JP5786475B2 - 光硬化性組成物 - Google Patents

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本発明は、映像表示装置などの光学機器を製造するために好適に用いられる光硬化性組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、バックライトユニット等に使用されるマイクロレンズを有する光学部品などに適した光硬化性組成物に関する。
かねてより、液晶ディスプレイ用導光板に形成されるマイクロレンズは、金型を使った射出成形により形成されていた。この方法は製品設計毎に金型が必要であり、少量多品種の生産では非常にコストのかかる方法であった。近年、安価な製造方法としてインクジェット法によりマイクロレンズを形成する方法が提案されているが、パターンサイズ、パターン高さのばらつきが大きくなるという問題があった。この問題を改善するために、基板をインクジェット法により撥水処理することが提案されている。この表面処理には、表面撥水性硬化膜を形成するネガ型感光性組成物(例えば、特許文献1 特開2008−209739を参照)などを用いることができるが、表面撥水性硬化膜の膜厚が2μm以上になってしまい、導光板が黄色味を帯びてくるという問題があった。
特開2008−209739号公報
上記の状況の下、本発明の目的は、インクジェット法でマイクロレンズを形成する際にパターン直径と高さのばらつきが小さくなるような表面処理が可能である光硬化性組成物であって、インクジェット法で塗布、露光して形成する撥水性硬化膜の膜厚が1μm以下、より好ましくは0.5μm以下になるような光硬化性組成物を提供することにある。
本発明者等は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物が、膜厚が1μm以下の撥水性硬化膜を形成するのに有用であることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の項を含む。
[1]溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であって、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物。
[2]溶媒(A)が、沸点100〜300℃の有機溶媒である、項[1]に記載の光硬化性組成物。
ここで、1)溶媒(A)の含有量が60〜98重量%である、項[1]または[2]に記載の光硬化性組成物が好ましい。2)溶媒(A)の含有量が80〜98重量%である、項[1]または[2]に記載の光硬化性組成物がより好ましい。3)溶媒(A)の含有量が90〜98重量%である、項[1]または[2]に記載の光硬化性組成物がさらに好ましい。
[3]溶媒(A)がヒドロキシを有している有機溶媒である、項[1]または[2]に記載の光硬化性組成物。
ここで、1)溶媒(A)が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1,4−ブタンジオールから選ばれる溶媒を溶媒全体の40重量%以上含有している、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物が好ましい。
2)溶媒(A)が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる溶媒を溶媒全体の40重量%以上含有している、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物がさらに好ましい。
[4]光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が多官能(メタ)アクリレート、多官能エポキシ化合物、または多官能オキセタン化合物である、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
ここで1)光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートから選ばれる化合物である、項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物が好ましい。
2)光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、から選ばれる化合物である、項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物がより好ましい。
[5]光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が、式(B−1)で表される化合物である、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。

Figure 0005786475

(式中、Rは二価の有機基であり、R及びRはそれぞれ独立に炭素数が1〜20のアルキレンであり、R及びRはそれぞれ独立に水素又は炭素数が1〜6のアルキルであり、m及びnはそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
[6]光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が、式(B−2)で表される化合物である、項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。

