JP5787171B2 - 遮蔽壁貫通配管の閉塞方法 - Google Patents

遮蔽壁貫通配管の閉塞方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射能レベルの高い原子炉本体等を遮蔽する放射線遮蔽壁を貫通するように設置された配管を閉塞するための遮蔽壁貫通配管の閉塞方法に関する。
原子力発電所では、圧力容器や格納容器からなる原子炉本体が設置されたエリア等、放射能レベルの高いエリアを外部から遮蔽するため、このエリアを放射線遮蔽壁で仕切った構成が採用されている。そのため、該エリアの内外空間に設置された機器同士を連通するガスダクト等の配管は、遮蔽壁を貫通して設けられている(例えば、特許文献1参照)。
このような原子力発電所を廃炉にする場合や定期検査を行う場合には、気密性を確保して放射能漏れを防止するため、上記のような配管を所望の位置で気密に閉塞する必要があり、一般的には、配管各部にある既設バルブを閉止すれば配管内の閉塞が可能な仕組みが設けられている。
特開2005−241527号公報
ところが、現状では、古い原子力発電所の場合や、既設バルブで対応できない予期せぬ箇所で配管内の気密確保が要求された場合の対応方法は提供されていない。配管内からアクセスして直接的に配管内を閉塞する方法も考えられるが、作業者の受ける被曝量の問題がある。また、遠隔解体装置を用いて配管の閉塞作業を行うことも考えられるが、現段階ではこのような機能を有した最適な装置が開発されていない。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、放射線遮蔽壁を貫通する配管を所望の位置で容易に閉塞することができる遮蔽壁貫通配管の閉塞方法を提供することを目的とする。
本発明に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法は、放射線遮蔽壁を貫通する配管を閉塞するための遮蔽壁貫通配管の閉塞方法であって、前記配管の一部に開口部を形成し、収縮させた状態の袋体を前記開口部から配管内へと挿入する工程と、前記配管内に挿入した袋体内に流体を注入して膨張させることで、前記袋体を配管内面に密着させて該配管内を閉塞する工程とを有することを特徴とする。
このような方法によれば、放射線遮蔽壁を貫通する配管の閉塞したい部位の近傍に開口部を形成し、そこから袋体を挿入して膨張させるだけで該配管内を閉塞し気密することができるため、古い原子力発電所や既設バルブで対応できない予期せぬ箇所であっても、放射線遮蔽壁を貫通する配管を所望の箇所で容易に気密に閉塞することができ、例えば、原子炉設備を廃炉にする解体作業や定期検査等の別作業時に、配管から放射線漏れを生じることを防止して、作業を円滑に実施することができる。
前記袋体を膨張させる流体として、前記袋体内への注入後に固型化する材料を用いると、液体をそのまま袋体内に貯留しておく場合に比べて、配管内をより安定して閉塞することができ、仮に袋体が破損した場合であっても気密性に影響が出ることがなく、配管を長期に渡り安定して閉塞することができる。
前記袋体を膨張させる流体として、モルタル、重量モルタル及び水のいずれかを用いることが、取り扱い性やコスト面からも好ましい。
前記流体として前記水を用いる場合に、前記配管内を閉塞する工程の後、前記袋体内に注入した水を吸引除去してから前記袋体を前記配管内から撤去する工程を行い、その後、前記開口部を閉止する工程を行うようにしてもよい。そうすると、定期検査等の別作業が完了し、配管の閉止要求が解除された後は、袋体内の水を吸水除去するだけで該袋体を配管外へと容易に撤去することができるため、定期検査のように配管内を一時的に閉塞したい場合等に特に有効である。
前記流体として前記水を用いる場合に、前記配管内を閉塞する工程の後、前記袋体内に注入した水を氷結させる工程と、該氷結させた氷を溶解し、吸引除去してから前記袋体を前記配管内から撤去する工程とを行い、その後、前記開口部を閉止する工程を行うようにしてもよい。すなわち、水を袋体内で氷結させて固型化させることにより、水をそのまま袋体内に貯留させておく場合に比べて、一層安定した状態で配管を気密に閉塞することが可能となる。しかも、定期検査等の別作業が完了し、配管の閉止要求が解除された後は、袋体内の氷を融解させるだけで吸水除去して該袋体を容易に撤去することができるため、例えば、定期検査のように配管内を一時的に閉塞したい場合等に特に有効である。
