JP5796364B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

この発明は包装袋,特に開封性の優れた包装袋に関する。
特許文献1に記載の一軸延伸フィルムを用いて作成される袋は,形状保持性および密封性はあるが一軸延伸フィルムの延伸方向と直交する方向に対するカット性がないという難点がある。特許文献1に記載の一軸延伸フィルムを用いて作成された袋を延伸方向と直交する方向に開封する場合,一般にははさみ等を用いる必要がある。特許文献2には開封性を高めるためにミシン目を入れた袋が記載されている。ミシン目を入れると袋内に充填される内容物の密封性を保てなくなる。特許文献3には炭酸レーザーで加工することにより易開封性を付与した袋が記載されている。しかし,炭酸レーザーはポリオレフィン樹脂を透過してしまうため,外層をポリオレフィン樹脂とした袋には易開封性を付与することができない。
特許第3810698号公報 登録実用新案第3134161号公報 特許第3789599号公報
この発明は,密封性を保ちつつかつ良好な開封性を備えた包装袋を提供することを目的とする。
この発明は,さらに形状保持性を備えた包装袋を提供することを目的とする。
この発明による包装袋は,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルム(ポリオレフィン樹脂のみからなるフィルムのみならず,ポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂からなるフィルムも含む)と,無延伸の熱可塑性樹脂フィルムとを積層した積層フィルムによって表面部および裏面部の少なくともいずれか一方が形成されたものであって,上記積層フィルムを有する面部に,上記一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムがその延伸方向と交差する方向に筋状に圧迫されることで圧縮がわから伸張がわに向かって生じるクラックによって圧迫筋が形成されており,上記圧迫筋上のシール部にノッチが形成されていることを特徴とする。ここで無延伸の熱可塑性樹脂フィルムとは,意図的に延伸していない熱可塑性樹脂フィルムを意味し,より詳細にはMD(Machine Direction )方向の熱収縮率が50〜80%,TD(Transverse Direction)方向の熱収縮率が±20%以下の熱可塑性樹脂フィルムを指す。
包装袋の表面部,裏面部,または表面部および裏面部の両面が,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムと無延伸の熱可塑性樹脂フィルムを積層した積層フィルムによって形成されている。表面部または裏面部の一方が上記積層フィルムによって形成されていればよい。表面部または裏面部の一方のみが上記積層フィルムによって形成されている場合,他方の裏面部または表面部は延伸方向と交差する方向に易引裂き性を持つ任意のフィルムでよい。
包装袋が延伸方向と交差する方向に筋状に圧迫されると,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムにはその圧迫筋に沿って圧縮がわから伸張がわに向かうクラックが生じ,圧迫筋に沿って包装袋は裂けやすくなる。上記圧迫筋上の包装袋のシール部にノッチが形成されているので,ノッチを契機にして包装袋は圧迫筋に沿って裂きやすい。包装袋の良好な開封性が提供される。圧迫筋は,好ましくは包装袋の一端から他端にかけて連続して形成される。
一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムと異なり,無延伸の熱可塑性樹脂フィルムは筋状に圧迫されてもクラックは生じないまたは生じにくい。すなわち,圧迫によって生じるクラックは積層フィルムを貫通せず,圧迫筋に沿う包装袋の引裂き(すなわち包装袋の開封)を待たずに,クラックを通じて包装袋内の内容物が外気に晒されることはない。上記積層フィルムを有する面部における密封性が確保される。
