JP5787919B2 - 端子、及び、電線接続構造体 - Google Patents

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本発明は、電気導通を担う部品に関し、より詳しくは、電線に接続される端子、及び、電線と端子とを接続した電線接続構造体、に関する。
従来、自動車等に使用されるワイヤーハーネスでは、芯線(導線)を絶縁体で被覆して形成された電線が使用され、この種の電線は、被覆を剥離して露出させた芯線端部に金属端子が圧着接続されている。従来の電線と端子の接続構造では、絶縁体が剥離された芯線端部の表面は剥き出しになっているため、車両等の用途に適用すると、電線が雨水等に晒された場合や高温や高湿の環境下で長時間走行した場合などに、芯線の腐食が懸念されていた。
特に、近年、自動車の燃費向上を目的としてワイヤーハーネスの軽量化を図るために、芯線の材料が従前の銅系材料からアルミニウムあるいはアルミニウム合金等のアルミ系材料へ置き換えられてきている。アルミ系材料の芯線を電線に用いて、圧着部の金属端子に銅系材料を用いた場合、電線を構成する金属(アルミ系材料)と金属端子を構成する金属(銅系材料)において電位差が生じる。このとき、電線と端子の接続部に水分等が付着した場合、電線の導体(芯線)は露出しているため、異種金属間腐食が発生し、いずれかの金属の腐食が進行してしまう。アルミ系材料と銅系材料の異種金属間腐食においては、アルミ系材料が腐食により減肉してしまう。そのため電線接続部において、接触不良が生じてしまう恐れがあった。
これらの問題を解決するために、従来、圧着部の端部露出領域及びその近傍領域の全外周を樹脂によってモールド成形する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電線の芯線露出部に金属製の中間キャップを取り付け後に端子を圧着し、電線と端子との圧着部を保護する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−222243号公報 特開2004−207172号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術であるモールド成形は圧着後に個々の圧着部に対して樹脂をモールドする作業を要するため、作業が煩雑になるとともに、ワイヤーハーネスの製造の工程数が大きく増す等の課題があった。さらに、モールド成形によって、圧着部が肥大し、各端子が装着されるコネクタハウジングのサイズを大きくする必要が生じる。これにより、コネクタが大型化してしまうこととなり、ワイヤーハーネス全体を高密小型に成形することができなかった。
また、特許文献2に記載の技術では、圧着前に個々の芯線露出部に中間キャップを装着する工程が煩雑であった。更には、圧着時に、ワイヤバレルにより中間キャップを破壊してしまうことにより芯線までの浸水経路が生じてしまい、防水性が損なわれるといった問題があった。
そこで、本発明は、複雑な工程を経ることなく容易に製造可能な構成により、芯線の腐食を抑制できる端子、及び、電線接続構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の端子は、電線とともに圧着されて接合される管状の圧着予定部を有し、前記圧着予定部の内面に止水部材が配置され、前記圧着予定部は軸方向に延びる溶接ビードを有し、前記止水部材は、前記溶接ビードに対応する部位が、他の部位より厚く形成されたことを特徴とする。
また、本発明の端子は、電線とともに圧着されて接合される管状の圧着予定部を有し、前記圧着予定部の内面に止水部材が配置され、前記止水部材は、環状部材と、前記環状部材とともに圧着される補助部材とにより構成されたことを特徴とする。
この構成において、前記止水部材は、前記圧着予定部の軸方向における少なくとも一部に、前記圧着予定部の内周面に沿って環状に配置された構成としてもよい
らに、前記止水部材は可塑性または弾性を有する材料により構成されたものとしてもよい。
また、本発明の電線接続構造体は、上記の端子の前記圧着予定部に芯線と絶縁被覆層を有する電線を挿入して、前記端子と前記電線とを圧着接合したことを特徴とする。
この構成において、前記端子が銅または銅合金からなり、前記電線の芯線がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる構成としてもよい。また、前記絶縁被覆層はハロゲンフリー樹脂組成物により構成された層を含む構成としてもよい。或いは、前記絶縁被覆層はポリ塩化ビニル樹脂により構成された層を含む構成としてもよい。
本発明によれば、電線と圧着結合される管状の圧着予定部に止水部材を設けることにより、圧着後に電線と端子との間を密に接合して、止水性能の向上を図ることができ、水分による電線導体の腐食を抑制できる。また、管状の構造内部に止水部材が配置されたことで、電線側に加工を施すことなく、電線を管内に挿入して、効率よく圧着工程を施すことができる。従って、複雑な工程を経ることなく容易に製造可能な構成により、芯線の腐食を抑制できる。
本発明を適用した第1実施形態にかかる管状端子を示す斜視図である。 管状端子の断面図であり、(A)は長手方向における要部断面図であり、(B)は筒部における横断面図である。 管状端子に対する圧着加工の説明図である。 電線接続構造体の構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は管状かしめ部の長手方向断面を示す断面図である。 管状かしめ部の径方向断面を示す横断面図である。 止水部材の変形例の構成を示す図である。 止水部材の変形例の構成を示す図である。 止水部材の変形例の構成を示す図である。 止水部材の変形例の構成を示す図である。 止水部材の変形例の構成を示す図である。 管状端子の製造方法を示す説明図である。 管状端子の製造方法を示す説明図である。 第2実施形態に係る管状端子を示す図である。 第3実施形態に係る管状端子を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る管状端子11、及び、管状端子11に接合される電線13の斜視図である。
管状端子11は、雌型端子のボックス部20と管状部25とを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40を有する。管状部25は、トランジション部40から次第に大径となる拡径部26と、この拡径部26の縁部から筒状に延びる筒部27とからなる。管状部25は中空の管となっており、管状部25の一端には、電線13を挿入することができる電線挿入口31が開口している。また、管状部25の他端はトランジション部40に接続されている。トランジション部40側は、溶接等の手段によって閉口しており、トランジション部40側から水分等が浸入しないように形成されている。つまり、管状部25の内部の空間はトランジション部40側で閉鎖されている。電線挿入口31から管状部25に電線13を挿入し、筒部27を圧着工具によって圧縮することで管状端子11と電線13とが圧着接合され、後述する電線接続構造体10(図4)が構成される。
