JP2008298315A - 乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルム - Google Patents

乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】塗膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることのない乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムを提供する。
【解決手段】連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗膜に、前記支持体の幅方向にスリット状の吹出口を有するスリットノズルから乾燥風を吹き付けて前記塗膜を乾燥する乾燥ゾーンを備えた乾燥装置において、前記乾燥ゾーン内を走行する前記支持体の幅方向両端近傍に前記支持体と平行に配設され、前記塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能と、乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏面側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能の少なくとも1つの気流阻止機能を有する気流阻止板を備えたことを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムに係り、特に連続的に走行する帯状支持体上に塗布液を塗布して塗膜を形成させた後、該塗膜に乾燥風を吹き付けることにより該塗膜を乾燥する乾燥ゾーンを設けた乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムに関する。
従来より連続走行している帯状支持体に塗布液を塗布する方法としては、各種提案されており、例えば、これらの各種塗布方式については、Edward Cohen、Edgar Gutoff著「Modern Coating and Drying Technology」に述べられている。又、単層塗布のみならず、スライドコーターやエクストルージョンコーターやカーテンコーターなど複数のスリットを有するコーティングダイを用いることにより、同時に重層塗布することも知られている。
写真用フィルム・印画紙等の写真感光材料や写真製版材料、磁気記録材料、熱現像感光材料、感圧記録材料等の記録材料、易接着性、易滑性、ガス遮断性、防湿性、制電性、インク受容性等の機能を付与する材料は、コーターから有機溶剤系又は水系の塗布液を連続搬送する帯状支持体の上に塗布して塗膜面を形成し、その後、塗膜を有する帯状支持体は、次工程である乾燥ボックスを有する乾燥装置で乾燥することで製造されている。乾燥ボックスは1つでも良いが通常複数個のボックスを直列に配置し、段階的に乾燥条件を変更してゆくことでより効率的な乾燥を行うことが一般的である。
又、連続走行している支持体に塗布液を塗布した後、乾燥する方法としては、先述のEdward Cohen、 Edgar Gutoff著「Modern Coating and Drying Technology」に述べられている各種の方法が提案されてきた。最も一般的には乾燥ボックスに温風を供給し、その温風によって塗膜を乾燥させ、気化した溶媒を気流とともに系外へ排出する方法である。また、可燃性有機溶剤を用いる場合にはエアの代わりに不活性ガスを供給し、実質的に爆発のない安全な仕組みにする装置も知られている。本発明の適用は、温風によって乾燥させる方式、装置であれば、エアであっても、不活性ガスであっても特に限定されない。
乾燥工程は、塗布直後の塗膜面を加熱した雰囲気、温風が当たる雰囲気にさらすために、塗膜面の性状に影響を与える重要な工程となっている。一般的に乾燥工程における塗膜面に与える問題として温風が当たることにより塗膜表面が乱され、表面の平滑度を失い、いわゆる吹かれムラが生じたり、乾燥工程内の温度、温風の風量等のバラツキにより乾燥ムラが生じたりすることが知られている。特に、塗膜の幅方向の両端近傍で吹かれムラや斑ムラが生じることが知られている。尚、本発明において溶媒とは、水、有機溶剤を含む。
乾燥が適性に行われなかった場合には、得られる塗膜の外観にムラを生じたり、塗膜中の残留溶媒が適正量でなかったり、残留溶媒量にバラツキを生じたりして、最終的な塗膜品質に影響を与えることが知られている。
そこで、特許文献1には、支持体の進行方向に乾燥用ノズルと吸引用ノズルを交互に配置し、乾燥ファン→給気ダクト→乾燥(給気)ノズル→吸引ノズル→排気ダクト→乾燥ファン、という循環経路とすることが開示され、これにより支持体の塗膜を左右方向全域で均一に乾燥させることができるとされている。また、特許文献2には、スリットノズルからの風が支持体端部で外側へ吹き抜けることによって乾燥状態が支持体の端部と中央部とで異なるという問題の対策として、サイド整流板、ヒサシ板、縮流型ノズルを使うことが開示されている。
特開2002−130947号公報 特開2005−185997号公報
