JP5792221B2 - 室内空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、住宅内の室内空調システムに関する。
各種センサーによって室内温度や住宅上部の温度である上方温度、外気温をセンシングし、その結果に基づいて開口部やエアコン等の制御を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
この技術では、設定温度をTsetとし、
制御手段によって、
(1)上方温度検出手段によって検出されたトップライト付近の温度が、室内温度検出手段によって検出された室内温度より所定温度dt以上高い場合において、
(1a)室内温度≧Tsetのとき、トップライトと地窓を開放し、シーリングファンを上向き送風運転し、エアコンを停止し、
(1b)室内温度<Tset かつ 外気温<Tsetのとき、トップライトと地窓を開放し、シーリングファンとエアコンを停止し、
(1c)室内温度<Tset かつ 外気温≧Tsetのとき、トップライトと地窓を閉鎖し、シーリングファンと前記エアコンを停止し、
(2)上方温度検出手段によって検出されたトップライト付近の温度が、室内温度検出手段によって検出された室内温度より所定温度dt未満低い場合において、
(2a)室内温度≧Tsetのとき、トップライトと地窓を開放し、シーリングファンを上向き送風運転し、エアコンを停止し、
(2b)室内温度<Tsetのとき、トップライトと地窓を閉鎖し、シーリングファンとエアコンを停止する、という制御を行っている。
特開2012−107812号公報
ところが、従来の技術においては、センシングの結果が、開口部やエアコン等を制御するための条件にさえ当てはまっていれば、システムの運転状況が変化しない。このため、設定通りの運転で見込まれる空調効果と、居住者の実際の体感との間に食い違いが生じ、実質的な空調効果を得にくい場合がある。
また、居住者にとって室内環境が良好な状態となった後も、センシングの結果次第ではシステムの運転状況が変化しない場合もある。このような場合、例えばエアコン等の過剰な運転によって却って居住者にとって室内環境が良好ではなくなったり、運転コストが増加したりする場合がある。
本発明の課題は、居住者の実際の体感により近い実質的な空調効果を得ることができるとともに、運転コストの無駄を省くことが可能な室内空調システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図14に示すように、住宅1内の室内空調システムにおいて、
住宅1内と屋外との間又は各室3,4,5間に設けられる自動開閉可能な開口部9,10,11または/および住宅1内で空気の流れを形成するためのファン12と、
室3(4,5)内に設けられる冷暖房装置8と、
室温を検出する室温検出手段13と、
外気温を検出する外気温検出手段14と、
前記開口部9,10,11または/および前記ファン12と前記冷暖房装置8の運転又は状態を、複数のパターンに組み合わせて制御する制御部と、を備えており、
前記複数のパターンは、前記冷暖房装置8の運転のみで室内空調を行う冷暖房パターン(夏期・冬期のEモード)と、前記開口部9,10,11または/および前記ファン12と前記冷暖房装置8との組み合わせで室内空調を行う又は行わない複数の他のパターン(夏期のA〜Dモード・冬期のA,Bモード)と、を含んでおり、
前記制御部は、
前記室温検出手段13および前記外気温検出手段14によって室温と外気温とを検出する温度検出処理(ステップS3,S43等)と、
前記温度検出処理によって得られた室温と外気温と、予め設定された基準温度(基準温度t1,t2)とに基づいて、前記複数のパターンの中から、室3(4,5)内の温度環境に適合するパターンを判別するパターン判別処理(ステップS5,S46等)と、
前記パターン判別処理によって判別されたパターンに基づいて、前記開口部9,10,11または/および前記ファン12と、前記冷暖房装置8のそれぞれを起動させる又は起動させないパターン運転処理(ステップS7,S8,S47,S50等)と、
を繰り返し行う運転サイクルを制御するとともに、
前記複数のパターンのうち同一のパターンによる前記運転サイクルが所定回数続いた後に、前記冷暖房パターンと前記複数の他のパターンとを含む各パターン間でパターンを切り換え可能に制御を行う室内空調システムであって、
前記開口部9,10,11および前記ファン12を備えるものとし、
住宅1内の上部温度(上部6の温度)を検出する上部温検出手段15をさらに備えており、
前記複数のパターンは、夏期用の複数のパターン(A〜Eモード)と、冬期用の複数のパターン(A,B,Eモード)のうち、少なくとも一方からなり、
前記夏期用の複数のパターンは、
夏期の基準温度をt1とすると、
基準温度t1<室温、かつ、基準温度t1<外気温のとき、前記開口部9,10,11を閉塞状態とし、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を冷房運転する前記冷暖房パターンと、
室温<外気温、かつ、室温<基準温度t1のとき、前記開口部9,10,11を閉塞状態とし、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を停止する夏期停止パターンと、
室温+α℃>上部温度、かつ、上部温度<外気温<基準温度t1のとき、前記開口部9,10,11のうち各3,4,5室間の開口部11を開放状態とするとともに住宅1内と屋外との間の開口部9,10を閉塞状態とし、前記ファン12を運転し、前記冷暖房装置8を停止する夏期吹き降ろしパターンと、
室温>外気温のとき、前記開口部9,10,11を開放状態とし、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を停止する排熱換気パターンと、
室温>外気温、かつ、室温+α℃>上部温度、かつ、上部温度>室温のとき、前記開口部9,10,11を開放状態とし、前記ファン12を運転し、前記冷暖房装置8を停止する排熱補助パターンと、
を含んでおり、
前記冬期用の複数のパターンは、
冬期の基準温度をt2とすると、
室温<基準温度t2のとき、前記開口部9,10,11を閉塞状態とし、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を暖房運転する前記冷暖房パターンと、
室温+β℃>上部温度のとき、前記開口部9,10,11を閉塞状態とし、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を停止する冬期停止パターンと、
室温+β℃<上部温度のとき、前記開口部9,10,11のうち各室3,4,5間の開口部11を開放状態とするとともに住宅1内と屋外との間の開口部9,10を閉塞状態とし、前記ファン12を運転し、前記冷暖房装置8を停止する冬期吹き降ろしパターンと、
を含んでいることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記制御部は、前記温度検出処理(ステップS3,S43等)と、前記パターン判別処理(ステップS5,S46等)と、前記パターン運転処理(ステップS7,S8,S47,S50等)と、を繰り返し行う運転サイクルを制御するので、実際の室温と外気温と予め設定された基準温度(基準温度t1,t2)とに基づいて判別された複数のパターン(夏期のA〜Eモード・冬期のA,B,Eモード)のうちの一つのパターンによって、前記開口部9,10,11または/および前記ファン12と、前記冷暖房装置8とを適宜起動させて室内空調を行うことができ、実際の室温と外気温と予め設定された基準温度とに対応する最適な室内空調環境を形成できる。
さらに、前記複数のパターンのうち同一のパターンによる前記運転サイクルが所定回数続くということは、例えば、夏期であれば暑さを維持したままの状態が続き、冬期であれば寒さを維持したままの状態が続いて室内空調環境が改善されず、居住者の実際の体感と乖離した状態が続く場合があることを意味する。そこで、前記制御部が、同一のパターンによる前記運転サイクルが所定回数続いた後に、前記冷暖房パターンと前記複数の他のパターンとを含む各パターン間でパターンを切り換えできるように制御を行うことによって、例えばより高い空調効果を発揮できるパターンへと切り換えたり、最適な室内空調環境の形成後に逆に低い空調効果のパターンに切り換えたりすることができる。これによって、室内空調環境が改善されない状態を確実にクリアでき、居住者の実際の体感により近い実質的な空調効果を得ることができるとともに、例えば前記冷暖房装置8の過剰な運転による運転コストの無駄を省くことが可能となる。
