JP5792487B2 - 液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法 - Google Patents
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(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個が、エステル基又はアミド基で分断されている総炭素数14〜22の炭化水素基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基である第3級アミン、その酸塩及びその4級化物から選ばれる1種以上の化合物
(b)成分:下記(b1)成分、(b2)成分及び(b3)成分を含有し、(b1)成分と(b2)成分の質量比[(b1)成分/(b2)成分]が0.2〜1であり、(b3)成分の質量と、(b1)成分、(b2)成分及び(b3)成分の合計質量の比[(b3)成分/〔(b1)成分+(b2)成分+(b3)成分〕]が0.6〜0.95である、香料組成物
(b1)成分:1分子の総炭素数が8〜10のアルコール香料
(b2)成分:1分子の総炭素数が12〜16のアルコール香料
(b3)成分:logPが2.8〜9.0の香料成分(但し、アルコール香料を除く)
評価の対象となる液体柔軟剤組成物に使用している香料組成物の代わりに、リモネン又はテルピネオール(アルコール香料)を使用し、液体柔軟剤組成物(1)及び(2)を調製する。
次いで、液体柔軟剤組成物(1)及び(2)の温度が30±3℃の温度範囲になるようにウォーターバスで調温し、実施例記載の粘度測定方法に従って粘度を測定する(尚、「所定時間」は1時間とした)。粘度測定値を、下記の算出式(1)に代入し、求められた値が3.0以上であるとき、試験された液体柔軟剤組成物はアルコール香料に感受性であると判定した。
・液体柔軟剤組成物(1):香料としてリモネンを0.8質量%含有する液体柔軟剤組成物。初期粘度をA1、30±3℃で14日保存後の粘度をB1とする。
・液体柔軟剤組成物(2):香料としてテルピネオール(アルコール香料)を0.8質量%含有する液体柔軟剤組成物。初期粘度をA2、30±3℃で14日保存後の粘度をB2とする。
・算出式(1):(B2/A2)/(B1/A1)
(a)成分は、窒素原子に結合する基のうち1〜3個が、エステル基又はアミド基で分断されている総炭素数14〜22の炭化水素基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基である第3級アミン、その酸塩及びその4級化物から選ばれる1種以上の化合物である。
(b)成分は、下記(b1)成分、(b2)成分及び(b3)成分を含有し、(b1)成分と(b2)成分の質量比[(b1)成分/(b2)成分]が0.2〜1であり、(b3)成分の質量と、(b1)成分、(b2)成分及び(b3)成分の合計質量の比[(b3)成分/〔(b1)成分+(b2)成分+(b3)成分〕]が0.6〜0.95である香料組成物である。
(b1)成分:1分子の総炭素数が8〜10のアルコール香料
(b2)成分:1分子の総炭素数が12〜16のアルコール香料
(b3)成分:logPが2.8〜9.0の香料成分(但し、アルコール香料を除く)
(b1)成分は、1分子の炭素数が8〜10のアルコール香料であり、下記(b2)成分と共に衣類に爽やかでフレッシュな香りを賦与することができる。とりわけ(b1)成分は、衣類により爽やかでフレッシュな香りを賦与することができる。
・1分子の総炭素数が8のアルコール香料:Trans-2-hexenol、Cis-3-hexenol、3-Octanol、1-Octen-3-ol、2-Phenylethanol;
・1分子の総炭素数が9のアルコール香料:2,6-Dimethyl-2-heptanol、9-Decenol、Trans-2-cis-6-nonadien-1-ol;
・1分子の総炭素数が10のアルコール香料:
脂環式アルコール香料:4-Isopropylcyclohexane-methanol、p-tert-Butylcyclohexanol、o-tert-Butylcyclohexanol
テルペン系/セスキテルペン系アルコール香料:Linalool、 Geraniol、 Nerol、 Citronellol、Myrcenol、Lavandulol、Tetrahydrogeraniol、Hydroxy citronellol、Tetrahydrolinalool、Dihydro myrcenol、Allo-ocimenol、α-Terpineol、Terpinen-4-ol、l-Menthol、Borneol、Iso-pulegol
芳香族アルコール:α,α-Dimethylbenzyl carbinol、Thymol、Carvacrol、Eugenol、Isoeugenol