管状端子11のボックス部20は、例えば雄型端子等の挿入タブの挿入を許容する雌型端子のボックス部である。本発明において、このボックス部20の細部の形状は特に限定されない。すなわち、管状端子11は、少なくともトランジション部40を介して管状部25を備えていれば良く、例えばボックス部を有さなくても良いし、例えばボックス部が雄型端子の挿入タブであっても良い。また、管状部25に他の形態に係る端子端部が接続された形状であっても良い。本明細書では、本発明の管状端子を説明するために便宜的に雌型ボックスを備えた例を示している。
管状端子11は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)の基材で製造されている。なお、管状端子11の基材は、銅または銅合金に限るものではなく、アルミニウムや鋼、またはこれらを主成分とする合金等を用いることもできる。
また、管状端子11は、端子としての種々の特性を担保するために、例えば管状端子11の一部あるいは全部にスズ、ニッケル、銀めっきまたは金等のめっき処理が施されていても良い。また、めっきのみならず、スズ等のリフロー処理を施しても良い。本実施形態で例示する管状端子11は、一部または全部にスズめっき等の処理が施されている。
管状端子11は、詳しくは後述するように、上記金属材料からなる条材を打ち抜いた板状の材料に曲げ加工を施すことによって形成される。ボックス部20及び管状部25を一枚の板材から作ることも可能であるし、ボックス部20と管状部25とを別の板材から形成して、その後にトランジション部40において接合することも可能である。
管状部25は、上記板材に曲げ加工を施してC字型断面となるように巻き、開放された両端部を突き合わせて溶接等によって接合することで形成される。管状部25の接合は、レーザー溶接が好ましいが、電子ビーム溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の溶接法でもかまわない。開口部をレーザー溶接により接合することにより、側面が閉じた管状に成形される。また、はんだ、ろう等、接続媒体を使っての接合でも良い。本実施形態ではレーザー溶接により管状部25が形成された例を示し、この例では図1に示すように、管状部25に、軸方向に伸びる溶接ビード43が形成される。トランジション部40は、管状部25の一端をプレスして閉じることにより形成される。トランジション部40は、溶接等の手段によって閉鎖されており、トランジション部40側から水分等が浸入しないように形成されている。また、管状部25の内部空間はトランジション部40において閉塞されている。管状部25は、上記したC字型断面の両端部を接合する方法に限らず、深絞り工法で形成されても良い。さらに、連続管を切断するとともに一端側を閉塞して、管状部25及びトランジション部40を形成しても良い。
なお、管状部25は管状であればよく、必ずしも長手方向に対して円筒である必要はない。断面が楕円や矩形の管であっても良い。また、径が一定である必要はなく、長手方向で半径が変化する形状であっても良い。
電線13は、例えば、金属または合金材料で構成される素線14aを束ねた芯線14を、絶縁樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)で構成する絶縁被覆層15で被覆して構成される。芯線14は、所定の断面積となるように、素線14aを撚って構成しているが、この形態に限定されるものではなく単線で構成しても良い。
なお、芯線を構成する金属材料は、高い導電性を有する金属であればよく、アルミニウムまたはアルミニウム合金の他に、銅または銅合金を用いても良い。
電線13の絶縁被覆層15を構成する樹脂材としては、ポリ塩化ビニルであり、このポリ塩化ビニル以外にも、例えば、架橋ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム等を主成分とするハロゲン系樹脂や、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、エチレンプロビレンゴム、珪素ゴム、ポリエステル等を主成分とするハロゲンフリー樹脂が用いられ、これらに可塑剤や難燃剤等の添加剤を含んでいても良い。
図2は、管状端子11の断面図であり、(A)管状端子11の長手方向断面を示す要部断面図であり、(B)は筒部27における管状端子11の横断面図である。
図2(A)に示すように、管状部25の内周面にはセレーション33が形成されている。セレーション33は、管状部25の内周面において周方向に伸びる溝である。セレーション33は、管状部25の内周面を一周するように形成してもよいし、管状部25の内周面の周方向の一部にのみ設けてもよい。セレーション33は、管状部25の長手方向に複数並べて形成されている。これらのセレーション33は、管状部25において、後述する導体圧着縮径部35(図4)となって芯線14(図1)と圧着接合される部位に設けられている。導体圧着縮径部35では、絶縁被覆層15が剥離された芯線14と管状部25とが接合される。セレーション33によって芯線14は係止され、芯線14と管状部25との接触圧を高める効果がある。芯線14にアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いる場合は、銅及び銅合金を用いる場合と比較すると、芯線14の接触抵抗が高いことが指摘されているが、セレーション33を管状部25に設けることにより確実な導通を確保できる。セレーション33は、例えば、条材を打ち抜いた板状の連鎖端子に曲げ加工を施して管状部25を形成する場合に、曲げ加工前の連鎖端子に対し、プレス加工等により形成することができる。
そして、管状部25の内周面には、電線挿入口31側に止水部材55が配置されている。止水部材55は、管状部25の長手方向において所定の幅を有する帯状に配置される。止水部材55は、管状部25において、後述する被覆圧着縮径部36(図4)となって絶縁被覆層15(図1)と圧着接合される部位に設けられている。
図2(B)に示すように、止水部材55は、管状部25の内周面を一周するように配置されており、溶接ビード43の内側にも止水部材55が配置される。管状部25に電線13を挿入した場合、この電線13の周囲が止水部材55により囲まれ、その外側を筒部27が囲む構成となる。
図3は、管状端子11に電線13を圧着接合する工程の説明図であり、筒部27における横断面に相当する断面図である。図3中に、アンビル103の幅を符号Aで示し、アンビル103に設置した際の管状端子11の横幅(径)を符号Bで示す。
また、図4及び図5は、管状端子11に電線13を接合して構成される電線接続構造体10の構成を示す図であり、図4(A)は斜視図、図4(B)は管状かしめ部30の長手方向断面を示す断面図、図5は管状かしめ部30の径方向断面を示す横断面図である。
管状端子11と電線13とは、図3に示すように、クリンパ101とアンビル103とを用いて圧着接合され(かしめられ)る。クリンパ101は管状端子11を曲面により構成される圧着壁102を有し、アンビル103は、管状端子11を載せる受部104を有する。アンビル103の受部104は、管状部25の外形形状に対応する曲面とされている。
図3に示すように、管状端子11に電線13が挿入された状態で、受部104に管状端子11を載せて、図中矢印で示すようにクリンパ101を下降させることで、圧着壁102と受部104とにより管状部25が圧縮され、圧着接合される。
