JP5789471B2 - 皮膚疾患治療剤 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚疾患を治療するために、薬液が含浸したパッドが患部に接触するように貼付して用いられる皮膚疾患治療剤に関する。
従来、あかぎれ、湿疹等の皮膚疾患を治療するために用いられる外用剤として、抗炎症剤、殺菌剤、鎮痒剤、抗ヒスタミン剤等の有効成分を配合した軟膏剤(クリームを含む)、乳剤、液剤、貼付剤等がある。貼付剤としては、支持体およびその片面に設けられた粘着剤層から構成される粘着シートの前記粘着剤層中に有効成分を配合したものが一般的である。
上記のうち、軟膏剤は、特に手指に対して汎用されている。しかし軟膏剤は、塗布した後にべたつく問題があり、さらに水仕事を行う等、水と接触する場合には、手袋等を装着しないと薬剤が流れ落ちてしまう問題がある。
貼付剤の場合、前記軟膏剤の場合に見られる問題は生じにくい。しかし、粘着剤によって有効成分の変質や失活が生じる場合があり、配合する薬物に制限がある等の問題がある。
このような問題に対し、粘着シート上に、薬剤を封入したブリスター部、吸液性のパッド部を順次配置した貼付剤が提案されている(たとえば特許文献1〜2)。このような貼付剤は、使用時にブリスター部内の薬剤をパッド部に含浸させて用いられる。
特開平9−124468号公報 特開2006−21034号公報
前記ブリスター部を備えた貼付剤において、ブリスター部に封入される薬剤としては、パッド部への移行性、含浸性等の点から、通常、流動性の高いもの(液剤、乳剤等)が用いられる。しかしこの場合、使用時にパッド部から薬剤が染み出し、液だれを起こすことがある。また、パッド部の皮膚への密着性が低く、パッド部やその周辺の粘着シートが皮膚から剥離することがある。これら液だれや密着性の問題は、貼付剤の使用性を低下させるためその改善が求められる。
このような問題に対し、パッド部に含浸させる薬剤として、流動性の低いもの(たとえば軟膏剤)を用いることが考えられる。しかし流動性を低くした場合、パッド部への薬剤の含浸性が悪くなる。また、流動性を低くしても、必ずしも使用性は改善しない。
一方、従来、皮膚の創傷部を保護して治癒を補助する衛生資材として、絆創膏が広く用いられている。絆創膏としては、粘着シートの粘着剤層上にパッド部を配置し、該パッド部および粘着剤層を剥離シートで被覆したものが一般的に用いられている。絆創膏のパッド部としては、ガーゼ等の布帛や、該布帛に殺菌剤溶液を含浸させ、乾燥させたもの等が用いられている。
この絆創膏のパッド部に薬剤を含浸させたタイプの貼付剤は、水仕事をしながら治療できるなど、日常生活の中で無理なく治療が可能であると考えられる。
しかしこの場合においても、薬剤の流動性が高ければ使用性の問題が生じ、逆に流動性が低ければ、パッド部への薬剤の含浸性が不充分となる。
なお、市販されている絆創膏の用途は、創傷部位の保護や殺菌による治癒の補助に限定されており、あかぎれや湿疹を治療する絆創膏はこれまで市販されていない。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、薬剤のパッド部への含浸性が良好で、患部に貼付して使用する際の使用性にも優れた皮膚疾患治療剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の態様を有する。
[1] 支持体およびその片面に設けられた粘着剤層を備える粘着シートと、パッド部と、を備え、
前記パッド部は、医療用ガーゼ、脱脂綿、パルプ・レーヨン不織布、レーヨン100%不織布およびレーヨン・ポリプロピレン・ポリエステル不織布からなる群から選ばれ、
前記パッド部は前記粘着剤層上に設けられ、
前記パッド部に薬液が含浸している皮膚疾患治療剤であって、
前記薬液は、(A)薬物、(B)水、(C)多価アルコール、(D)ノニオン界面活性剤および(E)増粘剤を含有し、粘度が50〜20000mPa・s(20℃)であり、
前記(D)ノニオン界面活性剤は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上である皮膚疾患治療剤。
[2] 支持体およびその片面に設けられた粘着剤層を備える粘着シートと、パッド部と、一方に開口する凹部が形成されたブリスター本体および前記凹部の開口を封止する蓋材を備え、薬液を収容するブリスター部と、を備え、
前記パッド部は、医療用ガーゼ、脱脂綿、パルプ・レーヨン不織布、レーヨン100%不織布およびレーヨン・ポリプロピレン・ポリエステル不織布からなる群から選ばれ、
前記パッド部は前記粘着剤層上に設けられ、
前記ブリスター部は、前記パッド部上に、前記蓋材が前記パッド部と接するように設けられ、
前記ブリスター部内に薬液が収容されている皮膚疾患治療剤であって、
前記薬液は、(A)薬物、(B)水、(C)多価アルコール、(D)ノニオン界面活性剤および(E)増粘剤を含有し、粘度が50〜20000mPa・s(20℃)であり、
前記(D)ノニオン界面活性剤は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上である皮膚疾患治療剤。
[3]さらに、前記粘着剤層を被覆する剥離シートを備える、[1]または[2]に記載の皮膚疾患治療剤。
本発明によれば、薬剤のパッド部への含浸性が良好で、患部に貼付して使用する際の使用性にも優れた皮膚疾患治療剤を提供できる。
本発明の第一実施形態の皮膚疾患治療剤の平面図である。 図1に示す皮膚疾患治療剤(10)のパッド部(12)周辺の拡大縦断面図である。 本発明の第二実施形態の皮膚疾患治療剤の平面図である。 図3に示す皮膚疾患治療剤(20)のパッド部(23)周辺の拡大縦断面図である。
≪第一実施形態の皮膚疾患治療剤≫
本発明の第一実施形態の皮膚疾患治療剤は、支持体およびその片面に設けられた粘着剤層を備える粘着シートと、パッド部と、を備え、前記パッド部は前記粘着剤層上に設けられ、前記パッド部に薬液が含浸している皮膚疾患治療剤であって、前記薬液は、(A)薬物、(B)水、(C)多価アルコール、(D)ノニオン界面活性剤および(E)増粘剤を含有し、粘度が50〜20000mPa・s(20℃)であり、
前記(D)ノニオン界面活性剤は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上であることを特徴とするものである。
薬液が上記組成を有することで、製造時におけるパッド部への薬液の含浸性が良好で、しかも使用時に薬液の液だれや、粘着シートの皮膚からの剥離等が生じにくく、使用性に優れる。
さらに、上記薬液をパッドに含浸させ患部に貼付して使用することにより、有効成分である(A)薬物をより長時間溶解状態にしておくことが可能となり、患部での有効成分の浸透性が向上する。また、湿疹や炎症などの患部を被覆することにより、外的な刺激から患部を保護することが可能となる。
図1〜2に、本実施形態の皮膚疾患治療剤10を示す。図1は、皮膚疾患治療剤10の平面図であり、図2は、皮膚疾患治療剤10のパッド部周辺の拡大縦断面図である。
皮膚疾患治療剤10は、支持体11aおよびその片面に設けられた粘着剤層11bを備える粘着シート11と、粘着剤層11b上に設けられたパッド部12と、粘着剤層11bおよびパッド部12を被覆する剥離シート13とを備え、パッド部12には所定の組成の薬液が含浸している。
以下、各構成についてより詳細に説明する。
<粘着シート11>
粘着シート11を構成する支持体11aとしては、貼付剤の支持体として公知の支持体を用いることが出来る。
支持体11aとしては、柔軟性、伸縮性・屈曲した時の追随性、密着性の点で、樹脂製の支持体が好ましく、このような支持体として具体的には、樹脂フィルム、前記樹脂フィルムと多孔性シートとを一体化した複合シート等が挙げられる。
支持体11aとして、または複合シートに用いられる樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブタジエン、ポリウレタン・塩化ビニル共重合体、ポリウレタンから選ばれる少なくとも1種の樹脂からなるフィルムが好ましい。
前記複合シートに用いられる多孔性シートとしては、不織布や織布、編布等が好ましく用いられる。不織布や織布、編布等を構成する繊維の材質としては、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリウレタン等が挙げられる。不織布としては、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、ステッチボンド法、メルトブローン法等で製造したものが挙げられる。
複合シートの作製方法としては、樹脂フィルムと多孔性シートとを熱融着、接着剤等により接着する方法、多孔性シートに溶融した樹脂を押し出しながら一体成形する方法等が挙げられる。
支持体11aとしては、上記の中でも、柔軟性、伸縮性・屈曲した時の追随性、密着性が良好であることから、ポリウレタンフィルム、ポリエチレンエラストマーフィルム、ポリエステルエラストマーフィルムやこれらのフィルムのいずれか1種と多孔性シートとを一体化した複合シートが好ましい。その中でも、透湿性が高く、伸縮性が良好なことから、ポリウレタンフィルム、またはポリウレタンフィルムと多孔性シートとを一体化した複合シートが好ましい。
