JP5786746B2 - 資源配分評価指標提示方法、資源配分評価指標提示装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

資源配分評価指標提示方法、資源配分評価指標提示装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、資源配分評価指標提示方法、資源配分評価指標提示装置、及びコンピュータプログラムに関し、特に、複数の工場への資源の配分を評価するために用いて好適なものである。
鉄鋼業における製鋼工場では、高炉で生産された銑鉄に対して一次精錬、二次精錬、及び連続鋳造等を行って「スラブ、ブルーム、ビレット」といった鋼片(半製品)を生産する。鋼片は、大形工場、鋼片工場、線材工場、厚板工場、熱延工場といった複数の熱間工場や、他の製鉄所に配分される。各熱間工場や製鉄所は、配分された鋼片に対して圧延等の加工を行い、鉄鋼製品を生産する。この際、各熱間工場や製鉄所において、高炉で生産され、製鋼工場に運ばれた成分調整前の銑鉄や当該銑鉄から溶鋼・鋳片を生産するための製鋼工場の設備を取り合う(競合する)ことが頻繁に起こる。そこで、各熱間工場や製鉄所に対する鋼片の適正な配分を計算して、鉄鋼製品の生産計画の作成を支援することが望まれる。
このような鉄鋼製品等の製品の生産計画の作成を支援する技術として特許文献1に記載の技術がある。特許文献1では、資源の割り振り及び生産計画を含む製造資源計画(MRP)を線形計画法によって最適化する技術が開示されている。ここでは、コストを最小限に抑えること又は製造プロセスによって生産される製品の数を最大にすること等を、各種の制約を全て満たす範囲で行うことによって(目的関数の値を最適値にすることによって)、得られる利益が最大となるように、資源を割り振るようにすることを目的としている。例えば、1つ又は複数の在庫が不十分な場合に最終製品の所望の数の一部しか生産できないという在庫制約が存在するときに目的関数が最適値となるように、生産する製品量を決定するようにしている。
特開平7−105288号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、数項目の目的関数や重み付き線形和によって、製造業者の意図を正確に定義することは困難である。また、目的関数を、時々刻々と生産状況に応じて変化する製造業者の意図と一致させ続けることも困難である。また、時々刻々と生産状況に応じて変化する製造プロセスの各制約を数式に正確に表現して最適化計算をすると計算量の増大を招き、実用的な時間で最適解を求めることは困難である。また、最終製品の納期・品質や、半製品の下工程における納期・納期順を要求に合わせることや、操業状態(休止設備)を考慮すること等は大変困難である。
このようなことから、特許文献1に記載の技術では、線形計画法による最適化計算によって得られた資源の配分が、必ずしも製造業者の意図するものにはならないし、得られた資源の配分の、製造業者の意図とのずれを評価することができない。複数の工場への資源の配分を決定させるための客観的な評価指標を得ることができれば、かかる評価指標に基づいて資源の配分についての的確な意思決定を行うことができる。したがって、複数の工場への資源の配分を決定させるための客観的な評価指標を得ることは、製品の生産計画の作成を支援するうえで重要な課題となる。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、複数の工場への資源の配分を決定させるための客観的な評価指標を提示できるようにすることを目的とする。
本発明の資源配分評価指標提示方法は、複数の工場での処理に使用される複数の資源であって、少なくとも2つの工場で競合する関係にある資源を含む資源の配分結果を評価するための評価指標を導出して提示する資源配分評価指標提示方法であって、前記複数の工場別の資源の配分結果を示す情報として、前記工場で要求する資源の割り当ての有無を示す値が、当該工場における資源の要求の優先順序に応じて配置された工場別資源配分情報を取得する工場別資源配分取得工程と、前記複数の工場で処理をする際に満たすべき制約を示す制約条件を設定する制約条件設定工程と、前記工場で要求する資源の割り当ての変更を、前記制約条件を満たす範囲で試行することと、当該試行がなされた後の前記工場別資源配分情報を確認することと、を含む処理を行うことによって、前記工場別資源配分情報の評価指標を導出する評価指標導出工程と、前記評価指標を表示する評価指標表示工程と、を有し、前記評価指標は、他の工場での処理量を低下させることなく、自工場で要求する資源の配分を増加させることができない状態であるか否かを示す評価指標であるパレート効率性と、要求する資源が全て割り当てられている工場があるかどうかを示す評価指標である独裁性と、自工場への資源の配分の値のうち、他の工場への資源の配分の値をより選好するものの数を示す評価指標である公平性と、を含むことを特徴とする。
本発明の資源配分評価指標提示装置は、複数の工場での処理に使用される複数の資源であって、少なくとも2つの工場で競合する関係にある資源を含む資源の配分の結果を評価するための評価指標を導出して提示する資源配分評価指標提示装置であって、前記複数の工場別の資源の配分結果を示す情報として、前記工場で要求する資源の割り当ての有無を示す値が、当該工場における資源の要求の優先順序に応じて配置された工場別資源配分情報を取得する工場別資源配分取得手段と、前記複数の工場で処理をする際に満たすべき制約を示す制約条件を設定する制約条件設定手段と、前記工場で要求する資源の割り当ての変更を、前記制約条件を満たす範囲で試行することと、当該試行がなされた後の前記工場別資源配分情報を確認することと、を含む処理を行うことによって、前記複数の工場別の資源の配分を示す情報の評価指標を導出する評価指標導出手段と、前記評価指標を表示する評価指標表示手段と、を有し、前記評価指標は、他の工場での処理量を低下させることなく、自工場で要求する資源の配分を増加させることができない状態であるか否かを示す評価指標であるパレート効率性と、要求する資源が全て割り当てられている工場があるかどうかを示す評価指標である独裁性と、自工場への資源の配分の値のうち、他の工場への資源の配分の値をより選好するものの数を示す評価指標である公平性と、を含むことを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、前記資源配分評価指標提示方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、複数の工場で要求する資源の割り当ての変更を、制約条件を満たす範囲で試行することと、当該試行がなされた後の複数の工場への資源の配分結果を確認することを含む処理を行うことによって、複数の工場への資源の配分結果の評価指標として、パレート効率性と、独裁性と、公平性とを導出して表示する。したがって、複数の工場への資源の配分を決定させるための客観的な評価指標を提示することができる。
