JP5573323B2 - 硬化性組成物およびその用途、ならびに硬化剤 - Google Patents
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- NLRUGSVOLYENHQ-UHFFFAOYSA-N OC(C=CC1)OC1=O Chemical compound OC(C=CC1)OC1=O NLRUGSVOLYENHQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Description
下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。]
、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基である、前記[1]に記載の硬化性組成物。
[3]前記式(2)におけるR4が炭素数2〜8のアルキレンであり、R5が炭素数1〜18のアルキルであり、nが0〜10の整数である、前記[2]に記載の硬化性組成物。
記[1]〜[4]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[6]前記式(4)におけるR7が炭素数2〜8のアルキレンであり、R8が炭素数1〜18のアルキルであり、nが0〜10の整数である、前記[5]に記載の硬化性組成物。
の硬化性組成物。
[10]前記エポキシ樹脂(B)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、前記[1]〜[9]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[11]さらに、前記エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)を含有する、前記[1]〜[10]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[16]前記[1]〜[15]の何れか一項に記載の硬化性組成物からなるインクジェット用インク。
下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。]
無水物とを反応させて得られた付加化合物に、さらに酸無水物を反応させて得られた化合物である、前記[17]に記載の硬化剤。
[20]前記[1]〜[15]の何れか一項に記載の硬化性組成物、または前記[16]に記載のインクジェット用インクから形成された硬化膜。
1.硬化性組成物
本発明の硬化性組成物は、一般式(1)で表される化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを含有する。本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)、ラジカル重合性化合物(D)、光重合開始剤(E)、難燃剤(F)を含有してもよく、必要に応じて着色剤、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤などを含有してもよい。
1.1 一般式(1)で表される化合物(A)
本発明の硬化性組成物は、下記一般式(1)で表される化合物(A)を含有する。
下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり、柔軟性により優れた硬化膜が得られる点で、下記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、下記式(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
上記式(1)におけるR1は、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換
基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基であることが好ましく;柔軟性により優れた硬化膜が得られる点で、下記一般式(2)で表される一価の基であることが特に好ましい。
ル、ヒドロキシル、炭素数1〜14のアルキルなどが挙げられる。
メッキ層との密着性により優れた硬化膜が得られる点で、水素または下記一般式(3)で表される一価の基が好ましい。
により優れた硬化膜が得られる点で、上記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、上記式(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
のアルキレンであり、R5は水素または上記式(3)で表される一価の基であり、nは2
〜8の整数であることがより好ましい。
上記式(1)におけるR3は、柔軟性により優れた硬化膜が得られる点で、下記一般式
(4)で表される一価の基であることが好ましい。
メッキ層との密着性により優れた硬化膜が得られる点で、水素または下記一般式(5)で表される一価の基が好ましい。
により優れた硬化膜が得られる点で、上記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、上記式(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
のアルキレンであり、R8は水素または上記式(5)で表される一価の基であり、nは2
〜8の整数であることがより好ましい。
(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
またはR3が水酸基またはカルボキシルを有する構造であると、基板およびメッキ層との
密着性により優れた硬化膜が得られる。
一般式(1)で表される化合物(A)は、例えば、(i)アミノを有する化合物とマレイン酸無水物とを反応させる工程、(ii)工程(i)で得られた付加化合物に、さらに酸
無水物を反応させる工程を行うことにより、得ることができる。
工程(i)では、アミノを有する化合物とマレイン酸無水物とが反応して、脱水環化によりマレイミドが生成する反応(マレイミド生成反応)、およびアミノを有する化合物がマレイン酸無水物等の二重結合に付加する反応(二重結合への付加反応)が進む。これらの反応は同時に進めてもよく、順次進めてもよい。例えば、アミノを有する化合物にマレイン酸無水物を反応させ、脱水環化によりマレイミドを得た後、前記マレイミドの二重結合にアミノを有する化合物を付加させてもよい。また、これらの反応は溶媒の存在下に進めることができる。なお、原料としてマレイミドを用い、アミノを有する化合物とマレイミドとを反応させて、アミノを有する化合物がマレイミドの二重結合に付加した付加化合物を得てもよい。
れる化合物である。R1'は炭素数1〜100の有機基であり、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2’)で表される一価の基であることが好ましい。
(2)中におけるR4およびnと同様である。
R3'は炭素数1〜100の有機基であり、下記一般式(4’)で表される一価の基であることが好ましい。
(4)中におけるR7およびnと同様である。
