JP5790120B2 - 製造方法及び製造装置 - Google Patents

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本発明は、感熱記録材料等の製造方法及び製造装置に関する。
連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布して感熱記録材料を製造する方法としては、図1に示すように、連続走行する紙、合成紙、フィルム等のウェブ2上に、塗布手段3により材料塗布液を塗布する塗布工程と、塗布された材料塗布液の溶媒を乾燥手段5により蒸発させる乾燥工程とを含み、例えば、下引き層、感熱記録層、中間層、保護層、及びバック層を順次塗布して形成している。なお、図1中1はウェブ巻き出し原反、4は搬送ロール、6はウェブ巻き取り材料製品を、それぞれ表す。
従来より、図2に示すように、乾燥手段5による乾燥工程では、外気エアーを給気エアーファン11により給気エアーとして使用し、該給気エアーを蒸気、温水、ガス燃焼等の熱交換器10により、必要な温度に温めて、乾燥ボックス7内の熱風吹き出しノズル13より熱風を、塗布液が塗布されたウェブ2に直接、塗布面側及び裏面側から当てて乾燥し、乾燥ボックス7内の蒸発水分を含んだエアーを排気エアーファン12で排気している。なお、図2中8はダクト、9はエアークリーンフィルターをそれぞれ表す。
また近年では、省エネルギー及び二酸化炭素(CO)排出量削減のため、図3に示す乾燥手段5のように、排気エアーの一部を給気エアーに循環させ、従来の乾燥速度を律速させない範囲の乾燥条件でウェブ2上の塗布液を乾燥している。これにより、全給気エアー流量を外気とした場合に比べて、熱交換器10で消費する給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギー量が給気エアーとして循環される排気エアー流量×(排気エアー温度−外気温度)分だけ削減できる。なお、図3中7は乾燥ボックス、8はダクト、9はエアークリーンフィルター、11は給気エアーファン、12は排気エアーファン、13は熱風噴出しノズル、14は循環ファンをそれぞれ表す。
ところで、給気エアーとして取り入れている外気は、年間を通じて、夏場は絶対湿度(水蒸気質量/乾燥空気質量)が大きく、冬場は絶対湿度が小さくなる。冬場に合わせると夏場はウェブ上の塗布液の乾燥が不十分になるため、夏場でも十分に乾燥する乾燥温度、給排気流量条件で年間を通して使用している。その結果、冬場においては、夏場と同じウェブ上の塗布液の乾燥による水分蒸発量では、乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度が小さく、まだ十分に蒸発させることが可能な状態であり、給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギーが無駄に使用され、余分なCOを排出している。このため、例えば、給気ダクト及び排気ダクトに温湿度計を取り付け、エアー湿度に応じて給排気流量を制御する方法が提案されている(特許文献1〜5参照)。
しかし、ウェブ上に塗布液を塗布する製造方法での生産性を高めるため、生産ライン速度を大きくすると、乾燥温度が高くなり、給気ダクトと排気ダクトでの湿度測定は、高温エアーでの湿度測定となる。しかし、現在市販されている温湿度計は、高温での絶対湿度が小さい場合に誤差が大きく、給排気エアー流量の制御が難しい。そのため、給排気エアー流量のバランスを間違えると、乾燥不良を起こし、乾燥が不十分になり、ウェブ上に塗布された塗膜が乾ききれず、乾燥工程後の搬送ロールに巻き付き、生産が停止したり、製品を巻き取った時にウェブの表面と裏面に別のウェブの面が張り付いて製品として生産できなくなってしまう。このようなことが起こると、製造装置をストップ及びスタートを繰り返すことで、更にエネルギー使用量を増加させ、CO排出量を増加させてしまうという問題がある。
例えば、特許文献6では、被乾燥物の処理量速度と水分量により、給排気量を制御する方法が提案されている。
しかし、この提案では、感熱記録材料の製造時に給気エアー及び排気エアーの絶対湿度を精度良く測定し、給気エアー流量及び排気エアー流量を精度良くコントロールすることは困難である。
また、特許文献7では、溶剤系であるため高温での溶剤濃度の測定ができないので、高温空気を抽出し、混合器で空気を混合し、常温にしてから溶剤濃度をセンサーで測定する方法が提案されている。
しかし、この提案では、高温空気を別の空気と混合することなく、給気エアー及び排気エアーそのものを測定することができない。また、給気エアー及び排気エアーを常温まで冷やすと露点以下となり、結露が生じて温湿度計を故障させてしまうという問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、乾燥不良を防止しつつ、給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギーを最小限に抑えることができ、熱エネルギーの削減及びCO排出量の削減を図れる感熱記録材料等の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する塗布工程と、
