JP2014164947A - 管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体 - Google Patents
管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014164947A JP2014164947A JP2013034033A JP2013034033A JP2014164947A JP 2014164947 A JP2014164947 A JP 2014164947A JP 2013034033 A JP2013034033 A JP 2013034033A JP 2013034033 A JP2013034033 A JP 2013034033A JP 2014164947 A JP2014164947 A JP 2014164947A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric wire
- wire connection
- tube terminal
- tube
- strip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
- Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
Abstract
【課題】十分な強度を確保することが可能な構成を有する管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体を提供する。
【解決手段】管端子11は、条150をプレスして一体に成形された嵌合部20、トランジション部40及び電線接続部30を備え、電線接続部30が管先端を潰した先端32を備え、少なくとも先端32における条の厚さを厚くしてプレス成形される。
【選択図】図4
【解決手段】管端子11は、条150をプレスして一体に成形された嵌合部20、トランジション部40及び電線接続部30を備え、電線接続部30が管先端を潰した先端32を備え、少なくとも先端32における条の厚さを厚くしてプレス成形される。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えば自動車用ワイヤーハーネスのコネクターに使用される管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体に関する。
従来、自動車の車内配線では、多くの電気配線を必要とするため、複数の電線を束にして集合部品としたワイヤーハーネスが用いられている。このように自動車等に使用されるワイヤーハーネスでは、多芯コネクターに電線が接続された端子としての電線接続構造体が挿入されて、電気接続が確保されている。電線接続構造体には、端子のワイヤーバレルと呼ばれるU字型の電線接続部分に被覆が剥離された電線が圧着と呼ばれる工法でかしめられている。この種の電線接続構造体では、被覆を剥離した電線の表面が露出しているため、雨水等に晒されて腐食が発生しやすいという問題があった。このため、電線の腐食を防止するために、端子に電線を圧着した後に、電線の露出領域及びその近傍領域の全外周を樹脂材等の絶縁被覆部材によってモールド成形する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、モールド成形は圧着後に個々の圧着部に対して樹脂をモールドする作業を要するため、作業が煩雑になるとともに、ワイヤーハーネスの製造の工程が大きく増す等の課題があった。さらに、モールド成形によって、圧着部が肥大してしまい、各端子が装着されるコネクターハウジングのサイズを上げる必要が生じ、コネクターが大型化してしまうこととなり、ワイヤーハーネス全体を高密小型に成形することができなかった。
そのため、先端を潰して封止した管状の電線接続部に電線を挿入し、電線接続部と電線とを圧着した電線接続構造体が検討されているが、この構成では、潰された封止部の近傍に負荷がかかりやすく、強度の不足を呈する可能性がある。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、十分な強度を確保することが可能な構成を有する管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体を提供することを目的とする。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、十分な強度を確保することが可能な構成を有する管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、条をプレスして一体に成形された嵌合部、トランジション部及び電線接続部を備え、前記電線接続部が管先端を潰した封止部を備える管端子において、少なくとも封止部及びトランジション部のいずれかにおける前記条の厚さを厚くしてプレス成形したことを特徴とする。
上記構成において、前記封止部の下部の前記条の厚さを厚くしてプレス成形した構成としてもよい。さらに、前記管の下部全域の前記条の厚さを厚くしてプレス成形した構成としてもよい。
また、上記構成において、前記封止部の下部及び上部の前記条の厚さを厚くしてプレス成形した構成としてもよい。
また、前記嵌合部の後端の前記条の厚さを厚くしてプレス成形した構成としてもよい。
また、上記構成において、前記封止部の下部及び上部の前記条の厚さを厚くしてプレス成形した構成としてもよい。
また、前記嵌合部の後端の前記条の厚さを厚くしてプレス成形した構成としてもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明は、条をプレスして一体に成形された嵌合部、トランジション部及び電線接続部を備え、前記電線接続部が管先端を潰した封止部を備える管端子の製造方法において、少なくとも封止部及びトランジション部のいずれかにおける厚さが厚い条を準備する段階と、前記条をプレス成形する段階とを備えたことを特徴とする。
上記の方法において、前記準備する段階は、前記封止部の下部の厚さが厚い条を準備する方法としてもよい。さらに、前記準備する段階は、前記管の下部全域の厚さが厚い条を準備する方法としてもよい。
また、上記の方法において、前記準備する段階は、前記封止部の下部及び上部の厚さが厚い条を準備する方法としてもよい。
また、前記準備する段階は、前記嵌合部の後端の厚さが厚い条を準備する方法としてもよい。
また、上記の方法において、前記準備する段階は、前記封止部の下部及び上部の厚さが厚い条を準備する方法としてもよい。