支持体11aの厚さは、特に制限はないが、5〜500μmが好ましく、7〜300μmがより好ましく、10〜200μmがさらに好ましい。該範囲であれば、支持体11が、適度な透湿性および伸縮性の両方を有し、皮膚疾患治療剤の使用感(貼りやすさなど)が良好となる。
支持体11aは、透湿度(透湿性を示す指標)が100〜8000g/m/24時間(hr.)であることが好ましく、100〜6000g/m/24hr.であることがより好ましく、100〜5000g/m/24hr.であることがさらに好ましい。該範囲の下限値以上であれば、皮膚疾患治療剤の使用時(貼付時)の皮膚刺激が少なく、紅斑の発生等が抑制される。他方、上限値以下であれば、(A)薬物の経皮吸収性を低下させずに、良好な皮膚への粘着力と使用感が得られる。このような効果が得られる理由としては、皮膚疾患治療剤の使用時に、皮膚からの水分蒸散が妨げられることなく、適度に皮膚が密封されているためであると考えられる。
支持体11aの透湿度は、支持体を構成する樹脂フィルムの厚さや親水度、多孔度、多孔性シートの目付けの程度などにより調整することができる。
なお、透湿度とは、JIS一般試験法「防湿包装材料の透湿度試験法(カップ法)」(JIS Z 0208(1976年))の条件Aにより測定される値である。
粘着剤層11bは、粘着剤層から構成される層であり、粘着剤としては、従来、貼付剤用の粘着剤として公知の粘着剤を使用でき、たとえばゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤等が挙げられる。
(ゴム系粘着剤)
ゴム系粘着剤は、ゴム系高分子、可塑剤、粘着付与樹脂等から構成される粘着剤である。
ゴム系高分子としては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、SISと略記する。)、イソプレン−ポリイソブチレン共重合体(以下、PIBと略記する。)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(以下、SBSと略記する。)、スチレン−ブタジエン共重合体(以下、SBRと略記する。)、ポリシロキサン等が挙げられる。中でも、粘着性、展延性、凝集力の点から、SIS、PIBが好ましく、SISがより好ましい。これらはいずれか1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
ゴム系粘着剤中、ゴム系高分子の含有量は、10〜90質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましく、30〜70質量%が特に好ましい。該範囲であれば、粘着剤層の形成を良好に行うことができる。
可塑剤としては、石油系オイル(例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等)、スクワラン、スクワレン、植物系オイル(例えば、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油等)、シリコンオイル、二塩基酸エステル(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等)、液状ゴム(例えば、ポリブテン、液状イソプレンゴム等)等が挙げられる。中でも、ゴム系高分子との相溶性が良好で、凝集力に優れることから、流動パラフィン、液状ポリブテンが好ましい。これらの成分は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
ゴム系粘着剤中、可塑剤の含有量は、10〜70質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。該範囲であれば、ゴム系粘着剤としての充分な凝集力が維持される。
粘着付与樹脂としては、ロジン誘導体(例えば、ロジン、ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジンのグリセリンエステル、ロジンのペンタエリストールエステル等)、脂環族飽和炭化水素樹脂( 例えば、商品名:アルコンP100、荒川化学工業製)、脂肪族系炭化水素樹脂(例えば、商品名:クイントンB170 、日本ゼオン製)、テルペン樹脂(例えば、商品名:クリアロンP−125、ヤスハラケミカル製)、マレイン酸レジン等が挙げられる。中でも、水添ロジンのグリセリンエステル、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、テルペン樹脂が好ましい。これらは、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
ゴム系粘着剤中、粘着付与樹脂の含有量は、5〜70質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。5質量%以上であれば、皮膚への充分な粘着力が得られ、70質量%以下であれば、剥離時の皮膚刺激性が低減して良好なものとなる。
(アクリル系粘着剤)
アクリル系粘着剤は、少なくとも(メタ)アクリル酸(誘導体)を含むモノマー混合物の重合体(以下、アクリル系重合体ということがある。)を含有する。「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方を示す。「(メタ)アクリル酸(誘導体)」とは、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸誘導体の一方又は両方を示す。
前記モノマー混合物に含まれる(メタ)アクリル酸(誘導体)は1種でも2種以上でもよい。
前記モノマー混合物は、(メタ)アクリル酸(誘導体)以外の他のエチレン性不飽和モノマーを含有してもよい。該エチレン性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸(誘導体)と共重合可能なものであればよく、従来、アクリル系粘着剤に用いられているものが利用できる。
前記モノマー混合物を構成するモノマー((メタ)アクリル酸(誘導体)、その他のエチレン性不飽和モノマー)として具体的には、たとえば以下のものが挙げられる。
ビニルアルコール、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体。
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシ基含有単量体。
スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート等のスルホ基含有単量体。
ジメチルアミノエチルアクリレート、ビニルピロリドン等のアミノ基含有単量体。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等のヒドロキシル基含有単量体。
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有単量体。
(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル等のアルキルアミノアルキル基含有単量体。
(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステル等のアルコキシ基(又は側鎖にエーテル結合)含有単量体。
(メタ)アクリル酸グリコシルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ガラクトシルオキシエチル等の糖鎖含有単量体。
N−(メタ)アクリロイルアミノ酸等のビニル系単量体。
アクリル酸のウレタンエステル、尿素エステル、及びイソシアネートエステル等のアクリル系単量体。
(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルクロライド、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピラジン、ビニルピペラジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルモルホリン、スチレン、α−メチルスチレン及び、ビス(N,N−ジメチルアミノエチル)マレエート等のビニル系単量体。
アクリル系重合体としては、特に、前記モノマー混合物として、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ドデシルから選ばれる少なくとも1種を含有するものを用いて得られるものが好ましい。
