JP2014164954A - 電線接続構造体、電線接続構造体の製造方法、及び製造装置 - Google Patents

電線接続構造体、電線接続構造体の製造方法、及び製造装置 Download PDF

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亮佑 松尾
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賢悟 水戸瀬
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Abstract

【課題】管状かしめ部と電線との密閉性の向上を図った電線接続構造体、電線接続構造体の製造方法、及び製造装置を提供すること。
【解決手段】管状端子11の管状かしめ部30に挿入した電線13を、管状かしめ部30をかしめて圧着接合する電線接続構造体10の製造方法であって、管状かしめ部30の外周面に沿う先端面52を有する複数の圧着子51を、管状かしめ部30の外周囲に配置し、複数の圧着子51を管状かしめ部30の周方向かつ径方向に移動させることにより、移動の終端において各圧着子51の先端面52で管状かしめ部30の略全周囲を略隙間なく圧着して管状かしめ部30と電線13とを圧着することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気導通を担う部品に関し、より詳しくは、電線と端子との電線接続構造体、電線接続構造体の製造方法、及び製造装置に関する。
従来、自動車等に使用されるワイヤーハーネスでは、芯線(導体)を絶縁体で被覆して形成された電線が使用され、この種の電線は、被覆を剥離して露出させた芯線端部に金属端子が圧着接続されている。従来の電線と端子の接続構造では、絶縁体が剥離された芯線端部の表面は剥き出しになっているため、車両等の用途に適用すると、電線が雨水等に晒された場合や高温や高湿の環境下で長時間走行した場合などに、芯線が腐食し易いという問題があった。
特に、近年、自動車の燃費向上を目的としてワイヤーハーネスの軽量化を図るために、芯線の材料が従前の銅系材料からアルミニウムあるいはアルミニウム合金等のアルミ系材料へ置き換えられてきている。
アルミ系材料の芯線を電線に用いて、圧着部の金属端子に銅系材料を用いた場合、電線を構成する金属(アルミ系材料)と金属端子を構成する金属(銅系材料)において電位差が生じる。このとき、電線と端子の接続部に水分等が付着した場合、電線の導体(芯線)は露出しているため、異種金属間腐食が発生し、いずれかの金属の腐食が進行してしまう。アルミ系材料と銅系材料の異種金属間腐食においては、アルミ系材料が腐食により減肉してしまう。そのため電線接続部において、接触不良が生じてしまう恐れがあった。
このため、従来、圧着部の端部露出領域及びその近傍領域の全外周を樹脂によってモールド成形する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、従来の技術では、モールド成形は圧着後に個々の圧着部に対して樹脂をモールドする作業を要するため、作業が煩雑になるとともに、ワイヤーハーネスの製造の工程が大きく増す等の問題があった。
特開2011−222243号公報
ところで、圧着後の作業を軽減するために、発明者等は、電線が挿入される管状かしめ部を有する管状端子の開発を進めている。この種の管状端子は、管状かしめ部を一端が閉塞した有底形状とすることで、かしめ部内への水の浸入が抑制され、圧着後に特別な作業を行うことなく、芯線の腐食を抑制する効果が期待されている。
管状端子は、成形性及び生産性の観点から、条材を筒状に折り曲げ、その両端をレーザ等で溶接することで管状のかしめ部が形成される。このかしめ部内に電線を挿入し、かしめ部を圧着することで管状端子と電線とが圧着接合される。
圧着工程では、かしめ部を二方向から工具で押し潰す手法が主であるが、この手法では、圧着時に管状端子の金属材料が工具間の隙間にはみ出していく挙動が発生する。このため、かしめ部における圧着の強弱が部分によって異なることにより、かしめ部の密閉性が低下する問題が想定された。
そこで、本発明は、管状かしめ部と電線との密閉性の向上を図った電線接続構造体、電線接続構造体の製造方法、及び製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、管状端子の管状かしめ部に挿入した電線を、前記管状かしめ部をかしめて圧着接合する電線接続構造体の製造方法であって、前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有する複数の圧着子を、前記管状かしめ部の外周囲に配置し、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動させることにより、前記管状かしめ部をかしめて前記管状かしめ部と前記電線とを圧着することを特徴とする。