工程(ii)では、工程(i)で得られた付加化合物に、さらに酸無水物を反応させる。
0℃であり、反応時間は、通常0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。
1.2 エポキシ樹脂(B)
本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂(B)を含有する。エポキシ樹脂(B)を含有する本発明の硬化性組成物を用いると、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性に優れた硬化膜を得ることができる。
、同331、同661、同664(商品名;ダウケミカル社製)、アラルダイド6071、同6084、同GY250、同GY260(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、スミ−エポキシESA−011、同ESA−014、同ELA−115、同ELA−128(商品名;住友化学工業社製)、A.E.R.330、同331、同661、
同664(商品名;旭化成工業社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;
エピコート152、同154(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、D.E.R.4
31、同438(商品名;ダウケミカル社製)、エピクロンN−730、同N−770、同N−865(商品名;DIC社製)、エポトートYDCN−701、同YDCN−704(商品名;東都化成社製)、アラルダイドECN1235、同ECN1273、同ECN1299(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、XPY307、EPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306(商品名;日本化薬社製)、スミ−エポキシESCN−195X、同ESCN−220(商品名;住友化学工業社製)、A.E.R.ECN−235、同ECN−299(商品
名;ADEKA社製)等のノボラック型エポキシ樹脂;
エピクロン830(商品名;DIC社製)、JER807(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、エポトートYDF−170(商品名;東都化成社製)、YDF−175、YDF−2001、YDF−2004、アラルダイドXPY306(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エポトートST−2004、同ST−2007、同ST−3000(商品名;東都化成社製)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;
セロキサイド2021(商品名;ダイセル化学工業社製)、アラルダイドCY175、同CY179、同CY184(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等の脂環式エポキシ樹脂;
YL−933(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、EPPN−501、EPPN−502(商品名;ダウケミカル社製)等のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;YL−6056、YX−4000、YL−6121(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;
EBPS−200(商品名;日本化薬社製)、EPX−30(商品名;ADEKA社製)、EXA−1514(商品名;DIC社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;JER157S(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;YL−931(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、アラルダイド163(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;
アラルダイドPT810(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TEPIC(商品名;日産化学工業社製)等の複素環式エポキシ樹脂;HP−4032、EXA−4750、EXA−4700(商品名;DIC社製)等のナフタレン含有エポキシ樹脂;HP−7200、HP−7200H、HP−7200HH(商品名;DIC社製)等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂が、耐薬品性に優れた硬化膜が得られる点で特に好ましい。
1.3 エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)
本発明の硬化性組成物は、例えば耐熱性を向上させるために、エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)を含有してもよい。熱硬化性化合物(C)としては、熱硬化させることが可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、ビスマレイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ硬化剤などが挙げられる。
1.3.1 ビスマレイミド
ビスマレイミドとしては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。下記一般式(6)で表されるビスマレイミドは、例えばジアミンと酸無水物とを反応させて得られる化合物である。
1.3.2 フェノール樹脂
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類との縮合反応により得られるノボラック樹脂、ビニルフェノールの単独重合体(水素添加物を含む)、ビニルフェノールとこれと共重合可能な化合物とのビニルフェノール系共重合体(水素添加物を含む)などが好ましく用いられる。
1.3.3 メラミン樹脂
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造された樹脂であれば特に限定されず、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、およびそれらの縮合物などが挙げられる。これらの中でも、耐薬品性が良好である点で、エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
1.3.4 エポキシ硬化剤
本発明の硬化性組成物は、その耐薬品性をより向上させる点で、エポキシ硬化剤を含有してもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、触媒型硬化剤などが好ましい。
などが挙げられる。
1.4 ラジカル重合性化合物(D)
