JP5786741B2 - 給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
給紙装置は、収容している最上位の用紙を吸着搬送して、その用紙を画像形成装置本体に向けて給紙するようになっている。
これは、封筒表面の平坦な部分よりも、封筒裏面の段差部分の方が吸着し難いためであり、最上位の封筒の水平姿勢を維持することだけでは、吸着搬送による給紙動作の安定性を図ることはできなかった。
複数枚の封筒を積載する給紙トレイと、
前記給紙トレイに積載されている封筒のうち最上位の封筒を吸着して搬送する吸着搬送部と、
前記吸着搬送部が前記封筒を吸着する範囲に、封筒の糊付け段差部分を含むか否か判断する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記吸着搬送部が前記封筒を吸着する範囲に糊付け段差部分を含む場合と含まない場合とで、前記吸着搬送部が前記封筒を吸着する吸着力を切り替えることを特徴とする。
前記制御部は、前記吸着搬送部により前記封筒が吸着される範囲に糊付け段差部分を含むと判断した場合、前記吸着力を増大させるように切り替えることを特徴とする。
前記制御部は、前記吸着搬送部が吸着する前記封筒の糊付け段差部分で重なる封筒材料の枚数に応じて、前記吸着力を切り替えることを特徴とする。
前記制御部は、前記給紙トレイ上に積載された封筒の斤量に応じて、前記吸着力を切り替えることを特徴とする。
請求項1〜4の何れか一項に記載の給紙装置を備え、
前記給紙装置から給紙された封筒に対して画像を形成することを特徴とする。
図1は、本発明に係る画像形成装置100の全体構成図である。
また、給紙カセット10に収容された用紙Pではなく、給紙装置300に収容された用紙である封筒Pも画像形成装置本体100aに給紙されて、その封筒Pにトナー像が転写されて定着される。
図2は、本発明に係る給紙装置300の要部を示す斜視図である。図3は給紙装置300の側面図、図4は給紙装置300の平面図、図5は給紙装置300の正面図である。
特に、本発明に係る給紙装置300は、用紙として大量の封筒Pを積重して収容し、画像形成装置本体100aに封筒Pを1枚ずつ給送することを可能としている。
また、給紙トレイ31に積載されている最上位の封筒Pは、後述する吸着搬送部60等によって、図2〜図4に示す矢印aの給送方向に給送される。
なお、ここでいう封筒Pの給送方向の前端とは、封筒Pの底側の折り返し接着部側のことであり、封筒Pの給送方向の後端とは、封筒Pの開口側のフラップ側のことである(図4参照)。
吸着搬送部60は、吸着ベルト63で封筒Pを吸着しながら回動することで、給紙トレイ31に積載された最上位の封筒Pを矢印aの方向に給送して、画像形成装置本体100aへ送り込む機能を有している。
第2送風部50は、吸着ベルト63に吸引される用紙間にエアーを吹き込んで、1枚の封筒Pを吸着ベルト63に吸着させるように分離する機能を有している。
第1送風部40は側部規制部材41の上部に設けた送風口43から封筒Pにエアーを吹き付ける。2つの第1送風部40は封筒Pを挟んだ配置で互いに向き合うように、封筒Pにエアーを吹き付けることとなる。そして、左右の第1送風部40からエアーが吹き付けられた封筒Pは上方に浮上する。
つまり、第1送風部40は、給紙トレイ31に積載された封筒Pの上部にエアーを吹き付けることで、封筒Pを上方に浮上させて、吸着搬送部60の方向へ移動させる機能を有している。
図6は、吸着搬送部60によって封筒Pを搬送する、封筒Pの給送過程を示す断面図である。
図6(b)は、用紙の分離過程を示す。第1送風部40によるエアーの吹き付けが停止すると、第2送風部50のみの送風になり、第2送風部50によるエアーが最上位の封筒P1と、その下方の封筒P2の紙間を通過する。最上位の封筒P1は吸着搬送部60の吸気V1によって吸着され、封筒P2から分離される。分離された最上位の封筒P1の下方の封筒P2は、自重によって下降し、給紙トレイ31上の封筒Pの上に収容される。
こうして封筒P2と封筒P1を分離した後、吸着搬送部60のローラー駆動部65が駆動を開始し吸着ベルト63を回動させる。そして、回動する吸着ベルト63に吸着された1枚の封筒P1が搬送され、給紙装置300から画像形成装置本体100aに向けて給紙される。
このように、第1送風部40、第2送風部50、吸着搬送部60等の協働により、給紙トレイ31から1枚ずつ封筒Pが搬送され給送される。