しかしながら、特許文献1によると、スリットノズル風が支持体の端部で外側と裏側へ吹き抜けることで塗膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なるという問題がある。即ち、スリットノズル風が支持体の端部で外側や裏側へ吹き抜けることで、塗膜の支持体端部が中央部よりも乾燥し易くなる。これにより、塗膜の支持体端部と中央部との均一乾燥ができなくなる。
また、塗布面の裏側への給気風は、熱伝達だけに使われ、塗膜から蒸発した溶媒蒸気の除去に寄与しないので不経済である。
また、特許文献2によると、スリットノズル風が支持体端部で裏側へ吹き抜けることで、乾燥状態が端部と中央部とで異なってしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みて成されたもので、連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗膜に、支持体の幅方向にスリット状の吹出口を有するスリットノズルから乾燥風を吹き付けて塗膜を乾燥する際に、塗膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることがないので、精密乾燥が要求される光学フィルムの乾燥に好適な乾燥装置及びそれにより製造された光学フィルムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗膜に、前記支持体の幅方向にスリット状の吹出口を有するスリットノズルから乾燥風を吹き付けて前記塗膜を乾燥する乾燥ゾーンを備えた乾燥装置において、前記乾燥ゾーン内を走行する前記支持体の幅方向両端近傍に前記支持体と平行に配設され、前記塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能と、乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏面側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能の少なくとも1つの気流阻止機能を有する気流阻止板を備えたことを特徴とする乾燥装置を提供する。
請求項1によれば、乾燥ゾーン内を走行する支持体の幅方向両端近傍に前記支持体と平行に、塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が支持体幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能と、乾燥風が支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏面側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能の少なくとも1つの気流阻止機能を備えた気流阻止板を配設するようにしたので、塗膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることがない。これによって、塗膜の支持体幅方向の乾燥を均一に行う精密乾燥を行うことができる。
また、第2の気流阻止機能によって、乾燥風が塗膜裏面側方向に吹き抜けることもなくなるので、「塗布面の裏側への給気風が熱伝達だけに使われ、塗膜から蒸発した溶媒蒸気の除去に寄与しない」という不経済性も解消できる。
尚、ここで、帯状支持体の幅端部側の両方の「近傍」とは、概ね支持体には接触しない距離を下限とし、上限が20mmをいう。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記気流阻止板は、前記支持体の面に対して略垂直な垂直面によって形成されることを特徴とする。
請求項2の気流阻止板は、請求項1の第1の気流阻止機能を備えた態様であり、スリットノズルの吹出口から吹き出され、塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が支持体幅方向端部の外側に吹き抜けようとしても、支持体の面に対して略垂直な垂直面を有する気流阻止板によって遮られるので、吹き抜けることができない。これにより、塗膜の支持体端部が中央部よりも乾燥し易くなることを抑制できるので、塗膜の支持体端部と中央部とを均一乾燥することができる。
尚、ここで、帯状支持体の面と「略垂直」とは、支持体の面と80〜100°で交わる面を持つことをいう。
請求項3に記載の発明は請求項1において、前記気流阻止板は、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面によって形成されることを特徴とする。
請求項3の気流阻止板は、請求項1の第2の気流阻止機能を備えた態様であり、スリットノズルの吹出口から吹き出され乾燥風が、支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏面側方向に吹き抜けようとしても、支持体面に対して略平行な平行面を有する気流阻止板によって遮られるので、吹き抜けることができない。これによって、塗膜裏面側方向に吹き抜けることで塗膜面側の支持体幅方向端部に誘因風が発生するのを効果的に抑制することができる。従って、塗膜の支持体端部が中央部よりも乾燥し易くなることを抑制できるので、塗膜の支持体端部と中央部とを均一乾燥することができる。
尚、ここで、支持体の面と「略平行」とは、支持体の面と−10〜10°で交わる面を持つことをいう。
