JP5795014B2 - 反射鏡支持機構 - Google Patents

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Description

本発明は、人工衛星等の宇宙航行体に搭載して使用する光学望遠鏡等に用いられる反射鏡支持機構に関するものである。
従来の反射鏡支持機構としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この反射鏡支持機構は、望遠鏡の反射鏡の最外周の側面3箇所に設けられて反射鏡を支持する支持機構であって、上記反射鏡の円周接線方向の軸まわりに弾性回転する複数の弾性体軸受の回転変形によって、上記反射鏡の半径方向の熱変形を弾性的に支持するものとなっている。
さらに、別の従来の反射鏡支持機構としては、例えば、非特許文献1に開示されたものがある。この反射鏡支持機構では、鏡を光軸方向(アキシャル方向)に支持するアキシャル支持機構と、光軸に対する法面に平行な面内方向(ラテラル方向)に支持するラテラル支持機構とを備える。鏡は、アキシャル支持機構とラテラル支持機構とによって、全体として空間的な剛体運動の6自由度(並進3方向および回転3方向)が過不足無く拘束される条件になるように、支持されている。アキシャル支持機構は、鏡の裏面で鏡をアキシャル方向に支持しており、ラテラル支持機構は、鏡の側面で鏡をラテラル方向に支持している。アキシャル支持機構は、ラテラル支持機構による拘束と干渉しないように、ラテラル方向には極めて柔らかい構造となっており、原理的にはアキシャル方向の力のみを発生し、多数のポイントにおいて、アキシャル方向に鏡を支える構造となっている。
特開2002−122770号公報
H.Bittner、他3名による、「SOFIA Primary Mirror Assembly:Structural Properties and Optical Performance」、Proceedings of SPIE,Vol.4857(2003)におけるP266〜273
しかしながら、上述した特許文献1に開示の構成では、最外周の側面3箇所で鏡を支持しているので、鏡が大型(大径)となった場合には、光軸方向に重力が作用したときの鏡面の重力による変形量が大きくなりやすく、また三角形状の非点収差が大きく生じやすいという問題があった。人工衛星搭載用の鏡においては、運用中は無重力環境にて使用されるため重力変形は生じないが、地上で製造し、試験を行う際には、重力の作用から逃れることは不可能であり、この重力による変形量が大きいと、地上での光学計測による試験が困難になるなどの製造上の問題が生ずる。
また、このような反射鏡支持機構にあっては、3箇所のみで鏡を支持しているために、鏡が大型化すると、この鏡を搭載した人工衛星のロケットによる打上時に作用する加速度や振動等による荷重が支持点である3箇所に集中するため、鏡や支持点に発生する応力が強度限界を超えて破壊に至りやすいという問題が生じる。
一方、上述した非特許文献1に開示の構成では、鏡の重量を分散して支える多数のアキシャル支持機構の支持点は、互いに干渉が生じて、鏡と支持機構との熱膨張差などにより鏡面を変歪させてしまうといった問題を避けるため、それぞれラテラル方向には柔軟に変形可能でなければならない。そのため、ラテラル支持機構を別途設けることが必要であったので、全体として支持機構が複雑になり、部品点数が増加、製造コストの増加、重量の増大といった問題が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、鏡が大型化した場合でも、重力による鏡面変形量の増大を防止し、さらに支持構造体と鏡との相対的な熱変形や位置ずれが生じても鏡面が変形することを防止することができる反射鏡支持機構を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明の反射鏡支持機構は、それぞれの支持機