次に、吸着搬送部60が封筒Pを吸着する吸着力を切り替える動作制御について説明する。
図7は、給紙装置300における吸着搬送部60に関係する制御構成を示すブロック図である。
図7に示すように、吸引ファン64とローラー駆動部65は、制御部Xによって動作制御されるようになっている。また制御部Xに繋がれた記憶部Mには、吸着搬送部60の駆動を制御するための各種データーが記憶されている。
記憶部Mには、画像形成装置100の操作部(図示省略)を介して入力された、給紙トレイ31に積載されている封筒Pのタイプ(角・長封筒タイプ、洋封筒タイプなど)やサイズ、封筒Pの表裏、封筒Pの斤量(紙材の厚さ・剛性)などのデーターが記憶されている。
また、記憶部Mには、吸着搬送部60が給紙トレイ31に積載されている封筒Pを吸着する際、その封筒Pの糊付け段差部分が、吸着搬送部60の吸着ベルト63と接する位置にあるか否かに関する吸着力情報が記憶されている。例えば、この吸着力情報は、吸着搬送部60が封筒Pを吸着する範囲に糊付け段差部分を含まない場合に吸着搬送部60による吸着力を「弱」に設定し、また吸着搬送部60が封筒Pを吸着する範囲に糊付け段差部分を含む場合に吸着搬送部60による吸着力を「中」あるいは「強」に設定するための情報である。この吸着力情報も、画像形成装置100の操作部(図示省略)を介して入力されるようになっている。
また、記憶部Mには、吸着搬送部60が封筒Pを好適に吸着するための吸着力に対応する吸引ファン64の回転数のデーターが予め記憶されている。例えば、吸着搬送部60によって封筒Pを吸着する吸着力を3段階(例えば、弱・中・強)に切り替えるための吸引ファン64の回転数のデーターが予め記憶されている。
吸着搬送部60は、回転する吸引ファン64の負圧・吸引力によって、吸着ベルト63の表面に封筒Pを吸着するようになっている。また、吸着搬送部60に吸着される封筒Pには、平坦な表面と、糊付けした継ぎ目の段差がある裏面とがある。
この吸着搬送部60の吸着ベルト63を封筒Pの表面側に当接させて、その封筒Pを吸着する場合には、図8(a)に示すように、吸着ベルト63が封筒Pの平坦面に密着することで、吸引ファン64による吸気V1を漏らすことなく吸着力に利用することができ、吸着搬送部60が所定の吸着力で封筒Pを吸着することができる。
これに対し、吸着搬送部60の吸着ベルト63を封筒Pの裏面側に当接させて封筒Pを吸着する際に、吸着搬送部60が封筒Pを吸着する範囲に封筒Pの糊付け段差部分を含む場合には、図8(b)に示すように、糊付け段差部分に起因する隙間から吸引ファン64による吸気V1が抜けて吸着力が低下してしまう。そのため、吸引ファン64の回転数を上げて吸着力を増大させるように切り替えることで、所定の吸着力で封筒Pを吸着することが可能になる。
さらに、糊付け段差部分に起因する隙間が広いほど吸引ファン64による吸気V1が抜け易く吸着力が低下し易いので、封筒紙材が厚く封筒Pの斤量が大きい場合や、封筒Pの糊付け段差部分で重なる封筒紙材の枚数が多い場合には、より一層吸引ファン64の回転数を上げて吸着力を増大させることが好ましい。
次に、吸着搬送部60が封筒Pを吸着する吸着力の切り替えについて説明する。
洋封筒タイプの封筒Pであっても、角・長封筒タイプの封筒Pであっても、封筒Pの表面側には糊付け段差部分がないので、平坦な封筒Pの表面が吸着ベルト63に密接しやすくなっている。
つまり、吸着搬送部60は、封筒Pの表面を吸着することに適した「弱」の吸着力で封筒Pを吸着して搬送することができる。
洋封筒タイプの封筒Pは、例えば、図9(b)に示すように、封筒Pの底側の折り返し接着部の他に、封筒Pの搬送方向である前後方向と交差する左右方向の両側に位置する重ね合わせ接着部を有している。そして、洋封筒タイプの封筒Pの折り返し接着部の糊付け段差部分が、吸着搬送部60が封筒Pを吸着する範囲に含まれるので、吸着搬送部60の吸着力を「中」に上げるように切り替える制御が実行される。なお、封筒Pの折り返し接着部の糊付け段差部分には、封筒紙材が2枚重なった段差に相当する隙間ができている。
つまり、吸着搬送部60は、洋封筒タイプの封筒Pの裏面を吸着することに適した「中」の吸着力で封筒Pを吸着して搬送することができる。
