JP5573323B2 - 硬化性組成物およびその用途、ならびに硬化剤 - Google Patents

硬化性組成物およびその用途、ならびに硬化剤 Download PDF

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本発明は、電子回路基板を製造するために好適に用いられる硬化性組成物およびその用途、ならびに該硬化性組成物の含有成分として好適に用いられる硬化剤に関する。
かねてより、電子回路基板(例:プリント配線板、フレキシブル配線板、半導体パッケージ基板)などを製造する際、所定の回路パターンを有する金属配線などの導体面を保護する保護膜として、エポキシ樹脂組成物から得られる硬化膜が使用されている。しかしながら、エポキシ樹脂組成物から得られる硬化膜は、該硬化膜上に形成されるメッキ層との密着性が低いため、多層基板の層間絶縁膜用途には不適であるとされてきた。
最近の技術では、ホスファフェナントレン類構造を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いると、メッキ層との密着性が高い硬化膜が得られるというという報告もある(例えば特許文献1参照。)。しかしながら、硬化膜とメッキ層との間において実用的なピール強度を実現するためには、硬化膜の表面が粗いことが必要であり、そのため、表面粗化工程が必要となることから、製造工程が煩雑となってしまう。
特開2008−074929号公報
本発明の課題は、銅基板やポリイミドフィルムなどに対する密着性が良好で、かつメッキ層との密着性にも優れる硬化膜を形成することができる、多層基板の層間絶縁膜の材料に適した硬化性組成物を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討を行った。その結果、特定の構造を有する化合物(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有する硬化性組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の構成を有する。
[1]下記一般式(1)で表される化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを含有する硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(1)中、R1およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜100の有機基であり、R2
下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。]
Figure 0005573323
[2]前記式(1)におけるR1が、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール
、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基である、前記[1]に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(2)中、R4は炭素数1〜20のアルキレンであり、R5は水素または炭素数1〜20の有機基であり、nは0〜20の整数である。]
[3]前記式(2)におけるR4が炭素数2〜8のアルキレンであり、R5が炭素数1〜18のアルキルであり、nが0〜10の整数である、前記[2]に記載の硬化性組成物。
[4]前記式(2)におけるR4が炭素数2〜8のアルキレンであり、R5が水素または下記一般式(3)で表される一価の基であり、nが1〜10の整数である、前記[2]に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(3)中、R6は下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。]
Figure 0005573323
[5]前記式(1)におけるR3が、下記一般式(4)で表される一価の基である、前
記[1]〜[4]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(4)中、R7は炭素数1〜20のアルキレンであり、R8は水素または炭素数1〜20の有機基であり、nは0〜20の整数である。]
[6]前記式(4)におけるR7が炭素数2〜8のアルキレンであり、R8が炭素数1〜18のアルキルであり、nが0〜10の整数である、前記[5]に記載の硬化性組成物。
[7]前記式(4)におけるR7が炭素数2〜8のアルキレンであり、R8が水素または下記一般式(5)で表される一価の基であり、nが1〜10の整数である、前記[5]に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(5)中、R9は下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。]
Figure 0005573323
[8]前記式(1)におけるR2、前記式(3)におけるR6、および前記式(5)におけるR9が下記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基である、前記[7]に記載
の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[9]前記式(1)で表される化合物(A)が、下記式(A1)〜(A6)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、前記[1]に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(A1)〜(A6)中、Rはエチレン、プロピレンまたはブチレンであり、nは1〜10の整数である。]
[10]前記エポキシ樹脂(B)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、前記[1]〜[9]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式(B1)中、nは1〜50の整数である。]
[11]さらに、前記エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)を含有する、前記[1]〜[10]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[12]さらに、ラジカル重合性化合物(D)と光重合開始剤(E)とを含有する、前記[1]〜[11]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[13]さらに、難燃剤(F)を含有する、前記[1]〜[12]の何れか一項に記載の硬化性組成物。
[14]前記難燃剤(F)が、下記式(F−1)で表される構造を有する化合物である、前記[13]に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[15]前記難燃剤(F)が、下記一般式(F−2)で表される化合物である、前記[13]に記載の硬化性組成物。
Figure 0005573323
[式中、mは0〜2の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは3である。]
[16]前記[1]〜[15]の何れか一項に記載の硬化性組成物からなるインクジェット用インク。
[17]下記一般式(1)で表される化合物(A)を含む硬化剤。
Figure 0005573323
[式(1)中、R1およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜100の有機基であり、R2
下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。]
Figure 0005573323
[18]前記式(1)で表される化合物(A)が、アミノを有する化合物とマレイン酸
無水物とを反応させて得られた付加化合物に、さらに酸無水物を反応させて得られた化合物である、前記[17]に記載の硬化剤。
[19]前記式(1)で表される化合物(A)が、下記式(A1)〜(A6)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、前記[17]または[18]に記載の硬化剤。
Figure 0005573323
[式(A1)〜(A6)中、Rはエチレン、プロピレンまたはブチレンであり、nは1〜10の整数である。]
[20]前記[1]〜[15]の何れか一項に記載の硬化性組成物、または前記[16]に記載のインクジェット用インクから形成された硬化膜。