構ユニットが1つの固定部と6つの鏡面接合パッドとを有している、3つの前記支持機構ユニットを備え、前記支持機構ユニットはそれぞれ、2つの第一の支持部材と、6つの第二の支持部材とを含み、前記2つの第一の支持部材はそれぞれ、その一端側において、前記固定部に接続されており、前記2つの第一の支持部材のそれぞれの他端側には、対応する3つの前記第二の支持部材の一端側が接続されており、前記6つの第二の支持部材のそれぞれの他端側には、対応する前記鏡面接合パッドが設けられており、前記3つの支持機構ユニットは全体でみて、前記鏡面接合パッドのそれぞれと、対応する前記第二の支持部材との間、前記第二の支持部材のそれぞれと、対応する前記第一の支持部材との間、及び、前記第一の支持部材のそれぞれと、対応する前記固定部との間、それぞれに、少なくとも一つのモーメント解放機構が設けられていることで、静定構造をなしている。
本発明によれば、鏡が大型化した場合でも、重力による鏡面変形量の増大を防止し、さらに支持構造体と鏡との相対的な熱変形や位置ずれが生じても鏡面が変形することを防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る反射鏡支持機構の外観を示す斜視図である。 図1の反射鏡支持機構における支持機構ユニット一式の外観を示す斜視図である。 本実施の形態1による反射鏡支持機構における鏡面接合パッドの配置を、鏡の内部構造のリブ配置との相対関係において示した模式図である。 本発明の実施の形態2による反射鏡支持機構における支持機構ユニット一式の外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3による反射鏡支持機構の支持機構ユニット一式の外観を示す斜視図である。
以下、本発明に係る反射鏡支持機構の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による反射鏡支持機構の外観を示す斜視図である。反射鏡支持機構は、鏡と、反射鏡支持機構ユニットとを含んでいる。鏡1は、人工衛星搭載用として加工され宇宙空間で使用される反射鏡であり、たとえば、基本構造として、三角格子状のリブの組合せによって構成されたコア部と、反射面を形成された表面部と、平面的な裏面部とによって構成された鏡が用いられている。なお、図1は、鏡1を斜め裏側方向から見た斜視図となっている。
ここで説明の便宜のため、鏡1の光軸方向をZ軸とし、それに直交する2軸の方向をX軸及びY軸とし、さらに、X軸及びY軸も相互に直交するものとする。そして、Z軸方向は、アキシャル方向、X軸及びY軸方向はそれぞれ、ラテラル方向と称する。なお、X軸及びY軸は、それ自体が具体的に何れの方向を指向しているかは重要ではなく、光軸方向からアキシャル方向が定まり、そのアキシャル方向を法線とする面内に相互直交する任意の2方向を便宜上、観念しているものである。
反射鏡支持機構は、3組の支持機構ユニット2を備えている。3組の支持機構ユニット2は、鏡1の裏面に接着等の方法により接合されている。支持機構ユニット2それぞれの下端部2a(鏡との接合点との反対側の端部)は、支持台に固定されている。なお、図1においては、図を見やすくするために支持台は図示省略しているが、支持台の構成は周知の態様でよい。
図2は、1組の支持機構ユニットに関する斜視図である。支持機構ユニット2は、基本的な構成部材として、第一の支持部材4を2本、第二の支持部材5を6本(第一の支持部材4の各々に対して3本ずつ)、有している。2本の第一の支持部材4の各々の一端(図では下端)は、固定部6を介して支持台(図示せず)に集約されて固定されており、他端(図では上端)は、結節部8に結合されている。また、第一の支持部材4の両端部には、モーメント解放機構の役割をなすヒンジ9が各々具備されている。本実施の形態1では、一例であるが、ヒンジ9は、部材に対して、直交する2方向から切り欠きを入れて局部的に厚さの薄いくびれ部分を形成し、曲げ抵抗を弱くする方法で曲げモーメントの伝達を遮断又は低減する、いわゆる「弾性ヒンジ」を設ける加工を施したものとなっている。なお、モーメント解放機構を実現する手段としては、弾性ヒンジのほかに、ころがり軸受け、すべり軸受け等を用いてもよい。また、それらの軸受けには、1軸回転タイプのものを多段に組み合わせたものを用いてもよいし、球面型のものを用いてもよい。