また、請求項に記載の発明によれば、前記制御部が、室温と外気温と基準温度(基準温度t1,t2)と上部温度とに基づいて、前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8とを細かく制御できるので、夏期であっても、また冬期であっても、より最適な室内空調環境を形成できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の室内空調システムにおいて、
前記制御部は、
前記冷暖房パターンによる前記運転サイクルを所定回数繰り返した後、
外気温≦室温−α℃のとき、前記冷暖房パターン(夏期のEモード)から前記複数の他のパターン(夏期のA〜Dモード)へと自動的に切り換える自動移行処理(ステップS21)を行い、
外気温>室温−α℃のとき、外気温と、室温又は基準温度との比較結果に応じて、前記冷暖房パターンの継続又は前記複数の他のパターンへの切り換えを、居住者によって選択可能とする処理(ステップS25,S28等)を行うことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、外気温が室温−α℃と同一か、室温−α℃よりも低いとき(室3,4,5内よりも屋外が涼しい状態のとき)に、前記制御部が、前記冷暖房パターンから前記複数の他のパターンへと自動的に切り換えるので、前記冷暖房装置8を停止して当該冷暖房装置8の運転コストを低減しつつ、前記開口部9,10,11や前記ファン12による換気によって室内空調環境を改善することができる。
また、外気温が室温−α℃よりも高いとき(室温−α℃の室3,4,5内よりも屋外が暑いとき)に、前記制御部が、前記冷暖房パターンの継続又は前記複数の他のパターンへの切り換えを、居住者によって選択可能とする処理を行うので、室温と外気温とをより考慮し、かつ居住者の希望に即した室内空調環境の形成に貢献できる。
請求項に記載の発明は、請求項またはに記載の室内空調システムにおいて、
前記制御部は、
前記夏期吹き下ろしパターンと前記排熱換気パターンと前記排熱補助パターンのうち、いずれかのパターンによる運転が行われ、かつ、室温>基準温度t1のとき、
当該パターンによる運転サイクルに回数制限を設定し、
回数制限内に当該パターン(B´モード、C´モード、D´モード)から他のパターンに切り換わらない場合に、当該パターンから前記冷暖房パターン(Eモード)に切り換える処理を行うことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、室温が基準温度t1よりも高く(暑く)、前記夏期吹き下ろしパターンと前記排熱換気パターンと前記排熱補助パターンのうちいずれかのパターンによって室内空調環境の改善が図れない状態のときに、当該各パターンのいずれかのパターンから前記冷暖房パターンに切り換えることができる。また、回数制限が設定されるので、当該回数を超えて当該各パターンが継続されることがなくなり、室内空調環境が改善されない状態をより確実にクリアできる。
請求項に記載の発明は、請求項のいずれか一項に記載の室内空調システムにおいて、
人の在室状況を入力する在室状況入力手段16をさらに備えており、
前記制御部は、前記在室状況入力手段16による人の在室状況と、前記複数のパターンとを組み合わせて制御し、人の在室時のみ、前記冷暖房パターンによる室内空調を行うことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記制御部は、前記在室状況入力手段16による人の在室状況と、前記複数のパターンとを組み合わせて制御し、人の在室時のみ、前記冷暖房パターンによる室内空調を行うので、人の不在時において前記冷暖房装置8を停止させるなどすることができる。これによって、当該冷暖房装置8の運転コストを低減しつつ、前記開口部9,10,11や前記ファン12によって室内空調環境を改善することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の室内空調システムにおいて、
前記開口部9,10,11のうち住宅1内と屋外との間の開口部9,10は、トップライト9又は高窓と、地窓10とを含み、
前記開口部9,10,11のうち各室3,4,5間の開口部11は、欄間11を含み、
前記ファン12は、前記トップライト9の下方に設けられるとともに正逆回転可能なシーリングファン12又は排熱ファンを含んでいることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記制御部によって、前記トップライト9又は前記高窓と、前記地窓10と、前記欄間11と、前記シーリングファン12又は前記排熱ファンとを制御できるので、これら開口部9,10,11の開閉やファン12の運転・停止を適宜行って、室内空調環境の改善を図ることができる。
本発明によれば、室内空調環境が改善されない状態を確実にクリアでき、居住者の実際の体感により近い実質的な空調効果を得ることができるとともに、冷暖房装置等の運転コストの無駄を省くことが可能となる。
本発明に係る室内空調システムの夏期停止パターンの制御を示す図である。 同、夏期吹き降ろしパターンの制御を示す図である。 同、排熱換気パターンの制御を示す図である。 同、排熱補助パターンの制御を示す図である。 同、夏期の冷暖房パターンの制御を示す図である。 夏期の複数のパターンの制御条件を示す表である。 本発明に係る室内空調システムの冬期停止パターンの制御を示す図である。 同、冬期吹き降ろしパターンの制御を示す図である。 同、冬期の冷暖房パターンの制御を示す図である。 冬期の複数のパターンの制御条件を示す表である。 システム起動時から夏期プロセス・冬期プロセスへの流れを説明するフローチャートである。 夏期プロセスの流れを説明するフローチャートである。 Eモード中の流れを説明するフローチャートである。 Eモード中判別処理の流れを説明するフローチャートである。 冬期プロセスの流れを説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図8において符号1は、住宅を示す。この住宅1は2階建ての住宅1であり、屋根2と、複数の室3,4,5と、小屋裏等の住宅1の上部6と、1階から2階を経て、さらに前記上部6まで吹き抜ける吹き抜け空間7と、を有する。この吹き抜け空間7によれば住宅1内の空気を上下方向に流通させることができる。
本実施の形態の住宅内の室内空調システムは、住宅1内と屋外との間又は各室3,4,5間に設けられる自動開閉可能な開口部9,10,11と、住宅1内で空気の流れを形成するためのファン12と、室内に設けられる冷暖房装置8と、室温を検出する室温検出手段13と、外気温を検出する外気温検出手段14と、前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8の運転又は状態を、複数のパターンに組み合わせて制御する制御部と、を備える。
さらに、当該室内空調システムは、住宅1内の上部温度を検出する上部温検出手段15と、人の在室状況を入力する在室状況入力手段16を備える。
前記冷暖房装置8は所謂エアコンであり、少なくとも冷房運転・暖房運転が可能となっている。そして、前記室3の壁に取り付けられている。また、その他の室4,5の壁に取り付けられていてもよいし、前記吹き抜け空間7内やその他の箇所に取り付けられていてもよい。
前記開口部のうち住宅1内と屋外との間の開口部は、トップライト9と、地窓10とを含む。前記開口部のうち各室3,4間の開口部は、欄間11を含む。
前記ファンは、前記トップライト9の下方に設けられるとともに正逆回転可能なシーリングファン12を含む。
前記トップライト9は前記屋根2に形成された開口部と、この開口部を開閉する建具とから構成されている。トップライト9の下方には、通風や採光を阻害しないように前記シーリングファン12が設けられている。例えば、吹き抜け空間7を形成する対向する壁間に横方向に架け渡される専用の取付ビーム(図示せず)等にシーリングファン12が取り付けられる。
なお、トップライト9に替えて、2階の外壁の高い位置に設けられる高窓(図示せず)を採用してもよい。その他にも、住宅1の高い位置に設けられる開口部であれば、特に限定されるものではない。
また、前記シーリングファン12に替えて、住宅1内の高い位置に設けられる排熱ファン(図示せず)を採用してもよい。
前記地窓10は、1階の室3(室4,5でも可)の外壁の低い位置に形成された開口部と、この開口部を開閉する建具とから構成されている。
なお、地窓10に替えて、1階の室3の外壁に設けられる給気ファン(図示せず)を採用してもよい。
また、前記欄間11は、前記各室3,4間の出入口の上方に位置する壁に、当該出入口の上方から天井にかけて形成された開口部と、この開口部を開閉する建具とから構成されている。