本発明の硬化性組成物は、ラジカル重合性化合物(D)を含有してもよい。
1.5 光重合開始剤(E)
本発明の硬化性組成物は、これに光硬化性を付与するために、光重合開始剤(E)を含有してもよい。光重合開始剤(E)は、紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルを発生することのできる化合物であれば特に限定されないが、アルキルフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系、チタノセン系の光重合開始剤が好ましく、光硬化性の観点からアシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤が特に好ましい。
2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、
2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、
2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−
イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
1.6 難燃剤(F)
本発明の硬化性組成物は、難燃剤(F)を含有してもよい。難燃剤(F)としては、難燃性を付与できる化合物であれば特に限定されないが、低有毒性、低公害性、安全性の観点から、有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。
1.7 その他の成分
本発明の硬化性組成物は、各種特性をさらに向上させるために、着色剤、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤などを含有してもよい。
1.7.1 着色剤
本発明の硬化性組成物は、例えば硬化膜の状態を検査する際に基板との識別を容易にするために、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、染料、顔料が好ましい。
1.7.2 溶媒
本発明の硬化性組成物は、例えば得られる硬化膜の膜面均一性を向上させるために、溶媒を含有してもよい。また、本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして使用する場合、インクに低沸点の溶媒が含まれていると、溶媒が揮発してインクの粘度が上昇してインクジェットヘッドのノズル口が詰まってしまうことがある。このため、特に沸点が100〜300℃の溶媒が好ましい。
トキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。
1.7.3 界面活性剤
本発明の硬化性組成物は、例えば下地基板への濡れ性や、得られる硬化膜の膜面均一性を向上させるために、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
1.7.4 重合禁止剤
本発明の硬化性組成物は、保存安定性を向上させるために、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤としては、4−メトキシフェノール、ヒドロキノン、フェノチアジンなどが挙げられる。これらの中でも、長期保存においても粘度の変化が小さい点で、フェノチアジンが好ましい。
2.硬化性組成物の調製方法
本発明の硬化性組成物は、原料となる各成分を公知の方法により混合することで調製することができる。特に、本発明の硬化性組成物は、上記(A)〜(B)成分と、必要に応じて上記(C)〜(F)成分やその他の成分とを混合し、得られた溶液をろ過することにより調製することが好ましい。前記ろ過には、例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターなどが用いられる。
3.硬化性組成物の粘度
本発明の硬化性組成物は、所望する塗布方法に合った粘度範囲に調節することが好ましい。硬化性組成物の粘度は、例えば溶媒あるいはラジカル重合性化合物(D)の種類や含有量を最適化することで調節することが好ましい。
4.硬化性組成物の保存
本発明の硬化性組成物は、−20〜20℃で保存すると、保存中の粘度変化が小さく、保存安定性が良好である。
5.インクジェット塗布方法による硬化性組成物の塗布
本発明の硬化性組成物は、公知のインクジェット塗布方法などを用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出(塗布)させる方法(いわゆるピエゾ方式)、インクに熱エネルギーを作用させてインクを塗布させる方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)がある。
る発熱部接液面を有するものが挙げられる。前記金属および/または金属酸化物の具体例としては、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、およびこれらの金属の酸化物などが挙げられる。
6.硬化膜
本発明の硬化膜は、上述の本発明の硬化性組成物から形成される。本発明の硬化膜は、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性が良好で、かつメッキ層との密着性にも優れるため、カバーレイフィルムや多層基板の層間絶縁膜として好適に用いることができる。
00nmが好ましく、300〜450nmがより好ましい。
7.硬化膜付き基板
本発明の硬化膜付き基板は、基板と、該基板上に形成された本発明の硬化膜とを有する。本発明の硬化膜が形成される基板は、本発明の硬化性組成物が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されない。基板の形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネートならびにポリイミドなどが挙げられる。
8.硬化剤
本発明の硬化剤は、上記式(1)で表される化合物(A)を含む。前記硬化剤は、各種樹脂(例:エポキシ樹脂、オキセタン化合物、ベンゾオキサジン、オキサゾール、オキサゾリン)の硬化剤として好適に用いることができる。また、前記硬化剤は、従来公知の硬化剤とともに適宜組み合わせて用いることもできる。
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
AEE:2−(2−アミノエトキシ)エタノール
MAA:マレイン酸無水物
VGL:TECHMORE VG3101L
(三井化学(株)製のエポキシ樹脂、上記式(B2)で表されるエポキシ樹脂)
HPH:HP−7200H
(DIC(株)製のエポキシ樹脂、上記式(B1)で表されるエポキシ樹脂)
BM1:ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン
ARM:アロニックスM−327(東亜合成(株)製のアクリルモノマー、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート)