銑鉄から鉄鋼製品が出荷されるまでの様子の一例を概念的に示す図である。 資源配分評価指標提示装置の機能的な構成の一例を示す図である。 各工場における要求チャージ数と、各工場における処理可能回数の上限値の一例を示す図である。 二次精錬工程の使用回数の上限値の一例を示す図である。 ケース1における工場別のチャージの配分の導出結果の一例を示す図である。 ケース1における工場別のチャージの配分の評価指標の導出結果の一例を示す図である。 ケース2における工場別のチャージの配分の評価指標の導出結果の一例を示す図である。 ケース3における工場別のチャージの配分の評価指標の導出結果の一例を示す図である。 資源配分評価指標提示装置における処理の一例を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態では、高炉で生産され、製鋼工場に運ばれた成分調整前の(チャージ単位の)銑鉄を、各熱間工場及び他の製鉄所にどのように配分するのかを計算すると共に、計算した結果に対する評価指標を計算し、その評価指標を表示することにより、鉄鋼製品の生産計画の作成を支援する場合を例に挙げて説明する。
図1は、高炉で生産された銑鉄から鉄鋼製品がヤードに出荷されるまでの様子の一例を概念的に示す図である。
図1において、第1製鋼工場110aは、高炉100a、100bで生産された銑鉄から鋳片を製造する工場である。第2製鋼工場110bは、高炉100b、100cで生産された銑鉄から鋳片を製造する工場である。
製鋼工場110a、110bでは、溶銑予備処理と、一次精錬と、二次精錬と、連続鋳造(CC)とが行われる。
溶銑予備処理は、溶銑中の燐や硫黄を除去する処理である。一次精錬は、溶銑予備処理後の溶鋼中の炭素の除去等を、転炉111a、111bにより行う工程である。
二次精錬は、一次精錬後の溶鋼中の気体を抜き、成分調整のための合金添加を行うこと等を、二次精錬設備112a、112bにより行う工程である。本実施形態では、第1製鋼工場110aでは、1KIP、4KIP、REDAの各二次精錬工程が行われ、第2製鋼工場110bでは、2KIP、3KIP、VKIP、RH、2RHの各二次精錬工程が行われるものとする。
連続鋳造工程は、二次精錬後の溶鋼から鋼片を製造する工程である。二次精錬後の溶鋼は、取鍋に入れられて連続鋳造設備113a、113bの頂部にある回転式のテーブルに置かれる。取鍋内の溶鋼は、所定のサイズに制御された鋳型へ連続的に注がれる。鋳型に注がれた溶鋼は、スプレーノズルにより冷却されて凝固し、サポートロールに支持されながら鋳型の下方へゆっくりと連続的に引き抜かれる。引き抜かれた溶鋼は、所定の長さに切断されてスラブ、ビレット、又はブルームと呼ばれる鋼片となる。ここで、取鍋の一杯分の鋳造単位をチャージという。
図1に示すように、第1製鋼工場110aの連続鋳造設備113aにより得られた鋼片は、熱延工場120a、厚板工場120b、及び他の製鉄所(鋼片・分譲)130の何れかに送られるものとする。一方、第2製鋼工場110bの連続鋳造設備113bにより得られた鋼片は、大形工場120c、線材工場120d、及び他の製鉄所(鋼片・分譲)130の何れかに送られるものとする。
熱間工場120で加工された鉄鋼製品は、ヤード140に置かれた後、需要者等に供給される。
ところで、製鉄所では、各熱間工場や製鉄所から要求される鋼片の属性や、鋼片の配分先(各熱間工場や分譲先の製鉄所)における操業状況・メンテナンス状況等に応じて、翌日の出鋼スケジュールを決定する日別調整会議を実施している。日別調整会議では、熱間工場・分譲先の担当者や、生産管制(生産管理の担当者)等の関係者による話し合いが行われ、その結果に基づいて、翌日の出鋼スケジュールが決定される。
この日別調整会議のビデオ録画や、関係者へのインタビューの結果から、翌日の最終的な出鋼スケジュールを日別調整会議で決定する際に、二次精錬で行われる工程(二次精錬工程)がボトルネックとなっていることが明らかになった。そこで、本実施形態では、二次精錬の資源を各工場に配分するという視点で日別調整会議を定式化する場合を例に挙げて説明する。尚、定式化に当たって以下の(1)〜(3)の事項を仮定する。
(1)二次精錬の配分に着目し、物流等の他の要素を考慮しない。
(2)時間の概念を取り入れない。すなわち、ある限られた一定時間(例えば1日)における配分を求める。
(3)製鋼工場110a、110bよりも下工程では、他の工程は自工程の評価関数に影響を与えない。
以上のように、溶鋼・鋼片は、各工場120a〜120d及び他の製鉄所(鋼片・分譲)130の要求によって、製鋼工場110a、110bで成分調整され、要求した工場120a〜120d又は他の製鉄所(鋼片・分譲)130に分配されるものである。すなわち、溶鋼・鋼片は、各工場120a〜120d及び他の製鉄所(鋼片・分譲)130の要求を満たすものである。このため、一般的に、ある工場用に生産された溶鋼・鋼片を、他の工場で製品を生産するために使用することはできない。よって、本実施形態における資源配分問題での資源には、前述したように、製鋼工場110a、110bで成分調整が実施される前の状態の銑鉄が含まれる。以下の説明では、この「資源となる銑鉄」を必要に応じて「チャージ」と称する。
尚、溶鋼・鋼片の製造調整を行うために製鋼工場110a、110bで使用される設備(製鋼工場110a、110bで行われる工程)も資源に含まれるものである。本実施形態では、チャージ(銑鉄)の属性情報としてそのチャージを処理するのに必要な製鋼工場110a、110bの設備(工程)の情報(具体的には二次精錬工程の情報)を含めることにより、チャージ(銑鉄)が各工場120a〜120d及び他の製鉄所(鋼片・分譲)130に割り当てられると、その設備も割り当てられることになる。
各要素は、以下の(I)〜(V)の通りである。
(I)プレイヤ
意思決定する主体として熱延工場120a、厚板工場120b、大形工場120c、線材工場120d、鋼片・分譲130をそれぞれ、プレイヤA、プレイヤB、プレイヤC、プレイヤD、プレイヤEとする。尚、意思決定を実際に行うのは、これらの工場の関係者となる。以下の説明では、プレイヤとなる「熱延工場120a、厚板工場120b、大形工場120c、線材工場120d、鋼片・分譲130」を、必要に応じてそれぞれ「工場A、B、C、D、E」と称する。
(II)生産単位
生産単位をチャージ単位(取鍋1杯単位(250〜300[ton]単位))とする。例えば、工場Aで要求するna(naは正の整数)個のチャージ(同一種類のチャージを含んでいてもよい。以下同じ)をa1,a2,・・・,ana、同様に、工場Bで要求するnb(nbは正の整数)個のチャージをb1,b2,・・・,bnb、工場Cで要求するnc(ncは正の整数)個のチャージをc1,c2,・・・,cnc、工場Dで要求するnd(ndは正の整数)個のチャージをd1,d2,・・・,dnd、工場Eで要求するne(neは正の整数)個のチャージをe1,e2,・・・,eneと表現する。尚、以下の説明では、「工場A〜Eで要求するチャージ」を、必要に応じて「要求チャージ」と称する。また、「工場A〜Eで要求するチャージの数na〜ne」を、必要に応じて「要求チャージ数」と称する。
本実施形態では、これらの各要求チャージが特定されると、その要求チャージが通過する二次精錬工程の情報も特定されるようにしている。すなわち、それぞれの要求チャージの属性情報には、その要求チャージから溶鋼を生産するのに使用される二次精錬工程の情報が含まれているものとする。
(III)各工場における要求の優先順序
工場A〜E毎に、要求チャージの要求の優先順序(選好順序)を、消費者選択理論に倣って表現する。それぞれの要求チャージの属性情報には、当該要求チャージを要求する工場における要求の優先順序の情報が含まれているものとする。