なお、図3には筒部27における断面を示しているため、芯線14の外側の絶縁被覆層15と、止水部材55と、筒部27とが図示されているが、クリンパ101及びアンビル103は、筒部27に限らず他の部分を圧縮できる。すなわち、クリンパ101及びアンビル103は、管状部25の拡径部26を除くほぼ全体を圧縮可能な奥行きを有するので、芯線14と管状部25とが圧着接合される部分と、絶縁被覆層15を含めた電線13と管状部25とが圧着接合される部分との両方を、一対のクリンパ101及びアンビル103により一度で圧縮できる。また、これらの部位を別々に圧縮してもよい。
また、図3には筒部27の内径(止水部材55の内側の空間の径)と電線13の外径とがほぼ等しく、電線13の周囲に空間がほとんど無い例を示しているが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。電線13の外径が筒部27の内径(止水部材55の内側の空間の径)より小さく、電線13の周囲に隙間が存在する状態で、図3に示すように圧着することも可能である。この場合も、圧縮により筒部27が縮径して、筒部27、止水部材55及び絶縁被覆層15が密着するので、電線13を管状端子11に確実に接合できる。
圧着後の管状端子11は電線13とともに電線接続構造体10を構成する。図4(A)及び(B)に示すように、管状部25が圧縮されて、導体圧着縮径部35及び被覆圧着縮径部36を含む管状かしめ部30が形成されている。また、管状部25のうち拡径部26は圧縮されていない。
導体圧着縮径部35は、図3に示した圧着工程により管状部25が塑性変形を起こして縮径されることで、芯線14の芯線先端部14bが管状端子11に接合される。図4(B)に示すように、芯線先端部14bはセレーション33によって係止されており、より強固に接合されている。導体圧着縮径部35は、管状かしめ部30において最も縮径率が高くなっている部分である。
被覆圧着縮径部36では、図3に示した圧着工程により管状部25が塑性変形を起こして縮径され、電線13が止水部材55とともに圧縮され、管状端子11に接合される。
図4(A)及び(B)に示すように、管状かしめ部30においては導体圧着縮径部35と被覆圧着縮径部36の縮径率が異なっているが、圧着壁102(図3)及び受部104(図3)の奥行き方向の形状や深さを導体圧着縮径部35と被覆圧着縮径部36に合わせて調整することにより、一度の圧着工程により必要な縮径率で管状かしめ部30を構成できる。
管状かしめ部30においては、芯線14を強圧縮して導通を維持する機能と、絶縁被覆層15を圧縮してシール性を維持する機能とが要求される。被覆圧着縮径部36では、その断面を略正円にかしめ、絶縁被覆層15の全周に渡ってほぼ同等の圧力を与えることにより、全周に渡って均一な弾性反発力を発生させて、シール性を得ることが好ましい。しかしながら、実際の圧着工程では、図3に示すようにアンビル103とクリンパ101の上下からの挟み込みにより圧着加工するため、両工具間の隙間部に、管状端子11の金属材料がはみ出していく挙動が発生する。より具体的には、アンビル103の縁部105と圧着壁102との接触部に管状端子11がはみ出す挙動が発生する。この挙動は、アンビル103とクリンパ101との間に形成される圧縮空間が完全な円形とはならないために生じるので、アンビル103のサイズによらず発生し得る。つまり、図3中にはアンビル103の幅Aが管状端子11の横幅Bより大きい場合を示しているが、アンビル103の幅Aのサイズが管状端子11の横幅Bより小さい場合であっても、上記の挙動は発生し得る。
このため、図5に示すように、輪切り断面における被覆圧着縮径部36内面の形状は略正円とならず、上記工具間の隙間部に対応する部位37,37が外部へ出っ張った形状となってしまう。部位37、37の出っ張りは、クリンパ101及びアンビル103の当接位置に発生するので、クリンパ101及びアンビル103の奥行き方向に沿って発生する。従って、管状かしめ部30においては、導体圧着縮径部35にも同様の出っ張りが発生し、この出っ張りは管状かしめ部30の軸方向に伸びている。
部位37,37に対応する位置では、被覆圧着縮径部36から絶縁被覆層15への圧力が不足し、被覆圧着縮径部36の内面と絶縁被覆層15の表面との間に隙間が生じ、この隙間がリーク経路となって電線挿入口31側から管状かしめ部30内部に水分が浸入する懸念がある。
管状端子11の金属基材(銅または銅合金)と芯線14(アルミニウム又はアルミニウム合金)との接合部に水分が付着すると、両金属の起電力(イオン化傾向)の差から芯線14が腐食する。また、管状端子11と芯線14とがアルミニウム同士であっても微妙な合金組成の違いによって、それらの接合部は腐食しやすい。このため、電線接続構造体10において管状かしめ部30の内部に水分が侵入する構成では腐食の進行が心配される。
また、本実施形態では、管状かしめ部30には、管状部25の成形時に溶接された溶接ビード43がある。溶接の条件によっては、溶接ビード43にはひけが生じ、溶接ビード43の肉厚が減少するとともに、溶接ビード43のビードが平滑な内面ではなく不規則な凹凸構造を形成することにより、溶接ビード43付近の内面がリーク経路となることも懸念される。
また、溶接ビード43と隣接し、溶接による熱影響を受ける部位の強度が低下することにより、圧着加工時に溶接ビード43及びその付近が不均質変形を受けるため、溶接ビード43付近の内面がリーク経路となる可能性も考えられる。
また、アンビル103とクリンパ101の上下方向からの圧着加工では、管状かしめ部30の下側(アンビル103側)が、上側(クリンパ101側)よりも、受ける圧力が強い傾向にあるため、圧着後の絶縁被覆層15の弾性反発力も、下側(アンビル103側)が上側(クリンパ101側)より強くなることがあった。このため、管状かしめ部30における上側(クリンパ101側)での弾性反発力が不足し、上側での絶縁被覆層15と管状かしめ部30との界面全域がリーク経路となる可能性がある。
このため、本実施形態では、管状端子11において管状部25の内周面に止水部材55を配置し、この止水部材55の内側に電線13を挿入して圧着する。
止水部材55は、常温において変形させることが可能なものであればよい。より詳細には、可塑性または弾性の少なくともいずれかを有するもので形成されていればよい。例えば、合成樹脂、合成ゴム、天然ゴム、各種のエラストマが用いられる。合成樹脂の具体的な例としては、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等)、含ハロゲン樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、共重合樹脂(ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂)、EVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)等)、これらの樹脂の混合物、及び、これらの樹脂に安定剤や可塑剤等の添加剤を加えたものが挙げられる。また、合成樹脂の一種である、いわゆる合成ゴムとして、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等を用いることができる。これらの合成ゴムは油脂類や安定剤等の添加剤を含んでいてもよい。
