JP5782427B2 - ポリフェニレンエーテル及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ポリフェニレンエーテルに含まれ得る異物を低減する技術としては、例えばポリフェニレンエーテルを溶融混練した後に溶融ろ過する技術(例えば、特許文献1参照。)や、重合から溶融混練までのあらゆる工程でろ過処理を行う技術(例えば、特許文献2参照。)等が提案されている。また、ホットランナーを利用した射出成形時にホットランナーに金属異物が詰まることを抑制する目的で、射出成形に供するペレットを磁力選別機を用いて選別し、金属混入の少ないペレットのみを取り出す技術(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。
電気特性のうち、耐絶縁破壊性等を高める観点から成形品に含まれる金属異物をより高度に低減することが求められている。従来から、ポリフェニレンエーテルに含まれる触媒金属残渣に関する技術開発はなされてきており、例えば、ポリフェニレンエーテル中の金属を10ppm以下にする方法(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。
しかしながら、特許文献1及び2の技術は、溶融混練を経た樹脂組成物をろ過するものであり、溶融混練工程において装置の一部が破損する等により混入する金属を確実に低減することが困難である。
また、特許文献3の技術は、具体的には樹脂ペレットを磁力選別機に通す技術であり、ペレット内部に包含された金属を十分に除去することができず、また一度磁石により吸着されたペレットが自重及び後から通過するペレットの衝突により落下して除去しきれない等の理由により、金属異物の除去が不十分である。
特許文献4の技術は、ポリフェニレンエーテル中の金属触媒(Cu等)残渣を低減する方法であり、絶縁破壊を招来する磁性体金属(Fe)を低減化する技術としては、未だ不十分である。
ポリフェニレンエーテルの色調を改良する目的でポリフェニレンエーテルと熱安定剤等と溶融混練する技術が従来から知られているが、上記特許文献1等と同様に、溶融混練工程で不可避的に混入する金属を確実に低減することは困難である。
すなわち、本発明は以下の通りである。
磁性体金属の含有量が、0.001ppm以上1.000ppm未満であるポリフェニ
レンエーテル。
〔2〕
磁性体金属の含有量が、0.001ppm以上0.500ppm未満である前記〔1〕
に記載のポリフェニレンエーテル。
〔3〕
磁性体金属の含有量が、0.001ppm以上0.100ppm未満である前記〔1〕
又は〔2〕に記載のポリフェニレンエーテル。
〔4〕
前記磁性体金属が、Fe元素を含む磁性体金属である前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか
一に記載のポリフェニレンエーテル。
〔5〕
前記Fe元素の含有量が0.001ppm以上0.100ppm未満である前記〔4〕
に記載のポリフェニレンエーテル。
〔6〕
前記ポリフェニレンエーテルが、体積平均粒子径が3mm以下の粉体である、前記〔1
〕乃至〔5〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテル。
〔7〕
前記ポリフェニレンエーテルが、比表面積が1m2/g以上の粉体である、前記〔1〕
乃至〔6〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテル。
〔8〕
前記磁性体金属のうち、最大幅が150μm以上の磁性体金属の含有量が、0.1個/
kg以下である前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテル。
〔9〕
C.I.heat(ポリフェニレンエーテルを、310℃で20分、10MPaの圧力
でコンプレッションしたポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値)が3.5以下
である前記〔1〕乃至〔8〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテル。
〔10〕
フェノール化合物を重合して下記式(1)で示されるポリフェニレンエーテル粉体を得る工程と、
前記ポリフェニレンエーテル粉体を、磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させ、当該ポリフェニレンエーテル粉体における磁性体金属の含有量を、0.001ppm以上1.000ppm未満とする工程と、
を、有するポリフェニレンエーテルの製造方法。
前記ポリフェニレンエーテル粉体を、磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させ、当該ポリフェニレンエーテル粉体における磁性体金属の含有量を、0.001ppm以上0.500ppm未満とする工程を有する前記〔10〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔12〕
前記ポリフェニレンエーテル粉体を、磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させ、当該ポリフェニレンエーテル粉体における磁性体金属の含有量を、0.001ppm以上0.100ppm未満とする工程を有する前記〔10〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔13〕
前記磁性体金属が、Fe元素を含む磁性体金属である前記〔10〕乃至〔12〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔14〕