また、前記準備する段階は、前記嵌合部の後端の厚さが厚い条を準備する方法としてもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明は、条をプレスして一体に成形された嵌合部、トランジション部及び電線接続部を備え、前記電線接続部が管先端を潰した封止部を備える管端子と、前記管端子の前記電線接続部に接続される電線とを備えた電線接続構造体において、前記管端子は、少なくとも封止部及びトランジション部のいずれかにおける前記条の厚さを厚くしてプレス成形されていることを特徴とする。
本発明によれば、管端子の封止部及びトランジション部の少なくともいずれかが厚くしてプレス成形されるため、管先端を潰した封止部の近傍における十分な強度を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明を適用した第1の実施形態にかかる電線接続構造体10を示す斜視図であり、図2は、電線接続構造体10の長手方向断面を示した断面図である。
電線接続構造体10は、図1に示すように、管端子11と、この管端子11に圧着結合される電線13とを備える。管端子11は、雌型端子の嵌合部20と電線接続部30とを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40を有する。管端子11は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)の基材で製造されている。なお、管端子11の基材は、銅または銅合金に限るものではなく、アルミニウムや鋼、またはこれらを主成分とする合金等を用いることもできる。
また、管端子11は、端子としての種々の特性を担保するために、例えば管端子11の一部あるいは全部にスズ、ニッケル、銀めっきまたは金等のめっき処理が施されていても良い。また、めっきのみならず、スズ等のリフロー処理を施しても良い。
<第1の実施形態>
図1は、本発明を適用した第1の実施形態にかかる電線接続構造体10を示す斜視図であり、図2は、電線接続構造体10の長手方向断面を示した断面図である。
電線接続構造体10は、図1に示すように、管端子11と、この管端子11に圧着結合される電線13とを備える。管端子11は、雌型端子の嵌合部20と電線接続部30とを有し、これらの橋渡しとしてトランジション部40を有する。管端子11は、導電性と強度を確保するために基本的に金属材料(本実施形態では、銅または銅合金)の基材で製造されている。なお、管端子11の基材は、銅または銅合金に限るものではなく、アルミニウムや鋼、またはこれらを主成分とする合金等を用いることもできる。
また、管端子11は、端子としての種々の特性を担保するために、例えば管端子11の一部あるいは全部にスズ、ニッケル、銀めっきまたは金等のめっき処理が施されていても良い。また、めっきのみならず、スズ等のリフロー処理を施しても良い。
電線13は、図2に示すように、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金性のアルミニウム素線14aを束ねたアルミニウム芯線14を、絶縁樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル)で構成する導体絶縁層(電線被覆)15で被覆して構成される。アルミニウム芯線14は、所定の断面積となるように、アルミニウム素線14aを撚って構成しているが、この形態に限定されるものではなく単線で構成しても良い。
なお、芯線を構成する金属材料は、高い導電性を有する金属であればよく、アルミニウムまたはアルミニウム合金の替わりに、銅または銅金属を用いても良い。
なお、芯線を構成する金属材料は、高い導電性を有する金属であればよく、アルミニウムまたはアルミニウム合金の替わりに、銅または銅金属を用いても良い。
管端子11の嵌合部20は、例えば雄型端子等の挿入タブの挿入を許容する雌型端子の嵌合部である。本発明において、この嵌合部の細部の形状は特に限定されない。すなわち、管端子11は、少なくともトランジション部40を介して電線接続部30を備えていれば良く、例えば嵌合部を有さなくても良いし、例えば嵌合部が雄型端子の挿入タブであっても良い。また、電線接続部30に他の形態に係る端子端部が接続された形状であっても良い。本明細書では、本発明の管端子11を説明するために便宜的に雌型ボックスを備えた例を示している。
電線接続部30は、管端子11と電線13とを圧着結合する部位である。電線接続部30の一端は、電線13を挿入することができる電線挿入口31を有し、他端(先端)32はトランジション部40に接続されている。電線接続部30のトランジション部40側の先端32は、詳細については後述するが、溶接等によって封止されており、トランジション部40側から水分等が浸入しないように形成されている。
管端子11の金属基材(銅または銅合金)とアルミニウム芯線14との接合部に水分が付着すると、両金属の起電力(イオン化傾向)の差からアルミニウム芯線14が腐食する。また、管端子11とアルミニウム芯線14とがアルミニウム同士であっても微妙な合金組成の違いによって、それらの接合部は腐食しやすい。
管端子11の金属基材(銅または銅合金)とアルミニウム芯線14との接合部に水分が付着すると、両金属の起電力(イオン化傾向)の差からアルミニウム芯線14が腐食する。また、管端子11とアルミニウム芯線14とがアルミニウム同士であっても微妙な合金組成の違いによって、それらの接合部は腐食しやすい。
本構成では、電線接続部30は、有底の管状に形成されることにより、外部より水分等の浸入が抑制され、管端子11と電線13との接合部の腐食を抑えることができる。なお、電線接続部30は、管状であれば腐食に対して一定の効果を得られるため、必ずしも長手方向に対して円筒である必要はなく、場合によっては楕円や矩形の管であっても良い。また、径が一定である必要はなく、長手方向で半径が変化していても良い。
電線接続部30では、電線接続部30をかしめて、電線接続部30を構成する金属基材と電線13とを圧着結合することにより、同時に電気的な接合を確保する。このように、電線接続部30では、かしめ接合により、電線接続部30の基材や電線(芯線)を塑性変形させて結合する。従って、電線接続部30は、かしめ接合をすることができるように肉厚を設計する必要があるが、人力加工や機械加工等で接合を自由に行うことができるので、特に限定されるものではない。