(IV)二次精錬処理
1KIP、4KIP、REDA、VKIP、2KIP、3KIP、RH、2RHの8種類の二次精錬工程をそれぞれ、S1〜S8と表記する。Sk(ai)を、二次精錬工程Skがチャージaiに施す処理回数(チャージaiの二次精錬工程Skの通過回数)を与える関数とする。チャージaiに二次精錬工程Skを施す必要がない場合には、Sk(ai)の値は「0」となる。例えば、S1(a1)=S3(a1)=1であり、S2(a1)=S4(a1)=S5(a1)=S6(a1)=S7(a1)=S8(a1)=0である場合、チャージa1から溶鋼を生産するには、S1に対応する1KIPと、S3に対応するREDAを1回ずつ使用する必要がある。
(V)配分状態
工場i∈{A,B,C,D,E}へのチャージの配分を以下の(1)式で表現する。
i=(δ1 i,δ2 i,・・・) ・・・(1)
(1)式において、δj iは、0及び1の何れかをとる変数である。δj iの値が「1」であるならば、工場iがj番目に要求するチャージが工場iに配分され、δj iの値が「0」であるならば、工場iがj番目に要求するチャージが工場iに配分されないことを意味する。このように、δj iは、工場iで要求するチャージの割り当ての有無を示すものであり、xiは、δj iを、工場iにおける資源の要求の優先順序の順に配置した配列である。
本実施形態では、以上の要素のもとで、工場別のチャージの配分xi(i∈{A,B,C,D,E})を、以下の(i)〜(iii)の制約条件を満たす範囲で決定することを目
的とする計算を行う。
(i)各工場A〜Eの処理能力による制約
各工場A〜Eの処理能力による制約を以下の(2a)式〜(2e)式で表す。
A≦FAmax ・・・(2a)
B≦FBmax ・・・(2b)
C≦FCmax ・・・(2c)
D≦FDmax ・・・(2d)
E≦FEmax ・・・(2e)
(2a)〜(2e)式において、FA〜FEは、それぞれ、工場A〜Eで要求するチャージの総数である。例えば、工場Aで要求するチャージの総数は、(1)式のxAを構成する変数δj Aのうち、値が「1」となっている変数δj Aの総数である。工場B〜Eについてもこれと同じである。
また、(2a)〜(2e)式において、FAmax〜FEmaxは、それぞれ、工場A〜Eで処理することが可能なチャージ数の上限値である。前述したように、本実施形態では、ある限られた一定時間(例えば1日)における配分xiを求める。よって、工場A〜Eで処理することが可能なチャージ数の上限値は、この一定時間(例えば1日)における上限値となる。
(ii)各二次精錬工程S1〜S8の使用可能回数による制約
各二次精錬工程S1〜S8の使用可能回数による制約を以下の(3a)〜(3h)式で表す。
1^≦S1 max ・・・(3a)
2^≦S2 max ・・・(3b)
3^≦S3 max ・・・(3c)
4^≦S4 max ・・・(3d)
5^≦S5 max ・・・(3e)
6^≦S6 max ・・・(3f)
7^≦S7 max ・・・(3g)
8^≦S8 max ・・・(3h)
(3a)〜(3h)式において、S1^〜S8^は、それぞれ、全ての工場A〜Eにおける全ての要求チャージから溶鋼を生産する際に使用される二次精錬工程S1〜S8の総使用回数である。また、(3a)〜(3h)式において、S1 max〜S8 maxは、それぞれ、二次精錬工程S1〜S8の使用回数の上限値である。前述したように、本実施形態では、ある限られた一定時間(例えば1日)における配分xiを求める。よって、二次精錬工程S1〜S8の使用回数は、この一定時間(例えば1日)における使用回数となる。
(iii)総出鋼量制約
総出鋼量制約を以下の(4)式で表す。
A+FB+FC+FD+FE=R ・・・(4)
(4)式において、FA〜FEは、それぞれ、工場A〜Eから要求されるチャージ数である。よって、(4)式の左辺は、全ての工場A〜Eから要求されるチャージ数となる。また、(4)式において、Rは、転炉111a、111bから出鋼される溶鋼のチャージ数である。本実施形態では、ある限られた一定時間(例えば1日)における配分xiを求める。よって、これらのチャージ数は、この一定時間(例えば1日)におけるチャージ数となる。
前述したように、工場別のチャージの配分xi(i∈{A,B,C,D,E})を、以上の(i)〜(iii)の制約条件を満たす範囲で決定することを目的とする計算を行う。
本実施形態では、以下のパターン1〜9の9種類のアルゴリズムに従って、工場別のチャージの配分xi(i∈{A,B,C,D,E})をそれぞれ計算する。以下に、パターン1〜9の9種類のアルゴリズムについて説明する。尚、以下の説明において、制約条件を満たさないとは、(i)〜(iii)の制約条件のうち、少なくとも1つの制約条件を満た
さないことをいう。
[1]パターン1
パターン1のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>未選択の工場A〜Eの何れか1つをランダムに選択する。
<2>選択した工場に対して、当該工場の全ての要求チャージを割り当てる(ただし、制約条件を満たさない場合には、当該制約条件を満たさなくなった時点で要求チャージの割り当てを止める)。
<3>制約条件を満たさなくなるまで<1>及び<2>を繰り返し行う。
[2]パターン2
パターン2のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>未選択の工場A〜Eの何れか1つをランダムに選択する。
<2>選択した工場の未割当の要求チャージのうち要求の優先順序が最も高い要求チャージを当該工場に割り当てる。
<3>制約条件を満たさなくなるまで<1>及び<2>を繰り返し行う。
[3]パターン3
パターン3のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>工場Aを選択する。
<2>工場Aの未割当の要求チャージのうち要求の優先順序が最も高い要求チャージを工場Aに割り当てる。
<3>工場Bの未割当の要求チャージのうち要求の優先順序が最も高い要求チャージを工場Bに割り当てる。
<4>工場Cの未割当の要求チャージのうち要求の優先順序が最も高い要求チャージを工場Bに割り当てる。
<5>工場Dの未割当の要求チャージのうち要求の優先順序が最も高い要求チャージを工場Bに割り当てる。
<6>工場Eの未割当の要求チャージのうち要求の優先順序が最も高い要求チャージを工場Bに割り当てる。
<7>制約条件を満たさなくなるまで<2>〜<6>を繰り返し行う。
[4]パターン4
パターン4のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>予め決められた順で工場A〜Eの何れか1つを選択する。ここでは、工場A、B、C、D、Eの順で工場A〜Eの何れか1つを選択するものとする。
<2>選択した工場に対して、当該工場の全ての要求チャージを割り当てる(ただし、制約条件を満たさない場合には、当該制約条件を満たさなくなった時点で要求チャージの割り当てを止める)。
<3>制約条件を満たさなくなるまで<1>及び<2>を繰り返し行う。
[5]パターン5
