測定した。結果を下記第1表に示す。溶鋼温度低下量が少ないほど、耐熱性に優れるものとして評価できる。
また、炭素含有量が0.1質量%の溶鋼61を受鋼して、LF処理40%、RH処理60%の割合で70チャージの処理を行なった後、側壁部412およびスラグライン部42を構成するワーク耐火物の平均損耗量(損耗した厚さの平均値、単位:mm)を求め、発明例1の値を100とした指数(損耗指数)で表した。結果を下記第1表に示す。損耗指数が低いほど耐食性に優れるものとして評価できる。スラグライン部42を構成するワーク耐火物の損耗指数を評価しなかった比較例については、下記第1表中には損耗指数として「−」を記載した。
上記第1表に示す結果から、発明例1〜6は、比較例1〜5に対して、耐熱性および耐食性がいずれも優れることがわかった。
また、発明例1〜6を見ると、スラグライン部42の炭素含有量が9質量%である発明例6よりも、炭素含有量が13質量%である発明例1〜5の方が、スラグライン部42の耐食性に優れることがわかった。
なお、上述した発明例1〜6においては、定形耐火物(成形煉瓦)の煉瓦積み施工を行なったが、比較例5は不定形耐火物の流し込み施工を行ない、対比を行なった。
その結果、発明例においては、延べ2人・日多い工数を要したが、定形耐火物であることから、使用済み耐火物からスラグや地金などの異物を容易に分離できた。このため、使用済み耐火物の耐火物原料への再資源化を実施し、使用済み耐火物の処分費用が半分以下となった。また、定形耐火物は長期の在庫保管が可能であることを活用し、中国から安価な銘柄を手配することで耐火物単価を15%低減できた。その結果、煉瓦積み施工の工数増加の増コストが解消されるのみならず、耐火物コストを10%低減できた。
1 溶鋼容器
2 鉄皮
3 永久耐火物層
4 ワーク耐火物層
41 鋼浴部
411 敷部
412 側壁部
42 スラグライン部
5 断熱材
61 溶鋼
62 スラグ

Claims (3)

  1. 炭素含有量が2質量%以下である溶鋼を保持するための溶鋼容器であって、
    前記溶鋼容器が、外側から順に、鉄皮、永久耐火物層、およびワーク耐火物層を有する耐火物ライニング構造を備え、
    前記ワーク耐火物層が、前記溶鋼に接する鋼浴部と、前記溶鋼上のスラグに接するスラグライン部とに区分され、
    前記鋼浴部が、さらに、前記溶鋼容器の底部に配置される敷部と、前記溶鋼容器の側部に配置され前記敷部および前記スラグライン部に接続する側壁部とに区分され、
    少なくとも前記側壁部の前記鉄皮側には、熱伝導率が0.1W/(m・K)以下である厚さ1mm以上の断熱材が施工され、
    前記側壁部を構成するワーク耐火物が、炭化珪素を含有せずに、少なくとも酸化マグネシウムを5〜20質量%含有し、炭素含有量が1.5〜11質量%の定形耐火物である、溶鋼容器。
  2. 前記スラグライン部を構成するワーク耐火物が、少なくとも酸化マグネシウムを含有し、炭素含有量が10質量%超18質量%以下の定形耐火物である、請求項1に記載の溶鋼容器。
  3. 前記断熱材の施工位置が、前記鉄皮と前記永久耐火物層との間、または、2層設けられた前記永久耐火物層どうしの間である、請求項1または2に記載の溶鋼容器。
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