JP5778197B2 - 電線接続構造体及び電線 - Google Patents
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Description
アルミ系材料の芯線を電線に用いて、圧着部の金属端子に銅系材料を用いた場合、電線を構成する金属(アルミ系材料)と金属端子を構成する金属(銅系材料)において電位差が生じる。このとき、電線と端子の接続部に水分等が付着した場合、電線の導体(芯線)は露出しているため、異種金属間腐食が発生し、いずれかの金属の腐食が進行してしまう。アルミ系材料と銅系材料の異種金属間腐食においては、アルミ系材料が腐食により減肉してしまう。そのため電線接続部において、接触不良が生じてしまう恐れがあった。
これらの問題を解決するために、従来、圧着部の端部露出領域及びその近傍領域の全外周を樹脂によってモールド成形する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、電線の芯線露出部に金属製の中間キャップを取り付けた後に端子を圧着し、電線と端子との圧着部を保護する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2に記載の技術では、圧着前に個々の芯線露出部に中間キャップを装着する工程が煩雑であった。更には、圧着時に、ワイヤバレルにより中間キャップを破壊してしまうことにより芯線までの浸水経路が生じ、防水性が損なわれるといった問題があった。
そこで、本発明は、芯線の腐食を簡単な構成で抑制できる電線接続構造体、及び、電線を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態にかかる電線接続構造体を示す斜視図であり、図2は、電線接続構造体の長手方向断面を示した断面図である。
電線接続構造体10は、図1に示すように、管状端子11と、この管状端子11に圧着結合される電線13とを備える。管状端子11は、雌型端子のボックス部20と管状かしめ部30とを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40を有する。管状端子11は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)の基材で製造されている。なお、管状端子11の基材は、銅または銅合金に限るものではなく、アルミニウムや鋼、またはこれらを主成分とする合金等を用いることもできる。
また、管状端子11は、端子としての種々の特性を担保するために、例えば管状端子11の一部あるいは全部にスズ、ニッケル、銀めっきまたは金等のめっき処理が施されていても良い。また、めっきのみならず、スズ等のリフロー処理を施しても良い。
なお、芯線を構成する金属材料は、高い導電性を有する金属であればよく、本実施形態では、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いているが、これらの他に、銅または銅金属を用いても良い。
管状端子11の金属基材(銅または銅合金)と芯線14(アルミニウムまたはアルミニウム合金)との接合部に水分が付着すると、両金属の起電力(イオン化傾向)の差から芯線14が腐食する。また、管状端子11と芯線14とが同一金属種(例えば、アルミニウム)で形成された場合であっても微妙な合金組成の違いによって、それらの接合部は腐食しやすい。
本構成では、管状かしめ部30は、有底の管状に形成されることにより、外部より水分等の浸入が抑制され、管状端子11と電線13(芯線14)との接合部の腐食を抑えることができる。なお、管状かしめ部30は、管状であれば腐食に対して一定の効果を得られるため、必ずしも長手方向に対して円筒である必要はなく、場合によっては楕円や矩形の管であっても良い。また、径が一定である必要はなく、長手方向で半径が変化していても良い。
平面状態からの曲げ加工した際に、かしめ部に相当する部位はC字型断面となっているので、開放された両端部を突き合わせて溶接等によって接合することで、管状かしめ部30が形成される。管状かしめ部30の接合は、レーザ溶接が好ましいが、電子ビーム溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の溶接法でもかまわない。また、はんだ、ろう等、接続媒体を使っての接合でも良い。また、管状かしめ部30は、上記したC字型断面の両端部を接合する方法に限らず、深絞り工法で形成されても良い。さらに、連続管を切断するとともに一端側を閉塞して、管状かしめ部30を形成しても良い。
管状かしめ部30と電線13とを圧着する場合には、図2に示すように、導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を、アンビル及びクリンパ(不図示)等の治具を用いて部分的に強圧縮することで塑性変形させる。図2に示した例では、導体圧着縮径部35が、縮径率が一番高くなっている部分である。
一方、実際の圧着工程では、アンビル上にセットした導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を備えた管状端子11に、適切な長さの導体絶縁層15をストリップした芯線先端部14bを挿入し、上方からクリンパを下降させ、圧力を加えて、導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を、かしめる(圧着する)工法が取られている。