[21]基板と、該基板上に形成された前記[20]に記載の硬化膜とを有する硬化膜付き基板。
[22]前記[21]に記載の硬化膜付き基板からなる電子回路基板。
本発明の硬化性組成物によれば、銅基板やポリイミドフィルムなどに対する密着性が良好で、かつメッキ層との密着性にも優れる硬化膜を形成することができる。したがって、本発明の硬化性組成物は多層基板の層間絶縁膜の材料に適しており、信頼性の高い多層基板を作成することができる。
以下、本発明の硬化性組成物、該組成物から形成される硬化膜、該硬化膜を有する硬化膜付き基板、該基板からなる電子回路基板、および該組成物の含有成分として好適に用いられる硬化剤について詳細に説明する。
1.硬化性組成物
本発明の硬化性組成物は、一般式(1)で表される化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを含有する。本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)、ラジカル重合性化合物(D)、光重合開始剤(E)、難燃剤(F)を含有してもよく、必要に応じて着色剤、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤などを含有してもよい。
なお、本発明の硬化性組成物は、無色であっても有色であってもよい。
1.1 一般式(1)で表される化合物(A)
本発明の硬化性組成物は、下記一般式(1)で表される化合物(A)を含有する。
Figure 0005573323
式(1)中、R1およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜100の有機基であり;R2
下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり、柔軟性により優れた硬化膜が得られる点で、下記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、下記式(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
Figure 0005573323
〈R1について〉
上記式(1)におけるR1は、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換
基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基であることが好ましく;柔軟性により優れた硬化膜が得られる点で、下記一般式(2)で表される一価の基であることが特に好ましい。
上記アリールとしてはフェニルが好ましく、上記シクロアルキルとしてはシクロヘキシルが好ましい。上記アリールおよびシクロアルキルにおける置換基としては、カルボキシ
ル、ヒドロキシル、炭素数1〜14のアルキルなどが挙げられる。
Figure 0005573323
式(2)中、R4は炭素数1〜20のアルキレンであり、R5は水素または炭素数1〜20の有機基であり、nは0〜20の整数である。前記有機基としては、炭素数1〜20のアルキル、下記一般式(3)で表される一価の基などが挙げられる。R5は、基板および
メッキ層との密着性により優れた硬化膜が得られる点で、水素または下記一般式(3)で表される一価の基が好ましい。
Figure 0005573323
式(3)中、R6は上記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり、柔軟性
により優れた硬化膜が得られる点で、上記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、上記式(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
上記式(2)において、R4は炭素数2〜8のアルキレンであり、R5は炭素数1〜18のアルキルであり、nは0〜10の整数であることが好ましく;柔軟性および密着性のバランスにより優れた硬化膜が得られる点で、R4は炭素数2〜4のアルキレンであり、R5は炭素数1〜18のアルキルであり、nは2〜8の整数であることがより好ましい。
また、上記式(2)において、R4は炭素数2〜8のアルキレンであり、R5は水素または上記式(3)で表される一価の基であり、nは1〜10の整数であることも好ましく;柔軟性および密着性のバランスにより優れた硬化膜が得られる点で、R4は炭素数2〜4
のアルキレンであり、R5は水素または上記式(3)で表される一価の基であり、nは2
〜8の整数であることがより好ましい。
〈R3について〉
上記式(1)におけるR3は、柔軟性により優れた硬化膜が得られる点で、下記一般式
(4)で表される一価の基であることが好ましい。
Figure 0005573323
式(4)中、R7は炭素数1〜20のアルキレンであり、R8は水素または炭素数1〜20の有機基であり、nは0〜20の整数である。前記有機基としては、炭素数1〜20のアルキル、下記一般式(5)で表される一価の基などが挙げられる。R8は、基板および
メッキ層との密着性により優れた硬化膜が得られる点で、水素または下記一般式(5)で表される一価の基が好ましい。
Figure 0005573323
式(5)中、R9は上記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり、柔軟性
により優れた硬化膜が得られる点で、上記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、上記式(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
上記式(4)において、R7は炭素数2〜8のアルキレンであり、R8は炭素数1〜18のアルキルであり、nは0〜10の整数であることが好ましく;柔軟性および密着性のバランスにより優れた硬化膜が得られる点で、R7は炭素数2〜4のアルキレンであり、R8は炭素数1〜18のアルキルであり、nは2〜8の整数であることがより好ましい。
また、上記式(4)において、R7は炭素数2〜8のアルキレンであり、R8は水素または上記式(5)で表される一価の基であり、nは1〜10の整数であることも好ましく;柔軟性および密着性のバランスにより優れた硬化膜が得られる点で、R7は炭素数2〜4
のアルキレンであり、R8は水素または上記式(5)で表される一価の基であり、nは2
〜8の整数であることがより好ましい。
上記式(1)におけるR2、上記式(3)におけるR6、および上記式(5)におけるR9は、上記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基であることが好ましく、上記式
(b)で表される二価の基であることが特に好ましい。
化合物(A)としては、柔軟性および密着性のバランスにより優れた硬化膜が得られる点で、下記式(A1)〜(A6)で表される化合物から選択される少なくとも1種の化合物が好ましく、下記式(A4)〜(A6)で表される化合物から選択される少なくとも1種の化合物が特に好ましい。
Figure 0005573323
式(A1)〜(A6)中、Rはエチレン、プロピレンまたはブチレンであり、nは1〜10の整数であり、好ましくは2〜10の整数であり、さらに好ましくは2〜8の整数である。
化合物(A)を含有する本発明の硬化性組成物から得られる硬化膜は、柔軟性が高く、該硬化膜が形成される基板との密着性および該硬化膜上に形成されるメッキ層との密着性にも優れる。特に、化合物(A)は窒素原子を含有した構造を有するため、本発明の硬化性組成物から得られる硬化膜は、メッキ層や金属基板に対する密着性に優れる。また、上記式(A1)〜(A6)で表される化合物のように、上記式(1)におけるR1および/
またはR3が水酸基またはカルボキシルを有する構造であると、基板およびメッキ層との
密着性により優れた硬化膜が得られる。
本発明の硬化性組成物において、化合物(A)は、エポキシ樹脂(B)100重量部に対して、通常10〜300重量部、好ましくは20〜250重量部、より好ましく40〜200重量部の範囲で含まれる。化合物(A)の含有量が前記範囲にあると、基板およびメッキ層との密着性に優れた硬化膜が得られる点や柔軟性等のバランスの点で好ましい。1.2 一般式(1)で表される化合物(A)の製造方法
一般式(1)で表される化合物(A)は、例えば、(i)アミノを有する化合物とマレイン酸無水物とを反応させる工程、(ii)工程(i)で得られた付加化合物に、さらに酸
無水物を反応させる工程を行うことにより、得ることができる。
〈工程(i)〉