請求項4に記載の発明は請求項1において、前記気流阻止板は、前記支持体の面に対して略垂直な垂直面と、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面と、によりL字形状に形成されることを特徴とする。
請求項4の気流阻止板は、請求項1の第1の気流阻止機能と第2の気流阻止機能との両方を備えた態様であり、気流阻止板の垂直面と平行面のそれぞれの作用効果は上記した通りである。
請求項5に記載の発明は請求項1において、前記気流阻止板は、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面を有すると共に、該平行面の支持体中央部側が支持体側に折曲された折曲面を有することを特徴とする。
請求項5の気流阻止板は、請求項3の気流阻止板を更に改良したものである。即ち、支持体の面に対して略平行な平行面を有する気流阻止板によって遮られた乾燥風が、支持体の塗膜裏面側に回り込むと、乾燥風の熱は上記したように単なる熱伝達に使用され、塗膜から蒸発した溶媒蒸気の除去に寄与しなくなる。
そこで、請求項5では、気流阻止板の平行面の支持体中央部側が支持体側に折曲されるようにしたので、平行面によって遮られて塗膜裏面側に回り込もうとしても折曲された折曲面によって遮られる。これにより、塗膜裏面側に回り込む乾燥風を抑制できるので、乾燥風の熱は単なる熱伝達に使用されることなく、塗膜から蒸発した溶媒蒸気の除去に寄与することができる。また、塗膜裏面側に回り込む乾燥風を抑制できるので、塗膜の支持体端部と中央部とで塗膜の蒸発ムラが発生することを抑制することもできる。これにより、塗膜の支持体端部と中央部との均一乾燥を一層向上することができる。
請求項6に記載の発明は請求項1において、前記気流阻止板は、前記支持体の面に対して略垂直な垂直面と、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面と、によりL字形状に形成されると共に、該平行面の支持体中央部側が支持体側に折曲された折曲面を有することを特徴とする。
請求項6の気流阻止板は、請求項4の気流阻止板を更に改良したものである。即ち、請求項6の気流阻止板の垂直面と平行面とのうちの平行面に、支持体中央部側が支持体側に折曲された折曲面を有するようにしたので、請求項5で説明したと同様に、塗膜裏面側に回り込む乾燥風を抑制できるので、塗膜の支持体端部と中央部との均一乾燥を一層向上することができる。
請求項7の発明では、請求項1〜6の何れかに記載の乾燥装置を用いて製造されたことを特徴とする光学フィルムを提供する。
請求項7によれば、本発明の乾燥装置により光学フィルムを製造することで、乾燥ムラの無い光学フィルムを提供することができる。
本発明によれば、連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗膜に、支持体の幅方向にスリット状の吹出口を有するスリットノズルから乾燥風を吹き付けて塗膜を乾燥する際に、塗膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることがない。
これにより、本発明の乾燥装置を精密乾燥が要求される光学フィルム製造の乾燥装置として使用すれば、乾燥ムラのない高品質な光学フィルムを製造することができる。
以下、添付図面により本発明の乾燥装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚、ここでは、光学補償フィルム製造工程の場合について説明するが、光学補償フィルム製造工程に限らず、搬送物が連続的に走行する帯状支持体であれば何れの製造工程にも適用できる。
光学補償シートの製造方法は、少なくとも透明フィルム上に形成された配向膜形成用樹脂層のラビング処理から、透明フィルム上に配向膜及びディスコティックネマティック相の液晶層が形成された光学補償シートが巻き取られるまでの工程を連続的に、一貫生産で行なう。勿論、透明フィルムを送り出す工程から、上記巻き取り工程まで一貫して行なうことが好ましい。このように、一貫で製造することにより大量に製造することが可能となるだけでなく、各工程毎に非連続的に製造した場合に、作業工程の増加に伴うあるいは保存中等に発生する塵埃の付着やフィルムのしわを防止することができる。
上記製造方法は、例えば下記の工程より行なわれる。
1)透明フィルムの送出工程;
2)透明フィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥する配向膜形成用樹脂層の形成工程;
3)表面に配向膜形成用樹脂層が形成された透明フィルム上に、樹脂層の表面にラビング処理を施し透明フィルム上に配向膜を形成するラビング工程;
4)液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を、配向膜上に塗布する液晶性ディスコティック化合物の塗布工程;
5)該塗布層を乾燥して該塗布層中の溶媒を蒸発させる乾燥工程;
6)該塗布層をディスコティックネマティック相形成温度に加熱して、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する液晶層形成工程;