芯線に用いられるアルミニウムまたはアルミニウム合金は、銅及び銅合金と比較すると接触抵抗が高いため、接続に不安がある。このため、電線接続部30の内壁面には、電線挿入口31から挿入された電線13のアルミニウム芯線14と接触する位置に、電線の周方向に延びるセレーションと呼ばれる電線係止溝(不図示)が設けられている。また、電線13を電線挿入口31から電線接続部に挿入する際には、この電線係止溝により、被覆が剥離され露出したアルミニウム芯線14表面の酸化被膜が破られる構成であっても良い。
電線接続部30は、後述するように、銅または銅合金からなる条材(条)を平面展開した形状に打ち抜き、曲げ加工によって形成される。この場合、嵌合部20を一体に設けても良い。
次に、電線接続部30と嵌合部20とが一体に平面展開した形状に打ち抜かれて形成される場合の、電線接続構造体10の製造工程について説明する。
まず、本実施形態の比較例として、電線接続構造体10の製造工程の各段階を個別に行う場合について、図3を用いて説明する。なお、図3は、電線接続部30をモデル化して示した図である。
次に、電線接続部30と嵌合部20とが一体に平面展開した形状に打ち抜かれて形成される場合の、電線接続構造体10の製造工程について説明する。
まず、本実施形態の比較例として、電線接続構造体10の製造工程の各段階を個別に行う場合について、図3を用いて説明する。なお、図3は、電線接続部30をモデル化して示した図である。
図3(A)に示すように、まず、嵌合部20が一体化された平面状態の電線接続部30をプレスして、断面C字型に曲げる加工を行う。次に、図3(B)に示すように、断面C字型に曲げた電線接続部30のプレス断面33を、電線接続部30の上面側で長手方向に突合せ溶接して、筒状の電線接続部30を形成する。プレス断面の突合せ溶接には、ファイバーレーザー溶接が好ましいが、電子ビーム溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の溶接法でもかまわない。また、はんだ、ろう等、接続媒体を使っての接合でも良い。なお、ファイバーレーザー溶接では、焦点を極小なスポットに合わせ、高出力、連続照射なレーザー溶接を行うことができる。これにより、プレス断面の突き合せ部を確実に溶接することができる。
続いて、図3(C)に示すように、筒状の電線接続部30内を封止するために、電線接続部30のトランジション部40に接続される先端32を電線接続部30の底面側に向かって押し潰して、略平板状に塑性変形させる。なお、この参考例では、電線接続部30の上面側を突合せ溶接して、筒状の電線接続部30を形成する構成としたが、これに限らず、電線接続部30の底面側において突合せ溶接する構成であっても良い。
次に、図3(D)に示すように、潰した電線接続部30の先端32を横断方向に溶接して封止する。この加工により、電線接続部30は先端32において密閉された片側密閉管構造となる。
こうして、先端32が封止された管状の電線接続部30に、図3(E)に示すように、電線挿入口31から電線接続部30の内部に先端の被覆が剥離されアルミニウム芯線14が露出した電線13を挿入する。電線13は、ワイヤーストリッパーを用いて電線端部の導体絶縁層15を剥離してアルミニウム芯線14を露出させることができる。そして、この状態で電線13を、電線接続部30に差し込む。
こうして、先端32が封止された管状の電線接続部30に、図3(E)に示すように、電線挿入口31から電線接続部30の内部に先端の被覆が剥離されアルミニウム芯線14が露出した電線13を挿入する。電線13は、ワイヤーストリッパーを用いて電線端部の導体絶縁層15を剥離してアルミニウム芯線14を露出させることができる。そして、この状態で電線13を、電線接続部30に差し込む。
最後に、図3(F)に示すように、電線接続部30と電線13とを圧着して結合させる。電線接続部30と電線13とを圧着する場合には、アンビル及びクリンパ(不図示)等の治具を用いて強圧縮することで塑性変形させる。なお、電線接続部30では、アルミニウム芯線14を強圧縮して導通を維持する機能と、導体絶縁層15を圧縮して電線接続部30の内周面と電線13の外周面との間のシール性を維持する機能とが要求される。電線接続部30と電線13とを圧着させる際には、アンビル上にセットした電線接続部30に、上方からクリンパを下降させ、圧力を加えて、かしめる(圧着する)工法を取ることができる。なお、電線13は、電線接続部30に挿入された際に、導体絶縁層15の外周が電線接続部30の内周に密接する径寸法に形成され、電線接続部30と電線13との間のシール性が維持される構成であっても良い。
このように、電線接続構造体10の製造工程では、複数の段階を経て管端子11と電線13とが圧着結合される。そのため、工程数を減らすことで電線接続構造体10の生産効率の向上を図ることが要求されている。
図4は、管端子11を構成する板材である端子成形片101を条150から打ち抜くプレス工程の説明図である。図4(A)は管端子11の長手方向における断面図であり、(B)は条150から端子成形片101が打ち抜かれる態様を示す。
端子成形片101は、長手形状の金属板である条150をプレスにより打ち抜いて形成される。端子成形片101は、管端子11を平面展開した形状である。条150は、予め、銅(Cu)または銅と銅以外の金属を含む合金(以下、銅合金という)からなる薄板形状の地金に、錫(Sn)めっきが施され、テープ状にされたものである。地金として用いる銅合金は、例えば、銅の他にニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、錫、マグネシウム(Mg)等を含むものが挙げられる。錫めっきの下地として、ニッケルめっき、錫銅(Sn−Cu)めっき、無光沢錫めっきを施してもよい。即ち、錫めっきにより形成される層は、表面の錫めっき層と地金との間に、ニッケルめっき層、錫銅めっき層、無光沢錫めっき層等を含んでいてもよい。
端子成形片101は、長手形状の金属板である条150をプレスにより打ち抜いて形成される。端子成形片101は、管端子11を平面展開した形状である。条150は、予め、銅(Cu)または銅と銅以外の金属を含む合金(以下、銅合金という)からなる薄板形状の地金に、錫(Sn)めっきが施され、テープ状にされたものである。地金として用いる銅合金は、例えば、銅の他にニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、錫、マグネシウム(Mg)等を含むものが挙げられる。錫めっきの下地として、ニッケルめっき、錫銅(Sn−Cu)めっき、無光沢錫めっきを施してもよい。即ち、錫めっきにより形成される層は、表面の錫めっき層と地金との間に、ニッケルめっき層、錫銅めっき層、無光沢錫めっき層等を含んでいてもよい。