パターン5のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>工場A〜Eの要求チャージの全てを、当該要求チャージから溶鋼を生産するのに必要な二次精錬の回数である二次精錬必要回数毎に分類する。ここでは、二次精錬必要回数が、「0」、「1」、「2」、「3」の何れかであるものとする。したがって、工場A〜Eの要求チャージは、二次精錬回数が「0」、「1」、「2」、「3」の4つのグループの何れかに分類される。
<2>二次精錬必要回数が最も多い「3」のグループを選択する。
<3>選択したグループに分類された要求チャージを、当該要求チャージを要求する工場に割り当てる。当該要求チャージを要求する工場が複数ある場合には、当該要求チャージに対する要求の優先順序が高い工場に優先的に当該要求チャージを割り当てる。また、当該要求チャージに対する要求の優先順序が同じである工場が複数ある場合には、工場A、B、C、D、Eの優先順位で当該要求チャージを割り当てる。
<4>二次精錬必要回数が2番目に多い「2」のグループを選択する。
<5>前記<3>と同じようにして、選択したグループに分類された要求チャージを、当該要求チャージを要求する工場に割り当てる。
<6>二次精錬必要回数が3番目に多い「1」のグループを選択する。
<7>前記<3>と同じようにして、選択したグループに分類された要求チャージを、当該要求チャージを要求する工場に割り当てる。
<8>二次精錬必要回数が「0」のグループを選択する。
<9>前記<3>と同じようにして、選択したグループに分類された要求チャージを、当該要求チャージを要求する工場に割り当てる。
[6]パターン6
パターン5では、二次精錬必要回数が「3」、「2」、「1」、「0」のグループの順にグループを選択するのに対し、パターン6では、二次精錬必要回数が「1」、「2」、「3」、「0」のグループの順にグループを選択する。パターン6のその他のアルゴリズムは、パターン5と同じである。
[7]パターン7
パターン7のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>全ての要求チャージについて、二次精錬工程の使用回数を計数する。
<2>工場A〜Eの要求チャージの全てを、計数した二次精錬工程の使用回数のグループ毎に分類する。
<3>未選択のグループのうち、計数した二次精錬工程の使用回数が最も多いグループを選択する。
<4>選択したグループに分類された要求チャージを、当該要求チャージを要求する工場に割り当てる。当該要求チャージを要求する工場が複数ある場合には、当該要求チャージに対する要求の優先順序が高い工場に優先的に当該要求チャージを割り当てる。また、当該要求チャージに対する要求の優先順序が同じである工場が複数ある場合には、工場A、B、C、D、Eの優先順位で当該要求チャージを割り当てる。
<5>制約条件を満たさなくなるまで<3>及び<4>を繰り返し行う。
[8]パターン8
パターン7では、二次精錬工程の使用回数が多いグループから順にグループを選択するのに対し、パターン8では、二次精錬工程の使用回数が少ないグループから順にグループを選択する。パターン8のその他のアルゴリズムは、パターン7と同じである。
[9]パターン9
パターン9のアルゴリズムは、以下の通りである。
<1>全ての要求チャージについて、二次精錬工程の使用回数を計数する。
<2>工場A〜Eの要求チャージの全てを、工場A〜E毎の5つのグループに分類する。
<3>工場A〜Eのグループのそれぞれにおいて、未選択の要求チャージのうち、二次精錬工程の使用回数が最も多い要求チャージを選択する。二次精錬工程の使用回数が同数の要求チャージが複数ある場合には、当該複数の要求チャージのうち、要求の優先順序が高い方の要求チャージを優先的に選択する。
<4>選択した要求チャージを、当該要求チャージを要求する工場に割り当てる。
<5>制約条件を満たさなくなるまで<3>及び<4>を繰り返し行う。
前述したように、前記(i)〜(iii)の制約条件を満たす範囲で、以上のパターン1
〜9の9種類のアルゴリズムのそれぞれに従って、工場別のチャージの配分xi(i∈{A,B,C,D,E})をそれぞれ計算する(以下の説明では、「xi(i∈{A,B,C,D,E})」を必要に応じて「xi」又は「xA〜xE」と表記する)。よって、本実施形態では、工場別のチャージの配分xA〜xEが9組得られることになる。
そして、本実施形態では、これらの工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標をパターン毎に導出する。本実施形態では、パレート効率性、独裁性、公平性、二次精錬独裁性、二次精錬公平性、及び生産管制の要求順序との整合性の6つの評価指標を導出する。以下に、これらの評価指標について説明する。
・パレート効率性
ゲーム理論の分野においては、パレート効率性は、他のどのプレイヤの効用をも犠牲にすることなく、これ以上誰かの効用を上げることができないような状態として知られるものである。本実施形態では、パレート効率性を、他の工場での処理量を低下させることなく、自工場における要求チャージの配分を増加させることができない状態であるか否かを示すものとして定義する。より具体的に、本実施形態では、他の工場で要求するチャージ数と、他の工場における二次精錬工程の使用回数とを減らすことなく、自工場の配分を望ましい配分に改善することができない場合に、パレート効率性が満たされ、そうでない場合に、パレート効率性が満たされないものとする。尚、配分の値の変更を試行した結果、他の工場で要求するチャージの数と、他の工場における二次精錬工程の使用回数を減らすことなく、自工場の配分を望ましい配分に変更することができても、変更後の配分が制約条件を満たさない場合には、自工場の配分を望ましい配分に改善することにはならないものとする。
・独裁性
ゲーム理論の分野においては、独裁は、あるプレイヤが無条件に自分にとって最も望ましい結果を得られるような状態であるとして知られている。本実施形態では、独裁性を、要求チャージが全て割り当てられている工場があるかどうかを示すものとして定義する。独裁性のある工場iの数は少ないほど望ましい。本実施形態では、要求チャージが全て割り当てられている工場がある場合、その工場については独裁性があることになる。すなわち、工場別のチャージの配分xiにおいて、要求チャージについての値が全て「1」になっている場合、その工場iについては独裁性があることになる。全ての工場について、要求する資源が全て割り当てられていることを「充足」という。この充足となっている状態が望ましい状態となる。
・公平性
ゲーム理論の分野においては、公性は、他のプレイヤへの配分を選好(羨望)する状況の度合いであるとして知られている。本実施形態では、公平性を、自工場の配分xiの値(自工場に配分された要求チャージ)のうち、他の工場の配分xiの値(他工場に配分された要求チャージ)をより選好(羨望)することとなる自工場の配分xiの値(要求チャージ)の数を示すものである。本実施形態において、選好(羨望)とは、同一の要求の優先順序において、自工場の配分xiの値よりも他の工場の配分xiの値の方が自工場の要求に合っており(すなわち、それらの値を入れ替えることを試行すると少なくとも自工場の配分xiの値が改善し)、且つ、自工場の配分xiと他の工場の配分xiとの間で、それらの値を入れ替えることを試行しても全ての制約条件を満たすことを指す。よって、自工場の配分xiの値よりも他の工場の配分xiの値の方が自工場の要求に合っていたとしても、それらの値を入れ替えることを試行すると制約条件を満たさなくなる場合には、他の工場の配分xiの値を選好(羨望)することにはならない。また、自工場の配分xiの値と他の工場の配分xiの値とを入れ替えることを試行すると、当該他の工場の配分xiが当該他の工場の要求に合わなくなる方向に変更されたとしても、自工場の配分xiが自工場の要求に合う方向に変更(改善)されていれば、当該他の工場の配分xiの値を選好(羨望)することになる。公平性を示す評価値は、他の工場の配分xiの値を選好(羨望)する自工場の配分xiの値の数が少ないほど、高い評価を示す値となる。他の工場の配分xiの値を選好(羨望)する自工場の配分xiの値の数が「0」である場合には、完全に公平となり、公性を示す評価値は、最も高い評価を示す値となる。