本発明によれば、放射線遮蔽壁を貫通する配管の閉塞したい部位の近傍に開口部を形成し、そこから袋体を挿入して膨張させるだけで該配管内を閉塞し気密することができるため、古い原子力発電所や既設バルブで対応できない予期せぬ箇所であっても、放射線遮蔽壁を貫通する配管を所望の箇所で容易に気密に閉塞することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法を適用する原子炉設備の構成例を示す説明図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図3は、配管の一部に作業設備を設置し、開口部を形成した状態を示す説明図である。 図4は、図3に示す状態から、開口部を通して配管内へとバルーンを挿入した状態を示す説明図である。 図5は、図4に示す状態から、下側のバルーンチューブに流体を流入させて膨張させた状態を示す説明図である。 図6は、図5に示す状態から、上側のバルーンチューブに流体を流入させて膨張させた状態を示す説明図である。 図7は、本発明の第2の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、本発明の第3の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、バルーン内の水を凍結する氷結設備を設置した状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法を適用する原子炉設備10の構成例を示す説明図である。
図1に示すように、原子炉設備10は、原子炉圧力容器12と、原子炉圧力容器12を囲繞する原子炉格納容器14とを有する原子炉本体16を備え、この原子炉本体16をコンクリート製等で構成される原子炉建屋18内に設けて構成されている。原子炉本体16の周囲は、原子炉建屋18の一部を構成する放射線遮蔽壁(遮蔽壁)20によって覆われており、この放射線遮蔽壁20により、その内側(原子炉本体16側)で放射能レベルの高い放射能汚染領域と、その外側で放射能汚染のない又は少ないクリーン領域とが仕切られている。
放射線遮蔽壁20には、複数(図1では4本)の配管22a、22b、22c、22dが貫通している。各配管22a〜22dは、例えば、放射線汚染領域内にある原子炉本体16と、クリーン領域にある機器24、26(例えば、熱交換器)とを連通するためのガスダクトである。
本実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法は、例えば、このように放射線汚染領域をクリーン領域から隔離する放射線遮蔽壁20を貫通している配管22aを、所望の位置で気密に閉塞するために有効に用いられる。以下では、配管22aを放射線遮蔽壁20の壁面近辺(図1中で破線丸印で囲む部分)で閉塞する場合を例示して、第1〜第3の実施形態とその変形例について説明する。
先ず、第1の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法について、図2のフローチャートと図3〜図6の動作説明図とを用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法の手順の一例を示すフローチャートである。また、図3〜図6は、第1の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法による配管22aの閉塞手順の一例を示す動作説明図である。
図2中のステップS1において、先ず、配管22aの一部、ここでは放射線遮蔽壁20の外側(原子炉本体16側とは反対側)の壁面付近に開口部28を貫通形成する(図3参照)。例えば、配管22aが板厚22mmで直径1800mmの炭素鋼の場合に、開口部28は一辺が500mm程度の正方形として配管22aの一面を切断するとよい。
このような開口部28の形成に先立ち、開口部28を形成する部位周辺の作業エリアとなる場所に作業設備、例えば、作業床30、遮蔽板32、バリア34及び換気設備36を設置しておく。作業床30は配管22aの上面上に敷設され、遮蔽板32は放射線遮蔽壁20の外側面に密着するように設けられる。バリア34は、配管22a内のガスが開口部28から外部に漏れ出すことを防止するために、開口部28外側の空間を囲む遮蔽部材であり、その内部のガスが換気設備36によって換気される。
続いて、図4に示すように、収縮させて丸めた(又は折り畳んだ)状態のバルーン(袋体、閉止バルーン)40を開口部28から配管22a内へと挿入した後(ステップS2)、図示しないコンプレッサ等を用いてバルーン40内に空気を圧送し、バルーン40をある程度膨らませて所望の閉塞位置に設置する(ステップS3)。