塗布された材料塗布液中の水分を、乾燥手段を用いて蒸発させる乾燥工程と、を少なくとも含み、
前記乾燥手段への給気及び前記乾燥手段からの排気におけるエアーの絶対湿度を、前記塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥ボックスの直近の給気ダクト及び排気ダクトからエアーを抽出し、該抽出したエアーを冷却して温湿度計で測定し、該測定したエアーの絶対湿度により、給排気流量を調整して前記乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度を制御することを特徴とする製造方法である。
<2> 給気ダクト及び排気ダクトからチューブを介し、エアーポンプを用いてエアーを抽出し、該エアーポンプから抽出したエアーの絶対湿度を測定する前記<1>に記載の製造方法である。
<3> 給気及び排気からの抽出エアーの冷却温度が、(給気及び排気の抽出エアーの露点+2℃)以上(給気及び排気の抽出エアーの露点+10℃)以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の製造方法である。
<4> 冷却温度の制御を温水で行う前記<3>に記載の製造方法である。
<5> 冷却温度の制御を熱風で行う前記<3>に記載の製造方法である。
<6> 連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する塗布手段と、
塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥手段と、を少なくとも有し、
前記乾燥手段への給気及び前記乾燥手段からの排気におけるエアーの絶対湿度を、前記塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥ボックスの直近の給気ダクト及び排気ダクトからエアーを抽出し、該抽出したエアーを冷却して温湿度計で測定し、該測定した絶対湿度により、給排気流量を調整して前記乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度を制御することを特徴とする製造装置である。
<7> 給気ダクト及び排気ダクトからチューブを介し、エアーポンプを用いてエアーを抽出し、該エアーポンプから抽出したエアーの絶対湿度を測定する前記<6>に記載の製造装置である。
<8> 給気及び排気からの抽出エアーの冷却温度が、(給気及び排気の抽出エアーの露点+2℃)以上(給気及び排気の抽出エアーの露点+10℃)以下である前記<6>から<7>のいずれかに記載の製造装置である。
<9> 冷却温度の制御手段として恒温水槽を有する前記<8>に記載の製造装置である。
<10> 冷却温度の制御手段として恒温槽を有する前記<8>に記載の製造装置である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、乾燥不良を防止しつつ、給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギーを最小限に抑えることができ、熱エネルギーの削減及びCO排出量の削減を図れる感熱記録材料等の製造方法及び製造装置を提供することができる。
図1は、ウェブ上に材料塗布液を塗布する製造方法を示す概略図である 図2は、従来の外気エアーを給気エアーとして使用した乾燥手段の一例を示す概略図である。 図3は、従来の排気エアーの一部を給気エアーに循環させ、ウェブ上の塗布液を乾燥する乾燥手段の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の製造装置の一例を示す概略図である。 図5は、恒温水槽を用いてエアーを冷却する方法を示す概略図である。 図6は、恒温槽を用いてエアーを冷却する方法を示す概略図である。
本発明の製造装置は、連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する塗布手段と、塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥手段と、を少なくとも有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明の製造方法は、連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する塗布工程と、塗布された材料塗布液中の水分を、乾燥手段を用いて蒸発させる乾燥工程と、を少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