Figure 0005786475

(式中、R

Figure 0005786475

からなる二価の基であり、R2及びRはそれぞれ独立に炭素数が1〜10のアルキレンであり、R及びRはそれぞれ独立に水素又は炭素数が1〜6のアルキルであり、m及びnはそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
[7]光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が、フッ素を含有している、項[3]に記載の光硬化性組成物。
[8]界面活性剤(C)がフッ素系界面活性剤またはシリコン系界面活性剤である、項[1]〜[7]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物
ここで、1)重量比(B):(C)が1000:1〜1:5の範囲である、項[1]〜[8]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物が好ましい。2)重量比(B):(C)が100:1〜1:3の範囲である、項[1]〜[8]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物がさらに好ましい。3)重量比(B):(C)が20:1〜1:2の範囲である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物がより好ましい。4)重量比(B):(C)が10:1〜1:1の範囲である、項[1]〜[8]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物が特に好ましい。
[9]界面活性剤(C)が光反応性官能基を1つ有している、項[1]〜[8]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物
[10]界面活性剤(C)の光反応性官能基が、(メタ)アクリロイル、エポキシ、オキセタニルのいずれかである、項[9]に記載の光硬化性組成物
[11]光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が多官能(メタ)アクリレートであり、界面活性剤(C)の光反応性官能基が(メタ)アクリロイルであり、光重合開始剤(D)が光ラジカル発生剤である、項[9]に記載の光硬化性組成物。
[12]光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が多官能エポキシ化合物あるいは多官能オキセタン化合物であり、界面活性剤(C)の光反応性官能基がエポキシまたはオキセタニルであり、光重合開始剤(D)が光酸発生剤である、項[9]に記載の光硬化性組成物。
[13]25℃における粘度が1.5〜30mPa・sである、項[1]〜[12]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物。
[14]項[1]〜[13]のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を塗布後、紫外線を照射して得られる表面撥水性硬化膜。
[15]項[13]に記載の光硬化性組成物をインクジェット法で塗布する工程を含む、表面撥水性硬化膜の形成方法。
[16]項[14]に記載の表面撥水性硬化膜の上に形成されたマイクロレンズ。
[17]項[14]に記載の表面撥水性硬化膜の上にインクジェット法でドットパターンを形成する工程を含む、マイクロレンズの形成方法。
[18]項[16]に記載のマイクロレンズを有する光学部品。
[19]項[18]に記載の光学部品を含む映像表示装置。
本発明の光硬化性組成物から得られる膜厚が1μm以下の撥水性硬化膜上に、インクジェット法でマイクロレンズを形成すると、着色の少ない導光板等の光学部品を製造することができる。したがって、本組成物は高品位な映像表示装置を製造するのに有用である。
[1.本発明の光硬化性組成物]
本発明の光硬化性組成物は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物である。
本発明の光硬化性組成物は無色であっても有色であってもよい。透過率の観点からは無色が好ましいが、発明の効果を妨げない範囲で有色の化合物を含有してもよい。また、例えば、硬化膜の状態を検査する際に基板との識別を容易にするために、着色剤を含んでもよい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの両者又は一方を示すために用いられる。「エポキシ化合物」は、オキシラン化合物を、「エポキシ」はオキシラニルを意味する。
また、本発明の光硬化性組成物は、必要に応じて重合禁止剤、エポキシ化合物以外の熱硬化性化合物、難燃剤などを含むことができる。まず、本発明の好ましい態様を説明する。
本発明の第1の態様は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物である。この光硬化性組成物を用いると、インクジェット法で塗布した後に光照射によって得られる撥水性硬化膜は、膜厚均一性が良好である。さらに、1μm以下の膜厚の薄い膜が形成できる。
本発明の第2の態様は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物であって、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)がウレタン(メタ)アクリレートを含有する光硬化性組成物である。この光硬化性組成物を用いると、インクジェット法で塗布した後に光照射によって得られる撥水性硬化膜は、膜厚均一性が良好である。さらに、1μm以下の膜厚の薄い膜が形成できる。
本発明の第3の態様は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物であって、界面活性剤(C)が光反応性官能基を有する界面活性剤を含有する光硬化性組成物である。この光硬化性組成物を用いると、インクジェット法で塗布した後に光照射によって得られる撥水性硬化膜は、膜厚均一性が良好である。さらに、1μm以下の膜厚の薄い膜が形成でき、少ない露光量で硬化する(高感度)。
本発明の第4の態様は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物であって、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)が多官能エポキシ化合物または多官能オキセタン化合物を含有し、光反応性官能基がエポキシまたはオキセタニルを有する界面活性剤(C)を含有し、光重合開始剤(D)が光酸発生剤を含有する光硬化性組成物である。この光硬化性組成物を用いると、インクジェット法で塗布した後に光照射によって得られる撥水性硬化膜は、膜厚均一性が良好である。さらに、1μm以下の膜厚の薄い膜が形成できる。
本発明の第5の態様は、溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であり、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%である光硬化性組成物であって、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)がフッ素を有する多官能アクリレートを含有する光硬化性組成物である。この光硬化性組成物を用いると、インクジェット法で塗布した後に光照射によって得られる撥水性硬化膜は、膜厚均一性が良好であり、1μm以下の膜厚の薄い膜が形成できる。さらにこの光硬化性組成物を用いると、形成されるドットパターンの高さ/直径の値が大きくなり、マイクロレンズとして用いる場合に好ましい。
以下、上記各成分および本発明の光硬化性組成物の粘度について説明する。
<1.1.本発明の光硬化性組成物の粘度>
本発明の光硬化性組成物の、E型粘度計で測定した25℃における粘度は1.0〜30mPa・sであることが好ましい。粘度がこの範囲であると、本発明の光硬化性組成物をインクジェット法で塗布する場合に、インクジェット装置による吐出性が良好となる。25℃における本発明の光硬化性組成物の粘度は、さらに好ましくは1.2〜25mPa・sであり、特に好ましくは1.5〜20mPa・sである。
<1.2.溶媒(A)>
本発明の光硬化性組成物は、溶媒(A)を40〜98重量%含有する光硬化性組成物である。溶媒の含有量が40〜98重量%であると、インクジェット法で塗布後に紫外線を照射することにより、薄い膜厚の撥水性硬化膜を得ることができる。溶媒の含有量が60〜98重量%であるとより好ましく、80〜98重量%であるとより一層好ましく、90〜98重量%であるとさらに一層好ましい。
また、溶媒(A)は沸点100〜300℃の有機溶媒であると、インクジェット法で塗布したときに基板への濡れ広がり性が良好で、均一な膜厚の撥水性硬化膜を得ることができるので好ましく、さらにヒドロキシを有している有機溶媒であることがより一層好ましい。
沸点が100〜300℃である有機溶媒の具体例としては、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンおよびジメチルイミダゾリジノン等を挙げることができる。
これらの中でも、溶媒(A)がヒドロキシを有しているとインクジェット法で塗布する場合にインクジェットヘッドの目詰まりが起きにくいために好ましい。ヒドロキシを有する有機溶媒の具体例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1,4−ブタンジオール等を挙げることができる。
これらのヒドロキシを有する有機溶媒の中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる溶媒を溶媒(A)全体の40%以上含有していると、得られる撥水性硬化膜の膜厚均一性が高くなる等の点から好ましい。
本発明の光硬化性組成物に用いられる溶媒は1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。
<1.3.光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)>
本発明の光硬化性組成物は、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)を含有する光硬化性組成物である。光反応性官能基が(メタ)アクリロイル、エポキシ、オキセタニルのいずれかであると、得られる撥水性硬化膜の基板への密着性が高いので好ましい。
光反応性官能基として(メタ)アクリロイルを2つ以上有している化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの化合物の中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートは、得られる撥水性硬化膜の光硬化性が高いので特に好ましい。
また、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)がウレタン(メタ)アクリレートであると、本発明の光硬化性組成物をインクジェット法で塗布した後に光照射によって得られる撥水性硬化膜の膜厚均一性が良好であるため、特に好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、下記式(B−1)構造の化合物を挙げることができる。

Figure 0005786475

(式中、Rは炭素数1〜20である二価の有機基であり、R及びRはそれぞれ独立に炭素数が1〜20のアルキレンであり、R及びRはそれぞれ独立に水素又は炭素数が1〜6のアルキルであり、m及びnはそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
尚、硬化性の面から、m及びnは2又は3が好ましく、3であることがより好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートが下記式で表される構造であると、膜厚均一性がより一層良好であるため、さらに好ましい。