バルーン40は、完全に膨らんだ状態で配管22aの内部空間形状に合致する形状(例えば、円柱形状)に製作された柔軟な袋状部材である(図6参照)。バルーン40は、内部に膨張(拡張)用の流体(本実施形態では、モルタル)を注入していない状態では、収縮させてコンパクトに丸めた状態とすることができる。従って、上記ステップS2では、丸めた状態のバルーン40を小さな開口部28から配管22a内へと容易に挿入することができる。なお、上記ステップS3は、コンパクトに畳まれた状態のバルーン40内に、流体注入用の注入ホース42a、42bを用いて空気を圧送することにより、バルーン40を配管22a内である程度広げて所定位置に設置し、次工程の流体(モルタル)注入を円滑に実施することができる状態とするための工程である。換言すれば、バルーン40が幾重にも折り畳まれた状態等で膨張用の流体を注入しても、バルーン40を円滑に膨張させることが難しいことがあり、このため、本実施形態ではバルーン40内に空気を送り込むことにより、バルーン40が丸まった状態を解消して平坦に延びた状態とし、次の流体流入に備えている。
バルーン40の材質は、特に限定されないが、ウレタン、例えば、分子内にウレタン結合(−NHCOO−)を持つ高分子化合物である熱可塑性ポリウレタン(ポリエーテル系。例えば、軟化温度150℃、引火点240℃、比重約1.1)を用いるとよく、その組成は、例えば、(−O−R’−OCO−NH−R−NHCO−)n、となる。ここで、R’は、ポリエーテル(エーテル結合−O−)である。
バルーン40の形状は、閉塞する配管22aの内部空間形状に合わせて適宜設計すればよいが、本実施形態では、完全に膨らんだ状態で円柱形状となるものであり、さらに、断面半円形の2本のチューブ状の袋体であるバルーンチューブ40a、40bを上下に貼り合わせ又は一体的に成形した構造としている(図4〜図6参照)。すなわち、一方の注入ホース42aが一方のバルーンチューブ40aに連通され、他方の注入ホース42bが他方のバルーンチューブ40bに連通されている。勿論、バルーン40は、1本のバルーンチューブのみで構成されたものであってもよく、さらには、球形状のもの等であってもよく、要は、収縮して開口部28から配管22a内へと容易に挿入でき、しかも配管22a内で確実に膨張して該配管22aの内面に密着し、該配管22a内でのガスの流通を遮断し得るように気密に閉塞できる形状であればよい。
図2に戻り、ステップS4では、配管22a内の所定位置に配置されたバルーン40内へと、図示しないモルタルポンプと注入ホース42a、42bを用いて、膨張用の流体であるモルタルを注入する(図5及び図6参照)。これにより、バルーン40が完全に膨張し、配管22aの内面全周に密着することで該配管22a内が気密な状態で閉塞される(図6参照)。
本実施形態では、上記のように、2本のバルーンチューブ40a、40bを用いた上下2段構造のバルーン40を用いているため、先ず、一方の注入用ホース42aを用いて下側のバルーンチューブ40a内にモルタルを注入し(図5参照)、続いて、他方の注入用ホース42bを用いて上側のバルーンチューブ40b内にモルタルを注入する(図6参照)。このようにバルーン40を上下2段に構成し、下側のバルーンチューブ40aから順にモルタルを注入すると、注入時の重力の影響によってバルーン40が歪んだ状態で膨張し、配管22a内を完全に閉塞することができなくなるような不具合の発生を可及的に抑制することができ、また経年的な自重による潰れも少ない。
バルーン40内に注入されたモルタルが凝結することで配管22a内が内部が固型状となったバルーン40によって完全に閉塞されるため、続くステップS5では、注入ホース42a、42bを撤去し、開口部28を完全閉止する。開口部28の閉止は、配管22aと同質材料の板材等を溶接等によって接合すればよい。これにより、配管22a内には、内部でモルタルが凝結して固型状となったバルーン40が配管通路を気密に閉塞した状態で設置される。
そこで、ステップS6では、バルーン40の挿入・膨張のために用いた作業設備、例えば、作業床30、遮蔽板32、バリア34及び換気設備36等を撤去し、その後、ステップS7では、原子炉本体16側から配管22aを介して放射能漏れが生じることを阻止した状態で、原子炉設備10を廃炉にする作業や所定機器の定期検査等の別作業を実施することができる。
以上のように、第1の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法によれば、放射線遮蔽壁20を貫通する配管22a(22b〜22d)の一部に開口部28を形成し、収縮させた状態のバルーン40を開口部28から配管22a内へと挿入する工程(ステップS1、S2)と、配管22a内に挿入したバルーン40内に流体であるモルタルを注入して膨張させることで、バルーン40により配管22a内を閉塞する工程(ステップS4)とを有する。