この構成において、前記圧着子は、終端に移動した際に、各圧着子の先端面が協働して略正円を形成する構成としても良い。
また、本発明は、管状端子の管状かしめ部に挿入した電線を、前記管状かしめ部をかしめて圧着接合する電線接続構造体の製造装置であって、前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有するとともに、前記管状かしめ部の外周囲に配置される複数の圧着子を備え、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動することを特徴とする。
この構成において、前記圧着子は、終端に移動した際に、各圧着子の先端面が協働して略正円を形成する構成としても良い。
また、本発明は、管状端子の管状かしめ部に挿入された電線を、前記管状かしめ部をかしめて圧着接合した電線接続構造体であって、前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有する複数の圧着子を、前記管状かしめ部の外周囲に配置し、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動させることにより、移動の終端において各圧着子の先端面で前記管状かしめ部の略全周囲を略隙間なく圧着して前記管状かしめ部と前記電線とを圧着したことを特徴とする。
本発明によれば、前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有する複数の圧着子を、前記管状かしめ部の外周囲に配置し、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動させることにより、前記管状かしめ部をかしめて前記管状かしめ部と前記電線とを圧着するため、電線の全周に渡ってほぼ均等な力で圧着することができ、電線と管状かしめ部との密閉性を高めることができる。
本実施形態にかかる電線接続構造体を示す斜視図である。 電線接続構造体の長手方向断面を示した断面図である。 圧着前の状態を示す管状かしめ部の断面図である。 圧着時の管状かしめ部の断面図である。 本実施形態にかかる製造装置を示す正面図である。
本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかる電線接続構造体を示す斜視図であり、図2は、電線接続構造体の長手方向断面を示した断面図である。
電線接続構造体10は、図1に示すように、管状端子11と、この管状端子11に圧着結合される電線13とを備える。管状端子11は、雌型端子のボックス部20と管状かしめ部30とを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40を有する。管状端子11は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)の基材で製造されている。なお、管状端子11の基材は、銅または銅合金に限るものではなく、アルミニウムや鋼、またはこれらを主成分とする合金等を用いることもできる。
また、管状端子11は、端子としての種々の特性を担保するために、例えば管状端子11の一部あるいは全部にスズ、ニッケル、銀めっきまたは金等のめっき処理が施されていても良い。また、めっきのみならず、スズ等のリフロー処理を施しても良い。
電線13は、図2に示すように、例えば、金属または合金からなる素線14aを束ねた芯線14を、絶縁樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)で構成する導体絶縁層15で被覆して構成される。芯線14は、所定の断面積となるように、素線14aを撚って構成しているが、この形態に限定されるものではなく単線で構成しても良い。
なお、芯線を構成する金属材料は、高い導電性を有する金属であればよく、アルミニウムまたはアルミニウム合金の他、銅または銅合金を用いても良い。
電線13の導体絶縁層15を構成する樹脂材としては、ポリ塩化ビニルであり、このポリ塩化ビニル以外にも、例えば、架橋ポリ塩化ビニル、クロロプレンゴム等を主成分とするハロゲン系樹脂や、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、エチレンプロビレンゴム、珪素ゴム、ポリエステル等を主成分とするハロゲンフリー樹脂が用いられ、これらに可塑剤や難燃剤等の添加剤を含んでいても良い。
管状端子11のボックス部20は、例えば雄型端子等の挿入タブの挿入を許容する雌型端子のボックス部である。本発明において、このボックス部の細部の形状は特に限定されない。すなわち、管状端子11は、少なくともトランジション部40を介して管状かしめ部30を備えていれば良く、例えばボックス部を有さなくても良いし、例えばボックス部が雄型端子の挿入タブであっても良い。また、管状かしめ部30に他の形態に係る端子端部が接続された形状であっても良い。本明細書では、本発明の管状端子を説明するために便宜的に雌型ボックスを備えた例を示している。