また、本実施形態では、管状かしめ部30は、曲げ加工されたC字型断面の両端部を突き合わせてレーザ溶接しているため、この溶接部39にひけが生じ、溶接部39の肉厚が減少するとともに、溶接部39のビードが平滑な内面ではなく不規則な凹凸構造を形成することにより、溶接部39付近の内面がリーク経路となる恐れがあった。
また、溶接部39と隣接し、溶接による熱影響を受ける部位の強度が低下することにより、圧着加工時に溶接部39及びその付近が不均質変形を受けるため、溶接部39付近の内面がリーク経路となる恐れがあった。
また、アンビルとクリンパの上下方向からの圧着加工では、管状かしめ部30の下側(アンビル側)が、上側(クリンパ側)よりも、受ける圧力が強い傾向にあるため、圧着後の導体絶縁層(被覆層)15の弾性反発力も、下側(アンビル側)が上側(クリンパ側)より強くなることがあった。このため、管状かしめ部30における上側(クリンパ側)での弾性反発力が不足し、上側での導体絶縁層15と管状かしめ部30との界面全域がリーク経路となる恐れがあった。
また、熱可塑性樹脂層42を構成する樹脂材としては、ホットメルトが適している。例えば、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂等を主剤としたものが好適であり、これらの複数を混合したものや、別の添加成分を含むもの等でも良い。
熱可塑性樹脂層42を構成する熱可塑性の樹脂材は、内層41を構成する樹脂材との関係で選択するのが好ましく、内層41から熱可塑性樹脂層42への可塑剤の移行が発生し難い種類の樹脂材が好ましい。
例えば、内層41がポリ塩化ビニルを主成分とするハロゲン系樹脂の場合には、エチレン酢酸ビニル共重合体を基質とするホットメルトを熱可塑性樹脂層42に適用するのが好ましい。また、内層41が、ポリエチレンを主成分とするハロゲンフリー樹脂の場合には、ポリエチレン又はポリオレフィンを基質とするホットメルトを熱可塑性樹脂層42に適用するのが好ましい。
一方、管状端子11は、一部または全部にスズめっき等の処理が施されている場合には、樹脂材の溶融温度の上限は、スズの融点である231.9℃を上回らないことが好ましい。
更に、本実施形態では、熱可塑性樹脂層42は、押出し法によって、内層41の外側に形成されるため、熱可塑性樹脂層42の樹脂材の溶融処理温度Toutは、内層41の樹脂材の押出し工法での処理温度(押出工程温度)Tinよりも低い温度とすることが好ましい。
また、熱可塑性樹脂層42は、内層41に比べて薄く形成されており、熱可塑性樹脂層42の厚みは30μm〜150μmに形成することが好ましい。
熱可塑性樹脂層42の厚みが30μm未満の場合には、導体絶縁層15の内層41周囲、および、圧着時に外部へ出っ張った部位37への熱可塑性樹脂の充填が不十分となるという点で好ましくない。一方、厚みが150μmを超えると、電線13を圧着前に管状かしめ部30挿入する工程において、管状かしめ部30の管内壁と電線13(導体絶縁層15)との干渉を避けるため、管状かしめ部30の管内径を大きくせざるを得なくなり、管状端子11そのものが肥大してしまう。これに加え、過剰な熱可塑性樹脂が、導体圧着縮径部35へ流動し、芯線14の電気抵抗の上昇を起こす可能性がある。さらに、熱可塑性樹脂の厚みが厚すぎることにより、熱可塑性樹脂層42内の圧力均衡が崩れて、管状かしめ部30の管内壁と熱可塑性樹脂層42との間で隙間を生じるおそれがあるという点で好ましくない。
(実施例1)
管状端子11の基材として、古河電気工業製の銅合金FAS−680(厚さ0.25mm、H材)を用いた。FAS−680の合金組成は、ニッケル(Ni)を2.0〜2.8質量%、シリコン(Si)を0.45〜0.6質量%、亜鉛(Zn)を0.4〜0.55質量%、スズ(Sn)を0.1〜0.25質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.05〜0.2質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
管状かしめ部30は、曲げ加工されたC字型断面の両端部を突き合わせ、内径3.2mmとなるようにレーザ溶接した。
内層41は、芯線14の周囲を外径が2.8mmとなるように押出し法により形成し、熱可塑性樹脂層42は、内層41の表面に厚み15μmとなるように押出し法によって形成した。
圧着後、被覆圧着縮径部36を160℃で2分間加熱した。
電線13の一端と管状端子11とをそれぞれ把持し、管状端子11の端部にて電線13を屈曲させる動作を繰り返して、屈曲負荷を100回与えた。
次に、管状端子11をキャビティに挿入し、電線側が天井、端子側が地面向きになるようにして、キャビティが中空に浮くように試験装置にセットし、塩水噴霧試験を行った。塩水噴霧試験は、5質量%塩水を35℃に調整し、連続で1000時間噴霧した。
その後、四端子法を用いて、導体圧着縮径部35と芯線14の管状端子11が取り付けられていない側の端部との電気抵抗を測定した。更に、電気抵抗を測定した後に、管状端子11を解体して管状かしめ部30内の芯線14の腐食(劣化)状況を目視で確認した。
熱可塑性樹脂層42の厚みを30μmとした点を除いて、他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42の厚みを50μmとするとともに、圧着後、被覆圧着縮径部36を加熱する時間を3分間とした。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42の厚みを150μmとするとともに、圧着後、被覆圧着縮径部36を加熱する時間を3分間とした。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