7)該液晶層を固化する(即ち、液晶層形成後急冷して固化させるか、あるいは、架橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を使用した場合、液晶層を光照射(または加熱)により架橋させる)工程;
8)該配向膜及び液晶層が形成された透明フィルムを巻き取る巻取り工程。
図面を参照しながら詳しく説明する。図1に本発明の光学補償シートの製造方法の概略図を示す。フィルムの長尺ロール(フィルムロール)18aから送出機10aにより送り出された長尺状の透明フィルム16aは、駆動ローラにより搬送され、表面除塵機12により除塵された後、塗布機14により配向膜形成用樹脂を含む塗布液が塗布され、乾燥ゾーン18で乾燥され、樹脂層がフィルム表面上に形成される(上記1)〜2)の工程)。ここで得られたフィルムは一旦巻き取っても良い。
配向膜形成用樹脂層を有する透明フィルム16bは、ラビングローラ24、スプリングでローラステージに固定されたガイドローラ20及びラビングローラに備え付けられた除塵機22からなるラビング装置により、ラビング処理が施され、形成された配向膜の表面は、ラビング装置に隣接して設けられた表面除塵機26により除塵される(上記3)の工程)。ラビング装置は、上記以外の公知の装置を使用しても良い。配向膜が形成された透明フィルム16cは、駆動ローラにより搬送され、配向膜上に、液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液が塗布機28により塗布され(上記4)の工程)、次いで、溶剤を蒸発させた後(上記5)の工程)、加熱ゾーン30において、塗布層をディスコティックネマティック相形成温度に加熱して(ここで塗布層の残留溶剤も蒸発する)、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する(上記6)の工程)。
上記液晶層は、次いで、紫外線(UV)ランプ32により紫外線が照射され、液晶層は架橋する(上記7)の工程)。架橋させるためには、液晶性ディスコティック化合物として架橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を使用する必要がある。架橋性官能基を持たない液晶性ディスコティック化合物を用いた場合は、この紫外線照射工程は省略され、直ちに冷却される。この場合、ディスコティックネマティック相が冷却中に破壊されないように、冷却は急速に行なう必要がある。配向膜及び液晶層が形成された透明フィルムは、検査装置34により透明フィルム表面の光学特性が測定され、異状がないかどうか検査が行なわれる。次いで、液晶層表面に保護フィルム36がラミネート機38によりラミネートされ、巻き取り装置に巻き取られる。
前記の、一旦巻き取られた配向膜形成用樹脂層を有する巻取フィルムを用いて、図2に示すように光学補償シートを作成して巻き取るまでの工程を連続的に、一貫生産で行なっても良い。配向膜形成用樹脂層を有するフィルムロール18bから、フィルム16bが送出し機10bにより送り出され、ラビング工程以下の工程が上記図1と同様に行なわれる。
上記透明フィルムを送り出しする際、及び配向膜形成用樹脂層を有する透明フィルムを送出して透明フィルム接合する際に使用される、送出し機としては、一般にプラスチックフィルムの送出しに使用されているものを使用することができる。例えば、重ね合わせ方式を利用した送出し機(例、イーガン(EAGAN) 社製、ブラッククローソン社製のもの)、及び特公昭48−38461号公報に記載されている接ぎ合わせ装置及び接ぎ合わせ装置と共に使用される巻き戻し装置を挙げることができる。送出しスタンドとしては、ターレット式シャフトレス(Shftless Turret Unwinder) が一般に使用されている。また、巻き出しあるいは巻き取りロールスタンドの横位置案内システム(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の446頁の図352A及び図352B)も利用される。フィルムが、搬送中に一方の側に寄ったり、蛇行するのを防ぐために、乾燥ゾーン通過後には、二軸ロール(Kamber roll )横方向案内装置(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の448頁の図355A)、そしてロール搬送中は、箱形(Box roller)横方向案内装置(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の448頁の図355B)が使用される。これらは、Fife社あるいは日本レギュレーター(株)から市販されている。搬送装置等の駆動装置としては、表面に多数の孔を有するサクションドラムが用いられる。巻き取り装置の巻き取りは、鋸刃切断と粘着剤による先端巻付け方式(イーガン(EAGAN) 社あるいはブラックローソン社の巻き取り装置のカタログ参照)を利用することができる。巻き取りスタンドとしては、上記送出しスタンドとして用いられるターレット式シャフトレス(Shaftless Turret Unwinder)が一般に使用されている。上記送出し機に使用されたロールスタンドの横位置案内システムも同様に使用することができる。