管状かしめ部30は、管状端子11と電線13とを圧着接合する部位である。管状かしめ部30の一端は、電線13を挿入することができる電線挿入口31を有し、他端はトランジション部40に接続されている。管状かしめ部30のトランジション部40側は、溶接等の手段によって閉口しており、トランジション部40側から水分等が浸入しないように形成されている。
管状端子11の金属基材(銅または銅合金)と芯線14(アルミニウム又はアルミニウム合金)との接合部に水分が付着すると、両金属の起電力(イオン化傾向)の差から芯線14が腐食する。また、管状端子11と芯線14とがアルミニウム同士であっても微妙な合金組成の違いによって、それらの接合部は腐食しやすい。
本構成では、管状かしめ部30は、有底の管状に形成されることにより、外部より水分等の浸入が抑制され、管状端子11と電線13との接合部の腐食を抑えることができる。なお、管状かしめ部30は、管状であれば腐食に対して一定の効果を得られるため、必ずしも長手方向に対して円筒である必要はなく、場合によっては楕円や矩形の管であっても良い。また、径が一定である必要はなく、長手方向で半径が変化していても良い。
管状かしめ部30は、例えば、銅または銅合金からなる条材を平面展開した形状に打ち抜き、曲げ加工によって形成される。この場合、ボックス部を一体に設けても良い。
平面状態からの曲げ加工した際に、かしめ部に相当する部位はC字型断面となっているので、開放された両端部を突き合わせて溶接等によって接合することで、管状かしめ部30が形成される。管状かしめ部30の接合は、レーザ溶接が好ましいが、電子ビーム溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の溶接法でもかまわない。また、はんだ、ろう等、接続媒体を使っての接合でも良い。また、管状かしめ部30は、上記したC字型断面の両端部を接合する方法に限らず、深絞り工法で形成されても良い。さらに、連続管を切断するとともに一端側を閉塞して、管状かしめ部30を形成しても良い。
管状かしめ部30では、管状かしめ部30を構成する金属基材と電線13とが機械的な圧着接合されることにより、同時に電気的な接合を確保する。かしめ接合は、基材や電線(芯線)の塑性変形によって接合が行われる。従って、管状かしめ部30は、かしめ接合をすることができるように肉厚を設計される必要があるが、人力加工や機械加工等で接合を自由に行うことができるので、特に限定されるものではない。
芯線にアルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられる場合は、銅及び銅合金が用いられる場合と比較すると接触抵抗が高いため、接続に不安がある。このため、管状かしめ部30の内壁面には、電線挿入口31から挿入された電線13の芯線14と接触する位置に、電線の周方向に延びる電線係止溝(不図示)を設け、電線13との接触圧を保つ構成としても良い。
管状端子11と電線13とは管状かしめ部30によって圧着接合されている。本実施形態では、管状かしめ部30は、導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を備えている。通常、圧着接合すると、導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36がそれぞれ塑性変形を起こして、元の径よりも縮径されることで、電線13の芯線先端部14bおよび被覆先端部(圧着部)15aと圧着接合される。
管状かしめ部30と電線13とを圧着する場合には、図2に示すように、導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を部分的に強圧縮することで塑性変形させる。図2に示した例では、導体圧着縮径部35が、縮径率が一番高くなっている部分である。
ところで、管状かしめ部30では、芯線14を強圧縮して導通を維持する機能と、導体絶縁層15を圧縮してシール性を維持する機能とが要求される。被覆圧着縮径部36では、その断面を略正円にかしめ、導体絶縁層15の全周に渡ってほぼ同等の圧力を与えることにより、全周に渡って均一な弾性反発力を発生させて、シール性を得ることが好ましい。
しかしながら、実際の圧着工程では、アンビルとクリンパによる上下(二方向)からの挟み込みにより圧着加工する手法が主流である。具体的には、アンビル上にセットした導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を備えた管状端子11に、適切な長さの導体絶縁層15をストリップ(剥離)することで形成した芯線先端部14bを挿入し、上方からクリンパを下降させ、圧力を加えて、導体圧着縮径部35および被覆圧着縮径部36を、かしめる(圧着する)手法が取られている。