第二の支持部材5は、片端において、結節部8の1個に対して3本ずつ、集約されて結合されている。一端が結節部8に結合された第二の支持部材5それぞれの他端は、鏡面接合パッド7を介して、鏡1の裏面に、接着などの手段によって結合されている。
また、これら第二の支持部材5の両端には、第一の支持部材4と同様に、ヒンジ11,12を具備している。ヒンジ11は、鏡面接合パッド7側のヒンジであり、ヒンジ12は、結節部8側のヒンジである。ここにおいて、ヒンジ11の回転軸は、ラテラル方向にあって(すなわちX−Y面内にあって)、互いに直交する2軸を有している。一方、ヒンジ12の回転軸は、ラテラル方向にある任意の1軸となっている。但し、1個の結節部8に集約されている3本の部材のヒンジ12の回転軸は、互いに平行ではない。本例では、1個の結節部8に集約されている3本の部材のヒンジ12の回転軸は、X−Y面内にあってそれぞれの支持部材5の中心軸線に直交する配置となっている。
換言すると、3組の支持機構ユニットそれぞれは、バイポッド型(2分岐タイプ)の第一の支持部材4からなる下層(支持台側の層)と、トリポッド型(3分岐タイプ)の第二の支持部材5からなる上層(鏡側の層)とを階層的に合わせた静定トラス構造を有する。
鏡面接合パッド7は、各々が鏡1の裏面に接着接合される平面(接着面)を有し、外界からの荷重が作用していない状態では、それぞれの接着面が鏡1の裏面形状に合致するように配設されている。
図3は、本実施の形態1による反射鏡支持機構における鏡面接合パッドの配置を、鏡の内部構造のリブ配置との相対関係において示した模式図である。図3には、鏡1を、その厚さの中間部でX−Y面に平行に切断した断面が示されている。
本実施の形態1では、鏡1は、三角格子状のリブ23の組合せによって構成されたコア部と、反射面を形成された表面部と、平面を形成する裏面部とが一体構成されたものとなっており、図3では、そのコア部におけるリブ23の断面パターンが見えている。なお、リブ23は、図3の三角形状格子のすべての部材に相当するが、図の煩雑化を避けるため、引き出し線は1箇所のみ記入している。また同じく図の煩雑化を避けるため、ハッチングは省略している。
図3における参照符号21は、アキシャル方向から投影的にみて、鏡面接合パッド7と鏡1とが接合する部位を示しており、図3では、当該部位21を、コア部のリブパターンとの関係において示している。なお、この図は、投影方向の相対位置を示すものであり、実際に鏡面接合パッド7が接着接合される相手面は、鏡1の裏面部である。
鏡面接合パッド7と鏡1との接合がなされる部位21は、鏡1の強度を確保する観点から鏡1が軽量化加工されている場合には、鏡内部のリブ構造の交点位置に合致させることが得策である。リブ構造の交点位置にて接着接合することにより、支持脚である支持部材から鏡に加わる力を、鏡1においてリブ23に沿って多方向に分散させることができ、鏡1に発生する応力を低減することが可能となるからである。このため、本実施の形態1では、図3に示されるように、接合部位21は、リブ23の交点位置に設けられる。
また、図3における参照符号22a,22b,22cのそれぞれは、1個の結節部8に集約される3本の支持部材5につながる3個の鏡面接合パッド7のグループを示す包絡円を現している。また、参照符号22a,22b,22cの小文字アルファベットの添字毎に、一組の支持機構ユニット2の第一の支持部材4の二本分(6個の鏡面接合パッド7)が対応している。それぞれの包絡円22a,22b,22cに囲まれる3個の接合部位21が1個の結節部8につながり、2個の包絡円22a,22a、2個の包絡円22b,22b、2個の包絡円22c,22cがそれぞれでペアとなって、対応する1組の支持機構ユニット2につながる。