以下、本発明の製造方法及び製造装置について詳細に説明する。
<塗布工程及び塗布手段>
前記塗布工程は、連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する工程であり、塗布手段により実施される。
前記ウェブの形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記ウェブの形状としては、例えば平板状などが挙げられる。前記ウェブの構造としては、単層構造でも積層構造でもよく、前記ウェブの大きさとしては、感熱記録材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記ウェブの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、種々の無機材料又は有機材料を用いることができる。
前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属などが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙等の紙;三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる高分子フィルムなどが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、上質紙、アート紙、コート紙、高分子フィルムが特に好ましい。
前記ウェブは、塗布液の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理等により表面改質することが好ましい。また、支持体は、酸化チタン等の白色顔料などを添加して白色にすることが好ましい。
前記ウェブの厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜2,000μmが好ましく、100μm〜1,000μmがより好ましい。
前記ウェブを連続走行させる手段としては、例えば搬送ロールなどが挙げられる。
前記材料塗布液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリルエマルジョン、感熱液、熱転写リボン塗布液、水系塗布液、溶剤系塗布液、などが挙げられる。前記塗布液は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記材料塗布液を塗布する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレード塗布方法、ワイヤーバー塗布方法、ロッドバー塗布方法、カーテン塗布方法などが挙げられる。
<乾燥工程及び乾燥手段>
前記乾燥工程は、塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる工程であり、乾燥手段により実施される。
前記乾燥工程で塗布された塗布液の溶媒を蒸発させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱風をノズルからウェブに吹き付ける方法、赤外線等による放射熱による方法、マイクロ波による水分を直に暖める方法、などが挙げられる。
これらの中でも、熱風をノズルからウェブに吹き付ける方法が特に好ましい。
前記熱風をノズルからウェブに吹き付ける方法としては、ジェットノズル方式などが挙げられる。
前記乾燥工程では、乾燥効率を高くするため、ドライヤーをいくつかのゾーンで連続して設け、ドライヤーゾーン毎に温度コントロールすることが好ましい。特に、感熱記録材料のように塗布された塗布膜の温度が高くなると発色してしまう場合は、初期温度を高くし、後半温度を発色させない塗膜温度で維持するように設計することが好ましい。
本発明においては、前記乾燥手段への給気及び前記乾燥手段からの排気におけるエアーの絶対湿度を、塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥ボックスの直近の給気ダクト及び排気ダクトからエアーを抽出し、該抽出したエアーを冷却して温湿度計で測定し、該測定したエアーの絶対湿度から、給排気流量を調整して前記乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度を制御する。この場合、給気ダクト及び排気ダクトからチューブを介し、エアーポンプを用いてエアーを抽出し、該エアーポンプから抽出したエアーの絶対湿度を測定することが好ましい。
即ち、前記乾燥工程の乾燥手段への給気及び乾燥手段からの排気におけるエアーの絶対湿度を、その乾燥ボックスの直近の給気ダクト及び排気ダクトの一部にエアー抽出口を取り付け、その抽出口からチューブを介して、エアーポンプでエアーを給排気させる。
