JP6007125B2 - 電線接続構造体の製造方法 - Google Patents
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この種の電線は、芯線(導体)を絶縁体で被覆して形成された被覆電線が使用され、被覆を剥離して露出させた芯線端部に圧着端子を圧着接続し、この圧着端子を介してコネクタが装着される。
圧着端子を管構造にしても、圧着端子と被膜電線との間に隙間が生じ、外部から水が浸入してしまう。これを回避するために、Oリング、防食用液剤による被覆、はんだ被覆により電線接続部の止水性を高める構造が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
そこで、本発明は、管状端子に被覆電線を圧着させる構成で、止水性を向上させつつ生産性の向上が可能な電線接続構造体の製造方法を提供することを目的とする。
この構成において、前記管状部と前記電線とは、クリンパとアンビルを用いる工法により圧着されることを特徴とする。この構成において、前記被覆圧着部は、前記導体絶縁層を断面の面積比で75%〜85%に圧縮されることを特徴とする。
また、この構成において、前記管状部の管サイズは内径が1.6mm〜3.0mmであることを特徴とする。
また、この構成において、前記芯線における前記導体圧着部に挿入される領域は、断面の面積比で45%〜85%に圧縮されることを特徴とする。
また、この構成において、前記管状端子が銅または銅合金からなり、前記芯線がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする。
また、この構成において、前記圧着は、前記管状部のうち前記被覆圧着部の高さおよび幅を制御して行うことを特徴とする。
また、本発明の電線接続構造体の製造方法は、芯線と前記芯線の外周に形成された導体絶縁層とを有する電線の前記導体絶縁層を剥離し、前記芯線を露出させる工程と、板材に曲げ加工を施してC字型断面となるように巻いて開放された端面同士を突き合わせて接合するとともに電線挿入口となる開口の反対側端部を潰して、前記潰した部分を、他の端子の挿入タブが挿入されるボックス部と、前記管状端子と前記電線とを圧着する部位となる予め定めた径サイズの管状部と、の間の橋渡しとなるトランジション部に形成する前記電線が接続される、導体からなる管状端子として、板材に曲げ加工を施してC字型断面となるように巻いて開放された端面同士を突き合わせて接合するとともに電線挿入口となる開口の反対側端部を潰して、前記潰した部分を、他の端子の挿入タブが挿入されるボックス部と、前記管状端子と前記電線とを圧着する部位となる予め定めた径サイズの管状部と、の間の橋渡しとなるトランジション部に形成するとともに、前記トランジション部から次第に大径となって前記電線挿入口となる開口に向けて側面が閉じた管状に延びる前記管状部を、前記トランジション部と一体に形成し、前記管状部に、前記電線を挿入する工程と、前記管状部と前記電線とを、前記導体絶縁層と前記管状端子の固着力がバンププル試験で0.1〜5.0MPaの引きはがし強度が得られる塑性変形の状態であって、前記管状部における前記導体絶縁層が挿入された領域である被覆圧着部が、前記管状部における前記芯線が挿入された領域である導体圧着部よりも大径となるように、前記被覆圧着部と前記導体圧着部とを異なる圧縮率で圧縮させて圧着する工程とを有することを特徴とする。
この構成において、前記導体絶縁層と前記管状端子の間に固着材が配置されていることを特徴とする。
また、この構成において、前記固着材は、油成分を含有することを特徴とする。油成分を含有する固着材を用いることで固着力が過大になりすぎず、腐食を抑制することができる。
図1は、本実施形態にかかる電線接続構造体を示す斜視図であり、図2は、電線接続構造体の長手方向断面を示した断面図である。
この電線接続構造体10は、自動車用のワイヤーハーネスに使用されるものであり、図1に示すように、管状端子11と、この管状端子11に圧着されるアルミニウム電線(電線)13とを備える。アルミニウム電線(電線)13は、芯線の材料が従前の銅系材料のものと比べて軽量化し易いため、ワイヤーハーネスを軽量化することができ、自動車の燃費向上に有利である。
また、管状端子11は、端子としての種々の特性を担保するために、例えば管状端子11の一部あるいは全部に錫、ニッケル、銀めっきまたは金等のめっき処理が施されていても良い。また、めっきのみならず、錫等のリフロー処理を施しても良い。本実施形態で例示する管状端子11は、全体に錫めっきが施されている。