・二次精錬独裁性
二次精錬独裁性とは、前述した独裁性を二次精錬工程の割り当てに対して適用したものである。本実施形態では、まず、要求する二次精錬工程を全ての資源について使用することができる工場(二次精錬独裁性を満たす工場)を、それぞれの二次精錬工程において調べる。そして、そのような工場がある二次精錬工程の数を二次精錬独裁性の値とする。
・二次精錬公平性
二次精錬公平性とは、前述した公平性を二次精錬工程の割り当てに対して適用したものである。本実施形態では、他の工場で使用する二次精錬工程を選好(羨望)することとなる工場を、それぞれの二次精錬工程において調べる。そして、そのような工場がある二次精錬工程の数を二次精錬公平性の値とする。
・生産管制の要求順序との整合性
生産管制の要求順序との整合性とは、前述したパターン1〜9のアルゴリズムにより導出された工場別のチャージの配分xA〜xEのそれぞれと、生産管制の要求の優先順序との、マッチングの度合い(類似度)を示すものである。本実施形態では、パターン9のアルゴリズムにより導出された工場別のチャージの配分xA〜xEが、生産管制の選好する工場別のチャージの配分xA〜xEであるとする。よって、本実施形態では、生産管制の要求の優先順序との整合性とは、前述したパターン1〜9のアルゴリズムにより導出された工場別のチャージの配分xA〜xEのそれぞれと、前述したパターン9のアルゴリズムにより導出された工場別のチャージの配分xA〜xEとのマッチングの度合い(類似度)を示すものである。生産管制の要求の優先順序との整合性を示す評価値は、生産管制の要求の優先順序とマッチしている(類似度が高い)パターンであるほど高い評価を示す値となる。
尚、前述したように、本実施形態では、パターン9のアルゴリズムにより導出された工場別のチャージの配分xA〜xEが、生産管制の選好する工場別のチャージの配分xA〜xEであるとする。よって、パターン1〜9における評価値のうち、パターン9における評価値が最も高い評価を示す値となる。
尚、以上の評価指標の全てを評価指標として導出すれば、出鋼スケジュールの意思決定を行う者に、より多くの判断材料を提供できるので好ましい。しかしながら、以上の評価指標のうち、パレート効率性、独裁性、及び公平性が、その性質上、出鋼スケジュールの意思決定を行う者の意図との相違を見積もる上で重要な評価指標となる。したがって、以上の評価指標のうち、パレート効率性、独裁性、及び公平性を評価指標としていれば、その他の評価指標は、前述したものに限定されない。前述した評価指標のうち、二次精錬独裁性、二次精錬公平性、及び生産管制の要求順序との整合性の少なくとも一つを導出しなくてもよいし、それら以外の評価指標を導出してもよい。
(資源配分評価指標提示装置の機能構成)
図2は、以上のようにして工場別のチャージの配分xA〜xEを導出し、導出した工場別のチャージの配分xA〜xEに対する評価指標を導出して表示する資源配分評価指標提示装置の機能的な構成の一例を示す図である。図2に示す資源配分評価指標提示装置200のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、各種のインターフェース、及びコンピュータディスプレイを備えたコンピュータシステムを用いることにより実現することができる。
(チャージ情報取得部201)
チャージ情報取得部201は、各工場A〜Eの要求チャージの属性情報を取得する。要求チャージの属性情報には、その要求チャージを要求する工場の情報と、その要求チャージを生産するのに使用される二次精錬工程の情報と、その要求チャージを要求する工場における当該要求チャージの要求の優先順序の情報とが含まれる。要求チャージの属性情報の数を計数することにより、各工場A〜Eの要求チャージ数を導出することができる。尚、これらの情報が個別に取得されるようにしてもよい。
チャージ情報取得部201は、例えば、CPUが、各種のインターフェースを介して入力した前述した情報をRAM又はHDDに記憶することにより実現される。尚、要求チャージの属性情報は、ユーザによるキーボード等の操作の内容に基づいて入力されても、外部装置との通信に基づいて入力されても、外部の記憶媒体から入力されてもよい。
(制約条件設定部202)
制約条件設定部202は、前述した(i)〜(iii)の制約条件を示す情報を設定する。
図3は、各工場A〜Eにおける要求チャージ数と、各工場A〜Eで処理することが可能なチャージ数の上限値(処理可能回数の上限値)FAmax〜FEmaxの一例を示す図である。また、図4は、二次精錬工程S1〜S8の使用回数の上限値S1 max〜S8 maxの一例を示す図である。
図3に示すように、ここでは、ケース1〜3の3つのケースのそれぞれについて、工場別のチャージの配分xA〜xEの導出と、工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標の導出・表示とを行うようにした場合を例に挙げて説明する。
ケース1は、平時の操業における、ある期間の操業実績データの平均値から、要求チャージ数を設定したケースである。すなわち、ケース1は、標準的な操業が行われる場合を想定したケースである。
ケース2は、安定操業時における、ある期間の操業実績データの平均値から、要求チャージ数を設定したケースである。すなわち、ケース2は、余裕を持って操業が行われる場合を想定したケースである。
ケース3は、逼迫した操業時における、ある期間の操業実績データの平均値から、要求チャージ数を設定したケースである。すなわち、ケース3は、熱延工場120dに大量の鋼片を供給することや、納期までの期間が短いことといった事情が重なった状況で操業が行われる場合を想定したケースである。
また、ここでは、転炉111a、111bから出鋼されるチャージ数Rを「100」とした。
制約条件設定部202は、工場A〜Eで処理することが可能なチャージ数の上限値(処理可能回数の上限値)FAmax〜FEmaxの情報と(図3を参照)、二次精錬工程S1〜S8の使用回数の上限値S1 max〜S8 maxの情報と(図4を参照)、転炉111a、111bから出鋼されるチャージ数Rの情報とを、チャージ情報取得部201で説明したのと同様の方法で取得し、(2)式、(3)式、(4)式に、それらの値を設定する。
制約条件設定部202は、例えば、CPUが、各種のインターフェースを介して入力した前述した情報をRAM又はHDDに記憶することにより実現される。
(工場別チャージ配分導出部203)
工場別チャージ配分導出部203は、前述したパターン1〜9のそれぞれのアルゴリズムに従って、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出する。