Figure 0005786475

(式中、R

Figure 0005786475

からなる二価の基であり、R及びRはそれぞれ独立に炭素数が1〜10のアルキレンであり、R及びRはそれぞれ独立に水素又は炭素数が1〜6のアルキルであり、m及びnはそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
尚、硬化性の面から、m及びnは2又は3が好ましく、3であることがより好ましい。
光反応性官能基としてエポキシを2つ以上有している化合物の具体例としては、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、水添ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、トリスフェノールメタン型、テトラフェノールエタン型、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ化合物;脂環式もしくは複素環式のエポキシ化合物;ジシクロペンタジエン型もしくはナフタレン型の構造を有するエポキシ化合物、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンを挙げることができる。
これらのエポキシ化合物としては各種の市販品を用いることができ、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)、jER828、同834、同1001、同1004(商品名;三菱化学(株) 製)、エピクロン840、同850、同1050、同2055、(商品名;DIC社 製)、エポトートYD−011、同YD−013、同YD−127、同YD−128(商品名;新日鐵化学(株) 製)、D.E.R.317、同331、同661、同664(商品名;ダウ・ケミカル(株) 製)、アラルダイト6071、同6084、同GY250、同GY260(商品名;ハンツマン・アドバンスト・マテリアル(株) 製)、スミ−エポキシESA−011、同ESA−014、同ELA−115、同ELA−128(商品名;住友化学(株) 製)、A.E.R.330、同331、同661、同664(商品名;旭化成(株) 製)等のビスフェノールA型エポキシ化合物; jER152、同154(商品名;三菱化学(株) 製)、D.E.R.431、同438(商品名;ダウ・ケミカル(株) 製)、エピクロンN−730、同N−770、同N−865(商品名;DIC(株) 製)、エポトートYDCN−701、同YDCN−704(商品名;新日鐵化学(株) 製)、アラルダイトECN1235、同ECN1273、同ECN1299(商品名;ハンツマン・アドバンスト・マテリアル(株) 製)、XPY307、EPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306(商品名;日本化薬(株) 製)、スミ−エポキシESCN−195X、同ESCN−220(商品名;住友化学(株) 製)、A.E.R.ECN−235、同ECN−299(商品名;(株)ADEKA 製)等のノボラック型エポキシ化合物;エピクロン830(商品名;DIC(株) 製)、jER807(商品名;三菱化学(株) 製)、エポトートYDF−170(商品名;新日鐵化学(株) 製)、YDF−175、YDF−2001、YDF−2004、アラルダイトXPY306(商品名;ハンツマン・アドバンスト・マテリアル(株) 製)等のビスフェノールF型エポキシ化合物;エポトートST−2004、同ST−2007、同ST−3000(商品名;新日鐵化学(株) 製)等の水添ビスフェノールA型エポキシ化合物;セロキサイド2021(商品名;ダイセル化学工業(株) 製)、アラルダイトCY175、同CY179(商品名;ハンツマン・アドバンスト・マテリアル(株) 製)等の脂環式エポキシ化合物;YL−933(商品名;三菱化学(株) 製)、EPPN−501、EPPN−502(商品名;ダウ・ケミカル(株) 製)等のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物;YL−6056、YX−4000、YL−6121(商品名;三菱化学(株) 製)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ化合物又はそれらの混合物;EBPS−200(商品名;日本化薬(株) 製)、EPX−30(商品名;(株)ADEKA製)、EXA−1514(商品名;DIC(株) 製)等のビスフェノールS型エポキシ化合物;jER157S(商品名;三菱化学(株) 製)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物;YL−931(商品名;三菱化学(株) 製)、アラルダイト163(商品名;ハンツマン・アドバンスト・マテリアル(株) 製)等のテトラフェニロールエタン型エポキシ化合物;アラルダイトPT810(商品名;ハンツマン・アドバンスト・マテリアル(株) 製)、TEPIC(商品名;日産化学工業(株) 製)等の複素環式エポキシ化合物;HP−4032、EXA−4750、EXA−4700(商品名;DIC(株) 製)等のナフタレン含有エポキシ化合物; HP−7200、HP−7200H、HP−7200HH(商品名;DIC(株) 製)等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ化合物等が挙げられる。
これらのエポキシ化合物の中でも、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)を用いると、本発明の光硬化性組成物から得られる皮膜の各種基板への密着性が高いので好ましい。
光反応性官能基としてオキセタニルを2つ以上有している化合物の具体例としては、キシリレンビスオキセタン(東亞合成(株)製 アロンオキセタンOXT−121(商品名))、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(東亞合成(株)製 アロンオキセタンOXT−221(商品名))、ジ(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシエチルアジピン酸(宇部興産(株)製 アジピン酸ビスオキセタン) 、ビス(3−エチルオキセタン−3−イルメチル)カーボネート(宇部興産(株)製 ジオキセタンカーボネート)が挙げられる。
これらのオキセタニルを2つ以上有している化合物の中でも、キシリレンビスオキセタン(東亞合成(株)製 アロンオキセタンOXT−121(商品名))、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン(東亞合成(株)製 アロンオキセタンOXT−221(商品名))を用いると、本発明の光硬化性組成物から得られる皮膜の各種基板への密着性が高いので好ましい。
また、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)がフッ素を有していると、得られる硬化膜上に形成されるドットパターンの、高さ/直径の値が大きくなり、マイクロレンズとして使用する場合に好ましい。フッ素を有している光硬化性官能基を2つ以上有している化合物としては各種の市販品を用いることができ、フルオライトFA−16、フルオライトFEA−16、フルオライトFE−16、フルオライトART−4(商品名;共栄社化学(株)製)等が挙げられる。
本発明の光硬化性組成物に用いられる光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。
<1.4.界面活性剤(C)>
本発明の光硬化性組成物は、界面活性剤(C)を含有する光硬化性組成物である。界面活性剤を含有すると、得られる撥水性硬化膜の撥水性が高くなるので好ましい。