管状部25は、上記板材に曲げ加工を施してC字型断面となるように巻き、開放された端面同士を突き合わせて溶接等によって接合することで形成される。管状部25の接合は、レーザー溶接が好ましいが、電子ビーム溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の溶接法でもかまわない。開口部をレーザー溶接により接合することにより、側面が閉じた管状に成形される。また、はんだ、ろう等、接続媒体を使っての接合でも良い。
なお、管状部25は管状であればよく、必ずしも長手方向に対して円筒である必要はない。断面が楕円や矩形の管であっても良い。また、径が一定である必要はなく、長手方向で半径が変化する形状であっても良い。
管状端子11の製造方法は、打ち抜き工程、曲げ工程、切出工程を含む。
図3に示すように、打ち抜き工程では、長手形状の金属板である条150がプレス加工により打ち抜かれ、連鎖端子151が形成される。条150は、予め金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)にめっきや表面塗装等の処理が施された、例えば厚さ0.25mmのテープ状材料である。条150から打ち抜かれる連鎖端子151は、それぞれが一つの管状端子11となる端子成形片160が複数並び、各端子成形片160が連結テープ164により連結された形状となっている。連鎖端子151は、条150を打ち抜いた打ち抜き材であるため、平板である。また、条150から連鎖端子151が打ち抜かれる際には、同時に、各々の端子成形片160の位置を示す位置決め穴165が連結テープ164において打ち抜かれる。
曲げ工程においては、ボックス成形部161を略直角に複数回折り曲げてボックス部20を形成する加工と、スプリング成形部162を折り曲げてボックス部20内部に収める加工とが並行して行われ、さらに、管状成形部163を丸める曲げ加工が行われる。
管状部25では、管状部25を構成する金属基材とアルミニウム電線13とが外側から圧縮されることによって、機械的接続と電気的接続とが行われる。
つまり、管状部25とアルミニウム電線13とを圧着した場合には、管状部25が塑性変形して元の径よりも縮径(或いは、拡径させても良い)されることで、図2に示すように、管状部25とアルミニウム芯線14とが圧着接続された状態の導体圧着部35と、管状部25とアルミニウム芯線14とが圧着接続された状態の被覆圧着部36とが形成され、これらによって、機械的および電気的な接続が確保される。
圧着は、管状端子11の基材や電線(芯線)の塑性変形によって行われる。このため、管状部25は、圧着することができるように肉厚が設計される必要があるが、人力加工や機械加工等で圧着を自由に行うことができるので、肉厚については特に限定されるものではない。
一方、実際の圧着工程では、アンビル上にセットした導体圧着部35および被覆圧着部36を備えた管状端子11に、適切な長さの導体絶縁層15をストリップした芯線先端部14bを挿入し、上方からクリンパ101を下降させ、圧力を加えて、導体圧着部35および被覆圧着部36を圧着する(かしめる)工法が取られている。
一方、管状部25の他端側においては、管状端子11とアルミニウム電線13との間に隙間が存在すると、その隙間から水分が入り、アルミニウム芯線14に付着するおそれが生じる。
管状端子11の金属基材(銅または銅合金)とアルミニウム芯線14との接合部に水分が付着すると、両金属の起電力(イオン化傾向)の差からアルミニウム芯線14が腐食する現象(すなわち電食)が生じて製品寿命が短くなるという問題が生じる。
これによって、アルミニウム電線13の保持力を容易に確保できるとともに、アルミニウム芯線14の腐食を抑えることができ、電線接続構造体10の寿命を延ばすことができる。
この場合、管状部25の圧縮により導体絶縁層15(被覆先端部15a)も圧縮させることによって、管状部25と導体絶縁層15とを密着させ、止水性と電線保持力とを十分に確保することができる。このため、少なくともアルミニウム電線13の被覆層である導体絶縁層15(被覆先端部15a)を、管状部25と隙間無く密着させる圧縮力を作用させる力で圧着工程が行われる。
なお、圧着工程の際には、導体絶縁層15の圧縮率(被覆圧縮率に対応)が目標値となるように、管状部25(特に被覆圧着部36)のクリンプハイト(圧着部分の高さ)およびクリンプワイド(圧着部分の幅)を設定しておくことによって、適切に圧縮させることができる。
