JP5799298B2 - ラケットガット用ポリエステルモノフィラメント - Google Patents
ラケットガット用ポリエステルモノフィラメント Download PDFInfo
- Publication number
- JP5799298B2 JP5799298B2 JP2011226364A JP2011226364A JP5799298B2 JP 5799298 B2 JP5799298 B2 JP 5799298B2 JP 2011226364 A JP2011226364 A JP 2011226364A JP 2011226364 A JP2011226364 A JP 2011226364A JP 5799298 B2 JP5799298 B2 JP 5799298B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monofilament
- polyester
- gut
- racket
- polyester monofilament
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
Description
(A)JIS L1013に準拠して測定したヤング率が12000〜27000N/mm2、
(B)140℃における乾熱収縮率が5.0%以下、
(C)JIS L−1095に準じて測定した屈曲摩耗試験において、モノフィラメントが切断するまでの往復摩耗回数が3500回以上。
本発明の特長は、ポリエチレンナフタレートの含有量範囲と溶融紡糸における延伸、熱セット条件を規定することにあり、これによりこれまでに無い、剛直で折り曲げ耐久性に優れ、さらに熱加工などによる寸法変化が極めて低いラケットガット用として優れた性能を具備したポリエステルモノフィラメントを得ることができる。具体的には、樹脂組成をポリエチレンナフタレート成分25〜75重量%およびポリエチレンテレフタレート成分25〜75重量%の範囲とすること、かつ、ポリエステル樹脂組成物を溶融紡糸するに際し、前記ポリエステル樹脂組成物を溶融紡糸機に供給し、溶融混練後に口金から吐出される未延伸糸を0℃の比熱が0.5cal/g・℃以上の液体を熱媒体とし140〜175℃の範囲の温度で5〜10倍の延伸を行い、さらに220〜270℃の温度範囲の乾熱浴中で0.80〜0.98倍の弛緩熱処理を施した製造方法を採用することである。
(1)ヤング率(N/mm2)
JIS2008 L1013 8.10に準じて測定した初期引張抵抗度からヤング率を算出した。
(2)屈曲摩耗試験
JIS L−1095に準じ、固定された直径1.0mmの摩擦子(硬質銅線(SWP−A))の上に接触させたポリエステルモノフィラメントを、ポリエステルモノフィラメントが摩擦子の左右各55°の角度で屈曲するように設けられた2個のフリーローラー(2個のローラー間の距離100mm)の下に掛け、さらに別の1個のフリーローラーの上を介してポリエステルモノフィラメントの一端に0.196cN/dtexの荷重をかけてセットし、速度120往復/分かつ往復ストローク25mmでポリエステルモノフィラメントを摩擦子に往復接触させて同一試料につき各10本のポリエステルモノフィラメントについて破断するまでの回数を測定し、その平均値を屈曲摩耗回数とした。なお、屈曲摩耗回数が大きいほど耐摩耗性に優れていることを示す
(3)乾熱収縮率
ポリエステルモノフィラメントを50cmの長さにカットし、140℃に温調されている熱風循環乾燥機中にフリーの状態で30分間熱処理した後に寸法を測定し、収縮した長さを収縮率としてパーセントで表した。
(4)製糸性(操業性)
24時間の連続紡糸を行ない、延伸、弛緩処理工程での安定性について以下の基準で判定した。
×(不良)…製糸不能状態になる、または製糸中に糸切れが発生する。
(5)ラケット用ガットの耐久性評価
本発明のラケット用ガットを実際にテニス用ラケットに50ポンドの張力で張設した。
[実施例1〜3、比較例1〜2]
ポリエチレンナフタレート(以下、PENという)成分として、東洋紡績社製PN−640、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETいう)成分として、東レ社製T701Tの2種類の乾燥チップを用いて、最終的なポリエステル樹脂組成物の組成比が、PEN成分:PET成分=50:50の割合となるように混合したポリエステル樹脂組成物を準備した。
[実施例4、比較例3〜4]
延伸温度を表2のように変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルモノフィラメントの製造を行った。比較例3〜4は熱媒温度が延伸のために適性ではなく、破断トラブルなどが発生しモノフィラメントを得ることができなかった。
[実施例5、比較例5〜6]
延伸倍率を表2のように変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルモノフィラメントの製造を行った。比較例5では延伸倍率が不足するため目標とするヤング率が得られない。また、比較例6ではモノフィラメントの変形領域を越える延伸倍率条件であり、破断トラブルが発生し、モノフィラメントを得ることができなかった。
[実施例6〜7、比較例7〜8]
弛緩熱処理温度を表2のように変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルモノフィラメントの製造を行った。比較例7では弛緩熱処理温度の不足により収縮率が高くなり熱安定性能が不足、さらには屈曲摩耗回数が大幅に低下したモノフィラメントとなった。比較例8では弛緩熱処理中にモノフィラメントが溶融破断するトラブルが発生し、モノフィラメントを得ることが出来なかった。
[実施例8、比較例9〜10]
弛緩熱処理倍率を表2のように変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルモノフィラメントの製造を行った。比較例9では弛緩熱処理時のモノフィラメント張力が不足したため、たるんで破断するトラブルが発生し、モノフィラメントを得ることができなかった。比較例10では弛緩倍率が高すぎるため弛緩処理の不足により収縮率が高い、熱安定性能が不足するモノフィラメントとなった。
Claims (1)
- ポリエチレンナフタレート成分25〜75重量%およびポリエチレンテレフタレート成分25〜75重量%からなるポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントであって、前記ポリエステル樹脂組成物を溶融紡糸・延伸するに際し、0℃の比熱が0.5cal/g・℃以上の液体を熱媒体として140〜175℃の範囲の温度で5〜10倍の延伸を行い、次いで延伸後のモノフィラメントに220〜270℃の温度範囲の乾熱浴中で0.80〜0.98倍の弛緩熱処理を施して得られ、以下(A)〜(C)の要件を満足することを特徴とするラケットガット用ポリエステルモノフィラメント。
(A)JIS L1013に準拠して測定したヤング率が12000〜27000N/mm2、
(B)140℃における乾熱収縮率が5.0%以下、