界面活性剤の具体例としては、ポリフローNo.45、ポリフローKL−245、ポリフローNo.75、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95(以上いずれも商品名、共栄社化学工業(株)製)、ディスパーベイク(Disperbyk)161、ディスパーベイク162、ディスパーベイク163、ディスパーベイク164、ディスパーベイク166、ディスパーベイク170、ディスパーベイク180、ディスパーベイク181、ディスパーベイク182、BYK300、BYK306、BYK310、BYK320、BYK330、BYK344、BYK346(以上いずれも商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製)、KP−341、KP−358、KP−368、KF−96−50CS、KF−50−100CS(以上いずれも商品名、信越化学工業(株)製)、サーフロンSC−101、サーフロンKH−40(以上いずれも商品名、セイミケミカル(株)製)、フタージェント222F、フタージェント251、FTX−218(以上いずれも商品名、(株)ネオス製)、EFTOP EF−351、EFTOP EF−352、EFTOP EF−601、EFTOP EF−801、EFTOP EF−802(以上いずれも商品名、三菱マテリアル(株)製)、メガファックF−171、メガファックF−177、メガファックF−475、メガファックR−08、メガファックR−30(以上いずれも商品名、DIC(株)製)、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオルアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルスルホン酸塩、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、またはアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩等を挙げることができる。
また、界面活性剤(C)がフッ素系界面活性剤またはシリコン系界面活性剤であると、得られる硬化膜表面の撥水性がより高くなるので好ましい。特に界面活性剤(C)がシリコン系界面活性剤であると、得られる撥水性硬化膜上にインクジェット法によりマイクロレンズを形成したときに、レンズの大きさのばらつきが小さいのでより好ましい。
溶媒を含有する本発明の組成物においては、重量比(B):(C)が1000:1〜1:5の範囲であると、光硬化性と硬化膜表面の撥水性が両立できるので好ましい。さらに、重量比(B):(C)が100:1〜1:3の範囲であることが好ましく、20:1〜1:2の範囲であることがより好ましく、16:1〜1:1の範囲であることがより一層好ましい。
さらに、界面活性剤が光反応性官能基を1つ有していると、溶媒を多く含有した場合でも光硬化性が高いので好ましい。光反応性官能基としては、(メタ)アクリロイル、エポキシ、オキセタニルのいずれかであると光硬化性がより高いので好ましい。
光硬化性官能基として(メタ)アクリルを有する界面活性剤の具体例としては、RS−72K(商品名;DIC(株)製)、BYK UV 3500、BYK UV 3510、BYK UV 3570(以上いずれも商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製)、TEGO RAD 2220N、TEGO RAD 2250、TEGO RAD 3500、TEGO RAD 3570(以上いずれも商品名、DEGUSSA製)を挙げることができる。また、光硬化性官能基としてエポキシを有する界面活性剤として、DIC(株)製RS−211K(商品名)を挙げることができる。
本発明の光硬化性組成物に用いられる界面活性剤は、1種の化合物であっても、2種以上の化合物の混合物であってもよい。
<1.5.光重合開始剤(D)>
本発明の光硬化性組成物は、光重合開始剤(D)を含む。光重合開始剤(D)は、紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルあるいは酸を発生することのできる化合物であれば特に限定されないが、α−ヒドロキシルアルキルフェノン系、オキシフェニル酢酸エステル系、又は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が光硬化性、得られる硬化膜の透過率の観点から好ましい。
紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルを発生することのできる化合物の具体例としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4’−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを挙げることができる。
この中でも、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが好ましく、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが最も好ましい。
紫外線あるいは可視光線の照射により酸を発生することのできる化合物の具体例としては、CPI−100P、CPI−100A、CPI−110P、CPI−210S、CPI−200K(以上、いずれも商品名;サンアプロ(株)製)、サイラキュア光硬化開始剤UVI−6992、サイラキュア光硬化開始剤UVI−6976(以上、いずれも商品名;ダウ・ケミカル日本(株)製)、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172(以上、いずれも商品名;(株)ADEKA製)、CI−5102、CI−2855(以上、いずれも商品名;日本曹達(株)製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L、サンエイドSI−110L、サンエイドSI−180L、サンエイドSI−110、サンエイドSI−180(以上、いずれも商品名;三新化学工業(株)製)、エサキュア1064、エサキュア1187(以上、いずれも商品名;ランベルティ(株)製)、オムニキャット550(商品名;アイジーエム レジン(株)製)、イルガキュア250(商品名;BASFジャパン(株)製)、ロードシル フォトイニシエーター2074(商品名;ローディア・ジャパン(株)製)等を挙げることができる。
光重合開始剤(D)は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。
光重合開始剤(D)の含有量は、光硬化性官能基を2つ以上有する化合物(B)に対して1〜100重量%であると、紫外線に対する光硬化性が優れ、かつ、得られる撥水性硬化膜が高透過率であるため好ましく、より好ましくは5〜60重量%であり、さらに好ましくは10〜40重量%である。
<1.6.重合禁止剤>
本発明の光硬化性組成物は、保存安定性を向上させるために重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤の具体例としては、4−メトキシフェノール、ヒドロキノンおよびフェノチアジンを挙げることができる。これらの中でもフェノチアジンが長期の保存においても粘度の増加が小さいために好ましい。
本発明の光硬化性組成物に用いられる重合禁止剤は、1種であっても、2種以上の混合物であってもよい。
重合禁止剤の含有量が、光硬化性官能基を2つ以上有する化合物(B)に対して0.01〜1重量%であると、長期の保存においても粘度の増加が小さいために好ましく、光硬化性とのバランスを考慮すると、より好ましくは0.01〜0.5重量%であり、さらに好ましくは0.01〜0.1重量%である。
<1.7.エポキシ化合物以外の熱硬化性化合物>
本発明の光硬化性組成物は、エポキシ化合物以外の熱硬化性化合物を含んでもよい。本発明において、熱硬化性化合物とは熱硬化させることが可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、ビスマレイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ硬化剤などが挙げられる。
本発明の硬化性組成物に用いられる熱硬化性化合物は、1種でも、2種以上の混合物でもよい。
熱硬化性化合物の含有量が、光硬化性官能基を2つ以上有する化合物(B)に対して2〜50重量%であると、得られる硬化膜の耐熱性が向上するので好ましく、より好ましくは5〜30重量%であり、さらに好ましくは10〜20重量%である。
1.7.1 ビスマレイミド
ビスマレイミドとしては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。下記一般式(1)で表されるビスマレイミドは、例えばジアミンと酸無水物とを反応させて得られる化合物である。