工程(i)では、アミノを有する化合物とマレイン酸無水物とが反応して、脱水環化によりマレイミドが生成する反応(マレイミド生成反応)、およびアミノを有する化合物がマレイン酸無水物等の二重結合に付加する反応(二重結合への付加反応)が進む。これらの反応は同時に進めてもよく、順次進めてもよい。例えば、アミノを有する化合物にマレイン酸無水物を反応させ、脱水環化によりマレイミドを得た後、前記マレイミドの二重結合にアミノを有する化合物を付加させてもよい。また、これらの反応は溶媒の存在下に進めることができる。なお、原料としてマレイミドを用い、アミノを有する化合物とマレイミドとを反応させて、アミノを有する化合物がマレイミドの二重結合に付加した付加化合物を得てもよい。
工程(i)において、アミノを有する化合物とマレイン酸無水物との仕込み量比は特に限定されないが、アミノを有する化合物:マレイン酸無水物(モル比)を通常2.5:1〜2:1、好ましくは2.2:1〜2:1とすればよい。
また、上記マレイミド生成反応および二重結合への付加反応における反応温度は、通常70〜250℃、好ましくは120〜200℃であり、反応時間は、通常0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。
上記マレイミド生成反応において、上記アミノを有する化合物は、H2N−R1'で表さ
れる化合物である。R1'は炭素数1〜100の有機基であり、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2’)で表される一価の基であることが好ましい。
Figure 0005573323
式(2’)中、R4は炭素数1〜20のアルキレンであり、R5は水素または炭素数1〜20の有機基であり、nは0〜20の整数である。前記有機基としては、炭素数1〜20のアルキルなどが挙げられる。式(2’)中におけるR4およびnの好適態様は、上記式
(2)中におけるR4およびnと同様である。
マレイミド生成反応は、例えば下記式のように進む。
Figure 0005573323
上記二重結合への付加反応において、上記マレイン酸無水物あるいは上記マレイミドの二重結合に付加させるアミノを有する化合物は、H2N−R3'で表される化合物である。
3'は炭素数1〜100の有機基であり、下記一般式(4’)で表される一価の基であることが好ましい。
Figure 0005573323
式(4’)中、R7は炭素数1〜20のアルキレンであり、R8は水素または炭素数1〜20の有機基であり、nは0〜20の整数である。前記有機基としては、炭素数1〜20のアルキルなどが挙げられる。式(4’)中におけるR7およびnの好適態様は、上記式
(4)中におけるR7およびnと同様である。
上記マレイミドの二重結合への付加反応は、例えば下記式のように進む。
Figure 0005573323
〈工程(ii)〉
工程(ii)では、工程(i)で得られた付加化合物に、さらに酸無水物を反応させる。
上記酸無水物は、下記一般式で表される化合物である。
Figure 0005573323
式中、R2は上記式(1)におけるR2と同義である。上記酸無水物としては、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、フタル酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロヘキセンジカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物が挙げられ、より柔軟性に優れた硬化膜が得られる点で、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物が好ましく、マレイン酸無水物が特に好ましい。
また、この反応は溶媒の存在下に進めることができる。
工程(ii)において、上記付加化合物と上記酸無水物との仕込み量比は特に限定されないが、上記付加化合物中のアミノとヒドロキシルとの合計:上記酸無水物(モル比)を通常1:0.5〜1:1、好ましくは1:0.8〜1:1とすればよい。
また、工程(ii)における反応温度は、通常70〜200℃、好ましくは100〜16
0℃であり、反応時間は、通常0.5〜20時間、好ましくは1〜10時間である。
工程(ii)の反応は、例えば下記式のように進む。
Figure 0005573323
工程(i)で得られた化合物におけるR1’またはR3’において、上記酸無水物と反応しうる基(例:ヒドロキシル)が存在する場合は、R1’および/またはR3’と上記酸無水物との反応も起こりうる。
具体的には、R1’が上記式(2’)で表される一価の基であって、R5が水素の場合、上記酸無水物との反応により、R1’は上記式(2)で表される一価の基であって、R5が上記式(3)で表される一価の基に変換されうる。
また、R3’が上記式(4’)で表される一価の基であって、R8が水素の場合、上記酸無水物との反応により、R3’は上記式(4)で表される一価の基であって、R8が上記式(5)で表される一価の基に変換されうる。
以上のようにして、上記式(1)で表される化合物(A)を得ることができる。
1.2 エポキシ樹脂(B)
本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂(B)を含有する。エポキシ樹脂(B)を含有する本発明の硬化性組成物を用いると、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性に優れた硬化膜を得ることができる。
エポキシ樹脂(B)としては、例えば、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、水添ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、トリスフェノールメタン型、テトラフェノールエタン型、ビキシレノール型またはビフェノール型のエポキシ樹脂;脂環式または複素環式のエポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型またはナフタレン型の構造を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
また、エポキシ樹脂(B)としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンを挙げることもできる。
エポキシ樹脂(B)としては、各種の市販品を用いることができ、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学(株)製)、エピコート828、同834、同1001、同1004(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン840、同850、同1050、同2055(商品名;DIC社製)、エポトートYD−011、同YD−013、同YD−127、同YD−128(商品名;東都化成社製)、D.E.R.317
、同331、同661、同664(商品名;ダウケミカル社製)、アラルダイド6071、同6084、同GY250、同GY260(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、スミ−エポキシESA−011、同ESA−014、同ELA−115、同ELA−128(商品名;住友化学工業社製)、A.E.R.330、同331、同661、
同664(商品名;旭化成工業社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;
エピコート152、同154(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、D.E.R.4
31、同438(商品名;ダウケミカル社製)、エピクロンN−730、同N−770、同N−865(商品名;DIC社製)、エポトートYDCN−701、同YDCN−704(商品名;東都化成社製)、アラルダイドECN1235、同ECN1273、同ECN1299(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、XPY307、EPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306(商品名;日本化薬社製)、スミ−エポキシESCN−195X、同ESCN−220(商品名;住友化学工業社製)、A.E.R.ECN−235、同ECN−299(商品
名;ADEKA社製)等のノボラック型エポキシ樹脂;