なお、各室3,4,5間に設けられる開口部は前記欄間11に限られるものではなく、例えば複数の羽板を有するガラリや、換気ファン等を採用してもよいものとする。
前記トップライト9を構成するサッシ等の建具や、前記地窓10を構成するサッシ等の建具、前記欄間11を構成するサッシ等の建具は、図示しない駆動モータ等によって自動的に開閉される。
また、このような各開口部9,10,11は手動で開閉させるようにしてもよい。その際は、後述するリモコンの表示部に、各開口部9,10,11の開閉を居住者に促すような画面を表示したり、アラートを発したり、音声案内等を行うなどして、各開口部9,10,11を手動で開閉することを促す。
前記室温検出手段13は、室温を検出する温度センサーであり、前記室3内に設けられている。なお、例えば壁や天井に取り付けられているものとする。
前記外気温検出手段14は、外気温を検出する温度センサーであり、住宅1の外壁に取り付けられている。なお、外壁のある方位によって気温差が生じる場合があるため、住宅1の複数の方位の外壁に取り付けられていてもよい。
前記上部温検出手段15は、住宅1内の上部温度を検出する温度センサーであり、前記上部6(小屋裏)のうち、前記トップライト9付近に設けられている。
前記在室状況入力手段16は、人の在室・不在を検知する人感センサーであり、前記室3(室4,5も可)内に設けられている。例えば壁や天井に取り付けられているものとする。
なお、本実施の形態においては人感センサーを採用したが、これに限られるものではない。例えば、後述するリモコンや、パソコンやスマートフォン等の情報端末等により居住者が直接、在室・不在の信号を前記制御部に対して入力してもよい。
前記制御部は、本実施の形態の室内空調システムの主要部であり、前記制御部は、上述のように前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8の運転又は状態を、複数のパターンに組み合わせて制御するものである。すなわち、本実施の形態においては、この制御部が、前記冷暖房装置8と、前記トップライト9と、前記地窓10と、前記欄間11と、前記シーリングファン12の運転又は状態を、複数のパターンに組み合わせて制御している。より具体的には、この制御部は、前記各建具の駆動モータの運転を制御している。また、前記シーリングファン12を正逆回転させる駆動モータ(図示せず)についても、この制御部によって制御している。
さらに、この制御部は、前記冷暖房装置8に搭載される制御ユニット(図示せず)と接続され、当該制御ユニットを通じて前記冷暖房装置8を制御できるように設定されている。なお、制御部と、前記冷暖房装置8と前記トップライト9と前記地窓10と前記欄間11と前記シーリングファン12とは、直接信号線で接続されている。
さらに、この制御部は、前記室温検出手段13と、前記外気温検出手段14と、前記上部温検出手段15と、前記在室状況入力手段16とに対して接続されている。すなわち、前記各温度センサーの温度検出結果および前記人感センサーの人の在・不在の検知結果を、信号として制御部へと送信でき、当該制御部は、その結果に基づいて前記開口部9,10,11、前記ファン12を制御している。
また、本実施の形態では、前記制御部に通信手段が接続されており、この通信手段は、インターネットに接続されている。一方、天気情報センターの天気情報サーバがインターネットに接続されており、制御部は、この天気情報サーバからインターネット、通信手段を介して、天気情報を取得できるようになっている。この天気情報には、本実施の形態の室内空調システムを備えた住宅が位置する地域の降雨予測情報、気温予測情報が含まれており、これら情報は時刻に応じた情報となっている。
前記制御部は、天気情報サーバから取得した天気情報に基づいて、トップライト9および地窓10の開閉を制御するようになっている。例えば、ある時刻に降雨となる天気情報(予測情報)を取得し、その時刻前に、トップライト9や地窓10を予め閉じるように制御する。特にトップライト9の制御は、天気情報の優先順位が高くなるように設定されている。
また、図示はしないが、本実施の形態のシステムが、制御部と接続されるとともに屋根等に取り付けられる降雨センサー(降雪)を備えていてもよいものとする。すなわち、雨滴を検知してその結果情報を制御部に送ることで、トップライト9等を制御できる。なお、この降雨センサーからの情報は、前記天気情報よりもさらに優先順位が高くなるように設定されている。
また、本実施の形態においては、前記制御部に接続されたリモコンが前記室3(4,5)の壁に取り付けられている。このリモコンは、本実施の形態の室内空調システムの各種の設定や入力を行ったり、表示部を備えることにより制御部からの出力を受けて各種情報を表示したりすることができるものである。すなわち、例えば、室内空調システムのON・OFFや、基準温度t1,t2の設定変更、アラート表示等を行うことができる。
さらに、このリモコンは、パソコンやスマートフォン等の各種情報端末と接続可能であり、情報の入出力を連動して行うことができる。したがって、各種情報端末によって室内空調システムを操作することも可能となる。
前記制御部自体は、例えば筺体に格納されて、住宅1内の収納スペース等に設置されている。ただし、これに限られるものではなく、前記リモコンに内蔵されていてもよい。
なお、前記トップライト9と前記地窓10と前記欄間11と前記シーリングファン12は、専用リモコンによってそれぞれ手動操作することができるが、一定時間が経過すれば前記制御部による制御状態に戻るように設定されているものとする。したがって、前記トップライト9と、前記地窓10と、前記欄間11と、前記シーリングファン12をそれぞれ手動で操作したい場合、前記リモコンによって本システムを停止させてから、それぞれの専用リモコンによって手動操作する。
また、その他にも、例えば手動操作を行った場合に、本システム自体が停止するように設定されていてもよいものとする。
さらに、その他にも、一旦、手動操作した機器については、その状態を記憶させておけるように設定されていてもよいものとする。すなわち、例えば後述のように複数のパターンを適宜判別してパターン運転を行いたいが、トップライト9だけは開けておきたい、というような要望があった時に対応することができる。
また、前記冷暖房装置8も、専用リモコンによって手動操作が可能となっている。この冷暖房装置8の運転状態は、制御部による前記複数のパターンの制御と連動しており、この冷暖房装置8の運転・停止によってパターンが切り替わる場合がある。
さらに、前記冷暖房装置8と、前記トップライト9と、前記地窓10と、前記欄間11と、前記シーリングファン12とのうち、住宅1内に設けられていない機器がある場合も考えられる。このため、特定の機器が無くても、後述するようなパターン判別およびパターン運転ができるように設定されていてもよいものとする。
また、前記複数のパターンは、前記冷暖房装置8の運転のみで室内空調を行う冷暖房パターン(図5,図9)と、前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8との組み合わせで室内空調を行う又は行わない複数の他のパターン(図1〜図4,図7,図8)と、を含んでいる。なお、これら複数のパターンの詳細については後述する。
そして、前記制御部は、温度検出処理と、パターン判別処理と、パターン運転処理と、を繰り返し行う運転サイクルを制御する。さらに、この制御部は、前記複数のパターンのうち同一のパターンによる前記運転サイクルが所定回数続いた後に、前記冷暖房パターンと前記複数の他のパターンとを含む各パターン間でパターンを切り換え可能に制御を行う。
前記温度検出処理は、前記室温検出手段13と、前記外気温検出手段14と、前記上部温検出手段15のそれぞれによって室温と外気温と上部温度とを検出する処理である。
前記パターン判別処理は、前記温度検出処理によって得られた室温と外気温と、予め設定された基準温度tとに基づいて、前記複数のパターンの中から、室内の温度環境に適合するパターンを判別する処理である。
前記パターン運転処理は、前記パターン判別処理によって判別されたパターンに基づいて、前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8のそれぞれを起動させる又は起動させないようにする処理である。
なお、温度検出処理とパターン判別処理とパターン運転処理とを繰り返し行う運転サイクルの1サイクル分の所要時間は、本実施の形態においては3分とされている。
温度検出処理の開始時からパターン判別処理を経てパターン運転処理の開始までの時間が1分とされている。また、パターン運転処理の開始から次の温度検出処理の開始までの時間が2分とされている。