打ち抜き加工により、条150の長手方向に複数の端子成形片101が連続して並び、連結部164により連結された形状の連鎖端子が形成される。このプレス工程では、テープ形状の連結部164には各端子成形片101の位置に対応する位置決め穴165が連鎖端子とともに打ち抜かれる。
端子成形片101は、折り曲げ加工により嵌合部20を構成するボックス成形部111、電線接続部30を構成する管状成形部112、トランジション部40を構成するトランジション成形部113、及び、嵌合部20内のスプリングを構成するスプリング成形部114を有し、管状成形部112の末端が連結部164に繋がっている。
ボックス成形部111は複数回の折り曲げ加工により箱形に成形され、嵌合部20となる。また、スプリング成形部114は、ボックス成形部111に対する折り曲げ加工時に嵌合部20内に入り込むように曲げられて、嵌合部20内部で雄側のピン(図示略)を係止するスプリングとなる。
端子成形片101は、折り曲げ加工により嵌合部20を構成するボックス成形部111、電線接続部30を構成する管状成形部112、トランジション部40を構成するトランジション成形部113、及び、嵌合部20内のスプリングを構成するスプリング成形部114を有し、管状成形部112の末端が連結部164に繋がっている。
ボックス成形部111は複数回の折り曲げ加工により箱形に成形され、嵌合部20となる。また、スプリング成形部114は、ボックス成形部111に対する折り曲げ加工時に嵌合部20内に入り込むように曲げられて、嵌合部20内部で雄側のピン(図示略)を係止するスプリングとなる。
このように構成される管端子11、及び、管端子11を用いた電線接続構造体10は、電線接続部30の先端32を潰して封止するため、先端32における強度の不足を招かないようにしておくことが望ましい。そこで、本実施形態では、端子成形片101の一部に、他の部分より肉厚の肉厚部121を形成することによって、肉厚部121における十分な強度を確保する。
図5は、管端子11の先端32及びトランジション部40における構造を詳細に示す図であり、(A)は加工前の端子成形片101の平面図であり、(B)は管端子11の長手方向における断面図であり、(C)は先端32における横断面図である。なお、この図5及び以下に説明する図6〜図9においては、理解の便宜のため、平面図におけるスプリング成形部114、及び、断面図における嵌合部20内のスプリングについては図示を省略する。
図5は、管端子11の先端32及びトランジション部40における構造を詳細に示す図であり、(A)は加工前の端子成形片101の平面図であり、(B)は管端子11の長手方向における断面図であり、(C)は先端32における横断面図である。なお、この図5及び以下に説明する図6〜図9においては、理解の便宜のため、平面図におけるスプリング成形部114、及び、断面図における嵌合部20内のスプリングについては図示を省略する。
図5(A)に示すように、端子成形片101には、管状成形部112のトランジション成形部113側が肉厚部121とされている。肉厚部121は、端子成形片101を構成する他の部分(ボックス成形部111、管状成形部112、及びトランジション成形部113)よりも厚く、少なくとも、管状成形部112における肉厚部121以外の部分よりも厚い。
本実施形態では、管状成形部112の先端側の端は、トランジション成形部113と管状成形部112との境界115に達している。このため、境界115よりも電線挿入口31側の範囲A1において、電線接続部30が肉厚に形成されている。また、管状成形部112の幅方向、すなわち管状の電線接続部30とされた場合の周方向において、肉厚部121はその全体にわたって設けられている。
この端子成形片101を図3(A)〜(D)に示す方法で加工すると、先端32における断面は、図5(C)に示すように肉厚となる。プレス断面33(図3(B))をレーザー溶接して形成される溶接ビード37を図5(C)に図示する。また、接合面34は、電線接続部30を潰したことにより電線接続部30内の空間が封止された面である。
図5(C)において、溶接ビード37が形成された側、すなわち先端32の上側の厚さT1と、下側の厚さT1´とはほぼ同一の厚さとなっている。このため、先端32は他の部分よりも大幅に肉厚となっており、図3(C)の先端潰しの工程を経ても十分な強度が確保されている。
本実施形態では、管状成形部112の先端側の端は、トランジション成形部113と管状成形部112との境界115に達している。このため、境界115よりも電線挿入口31側の範囲A1において、電線接続部30が肉厚に形成されている。また、管状成形部112の幅方向、すなわち管状の電線接続部30とされた場合の周方向において、肉厚部121はその全体にわたって設けられている。
この端子成形片101を図3(A)〜(D)に示す方法で加工すると、先端32における断面は、図5(C)に示すように肉厚となる。プレス断面33(図3(B))をレーザー溶接して形成される溶接ビード37を図5(C)に図示する。また、接合面34は、電線接続部30を潰したことにより電線接続部30内の空間が封止された面である。
図5(C)において、溶接ビード37が形成された側、すなわち先端32の上側の厚さT1と、下側の厚さT1´とはほぼ同一の厚さとなっている。このため、先端32は他の部分よりも大幅に肉厚となっており、図3(C)の先端潰しの工程を経ても十分な強度が確保されている。
肉厚部121の形成方法は、例えば次の3通りが挙げられる。
方法1.条150において、肉厚部121に対応する位置に、条150の長手方向に伸びる肉厚部分を形成しておき、この条150を打ち抜き加工すれば図5(A)の端子成形片101が得られる。この肉厚部分は、例えば薄板を圧延してテープ状の条150を形成する際に、厚みに差を設けることで形成できる。
方法2.条150、または、条150を打ち抜いた後の端子成形片101に、肉厚部121に対応する位置に薄板を貼付し、または、所定の流動性を塗布し、若しくは所定の材料をめっきする等の方法により肉厚部121を形成する。肉厚部121の材料の種類は様々なものを用いることができ、例えば条150を構成する板材と同様の金属板や金属箔を用いてもよいし、条150の錫めっきや下地めっきの材料と同様の材料を用いてもよい。この材料は導体であることが好ましいが、絶縁体を用いたとしても、もともと存在する管状成形部112により導通が確保されるため、絶縁体(例えば、合成樹脂)を用いることも可能である。管端子11の製造にあたってレーザー溶接加工を施すことや、電線接続構造体10とした後の耐熱性を考慮して、肉厚部121は、金属材料を用いて形成することが好ましいといえる。