すなわち、配管22aの閉塞したい部位の近傍に開口部28を形成し、そこからバルーン40を挿入して膨張させるだけで配管22a内を閉塞し気密することができるため、古い原子力発電所や既設バルブで対応できない予期せぬ箇所であっても、放射線遮蔽壁20を貫通する配管22aを所望の箇所で容易に閉塞することができ、例えば、原子炉設備10を廃炉にする解体作業や定期検査等の別作業時に、配管22aから放射線漏れを生じることを防止して、作業を円滑に実施することができる。
この際、バルーン40の膨張用の流体としてモルタルを用いることにより、モルタルは水より密度が大きいため、配管22a内で高い放射線遮蔽効果を得ることができ、作業従事者の被曝量も低減することができる。しかも、注入後にモルタルが凝結し固型化するため、配管22a内を安定して閉塞することができ、その後バルーン40が破損しても気密性に影響が出ることがなく、配管22aを長期に渡り安定して閉塞することができる。
なお、バルーン40の膨張用の流体としては、通常のモルタルに代えて、重量モルタルを用いることも有効である。モルタルよりも密度の大きい重量モルタルを用いることにより、配管22a内での放射線遮蔽効果を一層向上させることができる。
次に、第2の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法について、図7のフローチャートを用いて説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図7中のステップS11〜S13は、上記第1の実施形態での図2中のステップS1〜S3と同様な工程であるため、詳細な説明は省略する。
図7中のステップS14では、配管22a内の所定位置に配置されたバルーン40内へと、注入ホース42a、42bを用いて膨張用の流体である水を注入する。これにより、バルーン40が完全に膨張し、配管22aの内面全周に密着することで該配管22a内が気密な状態で閉塞される(図5及び図6参照)。
バルーン40内に水が注入されることで配管22a内がバルーン40によって完全に閉塞されるため、続くステップS15では、作業床30、遮蔽板32、バリア34及び換気設備36等の作業設備を撤去し、ステップS16において、開口部28を一次閉止する。すなわち、例えば、注入ホース42a、42b等を開口部28に挿通させた状態のまま、開口部28を仮閉止しておく。
ステップS17では、開口部28の一次閉止に用いた溶接設備等の作業設備を撤去し、その後、ステップS18において、配管22aがバルーン40によって閉塞され、放射能漏れが防止されたた状態で、当該原子炉設備10の所定機器の定期検査等の別作業を実施する。
ステップS18での定期検査等の別作業が完了し、配管22aの閉止(閉塞)要求が解除されると、次に、ステップS19を実行し、注入時と反対の手順によってバルーン40内の水を注入ホース42a、42b等を用いてポンプアップ(吸水)し、バルーン40内を空にする。
そして、ステップS20では、水が抜かれて収縮したバルーン40を開口部28から撤去し、さらにステップS21では、注入ホース42a、42bを撤去した後、開口部28を完全閉止する。
以上のように、第2の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法によれば、バルーン40の膨張用の流体として水を用いることにより、モルタルに比べてその取り扱いが容易であると共に、コストも低減することができつつ、配管22a内で十分な放射線遮蔽効果を得ることができる。また、水を用いることにより、ステップS18での別作業が完了し、配管22aの閉止要求が解除された後は、バルーン40内の水を吸水除去してバルーン40を容易に撤去することができるため、例えば、定期検査のように配管22a内を一時的に閉塞したい場合等に特に有効である。
次に、第3の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法について、図8のフローチャートを用いて説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図8中のステップS31〜S34は、上記第2の実施形態での図7中のステップS11〜S14と同様な工程であるため、詳細な説明は省略する。