止水部材55の材料は、より好ましくは、電線接続構造体10の使用環境において物性変化を招かない程度の耐熱性を有するものが挙げられる。例えば自動車のハーネスとして用いられる電線接続構造体10においては、エンジン、排気系部品、モーターやトランスミッション等の駆動部品、バッテリー及び周辺回路、灯火類等の近傍に配置された場合に十分な耐熱性を発揮すべく、耐熱温度が摂氏120度以上、160度以上もしくは180度のものであることが、より好ましい。耐熱性、耐アルカリ性の観点および止水部材としての可塑性、可撓性の観点から、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴムが好ましい材料としてあげられる。
また、電線13の絶縁被覆層15には、ポリ塩化ビニル樹脂や架橋ポリ塩化ビニル樹脂を用いることができる。また、絶縁被覆層15として、ポリオレフィン系樹脂、エチレンプロビレンゴム、珪素ゴム、ポリエステル、シリコン樹脂等を主成分とするハロゲンフリー樹脂(ノンハロゲン樹脂)を用いることもできる。これらのハロゲンフリー樹脂は金属水和物等の難燃化剤を混合したものであってもよい。
止水部材55の材料の選択にあたっては、絶縁被覆層15と止水部材55との間で、添加剤、油脂または溶剤の移行による物性変化を生じない組み合わせとなるように、絶縁被覆層15の材料に対応して選択されることが好ましい。具体的には、絶縁被覆層15としてシリコン樹脂以外のハロゲンフリー樹脂を用いる場合、止水部材55としては、含ハロゲン樹脂、油脂または溶剤を混合物として含む合成ゴムや合成樹脂を避けて、他の合成樹脂を用いることが好ましい。一方、絶縁被覆層15として含ハロゲン樹脂を用いる場合には、止水部材55には、シリコン樹脂や含ハロゲン樹脂を用いると好ましい。
本構成では、管状かしめ部30は、有底の管状に形成されることにより、外部より水分等の浸入が抑制され、管状端子11と電線13との接合部の腐食を抑えることができる。
本実施形態では、被覆圧着縮径部36において、電線13の絶縁被覆層15と、被覆圧着縮径部36を構成する金属材料とが、止水部材55を介在させて圧着接合されている。そして、止水部材55は、可塑性または可撓性を有するものである。このため、例えば図5に示す部位37等のように、圧着工程において管状かしめ部30の内面と絶縁被覆層15との間に空隙が生じたとしても、この空隙が止水部材55により埋められる。これにより、被覆圧着縮径部36におけるシール性を高めることができ、管状かしめ部30の内部空間への水分の浸入を抑制できる。従って、芯線14の腐食を抑制できるので、より耐腐食性の高い電線接続構造体10を実現できる。
止水部材55は、管状端子11及び電線13を圧着して電線接続構造体10とする圧着工程において、可塑性または可撓性を有するものであればよい。従って、圧着工程の後に、例えば加熱、吸湿、或いは時間経過により硬化する樹脂を用いてもよい。また、流動性を有する材料を止水部材55として用いることもでき、この場合には圧着工程の前後において管状部25から流出しない程度の粘性を有することが望ましい。
このため、たとえば、止水部材55として流動性の合成樹脂を筒部27(図2)の内面に塗布することにより、管状端子11に止水部材55を配置してもよい。さらに、所定の幅を有する環状(無端形状)に形成された止水部材55を、電線挿入口31から筒部27内に挿入してもよい。また、管状部25の軸方向における止水部材55のずれを防止するため、表面が粘着性を有する合成樹脂を止水部材55として用いてもよいし、粘着性や接着性を有する材料を筒部27の内面または止水部材55に塗布してから、止水部材55を配置してもよい。
図6〜図8は、止水部材55の変形例の構成を示す図であり、筒部27の径方向の要部断面図である。
止水部材55は、図2(A)、(B)に例示した構成に限定されるものではない。以下、図6〜図8を参照して、止水部材55の他の具体例について説明する。
図6(A)〜(C)に示す変形例は、図3に示したように圧着工程において隙間を生じやすい部位37、37における止水性の向上を図った例である。
図6(A)には、止水部材55に代えて管状端子11に配置される止水部材70を示す。止水部材70は止水部材55と同様の材料により構成される。止水部材70は、筒部27の内周面に沿って配置される環状の部材である。止水部材70は、圧着工程において隙間を生じやすい部位(図3の部位37、37)に対応して、他の部位よりも厚く形成された2つの肉厚部70A、70Bを有する。この止水部材70の内側に電線13を挿入し、図3に示したように圧着工程を行うと、筒部27及び電線13に対して肉厚部70A、70Bにおいては他の部位よりも強い圧縮力が加わる。さらに、圧着工程においてパーティングラインに生じる隙間を肉厚部70A、70Bが埋める作用がある。このため、圧着後の被覆圧着縮径部36は止水部材70と電線13により確実に閉鎖されるので、電線挿入口31の止水性が、より一層高められる。
図6(B)には、複数の部材を組み合わせる例を示す。図6(B)に示す止水部材71は、2枚の止水シート71A、71Bにより構成される。止水シート71A、71Bは止水部材55と同様の材料により構成される。2枚の止水シート71A、71Bは、互いの端部が重なり合うように、筒部27の内周に沿って配置される。図6(B)の例では止水シート71Bの両端部に、それぞれ、止水シート71Aの端部が内部空間側から重なっているが、重なる方向は特に限定されない。止水シート71A、71Bの重なり部71Cは、圧着工程において隙間を生じやすい部位(図3の部位37、37)に対応する位置にある。止水部材71の内側に電線13を挿入し、図3に示したように圧着工程を行うと、止水シート71A、71Bの重なり部71Cにおいて、筒部27及び電線13に対して他の部位よりも強い圧縮力が加わる。
さらに、重なり部71Cは結果的に他の部位より厚いので、圧着工程においてパーティングラインに生じる隙間を埋める効果がある。これらの効果は上述の肉厚部70A、70Bと同様である。この構成によれば、圧着後の被覆圧着縮径部36が止水部材70と電線13により確実に閉鎖されるので、電線挿入口31の止水性が、より一層高められる。また、2枚の止水シート71A、71Bは、一定の厚さのシートをカットするだけで容易に製造できるので、電線接続構造体10の製造工程の簡略化と低コスト化を図ることができる。
図6(B)に示す構成は、例えば、3枚以上の止水シートを組み合わせて一つの止水部材とする場合にも適用できる。この場合、各止水シートの端部が重なり合うように筒部27に配置し、いずれかの端部が、圧縮工程において隙間を生じやすい位置(例えば、図5の部位37、37)に位置していれば、上記と同様の効果が得られる。