方法3.条150、または、条150から打ち抜いた端子成形片101に対して、肉厚部121以外の部分が薄くなるようにプレス加工を施す。
方法1.条150において、肉厚部121に対応する位置に、条150の長手方向に伸びる肉厚部分を形成しておき、この条150を打ち抜き加工すれば図5(A)の端子成形片101が得られる。この肉厚部分は、例えば薄板を圧延してテープ状の条150を形成する際に、厚みに差を設けることで形成できる。
方法2.条150、または、条150を打ち抜いた後の端子成形片101に、肉厚部121に対応する位置に薄板を貼付し、または、所定の流動性を塗布し、若しくは所定の材料をめっきする等の方法により肉厚部121を形成する。肉厚部121の材料の種類は様々なものを用いることができ、例えば条150を構成する板材と同様の金属板や金属箔を用いてもよいし、条150の錫めっきや下地めっきの材料と同様の材料を用いてもよい。この材料は導体であることが好ましいが、絶縁体を用いたとしても、もともと存在する管状成形部112により導通が確保されるため、絶縁体(例えば、合成樹脂)を用いることも可能である。管端子11の製造にあたってレーザー溶接加工を施すことや、電線接続構造体10とした後の耐熱性を考慮して、肉厚部121は、金属材料を用いて形成することが好ましいといえる。
方法3.条150、または、条150から打ち抜いた端子成形片101に対して、肉厚部121以外の部分が薄くなるようにプレス加工を施す。
このように、本実施形態の管端子11は、条150をプレスして一体に成形された嵌合部20、トランジション部40及び電線接続部30を備え、電線接続部30が管先端を潰した先端32(封止部)を備え、少なくとも先端32における条の厚さを厚くするように肉厚部121を設けてプレス成形されている。このため、この管端子11、及び、この管端子11を用いた電線接続構造体10は、先端32の近傍における十分な強度を確保することができる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明を適用した第2の実施形態における管端子11Aの先端32A及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図6(A)〜(C)の各図は図5(A)〜(C)に対応する。図6(A)は加工前の端子成形片102の平面図であり、(B)は管端子11Aの長手方向における断面図であり、(C)は先端32Aにおける横断面図である。図6の管端子11Aは管端子11に対応し、電線接続部30Aは電線接続部30に対応し、先端32Aは先端32に対応し、接合面34Aは接合面34に対応し、溶接ビード37Aは溶接ビード37に対応している。
図6は、本発明を適用した第2の実施形態における管端子11Aの先端32A及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図6(A)〜(C)の各図は図5(A)〜(C)に対応する。図6(A)は加工前の端子成形片102の平面図であり、(B)は管端子11Aの長手方向における断面図であり、(C)は先端32Aにおける横断面図である。図6の管端子11Aは管端子11に対応し、電線接続部30Aは電線接続部30に対応し、先端32Aは先端32に対応し、接合面34Aは接合面34に対応し、溶接ビード37Aは溶接ビード37に対応している。
第2の実施形態に係る端子成形片102は、端子成形片101の肉厚部121に代えて、肉厚部122を設けたものである。肉厚部122は、管状成形部112とトランジション成形部113との境界115を跨いで配置されている。このため、境界115を含んでトランジション部40Aと電線接続部30とに跨がる範囲A2では、肉厚部122により強度が増している。
また、肉厚部122の幅方向、すなわち電線接続部30Aの周方向におけるサイズは、境界115とほぼ同じである。このため、電線接続部30Aを潰して形成される先端32Aでは、図6(C)の断面図に示すように、接合面34Aの上側(溶接ビード37Aが形成された側)の厚みT2よりも下側の厚みT2´が厚い。すなわち、接合面34Aより上側の厚みT2は、端子成形片102の他の部分の厚みと変わらない。
この第2の実施形態によれば、先端32Aが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、先端32Aとトランジション部40とに跨がって肉厚部122が配置されているため、管端子11A全体として強度が高められている。
また、肉厚部122の幅方向のサイズを境界115とほぼ同じサイズとしたことにより、先端32Aにおいては、下側の厚さT2´が肉厚であるのに対し、上側の厚さT2が厚くなっていない。このため、先端32Aを上方からのレーザーにより溶接して封止する場合に、容易に、接合面34Aより上側が十分に溶かし込まれ、先端32Aにおいて確実に電線接続部30Aが封止されるので、溶接の時間を延長する等の対処は不要である。従って、先端32Aを封止する工程を変更せずに、強度を高めることができる。
また、肉厚部122の幅方向、すなわち電線接続部30Aの周方向におけるサイズは、境界115とほぼ同じである。このため、電線接続部30Aを潰して形成される先端32Aでは、図6(C)の断面図に示すように、接合面34Aの上側(溶接ビード37Aが形成された側)の厚みT2よりも下側の厚みT2´が厚い。すなわち、接合面34Aより上側の厚みT2は、端子成形片102の他の部分の厚みと変わらない。
この第2の実施形態によれば、先端32Aが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、先端32Aとトランジション部40とに跨がって肉厚部122が配置されているため、管端子11A全体として強度が高められている。
また、肉厚部122の幅方向のサイズを境界115とほぼ同じサイズとしたことにより、先端32Aにおいては、下側の厚さT2´が肉厚であるのに対し、上側の厚さT2が厚くなっていない。このため、先端32Aを上方からのレーザーにより溶接して封止する場合に、容易に、接合面34Aより上側が十分に溶かし込まれ、先端32Aにおいて確実に電線接続部30Aが封止されるので、溶接の時間を延長する等の対処は不要である。従って、先端32Aを封止する工程を変更せずに、強度を高めることができる。