TPO:DAROCUR(商品名)TPO(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製の光重合開始剤、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)
[合成例1]
100mL四つ口フラスコにEDM50.0g、AEE10.0gおよびMAA5.0gを投入して30℃で30分攪拌した。その後昇温して160℃で2時間攪拌し、生成する水をEDMとともに留去した。留去液は6.1gであった。反応液を100℃まで冷却した後、MAA10.0gを投入し、115℃で2時間攪拌して、一般式(1)で表される化合物(A)(具体的には上記式(A4)〜(A6)で表される化合物(R=エチレン、n=2)の混合物である)の36.3重量%溶液(以下「(A−1)溶液」という。)を得た。
200mL四つ口フラスコにEDM71.1g、AEE10.5gおよびN−フェニルマレイミド17.3gを投入して130℃で2時間攪拌した。その後100℃まで冷却してMAA19.6gを投入し、115℃で2時間攪拌して、一般式(1)で表される化合物(A)(具体的には上記式(A1)で表される化合物(R=エチレン、n=2))の40重量%溶液(以下「(A−2)溶液」という。)を得た。
化合物(A)として(A−1)溶液2.7548g、エポキシ樹脂(B)としてVGL1.0000g、および溶媒としてEDM1.9595gを混合した後、得られた混合物を1μmのPTFE製のメンブレンフィルターでろ過し、硬化性組成物1を調製した。E型粘度計(東機産業社製 TV−22。以下同じ。)を用いて粘度を測定したところ、10.2mPa・s(25℃)であった。
実施例1と同様にして、表1に記載の組成の硬化性組成物を調製した。硬化性組成物をインクジェットカートリッジに注入し、実施例1と同様にして表1に記載の膜厚の硬化膜を得た。
上記で得られた硬化膜に対して、碁盤目剥離試験(JIS K 5400(1990))を行い、粘着テープ(住友3M社製「ポリエステルテープ:粘着力;5.5N/cm」)剥離後に基板上に残った硬化膜の状態を観察することで、硬化膜の基板への密着性を評価した。なお、評価基準は以下の通りである。
○:硬化膜は全く変化なかった
△:硬化膜の一部が剥がれた
×:硬化膜が全て剥がれた。
上記で得られた硬化膜に対して、上村工業(株)製の無電解銅メッキ液PEAを用いて無電解銅メッキを行い、下記評価基準により、メッキの付着性を観察した。結果を表1に示す。
○:硬化膜上にメッキが付着した。
×:硬化膜が溶解して、メッキが付着しなかった。
ル強度を測定した。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、表2に記載の組成の硬化性組成物を調製した。
硬化性組成物1または硬化性組成物5を、10cm×10cmのガラス基板にスピンコートで500rpm/10秒の条件で塗布し、この基板を80℃のホットプレートで10分乾燥した後、250℃のオーブンで30分焼成した。得られた硬化膜をカッターで削り取り、それをTG/DTA装置(TG/DTA6200 エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)にて熱重量の測定を行った。評価は5%重量減少時の温度で比較した。結果を表2に示す。
硬化性組成物1または硬化性組成物6をインクジェットカートリッジに注入し、これを
インクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2811)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度35℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、厚さ100μmのカプトンフィルム基板(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム)上に幅1mm、長さ100mmのラインパターンを1mm間隔で10本形成した。
UV露光量で照射した後、さらに250℃のオーブンで30分焼成して、ラインパターンの硬化膜を得た。50倍の光学顕微鏡を用いて、ラインパターンの幅を測定した。
Claims (18)
- 下記一般式(1)で表される化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを含有する硬化性組成物。
R1は、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基であり、前記置換基は、カルボキシル、ヒドロキシルまたは炭素数1〜14のアルキルであり;
R2は、下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり;
R3は、下記一般式(4)で表される一価の基である。
- R1中のアリールがフェニルであり、シクロアルキルがシクロヘキシルである、請求項1に記載の硬化性組成物。
- 前記エポキシ樹脂(B)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性組成物。
- さらに、前記エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)を含有する、請求項1〜5の何れか一項に記載の硬化性組成物。
- さらに、ラジカル重合性化合物(D)と光重合開始剤(E)とを含有する、請求項1〜6の何れか一項に記載の硬化性組成物。
- さらに、難燃剤(F)を含有する、請求項1〜7の何れか一項に記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜10の何れか一項に記載の硬化性組成物からなるインクジェット用インク。
- 下記一般式(1)で表される化合物(A)を含むエポキシ樹脂用硬化剤。
R1は、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基であり、前記置換基は、カルボキシル、ヒドロキシルまたは炭素数1〜14のアルキルであり;
R2は、下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり;
R3は、下記一般式(4)で表される一価の基である。
- R1中のアリールがフェニルであり、シクロアルキルがシクロヘキシルである、請求項12に記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
- 前記式(1)で表される化合物(A)が、アミノを有する化合物とマレイン酸無水物とを反応させて得られた付加化合物に、さらに酸無水物を反応させて得られた化合物である、請求項12または13に記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
- 請求項1〜10の何れか一項に記載の硬化性組成物、または請求項11に記載のインクジェット用インクから形成された硬化膜。
- 基板と、該基板上に形成された請求項16に記載の硬化膜とを有する硬化膜付き基板。
- 請求項17に記載の硬化膜付き基板からなる電子回路基板。
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