エピクロン830(商品名;DIC社製)、JER807(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、エポトートYDF−170(商品名;東都化成社製)、YDF−175、YDF−2001、YDF−2004、アラルダイドXPY306(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エポトートST−2004、同ST−2007、同ST−3000(商品名;東都化成社製)等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;
セロキサイド2021(商品名;ダイセル化学工業社製)、アラルダイドCY175、同CY179、同CY184(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等の脂環式エポキシ樹脂;
YL−933(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、EPPN−501、EPPN−502(商品名;ダウケミカル社製)等のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;YL−6056、YX−4000、YL−6121(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂またはそれらの混合物;
EBPS−200(商品名;日本化薬社製)、EPX−30(商品名;ADEKA社製)、EXA−1514(商品名;DIC社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;JER157S(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;YL−931(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、アラルダイド163(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;
アラルダイドPT810(商品名;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、TEPIC(商品名;日産化学工業社製)等の複素環式エポキシ樹脂;HP−4032、EXA−4750、EXA−4700(商品名;DIC社製)等のナフタレン含有エポキシ樹脂;HP−7200、HP−7200H、HP−7200HH(商品名;DIC社製)等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の中でも、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂が好ましく;
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジ
ル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂が、耐薬品性に優れた硬化膜が得られる点で特に好ましい。
Figure 0005573323
式(B1)中、nは1〜50の整数である。
エポキシ樹脂(B)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(B)は、溶媒を除いた硬化性組成物総量に対して、得られる硬化膜の各種基板への密着性が高い点で、好ましくは20〜80重量%の範囲で含まれ;柔軟性や耐薬品性のバランスの点で、より好ましくは22〜70重量%、特に好ましくは25〜60重量%の範囲で含まれる。
1.3 エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)
本発明の硬化性組成物は、例えば耐熱性を向上させるために、エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)を含有してもよい。熱硬化性化合物(C)としては、熱硬化させることが可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、ビスマレイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ硬化剤などが挙げられる。
熱硬化性化合物(C)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において、該熱硬化性化合物(C)は、化合物(A)とエポキシ樹脂(B)との合計100重量部に対して、通常5〜60重量部、好ましくは10〜50重量部、より好ましく15〜40重量部の範囲で含まれる。熱硬化性化合物(C)の含有量が前記範囲にあると、耐薬品性、柔軟性および耐熱性により優れた硬化膜が得られる。
1.3.1 ビスマレイミド
ビスマレイミドとしては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。下記一般式(6)で表されるビスマレイミドは、例えばジアミンと酸無水物とを反応させて得られる化合物である。
Figure 0005573323
式(6)中、R10およびR12はそれぞれ独立に水素またはメチルであり、硬化性組成物から得られる硬化膜の耐熱性が優れる点で、水素であることが好ましく;R11は炭素数1〜100の二価の有機基であり、得られる硬化膜の柔軟性が高くなる点で、下記一般式(7)で表される二価の基であることが好ましい。
Figure 0005573323
式(7)中、R13およびR14はそれぞれ独立に、連続しない任意のメチレンが酸素で置き換えられてもよい炭素数1〜18のアルキレン、置換基を有してもよい芳香環を有する二価の基、または置換基を有してもよいシクロアルキレンである。前記芳香環およびシクロアルキレンにおける置換基としては、例えば、カルボキシル、ヒドロキシル、炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシが挙げられる。得られる硬化膜の耐熱性が高い点で、R13およびR14はそれぞれ独立に下記何れかの式で表される二価の基であることが好ましい。
Figure 0005573323
式(7)中、Xは下記何れかの式で表される二価の基である。
Figure 0005573323
ビスマレイミドは1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.3.2 フェノール樹脂
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する芳香族化合物とアルデヒド類との縮合反応により得られるノボラック樹脂、ビニルフェノールの単独重合体(水素添加物を含む)、ビニルフェノールとこれと共重合可能な化合物とのビニルフェノール系共重合体(水素添加物を含む)などが好ましく用いられる。
フェノール性水酸基を有する芳香族化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、o−キシレノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ホドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テルペン骨格含有ジフェノール、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒドなどが挙げられる。
ビニルフェノールと共重合可能な化合物としては、(メタ)アクリル酸またはその誘導体、スチレンまたはその誘導体、無水マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどが挙げられる。
フェノール樹脂の具体例としては、レヂトップPSM−6200(商品名;群栄化学社製)、ショウノールBRG−555(商品名;昭和高分子社製)、マルカリンカーMS−2P、マルカリンカーCST70、マルカリンカーPHM−C(商品名;丸善石油化学社製)が挙げられる。
フェノール樹脂は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.3.3 メラミン樹脂
メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとの重縮合により製造された樹脂であれば特に限定されず、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、ベンゾグアナミン、メチロールベンゾグアナミン、エーテル化メチロールベンゾグアナミン、およびそれらの縮合物などが挙げられる。これらの中でも、耐薬品性が良好である点で、エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