内層41の外径を2.7mmとするとともに、熱可塑性樹脂層42の厚みを150μmとした。また、圧着後、被覆圧着縮径部36を加熱する時間を3分間とした。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42の厚みを30μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42の厚みを50μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
内層41の外径を2.7mmとするとともに、熱可塑性樹脂層42の厚みを100μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
内層41の外径を2.7mmとするとともに、熱可塑性樹脂層42の厚みを130μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42には東亜合成株式会社製エバーグリップAS852(ポリオレフィン系)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42の厚みを80μmとした。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42には東亜合成株式会社製エバーグリップAS852(ポリオレフィン系)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42の厚みを80μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42には、ヘンケル社製ポリアミド系ホットメルト(Macromelt OM681)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42の厚みを100μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36を加熱する時間を5分間とした。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
熱可塑性樹脂層42には、ヘンケル社製ポリアミド系ホットメルト(Macromelt OM681)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42の厚みを100μmとした。圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
電線13の導体絶縁層15を上記した内層41のみとし、熱可塑性樹脂層42を設けなかった。このため、比較例1では圧着後の加熱もしていない。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
また、電線13の導体絶縁層15は、内層41にハロゲン系樹脂であるポリ塩化ビニルを用い、最外層である熱可塑性樹脂層42には3M社製Scotch−Weld(登録商標)ホットメルト接着材3747(エチレン酢酸ビニル共重合体系)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42は、内層41の表面に厚み100μmとなるように押出し法によって形成した。圧着後、被覆圧着縮径部36を180℃で2分間加熱した。その他の条件及び環境試験は実施例1と同一とした。
圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例15と同一とした。
熱可塑性樹脂層42には東亜合成株式会社製エバーグリップAS852(ポリオレフィン系)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42の厚みを80μmとし、圧着後、被覆圧着縮径部36を160℃で2分間加熱した。その他の条件及び環境試験は実施例15と同一とした。
熱可塑性樹脂層42には東亜合成株式会社製エバーグリップAS852(ポリオレフィン系)の熱可塑性樹脂材を用いた。熱可塑性樹脂層42の厚みを80μmとし、圧着後、被覆圧着縮径部36の加熱をしなかった。その他の条件及び環境試験は実施例15と同一とした。
電線13の導体絶縁層15を上記した内層41のみとし、熱可塑性樹脂層42を設けなかった。このため、比較例2では圧着後の加熱もしていない。その他の条件及び環境試験は実施例15と同一とした。
また、電気抵抗の測定試験では、初期に計測した抵抗値からの増分が1mΩ未満のものを◎、3mΩ未満のものを○、3mΩ以上10mΩ未満のものを△、10mΩ以上のものを×として表1に記載した。
これに対し、熱可塑性樹脂層42を設けるとともに、圧着後に加熱したもの(実施例1〜5,11,13,15,17)では、電気抵抗の増分は、3mΩ未満(○)に抑えられ、芯線14の腐食も見られなかった。
このため、圧着後に加熱をしない場合には、熱可塑性樹脂層42の厚みは30μm〜100μmとすることが望ましい。
この実施形態では、内層41を構成する樹脂材に融点が200℃以上である高温溶融樹脂材を用い、熱可塑性樹脂層42を構成する樹脂材に融点が150℃以下である低温溶融樹脂材が用いられている。この実施形態においても、電線13は、押出し法によって、長さ方向の全長に亘って、導体絶縁層(被覆層)15を内層41と熱可塑性樹脂層42との二層構造に形成されているが、少なくとも被覆圧着縮径部36に対応する被覆先端部(圧着部)15aに低温溶融樹脂材を塗布して二層構造とすれば、他の領域については熱可塑性樹脂層42を設けなくても良い。また、熱可塑性樹脂層42を最外層に備えるものであれば、二層以上に構成しても構わないのは勿論である。