また,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムは折曲げに対する戻り角度(反発)が小さく,形状保持性が優れているという利点を持つ。したがってこの発明の包装袋は,開封されたのちに折畳むことで簡易にリクローズさせることができる。
上記ポリオレフィン樹脂フィルムとしては,たとえばポリエチレンフィルムを好適に用いることができる。
好ましくは,上記一軸延伸されたポリエチレンフィルムを用いる場合,その延伸倍率が7倍から50倍のものが用いられる。7倍未満であると圧迫筋に沿う包装袋の引裂きが困難となることがある。50倍以上延伸倍率のフィルムはその製作が困難である。
積層フィルムの厚さ,すなわち一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムの厚さおよび無延伸の熱可塑性樹脂フィルムの厚さは任意とすることができるが,この発明の包装袋は易開封性を持たせることを特徴とするので,その観点からの厚さの上限は存在し,また現実的な製造上の観点からの厚さの下限も存在する。好ましくは,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムの厚さは15μm〜100μm程度とされ,無延伸の熱可塑性樹脂フィルムの厚さは10μm〜150μm程度とされる。
表面部および裏面部の両面のいずれもが上記積層フィルムによって形成されている場合には,表面部を構成する積層フィルム中の一軸延伸ポリオレフィン樹脂フィルムの延伸方向と,裏面部を構成する積層フィルム中の一軸延伸ポリオレフィン樹脂フィルムの延伸方向が一致させられる。表面部と裏面部の両面において上記圧迫筋に沿うクラックを延伸方向と交差する方向に生じさせることができる。
延伸方向と交差する方向への筋状の圧迫は,単純には,先が尖ったまたは角を持つ工具等を用いて,それを包装袋に押しつけながら延伸方向と交差する方向に滑らせることで行うことができる。押しつけがわ(圧縮がわ)からその反対がわ(伸張がわ)に向かうクラックが工具等の移動軌跡に沿って発生する。これに代えて上記包装袋を上記延伸方向と交差する方向に折畳んでもよい。包装袋を延伸方向と交差する方向に折畳むと,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムはその折り箇所に沿って筋状に圧迫され,折ることで圧縮するがわ(折ったときの内がわ)から伸張するがわ(折ったときの外がわ)に向かうクラックが折り目に沿って発生する。
上記延伸方向と交差する方向にエンボス加工することによって上記圧迫筋を形成してもよい。エンボス部(圧迫筋)に沿って裂けやすい包装袋が提供される。
上記圧迫筋に沿って一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムは白化する。圧迫筋,すなわち開封すべき箇所を白化線によって視認することができるので,開封箇所(目印)を包装袋に印刷しなくても包装袋の引裂きやすい箇所がわかりやすい。
この発明は,四方シール,三方シール,背シール部を持つピロー型の包装袋などすべての形態の包装袋に適用することができる。
四方シールの形態の包装袋の正面図である。 ノッチの位置で包装袋を幅方向に折畳んだ様子を示す。 図2のIII−III線に沿う拡大断面写真である。 ノッチの位置で幅方向に一度折畳まれた包装袋を広げた状態を示す。 包装袋の開封の様子を示す。 エンボス部を備える包装袋についての,図4のVI−VI線に沿う拡大断面図である。 三方シールの形態の包装袋の正面図である。 ピロー形態の包装袋の背面図である。
図1は,後述する折り目(圧迫筋)が形成される前の,四方シールの形態の包装袋の正面図である。
包装袋1Aは正面から見て矩形状で,たとえば1枚の積層フィルムの一側縁を折り,上端,下端,左右両側端のそれぞれをシールする(シール部2,3,4,5)ことによって形成することができる。包装袋1A内には内容物(固形物,粉状物,粒状物等)が入っている。シール部はフィルムの溶着または接着剤を用いた接着により形成される。図1を含め,すべての図面においてシール部を交叉するハッチングによって示す。
下端シール部3,両側シール部4,5を形成して上端が開口した袋状にし,上端開口から内容物を充填する。その後に上端シール部2を形成することで内容物は包装袋1A内に封入される。