図6(C)には、筒部27の内周面に沿って環状の止水部材72A(環状部材)を配置し、止水部材72Aと筒部27の内周面との間に2つの補助部材72B、72Bを挟むように配置した例を示す。補助部材72B、72Bは、例えば管状部25の長手方向に伸びる直方体の可塑性または可撓性を有し、止水部材55と同様の材料により構成される。これら補助部材72B、72Bは、管状部25の長手方向において筒部27の一部のみに設けてもよいし、管状部25の長手方向において複数の補助部材72Bを間隔を空けて並べて配置してもよい。この場合、断面形状は図6(C)に示す通りとなることが好ましい。また、止水部材72Aは止水部材55と同様の材料により構成され、止水部材55と同じものを用いてもよい。補助部材72Bは、圧着工程において隙間を生じやすい部位(図3の部位37、37)に対応する位置に配置され、止水部材72Aを筒部27の内部空間側に向けて押し出す。止水部材72Aの内側に電線13を挿入し、図3に示したように圧着工程を行うと、補助部材72B、72Bの配設位置において、筒部27及び電線13に対して他の部位よりも強い圧縮力が加わる。さらに、圧着工程において補助部材72B、72Bが圧縮力により変形し、パーティングラインに生じる隙間を埋める効果がある。これらの効果は上述の肉厚部70A、70Bと同様である。この構成によれば、圧着後の被覆圧着縮径部36が止水部材70と電線13により確実に閉鎖されるので、電線挿入口31の止水性が、より一層高められる。ここで、補助部材72B、72Bが、圧着工程において直方体の角を残さない程度に変形する程度の可塑性または可撓性を有するものであれば、より確実に隙間が埋められるので、好ましい。
図7(A)〜(C)及び図8(A)〜(C)に示す変形例は、溶接ビード43における止水性の向上を図った例である。
図7(A)には、止水部材55に代えて管状端子11に配置される止水部材73を示す。止水部材73は止水部材55と同様の材料により構成される。止水部材73は、筒部27の内周面に沿って配置される環状の部材である。止水部材73は、圧着工程において隙間を生じやすい部位である溶接ビード43に対応した位置に、肉厚部73Aを有する。肉厚部73Aは、他の部位(例えば、肉厚部73Aに対向する部位73B)よりも厚く形成されている。また、肉厚部73Aの近傍に位置する部分も、他の部位73Bよりも厚い肉厚部73Cとなっている。すなわち、止水部材73では、筒部27の周方向において溶接ビード43に対応する位置を含むほぼ半分の部分が、他方の半分の部分よりも厚い。このため、図3に示したように圧着工程において、肉厚部73Aにより筒部27及び電線13に対して強い圧縮力が加わる。このため、圧着後の被覆圧着縮径部36は止水部材70と電線13により確実に閉鎖されるので、電線挿入口31の止水性が、より一層高められる。
図7(B)には、複数の部材を組み合わせる例を示す。図7(B)に示す止水部材74は、環状の止水部材74A(環状部材)と、筒部27の周方向において内周面の一部のみに配置される止水部材74B(補助部材)とによって構成される。止水部材74A、74Bは止水部材55と同様の材料により構成され、止水部材74Aは止水部材55と同じものを用いることができる。止水部材74Bは止水部材74Aに重ねて、管状部25の内部空間側に配置されており、溶接ビード43に対応する位置にある。止水部材74Bは、溶接ビード43の近傍を厚くした止水部材73と同様に作用する。このため、溶接ビード43における止水性の向上を図ることができる。
図7(C)には、図7(B)に示した止水部材74A、74Bを逆の順序で重ねて配置した例を示す。図7(C)に示す構成では、止水部材74Bは、止水部材74Aと筒部27の内周面との間に挟まれて配置されている。この構成においても、止水部材74Bは、溶接ビード43の近傍を厚くした止水部材73と同様に作用する。このため、溶接ビード43における止水性の向上を図ることができる。
図8(A)には、溶接ビード43に対応する位置を厚くした止水部材76を例示する。止水部材76は止水部材55と同様の材料により構成され、溶接ビード43に重なる部位である肉厚部76Aが、他の部位より厚い。止水部材76の肉厚部は、圧着工程において筒部27及び電線13に対して他の部位よりも強い圧縮力を与えるので、電線挿入口31の止水性の向上を図ることができる。
図8(B)には、シート状の止水部材77を筒部27の内周面に沿って配置し、その端部を重ね合わせた構成を示す。止水部材77は止水部材55と同様の材料からなるシートであり、筒部27の内周の長さより長い。この止水部材77の端部は溶接ビード43に対応する位置で重なり合っている。止水部材77の重なり部77Aは、図8(A)の肉厚部76Aと同様に作用し、圧着工程において筒部27及び電線13に対して他の部位よりも強い圧縮力を与えるので、電線挿入口31の止水性の向上を図ることができる。図8(B)に示す構成は、例えば、2枚以上のシート状の止水部材を組み合わせて一つの止水部材とする場合にも適用できる。この場合、各止水部材の端部が重なり合うように筒部27に配置し、いずれかの端部が溶接ビード43に対応する位置にあれば、上記と同様の効果が得られる。
図8(C)には、筒部27の内周面に沿って環状の止水部材78A(環状部材)を配置し、止水部材78Aと筒部27の内周面との間に補助部材78Bを挟むように配置した例を示す。補助部材78Bは、例えば管状部25の長手方向に伸びる直方体の可塑性または可撓性を有する部材であり、止水部材55と同様の材料により構成される。また、止水部材78Aは止水部材55と同様の材料により構成され、止水部材55と同じものを用いてもよい。補助部材78Bは、溶接ビード43に対応する位置に配置され、止水部材78Aを筒部27の内部空間側に向けて押し出す。補助部材78Bは圧着工程において、筒部27及び電線13に対して他の部位よりも強い圧縮力を与える。さらに、補助部材78Bは圧着工程において圧縮力により変形し、溶接ビード43のヒケによる隙間を埋める効果がある。これにより、電線挿入口31の止水性の向上を図ることができる。
上記の図6〜図8の各図に示した構成を組み合わせることも可能である。
図9(A)は、図6(A)に示した構成と、図7(A)に示した構成とを組み合わせた例を示す。
図9(A)に示す止水部材81は、止水部材70(図6(A))と同様に、圧着工程において隙間を生じやすい部位(図3の部位37、37)に対応した位置に2つの肉厚部81A、81Bを有する。この止水部材81、及び、後述する止水部材82、83、84は、いずれも止水部材55と同様の材料により構成される。
また、止水部材81は、溶接ビード43に対応する位置にある部位81Bの厚みが、他の部位(例えば、部位81Bに対向する部位81C)よりも厚く形成されている。さらに、部位81Bの近傍に位置する部位81D、81Dも、他の部位81Cよりも厚く形成されている。すなわち、止水部材81では、筒部27の周方向において溶接ビード43に対応する位置を含むほぼ半分の部分が、他方の半分よりも厚く、さらに2つの肉厚部81A、81Aを有する。この構成によれば、止水部材70及び止水部材73が有する作用の両方が期待できる。このため、圧着工程において、クリンパ101とアンビル103との当接部に対応して生じる隙間、及び、溶接ビード43のヒケの影響で生じる隙間を密に接合することができ、より一層の止水性の向上を図ることができる。
図9(B)には、図6(A)に示した構成と、図8(A)に示した構成とを組み合わせた例を示す。