ここで、塗布機14により配向膜形成用樹脂を含む塗布液が塗布された透明フィルム16aを乾燥ゾーン18で乾燥する本発明に係る乾燥装置18Aについて説明する。
乾燥装置18Aには図3(a)に示すようにスリットノズル19、19…が複数個設けられており、透明フィルム16aに塗布液を塗布した塗膜に乾燥風42を吹付けるように構成されている。一般的に行われている透明フィルム16aの塗布面側及び裏面側に乾燥風の吹付けでは、熱伝達だけに使われ塗膜から蒸発した溶媒蒸気の除去に寄与しない塗布面の裏面側への給気を行っているが、このように、透明フィルム16aの塗膜にのみ乾燥風42を吹付けているので経済的である。
図3(b)、図3(c)、図3(d)は、図3(a)の乾燥装置18Aのスリットノズル19から吹付けた乾燥風42の様子を透明フィルム16aの進行方向から見た図と側面から見た図と上面から見た図である。スリットノズル19で透明フィルム16aの塗膜を乾燥すると、図3(b)と図3(d)から分かるように、透明フィルム16aの幅方向中央部では、スリットノズル19から吹き出されて透明フィルム16aに吹き付けられた乾燥風は透明フィルム16aの進行方向と平行な流れを形成する。しかし、透明フィルム16aの幅方向端部では、スリットノズル19から吹き出されて透明フィルム16aに吹き付けられた乾燥風はフィルム外側に流れるため、前記進行方向とは直交する向きの乾燥風流れ生じる。この乾燥風流れは、スリットノズル19の幅方向両端から吹き出された乾燥風が透明フィルム16aに吹き付けられずに通過する際に発生する誘因風によって増大する。これにより、透明フィルム16aの幅方向端部は中央部に比べて乾燥し易くなるため、透明フィルム16aの幅方向端部と中央部とで塗膜の乾燥状態が異なり、乾燥ムラが生じる。
そこで、本発明では、乾燥ゾーン内を走行する支持体の幅方向両端近傍に支持体と平行に配設され、塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が支持体幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能と、乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能の少なくとも1つの気流阻止機能を有する気流阻止板を備えるようにした。
次に、この気流阻止板の好ましい各種の態様を説明する。
図4に示す気流阻止板44、44の態様は、透明フィルム16aの面に対して略垂直な垂直面44aによって形成されている。このようにすることで、スリットノズル19の吹出口から吹き出され、塗膜の透明フィルム16a幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が透明フィルム16a幅方向端部の外側に吹き抜けようとしても、透明フィルム16aの面に対して略垂直な垂直面44aを有する気流阻止板44によって遮られるので、吹き抜けることができない。こうすることで、図5に示すように、スリットノズル19から吹いた乾燥風42の流れを、透明フィルム16a中央部と透明フィルム16a端部とで同じようにすることができ、塗膜の透明フィルム16a端部が中央部よりも乾燥し易くなることを抑制できるので、塗膜の透明フィルム16a端部と中央部とを均一乾燥することができる。
尚、ここで、気流阻止板44は、透明フィルム16aの幅端部側の両方の「近傍」(図4(b)の幅h)に設けられ、概ね20mm以下が好ましい。また、透明フィルム16aの面と「略垂直」とは、透明フィルム16aの面と80〜100°で交わる面を持つことをいう。
図6に示す気流阻止板44、44の態様は、透明フィルム16aの塗膜裏面側に設けられ、透明フィルム16aと平行、且つ、透明フィルム16aの面に対して略平行な平行面44bによって形成されている。このようにすることで、スリットノズルの吹出口から吹き出され乾燥風が、透明フィルム16a幅方向端部の外側近傍を素通りして透明フィルム16aの塗膜裏面側方向に吹き抜けようとしても、透明フィルム16a面に対して略平行な平行面44bを有する気流阻止板44によって遮られるので、吹き抜けることができない。これによって、塗膜裏面側方向に吹き抜けることで塗膜面側の透明フィルム16a幅方向端部に誘因風が発生するのを効果的に抑制することができる。従って、図5に示すように、スリットノズル19から吹いた乾燥風42の流れを、透明フィルム16a中央部と透明フィルム16a端部とで同じようにすることができ、塗膜の透明フィルム16a端部が中央部よりも乾燥し易くなることを抑制できるので、塗膜の透明フィルム16a端部と中央部とを均一乾燥することができる。
尚、ここで、気流阻止板44は、透明フィルム16aの幅端部側の両方の「近傍」(図6(b)の幅h)に設けられ、概ね20mm以下が好ましい。また、透明フィルム16aの面と「略平行」とは、透明フィルム16aの面と−10〜10°で交わる面を持つことをいう。
また、図7に示すように、気流阻止板44、44として、透明フィルム16aと平行に配設され、透明フィルム16aの面に対して略垂直な垂直面44aと、透明フィルム16aの塗膜裏側面に設けられ、透明フィルム16aと平行、且つ、透明フィルム16aの面に対して略平行な平行面44bと、の両方(即ち、L字型状)を備えることもできる。