温度検出処理の開始時からパターン運転処理の開始までの1分の間も、冷暖房装置8やシーリングファン12等の運転は継続している。また、この1分の中には、パターンの切り換わりに伴って冷暖房装置8やシーリングファン12等が運転を停止するまでの時間も含まれているものとする。
前記複数のパターンは、夏期用の複数のパターンと、冬期用の複数のパターンのうち、少なくとも一方からなる。すなわち、夏期用の複数のパターンだけを採用してもよいし、冬期用の複数のパターンを採用してもよいし、夏期用および冬期用の双方の複数のパターンを採用してもよいものとする。本実施の形態においては、夏期用および冬期用の双方の複数のパターンが採用されている。
また、本システムによって空調を行う際の基準となる基準温度t1,t2を前記リモコンによって設定する。夏期の基準温度t1は28℃とし、冬期の基準温度t2は22℃とする。
夏期用の複数のパターンは、図1〜図6に示すように、前記冷暖房パターンと、前記複数の他のパターンと、を含む。当該複数の他のパターンは、夏期停止パターンと、夏期吹き降ろしパターンと、排熱換気パターンと、排熱補助パターンと、を含んでいる。
前記夏期停止パターンは、室温<外気温、かつ、室温<基準温度t1のとき、前記開口部(前記トップライト9、前記地窓10、前記欄間11)を閉塞状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を停止し、前記冷暖房装置8を停止する設定となっている。
すなわち、この夏期停止パターンは、室温が外気温よりも低く、かつ室温が基準温度t1よりも低い状態のとき(室温が十分に快適な値であり、室内に比して屋外が暑い状態のとき)に、前記開口部9,10,11は閉塞され、前記ファン12は停止され、前記冷暖房装置8も停止される設定である。さらに換言すれば、本システムはON状態でありながら、すべての運転(機能)を停止させる設定である。
当該夏期停止パターンを、以下、(夏期の)Aモードと称する。
前記夏期吹き降ろしパターンは、室温+α℃>上部温度、かつ、上部温度<外気温<基準温度t1のとき、前記開口部9,10,11のうち各室間の開口部(前記欄間11)を開放状態とするとともに住宅1内と屋外との間の開口部(前記トップライト9、前記地窓10)を閉塞状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を運転し、前記冷暖房装置8を停止する設定となっている。
すなわち、この夏期吹き降ろしパターンは、室温にα℃付加した数値が上部温度よりも高く、かつ、外気温が基準温度t1よりも低く、上部温度が当該外気温よりもさらに低い状態のとき(トップライト9近傍が室温+α℃よりも低く、外気温も基準温度t1より低い状態のとき、すなわち屋外の方が涼しいが体感できるほどではないとき)に、前記開口部9,10が閉塞され、前記開口部11が開放され、前記ファン12が下向き運転され、前記冷暖房装置8が停止される設定である。このような設定によれば、トップライト9近傍の冷気をシーリングファン12によって下方に降ろすことができる。
当該夏期吹き降ろしパターンを、以下、(夏期の)Bモードと称する。
前記排熱換気パターンは、室温>外気温のとき、前記開口部(前記トップライト9、前記地窓10、前記欄間11)を開放状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を停止し、前記冷暖房装置8を停止する設定となっている。
すなわち、この排熱換気パターンは、室温が外気温よりも高い状態のとき(例えば室温が高く、外気温が低く、住宅1内の上下温度差がある状態のとき)に、前記開口部9,10,11が開放され、前記ファン12が停止され、前記冷暖房装置8が停止される設定である。このような設定によれば、住宅1内の上下温度差を利用して地窓10から外気を取り入れてトップライト9から排熱することができる。
当該排熱換気パターンを、以下、(夏期の)Cモードと称する。
前記排熱補助パターンは、室温>外気温、かつ、室温+α℃>上部温度、かつ、上部温度>外気温のとき、前記開口部(前記トップライト9、前記地窓10、前記欄間11)を開放状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を運転し、前記冷暖房装置8を停止する設定となっている。
すなわち、この排熱補助パターンは、室温が外気温よりも高く、かつ、室温にα℃付加した数値が上部温度よりも高く、かつ、上部温度が外気温よりも高い状態のとき(例えば室温が高く、外気温が低く、上下温度差が小さい状態のとき)に、前記開口部9,10,11が開放され、前記ファン12が上向き運転され、前記冷暖房装置8が停止される設定である。このような設定によれば、上下温度差が小さくてもシーリングファン12によって排熱を促進できるとともに地窓10から外気を取り入れてトップライト9から排熱することができる。つまり、シーリングファン12が排熱の補助となる。
なお、「α℃」は、本実施の形態においては「3℃」とされている。この数値は任意の数値であり、ユーザ(居住者)の体感に基づくものでよい(以下、同様)。
当該排熱補助パターンを、以下、(夏期の)Dモードと称する。
前記冷暖房パターンは、基準温度t1<室温、かつ、基準温度t1<外気温のとき、前記開口部(前記トップライト9、前記地窓10、前記欄間11)を閉塞状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を停止し、前記冷暖房装置8を冷房運転する設定となっている。
すなわち、この冷暖房パターンは、基準温度t1の方が室温よりも低く、基準温度t1の方が外気温よりも低い状態のとき(室温が高く、外気温が高く、通風の効果が見込めないような状態のとき)に、前記開口部9,10,11を閉塞し、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を冷房運転する設定である。このような設定によれば、冷暖房装置8による冷房運転で、外気温に関係なく室内全体を冷却できる。
当該冷暖房パターンを、以下、(夏期の)Eモードと称する。
また、前記制御部は、前記Bモード(夏期吹き下ろしパターン)と前記Cモード(排熱換気パターン)と前記Dモード(排熱補助パターン)のうち、いずれかのモード(パターン)による運転が行われ、かつ、室温>基準温度t1のとき、当該モードによる運転サイクルに回数制限を設定する。そして、回数制限内に当該モードから他のモードに切り換わらない場合に、当該モードから前記Eモード(冷暖房パターン)に切り換える処理を行う。
すなわち、室温が基準温度t1よりも高く(暑く)、前記Bモードと前記Cモードと前記Dモードのうちいずれかのモードによって室内空調環境の改善が図れない状態のときに、前記Eモードに切り換わることになる。また、回数制限が設定されるので、当該回数を超えて当該各モード(B,C,D)が継続されることがなくなる。
また、前記制御部は常に運転サイクルを監視しており、同一モードで運転サイクルが行われる間はカウントされることになる。他のモードに切り換わった際はそれまでのカウントがリセットされて、切り換わった後のモードのカウントが始まるように設定されている。運転サイクルは上述のように所要時間が決められているので、回数制限はすなわち時間制限となる。
なお、以下、回数制限が設定されたBモード、Cモード、Dモードのそれぞれは、説明の便宜上、B´モード、C´モード、D´モードと表すものとする。
さらに、前記制御部は、前記冷暖房パターンによる前記運転サイクルを所定回数繰り返した後、外気温≦室温−α℃のとき、前記冷暖房パターンから前記複数の他のパターンへと自動的に切り換える自動移行処理を行う。また、外気温>室温−α℃のとき、外気温と、室温又は基準温度との比較結果に応じて、前記冷暖房パターンの継続又は前記複数の他のパターンへの切り換えを、居住者によって選択可能とする処理を行う(選択移行処理)。
すなわち、外気温が室温−α℃と同一か、室温−α℃よりも低いとき(室内よりも屋外が涼しい状態のとき)に、前記制御部が、前記冷暖房パターンから前記複数の他のパターンへと自動的に切り換わる。また、外気温が室温−α℃よりも高いとき(室温−α℃の室内よりも屋外が暑いとき)に、前記制御部が、前記冷暖房パターンの継続又は前記複数の他のパターンへの切り換えを、居住者によって選択可能とする処理を行う。
なお、以上のような複数のパターンは、Aモード(夏期停止パターン)、Bモード・B´モード(夏期吹き降ろしパターン)、Cモード・C´モード(排熱換気パターン)、Dモード・D´モード(排熱補助パターン)、Eモード(冷暖房パターン)の順番で徐々に、室内ひいては住宅1内の排熱効果が高くなるように設定されている。すなわち、A〜Eモードのうち、Aモードに近いほど排熱効果が低く、Eモードに近いほど排熱効果が高い。
ただし、温度の状況に応じて適宜モード移行がなされるため、その時々に得られる空調効果は最適に近いものとなる。