前記ポリフェニレンエーテルが、体積平均粒子径が3mm以下の粉体である、前記〔10〕乃至〔13〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔15〕
前記ポリフェニレンエーテルが、比表面積が1m2/g以上の粉体である、前記〔10〕乃至〔14〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔16〕
前記ポリフェニレンエーテル粉体を、前記磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させる際、前記ポリフェニレンエーテル粉体から磁性体金属を除去する領域における磁力を0.6テスラ以上とする前記〔10〕乃至〔15〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔17〕
前記磁力分離機の磁力発生源が、電磁石である前記〔10〕乃至〔16〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔18〕
前記ポリフェニレンエーテル粉体を、15mm以下の間隔で配置された前記磁力発生源の間を通過させる前記〔10〕乃至〔17〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔19〕
前記磁力分離機の磁力有効分離長が100mm以上である前記〔10〕乃至〔18〕
のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、磁性体金属の含有量が0.001ppm以上1.000ppm未満であるポリフェニレンエーテルである。
(構造)
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、下記式(1)に示す構造単位を有するものであり、複数種類の構造単位を有していてもよい。
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4で示される置換されていてもよいアルキル基の「アルキル基」は、好ましくは炭素数が1〜6、より好ましくは炭素数が1〜3の、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示すものとし、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられ、メチル、エチルが好ましく、メチルがより好ましい。
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4で示される置換されていてもよいアルケニル基の「アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、3−ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等が挙げられ、エテニル、1−プロペニルが好ましい。
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4で示される置換されていてもよいアルキニル基の「アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)、3−ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等が挙げられ、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)が好ましい。
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4で示される置換されていてもよいアリール基の「アリール基」としては、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられ、フェニルが好ましい。
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4で示される置換されていてもよいアラルキル基の「アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、2−メチルベンジル、4−メチルベンジル、α−メチルベンジル、2−ビニルフェネチル、4−ビニルフェネチル等が挙げられ、ベンジルが好ましい。
前記一般式(1)中、R1、R2、R3、及びR4で示される置換されていてもよいアルコキシ基の「アルコキシ基」は、好ましくは炭素数が1〜6、より好ましくは炭素数が1〜3の、直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基を示すものとし、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられ、メトキシ、エトキシが好ましい。
このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル)、アルケニル基(例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル)、アルキニル基(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル)、アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ)等が挙げられる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、還元粘度(ηsp/c)が0.20dL/g以上であることが好ましい。これにより、十分な耐熱性を有するポリフェニレンエーテルが得られる。