被覆圧着縮径部36では、正円成形が好ましいが、アンビルとクリンパの上下からの挟み込みにより圧着加工するため、両工具間の隙間部二箇所に、管状端子の金属材料がはみ出していく挙動が発生する。このため、輪切り断面における被覆圧着縮径部の内面の形状は略正円とならず、被覆圧着縮径部における圧着の強弱が部分によって異なることにより、被覆圧着縮径部36と導体絶縁層15との密閉性が低下することが懸念される。従って、被覆圧着縮径部36の内面と導体絶縁層15の表面との間に隙間が生じ、この隙間がリーク経路となって水分が浸入する恐れがあった。
本構成では、管状かしめ部30(特に、被覆圧着縮径部36)と電線13とを圧着する手法に特徴を有する圧着方法について説明する。
図3は、圧着前の状態を示す管状かしめ部30(筒部27)の断面図であり、図4は、圧着時の管状かしめ部30(被覆圧着縮径部36)を示す断面図である。図3では、破線で示した部分が圧着後の被覆圧着縮径部36の断面外形を示し、ハッチングで示した部分が圧着前の被覆圧着縮径部36に相当する筒部27の断面を示す。
圧着工程は、筒部27の外周囲に配置される複数(本実施形態では6つ)の圧着子51を備える製造装置50により実行される。
各圧着子51は、筒部27に対向するとともに円弧形状に形成された先端面52を備え、この先端面52を筒部27に押し当てることにより、筒部27を被覆圧着縮径部36まで塑性変形させるものである。各圧着子51は、図3に示す初期状態から、図3中矢印Xで示すように、それぞれ筒部27の周方向に移動しつつ、この筒部27に接近する方向(径方向)に移動するように構成されている。
各圧着子51は移動に伴い互いに接近し、図4に示すように、この移動の終端位置にて、一の圧着子51の前端部53Aが、移動方向(図4では反時計回り)における前方に位置する他の圧着子の後端部53Bと当接し、すべての圧着子51が環状に接続される。このため、図4に示すように、各圧着子51の先端面52により、筒部27(被覆圧着縮径部36)の略全周囲を略隙間なく塑性変形(圧着)させることができ、圧着時に管状端子の金属材料がはみ出していく挙動を抑制できる。
従って、導体絶縁層15の全周に渡ってほぼ同等の圧力を与えることにより、全周に渡って均一な弾性反発力を発生させることができ、導体絶縁層15と被覆圧着縮径部36との密閉性を高めることができる。
さらに、各圧着子51の先端面52は、移動の終端位置において、互いに協働することにより、被覆圧着縮径部36と同径の略正円に形成されるため、導体絶縁層15と被覆圧着縮径部36との密閉性をより一層高めることができる。
図5は、電線接続構造体10の製造装置50を示している。
この実施形態では、管状かしめ部30の筒部27(被覆圧着縮径部36)の外周囲に、上記のように複数の圧着子51が環状に配置され、それぞれの圧着子51の一端51Aは、駆動機構151に連結され、それぞれの他端51Bは、支持機構152に連結されている。駆動機構151は、それぞれの圧着子51を上記のように筒部27の周方向に移動しつつ、この筒部27に接近する径方向に移動する。そして、各圧着子51を移動に伴い互いに接近し、この移動の終端位置にて、一の圧着子51の前端部53Aが、移動方向前方に位置する他の圧着子の後端部53Bと当接し、すべての圧着子51が環状に接続されるように駆動する。また、支持機構152は、すべての圧着子51の移動に対し、従動するように構成される。
具体的には、駆動機構151及び支持機構152には、それぞれ管状かしめ部30が挿入可能に構成され、本実施形態では、支持機構152側から管状かしめ部30(管状端子11)が挿入される。駆動機構151は、図示は省略したが、例えば、カムとクランク機構とを組み合わせて構成される。或いは、それぞれの圧着子51の一端51Aにピン(シャフト)を配置し、このピンが嵌合する溝を駆動機構151に設ける。この溝は、圧着子51の移動軌跡に従う溝であり、駆動機構151を駆動すると、それぞれの圧着子51がその移動軌跡に従い上記の移動軌跡上を推移する。これにより、各圧着子51の先端面52が筒部27(被覆圧着縮径部36)の略全周囲を略隙間なく塑性変形させることで、電線の導体絶縁層15の全周に渡ってほぼ同等の圧力を与えることにより、導体絶縁層15と被覆圧着縮径部36との密閉性を高めることができる。本実施形態では、製造装置50は、管状かしめ部30の筒部27(被覆圧着縮径部36)の外周囲をかしめる(圧着する)ために用いられる。管状かしめ部30の導体圧着縮径部35については、芯線14を強圧縮して導通を維持する機能を有すれば良く、従前のアンビルとクリンパによる上下からの挟み込みによる圧着加工を用いても良い。
圧着子51の駆動機構151については、複数の圧着子51を連動させても良いし、個別に駆動させても良い。
次に、圧着子51の数を変更した場合における導体絶縁層15と被覆圧着縮径部36との密閉性について説明する。
管状端子11の基材として、古河電気工業製の銅合金FAS−680(厚さ0.25mm、H材)を用いた。FAS−680の合金組成は、ニッケル(Ni)を2.0〜2.8質量%、シリコン(Si)を0.45〜0.6質量%、亜鉛(Zn)を0.4〜0.55質量%、スズ(Sn)を0.1〜0.25質量%、およびマグネシウム(Mg)を0.05〜0.2質量%含有し、残部が銅(Cu)および不可避不純物である。