Figure 0005786475
式(1)中、R10およびR12はそれぞれ独立に水素またはメチルであり、R11は下記一般式(2)で表される二価の基である。

Figure 0005786475
式(2)中、R13およびR14はそれぞれ独立に、連続しない任意のメチレンが酸素で置き換えられてもよい炭素数1〜18のアルキレン、置換基を有してもよい芳香環を有する二価の基、または置換基を有してもよいシクロアルキレンである。前記芳香環およびシクロアルキレンにおける置換基としては、例えば、カルボキシル、ヒドロキシル、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシが挙げられる。得られる硬化膜の耐熱性が高い点で、R13およびR14はそれぞれ独立に下記何れかの式で表される二価の基であることが好ましい。

Figure 0005786475
式(2)中、Xは下記何れかの式で表される二価の基である。

Figure 0005786475
ビスマレイミドは1種でも、2種以上の混合物でもよい。
1.7.2 フェノール樹脂
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類との縮合反応により得られるノボラック樹脂、ビニルフェノールの単独重合体(水素添加物を含む)、ビニルフェノールとこれと共重合可能な化合物とのビニルフェノール系共重合体(水素添加物を含む)などが好ましく用いられる。
フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、o−キシレノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テルペン骨格含有ジフェノール、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒドなどが挙げられる。
ビニルフェノールと共重合可能な化合物としては、(メタ)アクリル酸またはその誘導体、スチレンまたはその誘導体、無水マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどが挙げられる。
フェノール樹脂の具体例としては、レヂトップPSM−6200(商品名;群栄化学工業(株)製)、ショウノールBRG−555(商品名;昭和電工(株)製)、マルカリンカーMS−2P、マルカリンカーCST70、マルカリンカーPHM−C(商品名;丸善石油化学(株)製)が挙げられる。
フェノール樹脂は1種でも、2種以上の混合物でもよい。
1.7.3 メラミン樹脂
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造された樹脂であれば特に限定されず、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、およびそれらの縮合物などが挙げられる。これらの中でも、得られる硬化膜の耐薬品性が良好である点で、エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
メラミン樹脂の具体例としては、ニカラックMW−30、MW−30HM、MW−390、MW−100LM、MX−750LM(商品名;三和ケミカル(株)製)が挙げられる。
メラミン樹脂は1種でも、2種以上の混合物でもよい。
1.7.4 エポキシ硬化剤
本発明の光硬化性組成物は、得られる硬化膜の耐薬品性をより向上させるためにエポキシ硬化剤を含有してもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤などが好ましい。
酸無水物系硬化剤としては、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロトリメリット酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、スチレン−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
ポリアミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンなどが挙げられる。
エポキシ硬化剤は1種でも、2種以上の混合物でもよい。
<1.8.難燃剤>
本発明の光硬化性組成物は、難燃剤を含有してもよい。難燃剤を含有すると、得られる硬化膜の難燃性が高いので好ましい。難燃剤としては、難燃性を付与できる化合物であれば特に限定されないが、低有毒性、低公害性、安全性の観点から、有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。
有機リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドなどが挙げられる。
難燃剤の中でも、得られる硬化膜を高温状態にさらした場合でも難燃剤のブリードアウトがない点で、下記式(F−1)で表される構造を有する化合物である有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。下記式(F−1)で表される構造を有する化合物としては、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドであるHFA−3003(商品名;昭和電工(株)製)などの下記一般式(F−2)で表される化合物を用いることがより好ましい。