なお、上記「還元粘度(ηsp/c)」とは、30℃の温度条件下における、0.5g/dLの濃度のポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液の還元粘度であるものとする。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの還元粘度(ηsp/c)は、0.25dL/g以上であることがより好ましく、0.28dL/g以上であることがさらに好ましい。
還元粘度(ηsp/c)は、重合液における良溶媒の量、触媒量、酸素含有ガスの供給量及び供給速度、並びに重合液中の各フェノール化合物の濃度等によって変動する値である。よって、還元粘度(ηsp/c)を上記範囲内に制御するには、これらの重合条件を調整すればよい。
一方、還元粘度(ηsp/c)の上限は、例えば、本実施形態のポリフェニレンエーテルを押出成型等による加工に使用する場合、成型流動性の低下や加工性の低下を抑制する観点から1.5dL/g以下であることが好ましく、より好ましくは1.3dL/g以下、さらに好ましくは1.1dL/g以下である。加えて、製造時間の短縮という観点から0.8dL/g以下がさらにより好ましく、0.7dL/g以下がよりさらに好ましい。
還元粘度は、ポリフェニレンエーテル粉体0.5g/dLのクロロホルム溶液を、ウベローデ粘度管を用いて30℃の条件下で測定することにより得られる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの形状は、粉体状、ペレット状のいずれでもよいが、粉体状であることが好ましい。
ポリフェニレンエーテルは、体積平均粒子径が3mm以下の粉体であることが、運搬効率、他の成分との溶融混練における計量性等の観点から好ましい。より好ましくは体積平均粒子径2mm以下、さらに好ましくは体積平均粒子径1mm以下である。
ポリフェニレンエーテルの粒子が小さくなるほど後述する「ゆるめ見かけ比重」が小さくなる傾向にある反面、後述する「比表面積」が大きくなる。一方において、粉体の取扱性を向上させる観点から粒径を大きくすると比表面積が低下する。
上述した「ゆるめ見かけ比重」と「比表面積」のバランスの観点から、ポリフェニレンエーテル粒子の体積平均粒子径は50μm〜2000μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは100μm〜1000μmの範囲であり、さらに好ましくは150μm〜1000μmの範囲である。
体積平均粒子径は、例えば、ポリフェニレンエーテル粉体を、メタノール中に「分散」し、続いて島津製作所製レーザー回折粒度計SALD3100を用いて測定することができる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、ゆるめ見かけ比重が0.4以上の粉体であることが好ましい。これにより、所定の容器に詰めて運搬する際の運搬効率、ポリフェニレンエーテルを取り扱う際の計量性、溶剤への溶解時の粉体取扱性に優れたものとなる。ゆるめ見かけ比重は、0.45以上がより好ましく、0.48以上がさらに好ましく、0.5以上がさらにより好ましい。
ゆるめ見かけ比重は、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製:パウダーテスターTYPE PT−E)により、100cc容積の金属容器を用いて測定することができる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、比表面積が1m2/g以上の粉体であることが、難燃剤等、他の添加剤との親和性が高くなることから好ましい。
一般に比表面積の大きい粉体は、ポリフェニレンエーテルと親和性の高い添加剤がなじむ面積が多くなるため、親和性が高くなり、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を作製する際、原料の供給時にポリフェニレンエーテルと添加剤とを一緒にフィードできるというメリットがある。
ポリフェニレンエーテルの粉体の比表面積は、2m2/g以上がより好ましく、5m2/g以上がさらに好ましく、10m2/g以上がさらにより好ましい。
比表面積は、例えば、BET法により測定できる。具体的には、前処理として120℃で8時間真空状態とし、定容法を用いて、窒素による吸着脱離等温線を測定する。吸着温度は77Kとし、吸着質は窒素を用いる。測定にはBELSORP−mini(日本BEL社製)を用いることで算出される。
上述したように、本実施形態のポリフェニレンエーテルは、0.001ppm以上1.000ppm未満の磁性体金属を含有するポリフェニレンエーテルである。
ここでいう磁性体金属成分は、室温で固形物であるものをいう。
磁性体金属は、単体・酸化物・合金のいずれも含み、2種類以上の元素からなっているものも含まれる。例えば、少なくとも1種類の元素が遷移金属元素から構成されるものが挙げられる。
なお、磁性体金属とは、下記式において、χ>0を満たす金属である。
χは磁化率であり、下記数式(2)により表される。
また、本実施形態のポリフェニレンエーテルにおける磁性体金属の含有量を0.001ppm以上とすることで、色調に優れたポリフェニレンエーテルが得られる。
ポリフェニレンエーテル中の磁性体金属の含有量は、例えば下記の方法により測定することができる。
ポリフェニレンエーテルを0.2μmのメンブランフィルター(ミリポア製MillexSLLGH13)を通過させたクロロホルムに溶解させ、遠心分離機により磁性体金属を沈降させる。その際、遠心分離機に投入する容器の底部に、重量を測定した0.5テスラ以上の磁石を入れておく。その後、上澄みを捨て、再度クロロホルム中で磁石及び磁性体金属を分散させ、遠心分離機によって磁性体金属を沈降させ、底部の磁石への吸着を実施する。この操作を複数回繰り返し、その後、底部の磁石を回収する。
このようにして得られた磁性体金属が吸着された底部の磁石を乾燥処理し、遠心分離前後の重量変化から、ポリフェニレンエーテルに含まれている磁性体金属を定量する。