一方、エアーポンプからの排気側にもチューブを取り付け、該チューブを冷却し、該チューブ出口部の温湿度計で排気エアーの絶対湿度を測定する。そして、給気エアー及び排気エアーの絶対湿度(排気エアー絶対湿度は、乾燥ボックス内の雰囲気の絶対湿度にほぼ等しい)の結果から、限界の排気エアー絶対湿度になるように、給気エアー及び排気エアーの流量を制御し、塗布液中の水分を蒸発させる乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度を制御する。
これにより、温湿度計による絶対湿度の測定精度が良くなり、給排気エアー流量精度が良くなり、給排気エアー流量のバランスにより乾燥不良を防止できる。また、給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギーを最小限に抑えられ、熱エネルギーの削減及びCO排出量の削減ができる。
ここで、限界の排気エアー絶対湿度は、乾燥後に材料製品の必要な出口最終水分になるための限界の乾燥ボックス内の雰囲気の絶対湿度であり、これは、乾燥ボックスの長さ、乾燥温度、塗布速度で変化する。
本発明において、給気及び排気からの抽出エアーの冷却温度は、(給気及び排気の抽出エアーの露点+2℃)以上、(給気及び排気の抽出エアーの露点+10℃)以下であることが好ましい。
前記冷却温度が、(給気及び排気の抽出エアーの露点+2℃)未満であると、エアーが結露を起こし易く、結露した場合に温湿度計を破損してしまい、給排気エアー流量バランスを制御できなくなり、乾燥不良を起こし、乾燥が不十分になるため、そのウェブに塗布された塗膜が乾ききれず、乾燥工程後の搬送ロールに巻き付き、生産が停止したり、製品を巻き取った時にそのウェブの表面と裏面に別のウェブの面が張り付いて製品として生産できなくなってしまう。このようなことが起こると、製造装置をストップ、及び、スタートを繰り返すことで、エネルギー使用量を増加させ、CO排出量を増加させてしまう。一方、前記冷却温度が、(給気及び排気の抽出エアーの露点+10℃)を超えると、温湿度計による絶対湿度測定の精度が悪くなり、給排気エアー流量バランスが制御できなくなり、乾燥不良を起こし、乾燥が不十分になるため、ウェブに塗布された塗膜が乾ききれず、乾燥工程後の搬送ロールに巻き付き、生産が停止したり、製品を巻き取った時にそのウェブの表面と裏面に別のウェブの面が張り付いて製品として生産できなくなってしまう。更に、このようなことが起こることで、製造装置をストップ及びスタートを繰り返すことで、エネルギー使用量を増加させ、CO排出量を増加させてしまう。
給気及び排気からの抽出エアーを冷却する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば給気エアー及び排気エアーをそれぞれの乾燥ボックス直近のダクトからチューブを介してエアーポンプで抽出し、該エアーポンプから抽出したエアーを恒温水槽又は恒温槽にチューブを沈めて冷却する方法、などが挙げられる。
ここで、図4は、本発明の製造装置の一例を示す概略図である。この図4の製造装置は、連続走行するウェブ2と、塗布手段3と、乾燥手段5とを有している。
ウェブ2としては、例えば、紙、合成紙、フィルムなどが挙げられる。
塗布手段3としては、例えば、ブレード塗布方法、ワイヤーバー塗布方法、ロッドバー塗布方法、カーテン塗布方法などが挙げられる。
乾燥手段5は、乾燥ボックス7と、熱風噴出しノズル13とを有し、ダクト8を介して循環ファン14と連結されている。この乾燥手段5は、場合によっては2つ以上連続して設けてもよく、各乾燥ボックス7内の温度コントロールをしている。
外気エアーを給気エアーファン11により給気エアーとし、該給気エアーを蒸気、温水、ガス燃焼等の熱交換器10により、必要な温度に温めて、乾燥ボックス7内の熱風吹き出しノズル13から熱風をウェブ2上に吹き出し、乾燥を行う。一方、乾燥ボックス7内の蒸発水分を含んだエアーを排気エアーファン12により排気するように構成されている。
図4に示す乾燥手段5を備えた製造装置を用い、紙上に下塗り層が塗布されているウェブ2上に、塗布手段3により塗布する。
次に、その後、乾燥手段5を通過させて乾燥を行う。この時に、図5に示すように、給気エアー及び排気エアーをそれぞれの乾燥ボックス直近のダクトからチューブ18を介してエアーポンプ15で抽出し、冷却手段16としての恒温水槽22にチューブ18を沈め冷却し、冷却したエアーの絶対湿度を温湿度計17で測定する。
なお、図4中1はウェブ巻き出し原反、4は搬送ロール、6はウェブ巻き取り材料製品、9はエアークリーンフィルター、15はエアーポンプ、18はチューブ、19は流量計、20は温度センサー、21は水分計をそれぞれ表す。