メラミン樹脂の具体例としては、ニカラックMW−30、MW−30HM、MW−390、MW−100LM、MX−750LM(商品名;三和ケミカル社製)が挙げられる。
メラミン樹脂は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.3.4 エポキシ硬化剤
本発明の硬化性組成物は、その耐薬品性をより向上させる点で、エポキシ硬化剤を含有してもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、触媒型硬化剤などが好ましい。
酸無水物系硬化剤としては、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロトリメリット酸無水物、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、スチレン−無水マレイン酸共重合体
などが挙げられる。
ポリアミン系硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォンなどが挙げられる。
エポキシ硬化剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
触媒型硬化剤としては、3級アミン化合物、イミダゾール化合物などが挙げられる。
1.4 ラジカル重合性化合物(D)
本発明の硬化性組成物は、ラジカル重合性化合物(D)を含有してもよい。
ラジカル重合性化合物(D)とは、(メタ)アクリロイル、アリル、ビニルの何れか1つ以上を有する化合物であれば特に限定されず、光重合性の観点から、(メタ)アクリロイルを有する化合物が特に好ましい。
(メタ)アクリロイルを有する化合物としては、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エチレンオキシド変性ジアクリレート、ビスフェノールA型エチレンオキシド変性ジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
ラジカル重合性化合物(D)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合性化合物(D)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において該ラジカル重合性化合物(D)は、化合物(A)とエポキシ樹脂(B)との合計100重量部に対して、通常10〜200重量部、好ましくは15〜150重量部、より好ましく20〜100重量部の範囲で含まれる。ラジカル重合性化合物(D)の含有量が前記範囲にあると、用途に合わせて組成物の粘度を調整することができる。
1.5 光重合開始剤(E)
本発明の硬化性組成物は、これに光硬化性を付与するために、光重合開始剤(E)を含有してもよい。光重合開始剤(E)は、紫外線あるいは可視光線の照射によりラジカルを発生することのできる化合物であれば特に限定されないが、アルキルフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系、チタノセン系の光重合開始剤が好ましく、光硬化性の観点からアシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤が特に好ましい。
光重合開始剤(E)の具体例としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、キサントン、チオキサントン、イソプロピルキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4’−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、
2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、
2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−
イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、または2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
光重合開始剤(E)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(E)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において該光重合開始剤(E)は、ラジカル重合性化合物(D)100重量部に対して、通常5〜70重量部、好ましくは10〜60重量部、より好ましく20〜50重量部の範囲で含まれる。光重合開始剤(E)の含有量が前記範囲にあると、光の照射量に対して組成物が高感度となる点で好ましい。
1.6 難燃剤(F)
本発明の硬化性組成物は、難燃剤(F)を含有してもよい。難燃剤(F)としては、難燃性を付与できる化合物であれば特に限定されないが、低有毒性、低公害性、安全性の観点から、有機リン系難燃剤を用いることが好ましい。
有機リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシド、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドなどが挙げられる。
難燃剤(F)の中でも、硬化性組成物から得られる硬化膜を高温状態にさらした場合でも難燃剤のブリードアウトがない点で、有機リン系難燃剤である下記式(F−1)で表される構造を有する化合物を用いることが好ましい。下記式(F−1)で表される構造を有する化合物としては、縮合9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10オキシドであるHFA−3003(商品名;昭和高分子社製)などの下記一般式(F−2)で表される化合物を用いることがより好ましい。
Figure 0005573323
Figure 0005573323
式中、mは0〜2の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは3である。好ましくは、mは1または2であり、nは1または2であり、m+nは3である。
難燃剤(F)は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、以上説明した難燃剤(F)は公知の方法で製造することができ、また上記の昭和高分子社製のHFA−3003のように、市販もされている。
難燃剤(F)を用いる場合、本発明の硬化性組成物において、該難燃剤(F)は、化合物(A)とエポキシ樹脂(B)との合計100重量部に対して、通常10〜50重量部、好ましくは15〜40重量部、より好ましく20〜30重量部の範囲で含まれる。難燃剤(F)の含有量が前記範囲にあると、他特性とのバランスが良く、かつ難燃性に優れる点で好ましい。
1.7 その他の成分
本発明の硬化性組成物は、各種特性をさらに向上させるために、着色剤、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤などを含有してもよい。
1.7.1 着色剤
本発明の硬化性組成物は、例えば硬化膜の状態を検査する際に基板との識別を容易にするために、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、染料、顔料が好ましい。
着色剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
着色剤を用いる場合、その含有量は、硬化性組成物総量に対して、硬化膜の検査が容易である点や他特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%の範囲である。
1.7.2 溶媒
本発明の硬化性組成物は、例えば得られる硬化膜の膜面均一性を向上させるために、溶媒を含有してもよい。また、本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして使用する場合、インクに低沸点の溶媒が含まれていると、溶媒が揮発してインクの粘度が上昇してインクジェットヘッドのノズル口が詰まってしまうことがある。このため、特に沸点が100〜300℃の溶媒が好ましい。
沸点が100〜300℃の溶媒としては、水、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メ
トキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、アセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、アニソール、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。