<強酸との接触処理>
所定の単量体を重合することにより得られたポリフェニレンエーテルを強酸と接触させる方法である。
強酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、王水等が挙げられる。
具体的には、ポリフェニレンエーテルに対し、濃塩酸と濃硝酸とを3:1〜1:3の混合比で混合した強酸を接触させる方法が挙げられる。
少なくとも1分間以上接触させた後、濾過し、十分水洗した後に乾燥させることで、磁性体金属の含有量が1.000ppm未満のポリフェニレンエーテルが得られる。
<磁力分離処理>
ポリフェニレンエーテルと含有する磁性体金属とを、磁力(磁力発生源)を用いて分離する方法である。具体的には、ポリフェニレンエーテルを所定の磁力分離機に通し、ポリフェニレンエーテルと磁性体金属とを磁力で分離する。粉体状のポリフェニレンエーテルを用いると、磁性体金属の含有量を大幅に低減することができ、好ましい。
<磁性体金属との混合>
ポリフェニレンエーテルの重合工程において、ガラス製の重合槽やグラスライニング処理を施した重合槽等を用いることにより、磁性体金属を含有しないポリフェニレンエーテルを得ることができる。このようなポリフェニレンエーテルと所定量の上記磁性体金属とを混合することにより、規定量の磁性体金属を含有するポリフェニレンエーテルを得ることができる。なお、混合方法は公知の方法を用いることができるが、鉄製の混合装置を用いる場合は、金属の混入を防ぐ点から加温処理をしないことが好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテル又は当該ポリフェニレンエーテルを含有する組成物を成形して薄肉の成形品やフィルムを作製する場合であっても、高い電気特性を有するものとする、という観点から、Fe元素の含有量は0.100ppm未満であることが好ましい。
また、Fe元素の含有量を0.001ppm以上とすることにより、色調に優れたポリフェニレンエーテルが得られる。Fe元素の含有量は、0.050ppm未満であることがより好ましく、0.020ppm未満であることがさらに好ましく、0.010ppm未満であることがさらにより好ましい。
先ず、100gのポリフェニレンエーテルを約2Lのクロロホルムに溶解させ、ADVANTEC製A500A090Cのフィルターを用い、吸引濾過する。濾過したフィルターにクロロホルムを200mLふりかけ、吸引濾過する。この操作を数回繰り返し、得られたフィルターを常温常圧で乾燥させる。
このフィルターを1N塩酸と1N硝酸からなる液に浸漬し、1時間浸透する。その後、液を一部採取し、ICP−MSにより定量する。その後さらに1時間浸透し、液を一部採取し、再度ICP−MSにより定量する。この操作を値が安定するまで実施し、安定した値が定量値である。少なくとも500g以上分析し、平均値を算出することによりFe元素の含有量を求める。
磁性体金属の最大幅が150μm以上であることは、目開き150μmの篩(メッシュ)を通過したか否かを判断することにより確認できる。
具体的な方法としては、ポリフェニレンエーテルをクロロホルムに溶解させ、遠心分離機により磁性体金属を沈降させ、上澄みを捨て、再度クロロホルム中で磁性体金属を分散させ、遠心分離機によって磁性体金属を沈降させ、この操作を複数回繰り返し、容器の外側の底に磁石を近づけて磁性体金属を単離する。このようにして得られた磁性体金属を、乾燥処理後、上記目開き150μmの篩にかけて、通過しない磁性体金属の単位重量あたりの個数を算出する方法が挙げられる。
より好ましくは100μm以上である磁性体金属含有量が0.1個/kg以下であり、さらに好ましくは、50μm以上である磁性体金属含有量が0.1個/kg以下である。
最大幅が150μm以上の磁性体金属の含有量が0.1個/kg以下であるポリフェニレンエーテルは、上述した(ポリフェニレンエーテルを強酸と接触させる方法)、(ポリフェニレンエーテルに対して磁力分離処理を行う方法)、(ポリフェニレンエーテルと所定量の磁性体金属とを混合する方法)により得られる。
本実施形態の0.001ppm以上1.000ppm未満の磁性体金属を含有するポリフェニレンエーテルは、カラーインデックス値が低く、かつ加熱前後でのカラーインデックス値の変化率が小さい色調に優れるポリフェニレンエーテルである。
一般に、ポリフェニレンエーテルは成形加工、コンプレッション、又は他の樹脂等と溶融混練される際の加熱により、着色することが知られている。そのため、加熱後のポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値が小さいほど色調に優れるポリフェニレンエーテルとなる。なお、「加熱後のポリフェニレンエーテル」とは、溶融混練後のポリフェニレンエーテル、成形加工後のポリフェニレンエーテル、コンプレッション後のポリフェニレンエーテル等が挙げられる。
加熱後のポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値を測定する、代表的な方法の一例としては、ポリフェニレンエーテルを、310℃で20分、10MPaの圧力でコンプレッションしたポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値(C.I.heat)を測定する方法が簡便である。
なお、ポリフェニレンエーテルのカラーインデックス(C.I.)は、下記のようにして求められる。
先ず、ポリフェニレンエーテルをクロロホルムに溶かし、ポリフェニレンエーテル濃度0.05g/mLのクロロホルム溶液とし、セル長1cmの石英セルに、ポリフェニレンエーテルの溶解に用いたものと同一のクロロホルムを入れ、紫外線(波長480nm)により純クロロホルムの吸光度を測定し、吸光度0とする。