管状かしめ部30は、曲げ加工されたC字型断面の両端部を突き合わせ、内径3.2mmとなるようにレーザ溶接した。
電線13の芯線は、合金組成が鉄(Fe)を約0.2質量%、銅(Cu)を約0.2質量%、マグネシウム(Mg)を約0.1質量%、シリコン(Si)を約0.04質量%、残部がアルミニウム(Al)および不可避不純物であるアルミ合金線(線径0.42mm)を素線14aとして用いた。この素線14aを19本用いて2.5sq、19本撚りの芯線14にした。また、電線13の導体絶縁層15は、ポリ塩化ビニルを用いて、芯線14の周囲を外径が2.8mmとなるように押出し法により形成した。
上記のように作成した管状端子11に電線端部の導体絶縁層15を剥離した電線13を挿入し、被覆圧着縮径部36を複数の圧着子51を有する製造装置50で圧着した。なお、導体圧着縮径部35は、従前のアンビル及びクリンプを用いて圧着した。
被覆圧着縮径部36の圧着工程において、圧着子51の数を5枚(サンプル1)、10枚(サンプル2)、15枚(サンプル3)、3枚(サンプル4)で圧着したものを用意し、比較するために、従前のアンビル及びクリンプで圧着したもの(比較サンプル)を用意した。各サンプルの防食シール試験は、エアリーク試験により行った。
エアリーク試験は、圧着後の各サンプルについて、管状端子11を容器に貯溜した水に浸すとともに、管状端子11とは反対側の電線13の端部に、加圧空気供給装置から延びるエアチューブを接続し、加圧空気供給装置から所定の空気圧(10〜50kPa)で加圧空気を注入し、被覆圧着縮径部36から気泡が発生するか否かを目視で検出した。
比較サンプル及びサンプル2については、50kPaの空気圧を注入した際に、気泡の発生が確認された。一方、サンプル1〜3については、50kPaの空気圧を注入した場合であっても気泡の発生が確認されなかった。
比較サンプルについては、圧着後の被覆圧着縮径部の内面の形状は略正円とならないため、被覆圧着縮径部36における圧着の強弱が部分によって異なることにより、エアリークが生じたものと推定される。
一方、サンプル4では、圧着子51の数が3枚と少なかったため、圧着子51の周方向の移動量が他のサンプルよりも大きく、移動に伴う金属材料の変形量が大きいため、導体絶縁層15と被覆圧着縮径部36との密閉性が部分的に低下し、エアリークが生じたものと推定される。
このため、上記した構成では、圧着子51の数を5枚以上とするのが好ましい。
10 電線接続構造体
11 管状端子
13 電線
15 導体絶縁層
27 筒部
30 管状かしめ部
35 導体圧着縮径部
36 被覆圧着縮径部
50 製造装置
51 圧着子
52 先端面
53A 前端部
53B 後端部

Claims (5)

  1. 管状端子の管状かしめ部に挿入した電線を、前記管状かしめ部をかしめて圧着接合する電線接続構造体の製造方法であって、
    前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有する複数の圧着子を、前記管状かしめ部の外周囲に配置し、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動させることにより、前記管状かしめ部をかしめて前記管状かしめ部と前記電線とを圧着することを特徴とする電線接続構造体の製造方法。
  2. 前記圧着子は、終端に移動した際に、各圧着子の先端面が協働して略正円を形成することを特徴とする請求項1に記載の電線接続構造体の製造方法。
  3. 管状端子の管状かしめ部に挿入した電線を、前記管状かしめ部をかしめて圧着接合する電線接続構造体の製造装置であって、
    前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有するとともに、前記管状かしめ部の外周囲に配置される複数の圧着子を備え、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動することを特徴とする電線接続構造体の製造装置。
  4. 前記圧着子は、終端に移動した際に、各圧着子の先端面が協働して略正円を形成することを特徴とする請求項3に記載の電線接続構造体の製造装置。
  5. 管状端子の管状かしめ部に挿入された電線を、前記管状かしめ部をかしめて圧着接合した電線接続構造体であって、
    前記管状かしめ部の外周面に沿う先端面を有する複数の圧着子を、前記管状かしめ部の外周囲に配置し、複数の前記圧着子を前記管状かしめ部の周方向かつ径方向に移動させることにより、移動の終端において各圧着子の先端面で前記管状かしめ部の略全周囲を略隙間なく圧着して前記管状かしめ部と前記電線とを圧着したことを特徴とする電線接続構造体。
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