この場合には、図8中のステップS35において、ステップS34でバルーン40内に注入された水を氷結するための氷結設備50(図9参照)を設置し、ステップS36において、バルーン40内の水を氷結させる。これにより、バルーン40が完全に膨張した状態で内部には固型化した氷が生成され、配管22a内を完全に閉塞することができる。
氷結設備50は、バルーン40内に注入した水を氷結できる装置であればよく、例えば、図9に示すように、バルーン40内に設置される凍結管52a、52bと、配管22a外に設置される冷凍機54と、これら凍結管52a、52bと冷凍機54との間を接続し、氷結用の媒体(ブライン)を流通させるホース56とから構成される。このような氷結設備50による水の氷結方法としては、例えば、先ず、バルーン40への注入前の水を図示しない冷却装置等により5℃程度まで冷却しておく。次いで、バルーン40、つまりバルーンチューブ40a、40b内にそれぞれ凍結管52a、52bをセットした状態で、バルーン40を開口部28から配管22a内へと挿入する。この際、凍結管52a、52bは、配管22a外に設置された冷凍機54とホース56によって接続しておく。次に、バルーン40内に水を注入した後、冷凍機54により凍結管52a、52bを介してバルーン40内の水の冷却を開始する。水が凍結した状態で、凍結管52a、52bはバルーン40内に残置すればよい。
バルーン40内に氷が生成されることで配管22a内がバルーン40によって気密に閉塞されるため、続くステップS37では、作業床30、遮蔽板32、バリア34及び換気設備36等の作業設備を撤去し、ステップS38において、開口部28を一次閉止する。すなわち、例えば、注入ホース42a、42b等を開口部28に挿通させた状態のまま、開口部28を仮閉止しておく。
ステップS39では、開口部28の一次閉止に用いた溶接設備等の作業設備を撤去し、その後、ステップS40において、配管22aがバルーン40によって閉塞され、放射能漏れが防止された状態で、当該原子炉設備10の所定機器の定期検査等の別作業を実施する。
ステップS40での定期検査等の別作業が完了し、配管22aの閉止要求が解除されると、次に、ステップS41を実行してバルーン40内の氷を融解し、続いて、ステップS42において、注入時と反対の手順によってバルーン40内の水を注入ホース42a、42b等を用いてポンプアップ(吸水)し、バルーン40内を空にする。
そこで、ステップS43では、水が抜かれて収縮したバルーン40を開口部28から撤去し、さらにステップS44では、注入ホース42a、42bを撤去し、開口部28を完全閉止する。
以上のように、第3の実施形態に係る遮蔽壁貫通配管の閉塞方法によれば、バルーン40の膨張用の流体として水を用い、この水をバルーン40内で氷結させることにより、バルーン40内を固型化させることができるため、水をそのままバルーン40内に貯留させておく場合に比べて、取り扱い容易性とコスト低減効果は維持しつつ、一層安定した状態で配管22aを気密に閉塞することが可能となる。また、ステップS40での別作業が完了し、配管22aの閉止要求が解除された後は、バルーン40内の氷を融解させるだけで吸水除去し、バルーン40を容易に撤去することができるため、例えば、定期検査のように配管22a内を一時的に閉塞したい場合等に特に有効である。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、バルーン40を膨張するための流体としては、上記のモルタル、重量モルタル、水以外のものを用いてもよいが、ある程度の放射線遮蔽性能を持つ材料を用いることが好ましく、さらに注入時に液体状であり注入後に固型化し得る材料を用いることが一層好ましい。
10 原子炉設備
16 原子炉本体
20 放射線遮蔽壁
22a〜22d 配管
28 開口部
40 バルーン
40a、40b バルーンチューブ
42a、42b 注入ホース

Claims (1)

  1. 放射線遮蔽壁を貫通する配管を閉塞するための遮蔽壁貫通配管の閉塞方法であって、
    前記配管の一部に開口部を形成し、収縮させた状態の袋体を前記開口部から配管内へと挿入する工程と、
    前記配管内に挿入した袋体内にを注入して膨張させることで、前記袋体を配管内面に密着させて該配管内を閉塞する工程と、
    を有し、
    前記配管内を閉塞する工程の後、前記袋体内に注入した水を氷結させる工程と、該氷結させた氷を溶解し、吸引除去してから前記袋体を前記配管内から撤去する工程とを行い、その後、前記開口部を閉止する工程を行うことを特徴とする遮蔽壁貫通配管の閉塞方法。
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