また、以上のような複数のパターンは、図6に示すように、様々な複合する条件に基づいて、より詳細に制御される。
そのような条件としては、例えば室温と基準温度t1との比較、外気温と基準温度t1との比較、室温と外気温との比較、上部温度と外気温との比較、室温と上部温度との比較がある。
複合する条件に応じて各モードが選択されるようになっており、各モードでも、条件によっては開口部9,10,11の状態や、冷暖房装置8・ファン12の運転状況が異なる場合もある。
また、近年における環境保護の観点からエアコン等を使用せずに生活を送りたいという要望がある場合には、本システムは、Eモードを、他のモードに置き換える設定が可能に構成されているものとする。その際、上述のようにEモードに近いほど排熱効果が高いため、EモードからDモードに置き換えられるように設定すれば、排熱効果が高く、好ましい。なお、このような設定は、ユーザーが任意に設定できるように、例えば表示部に表示される設定画面(図示せず)上において手動で設定操作したり、専用リモコンで手動で設定操作したりできるものとする。
なお、夏期のパターン判別を行うにあたっては上述のように様々な複合する条件に基づいてパターン判別が行われるが、複数のパターン間で条件が競合(いわゆるバッティング)する場合には、どちらのパターンを選択するか、予め優先順位を決めておくことが望ましい。このような優先順位の決定は、ユーザが任意に設定してもよいし、システムに予め設定されていてもよいものとする。夏期のパターン判別においては、例えばCモードとDモードの間で条件がバッティングする場合が考えられ、このような場合には、予め決められた優先順位に即してパターン判別が行われる。
冬期用の複数のパターンは、図7〜図10に示すように、前記冷暖房パターンと、前記複数の他のパターンと、を含む。当該複数の他のパターンは、冬期停止パターンと、冬期吹き降ろしパターンと、を含んでいる。
また、冬期において前記制御部は、前記在室状況入力手段16による人の在室状況と、当該冬期用の複数のパターンとを組み合わせて制御している。
前記冬期停止パターンは、室温+β℃>上部温度のとき、前記開口部(前記トップライト9、前記地窓10、前記欄間11)を閉塞状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を停止し、前記冷暖房装置8を停止する設定となっている。
すなわち、この冬期停止パターンは、室温にβ℃付加した数値が上部温度よりも高い状態のとき(室温が十分に快適な値であり、室内に比して屋外が寒い状態のとき)に、前記開口部9,10,11は閉塞され、前記ファン12は停止され、前記冷暖房装置8も停止される設定である。さらに換言すれば、本システムはON状態でありながら、すべての運転(機能)を停止させる設定である。
なお、「β℃」は、本実施の形態においては「5℃」とされている。この数値は任意の数値であり、ユーザ(居住者)の体感に基づくものでよい(以下、同様)。
当該冬期停止パターンを、以下、(冬期の)Aモードと称する。
前記冬期吹き降ろしパターンは、室温+β℃<上部温度のとき、前記開口部9,10,11のうち各室間の開口部(前記欄間11)を開放状態とするとともに住宅1内と屋外との間の開口部(前記トップライト9、前記地窓10)を閉塞状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を運転し、前記冷暖房装置8を停止する設定となっている。
すなわち、この冬期吹き降ろしパターンは、室温にβ℃付加した数値が上部温度よりも低い状態のとき(トップライト9近傍が室温よりも高い状態のとき)に、前記開口部9,10が閉塞され、前記開口部11が開放され、前記ファン12が下向き運転され、前記冷暖房装置8が停止される設定である。このような設定によれば、トップライト9近傍の暖気をシーリングファン12によって下方に降ろすことができる。
当該冬期吹き降ろしパターンを、以下、(冬期の)Bモードと称する。
前記冷暖房パターンは、室温<基準温度t2のとき、前記開口部(前記トップライト9、前記地窓10、前記欄間11)を閉塞状態とし、前記ファン(前記シーリングファン12)を停止し、前記冷暖房装置8を暖房運転する設定となっている。
すなわち、この冷暖房パターンは、室温が基準温度t2よりも低い状態のとき(室温が低く、外気温も低く、上部温度も低い状態のとき)に、前記開口部9,10,11を閉塞し、前記ファン12を停止し、前記冷暖房装置8を冷房運転する設定である。このような設定によれば、冷暖房装置8による暖房運転で、外気温に関係なく室内全体を暖めることができる。
なお、当該冬期の冷暖房パターンは、前記在室状況入力手段による人の在室状況を確認し、人の在室時のみ運転するように設定されている。
当該冷暖房パターンを、以下、(冬期の)Eモードと称する。
なお、以上の複数のパターンは、Aモード(冬期停止パターン)、Bモード(冬期吹き降ろしパターン)、Eモード(冷暖房パターン)の順番で徐々に、室内ひいては住宅1内の暖房効果が高くなるように設定されている。すなわち、A,B,Eモードのうち、Aモードに近いほど暖房効果が低く、Eモードに近いほど暖房効果が高い。
ただし、温度の状況に応じて適宜モード移行がなされるため、その時々に得られる空調効果は最適に近いものとなる。
また、以上のような複数のパターンは、図10に示すように、様々な複合する条件に基づいて、より詳細に制御される。
そのような条件としては、例えば在室状況、室温と基準温度t2との比較、室温と上部温度との比較がある。
複合する条件に応じて各モードが選択されるようになっており、各モードでも、条件によっては開口部9,10,11の状態や、冷暖房装置8・ファン12の運転状況が異なる場合もある。
また、近年における環境保護の観点からエアコン等を使用せずに生活を送りたいという要望がある場合には、本システムは、Eモードを、他のモードに置き換える設定が可能に構成されているものとする。その際、上述のようにEモードに近いほど暖房効果が高いため、EモードからBモードに置き換えられるように設定すれば、暖房効果が高く、好ましい。Bモードの条件に当てはまらない場合には、さらにAモードに置き換わるように設定してもよい。なお、このような設定は、ユーザーが任意に設定できるように、例えば表示部に表示される設定画面(図示せず)上において手動で設定操作したり、専用リモコンで手動で設定操作したりできるものとする。
なお、冬期のパターン判別を行うにあたっては上述のように様々な複合する条件に基づいてパターン判別が行われるが、複数のパターン間で条件が競合(いわゆるバッティング)する場合には、どちらのパターンを選択するか、予め優先順位を決めておくことが望ましい。このような優先順位の決定は、ユーザが任意に設定してもよいし、システムに予め設定されていてもよいものとする。冬期のパターン判別においては、例えば温度に係る条件が同一で人の在室・不在によってのみ判別可能の条件がある場合が考えられ、このような場合には、予め決められた優先順位に即してパターン判別が行われる。
次に、本実施の形態の室内空調システムの制御部によって、冷暖房装置8、トップライト9、地窓10、欄間11、シーリングファン12を制御する方法の一例について、図11〜図14に示す図を参照しながら説明する。
初期状態では、トップライト9、地窓10、欄間11は閉鎖されており、シーリングファン12、冷暖房装置8は停止した状態となっている。
まず、前記リモコンによって室内空調システムをONとする。これによって、図11に示すように、本システムが運転開始される(ステップS1)。
続いて、現在が夏期であるか、冬期であるかを判断する(ステップS2)。その判断基準は日付であり、1年間を二期に分けて、現在の日付が夏期に相当するか冬期に相当するかを判断する。その他にも、夏期・冬期の判断よりも前に温度検出処理を行い、その日の気温等に応じて夏期・冬期のどちらが好適か判断してもよい。つまり、システムに時間設定機能やカレンダー機能を持たせることで、夏期と冬期の判断がしやすくなる。または、ユーザ(居住者)が適宜設定してもよい。
ステップS2で夏期と判断された場合は夏期プロセスへと進み、冬期と判断された場合は冬期プロセスへと進む。なお、夏期の基準温度t1と冬期の基準温度t2は予め設定されているものとする。すなわち、本実施の形態においては、基準温度t1=28℃とされ、基準温度t2=22℃とされている。
次に、夏期プロセスについて説明する(図12〜図14)。
まず、ステップS3で、室温検出手段13と外気温検出手段14と上部温検出手段15とによって温度検出処理を行い、室温と外気温と上部温度とを検出する。