この場合、管状部25の圧縮によりアルミニウム芯線14も圧縮させることによって、管状部25とアルミニウム芯線14とを十分に接触させ、電線保持力と接触圧とを十分に確保している。つまり、アルミニウム芯線14が少なくとも圧縮する圧縮力を作用する力で圧着工程が行われる。
この圧着工程の際にも、導体圧着部35の圧縮率(導体圧縮率に対応)が目標値となるように、管状部25(この場合は、特に導体圧着部35)のクリンプハイト(圧着部分の高さ)およびクリンプワイド(圧着部分の幅)を設定しておくことによって、適切に圧縮させることができる。
なお、被覆圧着部36の圧着と導体圧着部35の圧着とは同時に行っても良いし、別々に行っても良いが、被覆圧着部36と導体圧着部35は、連なった構造であるため、同時に圧着を行うのがより好ましい。
管状端子11とアルミニウム電線13とは、図4に示すように、クリンパ101とアンビル103とを用いて圧着され(かしめられ)る。クリンパ101は管状端子11の外形状に対応する曲面により構成される圧着壁102を有し、アンビル103は、管状端子11を載せる受部104を有する。アンビル103の受部104は、管状部25の外形形状に対応する曲面とされている。
これらクリンパ101及びアンビル103が、管状部25の拡径部26を除くほぼ全体を圧縮可能な奥行きを有することによって、被覆圧着部36の圧着と導体圧着部35の圧着とを同時に行うことができる。また、これらの部位を別々に圧縮しても良い。
表1は、電線サイズと管状部25の径サイズとの対応関係の一例を示している。
管状部25の直径(内径)は電線13を容易に管状部25に挿入でき、かつ所望の圧着ができる条件を満たすものを選択している。
管状部25は、曲げ加工されたC字型断面の両端部を突き合わせ、直径(内径)が1.6mm〜3.0mmとなるようにレーザー溶接した。これによって、表1に示す直径(内径)の管状部25を有する管状端子11を製作した。
アルミニウム電線13は、ワイヤストリッパを用いて電線端部の導体絶縁層15を剥離してアルミニウム芯線14を露出させる。
この圧着においては、導体絶縁層15の圧縮率(以下、「被覆圧縮率」と言う)が70%〜90%の範囲となるように行った。
ここで、図5(A)は圧着前の電線断面の一例を模式的に示した図であり、図5(B)は圧着後の電線断面の一例を模式的に示した図である。図5(A)に示すように、圧着前は、アルミニウム電線13の素線14a間に相対的に広い隙間で配置された状態であり、導体絶縁層15が滑らかな筒形状である。これに対し、圧着後は、図5(B)に示すように、アルミニウム電線13の素線14aが互いに密着して素線群を構成するため、導体絶縁層15は素線群を囲うように変形することで、いびつな形状に変形する。
エアリーク試験は、電線接続構造体10に対し、端子を接続していない側の電線の端部から空気圧を徐々に上げて50kPaの空気圧を30秒間当ててリークを確認した後、120℃で120時間経過した後に同様のリークを確認する方法とした。その場合の試験結果を表2に示す。
◎(二重丸)…空気圧50kPaでもエアリークが確認されなかった。
○(一重丸)…空気圧30kPa未満ではエアリークが確認されず、空気圧30〜50kPaでエアリークが確認された。
△(三角)…空気圧1〜5kPa未満ではエアリークが確認されず、空気圧5〜30kPaでエアリークが確認された。
×(バツ)…空気圧1〜5kPaでエアクリークが確認された。
また、0.75sqのアルミニウム電線13において、被覆圧縮率が89%を実施例5とし、80%を実施例6とし、70%を実施例7とした。
一方、2.5sqのアルミニウム電線13において、被覆圧縮率が98%を比較例1とし、95%を比較例2とし、93%を比較例3とし、65%を比較例4とし、63%を比較例5とし、55%を比較例6とし、0.75sqのアルミニウム電線13において、99%を比較例7とし、55%を比較例8とした。
これに対し、比較例1〜8、つまり、被覆圧縮率が90%より大きい範囲と、70%未満では、リークが認められた。このことから、被覆圧縮率を70%〜90%にすることで、管状部25と導体絶縁層15との間の止水性を十分に確保し腐食が抑制されることが判った。また、止水性をより向上させる場合は、被覆圧縮率80%、或いは、80%を中心とする周辺範囲(75%〜85%)が好ましいことが判った。
なお、発明者等は、他の電線サイズのアルミニウム電線13を圧着した電線接続構造体10についても、同様の知見を得ている。