このように、乾燥ゾーン18内を走行する透明フィルム16aの幅方向両端近傍に、塗膜の透明フィルム16a幅方向端部に吹き付けられた乾燥風42が透明フィルム16a幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能と、乾燥風が透明フィルム16a幅方向端部の外側近傍を素通りして透明フィルム16aの塗膜裏側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能と、の両方の気流阻止機能を備えた気流阻止板を、透明フィルム16aと平行に配設することで、図5に示すように、スリットノズル19から吹いた乾燥風42の流れを、透明フィルム16a中央部と透明フィルム16a端部とで更に同じようにすることができるので、塗膜の乾燥状態が端部と中央部とで異なることのない乾燥装置を提供することができる。即ち、透明フィルム16a端部で乾燥風が支持体外側に吹き抜けるために生じる透明フィルム16a端部の乾燥ムラを無くすこと、及び、透明フィルム16a端部外側で乾燥風が塗膜の設けられていない透明フィルム16a裏側に吹き抜けることで生じる誘引風が透明フィルム16a端部を外側に吹く為に生じる乾燥ムラを無くすことができる。
そして、図8又は図9は、図6又は図7に示した実施形態において、更に、気流阻止板44、44の平行面44bの透明フィルム16a中央部側が透明フィルム16a側に折曲されたものである。
気流阻止板44に、平行面44bに遮られて塗膜裏面側に回り込もうとしても折曲された折曲面44cによって塗膜裏面側に回り込む乾燥風を抑制できるので、乾燥風の熱は単なる熱伝達に使用されることなく、塗膜から蒸発した溶媒蒸気の除去に寄与することができる。また、塗膜裏面側に回り込む乾燥風を抑制できるので、塗膜の透明フィルム16a端部と中央部とで塗膜の蒸発ムラが発生することを抑制することもできる。これにより、塗膜の透明フィルム16a端部と中央部との均一乾燥を一層向上することができる。
本発明で使用される透明フィルム16aとしては、一般に幅0.3〜5m、長さ45〜10000m、厚さ5〜200μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプラスチックフィルム、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布又はラミネートした紙、アルミニウム、銅、錫等の金属箔等、或いは帯状基材の表面に予備的な加工層を形成させたものが含まれる。更に、前記した透明フィルム16aには、光学補償シート塗布液、磁性塗布液、写真感光性塗布液、表面保護、帯電防止あるいは滑性用塗布液等がその表面に塗布され、乾燥された後、所望する長さ及び幅に裁断されるものも含まれ、これらの代表例としては、光学補償シート、各種写真フィルム、印画紙、磁気テープ等が挙げられる。
塗布液の塗布方法として、上記したバーコーティング法の他、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロールコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法及びスライドコーティング法を使用することができる。特にバーコーティング法、エクストルージョンコーティング法、スライドコーティング法が好適に使用できる。
また、本発明において同時に塗布される塗布液の塗布層の数は単層に限定されるものではなく、必要に応じて同時多層塗布方法にも適用できる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
実施例では、特開平9−73081(特許第3554619号)における乾燥後に透明となる配向膜形成用樹脂を含む塗布液を用いた。そして、本実施例では、以下の2通りの方法を行った。
(実施例1)作成した試料よりサンプルを切り出し、残留溶媒量を測定し、巾方向端部近傍と中央部とを比較した。
(実施例2)配向膜形成用樹脂の残留溶媒量が、ディスコティック液晶の配向を決める因子の一つとなっている為、実際に光学補償シートを作成して評価した。
具体的には、トリアセチルセルロース(フジタック、富士写真フィルム(株)製、厚さ:100μm、幅:500mm)の長尺状フィルムの一方の側に、長鎖アルキル変性ポバール(MP−203、クラレ(株)製)5重量%溶液を塗布し、90℃4分間、乾燥させた後、ラビング処理を行って膜厚2.0μmの配向膜形成用樹脂層を形成した(図1の16bのフィルムを得る)。フィルムの搬送速度は、20m/分であった(実施例1においては、このフィルムを評価)。