図9(B)の止水部材82は、止水部材70(図6(A))と同様に、圧着工程において隙間を生じやすい部位(図3の部位37、37)に対応した位置に2つの肉厚部82A、82Aを有する。また、止水部材82は、溶接ビード43に対応する位置が他の部位より厚く、肉厚部82Bとなっている。この構成によれば、止水部材70及び止水部材76が有する作用の両方が期待できる。つまり、圧着工程において、クリンパ101とアンビル103との当接部に対応して生じる隙間が肉厚部82A、82Aの作用により埋められ、溶接ビード43のヒケの影響で生じる隙間が肉厚部82Bの作用により埋められるので、より一層の止水性の向上を図ることができる。
図10(A)には、図7(A)に示した構成と、図8(A)に示した構成とを組み合わせた例を示す。
図10(A)に示す止水部材83は、止水部材73(図7(A))と同様に、溶接ビード43に対応する位置にある部位83Aの厚みが、他の部位(例えば、部位83Aに対向する部位83B)よりも厚く形成されている。さらに、部位83Aの近傍に位置する部位83C、83Cも、他の部位83Bよりも厚く形成されている。すなわち、止水部材83では、筒部27の周方向において溶接ビード43に対応する位置を含むほぼ半分の部分が、他方の半分よりも厚くなっている。そして、部位83Aは、近傍の83C、83Cよりもさらに厚く形成された肉厚部となっている。この構成によれば、溶接ビード43に対応する位置が他の部位より厚く形成された上に、肉厚部83Aが形成されていることから、溶接ビード43のヒケの影響で生じる隙間を密に接合することができ、より一層の止水性の向上を図ることができる。
図10(B)には、図6(A)、図7(A)、及び図8(A)に示した各構成を組み合わせた例を示す。
図10(B)の止水部材84は、止水部材70(図6(A))と同様に、圧着工程において隙間を生じやすい部位(図3の部位37、37)に対応した位置に2つの肉厚部84A、84Aを有する。
また、止水部材81は、止水部材73(図7(A))と同様に、溶接ビード43に対応する位置にある部位84Bの厚みが、他の部位(例えば、部位84Bに対向する部位84C)よりも厚く形成されている。さらに、部位84Bの近傍に位置する部位84D、84Dも、他の部位84Cよりも厚く形成されている。すなわち、止水部材84では、筒部27の周方向において溶接ビード43に対応する位置を含むほぼ半分の部分が、他方の半分よりも厚くなっている。
そして、部位84Bは、その近傍の84D、84Dよりもさらに厚く形成された肉厚部となっている。この構成によれば、溶接ビード43に対応する位置が他の部位より厚く形成された上に、肉厚部84Bが形成されていることから、溶接ビード43のヒケの影響で生じる隙間を密に接合することができる。加えて、クリンパ101とアンビル103との当接部に対応して生じる隙間が肉厚部84A、84Aの作用により埋められる。従って、より一層の止水性の向上を図ることができる。
図11及び図12は、管状端子11の製造方法を示す説明図である。図11(A)は管状端子11の長手方向における断面図であり、図11(B)は管状端子11を折り曲げ加工により形成する前の連鎖端子151を示し、管状端子11と連鎖端子151の各部との対応を破線で示す。なお、理解の便宜のため、止水材料50の表面をハッチングにより示す。
管状端子11の製造にあたっては、まず、長手形状の金属板である条150を打ち抜いて連鎖端子151を形成する。条150は、予め、金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)にメッキや表面塗装等の処理が施され、テープ状にされたものである。連鎖端子151は、図11(B)に示すように、それぞれが一つの管状端子11となる端子成形片160が複数並び、各端子成形片160がテープ状の連結テープ164により連結された形状となっている。連鎖端子151は、条150を打ち抜いたものであるため、平板状である。連結テープ164には、条150から連鎖端子151を打ち抜く際に、同時に各々の端子成形片160の位置を示す位置決め穴165が打ち抜かれる。
端子成形片160は、折り曲げ加工によりボックス部20に成形されるボックス成形部161と、ボックス成形部161に連結され、折り曲げ加工によりボックス部20内部のスプリングに成形されるスプリング成形部162とを有する。また、ボックス成形部161には、曲げ加工により管状部25に成形される管状成形部163が繋がっている。
条150から連鎖端子151を打ち抜いた後、連鎖端子151の各部に対して折り曲げ加工または曲げ加工を施すことにより、連結テープ164により連結された複数の管状端子11を得ることができる。各々の管状端子11を連結テープ164から切り離すことで、管状端子11が完成する。
また、管状部25の内部に設けられるセレーション33は、連鎖端子151、または、打ち抜き加工の前の条150に対してプレス処理等により形成することができる。
そして、管状部25の内周面に配置される止水部材55は、連鎖端子151に止水材料50を設けることによって形成できる。すなわち、管状成形部163を管状部25に成形した場合に筒部27に相当する部分に、予め、止水材料50を塗布や貼付等の方法により付着させる。この管状成形部163を曲げ加工して管状部25とすれば、管状部25が形成された時点で、既に筒部27の内周面に止水部材55が形成されている。
止水材料50は全体に均一な厚さに付着させてもよいし、厚みに差を設けてもよい。例えば、管状成形部163の幅方向、すなわち管状部25となった場合の周方向において、厚みに差を設けることにより、図6〜図10に示した止水部材70、71、73、76、81、82、83、84を形成できる。さらに、管状成形部163に対し、補助部材72B、78B、止水部材74Bとなる部材を配置した上で止水材料50を付着させることにより、止水部材72、74、78を容易に形成できる。
止水材料50は、連鎖端子151を打ち抜く前の条150に付着させてもよい。
例えば図12(A)に示すように、条150において打ち抜き後に管状成形部163となる予定の位置に、止水材料50を付着させることができる。この方法を用いれば、止水材料50を無駄なく使用できるほか、打ち抜き加工の際に金型に止水材料50が付着しにくいという利点がある。
また、図12(B)に示すように、端子成形片160の位置にかかわらず条150の長手方向に伸びる領域に止水材料50を付着させてもよい。この場合、条150の幅方向において止水材料50を付着させる位置を制御するだけで、条150の長手方向における位置決めが必要ないことから、速やかに処理できるという利点がある。
管状成形部163を曲げ加工して管状部25を形成する方法としては、上述のように、管状成形部163の両端を突き合わせてレーザー溶接により接合する方法が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。以下、管状成形部163の接合方法の別の例について説明する。
<第2実施形態>
図13は、第2実施形態に係る管状端子11Aの構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は要部断面図である。
管状端子11Aは、上記第1実施形態で説明した管状端子11と同様のボックス部20を有する。なお、理解の便宜のためボックス部20を仮想線で示す。