また、医薬品添加物事典2007(日本医薬品添加剤協会編集)に粘着剤として収載されているアクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸エステル・酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸2−エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体溶液、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体溶液、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン液、メタクリル酸・アクリル酸n−ブチルコポリマー、DURO−TAKアクリル粘着剤シリーズ(ナショナルスターチアンドケミカル社製)、オイドラギットシリーズ(樋口商会)等も好適に使用出来る。
これらのアクリル系重合体は、1種単独で、又は2種以上を併用してもよい。
(シリコン系粘着剤)
シリコン系粘着剤としては、ポリシロキサンの誘導体(例えば、ポリジメチルシロキサン、アミン抵抗性ポリジメチルシロキサンなどのシリコンポリマー等)等が好ましく挙げられる。このようなポリシロキサンの誘導体として具体的には、BIO−PSA 420X、450X(以上、商品名;ダウコーニング社製)等が挙げられる。
粘着剤層11bの厚さは、特に限定されないが、通常、0.05〜2000μm程度である。
粘着シート11は、従来、貼付剤の製造に用いられている公知の方法により作製でき、たとえば前記粘着剤を支持体11a上に塗工することにより粘着シート11が得られる。
また、別途、剥離シート13を用意し、該剥離シート13上に塗工することにより粘着剤層11bを形成し、粘着剤層11b上に支持体11aを積層することによっても粘着シート11を作製できる。
<パッド部12>
パッド部12としては、織布、編布、不織布などの、繊維で構成されるものが挙げられる。
繊維の材質としては、綿、パルプ等の天然の繊維質、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、レーヨン等が挙げられる。
パッド部12として具体的には、医療用ガーゼや脱脂綿、パルプ・レーヨン不織布、レーヨン100%不織布、レーヨン・ポリプロピレン・ポリエステル不織布などが好適である。
パッド部12に含浸し得る薬液の量の指標として吸水性を用いることができ、パッド部12の吸水性は、パッド部12の自重に対する生理食塩水の吸収倍率として評価できる。該吸収倍率は、1.5〜100倍が好ましく、2〜50倍がより好ましく、2.5〜25倍がさらに好ましい。該吸収倍率が1.5倍より少ないと、パッド部12から薬液が漏れ出す場合があり、100倍より多いと、薬液が患部に浸透しにくくなり、治療効果が不充分となるおそれがある。前記吸収倍率は、パッド1gを秤り、大容量の生理食塩水に投入して4時間経過後のパッドの質量を秤り、次の式(1)で求める。
吸水倍率=浸せき後のパッドの質量/浸せき前のパッドの質量 …(1)
パッド部12の吸水性は、パッド部の厚さや材質によって調整できる。
パッド部12の厚さは、0.1〜10mmが好ましく、0.2〜5mmがより好ましく、0.2〜3mmがさらに好ましい。0.1mmより薄いとパッド部から薬液が漏れ出すおそれがある。一方、10mmより厚いと使用性が悪くなる。
パッド部12の、剥離シート13側の表面に、メッシュシートが配置されてもよい。これにより、創傷面等の敏感な患部に適用させる場合において、患部へのパッド部12の当たりを弱くして痛みを低減させることができる。
<薬液>
[(A)薬物]
薬物(以下、(A)成分ということがある。)は、皮膚疾患に対する治療作用を有する有効成分であり、適用対象の皮膚疾患に応じて公知の薬物のなかから適宜選択できる。このような薬物として、例えば、抗生物質、殺菌・消毒剤、抗真菌剤、非ステロイド系抗炎症剤、ステロイド系抗炎症剤、局所麻酔剤、性ホルモン剤、抗発汗剤、サンスクリーン剤、抗アレルギー剤、血管拡張剤、血管補強剤、筋弛緩剤、乾癬治療剤、局所麻酔剤、皮膚軟化剤、皮膚緩和剤、抗ヒスタミン剤、鎮痒剤、プロスタグランジン類、ビタミン類、酵素類、ペプチドホルモン類、生薬類等が挙げられる。これらの薬物の具体例を以下に示す。
〔抗生物質〕
ペニシリンG、ペニシリンV、メチシリン、オキサシリン、クロキサシリン、アンピシリン、ヘタシリン、シクラシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、スルベニシリン等のペニシリン系抗生物質;セファロリジン、セファロチン、セファゾリン、セファログリシン、セファレキシン等のセファロスポリン系抗生物質;ストレプトマイシン、カナマイシン、ジベカシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等のアミノグルコシド系抗生物質;オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、ジメチルクロルテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン等のテトラサイクリン系抗生物質;エリスロマイシン、ロイコマイシン、ジョサマイシン等のマクロライド系抗生物質;リンコマイシン、クリンダマイシン等のリンコマイシン系抗生物質;その他、クロラムフェニコール、ミカマイシン、グラミシジン、グラミシジンS、カプレオマイシン、サイクロセリン、エンビオマイシン、リファンピシン、ナイスタチン、トリコマイシン、アムホテリシンB、グリセオフルビン、バリオチン、ピロールニトリン、シッカニン、ニトロフラントイン、5−ヨード−2−デオキシウリジン、セファメジン、フォスフォノマイシン、N−ホルムイミドイルチェナマイシン1水和物などが挙げられる。
〔殺菌・消毒剤〕
ヨウ素、ポンピドンヨード、ジヨードヒドロキシプロパン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化メチルロザニリン、ヘキサクロロフェン、クロルヘキシジン、ベンゾイルパーオキサイドトルナフテートなどが挙げられる。
〔抗真菌剤〕
ナフチオメート、クロトリマゾール、グリセオフルビン、シッカニン、トリコマイシン、ナイスタチン、ピロールニトリン、エキサラミド、塩酸クロコナゾール、硝酸イソコナゾール、硝酸エコナゾール、硝酸オキシコナゾール、硝酸スルコナゾール、ミコナゾール、チオコナゾール、トルシクラート、バリオテン、ハロプロジン、フェニルヨードウンデシレート、ビフォナゾール、ナフティフィン、ケトコナゾール、オクトピロックス、シクロピロックス、オラミンなどが挙げられる。
〔非ステロイド系抗炎症剤〕
サリチル酸とその塩類、アスピリンなどのサリチル酸誘導体、アセトアミノフェン、アミノピリン、アンチピリン、オキシフェンブタゾン、スルピリン、アンフェナックナトリウム、インドメタシン、ジクロフェナックナトリウム、フェルビナク、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、スリンダック、ナプロキセン、ケトプロフェン、スプロフェン、エトフェナメート、サリチルアミド、トリエタノールアミンサリチレート、フルフェナム酸とその塩類及びその誘導体、メクロフェナム酸とその塩類及びその誘導体、コルヒチン、ブフェキサマック、イブフェナック、ロキソプロフェン、フェンブフェン、ジフルニサル、アルクロフェナック、フェニルブタゾン、メフェナム酸とその塩類及びその誘導体、フェノプロフェン、ベンダザック、ピロキシカム、フルルビプロフェン、ザルトプロフェン、エトドラク、グリチルレチン酸及びその塩類、グリチルリチン酸及びその塩類、ウフェナマートなどが挙げられる。
〔ステロイド系抗炎症剤〕
アムシノイド、吉草酸デキサメタゾン、吉草酸プレドニゾロン、吉草酸ジフルコルトロン、吉草酸ベタメタゾン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、酢酸ベタメタゾン、酢酸デキサメタゾン、酢酸クロベタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、デキサメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、リルシノニド、ヒドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、フルオトメトロン、フルドロキシコルチド、プレドニゾロン、プロピオン酸クロベタゾール、プロピオン酸デプロドン、プロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメタゾン、メチルプレドニゾロン、メチルプレドニゾロンアセテート、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸クロベタゾン等が挙げられる。
〔性ホルモン剤〕
エストロゲン、アンドロゲン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロンなどが挙げられる。
〔抗発汗剤〕
プロパンテリンブロマイド、スコポラミン、第四級アシロキシメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
〔サンスクリーン剤〕