Figure 0005786475

Figure 0005786475

式中、mは0〜2の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは3である。好ましくは、mは1または2であり、nは1または2であり、m+nは3である。
難燃剤は1種でも、2種以上の混合物でもよい。なお、以上説明した難燃剤は公知の方法で製造することができ、また上記の昭和電工(株)製のHFA−3003のように、市販もされている。
難燃剤の含有量が、光硬化性官能基を2つ以上有する化合物(B)に対して15〜30重量%であると、得られる硬化膜の難燃性が向上するので好ましく、より好ましくは20〜25重量%である。
<1.9.本発明の光硬化性組成物の調製方法>
本発明の光硬化性組成物は、原料となる各成分を公知の方法により混合することで調製することができる。
特に、本発明の光硬化性組成物は、前記(A)〜(D)成分および必要に応じてその他の成分を混合し、得られた溶液をろ過して脱気することにより調製されることが好ましい。そのようにして調製された本発明の光硬化性組成物は、インクジェット塗布時の吐出性に優れる。前記ろ過には、例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターが用いられる。
<1.10.本発明の光硬化性組成物の保存>
本発明の光硬化性組成物は、−20〜25℃で保存すると保存中の粘度増加が小さく、保存安定性が良好である。
[2.インクジェット法による光硬化性組成物の塗布]
本発明の光硬化性組成物は、公知のインクジェット塗布方法を用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出させるピエゾ方式、及びインクに熱エネルギーを作用させてインクを吐出させる塗布方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)等がある。
インクジェット塗布方法を用いることにより、光硬化性組成物を予め定められたパターン状に塗布することができる。
インクジェットヘッドとしては、例えば、金属及び/又は金属酸化物などからなる発熱部を有するものが挙げられる。金属及び/又は金属酸化物の具体例としては、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、及びこれらの金属の酸化物等が挙げられる。
本発明のインクを用いて塗布を行うのに好ましい塗布装置としては、例えば、インクが収容されるインク収容部を有するインクジェットヘッド内のインクに、塗布信号に対応したエネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させながら、前記塗布信号に対応した塗布(描画)を行う装置が挙げられる。
インクジェット塗布装置は、インクジェットヘッドとインク収容部とが分離されているものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いてもよい。また、インク収容部はインクジェットヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介してインクジェットヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
[3.硬化膜の形成]
本発明の硬化膜は、上述した本発明の光硬化性組成物をインクジェット法により基板表面に塗布した後に、紫外線や可視光線等の光を照射して硬化させることで得られる。
紫外線や可視光線等を照射する場合の照射する光の量(露光量)は、光硬化性組成物の組成に依存するが、ウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定して、100〜5,000mJ/cm2が好ましく、200〜4,000mJ/cm2がより好ましく、300〜3,000mJ/cm2がさらに好ましい。また、照射する紫外線や可視光線等の波長は、200〜500nmが好ましく、300〜450nmがより好ましい。
なお、以下に記載する露光量はウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定した値である。
なお、露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等を搭載し、250〜500nmの範囲で、紫外線や可視光線等を照射する装置であれば特に限定されない。
本発明の光硬化性組成物が塗布される基板は、光硬化性組成物が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されず、その形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
また、基板の材質は特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネートおよびポリイミドなどのプラスチックフィルム、セロハン、アセテート、金属箔、ポリイミドと金属箔との積層フィルム、目止め効果があるグラシン紙、パーチメント紙、ならびに、ポリエチレン、クレイバインダー、ポリビニルアルコール、でんぷん又はカルボキシメチルセルロース(CMC)などで目止め処理した紙およびガラス等を挙げることができる。
これらの基板を構成する物質には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、さらに、酸化防止剤、劣化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤などの添加剤を含有させてもよい。また、基板の表面の一部には、必要により撥水処理、コロナ処理、プラズマ処理、又はブラスト処理などの易接着処理を施したり、表面に易接着層やカラーフィルター用保護膜、ハードコート膜を設けたりしてもよい。
基板の厚さは特に限定されないが、通常、10μm〜10mmであり、使用する目的により適宜調整される。
基板の用途は特に限定されないが、本発明の光硬化性組成物から得られる硬化膜は基板に対する密着性に優れ、高透過率、高強度を示すため、特に、バックライトユニット等に使用されるマイクロレンズの製造に用いることが好ましい。
このようなバックライトユニット等に使用されるマイクロレンズとして機能する本発明の硬化膜のドット径は特に限定されないが、通常10〜100μmが好ましく、15〜60μmがさらに好ましく、20〜50μmが特に好ましい。また、ドットの高さについても特に限定されないが、通常0.5〜30μmが好ましく、1〜20μmがさらに好ましく、2〜10μmが特に好ましい。
上記のようにして本発明の硬化膜を用いて製造されたバックライトを実装することで、例えば液晶表示素子用の液晶ディスプレイを作製することができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。また、以下では、実施例または比較例で得られた光硬化性組成物を単に組成物と呼ぶことがある。すなわち、例えば光硬化性組成物1を組成物1と呼ぶことがある。
[実施例1](第1の態様の実施例)
溶媒(A)としてジエチレングリコールメチルエチルエーテル(以後EDMと略す)、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)としてペンタエリスリトールトリアクリレート(以後M305と略す)、界面活性剤(C)としてBYK306(商品名;ビックケミー・ジャパン(株)製、以後BYK306と略す)光重合開始剤(D)としてイルガキュア754(商品名;BASFジャパン(株)製、以後I754と略す)とを下記組成にて混合・溶解した後、PTFE製のメンブレンフィルター(1μm)でろ過し、光硬化性組成物1を調製した。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は50.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 7.000g
(B) M305 5.120g
(C) BYK306 1.110g
(D) I754 0.770g
E型粘度計(東機産業(株)製 TV−22、以下同じ)を用い、25℃における光硬化性組成物1の粘度を測定した結果、5.1mPa・sであった。
(硬化膜の形成)
低圧水銀灯による紫外線照射を行って表面の濡れ性を高めた4cm角のガラス基板(厚さ:0.7mm)を用意し、光硬化性組成物1をインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix Inc.製のDMP−2831)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度30℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、印刷解像度を256dpiに設定して全面に塗布した。このガラス基板に、UV照射装置((株)ジャテック製のJ−CURE1500)を用いて紫外線を2000mJ/cm2のUV露光量で照射することで、表面撥水性硬化膜が形成されたガラス基板を得た。次に、印刷解像度を512dpiに変更して同様の操作を行ない、表面撥水性硬化膜が形成されたガラス基板を得た。さらに印刷解像度を1024dpiに変更して同様の操作を行ない、表面撥水性硬化膜が形成されたガラス基板を得た。これらの表面撥水性硬化膜が形成されたガラス基板を用いて、以下の測定を行った。
(膜面の評価)
ガラス基板を目視で確認したところ、印刷解像度256dpiでは、硬化膜の膜厚が不均一で、まだら模様が観察された。印刷印刷解像度512dpiでは、やはりまだら模様が観察された。印刷解像度1024dpiでは、均一な膜面が形成されていた。評価としては、均一な膜面が形成されていれば○に、まだら模様が観測されるなど膜厚が不均一であれば×とした。
(膜厚)
1024dpiの印刷解像度で形成された硬化膜の一部をカッターで削り、段差部分の膜厚をKLA−Tencor Japan(株)製触針式膜厚計P−15を使用して測定したところ、0.96μmであった。膜厚の値には、3箇所の測定の平均値を用いた。
(色度 b*)
この硬化膜の色度を透過率測定装置V−670(日本分光(株)製)を用いて測定したところ、黄色味を示すb*の値は0.0589であった。
(水接触角)
硬化膜上の水(純水)の接触角の測定をDropMaster500(協和界面化学(株)製)を用いて測定温度(25℃)、水滴着弾1秒後の値を計測したところ、95°であった。
これらの結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物2を調製した。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は30.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 3.000g
(B) M305 5.120g
(C) BYK306 1.110g
(D) I754 0.770g
光硬化性組成物2の粘度は13.2mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。結果を表1に示す。