得られた樹脂層を有するフィルムを、連続して20m/分で搬送しながら、樹脂層表面にラビング処理を施した。ラビング処理はラビングローラ48の回転数を300rpmにて行ない、次いで得られた配向膜の除塵を行なった。次いで、得られた配向膜を有するフィルム(図1の16c)を、連続して20m/分で搬送しながら、配向膜上に、前記ディスコティック化合物TE−8の(3)とTE−8の(5)の重量比で4:1の混合物に、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製)を上記混合物に対して1重量%添加した混合物の10重量%メチルエチルケトン溶液(塗布液)を、ワイヤーバー塗布機にて、塗布速度20m/分、塗布量5cc/m2 で塗布し、次いで乾燥及び加熱ゾーンを通過させた。乾燥ゾーンには0.1m/秒の風を金網85aより送り、加熱ゾーンは130℃に調製した。塗布後3秒後に乾燥ゾーンに入り、3秒後加熱ゾーンに入った。続いて、この配向膜及び液晶層が塗布されたフィルムを、液晶層の表面に紫外線ランプ32(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6mにより、照度600mWの紫外線を4秒間照射)により液晶層を架橋させた。さらに、配向膜及び液晶層が形成された透明フィルムは、検査装置(図1の34)により透明フィルム表面の光学特性が測定され、検査を行ない、次いで、液晶層表面に保護フィルム36にラミネート機38により積層し、巻き取り装置により巻き取って、光学補償シートを得た(実施例2においては、この光学フィルム(光学補償シート)を評価)。
Figure 2008298315
ここで、前記配向膜形成用樹脂層の乾燥装置は、図4及び図6〜9に示した寸法(h、l1 、l2 等)の気流阻止板44を、下記の表2〜表6の寸法で試験を行った。
尚、製造されたフィルムは、光学特性値を評価した。具体的には、残留溶媒量の巾方向端部と中央部との比較をしたが、測定誤差やサンプル採取場所による誤差等を鑑み、以下に示す相対的な評価方法とした。
端部の残留溶媒量をMe、中央部の残留溶媒量をMc、とした時、各々の実験水準に対して、Φ=Me÷Mc を計算する。比較例におけるΦをΦrとし、実験水準におけるΦをΦnとした時、Φn÷Φrの範囲により、下表のように評価をした。
Figure 2008298315
図4においては、本発明に係る気流阻止板44(垂直面44a)を設けなかった比較例は、便宜上×と表記し、その他の実験水準は、前述の評価方法に従って評価した。
図7においては、本発明に係る気流阻止板44(平行面44b)に垂直面44aを設けなかった比較例は、便宜上×と表記し、その他の実験水準は、前述の評価方法に従って評価した。
また、図8においては、本発明に係る気流阻止板44(平行面44b)に折曲面44cを設けなかった比較例は、便宜上×と表記し、その他の実験水準は、前述の評価方法に従って評価した。
更に、図9においては、本発明に係る気流阻止板44(垂直面44a及び平行面44b)に折曲面44cを設けなかった比較例は、便宜上×と表記し、その他の実験水準は、前述の評価方法に従って評価した。
Figure 2008298315
Figure 2008298315
Figure 2008298315
Figure 2008298315
Figure 2008298315
表2から分かるように、帯状支持体上の塗膜に乾燥風を吹き付ける所謂スリットノズルによる乾燥ゾーンにおいて、一般に行われている不経済性な塗布面の裏側への給気を行わずに乾燥を行うとともに、乾燥ゾーン内を走行する前記支持体の幅方向両端近傍に、塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が支持体幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能を備えた、支持体と平行、且つ、支持体の面に対して略垂直な垂直面44aを持つ気流阻止板44を配設した乾燥装置で製造したフィルムは、そうでない比較例に比べ良い評価が得られた。尚、h寸法が小さいほど、支持体端部から外へ吹き抜ける風を防止するので、効果が大きい。そして、l2寸法が小さいほど、支持体端部から外へ吹き抜ける風を防止するので効果が大きい。また、l1寸法は、乾燥ノズルの寸法(並列するノズルの間隔・ノズルと支持体の距離・ノズルの吹出巾・支持体の巾など)に応じた適切な値があり、本実施例では5mmが適切だった。l1寸法が大き過ぎる場合に端部乾燥ムラが発生する理由は、もともと乾燥ノズルから出た風は並列するノズル間の空間を通り外側へ排出されるが、l1寸法が大き過ぎる場合は、排出の流れが阻害され、端部が乾燥し難くなるからである。
また、表3から分かるように、垂直面44aを持つ気流阻止板44には、支持体の塗膜裏面側に設けられ、支持体面に対して略平行な平行面44bを設けることが好ましい。
尚、水準No.2の気流阻止板44と支持体端部と間には支持体が無く、乾燥ノズルから出た風が支持体の反対側に吹き抜ける為、周囲から給気を巻き込んでおり、巻き込みにより誘引される風が、支持体端部近傍で外側に吹き抜ける為、支持体端部は乾燥しやすい。水準No.6および7のように、気流阻止板44により、乾燥ノズルから出た風の支持体の反対側への吹き抜けを防止すれば、支持体端部での乾燥が、中央部と同一になる。
また、表4から分かるように、連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗膜に、支持体の幅方向にスリット状の吹出口を有するスリットノズルから乾燥風を吹き付けて塗膜を乾燥する乾燥ゾーンを備えた乾燥装置において、乾燥ゾーン内を走行する前記支持体の幅方向両端近傍に、乾燥風が支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏面側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能を備えた、支持体と平行、且つ、支持体の面に対して略平行な平行面44bを持つ気流阻止板44を配設したことを特徴とする乾燥装置で製造したフィルムは、そうでない比較例に比べ良い評価が得られた。尚、l2寸法が大きいほど、乾燥風が端部から外へ吹き抜ける現象について、発生場所を、支持体端部ではなく、遮風板の端部にする効果があるので効果が大きい。そして、l1寸法が大きいほど、効果が大きい。h寸法は小さいほど支持体端部から、支持体の裏側へ抜けていく風を防止する為に、l2寸法の効果を強めるので効果が大きい。