p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸あるいはそれらのアルキルエステルなどが挙げられる。
〔抗アレルギー剤〕
ジプロヘプタジンハイドロクロライド、クロモグリク酸ナトリウム、ケトチフェンなどが挙げられる。
〔血管拡張剤〕
エフロキサート、エタフェノン、オキシフェドリン、カルボクロメン、ジラゼプ、ジルチアゼム、トリメタジジン、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリダモール、硝酸イソソルビド、トラピジル、ニトログリセリン、ニフェジピン、プレニラミン、モルシドミン、リン酸トロールニトラート、イノシトールヘキサニコチネート、イソクスプリン、ナイリドリン、クエン酸ニカメタート、シクランデレート、シンナリジン、ニコチニックアルコール、ヘプロニカートなどが挙げられる。
〔血管補強剤〕
ルチンなどが挙げられる。
〔乾癬治療剤〕
メトキサレンなどが挙げられる。
〔局所麻酔剤〕
プロカイン、リドカイン、メピカイン、ロピバカイン、ジブカインやこれらの塩、アミノ安息香酸エチルなどが挙げられる。
〔皮膚軟化剤あるいは皮膚緩和剤〕
ヒドロキノン、尿素、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸、サリチル酸、乳酸、リンゴ酸、タルトロン酸、酒石酸、ピルビン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、グリコール酸、クエン酸、ピルビン酸エチルメチル、グルクロン酸、アラントインなどが挙げられる。
〔抗ヒスタミン剤〕
ジフェンヒドラミンとその塩類、ジフェンヒドラミンサリチル酸とその塩類、クロルフェニラミンマレイン酸とその塩類などが挙げられる。
〔鎮痒剤〕
クロタミトン、l−メントール、dl−カンフルなどが挙げられる。
〔プロスタグランジン類〕
プロスタグランジンFα、プロスタサイクリン、プロスタグランジンE、プロスタグランジンE、7−チアプロスタグランジンE、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチル−7−チアプロスタグランジンE1、16,16−ジメチル−7−チアプロスタグランジンE、17,20−ジメチル−7−チアプロスタグランジンE、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシル−Δ−7−チアプロスタグランジンE、16,16−ジメチル−Δ−7−チアプロスタグランジンE、7−フルオロプロスタサイクリン、5−フルオロプロスタサイクリン、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシルプロスタサイクリン、16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチルプロスタサイクリンなどが挙げられる。
〔ビタミン類〕
ビタミン類としては、脂溶性ビタミン類、水溶性ビタミン類及びビタミン様物質に大別できる。
脂溶性ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKおよびその誘導体などが挙げられる。該誘導体としては、たとえば1,25−ジヒドロキシビタミンD、1α−ヒドロキシビタミンD、1,24−ジヒドロキシビタミンD、24,25−ジヒドロキシビタミンD、1α,25−ジヒドロキシビタミンD−26,23−ラクトン、25−ヒドロキシビタミンD−26,23−ラクトン、酢酸トコフェロールやその誘導体などが挙げられる。
水溶性ビタミン類としては、たとえばビタミンB群、ビタミンC、ビタミンF、ビタミンP、ビタミンU、およびその誘導体などが挙げられる。
ビタミン様物質としては、ビタミンF、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン、葉酸、α−リポ酸、オロット酸、などが挙げられる。
ビタミン類としては、上記の中でも、皮膚疾患の治療効果の点で、脂溶性ビタミン類やビタミンC及びその誘導体が好ましい。
〔酵素類〕
トリプシン、パパイン、プロテアーゼ、リゾチーム、ストレプトキナーゼ、プラスミン、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ、α−キモトリプシン、セラチオペプチダーゼ、ブロメライン、セミアルカリペプチダーゼなどが挙げられる。
これらの酵素類は、市販の酵素製剤が利用できる。
〔ペプチドホルモン類〕
インシュリン、アンジオテンシン、バゾプレッシン、フェリプレシン、プロチレリン、ゴナドトロピン放出ホルモン、コルチコトロピン、プロラクチン、ソマトロピン、サイロトロピン、黄体形成ホルモン、カルシトニン、カリクレイン、パラサイリン、グルカゴン、オキシトシン、ガストリン、セクレチン、血清性性腺刺激ホルモンなどが挙げられる。
〔生薬類〕
生薬類における「生薬」としては、たとえば、アルニカ、アロエ、オオバク、カミツレ、カンゾウ、ケイヒ、サンシシ、サンショウ、シコン、シャクヤク、シラカバ、セイジ、セイヨウシナノキ、セイヨウトチノキ、センブリ、トウキ、ハッカ、ベラドンナ、ヨモギ等が挙げられる。
生薬類としては、上記生薬の粉末(生薬末)、種子、芽、抽出エキス、精油等が挙げられる。
生薬末としては、アロエ末、オオバク末、カンゾウ末、サンシシ末、サンショウ末、トウキ末、トウガラシ末等が挙げられる。
抽出エキスとしては、トウガラシエキス、カミツレエキス等の軟エキス;オオバク乾燥エキス等の乾燥エキス;センブリ流エキス等の流エキス;アルニカチンキ等のチンキ;などが挙げられる。
精油としては、ハッカ油、ケイヒ油、カミツレ油等が挙げられる。
生薬類としては、上記の中でも、皮膚疾患の治療効果の点で、生薬抽出エキス、精油が好ましい。
(A)成分としては、上記薬物のうちいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(A)成分としては、上記の中でも、殺菌・消毒剤、抗真菌剤、乾癬治療剤、非ステロイド系抗炎症剤、ステロイド系抗炎症剤、局所麻酔剤、皮膚軟化剤、皮膚緩和剤、抗ヒスタミン剤、鎮痒剤、ビタミン類、生薬類から選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。
薬液中、(A)成分の配合量は、薬物の種類、適用対象の皮膚疾患、所望の治療効果等を考慮して適宜設定され、特に限定されないが、薬液の総質量に対し、0.0001〜10質量%が好ましく、0.001〜5質量%がより好ましい。0.0001質量%より低いと、皮膚疾患に対する治療効果が充分に得られないおそれがある。一方、10質量%を超えて配合しても治療効果が変わらなかったり、皮膚刺激が生じたりする恐れがある。
ただし本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば(A)成分として配合する薬物が日本薬局方(第十五改正)に収載され、その使用適量が定められている場合、または他の文献等によってその使用適量が定められている場合には、該使用適量に合わせて配合量が設定される。
[(B)水]
水は、薬液の基剤として機能する。また、当該薬液に配合される水溶性成分の可溶化剤としても機能する。
水は、本発明の皮膚疾患治療剤が医薬品に該当する場合は、日本薬局方に適合する精製水を使用し、医薬部外品または化粧品に属する場合は、医薬部外品原料規格に適合するものを使用する。
薬液中、水の配合量は、薬液の総質量に対し、20〜99質量%が好ましく、30〜97質量%がより好ましく、50〜94質量%がさらに好ましい。
[(C)多価アルコール]
多価アルコール(以下、(C)成分ということがある。)は、湿潤剤、保湿剤、保水剤、溶解剤、粘度低下剤、皮膚保護剤、溶剤などとして機能する。(C)成分を配合することで、当該薬液が含浸したパッド部と皮膚との密着性が向上する。
(C)成分としては、たとえば、ポリヒドロキシアルカン、糖類、ポリエーテル系重合体などが挙げられる。
ポリヒドロキシアルカンは、飽和炭化水素の水素原子の少なくとも2つが水酸基で置換された化合物である。該飽和炭化水素は、直鎖状または分岐鎖状が好ましく、炭素数は3〜6が好ましい。ポリヒドロキシアルカンとして具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ヘキシレングリコール等の二価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン等の三価アルコール;エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の四価アルコール;キシリトール等の五価アルコール;ソルビトール、ジペンタエリスリトール等の六価アルコール;等が挙げられる。
糖類としては、グルコース、マンノース、ショ糖、ソルビタン、トレハロース、アルキルグリコシド等が挙げられる。
ポリエーテル系重合体としては、たとえばポリエチレングリコール(重量平均分子量6000未満)、ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン等が挙げられる。