溶媒は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒の含有量は、硬化性組成物総量に対して、インクジェット用インクとしての吐出性や他の特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0〜85重量%、より好ましくは0〜80重量%、さらに好ましくは0〜75重量%の範囲である。
1.7.3 界面活性剤
本発明の硬化性組成物は、例えば下地基板への濡れ性や、得られる硬化膜の膜面均一性を向上させるために、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
シリコン系界面活性剤の市販品としては、Byk−300、同306、同335、同310、同341、同344、同370(商品名;ビックケミー社製)などが挙げられる。アクリル系界面活性剤の市販品としては、Byk−354、同358、同361(商品名;ビックケミー社製)などが挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、DFX−18、フタージェント250、同251(商品名;ネオス社製)、メガファックF−479(商品名;DIC社製)などが挙げられる。
界面活性剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤を用いる場合、その含有量は、硬化性組成物総量に対して、硬化膜の膜面均一性や他特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0.001〜1重量%、より好ましくは0.005〜0.1重量%、さらに好ましくは0.01〜0.05重量%の範囲である。
1.7.4 重合禁止剤
本発明の硬化性組成物は、保存安定性を向上させるために、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤としては、4−メトキシフェノール、ヒドロキノン、フェノチアジンなどが挙げられる。これらの中でも、長期保存においても粘度の変化が小さい点で、フェノチアジンが好ましい。
重合禁止剤は1種で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤を用いる場合、その含有量は、硬化性組成物総量に対して、長期保存においても粘度の変化が小さい点や他特性とのバランスを考慮すると、好ましくは0.01〜1重量%、より好ましくは0.04〜0.5重量%の範囲である。
2.硬化性組成物の調製方法
本発明の硬化性組成物は、原料となる各成分を公知の方法により混合することで調製することができる。特に、本発明の硬化性組成物は、上記(A)〜(B)成分と、必要に応じて上記(C)〜(F)成分やその他の成分とを混合し、得られた溶液をろ過することにより調製することが好ましい。前記ろ過には、例えばフッ素樹脂製のメンブレンフィルターなどが用いられる。
3.硬化性組成物の粘度
本発明の硬化性組成物は、所望する塗布方法に合った粘度範囲に調節することが好ましい。硬化性組成物の粘度は、例えば溶媒あるいはラジカル重合性化合物(D)の種類や含有量を最適化することで調節することが好ましい。
本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして使用する場合、吐出温度(好ましくは10〜120℃)におけるE型粘度計で測定した粘度は、1〜30mPa・sが好ましく、2〜25mPa・sがさらに好ましく、3〜20mPa・sが特に好ましい。
25℃における粘度が30mPa・s以上の硬化性組成物をインクジェット用インクとして使用する場合、インクジェットヘッドを加温して吐出時の粘度を下げることでより安定した吐出が可能になる。
インクジェットヘッドを加温する場合は、溶媒が揮発することによって粘度が上昇するおそれがあることから、溶媒を含まないインクを用いることが好ましい。その場合、インクの粘度は、ラジカル重合性化合物(D)の種類や含有量を最適化することで調節することが好ましい。
4.硬化性組成物の保存
本発明の硬化性組成物は、−20〜20℃で保存すると、保存中の粘度変化が小さく、保存安定性が良好である。
5.インクジェット塗布方法による硬化性組成物の塗布
本発明の硬化性組成物は、公知のインクジェット塗布方法などを用いて塗布することができる。インクジェット塗布方法としては、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させてインクをインクジェットヘッドから吐出(塗布)させる方法(いわゆるピエゾ方式)、インクに熱エネルギーを作用させてインクを塗布させる方法(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)がある。
インクジェット塗布方法を用いることにより、硬化性組成物を予め定められたパターン状に塗布することができる。これによって、必要な箇所だけにインクを塗布でき、フォトリソグラフィー法に比べて、コストの削減となる。すなわち、本発明の硬化性組成物をインクジェット用インクとして用いることにより、設備投資金額が少なくなり、また、材料のロスを減らすことができる。
好ましい塗布装置としては、例えば、インクが収容されるインク収容部を有するインクジェットヘッドの室内のインクに、塗布信号に対応したエネルギーを与え、前記エネルギーによりインク液滴を発生させながら、前記塗布信号に対応した塗布(描画)を行う装置が挙げられる。
上記インクジェットヘッドとしては、例えば、金属および/または金属酸化物を含有す
る発熱部接液面を有するものが挙げられる。前記金属および/または金属酸化物の具体例としては、例えば、Ta、Zr、Ti、Ni、Al等の金属、およびこれらの金属の酸化物などが挙げられる。
インクジェット塗布装置は、インクジェットヘッドとインク収容部とが分離されているものに限らず、それらが分離不能に一体になったものを用いてもよい。また、インク収容部は、インクジェットヘッドに対して分離可能または分離不能に一体化されてキャリッジに搭載されるもののほか、装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介してインクジェットヘッドにインクを供給する形態のものでもよい。
6.硬化膜
本発明の硬化膜は、上述の本発明の硬化性組成物から形成される。本発明の硬化膜は、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性が良好で、かつメッキ層との密着性にも優れるため、カバーレイフィルムや多層基板の層間絶縁膜として好適に用いることができる。
本発明の硬化膜は、インクジェット塗布方法などの公知の方法により本発明の硬化性組成物を基板表面に塗布した後に、該塗膜を光照射(例:紫外線や可視光線などの照射)および/または加熱して、塗膜を硬化させることで得られる。
光照射により硬化させる場合、塗膜への露光量は、ウシオ電機(株)製の受光器UVD−365PDを取り付けた積算光量計UIT−201で測定して、10〜10,000mJ/cm2程度が好ましく、20〜5,000mJ/cm2程度がより好ましく、40〜2,000mJ/cm2程度がさらに好ましい。また、照射される光の波長は、250〜5
00nmが好ましく、300〜450nmがより好ましい。
露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプなどを掲載した、250〜500nmの範囲で光照射可能な装置であれば特に限定されない。
加熱により硬化させる場合、加熱装置はホットプレート、オーブン、遠赤外線オーブンなどの何れでもよく、加熱温度および加熱時間は100〜350℃で10分〜6時間が好ましく、150〜300℃で30分〜2時間がより好ましい。
なお、上記塗膜は光照射により硬化させた後にさらに加熱してもよく、その場合は100〜250℃で10分〜3時間加熱することが好ましく、150〜250℃で30分〜2時間加熱することがより好ましい。光照射により塗膜の流動性を低下させ、その後に加熱することによって、より強固でかつ描画時と同じパターンサイズの硬化膜を得ることができる。
7.硬化膜付き基板
本発明の硬化膜付き基板は、基板と、該基板上に形成された本発明の硬化膜とを有する。本発明の硬化膜が形成される基板は、本発明の硬化性組成物が塗布される対象となり得るものであれば特に限定されない。基板の形状は平板状に限られず、曲面状であってもよい。