そして、表4において、l1寸法部と支持体の間の隙間を抜けていく風が多いと、支持体端部が乾燥しやすくなる。支持体端部より外側で乾燥ノズルから出た風は、平行面44bに当って方向が曲げられるが、水準No.15の気流阻止板44は、風が一度曲げられたあとは出口まで障害物が無く、l1寸法部と支持体の間の隙間を抜けていく風が多くなる。そこで、図8に示した形状の水準No.16、17のように、気流阻止板44の平行面44bに、支持体中央部側が支持体側に折曲された折曲面44cを設け、風を2度曲げるような形状とすると、l1寸法部と支持体の間の隙間を抜けていく風が少なくなる。よって、l1寸法が大きいほど、端部の乾燥が均一になっていく。
表5において l2寸法を大きくすれば、原理上、支持体端部が乾燥しやすい問題は解決できるように思われる。しかし、現実には乾燥ゾーンの内側寸法という制約があり、無制限に大きく出来ない。そこで、表6に示すように、水準No.21〜24のように、気流阻止板44の垂直面44aを設け、h1寸法部とh2寸法部が大きくすることで、支持体端部で乾燥均一にできる。
光学補償シートの製造方法の全工程の一例を示す概略図である。 光学補償シートの製造方法の全工程を別の一例を示す概略図である。 塗膜に乾燥風を吹き付けることにより該塗膜を乾燥する乾燥ゾーンを設けた乾燥装置を説明する説明図である。 本発明の乾燥装置を示す説明図である。 本発明の乾燥装置による透明フィルムの表面の乾燥風の状態を示す説明図である。 本発明の乾燥装置を示す説明図である。 本発明の乾燥装置を示す説明図である。 本発明の乾燥装置を示す説明図である。 本発明の乾燥装置を示す説明図である。
符号の説明
10a、10b…送出機、12…表面除塵機、14…塗布機、16a… 長尺状の透明フィルム、16b…樹脂層が形成された透明フィルム、16c…配向膜が形成された透明フィルム、18a、18b…フィルムロール、18…乾燥ゾーン、18A…乾燥装置、19…スリットノズル、20…ガイドローラ、22…除塵機、24…ラビングローラ、26…表面除塵機、28…塗布機、30…加熱ゾーン、32…紫外線(UV)ランプ、34…検査装置、36…保護フィルム、38…ラミネート機、42…乾燥風、44…気流阻止板、44a…垂直面、44b…平行面、44c…折曲面

Claims (7)

  1. 連続的に走行する帯状の支持体上に塗布液を塗布して形成した塗膜に、前記支持体の幅方向にスリット状の吹出口を有するスリットノズルから乾燥風を吹き付けて前記塗膜を乾燥する乾燥ゾーンを備えた乾燥装置において、
    前記乾燥ゾーン内を走行する前記支持体の幅方向両端近傍に前記支持体と平行に配設され、前記塗膜の支持体幅方向端部に吹き付けられた乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側に吹き抜ける気流を阻止する第1の気流阻止機能と、乾燥風が前記支持体幅方向端部の外側近傍を素通りして支持体の塗膜裏面側方向に吹き抜ける気流を阻止する第2の気流阻止機能の少なくとも1つの気流阻止機能を有する気流阻止板を備えたことを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記気流阻止板は、前記支持体の面に対して略垂直な垂直面によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記気流阻止板は、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  4. 前記気流阻止板は、前記支持体の面に対して略垂直な垂直面と、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面と、によりL字形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  5. 前記気流阻止板は、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面を有すると共に、該平行面の支持体中央部側が支持体側に折曲された折曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  6. 前記気流阻止板は、前記支持体の面に対して略垂直な垂直面と、前記支持体の塗膜裏面側に設けられ、前記支持体面に対して略平行な平行面と、によりL字形状に形成されると共に、前記平行面の支持体中央部側が支持体側に折曲された折曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の乾燥装置を用いて製造されたことを特徴とする光学フィルム。
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