これらの多価アルコールは、本発明の皮膚疾患治療剤が医薬品に該当する場合は、日本薬局方または医薬品添加物規格に適合するものを使用し、医薬部外品または化粧品に該当する場合は、医薬部外品原料規格に適合するものを使用する。
(C)成分としては、上記のうちのいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
薬液中、(C)成分の配合量は、(C)成分の種類、所望の効果等を考慮して適宜設定され、特に限定されないが、薬液の総質量に対し、0.1〜60質量%が好ましく、0.5〜50質量%がより好ましい。0.1質量%未満であると薬液を含浸させたパッド部の皮膚への密着性が不充分となったり、可溶化力や保湿性が低下するおそれがある。一方、60質量%を越える場合、皮膚刺激が発生したり製剤化上の問題が生じるおそれがある。
[(D)ノニオン界面活性剤]
ノニオン界面活性剤(以下、(D)成分ということがある。)は、薬液のパッド部への含浸性向上剤として機能する。また、(A)成分の可溶化剤としても機能する。
(D)成分としては、特に限定されず、公知のノニオン界面活性剤のなかから適宜選択できる。
ただし本発明において(D)成分は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上である。(D)成分全体としてのHLBが10未満では、HLB10以上のノニオン界面活性剤を含有していたとしても、所望の効果が得られないおそれがある。
ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBおよび使用するノニオン界面活性剤のHLBは、それぞれ、15以上が好ましい。
ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBおよび使用するノニオン界面活性剤のHLBの上限は特に限定されないが、医薬品添加物としての配合実績を考慮すると、25以下が好ましい。
ここで、「HLB」は、親水性−親油性バランス(Hydrophile-Lipophile Balance)、つまり、界面活性剤の分子がもつ親水性と親油性の相対的な強さのことを意味し、その親水親油バランスを数量的に表したものをいう。具体的には、Griffinの方法により求められた値である(吉田、進藤、大垣、山中共編、「新版界面活性剤ハンドブック」,工学図書株式会社,1991年,第234頁参照)。
HLB値が10以上のノニオン界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレン(EO4〜50)アルキルまたはアルケニル(炭素数12〜22)エーテル、ポリオキシエチレン(EO10〜20)ポリオキシプロピレン(PO4〜8)アルキルまたはアルケニル(炭素数12〜16)エーテル等のエーテル型非イオン界面活性剤;ポリオキシエチレン(EO6〜20)ソルビタン脂肪酸(炭素数12〜18)エステル、ポリオキシエチレン(EO6〜60)ソルビット脂肪酸(炭素数12〜18)エステル、ポリオキシエチレン(EO20〜100)(硬化)ヒマシ油,ポリエチレングリコール(EO10〜55)脂肪酸(炭素数12〜18)エステル等のエステル型非イオン界面活性剤;などが挙げられる。
ここで、「EO」はオキシエチレン基を示し、「PO」はオキシプロピレン基を示し、EOまたはPOの後に付された数値はEOまたはPOの平均付加モル数を示す。
上記の中でも、ポリオキシエチレン(EO4〜50)アルキルまたはアルケニル(炭素数12〜22)エーテル、ポリオキシエチレン(EO6〜20)ソルビタン脂肪酸(炭素数12〜18)エステル、ポリオキシエチレン(EO20〜100)硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール(EO10〜55)脂肪酸(炭素数12〜18)エステル等が好ましい。
ポリオキシエチレン(EO4〜50)アルキルまたはアルケニル(炭素数12〜22)エーテルとしてより具体的には、例えばポリオキシエチレン(EO21)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(EO25)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(EO20)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(EO40)セチルエーテル等が挙げられる。
ポリオキシエチレン(EO6〜20)ソルビタン脂肪酸(炭素数12〜18)エステルとしては、ポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸(炭素数18)エステルであるポリソルベート80やポリソルベート60などが挙げられる。
ポリオキシエチレン(EO20〜100)硬化ヒマシ油としてより具体的には、例えばポリオキシエチレン(EO80)硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ポリエチレングリコール(EO10〜55)脂肪酸(炭素数12〜18)エステルとしてより具体的には、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(EO40)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(EO55)等が挙げられる。
これらの中でも、特に、ポリオキシエチレン(EO21)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(EO25)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(EO20)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(EO23)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(EO20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(EO30)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(EO30)セチルエーテル、ポリソルベート80、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(EO40)等が、より効果的であることから好ましい。
これらの非イオン界面活性剤は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
(D)成分は、前記HLBが10以上のノニオン界面活性剤に加えて、さらに、HLBが10未満のノニオン界面活性剤を含有してもよい。ただしこの場合、(D)成分中のHLBが10未満のノニオン界面活性剤の割合は、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上となる範囲内とし、該HLBが15以上となる範囲内とすることが好ましい。
ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBは、質量%の加重平均にて算出する。
薬液中、(D)成分の配合量は、(D)成分の種類等を考慮して適宜設定され、特に限定されないが、薬液の総質量に対し、0.5〜5.0質量%が好ましく、1.0〜3.0質量%が特に好ましい。0.5質量%を下回ると、パッドへの薬液の含浸性が不充分となったり、(A)成分が充分に可溶化しないおそれがある。5.0質量%を越えると皮膚刺激等が発生するおそれがある。
[(E)増粘剤]
増粘剤(以下、(E)成分ということがある。)は、薬液の粘度を所定の範囲内に調整し、パッド部への含浸性を確保しつつ、パッド部に含浸した薬液が漏れ出さないようにするために使用される。
(E)成分として具体的には、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、エチルセルロース、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、α−シクロデキストリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポピドン、ポリビニルアルコール、マクロゴール(重量平均分子量6000以上)、メチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ステアリルアルコール、セタノール、ゼラチン、ワセリン、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒマシ油、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリアクリル酸、ミツロウ、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、ロジン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト等が挙げられる。