包装袋1Aが1枚の積層フィルムにより形成される場合であっても,包装袋1Aの形態では表面および裏面(正面および背面と言ってもよい)の両面のフィルムによって構成されると見ることができる。包装袋1Aを構成する表面および裏面のフィルムを,以下,表面フィルム10および裏面フィルム20と呼ぶ(図1において裏面フィルム20は見えない)。
詳細は後述するが,表面,裏面フィルム10,20を構成する積層フィルムは,包装袋1Aの上下端を結ぶ方向に一軸延伸された一軸延伸フィルム(基材フィルム層)と,無延伸のフィルム(シーラント層)を積層したものである。一軸延伸フィルムおよび無延伸フィルムの2つ(2層構造)のみならず,別のフィルムをさらに積層したもの(3層構造のものなど)を用いることもできる。表面,裏面フィルム10,20において,無延伸フィルム(シーラント層)は最内層(包装袋1Aの内側)に位置する。一軸延伸フィルムは最外層(外気に晒される層)ないし中間層に位置する。分かりやすくするために,一軸延伸フィルムの延伸方向を図面において両端矢印で示す。
一軸延伸フィルムにはポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂を用いることができ,ポリオレフィン樹脂としてはたとえばポリエチレンを用いることができる。ポリエチレンを用いる場合には一軸延伸フィルムの延伸倍率は7〜50倍が好ましく,余裕を見れば10〜30倍がさらに好ましい。7倍未満では包装袋1Aの開封性が良好なものと言えなくなる(詳細は後述する)。また50倍より大きな延伸倍率を持つ延伸フィルムの作成は困難である。
無延伸フィルムには熱可塑性樹脂フィルムを用いることができる。無延伸の熱可塑性樹脂フィルムとは,意図的に延伸していない熱可塑性樹脂フィルムを意味し,より詳細にはMD(Machine Direction)方向の熱収縮率が50〜80%,TD(Transverse Direction )方向の熱収縮率が±20%以下の熱可塑性樹脂フィルムを指す。無延伸フィルムとして用いられる熱可塑性樹脂の詳細は後述する。
左側シール部5において,上端シール部2の下側にノッチ(切込み,切れ目)31が形成されている。次に詳細に説明するように,ノッチ31は包装袋1Aをその幅方向に引裂いて開封しやすくするために形成されている。ノッチ31は右側シール部4に形成しても,左右のシール部4,5の両方に形成してもよい。ノッチ31は,包装袋1Aの一端から他端にかけて幅方向に形成される,次に説明する折り目(圧迫筋)上に形成される。
図2〜図5を参照して,折り目(圧迫筋)の形成工程および包装袋1Aの開封工程の一例を説明する。
図2を参照して,包装袋1Aを,一軸延伸フィルムの延伸方向と交差する方向,たとえば延伸方向に直交する方向に折る。好ましくは折返された表面フィルム10のほぼ全面が,対向する表面フィルム10に接触する程度に折畳む。表面フィルム10がわでなく,裏面フィルム20がわに包装袋1Aを折畳んでもよい。上述したように,包装袋1Aの上下端を結ぶ方向が一軸延伸フィルムの延伸方向であるから,包装袋1Aはその幅方向に折られることになる。包装袋1Aの上下方向の任意の位置で幅方向に折ることができるが,次に説明するように,折られた箇所において包装袋1Aは引き裂かれて開封されることになるので,包装袋1Aを開封するためには上下端シール部2,3を除く範囲を折ることになる。上述したように,上端シール部2の下側の左側シール部5には開封のためのノッチ31が形成されており,このノッチ31の位置で包装袋1Aは折られる。図2はノッチ31の位置で折畳まれた包装袋1Aを示している。
図3は図2のIII−III線に沿う拡大断面写真である。この断面写真は一軸延伸フィルムと無延伸フィルムの2層構造の積層フィルムを用いて作成された包装袋1Aについてのものである。図3において,表面フィルム10を構成する一軸延伸フィルムおよび無延伸フィルムをそれぞれ符号11,12で示す。裏面フィルム20を構成する一軸延伸フィルムおよび無延伸フィルムをそれぞれ符号21,22で示す。