この実施形態によれば、圧着後の管状かしめ部30(被覆圧着縮径部36)を例えば、150℃に加熱することにより、熱可塑性樹脂層42の樹脂材のみが溶融するため、この溶融した樹脂材が被覆圧着縮径部36の内面と導体絶縁層15の表面とに隙間に入りこんで該隙間を塞ぐことにより、隙間を通じて管状かしめ部30内に水が浸入することが防止され、芯線14の腐食を防止できる。
(実施例19)
管状端子11及び電線13の芯線14は、実施例1と同一のものを使用した。
電線13は、線径2.1mmの芯線14上に導体絶縁層15を設け、電線13の外径を2.8mmに形成した。導体絶縁層15は、内層41と最外層としての熱可塑性樹脂層42を備える二層絶縁層に形成した。内層41は、融点が225℃のポリアミド系合成繊維を用いて、押出し法により厚み(絶縁厚)0.2mmに形成し、熱可塑性樹脂層42は、融点147℃のポリ塩化ビニル(低温溶融樹脂材)を用いて、押出し法により厚み(絶縁厚)0.15mmに形成した。
エアリーク試験は、管状端子11に圧着接続された電線13を、管状端子11を容器に貯溜した水に浸すとともに、管状端子11とは反対側の電線13の端部に、加圧空気供給装置から延びるエアチューブを接続し、加圧空気供給装置から所定の空気圧で加圧空気を注入し、管状かしめ部30から目視により確認可能な気泡が発生する際の圧力を検出した。
上記したエアリーク試験を、初期状態、サーマルショック後、及び、高温放置後についてそれぞれ行った。初期状態においては、空気圧を100kPaに加圧しても気泡は確認されなかった。
高温放置は、120℃の環境下に120時間放置した。
導体絶縁層15として、内層41には、融点147℃のポリ塩化ビニル(低温溶融樹脂材)を用いて、押出し法により厚み0.2mmに形成し、熱可塑性樹脂層42には、融点147℃のポリ塩化ビニル(低温溶融樹脂材)を用いて、押出し法により厚み(絶縁厚)0.15mmに形成した。その他の条件及び環境試験は実施例19と同一とした。
導体絶縁層15として、内層41には、融点147℃のポリ塩化ビニル(低温溶融樹脂材)を用いて、押出し法により厚み0.2mmに形成し、この内層41の外側に、同じく融点が225℃のナイロン(登録商標(高温溶融樹脂材))を用いて、押出し法により厚み(絶縁厚)0.15mmに形成した。その他の条件及び環境試験は実施例19と同一とした。
導体絶縁層15として、内層41には、融点が225℃のナイロン(高温溶融樹脂材)を用いて、押出し法により厚み(絶縁厚)0.2mmに形成し、この内層41の外側に、同じく融点が225℃のナイロン(高温溶融樹脂材)を用いて、押出し法により厚み(絶縁厚)0.15mmに形成した。その他の条件及び環境試験は実施例19と同一とした。
一方、実施例20〜22では、初期状態では、気泡の検出はされなかったものの、サーマルショック後、及び、高温放置後には、平均45kPa程度の空気圧で気泡が検出され、本構成による被覆圧着縮径部36と導体絶縁層15との密閉性が安定していることが判明した。
11 管状端子
13 アルミニウム電線(電線)
14 アルミニウム芯線
14b 芯線先端部
15 導体絶縁層
15a 被覆先端部
20 ボックス部
20 ボックス部
30 管状かしめ部
35 導体圧着縮径部
36 被覆圧着縮径部
38 隙間
39 溶接部
41 内層
42 熱可塑性樹脂層
Claims (8)
- 芯線と前記芯線の外周に形成された導体絶縁層とを有する電線と、管状端子とが圧着結合した電線接続構造体であって、
前記導体絶縁層は、最外層が熱可塑性樹脂層である二層以上の被覆層を有し、
前記熱可塑性樹脂層は融点が150℃以下の樹脂材で形成された低温溶融樹脂層であり、内層は融点が200℃以上の樹脂材で形成された高温溶融樹脂層であることを特徴とする電線接続構造体。 - 前記導体絶縁層は、前記管状端子と圧着結合される圧着部の最外層に前記熱可塑性樹脂層を備えることを特徴とする請求項1に記載の電線接続構造体。
- 前記電線は、前記芯線と前記管状端子との接合部と、前記熱可塑性樹脂層と前記管状端子との圧着部とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の電線接続構造体。
- 前記熱可塑性樹脂層に用いられる樹脂材は、前記被覆層の内層から該熱可塑性樹脂層への可塑剤の移行が抑制される樹脂材であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電線接続構造体。
- 前記最外層の熱可塑性樹脂層の厚みが30μm〜150μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電線接続構造体。
- 前記熱可塑性樹脂層がポリエチレン層、内層がハロゲンフリー樹脂層であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電線接続構造体。
- 前記熱可塑性樹脂層がポリ酢酸ビニル層、内層がポリ塩化ビニル層であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電線接続構造体。
- 前記管状端子は銅または銅合金からなり、前記芯線はアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電線接続構造体。
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