管状端子11は、ボックス部20と管状部25Aとを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40Aを有する。管状部25Aは、トランジション部40Aから次第に大径となる拡径部26Aと、この拡径部26Aの縁部から筒状に延びる筒部27Aとからなる。管状部25Aは中空の管となっており、管状部25Aの一端には、電線13を挿入することができる電線挿入口31が開口している。また、管状部25Aの他端はトランジション部40Aに接続されている。
そして、電線挿入口31から管状部25Aに電線13を挿入し、筒部27Aを圧着工具によって圧縮することで管状端子11と電線13とが圧着接合され、電線接続構造体が構成される。
管状部25Aは、図11に示した管状成形部163を断面C字形状に曲げ加工して構成される。ここで、管状成形部163の端部はさらに略直角に曲げられ、接合部において立ち上がり部45、45となる。このため、管状部25Aを閉じた管とする場合、立ち上がり部45の側面どうしを突き合わせて接合することになる。
立ち上がり部45、45をレーザー溶接により接合する場合、レーザーの照射方向においては接合部となる立ち上がり部45の深さがあるので、図13(B)に示すように、溶接ビード43Aは管状部25Aの外側にとどまり、管状部25Aの内表面に達しない。
図11〜図12で説明したように、管状部25Aを管状に成形する前に止水材料50を付着させる方法を採用した場合、レーザー溶接によって管状部25Aの内周面まで高温に曝されると、止水材料50の変質を招く可能性がある。図13に示すように、管状成形部163に立ち上がり部45を設けて、立ち上がり部45の立ち上がり(管状部25Aの外表面)側からレーザーを照射して溶接を行うことにより、溶解部が管状部25Aの内表面に達することがない。このため、既に付着している止水材料50に影響を与えることなく、管状部25Aを成形できるという利点がある。
立ち上がり部45を設けた場合、トランジション部40Aにおいて管状部25Aの先端部が確実に閉塞された構成とするため、トランジション部40Aにレーザー溶接加工を施して、先端溶接部44を形成してもよい。
<第3実施形態>
図14は、第3実施形態に係る管状端子11Bの構成を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は要部断面図である。
管状端子11Bは、上記第1実施形態で説明した管状端子11と同様のボックス部20を有する。なお、理解の便宜のためボックス部20を仮想線で示す。
管状端子11は、ボックス部20と管状部25Bとを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40Bを有する。管状部25Bは、トランジション部40Bから次第に大径となる拡径部26Bと、この拡径部26Bの縁部から筒状に延びる筒部27Bとからなる。管状部25Bは中空の管となっており、管状部25Bの一端には、電線13を挿入することができる電線挿入口31が開口している。また、管状部25Bの他端はトランジション部40Bに接続されている。
そして、電線挿入口31から管状部25Bに電線13を挿入し、筒部27Bを圧着工具によって圧縮することで管状端子11と電線13とが圧着接合され、電線接続構造体が構成される。
管状部25Bは、図11に示した管状成形部163を断面C字形状に曲げ加工して構成される。ここで、管状成形部163の端部は相互に重ね合わされる。この重ね合わせ部46に対して、重なり方向において管状部25Bの外表面側からレーザーを照射することにより、管状部25Bが閉じた管とされる。重ね合わせ部46をレーザー溶接により接合する場合、レーザーの照射方向において2枚の板材が重なっているので、図14(B)に示すように、溶接ビード43Bは管状部25Bの外側にとどまり、管状部25Bの内表面に達しない。
この第3実施形態の管状端子11Bは、図11〜図12で説明したように管状部25Bを管状に成形する前に止水材料50を付着させる方法を適用することができる。すなわち、レーザー溶接によって管状部25Bの内周面まで高温に曝されることがないため、止水材料50の変質を招かないように溶接を行える。このため、既に付着している止水材料50に影響を与えることなく、管状部25Bを成形できるという利点がある。また、重ね合わせ部46は曲げ加工の工程を増やすことなく実現できるので、管状端子11Bの生産性への影響は軽微である。
重ね合わせ部46を設けた場合、トランジション部40Bにおいて管状部25Bの先端部が確実に閉塞された構成とするため、トランジション部40Bにレーザー溶接加工を施して、先端溶接部44を形成してもよい。
次に、実施例について説明する。
(実施例1)
管状端子11の基材として、古河電気工業製の銅合金FAS−680(厚さ0.25mm、H材)を用いた。FAS−680の合金組成は、ニッケル(Ni)を2.0〜2.8質量%、シリコン(Si)を0.45〜0.6質量%、亜鉛(Zn)を0.4〜0.55質量%、スズ(Sn)を0.1〜0.25質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.05〜0.2質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
管状部25は、曲げ加工されたC字型断面の両端部を突き合わせ、内径3.2mmとなるようにレーザー溶接した。
電線13の芯線14は、合金組成が鉄(Fe)を約0.2質量%、銅(Cu)を約0.2質量%、マグネシウム(Mg)を約0.1質量%、シリコン(Si)を約0.04質量%、残部がアルミニウム(Al)および不可避不純物であるアルミ合金線(線径0.42mm)を素線14aとして用いた。この素線14aを19本用いて2.5sq、19本撚りの芯線14にした。
また、電線13の絶縁被覆層15は、ハロゲンフリー樹脂としてエチレン酢酸ビニル共重合体を用いた。絶縁被覆層15は、芯線14の周囲を外径が2.8mmとなるように押出し法により形成した。
電線13は、ワイヤストリッパを用いて電線端部の絶縁被覆層15を剥離して芯線14を露出させた。この状態で電線13を管状端子11の管状部25に差し込み、管状部25のうち筒部27をクリンパ101及びアンビル103を用いて部分的に強圧縮することで圧着結合した。
圧着後、被覆圧着縮径部36を160℃で2分間加熱した。
止水部材にはシリコーンゴムを材料とし、図6(A)に示した止水部材70(Type1)を用いた。止水部材70は、肉厚部70A、70Bを除く部分の厚みを0.1mmとした。
環境試験は以下の手順で実施した。
電線13の一端と管状端子11とをそれぞれ把持し、管状端子11の端部にて電線13を屈曲させる動作を繰り返して、屈曲負荷を100回与えた。
次に、管状端子11をキャビティに挿入し、電線側が天井、端子側が地面向きになるようにして、キャビティが中空に浮くように試験装置にセットし、塩水噴霧試験を行った。塩水噴霧試験は、5質量%塩水を35℃に調整し、連続で1000時間噴霧した。
その後、四端子法を用いて、導体圧着縮径部35と、芯線14の管状端子11が取り付けられていない側の端部との電気抵抗を測定した。更に、電気抵抗を測定した後に、管状端子11を解体して管状かしめ部30内の芯線14の腐食(劣化)状況を目視で確認・評価した。なお、上記の四端子法による電気抵抗の測定は環境試験前にも実行し、環境試験前後の電気抵抗の変化を評価した。
(実施例2)