包装袋1Aを延伸方向と交差する方向に折畳むと,表面,裏面フィルム10,20を構成する一軸延伸フィルム11,21は折り箇所で筋状に圧迫され,折り箇所には,折ることで圧縮するがわ(折ったときの内がわ)に複数のクラック(ひび割れ)が発生する。図3の写真において折り箇所ないしその近傍の一軸延伸フィルム11,21中に見える複数の短い線が,クラックである。クラックは一軸延伸フィルム11,21の折り箇所の圧縮がわから伸張がわに向かって発生する。
他方,無延伸フィルム21,22には,包装袋1Aを延伸方向と交差する方向に折畳んでもクラックは生じない。すなわち,包装袋1Aを延伸方向と交差する方向に折畳んだ状態においてクラックは表面,裏面フィルム10,20を貫通せず,包装袋1Aの密封性は確保されている。
図4は幅方向に一度折畳まれた包装袋1Aを広げた(折畳みを元に戻した)状態を示している。
包装袋1Aを幅方向に折畳むと,折り箇所が筋状に白化する(白く濁る)。白化箇所を図面において細かい斜線で示し,折り目41と呼ぶ。これは,包装袋1Aを幅方向に折畳むことで一軸延伸フィルム11,21に生じる上述したクラックに起因する。白色の折り目41が包装袋1Aの表面,裏面において視認される。
図5を参照して,ノッチ31を挟むようにして包装袋1Aの左側シール部5を両手で掴み,一方を包装袋1Aの幅方向に引っ張る。ノッチ31を契機にして包装袋1Aは折り目41に沿って幅方向に引き裂かれる。上述したように,折り目41において表面,裏面フィルム10,20中の一軸延伸フィルム11,21にはクラックが発生しているので,その箇所の表面,裏面フィルム10,20の強度は弱い。折り目41が開封線(ガイド)となって,比較的軽い力で,折り目41に沿って,包装袋1Aを開封することができる。白色の折り目41が見えるので,ユーザは開封すべき位置を容易に把握することができる。
先の尖ったまたは角を持つ工具等を用いて,それを包装袋1Aに押しつけながら幅方向に滑らせることでも,表面,裏面フィルム10,20中の一軸延伸フィルム11,21を筋状に圧迫することができる。工具等の移動軌跡に沿って一軸延伸フィルム11,21の圧迫箇所には押しつけがわ(圧縮がわ)からその反対がわ(伸張がわ)に向かうクラックが生じる。包装袋1Aを折畳むのに代えて,上述のようにして工具等を押しつけて幅方向に滑らせることでも上述した折り目41に相当する白化線が得られ,それに沿って比較的軽い力で包装袋1Aを引き裂いて開封することができる(図4,図5参照)。
包装袋にエンボス加工を施し,これにより表面,裏面フィルム10,20中の一軸延伸フィルム11,21にクラックを発生させてもよい。図6は,エンボス加工が施された包装袋1Bについての,図4のVI−VI線に沿う位置における拡大断面図である。エンボス加工は包装袋1Bの一側から他側にかけて幅方向に行われ,エンボス部7上にノッチ31が形成される。型(金型,ローラ等を含む)によって表面,裏面フィルム10,20を挟んで圧力をかけることによる型付け(エンボシング)によってエンボス加工は行われ,これによりエンボス部7が形成される。エンボス部7において表面,裏面フィルム10,20はなめらかな凹状のへこみと,なめらかな凸状の突出とになる。エンボシングによって一軸延伸フィルム11,21は筋状に圧迫され,凹部がわ(圧縮がわ)から凸部がわ(伸張がわ)に向けてクラックCが発生する(図6において分かりやすくするために,クラックCは強調して示されている。)。上述した折り目41に相当する白化線が包装袋1Bに現れ(図4参照),それに沿って包装袋1Bを容易に引き裂いて開封することができる(図5参照)。
一軸延伸フィルム11,21の厚さは適宜調整することができるが,あまり厚すぎるとフィルム厚に対するクラックの長さが短くなり引き裂きづらくなる。一軸延伸フィルム11,21の厚さは15μm〜100μm程度が好ましい。100μm以下であれば人の力で包装袋を引裂くことができる。なお,15μmを下限とするのは,それ以上薄い一軸延伸フィルム11,12の製造は困難であり,また包装袋1Aの強度が不十分となりやすいからである。無延伸フィルム12,22についてもあまり厚すぎると包装袋が引き裂きづらくなるので,それを考慮した厚さのもの(たとえば,10μm〜150μm程度)が用いられる。
上述したように,一軸延伸フィルム11,21にはポリオレフィン樹脂またはポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂が用いられており,一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムは折曲げに対する戻り角度(反発)が小さく,形状保持性が優れているという利点も持つ。開封された包装袋を幅方向に折畳むことで,包装袋を簡易にリクローズさせることができる。
上述した四方シールの包装袋1A,1Bのみならず,三方シールの包装袋1C(図7),背シール部を有するピロー形態の包装袋1D(図8)にもこの発明は適用することができる。三方シールの包装袋1Cは1枚の積層フィルムの一側たとえば右側を折り,左側,および上下両端をシールする(シール部2,3,5)ことによりつくられる。ノッチ31は左側シール部5に形成される。ピロー形態の包装袋1Dは1枚の積層フィルムの上下端を結ぶ方向のシールを裏面側で1箇所で行い(背シール部6),上下両端部をシールする(シール部2,3)ことで作成される。ノッチ31は背シール部6に形成される。
ガゼット・タイプ(まち付)のもの,底を有するもの,その他の形態の包装袋にもこの発明は適用することができる。
1枚のフィルムではなく,複数枚のフィルムを用意し,その端部をシールすることによって包装袋を作成することも可能である。四方シールの包装袋1A(図1)の場合,表面,裏面フィルム10,20の2枚の積層フィルムを用意し,その上下左右端部をシールすればよい。表面,裏面フィルム10,20の双方に上述した一軸延伸フィルム11と無延伸フィルム12を積層した積層フィルムを用いてもよいし,いずれか一方の面,たとえば,表面フィルム10についてのみ一軸延伸フィルム11と無延伸フィルム12を積層した積層フィルムを用い,他方の裏面フィルム20について幅方向に易引裂き性を持つ任意のフィルムを用いてもよい。
表1は,延伸倍率を異ならせて作成した4種類の一軸延伸フィルムをそれぞれ備える4種類の積層フィルムを用いて作成した,4種類の包装袋1A(実施例1,実施例2,実施例3および比較例)の開封試験結果を示している。積層フィルムは一軸延伸フィルム(基材フィルム層)と無延伸フィルム(シーラント層)の2層構造のものを用いた。一軸延伸フィルムとしては密度0.950g/m,厚さ50μmの一軸延伸されたポリエチレン樹脂フィルムを,無延伸フィルムとしては密度0.950g/m,厚さ40μmの無延伸のポリエチレン樹脂フィルムをそれぞれ用いた。すなわち,4種類の包装袋1Aのそれぞれを構成する積層フィルムに含まれる一軸延伸されたポリエチレン樹脂フィルムについては,延伸倍率をそれぞれ異ならせつつも,密度および厚さを統一した。無延伸のポリエチレン樹脂フィルムについては,4種類の包装袋1Aのそれぞれを構成する積層フィルムのすべてについて同一のものを用いた。
表1の「開封性」の欄には,折り目41(図4,図5参照)に沿って開封することができたものについて○印が,開封の途中で折り目41から外れて破けてしまったものについては×印が示されている。
延伸倍率が7倍以上であれば,折り目41に沿って比較的スムースに包装袋を開封できることが確認された(実施例1〜3)。延伸倍率が7倍未満であると,折り目41(クラック)は生じるもののその程度が小さく(弱く),折り目41に沿う開封が困難であった(比較例1)。
最後に包装袋を構成する積層フィルムの詳細について説明しておく。簡単な構成では,上述した一軸延伸フィルム(基材フィルム層)と無延伸フィルム(シーラント層)の2層構造の積層フィルムが用いられる。包装袋内に充填される内容物に応じて,または,充填後の取扱い条件,もしくは水蒸気その他のガスバリヤー性,遮光性など必要とされる性能に応じて,一軸延伸フィルム(基材フィルム層)と無延伸フィルム(シーラント層)に加えて,ガスバリヤー層,遮光層等となるフィルムが積層される。
一軸延伸フィルム(基材フィルム層)には,上述したように,ポリオレフィン樹脂,一例としてポリエチレン(PE)を好適に使用することができる。なお,ポリプロピレンは耐曲げ疲労性が高いので,ポリプロピレンよりもポリエチレンのほうが好適である。上述したように,ポリオレフィン樹脂のみでなくても,ポリオレフィン樹脂を主成分とする樹脂であればよい。
無延伸フィルム(シーラント層)には熱可塑性樹脂が用いられる。たとえばポリオレフィン樹脂,一例として低密度ポリエチレン(LDPE),直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を無延伸フィルムに使用することができる。ポリオレフィン樹脂以外の熱可塑性樹脂,たとえばポリプロピレン(PP),エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA),エチレン−メタアクリル酸共重合体(EMMA),アイオノマーなどを使用することもできる。また,ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),エチレンーメチルアクリレート共重合体(EMA),エチレンーメタアクリル酸共重合体(EMAA),アイオノマーの何れか2種以上を組み合わせて使用することもできる。
ガスバリヤー層としてはエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH),ポリ塩化ビニリデン(PVDC),ポリアクリロニトリル(PAN)などが用いられる。遮光層としてはアルミニウム箔(AL)などが用いられる。ガスバリヤー層として機能するプラスチック・フィルムにアルミニウム蒸着することによってガスバリヤー層と遮光層とを兼ねることもできる。
1A,1B,1C,1D 包装袋
2,3,4,5,6 シール部
7 エンボス部
10 表面フィルム(表面部)
20 裏面フィルム(裏面部)
11,21 一軸延伸フィルム(一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルム)
12,22 無延伸フィルム(無延伸の熱可塑性樹脂フィルム)
31 ノッチ
41 折り目(圧迫筋)
C クラック

Claims (7)

  1. 一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムと,無延伸の熱可塑性樹脂フィルムとを積層した積層フィルムによって表面部および裏面部の少なくともいずれか一方が形成されており,
    上記積層フィルムを有する面部に,上記一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムがその延伸方向と交差する方向に筋状に圧迫されることで圧縮がわから伸張がわに向かってその途中まで生じる複数のクラックによって,上記一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムの延伸方向と交差する方向にのびる圧迫筋が形成されており,
    上記圧迫筋上のシール部にノッチが形成されている,
    包装袋。
  2. 上記ポリオレフィン樹脂フィルムがポリエチレンフィルムである,請求項1に記載の包装袋。
  3. 一軸延伸されたポリエチレンフィルムの延伸倍率が7倍から50倍である,
    請求項2に記載の包装袋。
  4. 表面部および裏面部の両面のいずれもが上記積層フィルムによって形成されており,表面部を構成する一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムの延伸方向と,裏面部を構成する一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムの延伸方向が一致している,
    請求項1から3のいずれか一項に記載の包装袋。
  5. 上記包装袋が上記延伸方向と交差する方向に折畳まれることにより,上記圧迫筋が形成されている,請求項1から4のいずれか一項に記載の包装袋。
  6. 上記包装袋が上記延伸方向と交差する方向にエンボス加工されることにより,上記圧迫筋が形成されている,請求項1から4のいずれか一項に記載の包装袋。
  7. 上記圧迫筋に沿って上記一軸延伸されたポリオレフィン樹脂フィルムが白化している,
    請求項1から6のいずれか一項に記載の包装袋。
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