(E)成分としては、上記のうちのいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
薬液中、(E)成分の配合量は、(E)成分の種類、所望の薬液の粘度等に応じて適宜設定され、特に限定されないが、薬液の総質量に対し、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。0.05質量%未満であると、薬液の粘度が低くなり、使用時に、パッド部から薬液が漏れ出したり、皮膚から粘着シートが剥がれるおそれがある。また、パッド部の患部への密着性が低くなり、治療効果が充分に得られないおそれがある。一方、30質量%を越えると、薬液の粘度が高くなり、パッド部への薬剤の含浸性が低下するおそれがある。
[任意成分]
本発明において、薬液は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記(A)〜(E)成分以外の他の成分を含有してもよい。
該他の成分としては、従来、皮膚外用剤に配合可能な成分として公知のものが利用でき、例えば、一価アルコール、高級脂肪酸、他の油性成分、pH調整剤、キレート剤、香料、色素、防腐剤等が挙げられる。
・一価アルコール:
一価アルコールとしては、低級アルコールであっても高級アルコールであってもよい。
低級アルコールとしては、炭素数1〜8のアルコールが好ましく、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
高級アルコールとしては、炭素数10〜30の脂肪族炭化水素基(芳香族性を有さない炭化水素基)を有するアルコール(以下、脂肪族アルコールということがある。)が好ましい。該脂肪族炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。また、該脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状(構造中に環を含むもの)のいずれであってもよい。
高級アルコールとして具体的には、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エイコソニルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコール等の直鎖状脂肪族アルコール;オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール等の分岐鎖状脂肪族アルコール;コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステロール、ラノリンアルコール等の環状脂肪族アルコール等が挙げられる。
一価アルコールとしては、上記のうちのいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
一価アルコールを配合する場合、薬液中の一価アルコールの配合量は、薬液の総質量に対し、0.05〜50質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。0.05質量%以上であると薬物の有効性が向上する。一方、50質量%を超えて配合しても効果が変わらず皮膚刺激が生じるおそれがある。
・高級脂肪酸:
高級脂肪酸としては、炭素数10〜20の脂肪酸が好ましく、飽和または不飽和のいずれでもよい。具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ウンデシレン酸等の不飽和脂肪酸等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
高級脂肪酸を配合する場合、薬液中の高級脂肪酸の配合量は、薬液の総質量に対し、0.05〜50質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。
・他の油性成分:
高級アルコール及び高級脂肪酸以外の他の油性成分としては、スクワラン、植物性スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキン、ジメチルシクロポリシロキサン等のシリコン油類;ミツロウ等のロウ類;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸類;等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
他の油性成分を配合する場合、薬液中の他の油性成分の配合量は、薬液の総質量に対し、0.05〜50質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましい。
・pH調整剤:
pH調整剤は、薬液のpHを所定の範囲内に調整する目的で、必要に応じて用いられる。
pH調整剤としては、塩酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸、乳酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノルールアミントロメタミン等の各種アミン類、リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリム等のリン酸塩、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等の有機塩類などが挙げられる。これらのうち、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンは、特に(A)成分として酸性薬物を配合した場合に、薬液のpH安定性が良好であるため、好ましい。
pH調整剤の配合量は、所望のpHにより適宜選択することができる。
薬液のpH(25℃)は、3〜8が好ましく、4〜7がより好ましい。
・キレート剤:
キレート剤としては、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、グルコン酸塩、エデト酸塩等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
キレート剤を配合する場合、薬液中のキレート剤の配合量は、薬液の総質量に対し、0.001〜5質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
・色素:
色素としては、酸性染料、塩基性染料、酸化染料、顔料など、外用剤(化粧品、医薬品)に使用可能な色素として公知のものを、任意に使用可能である。
・香料:
香料としては、天然香料や合成香料を、特に制限なく使用することができる。例えば、天然香料としてはペパーミント油、スペアミント油、ジャスミン油、レモン油、オレンジ油、ライム油、マンダリン油、ローズ油、ローズマリー油などの植物性香料が挙げられる。合成香料としてはモノテルペン類、ジテルペン類、セスキテルペン類等、具体的にはゲラニオール、リナロール、シトロネロール、ネロール、リモネン、ピネン、カンフェン、シトラール、シトロネラール、シネオール、クルクメン、ヒノキ酸、ヒノキオール、フィト−ルなどが挙げられる。
薬液中の香料の配合量は、薬液の総質量に対し、0.0001〜5質量%が好ましく、0.0001〜1質量%がより好ましい。
・防腐剤:
防腐剤としては、たとえば、ジブチルヒドロキシトルエン、安息香酸類、パラベン類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ソルビン酸及びその塩類、ホウ酸、ホウ砂、サリチル酸及びその塩類等が挙げられる。これらの中でも、ジブチルヒドロキシトルエン、クエン酸及びその塩類が好ましい。
薬液中の防腐剤の配合量は、薬液の総質量に対し、0.01〜30質量%が好ましく、0.02〜10質量%がより好ましい。
[薬液の粘度]
本発明において、薬液の粘度(20℃)は、50〜20000mPa・sであり、100〜15000mPa・sが好ましく、200〜10000mPa・sがより好ましい。薬液の粘度が低すぎると、パッド部から薬液が漏れやすくなる。また、粘着シートが剥がれ易くなり、パッドの患部への密着性が低くなる。そのため、漏れた薬液で周囲を汚染する等、使用性が悪くなる。また、(A)成分の患部への投与量が少なくなり、治療効果が不充分となる。薬液の粘度が高すぎると、薬液がパッド部に含浸し難くなる。
薬液の粘度は、第十五改正日本薬局方、一般試験法粘度測定法の第2法回転粘度計法に準拠して、測定温度20℃にて測定される。
薬液の粘度は、(B)水、(E)成分、高級アルコールや高級脂肪酸等の配合量により調節できる。
前記薬液は、第十五改正日本薬局方、製剤総則のローション剤又は軟膏剤に準じて調製できる。
パッド部12への薬液の含浸量は、パッド部12の1質量部に対し、0.01〜500質量部が好ましく、0.1〜100質量部がより好ましく、0.2〜50質量部がさらに好ましい。含浸量が少なすぎると充分な治療効果が得られないおそれがあり、含浸量が多すぎると、使用時に薬液がパッド部12から漏れたり、パッド部12の周囲の粘着シートが皮膚から剥がれるおそれがある。