このような構成によれば、支持機構は、トラス構造の機能を有する支持部材を組み合わせた静定構造でありながら、鏡と支持機構との接合点(接合部位21)の個数を3×6=18点とすることができ、従来の支持方法と比較して多数の点で接合して鏡を支持できる。このため、アキシャル方向に重力が作用する場合の変形量を低減できるメリットや、外界からの荷重が作用した場合の接合強度を高く維持できるメリットが得られる。これらのメリットは、特に人工衛星に搭載して打ち上げる鏡支持構造において、地上での光学性能試験を容易にしたり、打ち上げ時に鏡が破損したりすることを防止するために極めて有効である。しかも、本実施の形態1の支持機構は、鏡1の剛体的空間移動の6自由度を過不足無く拘束する静定構造となっていることから、支持台と鏡との熱膨張の差による相対的な変位に起因し、及び/又は、支持台そのものの変形に起因する等して、固定部6が移動したり傾いたりしても、鏡1は剛体的に変位するのみであって、鏡面形状が歪ませられることはない。
また、支持点の個数を多くしている非特許文献1による従来の鏡支持機構では、ラテラル方向には柔軟な多数点のアキシャル支持機構と、ラテラル方向の拘束機構とを、別々に設けなければならず、構造が複雑になることから、非特許文献1の機構は、簡素・軽量が求められる人工衛星用の鏡支持機構としては適当ではなかった。これに対し、本実施の形態1では、支持機構ユニット2を構成する各部材は、原理的に軸力に対して抗するトラス構造となっており、鏡1に対するアキシャル方向の荷重に対しても、ラテラル方向の荷重に対しても、剛に抗することができ、簡単な構造で両方向の荷重に対する保持を実現できる。
さらに、本実施の形態1において、第二の支持部材5の下端のヒンジ12が1軸回転タイプであることは、本支持機構が静定構造であることを厳密に確保するために、有効な手段である。以下、これに関し説明する。
実際的な構造においては、結節部8に集約される部材の各々のヒンジが、理想的なトラス構造のように1点で交わることは困難であり、結節部の仮想中心(仮想的な1点の交点)のまわりに、部材の太さやヒンジの大きさに依存する、オフセットを有する。すなわち、現実的な構造では、結節部は、概念的な「点」ではなく、ある有限な大きさ(空間的ひろがり)を持つものとなる。この結節部まわりのヒンジのオフセットを考慮すると、各ヒンジの各々の回転軸まわりの剛性がほぼゼロであるとすれば、仮に、上述したヒンジ12が2軸回転タイプであったとすると、厳密には上述した支持機構は、静定ではなくなり、機構としての運動自由度の拘束が不足な、「不安定構造」となる。不安定構造となれば、支持機構全体として鏡を保持したときの剛性が著しく低くなり、鏡の保持を安定して行うことができなくなる。これに対し、本実施の形態1ではヒンジ12を1軸回転タイプとすることにより、支持機構は全体として静定構造となり、不安定構造となることを防止し、かつ、鏡に余分な歪みを与えずに保持することが可能となる。
なお、前記のように運動自由度の拘束が不足で不安定構造になるという問題を回避する方法としては、上記実施の形態1のようにヒンジ12を1軸回転タイプにするという方法が有効であるが、別の方法として、ヒンジ12を2軸回転タイプとしつつも、そのうちの1軸の回転軸まわりの剛性を比較的高く設定し、その曲げ剛性による保持効果によって、鏡を保持したときの剛性の低下(不安定構造となること)を防止する方法もある。原理的には、後者の方法において、「比較的曲げ剛性を高く設定する」側のヒンジの剛性を極限まで高くした構成が、前者すなわち本実施例であるといえる。