表1
Figure 0005786475
比較例1に比べて溶媒の含有量の多い実施例1は、黄色味の少ない(b*の値が小さい)表面撥水性硬化膜をインクジェット法で形成することができる。
[実施例2](第1の態様の実施例)
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物3を調製した。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は95.6重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 15.186g
(B) M305 0.512g
(C) BYK306 0.111g
(D) I754 0.077g
得られた光硬化性組成物3の粘度は1.7mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。実施例1との比較を表2に示す。
[実施例3](第1の態様の実施例)
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物4を調製した。ただし、溶媒(A)としてヒドロキシを有する溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテル(以後PGMEと略す)を用いた。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は50.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) PGME 7.000g
(B) M305 5.120g
(C) BYK306 1.110g
(D) I754 0.770g
得られた光硬化性組成物4の粘度は5.3mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。実施例1との比較を表2に示す。
[実施例4](第2の態様の実施例)
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物5を調製した。ただし、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)にはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以後M402と略す。M402は商品名、東亞合成(株)製)と下記構造のウレタンアクリレート(以後U6LPAと略す。U6LPAは商品名、新中村化学工業(株)製)を用いた。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は50.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。

Figure 0005786475
(A) EDM 7.000g
(B) M402 2.560g
(B) U6LPA 2.560g
(C) BYK306 1.110g
(D) I754 0.770g
得られた光硬化性組成物5の粘度は5.1mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。実施例1との比較を表2に示す。

表2
Figure 0005786475
溶媒の多い実施例2は、より薄い膜をインクジェット法で形成できるため膜の黄色味が少ない。また、ヒドロキシを有する溶媒を使用した実施例3および光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)にウレタンアクリレートを使用した実施例4では、より薄い膜を形成するインクジェット塗布条件(すなわち印刷解像度512dpi)で、均一な表面撥水性硬化膜を形成することができた。
ここで、インクジェット法による塗布の場合の印刷解像度と得られる膜厚の関係を説明しておく。印刷解像度の値が小さいほど、単位面積当たりの吐出量が少ないため、塗膜の膜厚は薄くなる。印刷解像度の値が大きいほど、単位面積当たりの吐出量が多くなるため、塗膜の膜厚は厚くなる。膜厚を薄くするためには印刷解像度を小さくしたいのだが、その場合、吐出されたドット同士が均一につながらず、きれいな均一膜面を得ることが難しかった。
[実施例5](第3の態様の実施例)
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物6を調製した。界面活性剤(C)には、光硬化性官能として(メタ)アクリルを有する界面活性剤であるDIC(株)製RS−72K(商品名;以後RS72Kと略す)を使用した。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は50.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 7.000g
(B) M402 2.560g
(B) U6LPA 2.560g
(C) RS72K 1.110g
(D) I754 0.770g
光硬化性組成物6の粘度は5.2mPa・sであった。
[実施例6](第3の態様の実施例)
実施例5と同様にして、下記組成の光硬化性組成物7を調製した。ただし、界面活性剤(C)には、光硬化性官能として(メタ)アクリルを有する界面活性剤であるビックケミー・ジャパン(株)製BYK UV 3500(商品名;以後BYK3500と略す)を用いた。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は53.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は15.4:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 7.000g
(B) M402 2.560g
(B) U6LPA 2.560g
(C) BYK3500 0.330g
(D) I754 0.770g
光硬化性組成物7の粘度は5.3mPa・sであった。
低圧水銀灯による紫外線照射を行って表面の濡れ性を高めた4cm角のガラス基板(厚さ:0.7mm)を用意し、実施例4で得られた光硬化性組成物5、実施例5で得られた光硬化性組成物6、実施例6で得られた光硬化性組成物7をそれぞれインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix Inc.製のDMP−2831)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度30℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、解像度を1024dpiに設定して全面に塗布した。このガラス基板に、UV照射装置((株)ジャテック製のJ−CURE1500)を用いて紫外線の照射量を200mJ/cm2、500mJ/cm2、1000mJ/cm2、2000mJ/cm2で振って照射し、光硬化性を観察した。塗膜表面にタック性がある場合を×、タック性がわずかにある場合を△、タック性がない場合を○とした。結果を表3に示す。

表3
Figure 0005786475
界面活性剤(C)に光硬化性官能基を有する界面活性剤を使用した組成物6(実施例5)および組成物7(実施例6)は、光硬化性官能基を有していない界面活性剤を使用した組成物5(実施例4)と比べて、さらに光硬化性に優れていることがわかる。
[実施例7](第4の態様の実施例)
溶媒(A)としてEDM、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)としてTECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製、以後VGと略す)、界面活性剤(C)としてエポキシを有する界面活性剤であるRS−211K(商品名;DIC(株)製、以後RSと略す)、光重合開始剤(D)として酸発生剤であるCPI−210S((商品名;サンアプロ(株)製、以後CPIと略す)とを下記組成にて混合・溶解した後、PTFE製のメンブレンフィルター(1μm)でろ過し、光硬化性組成物7を調製した。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は50.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 7.000g
(B) VG 5.120g
(C) RS 1.110g
(D) CPI 0.770g
得られた光硬化性組成物8の粘度は5.3mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。結果を表4に示す。
[比較例2]
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物9を調製した。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は30.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 3.000g
(B) VG 5.120g
(C) RS 1.110g
(D) CPI 0.770g
光硬化性組成物9の粘度は14.6mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。結果を表4に示す。