次に、同様のセルに上記調製したポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液を入れ、480nmでの吸光度を測定する。
ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液の吸光度から純クロロホルムの吸光度を減じ、ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液中のポリフェニレンエーテル濃度で除した値をポリフェニレンエーテルのカラーインデックス(C.I.heat)とする。
上記加熱後のカラーインデックス値(C.I.heat)は、調色性の観点から小さいほど好ましく、具体的には4.0以下であることが好ましく、より好ましくは3.5以下、さらに好ましくは3.0、さらにより好ましくは2.5以下である。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの製造方法は、フェノール化合物を重合して下記式(1)で示されるポリフェニレンエーテルを得る工程と、前記ポリフェニレンエーテルを、所定の磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させ、磁性体金属の含有量を0.001ppm以上1.000ppm未満とする工程とを有する。
先ず、フェノール化合物を重合し、ポリフェニレンエーテルを作製する工程について説明する。
<フェノール化合物>
ポリフェニレンエーテル製造用のフェノール化合物としては、例えば、o−クレゾール、2,6−ジメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−n−プロピルフェノール、2−メチル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−イソプロピルフェノール、2−メチル−6−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ビス−(4−フルオロフェニル)フェノール、2−メチル−6−トリルフェノール、2,6−ジトリルフェノール、2、5−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、2−メチル−5−エチルフェノール、2−エチル−5−メチルフェノール、2−アリル−5−メチルフェノール、2、5−ジアリルフェノール、2,3−ジエチル−6−n―プロピルフェノール、2−メチル−5−クロルフェノール、2−メチル−5−ブロモフェノール、2−メチル−5−イソプロピルフェノール、2−メチル−5−n−プロピルフェノール、2−エチル−5−ブロモフェノール、2−メチル−5−n−ブチルフェノール、2,5−ジ−n−プロピルフェノール、2−エチル−5−クロルフェノール、2−メチル−5−フェニルフェノール、2,5−ジフェニルフェノール、2,5−ビス−(4−フルオロフェニル)フェノール、2−メチル−5−トリルフェノール、2,5−ジトリルフェノール、2,6−ジメチル−3−アリルフェノール、2,3,6−トリアリルフェノール、2,3,6−トリブチルフェノール、2,6−ジ−n−ブチル−3−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール、2,6−ジメチル−3−n−ブチルフェノール、2,6−ジメチル−3−t−ブチルフェノール等が挙げられる。
特に、安価であり入手が容易であるため、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノールが好ましく、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノールがより好ましい。
上述したフェノール化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,6−ジエチルフェノールとを組み合わせて使用する方法、2,6−ジメチルフェノールと2,6−ジフェニルフェノールとを組み合わせて使用する方法、2,3,6−トリメチルフェノールと2,5−ジメチルフェノールとを組み合わせて使用する方法、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとを組み合わせて使用する方法が好ましい。
これらの混合比は任意に選択できる。
また使用するフェノール化合物の中には、製造の際の副産物として含まれている少量のm−クレゾール、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール等が含まれていてもよい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、上述したフェノール化合物を用いて、後述する沈殿析出重合又は溶液重合により製造できる。
[沈殿析出重合]
ポリフェニレンエーテルの製造工程において、沈殿析出重合を行った場合、重合工程は、下記の重合初期、重合中期、重合後期の各段階に分けられる。
重合初期:酸素含有ガス導入開始から、析出を観察し始めるまでの期間。
重合中期:析出開始から、スラリーが安定化するまでの期間。
重合後期:スラリーが安定化し、重合が完結するまでの期間。
なお、上記各段階は、良溶媒量、モノマー種、モノマー濃度によって、析出を呈するまでの時間、スラリーが安定化するまでの時間が異なってくる。
重合体の析出状態は、適宜目視で観察できる。
具体的には、所定の反応器の覗き窓から重合体の析出状態を目視観察する、サンプリング口からガラス等の透明容器に重合液を抜き出して析出状態を目視観察する等の方法が挙げられる。
重合体の状態の目視観察を開始する目安としては、重合系内に含まれるフェノール化合物の量やポリフェニレンエーテルに対する良溶媒又は貧溶媒の量にもよるが、好ましくは、重合率が80%に達した以降から、より好ましくは重合率が70%に達した以降から、さらに好ましくは重合率が50%に達した以降から重合体の析出に注意し観察を始める。