(b2)成分は、1分子の総炭素数が12〜16のアルコール香料であり、前記(b1)成分と共に衣類に爽やかでフレッシュな香りを賦与することができる。(b2)成分はさらに、(b1)成分と特定の質量比にて併用することで、アルコール香料に感受性の液体柔軟剤組成物において、30℃近傍の保存条件下における増粘を抑制することができる。
・1分子の総炭素数が12のアルコール香料:2,2-Dimethyl-3-(3-methylphenyl)-propanol、Phenylethylmethylethylcarbinol、3-Methyl-5-phenyl-1-pentanol、3,7-Dimethyl-7-methoxyoctan-2-ol、3,7-Dimethyl-7-methoxyoctan-2-ol;
・1分子の総炭素数が13〜15の脂肪族アルコール香料(〔 〕内の数字は炭素数を表す):Farnesol〔15〕、Bisabolol〔15〕、Cedrol〔15〕、Patchouli alcohol〔15〕、Nerolidol〔15〕、Vetiverol〔15〕;
・1分子の総炭素数が13〜15の脂環式アルコール香料(〔 〕内の数字は炭素数を表す):Ambrinol〔13〕、1-(2,2,6-Trimethylcyclohexyl)-3-hexanol〔15〕;1-(2-Tert-butylcyclohexyl)-2-butanol(Amber core) 〔14〕、α,β,2,2,6-Pentamethylcyclohexylpropanol〔14〕;
・1分子の総炭素数が13〜15で、且つ分子内に2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル基を有するアルコール香料(〔 〕内の数字は炭素数を表す):Sandalmysore core〔13〕、Brahmanol〔13〕、Ebanol〔14〕、Sandalore〔14〕、2-ethyl-4-(2,2,3-trimethyl-3-cyclo-penten-1-yl)-2-buten-1-ol(Bacdanol) 〔14〕、Polysantol〔15〕;
・1分子の総炭素数が15の合成サンダル:Santalol;
・1分子の総炭素数が16のアルコール香料:Isobonyl cyclohexanol
(b3)成分は、logPが2.8〜9.0の香料成分(但し、アルコール香料を除く)であり、(b1)成分及び(b2)成分と特定の質量比にて併用することで、(b1)成分及び(b2)成分のアルコール香料由来の、爽やかでフレッシュ感のある香りを衣類に賦与でき、且つ液体柔軟剤組成物の30℃近傍の保存条件下における増粘を抑制することができる。
・アルデヒド香料:Lilial(3.9)、Myrac aldehyde(3.9)、Citral(3.1) 、Hexyl cinnamic aldehyde(4.9)
・ケトン香料:Ionone beta(3.8)、Methyl ionone(4.0)、Damascenone(4.3)、koavone(3.3)、Allyl ionone(4.3)
・ラクトン香料:Aldehyde C-14 peach(3.8)、Lactone C-10 gamma(3.3)
・合成ムスク香料:Musk C-14(4.1)、Musk ketone(3.8)、Muscone(6.4)、Civettone(6.5)、Musk xylol(3.7)、Ethylene brassylate(4.6)
・エステル香料:o-t-B.C.H.Acetate(4.1)、Linalyl acetate(3.5)、Hexyl salicylate(5.1)、Dimethylbenzylcarbinyl acetate(2.8)、Fruitate(3.4)
・炭化水素香料:Limonene(4.4)、Myrcene(4.3)、Terpinolene(4.4)、α-pinene(4.2)、Camphene(4.2)
・エーテル香料:Herbavert(3.9)、Ambroxan(5.3)
・アセタール香料:Herboxane(3.2)、Octanal glycoacetal(3.3)、Citronellyloxyacetaldehyde(3.3)
本発明に係る液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法は、上記(a)成分、香料組成物及び水を含有する、アルコール香料に感受性の液体柔軟剤組成物において、前記香料組成物として上記(b)成分を液体柔軟剤組成物中の含有量が0.2〜3質量%となるように用いることを特徴とする。
〔式中、R5aは、炭素数8〜18、好ましくは炭素数10〜16の炭化水素基であり、R5bは、炭素数2又は3のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、R5cは、炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子であり、mは2〜100、好ましくは5〜80、より好ましくは5〜60、特に好ましくは10〜50の数であり、Fは−O−、−COO−、−CON<又は−N<であり、Fが−O−又は−COO−の場合nは1であり、Fが−CON<又は−N<の場合nは2である。〕。