基板を構成する物質は特に限定されないが、例えば、プラスチックフィルム、セロハン、アセテート、金属箔、ポリイミドと金属箔との積層フィルム、目止め効果があるグラシン紙、パーチメント紙、ならびにポリエチレン、クレーバインダー、ポリビニルアルコール、でんぷんまたはカルボキシメチルセルロース(CMC)などで目止め処理した紙およびガラスが挙げられる。前記プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂、
ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネートならびにポリイミドなどが挙げられる。
基板を構成する物質には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、さらに、顔料、染料、酸化防止剤、劣化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、電磁波防止剤などの添加剤を含有させてもよい。また、基板表面の一部に、基板と異なる材質からなる層(例:カバーレイやソルダーレジスト膜)が形成されていてもよい。
基板の厚さは特に限定されないが、通常10μm〜2mm程度であり、使用する目的により適宜調整される。硬化膜の厚さは特に限定されないが、通常3〜50μmであり、使用する目的により適宜調整される。
基板の硬化膜が形成される面には、必要により撥水処理、コロナ処理、プラズマ処理、ブラスト処理などの易接着処理を施したり、あるいは、易接着層やカラーフィルター用保護膜を設けたりしてもよい。
本発明の硬化膜付き基板の用途は特に限定されないが、本発明の硬化性組成物から得られる硬化膜は耐薬品性および耐熱性に優れているため、基板表面に金属配線を有する電子回路基板などの製造に用いられることが好ましい。
配線を形成する金属は、特に限定されるものではないが、金、銀、銅、アルミおよびITO(酸化インジウムスズ)が好ましい。金属配線が形成された基板に、インクジェット装置により本発明の硬化性組成物を所定のパターン状に塗布し、硬化させて得られる硬化膜は、前記配線を保護するカバーレイフィルムとして良好に機能する。また、前記硬化膜は、メッキ層や基板に対する密着性に優れているため、多層基板の場合は層間絶縁膜として良好に機能する。
本発明の硬化膜付き基板からなる電子回路基板に、ICチップ、コンデンサ、抵抗、ヒューズなどを実装することで、例えば、液晶表示用素子用の電子部品を作製することができる。
8.硬化剤
本発明の硬化剤は、上記式(1)で表される化合物(A)を含む。前記硬化剤は、各種樹脂(例:エポキシ樹脂、オキセタン化合物、ベンゾオキサジン、オキサゾール、オキサゾリン)の硬化剤として好適に用いることができる。また、前記硬化剤は、従来公知の硬化剤とともに適宜組み合わせて用いることもできる。
本発明の硬化剤を用いて形成された硬化膜は、各種基板(例:銅基板、ポリイミドフィルム)に対する密着性が良好で、かつメッキ層との密着性にも優れるため、カバーレイフィルムや多層基板の層間絶縁膜として好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。なお、実施例中で使用する略号は以下を表す。
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
AEE:2−(2−アミノエトキシ)エタノール
MAA:マレイン酸無水物
VGL:TECHMORE VG3101L
(三井化学(株)製のエポキシ樹脂、上記式(B2)で表されるエポキシ樹脂)
HPH:HP−7200H
(DIC(株)製のエポキシ樹脂、上記式(B1)で表されるエポキシ樹脂)
BM1:ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン
ARM:アロニックスM−327(東亜合成(株)製のアクリルモノマー、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート)
TPO:DAROCUR(商品名)TPO(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製の光重合開始剤、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)
[合成例1]
100mL四つ口フラスコにEDM50.0g、AEE10.0gおよびMAA5.0gを投入して30℃で30分攪拌した。その後昇温して160℃で2時間攪拌し、生成する水をEDMとともに留去した。留去液は6.1gであった。反応液を100℃まで冷却した後、MAA10.0gを投入し、115℃で2時間攪拌して、一般式(1)で表される化合物(A)(具体的には上記式(A4)〜(A6)で表される化合物(R=エチレン、n=2)の混合物である)の36.3重量%溶液(以下「(A−1)溶液」という。)を得た。
[合成例2]
200mL四つ口フラスコにEDM71.1g、AEE10.5gおよびN−フェニルマレイミド17.3gを投入して130℃で2時間攪拌した。その後100℃まで冷却してMAA19.6gを投入し、115℃で2時間攪拌して、一般式(1)で表される化合物(A)(具体的には上記式(A1)で表される化合物(R=エチレン、n=2))の40重量%溶液(以下「(A−2)溶液」という。)を得た。
[実施例1]
化合物(A)として(A−1)溶液2.7548g、エポキシ樹脂(B)としてVGL1.0000g、および溶媒としてEDM1.9595gを混合した後、得られた混合物を1μmのPTFE製のメンブレンフィルターでろ過し、硬化性組成物1を調製した。E型粘度計(東機産業社製 TV−22。以下同じ。)を用いて粘度を測定したところ、10.2mPa・s(25℃)であった。
硬化性組成物1をインクジェットカートリッジに注入し、これをインクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2811)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度30℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、銅箔(厚さ12.5μm)をポリイミド上に積層した基板[(三井化学(株)製)ネオフレックスNEX−13FE(商品名)]の銅箔面上に40mm×40mmの正方形のパターンを形成した。その後、80℃のホットプレート上で10分間乾燥し、さらに250℃のオーブンで30分焼成して、膜厚3.2μmの硬化膜を得た。
[実施例2、比較例1〜2]
実施例1と同様にして、表1に記載の組成の硬化性組成物を調製した。硬化性組成物をインクジェットカートリッジに注入し、実施例1と同様にして表1に記載の膜厚の硬化膜を得た。
〔基板密着性〕
上記で得られた硬化膜に対して、碁盤目剥離試験(JIS K 5400(1990))を行い、粘着テープ(住友3M社製「ポリエステルテープ:粘着力;5.5N/cm」)剥離後に基板上に残った硬化膜の状態を観察することで、硬化膜の基板への密着性を評価した。なお、評価基準は以下の通りである。
○:硬化膜は全く変化なかった
△:硬化膜の一部が剥がれた
×:硬化膜が全て剥がれた。
〔メッキ付着性、ピール強度〕
上記で得られた硬化膜に対して、上村工業(株)製の無電解銅メッキ液PEAを用いて無電解銅メッキを行い、下記評価基準により、メッキの付着性を観察した。結果を表1に示す。
○:硬化膜上にメッキが付着した。
×:硬化膜が溶解して、メッキが付着しなかった。
無電解銅メッキ後の硬化膜に対して、上村工業(株)製の電解銅メッキ液EPLを用いて、厚さ20μmの銅メッキ層を形成した。この銅メッキ層にカッターで2mm×30mmの切込みを入れ、切込み端部の銅メッキ−硬化膜界面を引き剥がしてピール試験用サンプルとした。このサンプルを(株)島津製作所製の引張試験機EZGraphにセットしてピー
ル強度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005573323
※化合物(A)の欄において、括弧内の数値は化合物(A)の含有量を示す。
[実施例3〜4]
実施例1と同様にして、表2に記載の組成の硬化性組成物を調製した。
〔5%重量減少温度〕
硬化性組成物1または硬化性組成物5を、10cm×10cmのガラス基板にスピンコートで500rpm/10秒の条件で塗布し、この基板を80℃のホットプレートで10分乾燥した後、250℃のオーブンで30分焼成した。得られた硬化膜をカッターで削り取り、それをTG/DTA装置(TG/DTA6200 エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)にて熱重量の測定を行った。評価は5%重量減少時の温度で比較した。結果を表2に示す。