<剥離シート13>
剥離シート13は、使用時において前記粘着シートの粘着剤層から剥離可能なものであればよく、公知のものが利用できる。
剥離シート13としては、粘着シートからの剥離性の点から、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、薬添規ポリエチレンテレフタレートセパレータ、剥離紙(離型紙)等が好ましく用いられる。
皮膚疾患治療剤10は、たとえば、パッド部12に薬液を含浸させ、該パッド部12を、粘着シート11の粘着剤層11b上に積層し、必要に応じて、該パッド部12上に剥離シート13を積層することにより製造できる。また、粘着シート11の粘着剤層11b上にパッド部12を積層し、該パッド部12に薬液を含浸させ、必要に応じて該パッド部12上に剥離シート13を積層することによっても製造できる。
以上、図1〜2を用いて本実施形態の皮膚疾患治療剤を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、特開2005−192672号公報に開示されているように、剥離シート13が2つに分割され、パッド部の保護カバーの役目としてブリスター部を形成してパッドを覆い、使用時に剥離シート13とブリスター部を外す実施形態でも良い。
≪第二実施形態の皮膚疾患治療剤≫
本発明の第二実施形態の皮膚疾患治療剤は、支持体およびその片面に設けられた粘着剤層を備える粘着シートと、パッド部と、一方に開口する凹部が形成されたブリスター本体および前記凹部の開口を封止する蓋材を備え、薬液を収容するブリスター部と、を備え、前記パッド部は前記粘着剤層上に設けられ、前記ブリスター部は、前記パッド部上に、前記蓋材が前記パッド部と接するように設けられ、前記ブリスター部内に薬液が収容されている皮膚疾患治療剤であって、前記薬液は、(A)薬物、(B)水、(C)多価アルコール、(D)ノニオン界面活性剤および(E)増粘剤を含有し、粘度が50〜20000mPa・s(20℃)であり、前記(D)ノニオン界面活性剤は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上であることを特徴とするものである。
本実施形態の皮膚疾患治療剤は、薬液がパッド部に含浸しておらず、代わりに、パッド部上にブリスター部が設けられ、該ブリスター部内に薬液が収容されている以外は、前記第一実施形態の皮膚疾患治療剤と同様である。
本実施形態の皮膚疾患治療剤においては、患部に貼付する直前に、ブリスター本体の凹部の位置を外側から押圧すると、凹部の変形により蓋材が破壊され、薬液がブリスター部から放出されてパッド部に含浸する。その後、任意に設けられた剥離シートを剥離する等によりブリスター部をパッド部上から除去し、前記パッド部が患部に接するように粘着シートを貼付する。
薬液が上記組成を有することで、ブリスター部から薬液を放出させた時のパッド部への薬液の含浸性が良好で、しかも使用中に薬液の液だれや、粘着シートの皮膚からの剥離等が生じにくく、使用性に優れる。
さらに、上記薬液をパッドに含浸させ患部に貼付して使用することにより、有効成分である(A)薬物をより長時間溶解状態にしておくことが可能となり、患部での有効成分の浸透性が向上する。また、湿疹や炎症などの患部を被覆することにより、外的な刺激から患部を保護することが可能となる。
図3〜4に、本実施形態の皮膚疾患治療剤20を示す。図3は、皮膚疾患治療剤20の平面図であり、図4は、皮膚疾患治療剤20のパッド部周辺の拡大縦断面図である。
皮膚疾患治療剤20は、支持体21aおよびその片面に設けられた粘着剤層21bを備える粘着シート21と、ブリスター部22と、パッド部23と、剥離シート24とを備える。
ブリスター部22は、一方に開口する凹部が形成されたブリスター本体22aおよび該凹部の開口を封止する蓋材22bを備え、所定の組成の薬液25が、ブリスター部22内に収容されている。
粘着剤層21b上にはパッド部23が設けられ、パッド部23上にはブリスター部22が、蓋材22bがパッド部23と接するように設けられている。
剥離シート24にはブリスター本体22aに対応する大きさの穴が設けられている。剥離シート24は、ブリスター本体22aの凹部に対応する凸部がその穴の部分から粘着シート21の支持体21aの反対側に突出するように配置され、粘着シート21の粘着材層21bを被覆している。
ブリスター部22は、凹部の開口末端から、凹部の深さ方向に対して垂直方向に突出する側縁部が設けられており、該側縁部が剥離シート24と接することで、パッド部23の上に固定されている。
ブリスター本体22a、蓋材22bとしては、それぞれ、公知のもの(たとえば特開平9−124468号公報にブリスター、薬剤被覆膜としてそれぞれ開示されているもの、特開2006−21034号公報にブリスターパック蓋部、ブリスターパック底シール材としてそれぞれ開示されているもの等)が利用できる。
薬液は、ブリスター部22にそのまま収容されてもよく、カプセル化してから収容されてもよい。カプセルとして配合した場合、ブリスター部22を押圧した際にカプセルが破壊され、薬液がブリスター部22内に放出され、最終的にはパッド部23に含浸する。
薬液をカプセル化して収容することは、薬液の経時安定性の点で好ましい。
薬液のカプセルは、硬カプセル剤、軟カプセル剤のいずれであってもよい。硬カプセル剤はゼラチンなどを基剤として製造されたカプセルに粉末又は顆粒状の医薬品を充てんしたものであり、軟カプセル剤は、ゼラチンにグリセリンやソルビトールを添加し弾力性を持たせたて基剤とし、液状の医薬品を包み込むように充てんしたものである。本発明では、軟カプセル剤がより好ましい。
ブリスター部22への薬液(カプセルに内包される場合も含む)の収容量は、パッド部23に含浸させる薬液の量に応じて設定される。パッド部23に含浸させる薬液の量は、パッド部23の1質量部に対し、0.01〜500質量部が好ましく、0.1〜100質量部がより好ましく、0.2〜50質量部がさらに好ましい。含浸量が少なすぎると充分な治療効果が得られないおそれがあり、含浸量が多すぎると、使用時に薬液がパッドから漏れたり、パッド部23の周囲の粘着シートが皮膚から剥がれるおそれがある。
本実施形態の皮膚疾患治療剤20は、たとえば、粘着シート21の粘着剤層21b上にパッド部23を積層し、別途、ブリスター本体22aに薬液または該薬液を内包するカプセルを収容し、その凹部の開口を蓋材22bで封止してブリスター部22を形成し、該ブリスター部22の蓋材22bをパッド部23上に積層し、該ブリスター部22側から粘着シート21の粘着剤層21b上に剥離シート24を積層することにより製造できる。
以上、図3〜4を用いて本実施形態の皮膚疾患治療剤を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ブリスター本体22aと剥離シートの24を樹脂で一体成形させ、その凹部に薬液を収容し、該凹部を蓋材22bで覆い、その上にパッド部を積層させて、さらに粘着シート22を粘着面22bがパッドと合わさるように積層することにより製造できる。この場合、薬液は、そのまま凹部に収容されても良く、カプセル化してから収容されても良い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の各例で用いた測定方法および原料を以下に示す。
〔測定方法〕
粘度:第十五改正日本薬局方、一般試験法粘度測定法の第2法回転粘度計法に準拠して、測定温度20℃にて測定した。
pH:pHメーター(製品名:HM−30R、東亜ディーケーケー(株)製)を用い25℃におけるpHを測定した。
〔使用原料〕
[(A)成分]
ヘパリン類似物質:局外規、アピ(株)製。
デキサメタゾン:日局、シオノケミカル(株)製。
ジフェンヒドラミン塩酸塩:日局、金剛化学(株)製。
アミノ安息香酸エチル:日局、丸石製薬(株)製。
クロタミトン:局外規、藤本化学製品(株)製。
アラントイン:局外規、(株)パーマケム・アジア製。
トコフェロール酢酸エステル:日局、DSMニュートリションジャパン(株)製。
パンテノール:局外規、第1ファインケミカル(株)製。
イソプロピルメチルフェノール:外原規、大阪化成(株)製。
アクリノール水和物:日局、丸石製薬(株)製。
サリチル酸:日局、(株)エーピーアイコーポレーション製。
l−メントール:日局、高砂香料工業(株)製。
グリチルレチン酸:局外規、丸善製薬(株)製。
[(C)成分]
グリセリン:日局、濃グリセリン、阪本薬品工業(株)製。
マクロゴール400:重量平均分子量400のポリエチレングリコール、日局、三洋化成工業(株)製。
1,3−ブチレングリコール:薬添規、ダイセル化学工業(株)製。
[(D)成分]
PEG−5水添ヒマシ油:薬添規、ニッコールHCO‐5、日光ケミカルズ(株)製、HLB=6.0(比較品)。
POE(2)セチルエーテル:外原規、ニッコールBC−2、日光ケミカルズ(株)製、HLB=8.0(比較品)。
モノオレイン酸PEG(10):薬添規、ニッコールMYO−10、日光ケミカルズ(株)製、HLB=11.5。