なお、給気及び排気からの抽出エアーを冷却する方法としては、図6に示すように恒温槽23を使用して制御する方法を採用することもできる。なお、図6中15はエアーポンプ、17は温湿度計、18はチューブをそれぞれ表す。
本発明の製造方法及び製造装置によれば、乾燥不良を防止でき、給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギーを最小限に抑えられ、熱エネルギーの削減及びCO排出量の削減を図れる。
−用途−
本発明の製造方法及び製造装置は、例えば、感熱記録材料、ハロゲン化銀写真感光材料、磁気記録材料、感圧記録材料、粘着ラベル、アート紙、コート紙、インクジェット記録シートなどの作製に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
年間を通して、外気絶対湿度の高い夏場(2010年9月7日)において、図4に示す乾燥手段5を2つ並べて配置し、乾燥手段5を連続に2つ有する製造装置を使用し、紙の上に下塗り層が塗布されているウェブ(塗工幅2,000mm)に塗工速度300m/minでロッドバー塗布により、塗布量12g/mとなるように、下記組成の感熱記録層塗工液を塗布した(塗布工程)。
次に、図4に示す塗布後のウェブを2つの連続した乾燥手段5を通過させて乾燥させた(乾燥工程)。その時の乾燥条件などを下記表1及び表2に示す。
次いで、図5に示すように、給気エアー及び排気エアーをそれぞれの乾燥ボックス直近のダクト(給気エアーにおいては、外気エアーと排気エアーの一部が混合し、熱交換器で温められた循環ファン後のエアーダクト)からチューブ18(シンフレックスチューブ:ナイロンN1チューブ、耐熱温度120℃)を介してエアーポンプ15で抽出し、恒温水槽22(卓上型低温恒温水槽CB−15、株式会社井内盛栄堂製)にチューブ18を沈め冷却し、該冷却したエアーの絶対湿度を温湿度計17(HM−70、ヴァイサラ株式会社製)で測定した。結果を表1及び表2に示す。
次に、夏場の外気絶対湿度より外気絶対湿度が低い日(2010年9月19日)に同様な条件で感熱記録材料の製造を行い、同様な測定を行った。結果を表1及び表2に示す。
測定結果から、インバーター制御している給気ファン、及び排気ファンの周波数を変更し、給気エアー流量及び排気エアー流量を夏場の外気絶対湿度が高い時期の乾燥ボックス内の雰囲気の絶対湿度(排気エアー絶対湿度)になるようにコントロールし、感熱記録材料の製造を行った。その時の感熱記録材料の水分量を乾燥ボックス後(出口から1m後)に水分計(赤外線成分計、IRMV、株式会社チノー製)で測定した。また、給気エアー流量及び排気エアー流量を流量計(ピトー管式流量計、MP−2000、東亞工業株式会社製)で測定し、また、外気温湿度も測定し、その時の使用蒸気量を渦流量計(渦流量計、VXW1、株式会社オーバル製)で確認した。また、作製した感熱記録材料の塗工状態を、以下のようにして評価した。これらの結果を表1及び表2に示す。
<塗工状態の評価>
乾燥後塗布面と接触する搬送ロール表面の塗布液の付着の有無で塗工状態を評価した。
<感熱記録層塗工液の組成>
・3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン・・・4質量部
・4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン・・・12質量部
・シリカ・・・6質量部
・ポリビニルアルコールの10質量%水溶液・・・16質量部
・水・・・41質量部
感熱記録層塗工液の粘度は、150mPa・s(25℃)、静的表面張力は38mN/m(25℃)であった。
なお、感熱記録層塗工液の粘度は、25℃で、B型粘度計(東京計器株式会社製、BL型)No.2ローター、回転数60rpmで測定した。また、静的表面張力は、25℃で、FACE自動表面張力計CBVP−A3型(協和界面科学株式会社製)で測定した。
(実施例2)
実施例1において、給気エアー及び排気エアーを冷却する冷却手段を、図6に示すような恒温槽23(DN−43、ヤマト科学株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料の製造及び測定を行った。温湿度計の測定誤差、乾燥条件、及び塗工状態の結果を表1及び表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、給排気エアーの絶対湿度を給気及び排気ダクト内で冷却せずに測定した以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料の製造及び測定を行った。温湿度計の測定誤差、乾燥条件、及び塗工状態の結果を表1及び表2に示す。
(比較例2)
比較例1と同様の乾燥条件で、給排気エアーの絶対湿度を実施例1と同様に冷却して測定した以外は、比較例1と同様にして、感熱記録材料の製造及び測定を行った。温湿度計の測定誤差、乾燥条件、及び塗工状態の結果を表1及び表2に示す。