本実施形態のポリフェニレンエーテルを重合する工程においては、重合溶媒中に沈殿析出が観察された後も、重合中期で沈殿析出を維持したまま重合を継続し、重合後期で完結させる重合形態であることが好ましい。
なお、沈殿析出重合においては、親水性の高い貧溶媒を用いることで、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子内部に包含される磁性体金属異物の量が低減化されやすい傾向がある。親水性の高い貧溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール類、ブタノール類、ペンタノール類、ヘキサノール類、エチレングリコール、アセトン等を挙げることができる。特に、水と任意の割合で混合する溶媒は親水性が高く、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトンが挙げられる。さらにこのような貧溶媒には、水が含まれていてもよい。
ポリフェニレンエーテルを製造する際、重合中及び重合終結時に、ポリフェニレンエーテルが重合に用いる良溶媒に溶解した状態となっている重合法を溶液重合という。
重合の進行に伴い、ポリフェニレンエーテルが析出する場合においては、重合初期又は重合途中に温度を上昇させる、モノマーに対する良溶媒量を増大させる、モノマーを重合途中に添加する、析出しない重合溶媒を選択する等の処理を施すことにより、溶液状態での重合を継続し、完結することができる。
重合を完結した後は、重合終結した重合溶液に貧溶媒を添加する、重合溶液を乾燥させる等の方法で、ポリフェニレンエーテルを単離できる。
溶液重合において、重合終結した重合溶液からポリフェニレンエーテルを単離する際に用いる貧溶媒としては、親水性の高い貧溶媒を用いることで、ポリフェニレンエーテル樹脂粒子内部に包含される磁性体金属異物の量が低減化されやすい傾向がある。
親水性の高い貧溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール類、ブタノール類、ペンタノール類、ヘキサノール類、エチレングリコール、アセトン等が挙げられる。
これらの溶媒を水と任意の割合で混合して用いる場合には、親水性の高いものを用いることが好ましく、このような溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトンが挙げられる。
酸素含有ガスとしては、純酸素の他、酸素と窒素等の不活性ガスとを任意の割合で混合したもの、空気、更には空気と窒素、希ガス等の不活性ガスとを任意の割合で混合したもの等が使用できる。
重合反応中の系内圧力は、常圧でよいが、必要に応じて減圧でも加圧でも使用できる。
酸素含有ガスの供給速度は、除熱や重合速度等を考慮して任意に選択できるが、重合に用いるフェノール化合物1モル当たりの純酸素として5NmL/分以上が好ましく、10NmL/分以上がさらに好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの重合反応系には、添加物として、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキサイド、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム等の中性塩、ゼオライト等を添加してもよい。
また、従来から重合活性に向上効果を有することが知られている界面活性剤を重合溶媒中に添加してもよい。このような界面活性剤としては、例えば、Aliquat336やCapRiquat(株式会社 同仁化学研究所製 商品名)で知られるトリオクチルメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。添加物の使用量は重合反応原料の全量に対して0.1質量%を超えない範囲が好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの重合においては、所定の触媒を用いることが好ましい。触媒としては、一般的にポリフェニレンエーテルの製造に用いられる公知の触媒系が使用できる。
例えば、酸化還元能を有する遷移金属イオンと、当該遷移金属イオンと錯体形成可能なアミン化合物からなるものがあり、具体的には、銅化合物とアミンとからなる触媒系、マンガン化合物とアミンとからなる触媒系、コバルト化合物とアミンとからなる触媒系等が挙げられる。
重合反応は若干のアルカリ性条件下で効率良く進行するため、ここに若干のアルカリもしくは更なるアミンを加えてもよい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの重合工程において好適な触媒としては、構成成分として、銅化合物、ハロゲン化合物及び下記一般式(3)で表されるジアミン化合物を含む触媒が挙げられる。
R9は炭素数2〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。
前記第一銅化合物としては、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅等が挙げられる。
前記第二銅化合物としては、例えば、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅等が挙げられる。
これらの中で特に好ましい銅化合物は、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅である。
また、これらの銅化合物は、酸化物(例えば、酸化第一銅)、炭酸塩、水酸化物等と対応するハロゲン又は酸から合成してもよい。例えば、酸化第一銅とハロゲン化水素の溶液とを混合することにより合成できる。