図5は、ケース1における工場別のチャージの配分xA〜xEの導出結果の一例を示す図である。尚、紙面の都合上、ケース1における工場別のチャージの配分xA〜xEのうち、パターン1、2、6〜8における工場別のチャージの配分xA〜xEと、ケース2、3における工場別のチャージの配分xA〜xEの図示を省略する。
図5において、工場別のチャージの配分xA〜xEは、それぞれ、工場iがj番目に要求するチャージが生産されるか否かを示す変数δj iの値を、要求の優先順序が高いものから順に、工場A〜Eで処理することが可能なチャージ数の上限値FAmax〜FEmax(=65、34、11、18、15)と同じ数だけ並べた配列となる。このとき、パターン1〜9のアルゴリズムの性質上、要求チャージ数よりも多い数のチャージが工場に割り当てられることがある。
これらの工場別のチャージの配分xA〜xEを示す配列のうち、評価指標を導出する際に考慮する対象となる範囲は、それぞれ、先頭から、工場A〜Eの要求チャージ数(図3の「要求チャージ数」を参照)と、工場A〜Eで処理することが可能なチャージ数の上限値(図3の「処理可能回数の上限値Fmax」を参照)とのうち、小さい方の数と同数の範囲までである。
例えば、工場別のチャージの配分xAを示す配列では、要求チャージ数が「50」であるのに対し、工場Aで処理することが可能なチャージ数の上限値FAmaxは「65」であるので、先頭から50番目目までの範囲が、評価指標を導出する際に考慮する対象となる。同様に、工場別のチャージの配分xB、xC、xD、xEを示す配列では、先頭から、それぞれ34番目、4番目、18番目、15番目の範囲が、評価指標を導出する際に考慮する対象となる。
工場別チャージ配分導出部203は、例えばCPUが、HDD等に記憶されている制御プログラムに従って前述した処理を行い、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出し、導出した工場別のチャージの配分xA〜xEをRAM等に記憶することにより実現される。
(評価指標導出部204)
評価指標導出部204は、工場別チャージ配分導出部203で導出された工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標として、パレート効率性、独裁性、公平性、二次精錬独裁性、二次精錬公平性、及び生産管制の要求順序との整合性の6つの評価指標をパターン毎に導出する。
図6〜図8は、それぞれ、ケース1〜3における工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標の導出結果の一例を示す図である。
尚、図6〜図8において、パレート効率性が満たされる場合に、パレート効率性の欄に「○」を付し、そうでない場合に、パレート効率性の欄に「×」を付している。また、図6〜図8では、各欄に示す数字が小さいほど高い評価であることを示している。
前述したように、工場別のチャージの配分xC、xD、xEを示す配列では、それぞれ先頭から4番目、18番目、15番目の範囲が、評価指標を導出する際に考慮する対象となる。
図5において、工場別のチャージの配分xCを示す配列では、先頭から4番目までの範囲の値が全て「1」である。同様に、工場別のチャージの配分xD、xEを示す配列では、先頭から、それぞれ18番目、15番目までの範囲の値が、それぞれ全て「1」である。よって、図6に示すように、ケース1では、工場C、D、Eについて、独裁性があることになる(図6のパターン3の独裁性の欄に示す「C,D,E独裁」を参照)。
このように、独裁性を導出する場合には、評価指標導出部204は、工場別のチャージの配分xA〜xEの値を確認することになる。
また、パターン3では、他の工場の配分xiの値をより選好(羨望)する自工場の配分xiの値の数は「0」である。すなわち、パターン3では、完全に公平となる配分xA〜xEとなる。よって、図6に示すように、ケース1では、パターン3での公平性を示す評価値は「0」となる(図6のパターン3の公平性の欄に示す「0」を参照)。
同様に、パターン5では、工場Bの配分xBの先頭から32番目の値が「0」であり、工場Aの配分xAの先頭から32番目の値が「1」である。よって、先頭から32番目の値については、工場Bの配分xBの値よりも他の工場Aの配分xAの値の方が工場Bの要求に合っている(それらの値を入れ替えると工場Aの配分xAの値が改善する)。さらに、工場Bの配分xBの先頭から32番目の値と、工場Aの配分xAの先頭から32番目の値とを入れ替えても、制約条件を全て満たす。よって、他の工場の配分xA、xB、xD、xEの値をより選好(羨望)する工場Bの配分xBの値の数は「1」となる。パターン5では、他の工場の配分xiの値をより選好(羨望)する自工場の配分xiの値の数はこれだけである。よって、図6に示すように、ケース1では、パターン5での公平性を示す評価値は「1」となる(図6のパターンの公平性の欄に示す「1」を参照)。
尚、パターン4、9では、評価指標を導出する際に考慮する対象となる範囲内における「同一の要求の優先順序」において、自工場の配分xiの値よりも他の工場の配分xiの値の方が自工場の要求に合っている値の数(図5を参照)の方が、図6に示すパターン4、9の公平性の欄に示している数字よりも多い。これは、それらの値を入れ替えると、制約条件を満たさなくなる場合があるからである。
このように公平性を導出する際には、評価指標導出部204は、工場別のチャージの配分xA〜xEの値のうち、自工場の配分xiの値よりも自工場の要求に合っている他の工場の配分xiの値と、当該自工場の配分xiの値とを入れ替えることを試行し、当該試行がなされた後の自工場の配分xA〜xEの値を確認することになる。
また、パレート効率性を導出する際には、評価指標導出部204は、他の工場の配分xiの値のうち、評価指標を導出する際に考慮する対象となる範囲の値を変えずに、自工場の配分xA〜xEの値を変更することを試行し、当該試行がなされた後の自工場の配分xA〜xEの値を確認することになる。
評価指標導出部204は、例えばCPUが、HDD等に記憶されている制御プログラムに従って前述した処理を行い、工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標を導出し、導出した工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標をRAM等に記憶することにより実現される。
(評価指標表示部205)
評価指標表示部205は、評価指標導出部204で導出された工場別のチャージの配分xA〜xEの情報と、工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標の情報と、をコンピュータディスプレイに表示する。
出鋼スケジュールの意思決定を行う者は、工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標の情報から、各工場へのチャージの配分の妥当性を判断することができる。
例えば、出鋼スケジュールの意思決定を行う者は、図6に示す工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標から、パターン3では公平性を達成し、且つ、パレート効率性も満たす公な配分になっていると認識することができる。また、パターン5でもパターン3と略同程度に公な配分になっていると認識することができる。