〔ラインパターン〕
硬化性組成物1または硬化性組成物6をインクジェットカートリッジに注入し、これを
インクジェット装置(FUJIFILM Dimatix社製のDMP−2811)に装着し、10pl用のヘッドを用いて、吐出電圧(ピエゾ電圧)16V、ヘッド温度35℃、駆動周波数5kHz、塗布回数1回の吐出条件で、厚さ100μmのカプトンフィルム基板(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム)上に幅1mm、長さ100mmのラインパターンを1mm間隔で10本形成した。
硬化性組成物1の場合:この基板を80℃のホットプレート上で10分間乾燥し、さらに250℃のオーブンで30分焼成して、ラインパターンの硬化膜を得た。50倍の光学顕微鏡を用いて、ラインパターンの幅を測定した。
硬化性組成物6の場合:この基板に波長365nmの紫外線を2000mJ/cm2
UV露光量で照射した後、さらに250℃のオーブンで30分焼成して、ラインパターンの硬化膜を得た。50倍の光学顕微鏡を用いて、ラインパターンの幅を測定した。
Figure 0005573323
※化合物(A)の欄において、括弧内の数値は化合物(A)の含有量を示す。
ビスマレイミドを添加した硬化性組成物5から得られた硬化膜は、耐熱性が一層向上した。ラジカル重合性化合物(D)および光重合開始剤(E)を添加し、紫外線を照射して得られた硬化膜は、パターン形成性が一層向上した。

Claims (18)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを含有する硬化性組成物。
    Figure 0005573323
    [式(1)中、
    1は、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基であり、前記置換基は、カルボキシル、ヒドロキシルまたは炭素数1〜14のアルキルであり;
    Figure 0005573323
    (式(2)中、R4は炭素数2〜8のアルキレンであり、R5は水素または下記一般式(3)で表される一価の基であり、nは1〜10の整数である。)
    Figure 0005573323
    (式(3)中、R6は下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。)
    2は、下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり;
    3は、下記一般式(4)で表される一価の基である。
    Figure 0005573323
    (式(4)中、R7は炭素数2〜8のアルキレンであり、R8は水素または下記一般式(5)で表される一価の基であり、nは1〜10の整数である。)
    Figure 0005573323
    (式(5)中、R9は下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。)
    Figure 0005573323
  2. 1中のアリールがフェニルであり、シクロアルキルがシクロヘキシルである、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記式(1)におけるR2、前記式(3)におけるR6、および前記式(5)におけるR9が下記式(a)〜(c)の何れかで表される二価の基である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
    Figure 0005573323
  4. 前記式(1)で表される化合物(A)が、下記式(A1)〜(A6)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜3の何れか一項に記載の硬化性組成物。
    Figure 0005573323
    [式(A1)〜(A6)中、Rはエチレン、プロピレンまたはブチレンであり、nは1〜10の整数である。]
  5. 前記エポキシ樹脂(B)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性組成物。
    Figure 0005573323
    [式(B1)中、nは1〜50の整数である。]
  6. さらに、前記エポキシ樹脂(B)以外の熱硬化性化合物(C)を含有する、請求項1〜5の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  7. さらに、ラジカル重合性化合物(D)と光重合開始剤(E)とを含有する、請求項1〜6の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  8. さらに、難燃剤(F)を含有する、請求項1〜7の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  9. 前記難燃剤(F)が、下記式(F−1)で表される構造を有する化合物である、請求項8に記載の硬化性組成物。
    Figure 0005573323
  10. 前記難燃剤(F)が、下記一般式(F−2)で表される化合物である、請求項8に記載の硬化性組成物。
    Figure 0005573323
    [式中、mは0〜2の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは3である。]
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の硬化性組成物からなるインクジェット用インク。
  12. 下記一般式(1)で表される化合物(A)を含むエポキシ樹脂用硬化剤。
    Figure 0005573323
    [式(1)中、
    1は、置換基を有してもよい炭素数6〜20のアリール、置換基を有してもよい炭素数5〜20のシクロアルキルまたは下記一般式(2)で表される一価の基であり、前記置換基は、カルボキシル、ヒドロキシルまたは炭素数1〜14のアルキルであり;
    Figure 0005573323
    (式(2)中、R4は炭素数2〜8のアルキレンであり、R5は水素または下記一般式(3)で表される一価の基であり、nは1〜10の整数である。)
    Figure 0005573323
    (式(3)中、R6は下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。)
    2は、下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基であり;
    3は、下記一般式(4)で表される一価の基である。
    Figure 0005573323
    (式(4)中、R7は炭素数2〜8のアルキレンであり、R8は水素または下記一般式(5)で表される一価の基であり、nは1〜10の整数である。)
    Figure 0005573323
    (式(5)中、R9は下記式(a)〜(g)の何れかで表される二価の基である。)
    Figure 0005573323
  13. 1中のアリールがフェニルであり、シクロアルキルがシクロヘキシルである、請求項12に記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
  14. 前記式(1)で表される化合物(A)が、アミノを有する化合物とマレイン酸無水物とを反応させて得られた付加化合物に、さらに酸無水物を反応させて得られた化合物である、請求項12または13に記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
  15. 前記式(1)で表される化合物(A)が、下記式(A1)〜(A6)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である、請求項12〜14の何れか一項に記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
    Figure 0005573323
    [式(A1)〜(A6)中、Rはエチレン、プロピレンまたはブチレンであり、nは1〜10の整数である。]
  16. 請求項1〜10の何れか一項に記載の硬化性組成物、または請求項11に記載のインクジェット用インクから形成された硬化膜。
  17. 基板と、該基板上に形成された請求項16に記載の硬化膜とを有する硬化膜付き基板。
  18. 請求項17に記載の硬化膜付き基板からなる電子回路基板。
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