ポリソルベート80:日局、ニッコールTO−10MV、日光ケミカルズ(株)製、HLB=15.0。
POE(25)ラウリルエーテル:日局、ニッコールBL−25、日光ケミカルズ(株)製、HLB=19.5。
POE(30)セチルエーテル:外原規、ニッコールBC−30TX、日光ケミカルズ(株)製、HLB=19.5。
ここで、「POE」は「ポリオキシエチレン」を示し、その後の( )内の数値はオキシエチレン基の平均付加モル数を示す、また、「PEG」は「ポリエチレングリコール」を示す。
[(E)成分]
ヒプロメロース:日局、メトローズ90SH−4000SR、信越化学工業(株)製。
メチルセルロース:日局、メトローズSM−4000、信越化学工業(株)製。
ヒドロキチエチルセルロース:ナトゾール250HX、ハーキュレス社製。
カルボキシメチルセルロースNa:外原規、CMC、ダイセル化学工業(株)製。
アルギン酸ナトリウム:外原規、キミカアルギン、(株)キミカ製。
ポリビニルアルコール:薬添規、ゴーセノールEG−05、日本合成化学工業(株)。
ポリアクリル酸ナトリウム:薬添規、アロンビスS、東亞合成(株)製。
カルボキシビニルポリマー:薬添規、カーボポール980、ノベオン社製。
ヒアルロン酸ナトリウム:外原規、ヒアルロン酸HA−LF−P、キユーピー(株)製。
[任意成分]
エタノール:日局、コニシ(株)製。
エデト酸ナトリウム:日局、中部キレスト(株)製。
パラオキシ安息香酸メチル:日局、上野製薬(株)製。
パラオキシ安息香酸ブチル:日局、上野製薬(株)製。
乳酸:日局、昭和加工(株)製。
トリエタノールアミン:外原規、トリエタノールアミン99、ザ・ダウ・ケミカル社製。
<実施例1〜20、比較例1〜7>
[1.薬液の調製]
表1〜4に示す組成の薬液を、以下の手順で調製した。
(E)成分を(C)成分に分散させた。これを精製水に撹拌しながら加えた。これに、(D)成分に(A)成分を溶解したものを撹拌しながら加えた。また、表4に示す任意成分のうち、油溶性の任意成分(パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル)は、(A)成分と共に(D)成分に溶解し、撹拌しながら加えた。固体の水溶性任意成分(エデト酸ナトリウム、乳酸)は、少量の精製水で溶解させた後、(D)成分を加える前に撹拌しながら加え、液状の水溶性任意成分(エタノール、トリエタノールアミン)は、(D)成分を加える前に撹拌しながら加えた。
表1〜4中の配合量は、薬液の総質量に対する割合(質量%)を示す。水の「バランス」は、薬液の全量は100質量%となる量である。
[2.薬液のガーゼへの含浸量の評価]
得られた薬液7gを、それぞれ、容量30mLのビーカーに入れた。7.5×7.5cmにカットされた滅菌ガーゼ(タイプII、ピップトウキョウ(株)製)を半分に折り、折り目が薬液の液面に対して垂直になるように立て、その最下部が薬液に浸るように前記ビーカー内に配置した。2時間後にガーゼを取り出し、ビーカー内の薬液の残量(g)を測定した。この残量を初期の質量から差し引くことで、ガーゼへの薬液の含浸量を算出した。
該含浸量を下記の基準で評価した。結果を表1〜4に示した。
(ガーゼ含浸量の評価基準)
◎:含浸量が5g以上。
○:含浸量が4g以上5g未満。
●:含浸量が3g以上4g未満。
△:含浸量が2g以上3g未満。
×:含浸量が2g未満。
このとき、●以上であったものを合格とし、不合格のものについては、薬液がガーゼにほとんど含浸しないため、この後の評価を行わなかった。
[3.薬液のパッドへの含浸早さの評価]
絆創膏(興和(株)製、「徳用救急絆」、ふつうサイズ)の剥離シートを剥がしてパッド(ガーゼパッド)を露出させ、そこに得られた薬液0.25mLを滴下、含浸させて、皮膚疾患治療剤とした。
このとき、薬液を滴下した時点から、薬液がパッド中に完全に含浸するまでの時間(含浸時間)を計測し下記の基準で評価した。結果を表1〜4に示した。
(パッド含浸早さの評価基準)
◎:含浸時間が3秒未満。
○:含浸時間が3秒以上10秒未満。
△:含浸時間が10秒以上30秒未満。
×:含浸時間が30秒以上。
このとき、△以上であったものを合格とし、不合格のものについては、薬液のパッドへの含浸が非常に遅いため、この後の評価を行わなかった。
[4.皮膚疾患治療剤の作製およびその使用性の評価]
絆創膏(興和(株)製、「徳用救急絆」、ふつうサイズ)の剥離シートを剥がしてパッド(ガーゼパッド)を露出させ、そこに得られた薬液0.25mLを含浸させて、皮膚疾患治療剤とした。
この皮膚疾患治療剤を、パッドが人差し指の第2関節にあたるように縦に貼付し、20回屈伸させた。このときの薬液のたれの状態と、パッドおよびその周囲の粘着シートの皮膚への密着性とをそれぞれ下記の基準で評価した。結果を表1〜4に示した。
(薬液のたれの状態の評価基準)
◎:認められなかった。
○:僅かに認められた。
△:やや認められた。
×:明らかに認められた。
(皮膚への密着性の評価基準)
◎:パッド周囲の粘着シートにはがれ・めくれがなく、パッドの浮きもなかった。
○:パッド周囲の粘着シートに僅かなめくれがあったが、パッドの浮きはなかった。
△:パッド周囲の粘着シートに明らかなめくれがあり、パッドの浮きもあった。
×:パッド周囲だけでなくそれ以外の部分でも粘着シートにめくれがあり、パッドの浮きもあった。
このとき、いずれも○以上であったものを合格とした。
Figure 0005789471
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Figure 0005789471
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上記結果に示すとおり、実施例1〜20においては、薬液のガーゼ含浸量、パッド含浸早さともに合格で、含浸性が良好であった。また、皮膚疾患治療剤としたときの使用性も良好であった。
一方、薬液に(E)成分を配合しておらず、粘度が1mPa・sの比較例1や、(E)成分を配合しても粘度が10mPa・sの比較例2は、薬液の含浸性は良好であったものの、薬液のたれが生じ、皮膚への密着性も悪かった。粘度が30000mPa・sの比較例3は、ガーゼ含浸量が不合格となった。また、粘度が実施例1と同じであっても(D)成分を含有しない比較例4も、ガーゼ含浸量が不合格となり、(D)成分のHLBが10未満である比較例5およびHLB10以上の(D)成分を含有してもノニオン界面活性剤全体でのHLBが10未満(15.0×0.4/1.0+6.0×0.6/1.0=9.6)である比較例6は、パッド含浸早さが不合格となった。(C)成分を配合しなかった比較例7は、含浸性、薬液のたれの状態は良好であったものの、皮膚への密着性が不良であった。
10…皮膚疾患治療剤、11…粘着シート、12…パッド部、13…剥離シート、20皮膚疾患治療剤、21…粘着シート、22…ブリスター部、23…パッド部、24…剥離シート、25…薬液

Claims (3)

  1. 支持体およびその片面に設けられた粘着剤層を備える粘着シートと、パッド部と、を備え、
    前記パッド部は、医療用ガーゼ、脱脂綿、パルプ・レーヨン不織布、レーヨン100%不織布およびレーヨン・ポリプロピレン・ポリエステル不織布からなる群から選ばれ、
    前記パッド部は前記粘着剤層上に設けられ、
    前記パッド部に薬液が含浸している皮膚疾患治療剤であって、
    前記薬液は、(A)薬物、(B)水、(C)多価アルコール、(D)ノニオン界面活性剤および(E)増粘剤を含有し、粘度が50〜20000mPa・s(20℃)であり、
    前記(D)ノニオン界面活性剤は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上である皮膚疾患治療剤。
  2. 支持体およびその片面に設けられた粘着剤層を備える粘着シートと、パッド部と、一方に開口する凹部が形成されたブリスター本体および前記凹部の開口を封止する蓋材を備え、薬液を収容するブリスター部と、を備え、
    前記パッド部は、医療用ガーゼ、脱脂綿、パルプ・レーヨン不織布、レーヨン100%不織布およびレーヨン・ポリプロピレン・ポリエステル不織布からなる群から選ばれ、
    前記パッド部は前記粘着剤層上に設けられ、
    前記ブリスター部は、前記パッド部上に、前記蓋材が前記パッド部と接するように設けられ、
    前記ブリスター部内に薬液が収容されている皮膚疾患治療剤であって、
    前記薬液は、(A)薬物、(B)水、(C)多価アルコール、(D)ノニオン界面活性剤および(E)増粘剤を含有し、粘度が50〜20000mPa・s(20℃)であり、
    前記(D)ノニオン界面活性剤は、HLB10以上のノニオン界面活性剤を少なくとも1種含有し、ノニオン界面活性剤全体としての平均のHLBが10以上である皮膚疾患治療剤。
  3. さらに、前記粘着剤層を被覆する剥離シートを備える、請求項1または2に記載の皮膚疾患治療剤。
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