<(a)成分>
(a−1):N−アルカノイルアミノプロピル−N−アルカノイルオキシエチル−N−メチルアミン/N−アルカノイルアミノプロピル−N−(2―ヒドロキシエチル)−N−メチルアミン/脂肪酸の80/15/5(質量比)の混合物〔ここで、アルカノイル基は、ステアリン酸とパルミチン酸との混合脂肪酸(ステアリン酸/パルミチン酸=6/4(質量比))由来のアルカノイル基であり、脂肪酸は前記混合脂肪酸である〕
(a−2):N−メチルジエタノールアミン1モルと脂肪酸〔パルミチン酸/ステアリン酸/オレイン酸=15/65/20(質量比)〕1.9モルとをエステル化反応させて得られたアミン混合物に、エタノール溶媒下、メチルクロリドで4級化した混合物〔混合物中、(a)成分85質量%、未反応脂肪酸が5質量%、エタノール10質量%〕
<(b)成分>
・表3記載の香料組成物
<(c)成分>
(c−1):下記合成例1で得られた、ジメチルアミノエチルメタクリレートとラウリルメタクリレートの共重合体(ジメチルアミノエチルメタクリレート/ラウリルメタクリレートモル比=8/2、Mw=14000)を含有するポリマー溶液
〔ポリマー溶液中、ポリマー(c−1)20質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル80質量%〕
<(d)成分>
(d−1):10質量%塩化カルシウム水溶液
<(e)成分>
(e−1):ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン基の平均付加モル数20)
<(f)成分>
(f−1):19質量%塩酸水溶液
<(g)成分>
(g−1):エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩の40質量%水溶液
<(h)成分>
(h−1):2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールの5質量%エタノール溶液
攪拌羽根半月型(テフロン(登録商標)製)を備えた攪拌機(攪拌翼の直径:6cm)、窒素導入管、ジムロート還流器、温度計を備えた1L4つ口セパラブルフラスコを窒素置換した後、プロピレングリコールモノメチルエーテル73.3gを入れ、2000r/minにて撹拌しながら、内容物温度80℃に加熱し、保持した。そこに、別途作製した、ジメチルアミノエチルメタクリレート213.6g(1.36mol)、ラウリルメタクリレート86.4g(0.34mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテル164.1gを均一に混合したモノマー溶液と、2,2’―アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(v−65B:和光純薬工業(株)製)4.22g、プロピレングリコールモノメチルエーテル40.11gを均一に混合した開始剤溶液とを、3時間かけて滴下した。次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業(株)製、v−65B)8.44gをプロピレングリコールモノメチルエーテル75.9gに溶解した溶液を4時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後、80℃で2時間保持した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルを添加することにより、(a)成分であるジメチルアミノエチルメタクリレートとラウリルメタクリレートの共重合体を含有するポリマー溶液(c−1)1563gを得た。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は14000であり、1H−NMRより分析したこの共重合体の組成は、ジメチルアミノエチルメタクリレート/ラウリルメタクリレート=8/2(モル比)であった。また、ポリマー溶液(c−1)の組成は、ジメチルアミノエチルメタクリレートとラウリルメタクリレートの共重合体20質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル80質量%であった。