<第3の実施形態>
図7は、本発明を適用した第3の実施形態における管端子11Bの先端32B及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図7(A)〜(C)の各図は図5(A)〜(C)に対応する。図7(A)は加工前の端子成形片103の平面図であり、(B)は管端子11Bの長手方向における断面図であり、(C)は先端32Bにおける横断面図である。図7の管端子11Bは管端子11に対応し、電線接続部30Bは電線接続部30に対応し、先端32Bは先端32に対応し、接合面34Bは接合面34に対応し、溶接ビード37Bは溶接ビード37に対応している。
図7は、本発明を適用した第3の実施形態における管端子11Bの先端32B及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図7(A)〜(C)の各図は図5(A)〜(C)に対応する。図7(A)は加工前の端子成形片103の平面図であり、(B)は管端子11Bの長手方向における断面図であり、(C)は先端32Bにおける横断面図である。図7の管端子11Bは管端子11に対応し、電線接続部30Bは電線接続部30に対応し、先端32Bは先端32に対応し、接合面34Bは接合面34に対応し、溶接ビード37Bは溶接ビード37に対応している。
第3の実施形態に係る端子成形片103は、端子成形片101の肉厚部121に代えて、肉厚部123を設けたものである。肉厚部123は、管状成形部112とトランジション成形部113との境界115を跨いで配置され、管状成形部112の末端すなわち電線挿入口31の位置に達している。このため、境界115を含んでトランジション部40と電線接続部30とに跨がり、電線挿入口31まで伸びる範囲A3で、肉厚部123により強度が増している。
また、肉厚部123の幅方向、すなわち電線接続部30Bの周方向におけるサイズは、境界115とほぼ同じである。このため、電線接続部30Bを潰して形成される先端32Bでは、図7(C)の断面図に示すように、接合面34Bの上側(溶接ビード37Bが形成された側)の厚みT3よりも下側の厚みT3´が厚い。すなわち、接合面34Bより上側の厚みT3は、端子成形片102の他の部分の厚みと変わらない。
この第3の実施形態によれば、先端32Bが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、トランジション部40の端部から電線接続部30Bの全体にわたって肉厚になっており、強度が高められている。
また、肉厚部123の幅方向のサイズを境界115とほぼ同じサイズとしたことにより、先端32Bにおいては、下側の厚さT3´が肉厚であるのに対し、上側の厚さT3が厚くなっていない。このため、先端32Bを上方からのレーザーにより溶接して封止する場合に、容易に、接合面34Bより上側が十分に溶かし込まれ、先端32Bにおいて確実に電線接続部30Bが封止されるので、溶接の時間を延長する等の対処は不要である。従って、先端32Bを封止する工程を変更せずに、強度を高めることができる。
また、肉厚部123の幅方向、すなわち電線接続部30Bの周方向におけるサイズは、境界115とほぼ同じである。このため、電線接続部30Bを潰して形成される先端32Bでは、図7(C)の断面図に示すように、接合面34Bの上側(溶接ビード37Bが形成された側)の厚みT3よりも下側の厚みT3´が厚い。すなわち、接合面34Bより上側の厚みT3は、端子成形片102の他の部分の厚みと変わらない。
この第3の実施形態によれば、先端32Bが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、トランジション部40の端部から電線接続部30Bの全体にわたって肉厚になっており、強度が高められている。
また、肉厚部123の幅方向のサイズを境界115とほぼ同じサイズとしたことにより、先端32Bにおいては、下側の厚さT3´が肉厚であるのに対し、上側の厚さT3が厚くなっていない。このため、先端32Bを上方からのレーザーにより溶接して封止する場合に、容易に、接合面34Bより上側が十分に溶かし込まれ、先端32Bにおいて確実に電線接続部30Bが封止されるので、溶接の時間を延長する等の対処は不要である。従って、先端32Bを封止する工程を変更せずに、強度を高めることができる。
<第4の実施形態>
図8は、本発明を適用した第3の実施形態における管端子11Cの先端32C及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図8(A)〜(C)の各図は図5(A)〜(C)に対応する。図8(A)は加工前の端子成形片104の平面図であり、(C)は管端子11Cの長手方向における断面図であり、(C)は先端32Cにおける横断面図である。図8の管端子11Cは管端子11に対応し、電線接続部30Cは電線接続部30に対応し、先端32Cは先端32に対応し、接合面34Cは接合面34に対応し、溶接ビード37Cは溶接ビード37に対応している。
図8は、本発明を適用した第3の実施形態における管端子11Cの先端32C及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図8(A)〜(C)の各図は図5(A)〜(C)に対応する。図8(A)は加工前の端子成形片104の平面図であり、(C)は管端子11Cの長手方向における断面図であり、(C)は先端32Cにおける横断面図である。図8の管端子11Cは管端子11に対応し、電線接続部30Cは電線接続部30に対応し、先端32Cは先端32に対応し、接合面34Cは接合面34に対応し、溶接ビード37Cは溶接ビード37に対応している。
第4の実施形態に係る端子成形片104は、端子成形片101の肉厚部121に代えて、肉厚部124を設けたものである。肉厚部124は、ボックス成形部111の端部から、管状成形部112の端部まで配置されている。このため、トランジション成形部113の全体が肉厚部124に含まれる。また、管状成形部112とトランジション成形部113との境界115も肉厚部124に含まれる。このため、嵌合部20から電線接続部30Cに跨がる範囲A4で、肉厚部124により強度が増している。肉厚部124の幅方向、すなわち電線接続部30Cの周方向におけるサイズは、端子成形片104の全体にわたっている。従って、嵌合部20の端部の全周、トランジション部40Cの全部、及び、電線接続部30Cの端部の全周にわたって肉厚になっている。このため、電線接続部30Cを潰して形成される先端32Cでは、図8(C)の断面図に示すように、接合面34Cの上側(溶接ビード37Cが形成された側)の厚みT4と下側の厚みT4´とが同様に厚くなっている。