さらに、本実施の形態1によれば、鏡1を支持する部材の結合のトポロジーは不変のまま、結節部8の空間位置を、接合部位21の位置や固定部6の位置とは独立に設定できるというメリットがある。このことによって、支持台の設計上の都合によって固定部6の位置が先に決定され、また、鏡の製造上の都合によって接合部位21の位置あるいはリブ配置が先に決定されていたとしても、結節部8の位置を自在に設計変更・設定することが可能になる。これにより、結節部8の位置を設計最適化操作(有限要素法を用いた構造解析ツールなどを用い、適切な最適化アルゴリズムを適用することによって実現可能)することによって、重力による鏡面の変形量をより小さくしたり、鏡面の変形パターンを所望のパターンになるようにしたり、接合部位21に作用する負荷をより低減したりすることができるようになる。
なお、本実施の形態1では、ヒンジ9およびヒンジ11,12に、ねじりモーメント解放機構を独立に設けることを示さなかったが、これらのヒンジには、曲げモーメント解放機能を有する切り欠き型の弾性ヒンジが用いられていることから、これらのヒンジは、少量のねじりに対しても弾性変形することによって、ねじりモーメントの伝達を遮断又は低減することができ、個別のねじりモーメント解放機構を設けたのと同等の機能を発揮することができる。弾性ヒンジ以外のヒンジ、例えばころがり軸受け等を用いる場合には、その回転軸方向を、2軸あるいは3軸組み合わせることによって、曲げモーメント解放機構及びねじりモーメント解放機構を実現してもよいし、弾性ヒンジところがり軸受けとを組み合わせ、同等の機能が実現することもできる。
このように、本実施の形態1に係る反射鏡支持機構によれば、鏡への多数の接合点を備える構造なので、地上試験時の重力変形を小さくし、且つ、接合強度を高く維持しやすい。また、静定構造であるので、支持台と鏡との熱膨張の差による相対的な変位が生じたり、支持台そのものの変形に起因し固定部が移動したり傾いたりしても、鏡は剛体的に変位するのみであって、鏡面形状が歪ませられることも防止できる。また、単一種類の支持機構でアキシャル方向もラテラル方向も支持できるので、構造がシンプルで重量・製造コストも抑えることができる。よって、鏡が大型化した場合でも、重力による鏡面変形量の増大を防止し、さらに支持構造体と鏡との相対的な熱変形や位置ずれが生じても鏡面が変形することを防止することができる。
実施の形態2.
次に、図4に基づいて本発明の実施の形態2に係る反射鏡支持機構について説明する。図4は、本実施の形態2に関する、図2と同態様の図であって、反射鏡支持機構における支持機構ユニット一式の外観を示す斜視図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分以外の部分は、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
本実施の形態2に係る反射鏡支持機構の支持機構ユニット102は、実施の形態1の支持機構ユニット2の構成に加えて、2個の結節部8の間を架橋して連結する連結部材31を具備している。連結部材31の両端には、2軸回転タイプのヒンジ32が各々具備されている。2軸回転タイプのヒンジ32の構成は、前述したヒンジ9,11と同様である。
かかる本実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の利点が得られる。さらに加えて、本実施の形態2では、次のような利点も得られる。すなわち、図4の構成によれば、鏡1にZ方向の重力や外荷重が作用したときに、支持部材4の結節部8側がX−Y面内で外側に開こうとする(2本の支持部材4で構成される図中のV字形の上側を開こうとする)荷重の作用を、連結部材31が受け止めて阻止するので、それにより、第二の支持部材5から鏡1へ流れる力の合力のX−Y面内方向の成分を低減することができ、鏡へ作用する支持反力が、支持部材5の向きによってばらつく(場所による大小の差が大きくなる)ことを抑えることが可能となる。よって、鏡1へ作用する荷重が均一化されるので、鏡面変形の更なる低減や更なる強度確保が容易になるという利点が得られる。
実施の形態3.