1000mLビーカーに、液体柔軟剤組成物の出来あがり質量が900gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで60℃に昇温した。T.K.ロボミックス(プライミクス(株)製(旧特殊機化工業(株)製)、攪拌部:T.K.ホモミクサーMARK II 2.5型(攪拌翼の直径:0.0285m))をビーカーの底面から1cmの高さに攪拌部の底面を位置合わせし設置した。2000r/minにて攪拌しながら、溶融した(e)成分(60℃調温)を添加し、均一な水溶液になるまで攪拌した。次いで、(g)成分及び(h)成分を添加した。1分攪拌後に、加熱して溶融した(a)成分を投入して、5分攪拌した。ビーカー内容物の温度を60±2℃の範囲に温度調整した後、攪拌の回転数を3000r/minに上げ、次いで(d)成分を添加し、次いで(f)成分を添加し所定のpHに調整した。ビーカー内容物の温度を60±2℃の範囲に温度調整しつつ、2分攪拌を続けた。
ウォーターバス中の温水を、ビニールホースを用いてサイフォンの原理で抜き取り、次いで3℃の氷水をウォーターバスに入れ冷却を開始した。冷却を開始した時点で、攪拌機の回転数を1500r/minに調整した。ビーカーの内容物温度が30℃になった時点で、ウォーターバス中から氷水を抜き取り、ウォーターバス内に30℃の水を入れた。pH調整剤〔35%塩酸水溶液及び/又は48%水酸化ナトリウム水溶液〕を用いて再度pHを調整した後、(b)成分を添加した。次いで必要に応じて(c)成分を添加した。更に2分攪拌後に攪拌部をビーカーから取り出し、攪拌機に付着した内容物を、少量のイオン交換水で洗い流し、内容物の量が出来上がり質量になるように、30℃のイオン交換水を投入し、液体柔軟剤組成物を得た。
実施例及び比較例で使用する液体柔軟剤組成物の組成を表1にまとめて示す。
液体柔軟剤組成物90gを、No.11規格瓶に入れ、専用キャップで封をし、30℃のウォーターバスを用いて内容物温度30℃に調温した後、内容物温度を30℃に保ったまま所定時間放置した。ここで、液体柔軟剤組成物の初期粘度を測定する場合には、所定時間は3時間とし、30℃で保存した液体柔軟剤組成物の粘度を測定する場合には、所定時間は1時間とした。
所定時間放置した後、B型粘度計(TOKI SANGYO Co.,LTD製、VISCOMETER TVB−10、No.2ローター、60r/min)を用いて各液体柔軟剤組成物の粘度測定を開始し、1分後の値を読み取った(粘度の単位は「mPa・s」)。粘度が高くNo.2ローターで測定できない場合には、No.3ローターに交換し同様に測定した。
表1に示す各組成の液体柔軟剤組成物について、香料組成物としてリモネン又はテルピネオール(アルコール香料)を使用し、前記の調製方法に従って以下の液体柔軟剤組成物(1)及び(2)を調製した。
次いで、液体柔軟剤組成物(1)及び(2)の温度が30±3℃の温度範囲になるようにウォーターバスで調温し、前記の粘度測定方法に従って粘度を測定した(尚、「所定時間」は1時間とした)。粘度測定値を、下記の算出式(1)に代入し、求められた値が3.0以上であるとき、試験された液体柔軟剤組成物はアルコール香料に感受性であると判定した。
・液体柔軟剤組成物(1):香料としてリモネンを0.8質量%含有する液体柔軟剤組成物。初期粘度をA1、30℃で14日保存後の粘度をB1とする。
・液体柔軟剤組成物(2):香料としてテルピネオール(アルコール香料)を0.8質量%含有する液体柔軟剤組成物。初期粘度をA2、30℃で14日保存後の粘度をB2とする。
・算出式(1):(B2/A2)/(B1/A1)
前記の調製方法に従って、表3に示す組成の液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物について、下記の方法に従って、増粘抑制効果及び香りを評価した。結果を表3に示す。
得られた液体柔軟剤組成物の初期粘度並びに30℃で20日間保存後の粘度を、前記粘度測定法に従って測定した。ここで、30℃で20日間の保存は、液体柔軟剤組成物を、30±3℃に調温された恒温槽で20日間保存することにより実施した。
初期粘度及び保存後の粘度の測定値を下記式に代入し、増粘度の値を求めた。この評価方法においては、増粘度の値が2.5以下であれば合格と判定する。増粘度の値は、より好ましくは2.0未満、更に好ましくは1.5以下である。
増粘度=〔保存後の粘度(mPa・s)〕/〔初期粘度(mPa・s)〕
(1)評価タオルの前処理
あらかじめ、非イオン界面活性剤(ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物(平均付加モル数8))を用いて、市販の木綿タオル(武井タオル製、TW−220)24枚を、日立全自動洗濯機NW−6CYで一連の洗濯工程を5回繰り返した(非イオン界面活性剤使用量4.5g、標準コース、水量45L、水温20℃、洗浄時間10分、ため濯ぎ2回)。その後、20℃、43%RHの条件下で乾燥した。
(2)液体柔軟剤組成物による評価タオルの処理
National製電気バケツ式洗濯機(MiniMini、型番:NA−35)に水道水を4.5L注水し、上記(1)の方法で前処理した木綿タオル2枚を投入して1分間攪拌した。攪拌後、表3記載の液体柔軟剤組成物を、木綿タオル1.5kg当たり7gとなる量にて投入し、攪拌しながら5分間処理した。処理後、日立全自動洗濯機NW−6CYを用いて脱水工程のみ2分間行い、20℃、43%RHの条件下で24時間乾燥させた。