表4
Figure 0005786475
光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)としてエポキシ化合物、光重合開始剤(D)として酸発生剤を使用しても、黄色味の少ない表面撥水性硬化膜をインクジェット法で形成することができるが、溶媒の含有量が少ないと厚い膜が形成されて黄色味が強くなることがわかる。
[実施例8](マイクロレンズ形成による基板評価)
実施例および比較例の硬化膜上にマイクロレンズを形成し、それぞれの硬化膜の下地膜としての評価を行った。
まず、ペンタエリストールトリアクリレート(以下、M305と略す。M305は商品名、東亞合成(株)製)と、単官能(メタ)アクリレートであるn−ブチルメタクリレート(東京化成工業(株)製)と、光重合開始剤である2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドであるDAROCUR TPO(商品名;BASFジャパン(株)製)と、重合禁止剤であるフェノチアジン(東京化成工業(株)製)とを下記組成にて混合・溶解した後、PTFE製のメンブレンフィルター(1μm)でろ過し、マイクロレンズ形成用インクジェットインクを調製した。
M305 350.00g
n−ブチルメタクリレート 200.00g
DAROCUR TPO 55.00g
フェノチアジン 0.28g
25℃における粘度を測定した結果、12.3mPa・sであった。
このマイクロレンズ形成用インクジェットインクをインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(DMP−2811、FUJIFILM Dimatix(株)製)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度30℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、光硬化性組成物1〜8で形成した表面撥水性硬化膜上に150μm間隔で1ドットずつ吐出した。
このドットパターンが等間隔で形成されたガラス基板に、実施例1と同様に紫外線を2000mJ/cm2のUV露光量で照射することで、マイクロレンズ付き基板を得た。マイクロレンズの形状を光学顕微鏡で観察し、きれいな円形で大きさが揃っている場合を○、形がいびつになっていたり、大きさにばらつきがある場合を×とした。結果を表5に示す。

表5
Figure 0005786475
いずれの組成物も、マイクロレンズ形成用の下地膜として有効に機能している。
以上の結果から明らかなように、本発明の光硬化性組成物は、インクジェット法を使って均一な膜厚の表面撥水性硬化膜を形成することができる。したがって、膜の黄色味を少なくすることが可能となり、高品位の液晶ディスプレイ用導光板の製造に好ましく使用することができる。
[実施例9](第5の態様の実施例)
実施例1と同様にして、下記組成の光硬化性組成物10を調製した。ただし、光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)にはフッ素を有しているフルオライトFA−16(商品名;共栄社化学(株)製、以後フルオライトと略す)とU6LPAを用いた。この光硬化性組成物中に溶媒(A)は50.0重量%含有しており、重量比(B):(C)は4.61:1であり、光重合開始剤(D)は光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)の15重量%である。
(A) EDM 7.000g
(B) フルオライト 2.560g
(B) U6LPA 2.560g
(C) BYK306 1.110g
(D) I754 0.770g
得られた光硬化性組成物10の粘度は4.2mPa・sであった。この光硬化性組成物を用いて実施例1と同様の方法で硬化膜表面の観察、膜厚、b*、水接触角の測定を行なった。
次に、実施例8と同様の方法で硬化膜上にドットパターンを形成し、光学顕微鏡でパターン形状を観察した。さらに、10個のドットパターンを任意に選び、直径と高さをKLA−Tencor Japan(株)製触針式膜厚計P−15を使用して測定し、その平均値を算出した。実施例8の光硬化性組成物5から得られた硬化膜上に形成したドットパターンについても、同様の方法で直径と高さを算出した。これらの結果を表6−1及び表6−2に示す。

表6−1
Figure 0005786475

表6−2
Figure 0005786475
光反応性官能基を2つ以上有する化合物(B)としてフッ素を有しているフルオライトFA−16を使用した組成物10から得られる硬化膜は、フッ素を有している化合物を使用していない組成物5(実施例4)から得られる硬化膜に比べ、該硬化膜上に形成されるドットパターンの高さ/直径の比が大きく、より高性能な導光版用のマイクロレンズとして有用である。
以上説明したように、本発明の光硬化性組成物から得られる硬化膜上に、インクジェット法でマイクロレンズを形成すると、黄色味の少ない高品位な光学部品を製造するのに有用である。

Claims (12)

  1. 溶媒(A)、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)、界面活性剤(C)、光重合開始剤(D)を含有する光硬化性組成物であって、溶媒(A)の含有量が40〜98重量%であり、光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が下記構造から選ばれる化合物であり、25℃における粘度が、1.5〜30mPa・sである、光硬化性組成物。
    Figure 0005786475
    (式中、R
    Figure 0005786475
    からなる二価の基であり、R及びRはそれぞれ独立に炭素数が1〜10のアルキレンであり、R及びRはそれぞれ独立に水素又は炭素数が1〜6のアルキルであり、m及びnはそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
  2. 溶媒(A)が、沸点100〜300℃の有機溶媒である、請求項1に記載の光硬化性組成物。
  3. 溶媒(A)が、ヒドロキシを有している有機溶媒である、請求項1または2に記載の光硬化性組成物。
  4. 界面活性剤(C)が、フッ素系界面活性剤またはシリコン系界面活性剤である、請求項1〜のいずれか1項に記載の光硬化性組成物
  5. 界面活性剤(C)が、光反応性官能基を1つ有している、請求項1〜のいずれか1項に記載の光硬化性組成物
  6. 光反応性官能基を2つ以上有している化合物(B)が、多官能(メタ)アクリレートであり、界面活性剤(C)の光反応性官能基が、(メタ)アクリロイルであり、光重合開始剤(D)が、光ラジカル発生剤である、請求項に記載の光硬化性組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光硬化性組成物を塗布後、紫外線を照射して得られる表面撥水性硬化膜。
  8. 請求項に記載の光硬化性組成物をインクジェット法で塗布する工程を含む、表面撥水性硬化膜の形成方法。
  9. 請求項に記載の表面撥水性硬化膜の上に形成されたマイクロレンズ。
  10. 請求項に記載の表面撥水性硬化膜の上にインクジェット法でドットパターンを形成する工程を含む、マイクロレンズの形成方法。
  11. 請求項に記載のマイクロレンズを有する光学部品。
  12. 請求項11に記載の光学部品を含む映像表示装置。
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