止水部材として、図7(A)に示した止水部材73(Type2)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材73は、最も薄い部位73Bの厚みを0.1mmとした。
(実施例3)
止水部材として、図8(A)に示した止水部材76(Type3)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材76は、肉厚部76Aを除く部分の厚みを0.1mmとした。
(実施例4)
止水部材として、図9(A)に示した止水部材81(Type4)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材81は、最も薄い部位81Cの厚みを0.1mmとした。
(実施例5)
止水部材として、図9(B)に示した止水部材82(Type5)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材82は、肉厚部82A、82Bを除く部分の厚みを0.1mmとした。
(実施例6)
止水部材として、図10(A)に示した止水部材83(Type6)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材83は、最も薄い部位83Cの厚みを0.1mmとした。
(実施例7)
止水部材として、図10(B)に示した止水部材84(Type7)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材84は、最も薄い部位84Cの厚みを0.1mmとした。
(実施例8)
止水部材として、図3に示した止水部材55(Type8)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。止水部材55の厚みは0.1mmとした。
(実施例9)
管状部25は、深絞り加工により内径3.2mmとなるよう成形した。
また、止水部材にはフッ素ゴムを材料とし、図6(A)に示した止水部材70(Type1)を用いた。この止水部材70は、肉厚部70A、70Bを除く部分の厚みを0.1mmとした。
その他の管状端子11及び電線13の構成、及び、試験方法については実施例1と同様とした。
(実施例10)
止水部材として、図7(A)に示した止水部材73(Type2)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例9と同一とした。止水部材73は、最も薄い部位73Bの厚みを0.1mmとした。
(実施例11)
止水部材として、図9(A)に示した止水部材81(Type4)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例9と同一とした。止水部材81は、最も薄い部位81Cの厚みを0.1mmとした。
(実施例12)
止水部材として、図3に示した止水部材55(Type8)を用いた点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例9と同一とした。止水部材55の厚みは0.1mmとした。
(比較例1)
止水部材を設けなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
(比較例2)
止水部材を設けなかった。その他の条件及び環境試験は実施例9と同一とした。
上記した実施例1〜12、比較例1〜2の試験結果を表1に示す。
この表1では、腐食試験観察評価、及び、圧着部の電気抵抗評価について、それぞれ4段階に区分けして評価した。
<腐食試験観察評価>
管状かしめ部30内の芯線14の腐食状況を目視によりA〜Dの4段階の評価をした。
A…腐食なし。
B…芯線の一部に表面の変色が見られる。
C…芯線の一部に腐食が見られる。
D…芯線の大部分が腐食している。
なお、この評価において、露出した導体(芯線)表面の80%以上が変色(腐食)したものを大部分、10%を下回ったものを一部とする。
<圧着部の電気抵抗評価>
環境試験前に計測した抵抗値からの増分に基づき、◎、○、△、×の4段階の評価をした。
◎…抵抗値の増分が1mΩ未満。
○…抵抗値の増分が3mΩ未満。
△…抵抗値の増分が3mΩ以上10mΩ未満。
×…抵抗値の増分が10mΩ以上。
Figure 0005787919
この表1によれば、レーザー溶接により管状部25を形成した実施例1〜8、及び、深絞りにより管状部25を形成した実施例9〜12のいずれも、比較例1、2と比較して、腐食試験観察評価および圧着部の電気抵抗評価の双方において優れた結果が得られた。
特に腐食試験観察評価における実施例と比較例の差は顕著であり、比較例において芯線の大部分が腐食したのに対し、実施例では一部の腐食にとどまっていた。腐食試験観察評価がCとなった実施例8についても、電気抵抗評価は○となっており、電気的導通を明らかに阻害するほどの腐食は生じなかったということができる。
10 電線接続構造体
11、11A、11B 管状端子(端子)
13 電線
14 芯線
15 絶縁被覆層
20 ボックス部
25、25A、25B 管状部(圧着予定部)
27、27A、27B 筒部
30 管状かしめ部
33 セレーション
35 導体圧着縮径部
36 被覆圧着縮径部
40、40A、40B トランジション部
43、43A、43B 溶接ビード
55、70〜78、81〜84 止水部材
71A、71B 止水シート
72B、78B 補助部材
101 クリンパ(圧着工具)
103 アンビル(圧着工具)

Claims (8)

  1. 電線とともに圧着されて接合される管状の圧着予定部を有し、前記圧着予定部の内面に止水部材が配置され、前記圧着予定部は軸方向に延びる溶接ビードを有し、前記止水部材は、前記溶接ビードに対応する部位が、他の部位より厚く形成されたことを特徴とする端子。
  2. 電線とともに圧着されて接合される管状の圧着予定部を有し、前記圧着予定部の内面に止水部材が配置され、前記止水部材は、環状部材と、前記環状部材とともに圧着される補助部材とにより構成されたことを特徴とする端子
  3. 前記止水部材は、前記圧着予定部の軸方向における少なくとも一部に、前記圧着予定部の内周面に沿って環状に配置されたことを特徴とする請求項1または2記載の端子。
  4. 前記止水部材は可塑性または弾性を有する材料により構成されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の端子。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の端子の前記圧着予定部に芯線と絶縁被覆層を有する電線を挿入して、前記端子と前記電線とを圧着接合したことを特徴とする電線接続構造体。
  6. 前記端子が銅または銅合金からなり、前記電線の芯線がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項記載の電線接続構造体。
  7. 前記絶縁被覆層はハロゲンフリー樹脂組成物により構成された層を含むことを特徴とする請求項または記載の電線接続構造体。
  8. 前記絶縁被覆層はポリ塩化ビニル樹脂により構成された層を含むことを特徴とする請求項5または6記載の電線接続構造体。
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