そして、次のステップS4で、現在の運転サイクル(モード)に回数制限が設定されているかどうかを判断する。回数制限が設定されるモードは、上述のB´モード、C´モード、D´モードであるため、それ以外のモードで運転サイクルが行われている場合は「NO」の判断が下される。B´モード、C´モード、D´モードのいずれかで運転サイクルが行われている場合は「YES」の判断が下される。システム起動直後の場合は、「NO」の判断が下される。
「NO」の判断が下された後は、ステップS5のパターン判別処理へと進み、「YES」の判断が下された後はステップS6に進む。
ステップS5では、検出された室温と外気温と上部温度と、基準温度t1とに基づいて、室内の温度環境に適合するモードを判別する。ここでは、Aモードと、B,C,Dモードと、Eモードとが判別される。
ステップS5においてAモードと判別された場合は、Aモードのパターン運転が開始される(ステップS7)。
ステップS5においてEモードと判別された場合は、Eモードのパターン運転が開始される(ステップS8)。なお、Eモードの詳細な流れについては後述する。
ステップS5においてB,C,Dモードと判別された場合は、ステップS9で室温と基準温度t1との比較が行われてから次のステップ(ステップS10またはステップS14)へと進む。
なお、ステップS6では、回数制限が設定されたモードが回数制限内であるか否かが判断される。回数制限内である場合はステップS5へと進み、回数制限を超える場合はステップS8のEモードへと進む。
ステップS9で室温と基準温度t1との比較が行われた結果、室温が基準温度t1よりも低い場合は、改めて、BモードとCモードとDモードの判別が行われる(ステップS10)。
ステップS10においてBモードと判別された場合は、Bモードのパターン運転が開始される(ステップS11)。また、Cモードと判別された場合は、Cモードのパターン運転が開始される(ステップS12)。また、Dモードと判別された場合は、Dモードのパターン運転が開始される(ステップS13)。
各モードのパターン運転が所定時間(2分)行われた後は、ステップS3の温度検出処理へと戻り、運転サイクルが一巡する。ただし、次のパターン運転がいずれのモードで行われるか判別されるまで(1分)は、引き続き、一巡する前の運転サイクルのパターン運転が継続される。
ステップS9で室温と基準温度t1との比較が行われた結果、室温が基準温度t1よりも高い場合は、回数制限のあるB´モードとC´モードとD´モードの判別が行われる(ステップS14)。
ステップS14においてB´モードと判別された場合は、B´モードのパターン運転が開始される(ステップS15)。また、C´モードと判別された場合は、C´モードのパターン運転が開始される(ステップS16)。また、D´モードと判別された場合は、D´モードのパターン運転が開始される(ステップS17)。
各モードのパターン運転が所定時間(2分)行われた後は、ステップS3の温度検出処理へと戻り、運転サイクルが一巡する。ただし、次のパターン運転がいずれのモードで行われるか判別されるまで(1分)は、引き続き、一巡する前の運転サイクルのパターン運転が継続される。
そして、次のステップS4で、現在の運転サイクルに回数制限が設定されているかどうかを判断する。このとき、制御部によってB´モード運転とC´モード運転とD´モード運転のカウントが行われているため、「YES」の判断が下される。
次のステップS6では、上述のように、回数制限が設定されたモードが回数制限内であるか否かが判断される。回数制限内である場合はステップS5へと進み、回数制限を超える場合はステップS8のEモードへと進む。なお、本実施の形態において回数制限は10回とする。
図13に示すように、Eモードへと移行した後は、前記冷暖房装置8により冷房効果を確実に得るために、Eモードによるパターン運転を所定回数行う。なお、本実施の形態においてはEモード運転が10回行われるように設定されている(運転サイクル10回分、すなわち3分×10回分=30分)。
より詳細に説明すると、まず、ステップS18においてEモードのパターン運転が実行され、ステップS19において当該Eモードのパターン運転が所定回数に達したか否かを判断する。所定回数に達していない場合は、繰り返しEモード運転を行う。所定回数に達した場合は、次のステップS20へと進む。
なお、制御部によってEモード運転がカウントされている。
ステップS20では、室温検出手段13と外気温検出手段14と上部温検出手段15とによって温度検出処理を行い、室温と外気温と上部温度とを検出する。
続くステップS21では、ステップS20での温度検出結果において、外気温が室温−α℃と等しい又は低いか、外気温が室温−α℃よりも高いかの判断が行われる。
温度検出結果が「外気温が室温−α℃と等しい又は室温−α℃よりも低い」の場合は、ステップS22のEモード中パターン判別処理へと自動移行する(自動移行処理)。
温度検出結果が「外気温が室温−α℃よりも高い」の場合は、続いて、ステップS23へと進む。
なお、「α℃」は、本実施の形態においては「3℃」とされている。
ステップS23では、ステップS20での温度検出結果が「外気温が基準温度t1と等しい又は基準温度t1よりも低い」場合と、「外気温が基準温度t1よりも高い」場合の判断が行われる。
温度検出結果が「外気温が基準温度t1よりも高い」場合には、外気温が高い状態であるため、ステップS18に戻り、Eモードが継続される。
温度検出結果が「外気温が基準温度t1と等しい又は基準温度t1よりも低い」場合には、制御部がアラートを発する。具体的には、リモコンの表示部に対して、「外気温が基準温度t1と等しい又は基準温度t1よりも低い」状態であることを表示したり、ユーザが見ることができる情報端末に対して情報を発信したりする(ステップS24)。
なお、このように温度検出結果に応じて制御部がアラートを発するものとしたが、音声案内を出力できるようにしてもよい。
次のステップS25では、ユーザ(居住者)に対して、他のモードに移行するかしないかを選択させる(選択移行処理)。具体的には、リモコンの表示部や情報端末の表示部に、「他のモードへ移行する」・「他のモードへ移行しない」の選択肢を表示し、ユーザが実際に選択することでシステムへの入力作業が行われる。
「他のモードへ移行する」の選択が行われ、その情報がシステムに入力された場合は、ステップS22のEモード中パターン判別処理へと移行する(選択移行処理)。
「他のモードへ移行しない」の選択が行われ、その情報がシステムに入力された場合は、次のステップS26へと進む。また、ユーザが無反応で入力作業が行われなかった場合も、次のステップS26へと進む。
ステップS26では、ステップS20での温度検出結果が「外気温が室温と等しい又は室温よりも低い」場合と、「外気温が室温よりも高い」場合の判断が行われる。
温度検出結果が「外気温が室温よりも高い」場合には、外気温が高い状態であるため、ステップS18に戻り、Eモードが継続される。
温度検出結果が「外気温が室温と等しい又は室温よりも低い」場合には、制御部がアラートを発する。具体的には、リモコンの表示部に対して、「外気温が室温と等しい又は室温よりも低い」状態であることを表示したり、ユーザが見ることができる情報端末に対して情報を発信したりする(ステップS27)。
なお、リモコンの表示部等に表示される情報は、最新のものに切り換わるように設定されている。例えばステップS24で表示された情報は、このステップS27で新たに情報が表示されることにより、当該新たな情報に刷新される。また、予め設定された、ある程度の時間が経過した後は消去される設定としてもよい。
次のステップS28では、ユーザ(居住者)に対して、他のモードに移行するかしないかを選択させる(選択移行処理)。具体的な内容は、ステップS26と略同様であるが、「他のモードへ移行しない」の選択が行われ、その情報がシステムに入力された場合は、ステップS18に戻り、Eモードが継続される。また、ユーザが無反応で入力作業が行われなかった場合もステップS18に戻る。
図14に示すEモード中パターン判別処理は、まず、ステップS29で、現在のモードに回数制限が設定されているかどうかを判断する。B´モード、C´モード、D´モード以外のモードで運転サイクルが行われている場合は「NO」の判断が下される。B´モード、C´モード、D´モードのいずれかで運転サイクルが行われている場合は「YES」の判断が下される。
そして、「NO」の判断が下された後は、ステップS30のパターン判別処理へと進み、「YES」の判断が下された後はステップS31に進む。
ステップS30では、ステップS20で検出された室温と外気温と上部温度と、基準温度t1とに基づいて、室内の温度環境に適合するモードを判別する。ここでは、Aモードと、B,C,Dモードとが判別される。Eモードから他のモードへの移行であるため、Eモードの判別は行われない。
ステップS30においてAモードと判別された場合は、Aモードのパターン運転が開始される(ステップS32)。Aモード運転終了後は、図12の夏期プロセスへと戻る。