また、出鋼スケジュールの意思決定を行う者は、図7に示す工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標から、ケース2では、ケース1と同様に、パターン3とパターン5で公な配分になっていると認識することができる。また、操業に余裕があるケース2では、ケース1とは異なり、パターン4で生産管制の要求の優先順序との整合性が優れていると認識することができる。
評価指標表示部205は、例えば、CPUが、工場別のチャージの配分xA〜xEの情報と、工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標の情報とを、RAM等から読み出してそれらの表示データを作成し、コンピュータディスプレイに出力することにより実現される。
(資源配分評価指標提示装置の動作フローチャート)
次に、図9のフローチャートを参照しながら、資源配分評価指標提示装置200における処理の一例を説明する。尚、ここでは、各工場A〜Eの要求チャージの属性情報が既に取得されていると共に、制約条件の設定が既に行われているものとして説明を行う。
まず、ステップS901において、工場別チャージ配分導出部203は、各工場A〜Eの要求チャージの属性情報を読み出す。
次に、ステップS902において、工場別チャージ配分導出部203は、制約条件の設定情報を読み出す。
次に、ステップS903において、工場別チャージ配分導出部203は、パターン1〜9のうち、未選択のパターンを1つ選択する。
次に、ステップS904において、工場別チャージ配分導出部203は、ステップS903で選択したパターンのアルゴリズムに従って、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出する。
次に、ステップS905において、工場別チャージ配分導出部203は、パターン1〜9の全てのパターンで工場別のチャージの配分xA〜xEを導出したか否かを判定する。この判定の結果、パターン1〜9の全てのパターンで工場別のチャージの配分xA〜xEを導出していない場合には、ステップS903に戻る。そして、パターン1〜9の全てのパターンで工場別のチャージの配分xA〜xEを導出するまで、ステップS903〜S905の処理を繰り返し行う。
パターン1〜9の全てのパターンで工場別のチャージの配分xA〜xEを導出すると、ステップS906に進む。ステップS906に進むと、評価指標導出部204は、前述した評価指標のうち、未選択の評価指標を1つ選択する。
次に、ステップS907において、評価指標導出部204は、ステップS906で選択した評価指標を、パターン1〜9における工場別のチャージの配分xA〜xEのそれぞれについて導出する。
次に、ステップS908において、評価指標導出部204は、前述した評価指標の全てを導出したか否かを判定する。この判定の結果、前述した評価指標の全てを導出していない場合には、ステップS906に進む。そして、前述した評価指標の全てを導出するまで、ステップS906〜S908の処理を繰り返し行う。
前述した評価指標の全てを導出すると、ステップS909に進む。ステップS909に進むと、評価指標表示部205は、工場別のチャージの配分xA〜xEの情報と、工場別のチャージの配分xA〜xEの評価指標の情報と、をコンピュータディスプレイに表示する。
(まとめ)
以上のように本実施形態では、工場別のチャージの配分xA〜xEのそれぞれの評価指標を導出して表示する。評価指標として、他の工場での処理量を低下させることなく、自工場における要求チャージの配分を増加させることができない状態であるか否かを示すパレート効率性と、要求チャージが全て割り当てられている工場があるかどうかを示す独裁性と、自工場の配分xiの値のうち、他の工場の配分xiの値をより選好(羨望)することとなる自工場の配分xiの値の数を示す公平性と、を含む評価指標を導出する。したがって、出鋼スケジュールの意思決定を行う者が、工場別のチャージの配分xA〜xEを決定する際に、その工場別のチャージの配分xA〜xEの客観的な評価指標を、出鋼スケジュールの意思決定を行う者に提示することができる。よって、出鋼スケジュールの意思決定を行う者の意図との差が小さい出鋼スケジュールを容易に且つ確実に作成することを支援することができる。
また、本実施形態では、各工場A〜Eの要求チャージ数の情報と、その要求チャージから溶鋼を生産するのに使用される二次精錬工程の情報と、各工場A〜Eにおけるチャージの要求の優先順序の情報とを入力すると共に、各工場A〜Eにおける処理能力に関する制約と、チャージの生産に際してボトルネックとなる二次精錬工程の使用回数に関する制約と、各工場A〜Eに割り当てられるチャージの総量に関する制約と、を含む制約条件を設定する。そして、制約条件を満たす範囲で、予め設定された複数の(様々な)アルゴリズムに従って、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出する。したがって、様々な意思決定の方法を想定して、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出することができる。
(変形例)
このように、本実施形態では、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出するようにした。しかしながら、必ずしも工場別のチャージの配分xA〜xEを導出する必要はない。例えば、日別調整会議で決められた内容から定められる工場別のチャージの配分xA〜xEを資源配分評価指標提示装置200に入力してもよい。このようにする場合、図2に示した資源配分評価指標提示装置200に対して、チャージ情報取得部201、制約条件設定部202と、工場別チャージ配分導出部203とを削除すると共に、工場別のチャージの配分xA〜xEの情報をチャージ情報取得部201が情報を取得するのと同様の手法で取得する構成を追加することになる。また、出鋼スケジュールの意思決定を行う者は、工場別のチャージの配分xA〜xEを事前に知ることができるので、工場別のチャージの配分xA〜xEについては必ずしも表示しなくてもよい。
また、工場A〜Eで処理をするのに生じる制約を含んでいれば、制約条件は前述した制約条件に限定されない。
また、本実施形態では、半製品の一例であるチャージ(銑鉄)を資源の一例として工場A〜Eに割り当てる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、工場A〜Eに割り当てる資源は半製品に限定されない。例えば、原材料、輸送手段、処理工程(処理設備)、置き場といった、複数の工場A〜Eが処理を行う際に、少なくとも2つの工場で競合し得る資源を含む複数の資源を複数の工場A〜Eに割り当てるものであれば、どのような資源を工場A〜Eに割り当ててもよい。
また、本実施形態では、パターン1〜9の全てについて、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出した。しかしながら、ユーザによる選択操作等に基づいて、これらのパターン1〜9の一部についてのみ、工場別のチャージの配分xA〜xEを導出してもよい。
(請求項との関係)
[請求項1、7]