*温湿度計の測定誤差は、相対湿度±(1.5+指示値×0.015)%RH
*絶対湿度誤差は、以下のとおり測定誤差の上下限相対湿度時の絶対湿度差より求めた。
絶対湿度誤差=(上下限相対湿度の絶対湿度−絶対湿度測定値)/絶対湿度測定値
*「ドライヤー1z上」及び「ドライヤー1z下」は、乾燥手段を2つ連続して有する製造装置における1番目(下流側)の乾燥手段のドライヤーの上下を表す(図4参照)。
*「ドライヤー2z上」及び「ドライヤー2z下」は、乾燥手段が2つ連続して有する製造装置における2番目(上流側)の乾燥手段のドライヤーの上下を表す。
以上の実施例1〜2及び比較例1〜2の結果から、給排気流量コントロールが現在市販されている温湿度計を用いても高温での測定誤差を気にせず、精度良く行うことができ、給排気エアー流量バランスによる乾燥不良を防止できることが分かった。また、給気エアー温度を必要な乾燥温度に温めるエネルギー(蒸気量)を最小限に抑えられ、熱エネルギーの削減及びCO排出量の削減を図れることが分かった。
本発明の製造方法及び製造装置は、例えば、感熱記録材料、ハロゲン化銀写真感光材料、磁気記録材料、感圧記録材料、粘着ラベル、アート紙、コート紙、インクジェット記録シートなどの製造に好適に用いられる。
1 ウェブ巻き出し原反
2 ウェブ
3 塗布手段
4 搬送ロール
5 乾燥手段
6 ウェブ巻き取り材料製品
7 乾燥ボックス
8 ダクト
9 エアークリーンフィルター
10 熱交換器
11 給気エアーファン
12 排気エアーファン
13 熱風噴出しノズル
14 循環ファン
15 エアーポンプ
16 冷却手段
17 温湿度計
18 チューブ
19 流量計
20 温度センサー
21 水分計
22 恒温水槽
23 恒温槽
特開昭61−281938号公報 特開昭61−281939号公報 特開平5−50023号公報 特開2007−278592号公報 特表2008−519913号公報 特開昭60−105883号公報 特開2007−155297号公報

Claims (10)

  1. 連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する塗布工程と、
    塗布された材料塗布液中の水分を、乾燥手段を用いて蒸発させる乾燥工程と、を少なくとも含み、
    前記乾燥手段への給気及び前記乾燥手段からの排気におけるエアーの絶対湿度を、前記塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥ボックスの直近の給気ダクト及び排気ダクトからエアーを抽出し、該抽出したエアーを冷却して温湿度計で測定し、該測定したエアーの絶対湿度により、給排気流量を調整して前記乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度を制御することを特徴とする製造方法。
  2. 給気ダクト及び排気ダクトからチューブを介し、エアーポンプを用いてエアーを抽出し、該エアーポンプから抽出したエアーの絶対湿度を測定する請求項1に記載の製造方法。
  3. 給気及び排気からの抽出エアーの冷却温度が、(給気及び排気の抽出エアーの露点+2℃)以上、(給気及び排気の抽出エアーの露点+10℃)以下である請求項1から2のいずれかに記載の製造方法。
  4. 冷却温度の制御を温水で行う請求項3に記載の製造方法。
  5. 冷却温度の制御を熱風で行う請求項3に記載の製造方法。
  6. 連続走行するウェブ上に材料塗布液を塗布する塗布手段と、
    塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥手段と、を少なくとも有し、
    前記乾燥手段への給気及び前記乾燥手段からの排気におけるエアーの絶対湿度を、前記塗布された材料塗布液中の水分を蒸発させる乾燥ボックスの直近の給気ダクト及び排気ダクトからエアーを抽出し、該抽出したエアーを冷却して温湿度計で測定し、該測定した絶対湿度により、給排気流量を調整して前記乾燥ボックス内のエアーの絶対湿度を制御することを特徴とする製造装置。
  7. 給気ダクト及び排気ダクトからチューブを介し、エアーポンプを用いてエアーを抽出し、該エアーポンプから抽出したエアーの絶対湿度を測定する請求項6に記載の製造装置。
  8. 給気及び排気からの抽出エアーの冷却温度が、(給気及び排気の抽出エアーの露点+2℃)以上、(給気及び排気の抽出エアーの露点+10℃)以下である請求項6から7のいずれかに記載の製造装置。
  9. 冷却温度の制御手段として恒温水槽を有する請求項8に記載の製造装置。
  10. 冷却温度の制御手段として恒温槽を有する請求項8に記載の製造装置。
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