角・長封筒タイプの封筒Pは、例えば、図9(c)に示すように、封筒Pの底側の折り返し接着部の他に、封筒Pの搬送方向である前後方向と交差する左右方向の中央側に位置する重ね合わせ接着部を有している。そして、角・長封筒タイプの封筒Pの折り返し接着部と重ね合わせ接着部の2箇所の糊付け段差部分が、吸着搬送部60が封筒Pを吸着する範囲に含まれるので、吸着搬送部60の吸着力を「強」に上げるように切り替える制御が実行される。なお、封筒Pの折り返し接着部と重ね合わせ接着部との糊付け段差部分には、封筒紙材が3枚重なった段差に相当する隙間ができている。
つまり、吸着搬送部60は、角・長封筒タイプの封筒Pの裏面を吸着することに適した「強」の吸着力で封筒Pを吸着して搬送することができる。
封筒紙材が厚く封筒Pの斤量が大きいほど、糊付け段差部分に起因する隙間が広くなり吸着力が低下し易いので、予め斤量に関する閾値を記憶部Mに記憶しておき、その閾値未満の封筒Pであれば、吸着搬送部60の吸着力を「中」に上げるように切り替え、また閾値以上の封筒Pであれば、吸着搬送部60の吸着力を「強」に上げるように切り替える制御を実行すればよい。
また、この給紙装置300を備えている画像形成装置100であれば、封筒Pが良好に給紙されるので、その封筒Pの搬送や封筒Pへの印刷・画像形成を好適に行うことが可能になる。
上記した実施形態においては、給紙トレイ31に積載されている封筒Pのタイプ(角・長封筒タイプ、洋封筒タイプ)やサイズ、封筒Pの表裏に関するデーターに基づき、制御部Xが吸着搬送部60の吸着力を「弱」「中」「強」に切り替えるとしたが、ユーザーが吸着搬送部60の吸着力の設定を図示しない操作部を介して入力するようにしてもよい。
例えば、ユーザーが給紙トレイ31に封筒Pを収容する際に、その封筒Pの糊付け段差部分が吸着搬送部60の吸着ベルト63と接する位置にあるか否か、ユーザーが目視にて確認し、給紙トレイ31上に積載された封筒Pに適した吸着搬送部60の吸着力(例えば「弱」「中」「強」)に関する吸着力情報を記憶部Mに設定入力することで、給紙トレイ31に積載されている封筒Pに応じた吸着力に切り替えることも可能である。
100a 画像形成装置本体
300 給紙装置
30 給紙装置本体
31 給紙トレイ
40 第1送風部
50 第2送風部
60 吸着搬送部
61 大ローラー
62 小ローラー
63 吸着ベルト
64 吸引ファン
65 ローラー駆動部
P 封筒(用紙)
X 制御部
Claims (5)
- 複数枚の封筒を積載する給紙トレイと、
前記給紙トレイに積載されている封筒のうち最上位の封筒を吸着して搬送する吸着搬送部と、
前記吸着搬送部が前記封筒を吸着する範囲に、封筒の糊付け段差部分を含むか否か判断する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記吸着搬送部が前記封筒を吸着する範囲に糊付け段差部分を含む場合と含まない場合とで、前記吸着搬送部が前記封筒を吸着する吸着力を切り替えることを特徴とする給紙装置。 - 前記制御部は、前記吸着搬送部により前記封筒が吸着される範囲に糊付け段差部分を含むと判断した場合、前記吸着力を増大させるように切り替えることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 前記制御部は、前記吸着搬送部が吸着する前記封筒の糊付け段差部分で重なる封筒材料の枚数に応じて、前記吸着力を切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の給紙装置。
- 前記制御部は、前記給紙トレイ上に積載された封筒の斤量に応じて、前記吸着力を切り替えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の給紙装置。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載の給紙装置を備え、
前記給紙装置から給紙された封筒に対して画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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JP2012022821A JP5786741B2 (ja) | 2012-02-06 | 2012-02-06 | 給紙装置及び画像形成装置 |
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