JP5146755B2 - 配管切断方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、固定ダイスと、この固定ダイスに対して油圧シリンダによって接離する可動ダイスとを備え、それら両ダイスで配管の所定箇所を圧着可能とした圧着処理機を使用し、配管の所定の3箇所を圧着した後、中央の圧着部を切断、分離することで、配管の切断端部が前記中央でない圧着部によって塞がれた状態とした配管の切断方法について記載されている。
すなわち、上述した原子炉本体に取り付けられている配管では外径寸法が2m程度となるものがあり、このような大口径の配管に上述した特許文献1の圧着処理機を適用すると、その装置が大型となってしまう。つまり、大型の圧着処理機を配管周りに配置することが困難な場合があり、適用可能な配管径寸法が制限されるという問題があった。
また、この圧着処理機は異なる外径寸法や断面形状の配管に適用することが難しいことから、切断する配管形状に合った圧着処理機をその都度製作する必要があり、汎用性といった面で欠点があった。
また、配管の外径寸法、断面形状に合わせて袋体の大きさや、流体の袋体内への注入量を調整することで、いかなる外径寸法、断面形状の配管にも対応すること可能であり、汎用性に優れるという効果を奏する。
図1は本発明の実施の形態による配管切断方法によって切断される配管の一部を示す水平断面図、図2(a)〜(e)は配管切断手順を示す図、図3は図2(b)に示すA−A線断面図である。
図1に示すように、この配管1は、原子力発電所に備えられている原子炉本体2(放射線源)の内部に連通して取り付けられており、外径寸法が例えば2m程度の円形断面の鋼管である。原子炉本体2は、内部エネルギーをガンマ線(以下、放射線Pという。なお、この放射線Pは、アルファ線、ベータ線、中性子線を含む。)として放出しており、この原子炉本体2に連通する配管1内には管軸方向に沿って原子炉本体2側から離れる方向に向かって放射線Pが直進した状態となっている。
なお、図1に示す破線は、本実施の形態による配管1の切断位置Tを示しており、原子炉本体2の近傍位置となっている。
ここで、配管1において、原子炉本体2側を「上流側」とし、その反対側を「下流側」として以下説明する。
図2(a)に示すように、配管1の側面1aの切断位置Tより上流側の位置に、後述する膨張前の袋体4が入るだけの小さい貫通孔3を空けるとともに、この貫通孔3から伸縮性を有する袋体4を配管1内に挿入する。配管1に形成される貫通孔3の大きさとしては、例えば直径2mの配管1において、直径50mm程度とされる。なお、本実施の形態の放射線Pは上述したように直進性を有するガンマ線であることから、貫通孔3からの配管1の外部に漏出する放射線Pの量は直進方向に放出される量に比べて少ない状態となっている。
ここで、放射線遮蔽材6(流体)は、時間の経過に従って硬化することのない流動性を有する材料であって、例えばホウ素、グリセリン、或いは水などの流体を使用することができる。
注入ノズル5は、貫通孔3の孔寸法より小さな管径をなし、その基端側が放射線遮蔽材6を送出するための図示しない注入ポンプに接続されている。
これにより、配管通路が閉塞され、配管1内の放射線Pが膨張した袋体4によって遮蔽されるので、袋体4より下流側(切断位置T側)への漏出が防がれた状態となる。
このように、本配管切断方法では、貫通孔3に袋体4が介在しないので、貫通孔3の閉塞作業時に袋体4の閉止処理が不要となり、作業の簡略化を図ることができるうえ、袋体4が経年劣化等を起こすことによって内部の放射線遮蔽材6が配管1内に流出するといった不具合を防ぐことができる。
また、配管1の外径寸法、断面形状に合わせて袋体4の大きさや、放射線遮蔽材6の袋体4内への注入量を調整することで、いかなる外径寸法、断面形状の配管にも対応すること可能であり、汎用性に優れるという効果を奏する。
図4は実施の形態の変形例による配管切断の完了状態を示す図であって、図2(e)に対応する図である。
図4に示すように、本変形例では、貫通孔3を閉塞するときに、袋体4を配管1内に残置させておく方法である。つまり、膨張した状態を維持させた袋体4を配管1内に残置させた状態で、貫通孔3を閉塞することで、蓋部材7と袋体4による二重の遮蔽構造となることから、配管1内の放射線Pの漏出をより確実に防止することができる。
例えば、本実施の形態では配管1が取り付けられる対象を原子力発電所の原子炉本体2としているが、これに限定されることはなく、内部に高い放射線源を有する物体を対象とすることができる。
また、本実施の形態では配管1の断面形状が円形断面をなし、その外径寸法が2m程度としているが、とくに切断対象となる配管の外径寸法、断面形状に制限はなく、例えば矩形状や外径寸法が50cm程度の小口径の配管であってもかまわない。
1a 側面
1b 配管内面
1c 開口
2 原子炉本体(放射線源)
3 貫通孔
4 袋体
5 注入ノズル
6 放射線遮蔽材(流体)
7 蓋部材
8 閉塞材
P 放射線
T 切断位置
Claims (4)
- 放射線源に連通する配管を切断するための配管切断方法であって、
配管の切断位置より放射線源側の側面に貫通孔を空けるとともに、該貫通孔より伸縮性を有する袋体を前記配管内に配置する工程と、
前記袋体内に流体を流入させて膨張させ、その袋体を配管内面に全周にわたって液密に接触させて配管通路を閉塞させる工程と、
前記切断位置で前記配管を切断する工程と、
その切断した開口に蓋部材を取り付けるとともに、前記貫通孔を閉塞する工程と、
を有することを特徴とする配管切断方法。 - 前記流体を前記袋体内に注入するための注入ノズルを、前記袋体に挿入させることを特徴とする請求項1に記載の配管切断方法。
- 前記貫通孔を閉塞するときに、前記袋体を前記配管内から取り除くことを特徴とする請求項1又は2に記載の配管切断方法。
- 前記貫通孔を閉塞するときに、前記袋体を配管内に残置させておくことを特徴とする請求項1又は2に記載の配管切断方法。
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JP2008192423A JP5146755B2 (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 配管切断方法 |
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