この第4の実施形態によれば、先端32Cが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、トランジション部40の端部から電線接続部30Cの全体にわたって肉厚になっており、管端子11C全体として強度が高められている。
また、肉厚部124の幅方向のサイズを端子成形片104の幅とほぼ同じサイズとしたことにより、管端子11Cでは範囲A4の全周にわたって肉厚になっている。このため、図3(C)の先端潰しの工程を経ても十分な強度が確保され、例えば電線接続部30Cと嵌合部20との間に強い力が加わっても十分に耐えることができる。
この第4の実施形態によれば、先端32Cが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、トランジション部40の端部から電線接続部30Cの全体にわたって肉厚になっており、管端子11C全体として強度が高められている。
また、肉厚部124の幅方向のサイズを端子成形片104の幅とほぼ同じサイズとしたことにより、管端子11Cでは範囲A4の全周にわたって肉厚になっている。このため、図3(C)の先端潰しの工程を経ても十分な強度が確保され、例えば電線接続部30Cと嵌合部20との間に強い力が加わっても十分に耐えることができる。
<第5の実施形態>
図9は、本発明を適用した第3の実施形態における管端子11Dの先端32D及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図9(A)〜(D)の各図は図5(A)〜(D)に対応する。図9(A)は加工前の端子成形片105の平面図であり、(D)は管端子11Dの長手方向における断面図であり、(D)は先端32Dにおける横断面図である。図9の管端子11Dは管端子11に対応し、電線接続部30Dは電線接続部30に対応し、先端32Dは先端32に対応し、接合面34Dは接合面34に対応し、溶接ビード37Dは溶接ビード37に対応している。
図9は、本発明を適用した第3の実施形態における管端子11Dの先端32D及びトランジション部40における構造を詳細に示す図である。図9(A)〜(D)の各図は図5(A)〜(D)に対応する。図9(A)は加工前の端子成形片105の平面図であり、(D)は管端子11Dの長手方向における断面図であり、(D)は先端32Dにおける横断面図である。図9の管端子11Dは管端子11に対応し、電線接続部30Dは電線接続部30に対応し、先端32Dは先端32に対応し、接合面34Dは接合面34に対応し、溶接ビード37Dは溶接ビード37に対応している。
第5の実施形態に係る端子成形片105は、端子成形片101の肉厚部121に代えて、肉厚部125を設けたものである。肉厚部125は、管状成形部112とトランジション成形部113との境界115を跨いで配置されている。このため、境界115を含んでトランジション部40Dと電線接続部30とに跨がる範囲A5では、肉厚部125により強度が増している。
肉厚部125の幅方向、すなわち電線接続部30Dの周方向におけるサイズは、端子成形片105の全体にわたっている。従って、嵌合部20の端部の全周、トランジション部40Dの全部、及び、電線接続部30Dの端部の全周にわたって肉厚になっている。このため、電線接続部30Dを潰して形成される先端32Dでは、図9(D)の断面図に示すように、接合面34Dの上側(溶接ビード37Dが形成された側)の厚みT5と下側の厚みT5´とが同様に厚くなっている。
この第5の実施形態によれば、先端32Dが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、先端32Aとトランジション部40とに跨がって肉厚部125が配置されているため、管端子11D全体として強度が高められている。
また、肉厚部125の幅方向のサイズを管状成形部112の幅とほぼ同じサイズとしたことにより、先端32Dでは全周にわたって肉厚になっている。このため、図3(D)の先端潰しの工程を経ても十分な強度が確保され、例えば電線接続部30Dと嵌合部20との間に強い力が加わっても十分に耐えることができる。
肉厚部125の幅方向、すなわち電線接続部30Dの周方向におけるサイズは、端子成形片105の全体にわたっている。従って、嵌合部20の端部の全周、トランジション部40Dの全部、及び、電線接続部30Dの端部の全周にわたって肉厚になっている。このため、電線接続部30Dを潰して形成される先端32Dでは、図9(D)の断面図に示すように、接合面34Dの上側(溶接ビード37Dが形成された側)の厚みT5と下側の厚みT5´とが同様に厚くなっている。
この第5の実施形態によれば、先端32Dが肉厚であるため、十分な強度が確保されている。さらに、先端32Aとトランジション部40とに跨がって肉厚部125が配置されているため、管端子11D全体として強度が高められている。
また、肉厚部125の幅方向のサイズを管状成形部112の幅とほぼ同じサイズとしたことにより、先端32Dでは全周にわたって肉厚になっている。このため、図3(D)の先端潰しの工程を経ても十分な強度が確保され、例えば電線接続部30Dと嵌合部20との間に強い力が加わっても十分に耐えることができる。
なお、上記各実施形態では、条をプレスし、プレス断面を突合せ溶接して筒状の電線接続部30を形成する段階から、電線接続部30の先端32を溶接する段階までの工程を電線接続構造体10を製造する一連の工程として示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、条をプレスし、プレス断面を突合せ溶接して筒状の電線接続部30を形成する段階の工程を、管端子11の製造工程において実施し、電線接続部30に電線13を挿入する段階から、電線接続部30の先端32を溶接する段階までの工程をワイヤーハーネスの製造工程において実施する構成であっても良い。
10 電線接続構造体
11、11A〜11D 管端子
13 電線
20 嵌合部
30、30A〜30D 電線接続部
32、32A〜32D 先端(封止部)
40、40A〜40D トランジション部
101〜105 端子成形片
112 管状成形部
113 トランジション成形部
115 境界
121〜125 肉厚部
150 条
11、11A〜11D 管端子
13 電線
20 嵌合部
30、30A〜30D 電線接続部
32、32A〜32D 先端(封止部)
40、40A〜40D トランジション部