(3)香りの評価
調香の業務に5年以上従事した判定者5人に、上記(2)で仕上がった木綿タオルから、(b1)成分及び(b2)成分由来の爽やかでフレッシュな香りが香るかどうかを評価した。判定者5人全てが、木綿タオルから(b1)成分及び(b2)成分由来の爽やかでフレッシュな香りが強く香ると認識した場合を合格(○)とした。
また、(b1)成分として1分子の炭素数が10のアルコール香料を用いた、実施例1の増粘度は「1.8」、比較例1の増粘度は「6.4」であったが、(b1)成分として1分子の炭素数が8のアルコール香料を用いた、実施例8の増粘度は「1.8」、比較例4の増粘度は「3.5」であった。よって、(b1)成分として、1分子の炭素数が10のアルコール香料を用いると、増粘の改善度合いの高いことが判る。
さらに、(b2)成分として1分子の炭素数が12のアルコール香料を用いた実施例4の増粘度は「2.3」であったが、(b2)成分として1分子の炭素数が14又は13のアルコール香料を用いた実施例1、2の増粘度は何れも「1.8」であった。実施例1、2、4及び比較例1の増粘度の対比により、(b2)成分として1分子の炭素数が14又は13のアルコール香料を用いると、増粘度の改善度合いが高いことが判る。
前記の調製方法に従って、表4に示す組成の液体柔軟剤組成物を調製した。得られた液体柔軟剤組成物について、実施例1と同様にして増粘抑制効果及び香りを評価した。結果を表4に示す。
尚、比較のため、実施例1の結果も併せて表4に示す。
また、(a)成分として(a−2)成分(4級化物)を使用した実施例11では、(a−1)成分(3級アミン)を使用した実施例1よりも初期粘度が高く、粘度が高まり易い性質を有しているにも関わらず、増粘度の値は実施例1よりも低く、粘度がより安定化されていることが判る。
本願発明の効果が期待できる配合例を表5に示す。
Claims (6)
- 下記(a)成分、香料組成物及び水を含有する液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法であって、前記香料組成物として下記(b)成分を前記液体柔軟剤組成物中の含有量が0.2〜3質量%となるように用いる、液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法。
(a)成分;窒素原子に結合する基のうち1〜3個が、エステル基又はアミド基で分断されている総炭素数14〜22の炭化水素基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基である第3級アミン、その酸塩及びその4級化物から選ばれる1種以上の化合物
(b)成分:下記(b1)成分、(b2)成分及び(b3)成分を含有し、(b1)成分と(b2)成分の質量比[(b1)成分/(b2)成分]が0.2〜1であり、(b3)成分の質量と、(b1)成分、(b2)成分及び(b3)成分の合計質量の比[(b3)成分/〔(b1)成分+(b2)成分+(b3)成分〕]が0.6〜0.95である、香料組成物
(b1)成分:1分子の総炭素数が8〜10のアルコール香料
(b2)成分:1分子の総炭素数が12〜16のアルコール香料
(b3)成分:logPが2.8〜9.0の香料成分(但し、アルコール香料を除く) - 前記液体柔軟剤組成物がアルコール香料に感受性である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法。
- 前記(b2)成分が、1分子の炭素数13〜15で、且つ脂肪族アルコール、脂環式アルコール香料及び分子内に2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル基を有するアルコール香料から選ばれるアルコール香料から選ばれる1種以上のアルコール香料である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法。
- 前記(b3)成分が、logP3.0〜6.0の香料成分である、請求項1〜3の何れかに記載の液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法。
- 更に下記(c)成分を液体柔軟剤組成物に含有させる、請求項1〜4の何れかに記載の液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法。
(c)成分:分子内にカチオン性基を含有するポリマー - 液体柔軟剤組成物中の(a)成分の含有量が15〜25質量%である、請求項1〜5の何れかに記載の液体柔軟剤組成物の増粘抑制方法。
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