ステップS30においてB,C,Dモードと判別された場合は、ステップS33で室温と基準温度t1との比較が行われてから次のステップ(ステップS34またはステップS38)へと進む。
なお、ステップS31では、回数制限が設定されたモードが回数制限内であるか否かが判断される。回数制限内である場合はステップS30へと進み、回数制限を超える場合はEモード(ステップS8と同様)へと進む。
ステップS33で室温と基準温度t1との比較が行われた結果、室温が基準温度t1よりも低い場合は、改めて、BモードとCモードとDモードの判別が行われる(ステップS34)。
ステップS34においてBモードと判別された場合は、Bモードのパターン運転が開始される(ステップS35)。また、Cモードと判別された場合は、Cモードのパターン運転が開始される(ステップS36)。また、Dモードと判別された場合は、Dモードのパターン運転が開始される(ステップS37)。
各モードのパターン運転が終了した後は、図12の夏期プロセスへと戻る。
ステップS33で室温と基準温度t1との比較が行われた結果、室温が基準温度t1よりも高い場合は、回数制限のあるB´モードとC´モードとD´モードの判別が行われる(ステップS38)。
ステップS38においてB´モードと判別された場合は、B´モードのパターン運転が開始される(ステップS39)。また、C´モードと判別された場合は、C´モードのパターン運転が開始される(ステップS40)。また、D´モードと判別された場合は、D´モードのパターン運転が開始される(ステップS41)。
次のステップS42においては、次のパターン判別(ステップS30)に備えて温度検出処理が行われる。
そして、ステップS42での温度検出処理が終了した後は、ステップS29へと戻り、回数制限のある各モードの運転サイクルが一巡する。また、このステップS29では、上述のように現在の運転サイクル(モード)に回数制限が設定されているかどうかを判断する。このとき、制御部によってB´モード運転とC´モード運転とD´モード運転のカウントが行われているため、「YES」の判断が下される。
次のステップS31では、上述のように、回数制限が設定されたモードが回数制限内であるか否かが判断される。回数制限内である場合はステップS30へと進み、回数制限を超える場合はEモード(ステップS8と同様)へと進む。なお、回数制限は、上述のように10回とする。
夏期プロセスでは、以上のように、Eモードや回数制限のあるモードにおいて、同一のモードによる運転サイクルが所定回数続いた後に、各モード間でモード移行ができるように設定されている。これによって、低い空調効果のモードから、より高い空調効果を発揮できるモードへと切り換えたり、最適な室内空調環境を形成した後に逆に低い空調効果のモードに切り換えたりすることができる。
以上のようにして夏期プロセスに即して室内空調システムが動作し、室内空調が行われる。
なお、Eモード中に前記冷暖房装置8が専用リモコンにより停止された場合は、Aモードへ移行したと判断される。また、Eモード以外のモードで運転中に、専用リモコンで冷暖房装置8が運転を始めた場合は、Eモードへ移行したと判断される。なお、制御部は、冷暖房装置8の運転状況情報を温度検出処理のタイミングで取得している。
次に、冬期プロセスについて説明する(図11,図15)。
上述のようにステップS2で冬期と判断されると、冬期プロセスが開始される。冬期プロセス開始後、まず、ステップS43において、室温検出手段13と外気温検出手段14と上部温検出手段15とによって温度検出処理を行い、室温と外気温と上部温度とを検出する。
次のステップS44では、前記在室状況入力手段16(例えば人感センサー)によって検知された人の在室・不在の情報に基づいて、在室と不在のどちらかの判断が行われる。在室の場合はステップS45へと進み、不在の場合はステップS51へと進む。
在室時のステップS45では室温と基準温度t2との比較が行われる。
ステップS45で室温と基準温度t2との比較が行われた結果、室温が基準温度t2よりも高い場合(室内が比較的暖かい場合)はステップS46へと進み、AモードとBモードの判別が行われる。
ステップS46においてAモードと判別された場合は、Aモードのパターン運転が開始される(ステップS47)。また、Bモードと判別された場合は、Bモードのパターン運転が開始される(ステップS48)。
各モードのパターン運転が終了した後は、ステップS43へと戻り、運転サイクルが一巡する。ただし、次のパターン運転がいずれのモードで行われるか判別されるまで(1分)は、引き続き、一巡する前の運転サイクルのパターン運転が継続される。
ステップS45で室温と基準温度t2との比較が行われた結果、室温が基準温度t2よりも低い場合(室内が寒い場合)はステップS49へと進み、Eモードのパターン運転が開始される。
上述のように運転サイクルは1サイクル3分と設定されているが、室内が寒い場合は、3分では改善されない場合がある。このため、Eモードによるパターン運転は、所定回数継続して行われる設定となっている。なお、本実施の形態においてはEモード運転が10回行われるように設定されている(運転サイクル10回分、すなわち3分×10回分=30分)。
より詳細に説明すると、まず、ステップS49においてEモードのパターン運転が実行され、ステップS50において当該Eモードのパターン運転が所定回数に達したか否かを判断する。所定回数に達していない場合は、繰り返しEモード運転を行う。所定回数に達した場合は、ステップS43へと戻る。ただし、次のパターン運転がいずれのモードで行われるか判別されるまで(1分)は、引き続き、Eモードのパターン運転が継続される。
なお、制御部によってEモード運転がカウントされている。
冬期プロセスでは、以上のようにEモードが所定回数続いた後に、他のモードへ移行ができるように設定されている。これによって、Eモードによるパターン運転で最適な室内空調環境を形成した後に、逆に低い空調効果のAモードやBモードに切り換えたりすることができる。
不在時のステップS51では、検出された室温と外気温と上部温度と、基準温度t2(22℃)とに基づいて、室内の温度環境に適合するモードを判別する。不在時はEモードによるパターン運転が行われない設定となっているので、ここでは、Aモードと、Bモードとが判別される。
ステップS51においてAモードと判別された場合は、Aモードのパターン運転が開始される(ステップS52)。
ステップS51においてBモードと判別された場合は、Bモードのパターン運転が開始される(ステップS53)。
各モードのパターン運転が所定時間(2分)行われた後は、ステップS43の温度検出処理へと戻り、運転サイクルが一巡する。ただし、次のパターン運転がいずれのモードで行われるか判別されるまで(1分)は、引き続き、一巡する前の運転サイクルのパターン運転が継続される。
以上のようにして冬期プロセスに即して室内空調システムが動作し、室内空調が行われる。
また、室内空調システムを停止させる場合は、前記リモコンによってシステムOFFの操作を行うことによって停止させることができる。停止時には、各開口部9,10,11は閉塞状態となり、ファン12および冷暖房装置8も停止状態となる。
本実施の形態によれば、前記制御部は、ステップS3,S43等の温度検出処理と、ステップS5,S46等のパターン判別処理と、ステップS7,S8,S47,S48等のパターン運転処理と、を繰り返し行う運転サイクルを制御するので、実際の室温と外気温と予め設定された基準温度t1,t2とに基づいて判別された複数のモード(夏期のA〜Eモード・冬期のA,B,Eモード)のうちの一つのモードによって、前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8とを適宜起動させて室内空調を行うことができ、実際の室温と外気温と予め設定された基準温度t1,t2とに対応する最適な室内空調環境を形成できる。
さらに、前記複数のモードのうち同一のモードによる前記運転サイクルが所定回数続くということは、例えば、夏期であれば暑さを維持したままの状態が続き、冬期であれば寒さを維持したままの状態が続いて室内空調環境が改善されず、居住者の実際の体感と乖離した状態が続く場合があることを意味する。そこで、前記制御部が、前記Eモードと前記複数の他のモードとを含む各モード間でモードを切り換える制御を行うことによって、より高い空調効果を発揮できるモードへと切り換えたり、最適な室内空調環境の形成後に逆に低い空調効果のモードに切り換えたりすることができる。これによって、室内空調環境が改善されない状態を確実にクリアでき、居住者の実際の体感により近い実質的な空調効果を得ることができるとともに、例えば前記冷暖房装置8の過剰な運転による運転コストの無駄を省くことが可能となる。