このような被覆圧縮率および導体圧縮率は、クリンプハイト(圧着部分の高さ)およびクリンプワイド(圧着部分の幅)を設定すれば良いので、圧着工程は複雑とならない。
この場合、管状端子11の管状部25が、銅または銅合金からなる金属材料に錫めっきした条材から打ち抜いた材を管状にプレスし、端面同士を溶接し、内部封止のために先端を潰して形成されるので、耐食性および止水性に優れた管状部25の生産性を向上させることが可能である。なお、銅合金条を打ち抜いてプレスした後に錫めっきを施す態様であっても良い。
例えば、芯線を構成する金属材料に、銅または銅金属等を用いた被覆電線を圧着する電線接続構造体およびその製造方法に本発明を適用しても良く、芯線を構成する金属材料は、電線としての実用が可能な高い導電性を有する金属であれば良い。
また、本明細書の電線接続構造体10は例として雌型端子を示したが、当然、これに限られない。
管状端子11の管状部25に対し、被覆電線であるアルミニウム電線13を圧着する場合、管状部25に対し、径の異なる導体絶縁層15およびアルミニウム芯線14とが圧着されるので、管状端子11とアルミニウム電線13とが不均一に圧着されることになる。この場合に、管状端子11とアルミニウム電線13との間の固着力がどのような範囲であれば止水性が得られるかの試験を行った。
その試験結果を表3に示す。
具体的には、まず管状端子11に用いる表3に記載の材料からなる基材(1cm角)を用意する。この基材上に表3に記載した固着材を一様の厚さとなるように塗布形成し、更に固着材の上に、アルミニウム電線13の導体絶縁層15に用いる材料からなる絶縁被覆材(PVC樹脂を用い、5mm角、厚さ1mmの試験片を用いた。)を固着材上に配置する。
得られた、基材/固着材/絶縁材で構成される試料を水平にジグ固定し、バンププル試験器を用いて絶縁材を鉛直上方へ引き上げ、引きはがれる強度を測定した。
また、腐食性の試験は電線接続構造体に対して行った。
得られた電線接続構造体に対して、塩水噴霧試験を300時間行い、圧着部の電気抵抗を測定した。
×(バツ)…電気抵抗が3mΩ以上と確認された。
試験後、管状端子11を解体し、アルミニウム電線13の状態を観察したところ、上記×のものは、電線導体の腐食が顕著であった。一方、○のものは、電線導体は健全であり、腐食は見られなかった。
また、固着材を用いずに、圧着力の調整によって、0.5MPaの固着力を得た電線接続構造体10を実施例2−3とし、2.1MPaの固着力を得た電線接続構造体10を実施例2−4とし、5MPaの固着力を得た電線接続構造体10を実施例2−5とし、3種類の基材を用いて0.5MPaの固着力を得た電線接続構造体10を実施例2−6〜2−8とした。
これに対し、比較例2−1〜2−4、つまり、固着力が0.01以下の範囲、および、10以上の範囲では腐食が確認された。
発明者の検討によれば、管状端子11と電線とが不均一に圧着されるため、固着力が強すぎると、管状端子11や電線被覆(導体絶縁層15)のいずれかが他方の伸び縮みに追従できず、隙間が生じたものと考えられる。
以上の検討から、固着力を0.1〜5.0MPaの範囲にすることにより、管状端子11と被覆電線との間の隙間を閉じることができ、止水性が向上することを確認した。また、固着力の管理で止水性を向上できるので、容易に止水性を確保することができる。
また、固着材に、エステル系を主成分とする瞬間接着剤を用いた場合は、固着力が過大であるために、被覆圧着部36内の導体絶縁層15と管状部25の圧力の均衡が崩れてしまい、浸水経路が発生することで腐食が生じてしまうので、固着材を使用する場合は、油成分を含有する材料である、グリースや潤滑油を使用することも好ましいことを確認することができた。
11 管状端子
13 アルミニウム電線(被覆電線)
14 アルミニウム芯線(導体)
15 導体絶縁層(電線被覆)
15a 被覆先端部
20 ボックス部
25 管状部
35 導体圧着部
36 被覆圧着部
101 クリンパ
103 アンビル
Claims (12)
- 芯線と前記芯線の外周に形成された導体絶縁層とを有する電線の前記導体絶縁層を剥離し、前記芯線を露出させる工程と、
前記電線が接続される、導体からなる管状端子として、板材に曲げ加工を施してC字型断面となるように巻いて開放された端面同士を突き合わせて接合するとともに電線挿入口となる開口の反対側端部を潰して、前記潰した部分を、他の端子の挿入タブが挿入されるボックス部と、前記管状端子と前記電線とを圧着する部位となる予め定めた径サイズの管状部と、の間の橋渡しとなるトランジション部に形成するとともに、前記トランジション部から次第に大径となって前記電線挿入口となる開口に向けて側面が閉じた管状に延びる前記管状部を、前記トランジション部と一体に形成し、前記管状部に、前記電線を挿入する工程と、