(C)JIS L−1095に準じて測定した屈曲摩耗試験において、モノフィラメントが切断するまでの往復摩耗回数が3500回以上。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011226364A JP5799298B2 (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | ラケットガット用ポリエステルモノフィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011226364A JP5799298B2 (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | ラケットガット用ポリエステルモノフィラメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013085585A JP2013085585A (ja) | 2013-05-13 |
JP5799298B2 true JP5799298B2 (ja) | 2015-10-21 |
Family
ID=48530168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011226364A Active JP5799298B2 (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | ラケットガット用ポリエステルモノフィラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5799298B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4224622B2 (ja) * | 1998-12-22 | 2009-02-18 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | ラケット用ガットおよびその製造方法 |
JP4229570B2 (ja) * | 2000-04-04 | 2009-02-25 | 帝人ファイバー株式会社 | 高収縮性ポリエステル繊維及びそれからなる紐状物 |
JP2004129934A (ja) * | 2002-10-11 | 2004-04-30 | Toray Monofilament Co Ltd | ラケット用ガットおよびその製造方法 |
JP5157590B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2013-03-06 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | ポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物 |
JP5157999B2 (ja) * | 2009-04-06 | 2013-03-06 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | ポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物 |
-
2011
- 2011-10-14 JP JP2011226364A patent/JP5799298B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013085585A (ja) | 2013-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2007046296A1 (ja) | 導電性複合繊維及びその製造方法 | |
JP5799298B2 (ja) | ラケットガット用ポリエステルモノフィラメント | |
JP5070402B2 (ja) | ラケット用ガット | |
JP2012162826A (ja) | 扁平多葉断面ポリアミド繊維 | |
JP4224622B2 (ja) | ラケット用ガットおよびその製造方法 | |
JP2011078581A (ja) | ラケット用ガット及びその製造方法 | |
JP3753658B2 (ja) | ポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメント糸 | |
JP2012219398A (ja) | 被服芯材用ポリエステルモノフィラメントとその製造方法 | |
JP4060089B2 (ja) | ポリエステルモノフィラメント | |
JP5540197B2 (ja) | ラケット用ガット | |
JP4276346B2 (ja) | 高性能非結節網の製造方法及びこれにより得られる高性能非結節網 | |
JP2009219518A (ja) | ラケット用ガットおよびその製造方法 | |
JP7499642B2 (ja) | ラケット用ストリング | |
JP2000185118A5 (ja) | ||
JP2005163231A (ja) | 生分解性モノフィラメントおよびラケット用ガット | |
JP4298675B2 (ja) | ポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメント糸 | |
JP2004329530A (ja) | ラケットガット用モノフィラメント、ラケットガットおよびその製造方法 | |
JP2012102414A (ja) | ポリエステルモノフィラメントとその製造方法およびその用途 | |
JP5998377B2 (ja) | テニスラケット用ガットおよびその製造方法 | |
JP2004129934A (ja) | ラケット用ガットおよびその製造方法 | |
JP5688245B2 (ja) | 耐摩耗性に優れた編物 | |
JPS61231214A (ja) | ポリアミドモノフイラメント | |
JP2005348851A (ja) | ラケット用ガット | |
JP6175665B2 (ja) | ラケット用ガット | |
JP5718164B2 (ja) | 構造加工糸 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140716 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150324 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150325 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150525 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150616 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150619 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5799298 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |