以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる印刷装置及び印刷方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態の印刷装置は、インクジェット方式により印刷用紙に対して画像を形成するものとするが、これに限定されるものではない。
(1.概略)
まず、本実施形態の印刷装置を含む印刷システムが適用されるプロダクションプリンティングの概略について説明する。
プロダクションプリンティングでは、短時間に大量の印刷を行うことを基本的な考え方としている。このため、プロダクションプリンティングでは、印刷の高速化を図ると共に、ジョブ管理や印刷データの管理などを効率的に行うために、印刷データの作成から印刷物の分配までの管理を行うワークフローのシステムを構築する。
本実施形態による印刷システムは、プロダクションプリンティングのワークフローにおける印刷を実行する部分に関わるもので、RIP(Raster Image Processor)処理とRIP処理により得られた画像データ(ビットマップデータ)の印刷とを別の装置で行う。RIP処理は印刷処理の中でも処理時間を要するため、RIP処理を行う装置と印刷処理を行う印刷装置とを分離することで、印刷の高速化が可能となる。
以下では、本実施形態の印刷システムがカラー印刷を行う場合を例に取り説明するが、これに限定されるものではなく、例えばモノクロ印刷であってもよい。
(2.構成)
次に、本実施形態の印刷システムの構成について説明する。
図1は、本実施形態の印刷システム1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、印刷システム1は、上位装置10と、プリンタコントローラ14(コントローラの一例)及びプリンタエンジン15(エンジンの一例)を備えるプリンタ装置13(印刷装置の一例)と、上位装置10とプリンタ装置13のプリンタコントローラ14とを接続する制御線16と、上位装置10とプリンタ装置13のプリンタエンジン15とを接続するデータ線17a〜17d及び18a〜18dとを、備える。
上位装置10は、図示せぬホスト装置から供給される印刷ジョブデータに従ってRIP処理を行い、印刷用の各色の画像データ(ビットマップデータ)を作成する。また、上位装置10は、当該印刷ジョブデータやホスト装置の情報などに基づき、印刷動作を制御するための制御情報を作成する。
プリンタ装置13のプリンタコントローラ14は、上位装置10から制御線16を介して制御情報を受信する。またプリンタコントローラ14も、制御情報を作成し、制御線16を介して上位装置10に送信する。上位装置10で作成された各色の画像データは、プリンタコントローラ14と上位装置10との間の制御情報の送受信に基づいて、データ線17a〜17d及び18a〜18dを介してプリンタエンジン15に供給される。つまり、プリンタコントローラ14は、制御情報の送受信に基づきプリンタ装置13のプリンタエンジン15を制御して、印刷ジョブに従った印刷を実行する。なお、制御情報の詳細については後述する。
また本実施形態では、印刷用紙は、切断可能なミシン目が所定間隔で打たれた連続紙である連帳紙(連続帳票)を用いるものとする。プロダクションプリンティングでは、印刷用紙として連帳紙を用いることが多い。このように本実施形態では、印刷用紙が連帳紙である場合を例に取り説明するが、印刷用紙はこれに限定されるものではなく、A4サイズ、B4サイズなど、サイズが固定的とされたカット紙であってもよい。
図2は、本実施形態の上位装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、上位装置10は、バス100と、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、外部I/F110と、制御情報用I/F111と、画像データ用I/F112とを、備える。上位装置10の各部は、バス100に接続され、バス100を介して互いに通信可能となっている。
ROM102及びHDD104には、CPU101が動作するためのプログラムが予め格納されている。RAM103は、CPU101のワークメモリとして用いられる。即ち、CPU101は、ROM102及びHDD104に格納されているプログラムに従い、RAM103をワークメモリに用いて、上位装置10の全体の動作を制御する。
外部I/F110は、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に対応し、ホスト装置との通信を制御する。画像データ用I/F112は、画像データの通信を制御するもので、複数のチャネルを有する。例えば、上位装置10において作成された色Y(Yellow)、C(Cyan)、M(Magenta)、及びK(Black)の各色の画像データは、これら複数のチャネルから出力される。画像データ用I/F112は、高速な転送速度を実現するため、例えばPCI Express(Peripheral Component Interconnect Bus Express)が用いられるが、これに限定されるものではない。制御情報用I/F111は、制御情報の通信を制御する。なお、制御情報用I/F111の方式は特に限定されないが、本実施形態では、画像データ用I/F112と同様に、PCI Expressを用いるものとする。
このような構成において、外部I/F110は、ホスト装置から送信された印刷ジョブデータを受信する。CPU101は、外部I/F110により受信された印刷ジョブデータをHDD104に格納する。またCPU101は、HDD104から印刷ジョブデータを読み出し、読み出した印刷ジョブデータに基づきRIP処理を行い、各色の画像データ(ビットマップデータ)をRAM103に生成する。例えば、CPU101は、RIP処理によりPDL(Page Description Language)をレンダリングして各色のビットマップデータをRAM103に書き出す。またCPU101は、RAM103に生成した各色の画像データを圧縮符号化してHDD104に一旦格納する。またCPU101は、例えばプリンタ装置13において印刷動作が開始される際に、HDD104から圧縮符号化された各色の画像データを読み出して圧縮符号を復号し、伸張された各色の画像データをRAM103に書き込む。そしてCPU101は、RAM103から各色の画像データを読み出し、読み出した各色の画像データを画像データ用I/F112の各チャネルから出力させ、データ線17a〜17d及び18a〜18dを介してプリンタ装置13のプリンタエンジン15に供給する。またCPU101は、印刷動作の進行などに応じて、プリンタ装置13のプリンタコントローラ14との間で制御情報用I/F111及び制御線16を介して制御情報の送受信を行う。
図1に戻り、プリンタコントローラ14は、上位装置10との間で制御線16を介して制御情報の送受信を行ってプリンタエンジン15の印刷動作の制御を行う。プリンタコントローラ14は、バス20、CPU21、及び印刷制御部22を有する。CPU21及び印刷制御部22は、バス20に接続され、バス20を介して互いに通信可能となっている。バス20には、図示せぬ通信I/Fを介して制御線16も接続される。
CPU21は、図示せぬROMに格納されるプログラムに従い動作し、プリンタ装置13の全体の動作を制御する。印刷制御部22には、エンジン制御線50a〜50d及び51a〜51dが接続される。印刷制御部22は、詳細は後述するが、上位装置10から制御線16を介して制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて印刷管理テーブルを生成する。そして印刷制御部22は、生成した印刷管理テーブルや制御線16を介して上位装置10との間で行われる制御情報の送受信に基づいて、エンジン制御線50a〜50d及び51a〜51dを介してプリンタエンジン15との間でコマンドやステータス情報の送受信を行い、プリンタエンジン15の動作を制御する。なお、印刷管理テーブルの詳細については後述する。
プリンタエンジン15は、データ線17a〜17d及び18a〜18dが接続される。プリンタエンジン15は、プリンタコントローラ14の制御に従い、データ線17a〜17d及び18a〜18dを介して上位装置10から転送された各色の画像データによる印刷処理を行う。プリンタエンジン15は、第1印刷部29と、第2印刷部39と、搬送制御部49とを、備える。
第1印刷部29は、上位装置10から転送された各色の画像データに基づく画像を印刷用紙に印刷する。第1印刷部29は、第1データ管理部30a〜30dと、第1ヘッド制御部33(第1出力制御部の一例)と、第1データ管理部30a〜30dそれぞれと第1ヘッド制御部33とを接続する出力線32a〜32dと、第1ヘッド35a〜35d(1以上の第1出力部の一例)と、第1ヘッド制御部33と第1ヘッド35a〜35dそれぞれとを接続する出力線34a〜34dとを、備える。第1データ管理部30a、30b、30c、及び30dは、それぞれデータ線17a、17b、17c、及び17dが接続されるとともに、それぞれエンジン制御線50a、50b、50c、及び50dが接続され、それぞれ第1メモリ31a、31b、31c、及び31dを有する。
第2印刷部39は、上位装置10から転送された各色の画像データに基づく画像を印刷用紙に印刷する。第2印刷部39は、第2データ管理部40a〜40dと、第2ヘッド制御部43(第2出力制御部の一例)と、第2データ管理部40a〜40dそれぞれと第2ヘッド制御部43とを接続する出力線42a〜42dと、第2ヘッド45a〜45d(1以上の第2出力部の一例)と、第2ヘッド制御部43と第2ヘッド45a〜45dそれぞれとを接続する出力線44a〜44dとを、備える。第2データ管理部40a、40b、40c、及び40dは、それぞれデータ線18a、18b、18c、及び18dが接続されるとともに、それぞれエンジン制御線51a、51b、51c、及び51dが接続され、それぞれ第2メモリ41a、41b、41c、及び41dを有する。
このように、第1印刷部29と第2印刷部39とは、共通の構成要素を備えており、第1印刷部29の各構成要素と第2印刷部39の各構成要素との動作は同様であるため、ここでは、第1印刷部29の構成要素についての説明を主に行い、第2印刷部39の構成要素の説明については必要な場合を除き省略する。
第1データ管理部30a、30b、30c、及び30dは、上位装置10からデータ線17a、17b、17c、及び17dを介して転送された画像データを、それぞれ第1メモリ31a、31b、31c、及び31dに格納して管理する。さらに、第1データ管理部30a、30b、30c、及び30dは、それぞれエンジン制御線50a、50b、50c、及び50dを介して印刷制御部22と制御信号の送受信を行う。
第1データ管理部30a、30b、30c、及び30dのそれぞれは、図示せぬロジック回路を有している。第1データ管理部30b〜30dの各ロジック回路は、いずれも同様の制御を行うため、ここでは、第1データ管理部30aのロジック回路を例に取り説明する。第1データ管理部30aのロジック回路は、印刷制御部22からエンジン制御線50aを介して受け取った制御信号に従い、上位装置10からデータ線17aを介して転送された画像データを第1メモリ31aに格納する。また、第1データ管理部30aのロジック回路は、印刷制御部22からエンジン制御線50aを介して受け取った制御信号に従い、第1メモリ31aから画像データを読み出して、出力線32aを介して第1ヘッド制御部33に供給する。
なお、第1データ管理部30a〜30dの各ロジック回路は、論理回路などの組み合わせによりハードウェア的に構成されており、例えば、印刷制御部22から受け取ったビット列による制御信号に対して論理判定を行い、実行する処理を決定する。ロジック回路による制御は、プログラムに対する割り込みにより処理を分岐させることが可能であるという利点や、CPUを用いた制御に対してより高速な処理が可能であるという利点がある。
第1ヘッド制御部33は、第1データ管理部30a〜30dと第1ヘッド35a〜35dとの接続を制御する。即ち、第1ヘッド制御部33は、出力線32a〜32dと出力線34a〜34dとの接続を制御することにより、第1データ管理部30a〜30dそれぞれから供給された画像データを第1ヘッド35a〜35dのいずれかに供給し、供給した画像データに基づく画像を印刷用紙に出力させる。
なお本実施形態では、第1ヘッド制御部33は、出力線32a〜32dそれぞれと出力線34a〜34dそれぞれとを1対1に接続するように制御する、即ち、第1データ管理部30a〜30dそれぞれと第1ヘッド35a〜35dそれぞれとを1対1に接続するように制御(経路を設定)するものとするが、これに限定されるものではない。例えば、第1ヘッド制御部33は、第1データ管理部30a〜30dと第1ヘッド35a〜35dとを1対多に接続するように制御してもよい。
また本実施形態では、第1ヘッド制御部33は、例えばディップスイッチなどを用いたユーザ操作に基づいて、第1データ管理部30a〜30dと第1ヘッド35a〜35dとの接続を制御する。但し、これに限られず、第1ヘッド制御部33は、印刷制御部22からの制御信号(図示省略)に基づいて第1データ管理部30a〜30dと第1ヘッド35a〜35dとの接続を制御するようにしてもよい。
第1ヘッド35a〜35dは、第1ヘッド制御部33から供給された画像データに基づいてインクを吐出することにより、当該画像データに基づく画像を印刷用紙に出力する。同様に第2ヘッド45a〜45dは、第2ヘッド制御部43から供給された画像データに基づいてインクを吐出することにより、当該画像データに基づく画像を印刷用紙に出力する。
図3は、本実施形態の第1ヘッド35a〜35dと第2ヘッド45a〜45dとの配置構成の一例を示す図である。なお以下の説明では、第1ヘッド35a〜35dを各々区別する必要がない場合、単に第1ヘッド35と称する場合があり、第2ヘッド45a〜45dを各々区別する必要がない場合、単に第2ヘッド45と称する場合がある。
本実施形態では、図3に示すように、第1ヘッド35a〜35dは、それぞれ第2ヘッド45a〜45dと直列に接続されており、直列に接続された第1ヘッド35及び第2ヘッド45は、印刷用紙201の搬送方向aに対して並列に配置されている。このため本実施形態のプリンタエンジン15における主走査方向の最大出力サイズは、第1ヘッド35の主走査方向の最大出力サイズと第2ヘッド45の主走査方向の最大出力サイズとの和となる。そして本実施形態では、第1ヘッド35及び第2ヘッド45を上述のように配置しているため、プリンタ装置13は、印刷用紙201に対して、図4に示すような2UPでの印刷(集約印刷)による連続ページ印刷、図5に示すような2UPでの印刷によるコピーページ印刷、図6に示すような1UPでの印刷(通常印刷)による連続ページ印刷などが可能となる。なお、図5に示すコピーページ印刷では、コピー枚数が2枚となっており、各ページが2枚(2部)ずつ印刷されている。各印刷方式の詳細については、後述する。なお本実施形態では説明は省略するが、プリンタ装置13は、1UPでの印刷によるコピーページ印刷も勿論可能である。
また本実施形態では、第2印刷部39は、プリンタエンジン15から着脱可能となっており、図7に示すように、第1ヘッド35a〜35dのみの配置構成で画像を出力することも可能となっている。この場合、プリンタエンジン15における主走査方向の最大出力サイズは、第1ヘッド35の主走査方向の最大出力サイズとなる。プリンタエンジン15から第2印刷部39を取り外した場合、プリンタ装置13は、搬送方向aで搬送される印刷用紙202に対して、図8に示すような1UPでの印刷による連続ページ印刷や、1UPでの印刷によるコピーページ印刷(図示省略)が可能である。
図1に戻り、搬送制御部49は、印刷制御部22と搬送制御線52により接続され、第1印刷部29及び第2印刷部39により画像が印刷される印刷用紙の搬送を制御する。
(3.制御情報)
図9は、本実施形態の制御情報の一例を示す図である。図9に示すように、制御情報は、大まかに、(1)ジョブ(JOB)情報と、(2)プリンタ状態及び印刷プロセスを示す情報と、(3)印刷条件を示す情報と、(4)接続を示す情報とに、大別される。
(1)のジョブ情報は、ジョブ(JOB)開始又はジョブ終了を通知する情報である。ジョブ開始は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対するジョブ開始の通知、及び当該通知に対するプリンタコントローラ14から上位装置10への応答などである。ジョブ終了は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対する、ジョブ開始により要求した全印刷プロセスの終了の通知、及び当該通知に対するプリンタコントローラ14から上位装置10への応答などである。なお、ジョブ開始及びジョブ終了におけるプリンタコントローラ14から上位装置10への応答には、ジョブを識別するためのジョブ識別子(JOBID)が含まれる。
(2)のプリンタ状態及び印刷プロセスを示す情報は、印刷プロセス受付開始、プリンタ情報の要求及び通知、印刷プロセス開始、印刷プロセス要求、データ転送完了、データ受信完了、印刷プロセス完了、プロセス状態報告、SC(Service Control)通知、又はエラー発生及び解除を通知する情報である。
印刷プロセス受け付け開始は、プリンタコントローラ14が印刷プロセスの受け付けが可能となったことを上位装置10に対して通知する。
プリンタ情報の要求及び通知には、上位装置10からプリンタコントローラ14に対する必要なプリンタ情報の要求、及び当該要求に対するプリンタコントローラ14から上位装置10に対する応答などである。
印刷プロセス開始は、画像データの準備が完了した旨の上位装置10からプリンタコントローラ14に対する通知、及び当該通知に対するプリンタコントローラ14から上位装置10に対する応答などである。画像データの準備が完了した旨の通知は、画像データの出力順及びページ(プロセス)単位で行われる。ページは、一連の印刷動作で印刷が行われる印刷単位である。
印刷プロセス要求は、プリンタコントローラ14から上位装置10に対する印刷プロセスの通知、及び当該通知に対する上位装置10からプリンタコントローラ14に対する応答などである。プリンタコントローラ14は、この印刷プロセス要求により、印刷を行う色C、M、Y、Kをそれぞれ示す色情報(Yellow,Cyan,Magenta,Black)、プロセス識別番号processID、及びプレーン識別番号を上位装置10に対して通知する。なおプレーンは、1ページに印刷される各色の画像に対応するものとする。プリンタコントローラ14は、プレーン単位、及びプリンタエンジン15、即ち第1データ管理部30a、30b、30c、及び30dの要求順に従い、これらの情報を上位装置10へ通知する。つまり、プリンタエンジン15側から上位装置10に画像データ(ビットマップデータ)を取りに行くことになる。
データ転送完了は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対して要求されたプレーンの画像データの転送完了を通知する。
データ受信完了は、プリンタコントローラ14から上位装置10に対して、要求したプレーンの画像データの受信完了を通知する。
印刷プロセス完了は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対して、全ページ(プロセス)の印刷要求の完了を通知する。
プロセス状態報告は、プリンタコントローラ14から上位装置10に対して、ページ(プロセス)の印刷状態を通知する。このとき、プリンタコントローラ14は、プリンタエンジン15から給紙、排紙、及び印刷開始に関する情報を取得し、取得したこれらの情報をプロセス状態報告に付加して上位装置10に送信する。
SC通知は、上位装置10からプリンタコントローラ14に対するプリンタ装置13の障害情報の取得の要求、及び当該要求に対して取得された障害情報のプリンタコントローラ14から上位装置10への通知などである。
エラー発生および解除は、上位装置10側でのエラー発生及び当該エラーの解除を上位装置10からプリンタコントローラ14へ通知する。
(3)の印刷条件を示す情報は、印刷条件の設定、即ち、上位装置10からプリンタコントローラ14に対する印刷条件の通知、及び当該通知に対するプリンタコントローラ14の応答などである。印刷条件としては、例えば、印刷種別、給排紙情報、印刷用紙サイズ、画像データサイズ、解像度及び階調、色情報、並びにコピーページ枚数などが挙げられる。
印刷種別は、画像データが存在しておりそれを印刷するのか、画像データが存在しておらず白紙ページとするのかを示す。給排紙情報は、印刷用紙の給紙元及び排紙先のスタッカなどの識別情報を示す。印刷用紙サイズは、例えば印刷用紙として連帳紙を用いる場合、印刷用紙幅の長さと印刷を行うページの印刷用紙の搬送方向の長さとを示す。印刷データサイズは、バウンダリ調整サイズ等を含む画像データのデータサイズを示す。解像度及び階調は、画像データを印刷用紙に印刷する際の解像度及び階調を示す。また、色情報は、例えば印刷を色C、M、Y及びK各色を用いたフルカラーで行うのか、色Kのみを用いた単色(モノクロ)で行うかを示す。コピーページ枚数は、印刷を行うページのコピー枚数を示す。
(4)の接続を示す情報は、登録又は解除を通知する情報である。上位装置10及びプリンタコントローラ14のそれぞれで、互いの情報の登録、及び登録された情報の解除などを行う。
(4.印刷管理テーブル)
図10は、本実施形態の印刷管理テーブルの一例を示す図である。印刷管理テーブルは、C、M、Y、及びK各色に共通の情報と色毎の情報とを含む。なお、各色共通の情報及び色毎の情報は、それぞれ、画像データの転送時に用いられるデータ転送用の情報と画像データの出力時に用いられる印刷用の情報とを含む。
まず、印刷管理テーブルの各色共通の情報について説明する。各色共通の情報には、データ転送用および印刷用以外の情報として、PBID、印刷形式、コピーカウント、コピーページ枚数、1ページ当たりのデータ数、及び画像出力先が含まれる。PBIDは、印刷ページを識別するためのページ識別子であり、当該印刷管理テーブルは、このPBIDにより識別される。印刷形式は、1UPでの印刷であるか2UPでの印刷であるかを示す。コピーカウントは、PBIDで識別されるページのコピーした枚数(コピー済み枚数)を示す。コピーページ枚数は、PBIDで識別されるページのコピーする枚数(コピー枚数)を示す。1ページ当たりのデータ数は、PBIDで識別されるページの印刷に用いられる色数であり、例えばモノクロの場合は値が「1」、フルカラーの場合は値が「4」とされる。画像出力先は、画像データが転送される印刷部を示し、例えば第1印刷部29の場合は値が「1」、第2印刷部39の場合は値が「2」とされる。
各色共通の情報におけるデータ転送用の情報は、データ転送元アドレス、xサイズ、インクリメントサイズ、インクリメント回数、及びデータ格納先アドレスを含む。データ転送元アドレスは、上位装置10におけるアドレスであってPBIDで識別されるページの画像データの先頭アドレスを示す。xサイズは、データ転送サイズであり、PBIDで識別されるページの画像データのうち上位装置10から1度に転送されるデータのデータサイズとなる。なお、xサイズは、データサイズを所定単位(例えばバイト単位)で揃えるためのバウンダリ調整サイズを含む。インクリメントサイズは、PBIDで識別されるページの画像データのうち上位装置10から前回転送されたデータの先頭からインクリメントするデータサイズを示す。インクリメント回数は、インクリメントする回数を示す。データ格納先アドレスは、プリンタエンジン15においてPBIDで示されるページの画像データが格納される記憶領域の先頭アドレスを示す。
各色共通の情報における印刷用の情報は、解像度、階調、用紙幅、用紙送り長、印刷面(表/裏)、印刷不可領域(上/下/左/右)、及び画像情報を含む。解像度は、PBIDで識別されるページの画像データの主走査及び副走査方向それぞれの印刷解像度を示す。階調は、PBIDで識別されるページの画像データの1画素当たりのビット数を示す。用紙幅は、印刷用紙の幅方向(主走査方向)の長さをドット数で示す。用紙送り長は、印刷用紙の送り方向(副走査方向)における1ページ分の長さをドット数で示す。印刷面は、PBIDで識別されるページの画像データが印刷用紙の表面及び裏面のいずれに印刷されるかを示す。印刷不可領域上、下、左、右は、印刷を禁止する印刷不可領域を、ページ領域の上端(用紙送り方向の先頭)、下端(用紙送り方向の後端)、左端(用紙幅方向の用紙送り方向に向けて左端)、右端(用紙幅方向の用紙送り方向に向けて右端)それぞれからのドット数で示す。画像情報は、X方向有効サイズ及びY方向有効サイズを含む。X方向有効サイズは、X方向(用紙幅方向)のバウンダリ調整領域を含まないサイズをドット数で示す。バウンダリ調整領域は、1ラスタデータのデータサイズが所定単位(例えばバイト単位)以下の端数を含む場合に、データサイズを所定単位に揃えるために設けられる。Y方向有効サイズは、Y方向(用紙送り方向)のサイズをドット数で示す。即ち、X方向有効サイズは、1のラスタデータにより印刷される有効なサイズを示し、Y方向有効サイズは、X方向有効サイズで印刷されるラスタ数(ライン数)を示す。
次に、印刷管理テーブルの色毎の情報について説明する。色毎の情報には、データ転送用および印刷用以外の情報として、Color識別子が含まれる。Color識別子は、C、M、Y、K各色のうちのいずれの印刷色に関する情報が記述されるかを識別するための識別子である。色毎の情報におけるデータ転送用の情報は、データ転送要否を含む。データ転送要否は、Color識別子で識別される印刷色の画像データの転送の要否を示す。例えば、白紙すなわち印刷を行わない場合は、C、M、Y、及びKの全色について、データ転送要否を「否」に設定する。また、Color識別子で識別される印刷色以外は、データ転送要否を「否」に設定する。色毎の情報における印刷用の情報は、印刷要否を含む。印刷要否は、Color識別子で識別される印刷色の画像データの印刷の要否を示す。例えば、白紙すなわち印刷を行わない場合は、C、M、Y、及びKの全色について、印刷要否を「否」に設定する。また、Color識別子で識別される印刷色以外は、印刷要否を「否」に設定する。
(5.動作)
次に、本実施形態の印刷システムの動作について説明する。なお以下の説明では、第1データ管理部30a及び第2データ管理部40aには上位装置10から色Yの画像データが転送され、第1データ管理部30b及び第2データ管理部40bには上位装置10から色Cの画像データが転送され、第1データ管理部30c及び第2データ管理部40cには上位装置10から色Mの画像データが転送され、第1データ管理部30d及び第2データ管理部40dには上位装置10から色Kの画像データが転送されるものとするが、これに限定されるものではない。
図11−1〜図11−3は、本実施形態の印刷システム1による2UPでの連続ページ印刷処理の一例を示すシーケンス図であり、第1印刷部29及び第2印刷部39による1ページ〜4ページまでの連続ページ印刷のシーケンスを示している。なお、図11−1〜図11−3において、符号A、Bは、異なる図面間で対応する符号に処理が移行することを示す。
図11−1に示すように、まず、上位装置10は、印刷制御部22に対して制御線16を介してジョブ開始を示す制御情報を送信する(SEQ300)。印刷制御部22は、上位装置10からのジョブ開始を示す制御情報に対する応答として、ジョブ識別子JOBID=1とする制御情報を、制御線16を介して上位装置10に送信する(SEQ301)。また、印刷制御部22は、ジョブの開始に伴いジョブを実行するためのリソースを獲得する。そして、印刷制御部22は、上位装置10に対して、印刷プロセス受付開始を示す制御情報を、制御線16を介して送信する(SEQ302)。
次に、上位装置10は、印刷制御部22に対して、印刷条件を示す制御情報を、制御線16を介して送信し、印刷条件を設定する(SEQ303)。印刷条件を示す制御情報は、図9を用いて説明したように、印刷種別、給排紙情報、印刷用紙サイズ(用紙幅など)、画像データサイズ、解像度及び階調、色情報、並びにコピーページ枚数などを含む。印刷制御部22は、印刷制御部22が有するメモリ(図示省略)に、受信した制御情報が示す印刷条件を保存する。そして、印刷制御部22は、メモリに保存した印刷条件のうちの用紙幅や解像度などを用いて、印刷形式が2UPであると判定する。
次に、上位装置10は、1ページ目の画像データの転送準備が完了すると、1ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ304)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=1と、1ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=1とを含む。印刷制御部22は、1ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて1ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。図11−1〜図11−3に示すシーケンスは、第1印刷部29及び第2印刷部39による2UPでの連続ページ印刷の例であり、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続され、メモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「1」、印刷形式が2UPであるため、印刷制御部22は、2UPでの連続ページ印刷と判断し、各ページの画像データの印刷管理テーブルを1エントリずつ生成する。1ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルには、PBID=1、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1(連続ページ印刷を設定の一例)、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。なお、この時点では、1ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルにデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ305)。
次に、上位装置10は、2ページ目の画像データの転送準備が完了すると、2ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ306)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=2と、2ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=2とを含む。印刷制御部22は、2ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて2ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。2ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルには、PBID=2、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。なお、この時点では、2ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルにデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ307)。
次に、印刷制御部22は、上位装置10に対して、印刷プロセス要求の制御情報を送信し、画像データを要求する。この印刷プロセス要求は、色Y、C、M及びKの各色について、プリンタエンジン15における色の並び順に従って、順次行われる。本実施形態では、図3に示すように、印刷用紙201の搬送方向aに沿って色Y、C、M及びKのヘッドが第1ヘッド35a及び第2ヘッド45a、第1ヘッド35b及び第2ヘッド45b、第1ヘッド35c及び第2ヘッド45c、第1ヘッド35d及び第2ヘッド45dの順に並べられているものとする。
まず、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ308)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=1と、色Yを指定する色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=1、及び1ページ目の色Yの画像データのデータ転送元アドレスであるアドレスAを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ309)。
印刷制御部22は、imageID=1を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、1ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスAを設定し、画像出力先=1を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=1を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する。そして印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルに基づいて、1ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aに対して、processID=1、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1などを送信し、1ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ310)。
第1データ管理部30aは、この要求を受けて、データ線17aを介して上位装置10に対して、1ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここでは、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1であるため、第1データ管理部30aは、アドレスAから1ページ目の画像データのサイズ分のデータを要求する。この要求に応じて、上位装置10から第1データ管理部30aに対して、1ページ目の色Yの画像データ(第1画像データの一例)が1度に転送される(SEQ311)。例えば、図12に示す画像データ212が1ページ目の画像データである場合、画像データ212が、上位装置10から第1データ管理部30aに1度に転送される。転送された画像データは、第1データ管理部30aの第1メモリ31aに格納される。なお、第1メモリ31aは、上位装置10から転送される画像データをprocessID毎に管理する。
続いて、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ312)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=2と、色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=2、及び2ページ目の色Yの画像データのデータ転送元アドレスであるアドレスBを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ313)。
印刷制御部22は、imageID=2を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、2ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスBを設定し、画像出力先=2を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第2印刷部39」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=2を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する。そして印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルに基づいて、2ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aに対して、processID=2、データ転送元アドレス=アドレスB、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1などを送信し、2ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ314)。
第2データ管理部40aは、この要求を受けて、データ線18aを介して上位装置10に対して、2ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここでは、データ転送元アドレス=アドレスB、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1であるため、第2データ管理部40aは、アドレスBから2ページ目の画像データのサイズ分のデータを要求する。この要求に応じて、上位装置10から第2データ管理部40aに対して、2ページ目の色Yの画像データ(第2画像データの一例)が1度に転送される(SEQ315)。例えば、図12に示す画像データ211が2ページ目の画像データである場合、画像データ211が、上位装置10から第2データ管理部40aに1度に転送される。転送された画像データは、第2データ管理部40aの第2メモリ41aに格納される。なお、第2メモリ41aも、上位装置10から転送される画像データをprocessID毎に管理する。
以下、他の色C、M、及びKについても、上述のSEQ308〜SEQ315と同様の処理が繰り返され、まず、1ページ目の色Cの画像データが上位装置10からデータ線17bを介して第1データ管理部30bに転送されて第1メモリ31bに格納される(SEQ316〜SEQ319)。続いて、2ページ目の色Cの画像データが上位装置10からデータ線18bを介して第2データ管理部40bに転送されて第2メモリ41bに格納される(SEQ320〜SEQ323)。続いて、1ページ目の色Mの画像データが上位装置10からデータ線17cを介して第1データ管理部30cに転送されて第1メモリ31cに格納される(SEQ324〜SEQ327)。続いて、2ページ目の色Mの画像データが上位装置10からデータ線18cを介して第2データ管理部40cに転送されて第2メモリ41cに格納される(SEQ328〜SEQ331)。続いて、1ページ目の色Kの画像データが上位装置10からデータ線17dを介して第1データ管理部30dに転送されて第1メモリ31dに格納される(SEQ332〜SEQ335)。続いて、2ページ目の色Kの画像データが上位装置10からデータ線18dを介して第2データ管理部40dに転送されて第2メモリ41dに格納される(SEQ336〜SEQ339)。
そして、説明は図11−2に移り、1のプレーンの画像データの転送が終了すると、印刷制御部22は、画像データの受信完了の制御情報を上位装置10に送信する。
上位装置10は、1ページ目の色Yのプレーンの画像データの転送が終了すると、imageID=1と色情報Yellowとを含むデータ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する(図示省略)。また、第1データ管理部30aは、上位装置10からデータ線17aを介しての画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信する(SEQ340)。印刷制御部22は、この通知に応じて、imageID=1と、色情報Yellowとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ341)。
また上位装置10は、2ページ目の色Yのプレーンの画像データの転送が終了すると、imageID=2と色情報Yellowとを含むデータ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する(図示省略)。また、第2データ管理部40aは、上位装置10からデータ線18aを介しての画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信する(SEQ342)。印刷制御部22は、この通知に応じて、imageID=2と、色情報Yellowとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ343)。
以下、他の色C、M、及びKについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ340〜SEQ343と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(SEQ344〜SEQ355)。
印刷制御部22は、SEQ355で、2ページ目の最後の画像データ(色Kの画像データ)についてのデータ受信完了の制御情報を上位装置10に送信した後に、搬送制御部49に対して印刷の準備を指示する。搬送制御部49は、この指示に従い印刷用紙の印刷位置への搬送を開始する。
次に、上位装置10は、3ページ目の画像データの転送準備が完了すると、3ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ356)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=3と、3ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=3とを含む。印刷制御部22は、3ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて3ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。3ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルには、PBID=3、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=3ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。なお、この時点では、3ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルにデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして、印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ357)。
次に、上位装置10は、4ページ目の画像データの転送準備が完了すると、4ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ358)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=4と、4ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=4とを含む。印刷制御部22は、4ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて4ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。4ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルには、PBID=4、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=4ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。なお、この時点では、4ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルにデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして、印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ359)。
全4ページの印刷を行う場合には、このSEQ358及びSEQ359の処理で印刷プロセス開始要求が完了することになる。このため上位装置10は、SEQ359で4ページ目の印刷プロセス開始要求に対する応答を受け取ると、ジョブ識別子jobID=1を指定したプロセス開始要求完了の制御情報を、印刷制御部22に対して送信する(SEQ360)。
続いて、印刷制御部22は、3ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ361)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=3と、色Yを指定する色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=3、及び3ページ目の色Yの画像データのデータ転送元アドレスを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ362)。
印刷制御部22は、imageID=3を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、3ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルのデータ転送元アドレスを設定し、画像出力先=1を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=1を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する。そして印刷制御部22は、3ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルに基づいて、3ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、3ページ目の色Yの画像データの印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aに対して、3ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ363)。
第1データ管理部30aは、この要求を受けて、データ線17aを介して上位装置10に対して3ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求し(図示省略)、この要求に応じて、上位装置10から第1データ管理部30aに対して、3ページ目の色Yの画像データが1度に転送される(SEQ364)。転送された画像データは、第1データ管理部30aの第1メモリ31aに格納される。これにより、第1メモリ31aは、1ページ目の色Yの画像データと3ページ目の色Yの画像データとを管理する。
以下、4ページ目の色Yの画像データ、3ページ目の色Cの画像データ、4ページ目の色Cの画像データ、3ページ目の色Mの画像データ、4ページ目の色Mの画像データ、3ページ目の色Kの画像データ、及び4ページ目の色Kの画像データについても、SEQ361〜SEQ364と同様の処理が繰り返される(図示省略)。
また、上述と同様に、上位装置10は、1のプレーンの画像データの転送終了毎に、データ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する。印刷制御部22は、この制御情報に応答して、画像データの受信完了の制御情報を上位装置10に送信する。
図11−2の例では、第1データ管理部30dは、上位装置10からデータ線17dを介して3ページ目の色Kのプレーンの画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信している(SEQ371)。印刷制御部22は、この通知及び上位装置10からの3ページ目の色Kのプレーンの画像データのデータ転送完了の制御情報(図示省略)に応じて、imageID=3と、色情報Blackとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ372)。
なお、3ページ目の他の色Y、C、及びMについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ371〜SEQ372と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(図示省略)。
説明は図11−3に移り、第2データ管理部40dは、上位装置10からデータ線18dを介して4ページ目の色Kのプレーンの画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信している(SEQ374)。印刷制御部22は、この通知及び上位装置10からの4ページ目の色Kのプレーンの画像データのデータ転送完了の制御情報(図示省略)に応じて、imageID=4と、色情報Blackとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ375)。
なお、4ページ目の他の色Y、C、及びMについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ374〜SEQ375と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(図示省略)。
また、図11−2の例では、SEQ355の後に、印刷制御部22が搬送制御部49に対して印刷の準備を指示しており、これに対する印刷準備が完了した旨の応答が、SEQ364の後に、搬送制御部49から印刷制御部22に対して通知されている。印刷制御部22は、この通知を受信すると、processID=1とした印刷プロセス開始の制御情報、processID=2とした印刷プロセス開始の制御情報、processID=3とした印刷プロセス開始の制御情報、及びprocessID=4とした印刷プロセス開始の制御情報を、上位装置10に対して送信する(SEQ365、SEQ367、SEQ369、SEQ370)。これにより、上位装置10に対して、1ページ目〜4ページ目の印刷が可能となった旨が通知される。
なお、図11−2の例では、SEQ365の時点で、第1データ管理部30a〜30dへの1ページ目の各色の画像データの転送が完了しており、SEQ367の時点で、第2データ管理部40a〜40dへの2ページ目の各色の画像データの転送が完了している。このため、印刷制御部22は、SEQ365の直後に第1データ管理部30a〜30dに対してprocessID=1とした印刷指示を通知し(SEQ366)、SEQ367の直後に第2データ管理部40a〜40dに対してprocessID=2とした印刷指示を通知している(SEQ368)。例えば、第1データ管理部30a〜30d、第2データ管理部40a〜40dに通知された印刷指示は、それぞれ、第1メモリ31a〜31d、第2メモリ41a〜41dに格納されるなどにより保持される。この印刷指示に従った実際の印刷動作は、後続するページの印刷動作などとタイミングを合わせて実行される。
また印刷制御部22は、第1データ管理部30a〜30dへの3ページ目の各色の画像データの転送が完了すると(SEQ371参照)、第1データ管理部30a〜30dに対してprocessID=3とした印刷指示を通知し(SEQ373)、第2データ管理部40a〜40dへの4ページ目の各色の画像データの転送が完了すると(SEQ374参照)、第2データ管理部40a〜40dに対してprocessID=4とした印刷指示を通知する(SEQ376)。
続いて、プリンタエンジン15においてSEQ366及びSEQ368の印刷指示に従い1ページ目及び2ページ目の印刷が実行され、印刷用紙の給紙が開始される。プリンタエンジン15は、1ページ目の給紙開始を印刷制御部22に対して通知するとともに(SEQ377)、2ページ目の給紙開始を印刷制御部22に対して通知する(SEQ379)。印刷制御部22は、この通知を受信すると、上位装置10に対して、processID=1とする1ページ目の給紙が開始されたことを示す制御情報を送信する(SEQ378)とともに、processID=2とする2ページ目の給紙が開始されたことを示す制御情報を送信する(SEQ380)。給紙が開始されると、プリンタエンジン15は、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dの動作を互いに同期させて、第1メモリ31a〜31dから1ページ目の色Y、C、M、Kの画像データをそれぞれ読み出すとともに、第2メモリ41a〜41dから2ページ目の色Y、C、M、Kの画像データをそれぞれ読み出す。そして、印刷用紙に対する1ページ目及び2ページ目の各プレーンの印刷が順次行われる。
以下、3ページ目及び4ページ目についても、上述のSEQ377〜SEQ380と同様の処理が繰り返され、印刷用紙に対する3ページ目及び4ページ目の各プレーンの印刷が順次行われる(SEQ381〜SEQ384)。
また、プリンタエンジン15は、1ページ目及び2ページ目の各色の印刷が終了し印刷用紙の1ページ目及び2ページ目が排紙されると、その旨を印刷制御部22に通知する(SEQ385、SEQ387)。そして印刷制御部22は、この通知を受信すると、上位装置10に対して、processID=1とする1ページ目の印刷用紙が排紙されたことを示す制御情報を送信するとともに(SEQ386)、processID=2とする2ページ目の印刷用紙が排紙されたことを示す制御情報を送信する(SEQ388)。
以下、3ページ目及び4ページ目についても、上述のSEQ385〜SEQ388と同様の処理が繰り返され、印刷用紙の3ページ目及び4ページ目が排紙されたことを示す制御情報が上位装置10に送信される(SEQ389〜SEQ392)。
上位装置10は、印刷制御部22から、例えばSEQ303の印刷条件の設定で設定した印刷ページ数の排紙報告を受信したら、SEQ300で開始を通知したジョブによる印刷が終了したとして、ジョブ識別番号jobID=1としたジョブ終了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する(SEQ393)。印刷制御部22は、この制御情報を受信すると、ジョブ識別番号jobID=1として、応答の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ394)。これにより、一連の印刷処理が終了する。
図11−1〜図11−3に示すシーケンスにおいて生成される印刷管理テーブルと印刷されるページの関係を図13に示す。
図14−1〜図14−2は、本実施形態の印刷システム1による2UPでのコピーページ印刷処理の一例を示すシーケンス図であり、第1印刷部29及び第2印刷部39による1ページ〜2ページまでの各ページが2枚ずつ印刷されるコピーページ印刷のシーケンスを示している。なお、図14−1〜図14−2において、符号Dは、異なる図面間で対応する符号に処理が移行することを示す。
まず、SEQ400〜SEQ402までの処理は、図11−1に示すSEQ300〜SEQ302までの処理と同様である。
次に、上位装置10は、印刷制御部22に対して、印刷条件を示す制御情報を、制御線16を介して送信し、印刷条件を設定する(SEQ403)。印刷条件を示す制御情報は、図9を用いて説明したように、印刷種別、給排紙情報、印刷用紙サイズ(用紙幅など)、画像データサイズ、解像度及び階調、色情報、並びにコピーページ枚数などを含む。印刷制御部22は、印刷制御部22が有するメモリ(図示省略)に、受信した制御情報が示す印刷条件を保存する。そして、印刷制御部22は、メモリに保存した印刷条件のうちの用紙幅や解像度などを用いて、印刷形式が2UPであると判定する。
次に、上位装置10は、1ページ目の画像データの転送準備が完了すると、1ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ404)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=1と、1ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=1とを含む。印刷制御部22は、1ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて1ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。図14−1〜図14−2に示すシーケンスは、第1印刷部29及び第2印刷部39による2UPでのコピーページ印刷の例であり、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続され、メモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「2」、印刷形式が2UPであるため、印刷制御部22は、2UPでのコピーページ印刷と判断し、各ページの各色の画像データの印刷管理テーブルを2エントリずつ生成する。1ページ目の各色の画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=1、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=2(コピーページ印刷を設定の一例)、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。1ページ目の各色の画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=1、印刷形式=2UP、コピーカウント=2、コピーページ枚数=2、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。なお、この時点では、1ページ目の各色の画像データのいずれの印刷管理テーブルにもデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして、印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ405)。
次に、印刷制御部22は、上位装置10に対して、印刷プロセス要求の制御情報を送信し、画像データを要求する。
まず、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ406)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=1と、色Yを指定する色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=1、及び1ページ目の色Yの画像データのデータ転送元アドレスであるアドレスAを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ407)。
印刷制御部22は、imageID=1を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、1ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスAを設定し、画像出力先=1を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=1を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する。そして印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、1ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aに対して、processID=1、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1などを送信し、1ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ408)。
同様に、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスAを設定し、画像出力先=2を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第2印刷部39」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=2を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する。そして印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、1ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aに対して、processID=1、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1などを送信し、1ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ409)。
第1データ管理部30aは、この要求を受けて、データ線17aを介して上位装置10に対して、1ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここでは、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1であるため、第1データ管理部30aは、アドレスAから1ページ目の画像データのサイズ分のデータを要求する。この要求に応じて、上位装置10から第1データ管理部30aに対して、1ページ目の色Yの画像データ(第1画像データの一例)が1度に転送される(SEQ410)。転送された画像データは、第1データ管理部30aの第1メモリ31aに格納される。なお、第1メモリ31aは、上位装置10から転送される画像データをprocessID毎に管理する。
同様に、第2データ管理部40aは、この要求を受けて、データ線18aを介して上位装置10に対して、1ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここでは、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=1ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1であるため、第2データ管理部40aは、アドレスAから1ページ目の画像データのサイズ分のデータを要求する。この要求に応じて、上位装置10から第2データ管理部40aに対して、1ページ目の色Yの画像データ(第2画像データの一例)が1度に転送される(SEQ411)。転送された画像データは、第2データ管理部40aの第2メモリ41aに格納される。なお、第2メモリ41aも、上位装置10から転送される画像データをprocessID毎に管理する。
以下、他の色C、M、及びKについても、上述のSEQ406〜SEQ411と同様の処理が繰り返され、まず、1ページ目の色Cの画像データが、上位装置10からデータ線17bを介して第1データ管理部30bに転送されて第1メモリ31bに格納されるとともに、上位装置10からデータ線18bを介して第2データ管理部40bに転送されて第2メモリ41bに格納される(SEQ412〜SEQ417)。続いて、1ページ目の色Mの画像データが、上位装置10からデータ線17cを介して第1データ管理部30cに転送されて第1メモリ31cに格納されるとともに、上位装置10からデータ線18cを介して第2データ管理部40cに転送されて第2メモリ41cに格納される(SEQ418〜SEQ423)。続いて、1ページ目の色Kの画像データが、上位装置10からデータ線17dを介して第1データ管理部30dに転送されて第1メモリ31dに格納されるとともに、上位装置10からデータ線18dを介して第2データ管理部40dに転送されて第2メモリ41dに格納される(SEQ424〜SEQ429)。
そして、1のプレーンの画像データの転送が終了すると、印刷制御部22は、画像データの受信完了の制御情報を上位装置10に送信する。
上位装置10は、1ページ目の色Yのプレーンの画像データの転送が終了すると、imageID=1と色情報Yellowとを含むデータ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する(図示省略)。また、第1データ管理部30aは、上位装置10からデータ線17aを介しての画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信し(SEQ430)、第2データ管理部40aは、上位装置10からデータ線18aを介しての画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信する(SEQ431)。印刷制御部22は、これらの通知に応じて、imageID=1と、色情報Yellowとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ432)。
以下、他の色C、M、及びKについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ430〜SEQ432と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(SEQ433〜SEQ441)。
そして、説明は図14−2に移り、印刷制御部22は、SEQ441で、1ページ目の最後の画像データ(色Kの画像データ)についてのデータ受信完了の制御情報を上位装置10に送信した後に、搬送制御部49に対して印刷の準備を指示する。搬送制御部49は、この指示に従い印刷用紙の印刷位置への搬送を開始する。
次に、上位装置10は、2ページ目の画像データの転送準備が完了すると、2ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ442)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=2と、2ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=2とを含む。印刷制御部22は、2ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて2ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。2ページ目の各色の画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=2、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=2、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。2ページ目の各色の画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=2、印刷形式=2UP、コピーカウント=2、コピーページ枚数=2、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定される。なお、この時点では、2ページ目の各色の画像データのいずれの印刷管理テーブルにもデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして、印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ443)。
全2ページの印刷を行う場合には、このSEQ442及びSEQ443の処理で印刷プロセス開始要求が完了することになる。このため上位装置10は、SEQ443で2ページ目の印刷プロセス開始要求に対する応答を受け取ると、ジョブ識別子jobID=1を指定したプロセス開始要求完了の制御情報を、印刷制御部22に対して送信する(SEQ444)。
続いて、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ445)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=2と、色Yを指定する色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=2、及び2ページ目の色Yの画像データのデータ転送元アドレスであるアドレスEを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ446)。
印刷制御部22は、imageID=2を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、2ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスEを設定し、画像出力先=1を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=1を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する。そして印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、2ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aに対して、processID=2、データ転送元アドレス=アドレスE、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1などを送信し、2ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ447)。
同様に、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスEを設定し、画像出力先=2を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第2印刷部39」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=2を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する。そして印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、2ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aに対して、processID=2、データ転送元アドレス=アドレスE、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1などを送信し、2ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(図示省略)。
第1データ管理部30aは、この要求を受けて、データ線17aを介して上位装置10に対して、2ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここでは、データ転送元アドレス=アドレスE、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1であるため、第1データ管理部30aは、アドレスEから2ページ目の画像データのサイズ分のデータを要求する。この要求に応じて、上位装置10から第1データ管理部30aに対して、2ページ目の色Yの画像データが1度に転送される(SEQ448)。転送された画像データは、第1データ管理部30aの第1メモリ31aに格納される。これにより、第1メモリ31aは、1ページ目の色Yの画像データと2ページ目の色Yの画像データとを管理する。
同様に、第2データ管理部40aは、この要求を受けて、データ線18aを介して上位装置10に対して、2ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここでは、データ転送元アドレス=アドレスE、xサイズ=2ページ目の画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、及びインクリメント回数=1であるため、第2データ管理部40aは、アドレスEから2ページ目の画像データのサイズ分のデータを要求する。この要求に応じて、上位装置10から第2データ管理部40aに対して、2ページ目の色Yの画像データが1度に転送される(図示省略)。転送された画像データは、第2データ管理部40aの第2メモリ41aに格納される。これにより、第2メモリ41aは、1ページ目の色Yの画像データと2ページ目の色Yの画像データとを管理する。
以下、2ページ目の色Cの画像データ、2ページ目の色Mの画像データ、及び2ページ目の色Kの画像データについても、SEQ445〜SEQ448と同様の処理が繰り返される(図示省略)。
また、上述と同様に、上位装置10は、1のプレーンの画像データの転送終了毎に、データ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する。印刷制御部22は、この制御情報に応答して、画像データの受信完了の制御情報を上位装置10に送信する。
図14−2の例では、第1データ管理部30dは、上位装置10からデータ線17dを介して2ページ目の色Kのプレーンの画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信している(SEQ454)。第2データ管理部40dは、上位装置10からデータ線18dを介して2ページ目の色Kのプレーンの画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信している(図示省略)。印刷制御部22は、これらの通知及び上位装置10からの2ページ目の色Kのプレーンの画像データのデータ転送完了の制御情報(図示省略)に応じて、imageID=2と、色情報Blackとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ455)。
なお、2ページ目の他の色Y、C、及びMについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ454〜SEQ455と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(図示省略)。
また、図14−2の例では、SEQ441の後に、印刷制御部22が搬送制御部49に対して印刷の準備を指示しており、これに対する印刷準備が完了した旨の応答が、SEQ448の後に、搬送制御部49から印刷制御部22に対して通知されている。印刷制御部22は、この通知を受信すると、processID=1とした印刷プロセス開始の制御情報、及びprocessID=2とした印刷プロセス開始の制御情報を、上位装置10に対して送信する(SEQ449、SEQ452)。これにより、上位装置10に対して、1ページ目〜2ページ目の印刷が可能となった旨が通知される。
なお、図14−2の例では、SEQ449の時点で、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dへの1ページ目の各色の画像データの転送が完了している。このため、印刷制御部22は、SEQ449の直後に第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dに対してprocessID=1とした印刷指示を通知している(SEQ450、SEQ451)。
また印刷制御部22は、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dへの2ページ目の各色の画像データの転送が完了すると(SEQ455参照)、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dに対してprocessID=2とした印刷指示を通知する(SEQ456、SEQ457)。
続いて、プリンタエンジン15においてSEQ450及びSEQ451の印刷指示に従い1ページ目の印刷が実行され、印刷用紙の給紙が開始される。プリンタエンジン15は、1ページ目の給紙開始を印刷制御部22に対して通知する(SEQ458)。印刷制御部22は、この通知を受信すると、上位装置10に対して、processID=1とする1ページ目の給紙が開始されたことを示す制御情報を送信する(SEQ459)。給紙が開始されると、プリンタエンジン15は、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dの動作を互いに同期させて、第1メモリ31a〜31d及び第2メモリ41a〜41dから1ページ目の色Y、C、M、Kの画像データをそれぞれ読み出す。そして、印刷用紙に対する1ページ目の各プレーンの印刷が順次行われる。
以下、2ページ目についても、上述のSEQ458〜SEQ459と同様の処理が繰り返され、印刷用紙に対する2ページ目の各プレーンの印刷が順次行われる(SEQ460〜SEQ461)。
また、プリンタエンジン15は、1ページ目の各色の印刷が終了し印刷用紙の1ページ目が排紙されると、その旨を印刷制御部22に通知する(SEQ462)。そして印刷制御部22は、この通知を受信すると、上位装置10に対して、processID=1とする1ページ目の印刷用紙が排紙されたことを示す制御情報を送信する(SEQ463)。
以下、2ページ目についても、上述のSEQ462〜SEQ463と同様の処理が繰り返され、印刷用紙の2ページ目が排紙されたことを示す制御情報が上位装置10に送信される(SEQ464〜SEQ465)。
続いて、SEQ466〜SEQ467までの処理は、図11−3に示すSEQ393〜SEQ394までの処理と同様である。
図14−1〜図14−2に示すシーケンスにおいて生成される印刷管理テーブルと印刷されるページとの関係を図15に示す。
図16−1〜図16−2は、本実施形態の印刷システム1による1UPでの連続ページ印刷処理の一例を示すシーケンス図であり、第1印刷部29及び第2印刷部39による1ページ〜2ページまでの連続ページ印刷のシーケンスを示している。なお、図16−1〜図16−2において、符号Eは、異なる図面間で対応する符号に処理が移行することを示す。
まず、SEQ500〜SEQ502までの処理は、図14−1に示すSEQ400〜SEQ402までの処理と同様である。
次に、上位装置10は、印刷制御部22に対して、印刷条件を示す制御情報を、制御線16を介して送信し、印刷条件を設定する(SEQ503)。印刷条件を示す制御情報は、図9を用いて説明したように、印刷種別、給排紙情報、印刷用紙サイズ(用紙幅など)、画像データサイズ、解像度及び階調、色情報、並びにコピーページ枚数などを含む。印刷制御部22は、印刷制御部22が有するメモリ(図示省略)に、受信した制御情報が示す印刷条件を保存する。そして、印刷制御部22は、メモリに保存した印刷条件の1つである印刷用紙サイズを用いて、印刷形式が1UPであると判定する。
次に、上位装置10は、1ページ目の画像データの転送準備が完了すると、1ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ504)。例えば、図17に示す画像データ215を転送準備が完了した1ページ目の画像データの一例として示す。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=1と、1ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=1とを含む。印刷制御部22は、1ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて1ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。
図16−1〜図16−2に示すシーケンスは、第1印刷部29及び第2印刷部39による1UPでの連続ページ印刷の例であり、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続され、メモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「1」、印刷形式が1UPであるため、印刷制御部22は、1UPでの連続ページ印刷と判断し、各ページの各色の画像データの印刷管理テーブルを2エントリずつ生成する。1ページ目の各色の画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=1、印刷形式=1UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1(連続ページ印刷を設定の一例)、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=1ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどが設定される。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズを設定するものとする。1ページ目の各色の画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=1、印刷形式=1UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=1ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどが設定される。なお、この時点では、1ページ目の各色の画像データのいずれの印刷管理テーブルにもデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして、印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ505)。
次に、印刷制御部22は、上位装置10に対して、印刷プロセス要求の制御情報を送信し、画像データを要求する。
まず、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ506)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=1と、色Yを指定する色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=1、及び1ページ目の画像データのデータ転送元アドレスであるアドレスAを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ507)。
印刷制御部22は、imageID=1を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、1ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスAを設定し、画像出力先=1を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=1を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する。そして印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、1ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aに対して、processID=1、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=1ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどを送信し、1ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ508)。
同様に、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスA’(アドレスA+第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ)を設定し、画像出力先=2を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第2印刷部39」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=2を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する。そして印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、1ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、1ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aに対して、processID=1、データ転送元アドレス=アドレスA’、xサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=1ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどを送信し、1ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ509)。
第1データ管理部30aは、この要求を受けて、データ線17aを介して上位装置10に対して、1ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここで、データ転送元アドレス=アドレスA、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、及びインクリメント回数=1ページ目の画像データの副走査方向のサイズである。このため、第1データ管理部30aは、まず、アドレスAから第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する。以降、第1データ管理部30aは、前回要求したデータの先頭から1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ分インクリメントし、インクリメントした部分のデータから第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する処理を、1ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分繰り返す。この要求に応じて、上位装置10から第1データ管理部30aに対して、1ページ目の色Yの画像データ(第1画像データの一例)が、1ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分の回数に分けて転送される(SEQ510)。この結果、上位装置10において転送準備が完了した1ページ目の画像データが図17に示す画像データ215である場合、図18に示す画像データ215−2が上位装置10から第1データ管理部30aに転送される。なお、画像データ215−2の分割データサイズ2が、第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズとなる。転送された画像データは、第1データ管理部30aの第1メモリ31aに格納される。なお、第1メモリ31aは、上位装置10から転送される画像データをprocessID毎に管理する。
同様に、第2データ管理部40aは、この要求を受けて、データ線18aを介して上位装置10に対して、1ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここで、データ転送元アドレス=アドレスA’、xサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、及びインクリメント回数=1ページ目の画像データの副走査方向のサイズである。このため、第2データ管理部40aは、まず、アドレスA’から、1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する。以降、第2データ管理部40aは、前回要求したデータの先頭から1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ分インクリメントし、インクリメントした部分のデータから1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する処理を、1ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分繰り返す。この要求に応じて、上位装置10から第2データ管理部40aに対して、1ページ目の色Yの画像データ(第2画像データの一例)が、1ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分の回数に分けて転送される(SEQ511)。この結果、上位装置10において転送準備が完了した1ページ目の画像データが図17に示す画像データ215である場合、図18に示す画像データ215−1が上位装置10から第2データ管理部40aに転送される。なお、画像データ215−1の分割データサイズ1が、1ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズとなる。転送された画像データは、第2データ管理部40aの第2メモリ41aに格納される。なお、第2メモリ41aも、上位装置10から転送される画像データをprocessID毎に管理する。
以下、他の色C、M、及びKについても、上述のSEQ506〜SEQ511と同様の処理が繰り返され、まず、1ページ目の色Cの画像データが、上位装置10からデータ線17bを介して第1データ管理部30bに転送されて第1メモリ31bに格納されるとともに、上位装置10からデータ線18bを介して第2データ管理部40bに転送されて第2メモリ41bに格納される(SEQ512〜SEQ517)。続いて、1ページ目の色Mの画像データが、上位装置10からデータ線17cを介して第1データ管理部30cに転送されて第1メモリ31cに格納されるとともに、上位装置10からデータ線18cを介して第2データ管理部40cに転送されて第2メモリ41cに格納される(SEQ518〜SEQ523)。続いて、1ページ目の色Kの画像データが、上位装置10からデータ線17dを介して第1データ管理部30dに転送されて第1メモリ31dに格納されるとともに、上位装置10からデータ線18dを介して第2データ管理部40dに転送されて第2メモリ41dに格納される(SEQ524〜SEQ529)。
そして、1のプレーンの画像データの転送が終了すると、印刷制御部22は、画像データの受信完了の制御情報を上位装置10に送信する。
上位装置10は、1ページ目の色Yのプレーンの画像データの転送が終了すると、imageID=1と色情報Yellowとを含むデータ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する(図示省略)。また、第1データ管理部30aは、上位装置10からデータ線17aを介しての画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信し(SEQ530)、第2データ管理部40aは、上位装置10からデータ線18aを介しての画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信する(SEQ531)。印刷制御部22は、これらの通知に応じて、imageID=1と、色情報Yellowとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ532)。
以下、他の色C、M、及びKについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ530〜SEQ532と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(SEQ533〜SEQ541)。
そして、説明は図16−2に移り、印刷制御部22は、SEQ541で、1ページ目の最後の画像データ(色Kの画像データ)についてのデータ受信完了の制御情報を上位装置10に送信した後に、搬送制御部49に対して印刷の準備を指示する。搬送制御部49は、この指示に従い印刷用紙の印刷位置への搬送を開始する。
次に、上位装置10は、2ページ目の画像データの転送準備が完了すると、2ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を、制御線16を介して印刷制御部22に送信する(SEQ542)。印刷プロセス開始の制御情報は、当該プロセスを識別するためのプロセス識別番号processID=2と、2ページ目を構成する画像を示す画像識別番号imageID=2とを含む。印刷制御部22は、2ページ目の印刷プロセス開始の制御情報を受信すると、メモリに保存されている印刷条件を用いて2ページ目の各色の画像データの印刷管理テーブルを生成する。
2ページ目の各色の画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=2、印刷形式=1UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=2ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどが設定される。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズを設定するものとする。2ページ目の各色の画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=2、印刷形式=1UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=2ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどが設定される。なお、この時点では、2ページ目の各色の画像データのいずれの印刷管理テーブルにもデータ転送元アドレス及び画像出力先は設定されていない。そして、印刷制御部22は、上位装置10からの印刷プロセス開始に対する応答である印刷プロセス開始の制御情報を上位装置10に送信する(SEQ543)。
全2ページの印刷を行う場合には、このSEQ542及びSEQ543の処理で印刷プロセス開始要求が完了することになる。このため上位装置10は、SEQ543で2ページ目の印刷プロセス開始要求に対する応答を受け取ると、ジョブ識別子jobID=1を指定したプロセス開始要求完了の制御情報を、印刷制御部22に対して送信する(SEQ544)。
続いて、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データを要求する印刷プロセス要求の制御情報を、上位装置10に対して制御線16を介して送信する(SEQ545)。印刷プロセス要求の制御情報は、processID=2と、色Yを指定する色情報Yellowとを含む。上位装置10は、印刷プロセス要求の制御情報に対する応答として、imageID=2、及び2ページ目の色Yの画像データのデータ転送元アドレスであるアドレスEを含む印刷プロセス要求の制御情報を印刷制御部22に送信する(SEQ546)。
印刷制御部22は、imageID=2を含む印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、2ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスEを設定し、画像出力先=1を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=1を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する。そして印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、2ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの1エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第1印刷部29の第1データ管理部30aに対して、processID=2、データ転送元アドレス=アドレスE、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、及びインクリメント回数=2ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどを送信し、2ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ547)。
同様に、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=アドレスE’(アドレスE+第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ)を設定し、画像出力先=2を設定する。ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第2印刷部39」に設定されているため、印刷制御部22は、画像出力先=2を設定するものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する。そして印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルに基づいて、2ページ目の色Yの画像データを上位装置10から色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aへ転送させる。具体的には、印刷制御部22は、2ページ目の色Yの画像データの2エントリ目の印刷管理テーブルを参照して、色Yに対応する第2印刷部39の第2データ管理部40aに対して、processID=2、データ転送元アドレス=アドレスE’、xサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、及びインクリメント回数=2ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどを送信し、2ページ目の色Yの画像データの転送を開始するよう要求する(図示省略)。
第1データ管理部30aは、この要求を受けて、データ線17aを介して上位装置10に対して、1ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここで、データ転送元アドレス=アドレスE、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、及びインクリメント回数=2ページ目の画像データの副走査方向のサイズである。このため、第1データ管理部30aは、まず、アドレスEから第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する。以降、第1データ管理部30aは、前回要求したデータの先頭から2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ分インクリメントし、インクリメントした部分のデータから第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する処理を、2ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分繰り返す。この要求に応じて、上位装置10から第1データ管理部30aに対して、2ページ目の色Yの画像データが、2ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分の回数に分けて転送される(SEQ548)。転送された画像データは、第1データ管理部30aの第1メモリ31aに格納される。これにより、第1メモリ31aは、1ページ目の色Yの画像データと2ページ目の色Yの画像データとを管理する。
同様に、第2データ管理部40aは、この要求を受けて、データ線18aを介して上位装置10に対して、2ページ目の色Yのプレーンの画像データを要求する(図示省略)。ここで、データ転送元アドレス=アドレスE’、xサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ、及びインクリメント回数=2ページ目の画像データの副走査方向のサイズである。このため、第2データ管理部40aは、まず、アドレスE’から、2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する。以降、第2データ管理部40aは、前回要求したデータの先頭から2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ分インクリメントし、インクリメントした部分のデータから2ページ目の画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ分のデータを要求する処理を、2ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分繰り返す。この要求に応じて、上位装置10から第2データ管理部40aに対して、2ページ目の色Yの画像データが、2ページ目の画像データの副走査方向のサイズ分の回数に分けて転送される(図示省略)。転送された画像データは、第2データ管理部40aの第2メモリ41aに格納される。これにより、第2メモリ41aは、1ページ目の色Yの画像データと2ページ目の色Yの画像データとを管理する。
以下、2ページ目の色Cの画像データ、2ページ目の色Mの画像データ、及び2ページ目の色Kの画像データについても、SEQ545〜SEQ548と同様の処理が繰り返される(図示省略)。
また、上述と同様に、上位装置10は、1のプレーンの画像データの転送終了毎に、データ転送完了の制御情報を印刷制御部22に対して送信する。印刷制御部22は、この制御情報に応答して、画像データの受信完了の制御情報を上位装置10に送信する。
図16−2の例では、第1データ管理部30dは、上位装置10からデータ線17dを介して2ページ目の色Kのプレーンの画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信している(SEQ554)。第2データ管理部40dは、上位装置10からデータ線18dを介して2ページ目の色Kのプレーンの画像データの転送が終了すると、その旨を示す通知を印刷制御部22に対して送信している(図示省略)。印刷制御部22は、これらの通知及び上位装置10からの2ページ目の色Kのプレーンの画像データのデータ転送完了の制御情報(図示省略)に応じて、imageID=2と、色情報Blackとを含むデータ受信完了の制御情報を上位装置10に対して送信する(SEQ555)。
なお、2ページ目の他の色Y、C、及びMについても、各画像データの転送終了に伴い上述のSEQ554〜SEQ555と同様の処理が繰り返され、上位装置10に対してデータ受信完了の制御情報が送信される(図示省略)。
また、図16−2の例では、SEQ541の後に、印刷制御部22が搬送制御部49に対して印刷の準備を指示しており、これに対する印刷準備が完了した旨の応答が、SEQ548の後に、搬送制御部49から印刷制御部22に対して通知されている。印刷制御部22は、この通知を受信すると、processID=1とした印刷プロセス開始の制御情報、及びprocessID=2とした印刷プロセス開始の制御情報を、上位装置10に対して送信する(SEQ549、SEQ552)。これにより、上位装置10に対して、1ページ目〜2ページ目の印刷が可能となった旨が通知される。
なお、図16−2の例では、SEQ549の時点で、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dへの1ページ目の各色の画像データの転送が完了している。このため、印刷制御部22は、SEQ549の直後に第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dに対してprocessID=1とした印刷指示を通知している(SEQ550、SEQ551)。
また印刷制御部22は、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dへの2ページ目の各色の画像データの転送が完了すると(SEQ555参照)、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dに対してprocessID=2とした印刷指示を通知する(SEQ556、SEQ557)。
続いて、プリンタエンジン15においてSEQ550及びSEQ551の印刷指示に従い1ページ目の印刷が実行され、印刷用紙の給紙が開始される。プリンタエンジン15は、1ページ目の給紙開始を印刷制御部22に対して通知する(SEQ558)。印刷制御部22は、この通知を受信すると、上位装置10に対して、processID=1とする1ページ目の給紙が開始されたことを示す制御情報を送信する(SEQ559)。給紙が開始されると、プリンタエンジン15は、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dの動作を互いに同期させて、第1メモリ31a〜31d及び第2メモリ41a〜41dから1ページ目の色Y、C、M、Kの画像データをそれぞれ読み出す。そして、印刷用紙に対する1ページ目の各プレーンの印刷が順次行われる。
以下、2ページ目についても、上述のSEQ558〜SEQ559と同様の処理が繰り返され、印刷用紙に対する2ページ目の各プレーンの印刷が順次行われる(SEQ560〜SEQ561)。
また、プリンタエンジン15は、1ページ目の各色の印刷が終了し印刷用紙の1ページ目が排紙されると、その旨を印刷制御部22に通知する(SEQ562)。そして印刷制御部22は、この通知を受信すると、上位装置10に対して、processID=1とする1ページ目の印刷用紙が排紙されたことを示す制御情報を送信する(SEQ563)。
以下、2ページ目についても、上述のSEQ562〜SEQ563と同様の処理が繰り返され、印刷用紙の2ページ目が排紙されたことを示す制御情報が上位装置10に送信される(SEQ564〜SEQ565)。
続いて、SEQ566〜SEQ567までの処理は、図14−2に示すSEQ466〜SEQ467までの処理と同様である。
図16−1〜図16−2に示すシーケンスにおいて生成される印刷管理テーブルと印刷されるページの関係を図19に示す。
なお本実施形態では説明を省略しているが、第1印刷部29のみによる1UPでの1ページ〜2ページまでの連続ページ印刷において生成される印刷管理テーブルと印刷されるページの関係を図20に示す。