前記導体絶縁層の圧縮率が、前記導体絶縁層の断面の面積比で70%〜90%であって、前記管状部における前記導体絶縁層が挿入された領域である被覆圧着部が、前記管状部における前記芯線が挿入された領域である導体圧着部よりも外径が大径となり、且つ、前記管状部に、前記導体絶縁層と前記導体とが圧着接続した状態となるように、前記被覆圧着部と前記導体圧着部とを圧縮させて前記導体圧着部を前記被覆圧着部よりも塑性変形させて、前記管状部と前記電線とを圧着する工程とを有することを特徴とする電線接続構造体の製造方法。 - 前記管状部と前記電線とは、クリンパとアンビルを用いる工法により圧着されることを特徴とする請求項1に記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記被覆圧着部は、前記導体絶縁層を断面の面積比で75%〜85%に圧縮されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記電線は、前記芯線の断面積で規定される電線サイズが0.75sq〜2.5sqの電線であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記管状部の管サイズは内径が1.6mm〜3.0mmであることを特徴とする請求項4に記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記芯線における前記導体圧着部に挿入される領域は、断面の面積比で45%〜85%に圧縮されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記管状端子が銅または銅合金からなり、前記芯線がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記管状部と前記電線とは、前記クリンパと前記アンビルにより前記電線の芯線が圧着接続される前記導体圧着部の塑性変形量が、前記電線の前記導体絶縁層が圧着接続される前記被覆圧着部よりも多くなるように部分的に強圧縮されて圧着されることを特徴とする請求項2に記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記圧着は、前記管状部のうち前記被覆圧着部の高さおよび幅を制御して行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電線接続構造体の製造方法。
- 芯線と前記芯線の外周に形成された導体絶縁層とを有する電線の前記導体絶縁層を剥離し、前記芯線を露出させる工程と、
前記電線が接続される、導体からなる管状端子として、板材に曲げ加工を施してC字型断面となるように巻いて開放された端面同士を突き合わせて接合するとともに電線挿入口となる開口の反対側端部を潰して、前記潰した部分を、他の端子の挿入タブが挿入されるボックス部と、前記管状端子と前記電線とを圧着する部位となる予め定めた径サイズの管状部と、の間の橋渡しとなるトランジション部に形成するとともに、前記トランジション部から次第に大径となって前記電線挿入口となる開口に向けて側面が閉じた管状に延びる前記管状部を、前記トランジション部と一体に形成し、前記管状部に、前記電線を挿入する工程と、
前記管状部と前記電線とを、前記導体絶縁層と前記管状端子の固着力が、バンププル試験で0.1〜5.0MPaの引きはがし強度が得られる塑性変形の状態であって、前記管状部における前記導体絶縁層が挿入された領域である被覆圧着部が、前記管状部における前記芯線が挿入された領域である導体圧着部よりも大径となるように、前記被覆圧着部と前記導体圧着部とを異なる圧縮率で圧縮させて圧着する工程とを有することを特徴とする電線接続構造体の製造方法。 - 前記導体絶縁層と前記管状端子の間に固着材が配置されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電線接続構造体の製造方法。
- 前記固着材は、油成分を含有することを特徴とする請求項11に記載の電線接続構造体の製造方法。
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