101〜105 端子成形片
112 管状成形部
113 トランジション成形部
115 境界
121〜125 肉厚部
150 条
Claims (11)
- 条をプレスして一体に成形された嵌合部、トランジション部及び電線接続部を備え、前記電線接続部が管先端を潰した封止部を備える管端子において、少なくとも封止部及びトランジション部のいずれかにおける前記条の厚さを厚くしてプレス成形したことを特徴とする管端子。
- 前記封止部の下部の前記条の厚さを厚くしてプレス成形したことを特徴とする請求項1記載の管端子。
- 前記管の下部全域の前記条の厚さを厚くしてプレス成形したことを特徴とする請求項2記載の管端子。
- 前記封止部の下部及び上部の前記条の厚さを厚くしてプレス成形したことを特徴とする請求項1記載の管端子。
- 前記嵌合部の後端の前記条の厚さを厚くしてプレス成形したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の管端子。
- 条をプレスして一体に成形された嵌合部、トランジション部及び電線接続部を備え、前記電線接続部が管先端を潰した封止部を備える管端子の製造方法において、少なくとも封止部及びトランジション部のいずれかにおける厚さが厚い条を準備する段階と、前記条をプレス成形する段階とを備えたことを特徴とする管端子の製造方法。
- 前記準備する段階は、前記封止部の下部の厚さが厚い条を準備することを特徴とする請求項6記載の管端子の製造方法。
- 前記準備する段階は、前記管の下部全域の厚さが厚い条を準備することを特徴とする請求項7記載の管端子の製造方法。
- 前記準備する段階は、前記封止部の下部及び上部の厚さが厚い条を準備することを特徴とする請求項6記載の管端子の製造方法。
- 前記準備する段階は、前記嵌合部の後端の厚さが厚い条を準備することを特徴とする請求項6乃至9の何れか一項記載の管端子。
- 条をプレスして一体に成形された嵌合部、トランジション部及び電線接続部を備え、前記電線接続部が管先端を潰した封止部を備える管端子と、前記管端子の前記電線接続部に接続される電線とを備えた電線接続構造体において、前記管端子は、少なくとも封止部及びトランジション部のいずれかにおける前記条の厚さを厚くしてプレス成形されていることを特徴とする電線接続構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013034033A JP2014164947A (ja) | 2013-02-24 | 2013-02-24 | 管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013034033A JP2014164947A (ja) | 2013-02-24 | 2013-02-24 | 管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014164947A true JP2014164947A (ja) | 2014-09-08 |
Family
ID=51615398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013034033A Pending JP2014164947A (ja) | 2013-02-24 | 2013-02-24 | 管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014164947A (ja) |
-
2013
- 2013-02-24 JP JP2013034033A patent/JP2014164947A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101505793B1 (ko) | 전선 접속 구조체의 제조방법 및 전선 접속 구조체 | |
EP2871718B1 (en) | Pressure-fixing terminal, connecting structure and connector | |
US9640877B2 (en) | Connection structure of crimp terminal with respect to wire | |
JP5465817B1 (ja) | 圧着端子、接続構造体及びコネクタ | |
WO2011118416A1 (ja) | 端子金具付き電線及びその製造方法 | |
JP6513570B2 (ja) | 端子、ワイヤハーネス、端子と被覆導線の接続方法およびワイヤハーネス構造体 | |
JP2016129149A (ja) | 電線接続構造体 | |
CN108028097A (zh) | 带端子的电线以及布线模块 | |
JP2003338350A (ja) | 端子接続方法及び端子接続構造 | |
WO2015068392A1 (ja) | 接続端子及び電線アッセンブリ | |
JP2014164946A (ja) | 端末絶縁剥離電線、及び、電線接続構造体 | |
JP6219039B2 (ja) | 溶接方法、管端子、管端子の製造方法、電線接続構造体、及び、電線接続構造体の製造方法 | |
KR102000372B1 (ko) | 전선 접속 구조체의 제조방법, 및 전선 접속 구조체 | |
JP6147232B2 (ja) | 端子付き電線の製造方法 | |
KR20150120846A (ko) | 전선 접속 구조체, 전선 접속 구조체의 제조 방법, 전선 접속 구조체를 구비한 커넥터, 및 압착용 금형 | |
JP6007125B2 (ja) | 電線接続構造体の製造方法 | |
JP5787919B2 (ja) | 端子、及び、電線接続構造体 | |
JP2014164947A (ja) | 管端子、管端子の製造方法、及び、電線接続構造体 | |
JP6005012B2 (ja) | ワイヤハーネス、および、ワイヤハーネスの製造方法 | |
JP2016051663A (ja) | 端子付電線及び端子付電線の製造方法 | |
JP2014164870A (ja) | 圧着端子、接続構造体、コネクタおよび圧着端子の製造方法 | |
JP2014164949A (ja) | 電線接続構造体の製造方法 | |
JP2014164948A (ja) | 電線接続構造体の製造方法 | |
JP5871434B2 (ja) | 管端子の製造方法 | |
JP6133080B2 (ja) | 圧着端子、圧着端子の製造方法、電線接続構造体、並びに電線接続構造体の製造方法 |