図21は、本実施形態のプリンタ装置13の電源起動時に行われる初期処理の一例を示すフローチャートであり、上述したシーケンス(図11−1〜図11−3に示すシーケンス、図14−1〜図14−2に示すシーケンス、及び図16−1〜図16−2に示すシーケンス)が開始される前に実行される。
まず、プリンタ装置13の電源が起動されると、プリンタエンジン15は、ヘッドの配置構成を検出する(ステップS100)。具体的には、プリンタエンジン15は、ハードウェアスイッチなどの状態から第2印刷部39の接続の有無を検出することにより、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続されて印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であるか、第1ヘッド35のみが印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であるかを検出する。
続いて、印刷制御部22は、印刷制御部22が有するメモリ(図示省略)を初期化する(ステップS102)。
図22は、本実施形態の印刷制御部22で行われる印刷形式判定処理の一例を示すフローチャートであり、図11−1に示すシーケンスのSEQ303、図14−1に示すシーケンスのSEQ403、及び図16−1に示すシーケンスのSEQ503などで実行される。
まず、印刷制御部22は、上位装置10から制御線16を介して印刷条件を示す制御情報を受信し、受信した制御情報が示す印刷条件を印刷制御部22が有するメモリに格納する(ステップS110)。
続いて、印刷制御部22は、図21のフローチャートのステップS100で検出したヘッドの配置構成、及びメモリに格納した印刷条件のうちの用紙幅や解像度などを用いて、主走査方向の最大出力サイズ/2≦用紙幅が成立するか否か確認する(ステップS112)。
そして、主走査方向の最大出力サイズ/2≦用紙幅が成立する場合(ステップS112でYes)、印刷制御部22は、印刷形式を2UPに設定し、メモリに格納する(ステップS114)。
一方、主走査方向の最大出力サイズ/2≦用紙幅が成立しない場合(ステップS112でNo)、印刷制御部22は、印刷形式を1UPに設定し、メモリに格納する(ステップS116)。
図23は、本実施形態の印刷制御部22で行われる印刷管理テーブル設定処理の一例を示すフローチャートであり、図11−1に示すシーケンスのSEQ309〜SEQ310、SEQ313〜SEQ314、SEQ317〜SEQ318、SEQ321〜SEQ322、SEQ325〜SEQ326、SEQ329〜SEQ330、SEQ333〜SEQ334、SEQ337〜SEQ338、図11−2に示すシーケンスのSEQ362〜SEQ363などで実行される。つまり、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続されて印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であり、印刷形式が2UPであり、印刷制御部22のメモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「1」である場合に実行される。
まず、印刷制御部22は、図23に示す印刷管理テーブル設定処理を実行する前に、該当ページの各色の画像データの印刷管理テーブルを生成しており、印刷管理テーブルには、PBID=該当ページ、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=該当ページの画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定されている。
続いて、印刷制御部22は、上位装置10から印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が第1印刷部29での印刷を示す「第1印刷部29」に設定されているか否かを確認する(ステップS130)。
印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されている場合(ステップS130でYes)、印刷制御部22は、該当色の画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=上位装置10から受信したアドレス、画像出力先=1を設定し、第1印刷部29用の該当色の画像データの印刷管理テーブルを設定する(ステップS132)。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する(図示省略)。そして印刷制御部22は、第1印刷部29用の該当色の画像データの印刷管理テーブルに基づいて、第1印刷部29に対して、該当ページの該当色の画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ134)。
一方、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が「第1印刷部29」に設定されていない(「第2印刷部39」に設定されている)場合(ステップS130でNo)、印刷制御部22は、該当色の画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=上位装置10から受信したアドレス、画像出力先=2を設定し、第2印刷部39用の該当色の画像データの印刷管理テーブルを設定する(ステップS136)。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する(図示省略)。そして印刷制御部22は、第2印刷部39用の該当色の画像データの印刷管理テーブルに基づいて、第2印刷部39に対して、該当ページの該当色の画像データの転送を開始するよう要求する(SEQ138)。
図24は、本実施形態の印刷制御部22で行われる印刷管理テーブル設定処理の一例を示すフローチャートであり、図14−1に示すシーケンスのSEQ407〜SEQ409、SEQ413〜SEQ415、SEQ419〜SEQ421、SEQ425〜SEQ427、図14−2に示すシーケンスのSEQ446〜SEQ447、図16−1に示すシーケンスのSEQ507〜SEQ509、SEQ513〜SEQ515、SEQ519〜SEQ521、SEQ525〜SEQ527、図16−2に示すシーケンスのSEQ546〜SEQ547などで実行される。つまり、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続されて印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であり、印刷形式が2UPであり、印刷制御部22のメモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「2」など2以上である場合や、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続されて印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であり、印刷形式が1UPである場合などに実行される。
まず、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続されて印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であり、印刷形式が2UPであり、印刷制御部22のメモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「2」である場合について説明する。
印刷制御部22は、図24に示す印刷管理テーブル設定処理を実行する前に、該当ページの各色の画像データの印刷管理テーブルを2エントリ生成しており、1エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=該当ページ、印刷形式=2UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=2、xサイズ=該当ページの画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定されている。また2エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=該当ページ、印刷形式=2UP、コピーカウント=2、コピーページ枚数=2、xサイズ=該当ページの画像データのサイズ、インクリメントサイズ=0、インクリメント回数=1などが設定されている。
続いて、印刷制御部22は、上位装置10から印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、1エントリ目の該当色の画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=上位装置10から受信したアドレス、画像出力先=1を設定し、第1印刷部29用の該当色の画像データの印刷管理テーブルを設定する(ステップS140)。なお、ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が第1印刷部29での印刷を示す「第1印刷部29」に設定されているものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する(図示省略)。そして印刷制御部22は、第1印刷部29用の該当色の画像データの印刷管理テーブルに基づいて、第1印刷部29に対して、該当ページの該当色の画像データの転送を開始するよう要求する(ステップS142)。
続いて、印刷制御部22は、2エントリ目の該当色の画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=上位装置10から受信したアドレス、画像出力先=2を設定し、第2印刷部39用の該当色の画像データの印刷管理テーブルを設定する(ステップS144)。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する(図示省略)。そして印刷制御部22は、第2印刷部39用の該当色の画像データの印刷管理テーブルに基づいて、第2印刷部39に対して、該当ページの該当色の画像データの転送を開始するよう要求する(ステップS146)。
次に、第1ヘッド35及び第2ヘッド45が直列に接続されて印刷用紙の搬送方向に対して並列に配置された構成であり、印刷形式が1UPであり、印刷制御部22のメモリに保存されている印刷条件のコピーページ枚数が「1」である場合について説明する。
印刷制御部22は、図24に示す印刷管理テーブル設定処理を実行する前に、該当ページの各色の画像データの印刷管理テーブルを2エントリ生成しており、1エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=該当ページ、印刷形式=1UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=1、xサイズ=第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=該当ページの画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=該当ページ目の画像データの副走査方向のサイズなどが設定されている。また2エントリ目の印刷管理テーブルには、PBID=該当ページ、印刷形式=1UP、コピーカウント=1、コピーページ枚数=2、xサイズ=該当ページの画像データの主走査方向のサイズ−第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、インクリメントサイズ=該当ページの画像データの主走査方向のサイズ、インクリメント回数=該当ページの画像データの副走査方向のサイズなどが設定されている。
続いて、印刷制御部22は、上位装置10から印刷プロセス要求の制御情報を受信すると、印刷制御部22は、1エントリ目の該当色の画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=上位装置10から受信したアドレス、画像出力先=1を設定し、第1印刷部29用の該当色の画像データの印刷管理テーブルを設定する(ステップS140)。なお、ここでは、印刷制御部22のメモリ上で管理されている現在の画像出力先が第1印刷部29での印刷を示す「第1印刷部29」に設定されているものとする。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第2印刷部39」に更新する(図示省略)。そして印刷制御部22は、第1印刷部29用の該当色の画像データの印刷管理テーブルに基づいて、第1印刷部29に対して、該当ページの該当色の画像データの転送を開始するよう要求する(ステップS142)。
続いて、印刷制御部22は、2エントリ目の該当色の画像データの印刷管理テーブルに、データ転送元アドレス=上位装置10から受信したアドレス+第1印刷部29で出力できる主走査方向の最大データサイズ、画像出力先=2を設定し、第2印刷部39用の該当色の画像データの印刷管理テーブルを設定する(ステップS144)。この後、印刷制御部22は、現在の画像出力先を「第1印刷部29」に更新する(図示省略)。そして印刷制御部22は、第2印刷部39用の該当色の画像データの印刷管理テーブルに基づいて、第2印刷部39に対して、該当ページの該当色の画像データの転送を開始するよう要求する(ステップS146)。
以上のように本実施形態では、プリンタエンジン15に第2印刷部39を取り付けて印刷することができるため、印刷用紙の搬送速度の高速化などを行わずに印刷の生産性を向上させることができる。特に本実施形態では、印刷制御部22で生成された印刷管理テーブルに基づいて、上位装置10から第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dへの画像データの転送が行われる。このため、上位装置10は、印刷管理テーブルで設定された内容に従って画像データを転送すればよいので、第2印刷部39の有無を意識しないで済む。つまり、プリンタエンジン15に第2印刷部39を取り付ける場合であっても上位装置10の制御内容に変更を加える必要がない。従って本実施形態によれば、簡易な制御で印刷の生産性をより向上させることができる。また本実施形態によれば、プリンタエンジン15に第2印刷部39を取り付けることにより、従来の印刷サイズよりも幅の広い印刷にも対応できる。
(変形例)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施形態では、印刷制御部22が、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dそれぞれに、対応する印刷管理テーブルの内容を通知し、第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dが通知された内容に従って上位装置10に対して画像データの転送を要求する例について説明した。但し、画像データの転送手法は、これに限定されるものではなく、印刷制御部22が、印刷管理テーブルの内容を上位装置10に通知し、上位装置10が通知された内容に従って第1データ管理部30a〜30d及び第2データ管理部40a〜40dに対して画像データを転送するようにしてもよい。