工場別配分取得工程は、例えば、チャージ情報取得部201による処理と、工場別チャージ配分導出部203による図9のステップS901〜S905の処理とを実行することにより実現される。
制約条件設定工程は、例えば、制約条件設定部202による処理を実行することにより実現される。
評価指標導出工程は、例えば、評価指標導出部204による図9のステップS906〜S908の処理を実行することにより実現される。
評価指標表示工程は、例えば、評価指標表示部205による図9のステップS909の処理を実行することにより実現される。
[請求項2]
資源情報取得工程は、例えば、チャージ情報取得部201による処理を実行することにより実現される。
工場別資源配分導出工程は、例えば、工場別チャージ配分導出部203による図9のステップS901〜S905の処理を実行することにより実現される。
[請求項4]
工場別配分取得手段は、例えば、チャージ情報取得部201と、工場別チャージ配分導出部203とを用いることにより実現される。
制約条件設定手段は、例えば、制約条件設定部202を用いることにより実現される。
評価指標導出手段は、例えば、評価指標導出部204を用いることにより実現される。
評価指標表示手段は、例えば、評価指標表示部205を用いることにより実現される。
[請求項5]
資源情報取得手段は、例えば、チャージ情報取得部201を用いることにより実現される。
工場別資源配分導出手段は、例えば、工場別チャージ配分導出部203を用いることにより実現される。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100 高炉、110 製鋼工場、120 熱間工場、130 他の製鉄所(鋼片・分譲)、140 ヤード、200 資源配分評価指標提示装置、201 チャージ情報取得部、202 制約条件記憶部、203工場別チャージ配分導出部、204 評価指標導出部、205 評価指標表示部

Claims (7)

  1. 複数の工場での処理に使用される複数の資源であって、少なくとも2つの工場で競合する関係にある資源を含む資源の配分結果を評価するための評価指標を導出して提示する資源配分評価指標提示方法であって、
    前記複数の工場別の資源の配分結果を示す情報として、前記工場で要求する資源の割り当ての有無を示す値が、当該工場における資源の要求の優先順序に応じて配置された工場別資源配分情報を取得する工場別資源配分取得工程と、
    前記複数の工場で処理をする際に満たすべき制約を示す制約条件を設定する制約条件設定工程と、
    前記工場で要求する資源の割り当ての変更を、前記制約条件を満たす範囲で試行することと、当該試行がなされた後の前記工場別資源配分情報を確認することと、を含む処理を行うことによって、前記工場別資源配分情報の評価指標を導出する評価指標導出工程と、
    前記評価指標を表示する評価指標表示工程と、を有し、
    前記評価指標は、
    他の工場での処理量を低下させることなく、自工場で要求する資源の配分を増加させることができない状態であるか否かを示す評価指標であるパレート効率性と、
    要求する資源が全て割り当てられている工場があるかどうかを示す評価指標である独裁性と、
    自工場への資源の配分の値のうち、他の工場への資源の配分の値をより選好するものの数を示す評価指標である公平性と、を含むことを特徴とする資源配分評価指標提示方法。
  2. 前記工場別資源配分取得工程は、
    前記複数の工場で要求する資源の属性情報を取得する資源情報取得工程と、
    前記複数の工場で要求する資源の属性情報に基づいて各工場へ資源を割り当てる方法が規定されたアルゴリズムに従い、前記複数の工場に資源を割り当てる処理を、前記制約条件を満たす範囲で行って、前記工場別資源配分情報を導出する工場別資源配分導出工程と、をさらに有し、
    前記評価指標導出工程は、前記工場別資源配分導出工程により導出された工場別資源配分情報の評価指標を導出することを特徴とする請求項1に記載の資源配分評価指標提示方法。
  3. 前記複数の工場は、熱間圧延工場を含み、
    前記資源は、チャージ単位の銑鉄を含み、
    前記制約は、前記複数の工場の処理能力による制約と、前記銑鉄から溶鋼を生産する際に製鋼工場で行われる二次精錬工程の使用可能回数による制約と、総出鋼量の制約とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の資源配分評価指標提示方法。
  4. 複数の工場での処理に使用される複数の資源であって、少なくとも2つの工場で競合する関係にある資源を含む資源の配分の結果を評価するための評価指標を導出して提示する資源配分評価指標提示装置であって、
    前記複数の工場別の資源の配分結果を示す情報として、前記工場で要求する資源の割り当ての有無を示す値が、当該工場における資源の要求の優先順序に応じて配置された工場別資源配分情報を取得する工場別資源配分取得手段と、
    前記複数の工場で処理をする際に満たすべき制約を示す制約条件を設定する制約条件設定手段と、
    前記工場で要求する資源の割り当ての変更を、前記制約条件を満たす範囲で試行することと、当該試行がなされた後の前記工場別資源配分情報を確認することと、を含む処理を行うことによって、前記複数の工場別の資源の配分を示す情報の評価指標を導出する評価指標導出手段と、
    前記評価指標を表示する評価指標表示手段と、を有し、
    前記評価指標は、
    他の工場での処理量を低下させることなく、自工場で要求する資源の配分を増加させることができない状態であるか否かを示す評価指標であるパレート効率性と、
    要求する資源が全て割り当てられている工場があるかどうかを示す評価指標である独裁性と、
    自工場への資源の配分の値のうち、他の工場への資源の配分の値をより選好するものの数を示す評価指標である公平性と、を含むことを特徴とする資源配分評価指標提示装置。
  5. 前記工場別資源配分取得手段は、
    前記複数の工場で要求する資源の属性情報を取得する資源情報取得手段と、
    前記複数の工場で要求する資源の属性情報に基づいて各工場へ資源を割り当てる方法が規定されたアルゴリズムに従い、前記複数の工場に資源を割り当てる処理を、前記制約条件を満たす範囲で行って、前記工場別資源配分情報を導出する工場別資源配分導出手段と、をさらに有し、
    前記評価指標導出手段は、前記工場別資源配分導出手段により導出された工場別資源配分情報の評価指標を導出することを特徴とする請求項4に記載の資源配分評価指標提示装置。
  6. 前記複数の工場は、熱間工場を含み、
    前記資源は、チャージ単位の銑鉄を含み、
    前記制約は、前記複数の工場の処理能力による制約と、前記銑鉄から溶鋼を生産する際に製鋼工場で行われる二次精錬手段の使用可能回数による制約と、総出鋼量の制約とを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の資源配分評価指標提示装置。
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載の資源配分評価指標提示方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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