また、前記制御部が、室温と外気温と基準温度t1,t2と上部温度とに基づいて、前記開口部9,10,11と前記ファン12と前記冷暖房装置8とを細かく制御できるので、夏期であっても、また冬期であっても、より最適な室内空調環境を形成できる。
また、外気温が室温−α℃と同一か、室温−α℃よりも低いとき(室3,4,5内よりも屋外が涼しい状態のとき)に、前記制御部が、前記Eモードから前記複数の他のモードへと自動的に切り換えるので、前記冷暖房装置8を停止して当該冷暖房装置8の運転コストを低減しつつ、前記開口部9,10,11や前記ファン12による換気によって室内空調環境を改善することができる。
また、外気温が室温−α℃よりも高いとき(室温−α℃の室3,4,5内よりも屋外が暑いとき)に、前記制御部が、前記Eモードの継続又は前記複数の他のモードへの切り換えを、居住者によって選択可能とする処理を行うので、室温と外気温とをより考慮し、かつ居住者の希望に即した室内空調環境の形成に貢献できる。
また、室温が基準温度t1よりも高く(暑く)、前記Bモードと前記Cモードと前記Dモードのうちいずれかのモードによって室内空調環境の改善が図れない状態のときに、当該各モードのいずれかのモードから前記Eモードに切り換えることができる。また、回数制限が設定されるので、当該回数を超えて当該各モード(B´モード、C´モード、D´モード)が継続されることがなくなり、室内空調環境が改善されない状態をより確実にクリアできる。
また、前記制御部は、前記在室状況入力手段16による人の在室状況と、前記冬期における複数のモードとを組み合わせて制御し、人の在室時のみ、前記Eモードによる室内空調を行うので、人の不在時において前記冷暖房装置8を停止させることができる。これによって、当該冷暖房装置8の運転コストを低減しつつ、前記開口部9,10,11や前記ファン12によって室内空調環境を改善することができる。
なお、本実施の形態においては冬期にのみ前記在室状況入力手段16による人の在室状況の判断を行うものとしたが、夏期においても同様の構成を以て人の在室状況の判断を行うようにしてもよい。すなわち、人の在室時のみ、前記夏期のEモードによる室内空調を行い、人の不在時においては前記冷暖房装置8を停止させる。また、人の不在時においては夏期の場合も冬期の場合も、Eモード以外の他のモードへ置き換わるように設定されていてもよい。
また、前記制御部によって、前記トップライト9と、前記地窓10と、前記欄間11と、前記シーリングファン12とを制御できるので、これら開口部9,10,11の開閉やファン12の運転・停止を適宜行って、室内空調環境の改善を図ることができる。
1 住宅
2 屋根
3 室
4 室
5 室
6 上部
7 吹き抜け空間
8 冷暖房装置
9 トップライト
10 地窓
11 欄間
12 シーリングファン
13 室温検出手段
14 外気温検出手段
15 上部温検出手段
16 在室状況入力手段

Claims (5)

  1. 宅内と屋外との間又は各室間に設けられる自動開閉可能な開口部または/および住宅内で空気の流れを形成するためのファンと、
    室内に設けられる冷暖房装置と、
    室温を検出する室温検出手段と、
    外気温を検出する外気温検出手段と、
    前記開口部または/および前記ファンと前記冷暖房装置の運転又は状態を、複数のパターンに組み合わせて制御する制御部と、を備えており、
    前記複数のパターンは、前記冷暖房装置の運転のみで室内空調を行う冷暖房パターンと、前記開口部または/および前記ファンと前記冷暖房装置との組み合わせで室内空調を行う又は行わない複数の他のパターンと、を含んでおり、
    前記制御部は、
    前記室温検出手段および前記外気温検出手段によって室温と外気温とを検出する温度検出処理と、
    前記温度検出処理によって得られた室温と外気温と、予め設定された基準温度とに基づいて、前記複数のパターンの中から、室内の温度環境に適合するパターンを判別するパターン判別処理と、
    前記パターン判別処理によって判別されたパターンに基づいて、前記開口部または/および前記ファンと、前記冷暖房装置のそれぞれを起動させる又は起動させないパターン運転処理と、
    を繰り返し行う運転サイクルを制御するとともに、
    前記複数のパターンのうち同一のパターンによる前記運転サイクルが所定回数続いた後に、前記冷暖房パターンと前記複数の他のパターンとを含む各パターン間でパターンを切り換え可能に制御を行う室内空調システムであって、
    前記開口部および前記ファンを備えるものとし、
    住宅内の上部温度を検出する上部温検出手段をさらに備えており、
    前記複数のパターンは、夏期用の複数のパターンと、冬期用の複数のパターンのうち、少なくとも一方からなり、
    前記夏期用の複数のパターンは、
    夏期の基準温度をt1とすると、
    基準温度t1<室温、かつ、基準温度t1<外気温のとき、前記開口部を閉塞状態とし、前記ファンを停止し、前記冷暖房装置を冷房運転する前記冷暖房パターンと、
    室温<外気温、かつ、室温<基準温度t1のとき、前記開口部を閉塞状態とし、前記ファンを停止し、前記冷暖房装置を停止する夏期停止パターンと、
    室温+α℃>上部温度、かつ、上部温度<外気温<基準温度t1のとき、前記開口部のうち各室間の開口部を開放状態とするとともに住宅内と屋外との間の開口部を閉塞状態とし、前記ファンを運転し、前記冷暖房装置を停止する夏期吹き降ろしパターンと、
    室温>外気温のとき、前記開口部を開放状態とし、前記ファンを停止し、前記冷暖房装置を停止する排熱換気パターンと、
    室温>外気温、かつ、室温+α℃>上部温度、かつ、上部温度>外気温のとき、前記開口部を開放状態とし、前記ファンを運転し、前記冷暖房装置を停止する排熱補助パターンと、
    を含んでおり、
    前記冬期用の複数のパターンは、
    冬期の基準温度をt2とすると、
    室温<基準温度t2のとき、前記開口部を閉塞状態とし、前記ファンを停止し、前記冷暖房装置を暖房運転する前記冷暖房パターンと、
    室温+β℃>上部温度のとき、前記開口部を閉塞状態とし、前記ファンを停止し、前記冷暖房装置を停止する冬期停止パターンと、
    室温+β℃<上部温度のとき、前記開口部のうち各室間の開口部を開放状態とするとともに住宅内と屋外との間の開口部を閉塞状態とし、前記ファンを運転し、前記冷暖房装置を停止する冬期吹き降ろしパターンと、
    を含んでいることを特徴とする室内空調システム。
  2. 請求項に記載の室内空調システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記冷暖房パターンによる前記運転サイクルを所定回数繰り返した後、
    外気温≦室温−α℃のとき、前記冷暖房パターンから前記複数の他のパターンへと自動的に切り換える自動移行処理を行い、
    外気温>室温−α℃のとき、外気温と、室温又は基準温度との比較結果に応じて、前記冷暖房パターンの継続又は前記複数の他のパターンへの切り換えを、居住者によって選択可能とする処理を行うことを特徴とする室内空調システム。
  3. 請求項またはに記載の室内空調システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記夏期吹き下ろしパターンと前記排熱換気パターンと前記排熱補助パターンのうち、いずれかのパターンによる運転が行われ、かつ、室温>基準温度t1のとき、
    当該パターンによる運転サイクルに回数制限を設定し、
    回数制限内に当該パターンから他のパターンに切り換わらない場合に、当該パターンから前記冷暖房パターンに切り換える処理を行うことを特徴とする室内空調システム。
  4. 請求項のいずれか一項に記載の室内空調システムにおいて、
    人の在室状況を入力する在室状況入力手段をさらに備えており、
    前記制御部は、前記在室状況入力手段による人の在室状況と、前記複数のパターンとを組み合わせて制御し、人の在室時のみ、前記冷暖房パターンによる室内空調を行うことを特徴とする室内空調システム。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の室内空調システムにおいて、
    前記開口部のうち住宅内と屋外との間の開口部は、トップライト又は高窓と、地窓とを含み、
    前記開口部のうち各室間の開口部は、欄間を含み、
    前記ファンは、前記トップライトの下方に設けられるとともに正逆回転可能なシーリングファン又は排熱ファンを含んでいることを特徴とする室内空調システム。
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