次に、図5に基づいて本発明の実施の形態3に係る反射鏡支持機構について説明する。図5は、本実施の形態3に関する、図2と同態様の図であって、反射鏡支持機構における支持機構ユニット一式の外観を示す斜視図である。なお、本実施の形態3もまた、以下に説明する部分以外の部分は、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
本実施の形態3に係る反射鏡支持機構の支持機構ユニット202は、上述した実施の形態1の支持機構ユニットの構成とトポロジー的には同等であるが、第一の支持部材204の片端のモーメント解放機構を2軸回転タイプのヒンジ9とし、他端204aにはモーメント解放機構を設けないようにしたこと、さらに、第二の支持部材5の両端のモーメント解放機構をいずれも2軸回転タイプのヒンジ11およびヒンジ213としたことを特徴としている。なお、2軸回転タイプのヒンジ213の構成は、前述したヒンジ9,11と同様である。
かかる本実施の形態3によれば、上記実施の形態1と同様の利点が得られる。また、本実施の形態3においても、実施の形態1の場合と同様、結節部8のまわりのヒンジのオフセットを考慮しても、解放される自由度数が過剰とはならないので、機構としての運動自由度の拘束が不足な、「不安定構造」となることを防止し、かつ、静定構造の性質を満足して、鏡に余分な歪みを与えずに保持することが可能となる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
例えば、上述した実施の形態2では、実施の形態1の構成において結節部同士を連結する連結部材を付加した態様として説明していたが、本実施の形態2は、これに限定されるものではなく、実施の形態3の構成において連結部材を付加した態様として実施することも可能である。
1 鏡、2,102,202 支持機構ユニット、4,204 第一の支持部材、5 第二の支持部材、6 固定部、7 鏡面接合パッド、8 結節部、9,11,12,213 ヒンジ(モーメント解放機構)、31 連結部材。

Claims (4)

  1. それぞれの支持機構ユニットが1つの固定部と6つの鏡面接合パッドとを有している、3つの前記支持機構ユニットを備え、
    前記支持機構ユニットはそれぞれ、2つの第一の支持部材と、6つの第二の支持部材とを含み、
    前記2つの第一の支持部材はそれぞれ、その一端側において、前記固定部に接続されており、
    前記2つの第一の支持部材のそれぞれの他端側には、対応する3つの前記第二の支持部材の一端側が接続されており、
    前記6つの第二の支持部材のそれぞれの他端側には、対応する前記鏡面接合パッドが設けられており、
    前記3つの支持機構ユニットは全体でみて、
    前記鏡面接合パッドのそれぞれと、対応する前記第二の支持部材との間、
    前記第二の支持部材のそれぞれと、対応する前記第一の支持部材との間、及び、
    前記第一の支持部材のそれぞれと、対応する前記固定部との間、それぞれに、
    少なくとも一つのモーメント解放機構が設けられていることで、
    静定構造をなしている、
    反射鏡支持機構。
  2. 前記鏡面接合パッドのそれぞれと、対応する前記第二の支持部材との間に設けられた前記モーメント解放機構、及び、前記第一の支持部材のそれぞれと、対応する前記固定部との間に設けられた前記モーメント解放機構は、何れも、2軸回転タイプのヒンジであり、
    3つの前記第二の支持部材のそれぞれと、対応する1つの前記第一の支持部材との間には、それぞれが対応する前記第二の支持部材の前記一端側に形成されている3つの1軸回転タイプのヒンジと、前記第一の支持部材の前記他端側に形成されている1つの2軸回転タイプのヒンジとが、それぞれ前記モーメント解放機構として設けられている、
    請求項1の反射鏡支持機構。
  3. 前記鏡面接合パッドのそれぞれと、対応する前記第二の支持部材との間に設けられた前記モーメント解放機構、及び、前記第一の支持部材のそれぞれと、対応する前記固定部との間に設けられた前記モーメント解放機構は、何れも、2軸回転タイプのヒンジであり、
    3つの前記第二の支持部材のそれぞれと、対応する1つの前記第一の支持部材との間には、それぞれが対応する前記第二の支持部材の前記一端側に形成されている3つの2軸回転タイプのヒンジが、それぞれ前記モーメント解放機構として設けられている、
    請求項1の反射鏡支持機構。
  4. 前記3つの支持機構ユニットのそれぞれには、連結部材がさらに含まれており、
    前記連結部材はそれぞれ、対応する前記支持機構ユニットにおいて、3つの前記第二の支持部材と対応する1つの前記第一の支持部材との間の結節部同士を連結しており、
    前記連結部材それぞれの両端それぞれには、2軸回転タイプのヒンジが設けられている、
    請求項2又は3の反射鏡支持機構。
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