これらのハロゲン化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
好ましいハロゲン化合物は、塩化水素の水溶液、臭化水素の水溶液である。
これらの化合物の使用量は特に限定されないが、銅原子のモル量に対してハロゲン原子として2倍以上20倍以下が好ましく、使用されるフェノール化合物の100モルに対して好ましい銅原子の使用量としては0.02モルから0.6モルの範囲である。
好ましいジアミン化合物は、2つの窒素原子をつなぐアルキレン基(R9)の炭素数が2又は3のジアミン化合物である。
これらのジアミン化合物の使用量は特に限定されないが、通常使用されるフェノール化合物100モルに対して0.01モル〜10モルの範囲で用いられる。
ポリフェニレンエーテルの重合工程で用いる重合触媒には、上述した触媒成分の他、さらに、例えば3級モノアミン化合物又は2級モノアミン化合物を、それぞれ単独で又は組み合わせて含有させてもよい。
例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、アリルジエチルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
これらの第3級モノアミンは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。使用量は特に限定されないが、重合するフェノール化合物100モルに対して15モル以下が好ましい。
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−i−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジペンチルアミン類、ジヘキシルアミン類、ジオクチルアミン類、ジデシルアミン類、ジベンジルアミン類、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、シクロヘキシルアミンが挙げられる。
また、2級モノアミン化合物としては、芳香族を含む2級モノアミン化合物も適用できる。
例えば、N−フェニルメタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−フェニルプロパノールアミン、N−(m−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(2’,6’−ジメチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−クロロフェニル)エタノールアミン、N−エチルアニリン、N−ブチルアニリン、N−メチル−2−メチルアニリン、N−メチル−2,6−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン等が挙げられる。
上述した2級モノアミン化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
2級モノアミン化合物の使用量は、特に限定されないが、重合するフェノール化合物100モルに対して15モル以下が好適である。
上述のようにしてポリフェニレンエーテルの重合反応を行った後、得られたポリフェニレンエーテルに後処理を行い、回収する。
重合反応の終了後の後処理方法については、特に限定されるものではないが、通常、塩酸や酢酸等の酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)及びその塩、ニトリロトリ酢酸及びその塩等を反応液に加えて触媒を失活させる。
その後、重合終結時の重合溶液は、ポリフェニレンエーテルが沈殿析出した状態であるため、触媒の洗浄除去を目的として、ポリフェニレンエーテルの溶解能が低い溶媒を主成分とする溶液を用いて繰り返し洗浄処理を行うことが好ましい。
その後、各種乾燥機を用いて乾燥処理を施すことにより、ポリフェニレンエーテルが粉体として回収できる。
ポリフェニレンエーテルの乾燥を60℃以下で行うと、ポリフェニレンエーテル中の芳香族炭化水素の含有量が効率よく1.5質量%未満に抑制できず、加熱加工時に臭気を発生するおそれがある。
ポリフェニレンエーテルを高効率で得るためには、乾燥温度を上昇させる方法、乾燥雰囲気中の真空度を上昇させる方法、乾燥中に撹拌を行う方法等が有効であるが、特に、乾燥速度を上昇させる方法が製造効率の観点から好ましい。
乾燥工程は混合機を併用することが好ましい。混合機としては、撹拌式、転動式の乾燥機が挙げられる。これにより処理量を多くでき、生産性を高く維持できる。
具体的には、パドル型ドライヤ、ロータリードライヤ、SCプロセッサ、KIDドライヤ、リボン混合乾燥機、ロータリーキルン、マルチフィンプロセッサが挙げられ、特に、撹拌式乾燥機が好ましく、パドル型ドライヤ、SCプロセッサが好ましい。これらによれば、飛散・発塵性をより一層抑制した、粉体取扱性に優れるポリフェニレンエーテルを製造できる。
粉体の状態のポリフェニレンエーテルを、後述するように所定の磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させることにより、極めて高い効率で磁性体金属の含有量を制御することができる。
この場合、ポリフェニレンエーテル粉体の体積平均粒子径は3mm以下であることが好ましい。粒度分布にもよるが、粉体の大きさが3mmより大きくとなると、磁力分離機を閉塞させ、十分な処理量を稼ぐことが困難となり、効率的な処理方法を行うことが困難となる。より好ましくは体積平均粒子径2mm以下、さらに好ましくは体積平均粒子径1mm以下である。
ポリフェニレンエーテルの粒子が小さくなるほど後述するゆるめ見かけ比重が低くなる傾向にある反面、後述の比表面積が向上する。一方において、粉体の取扱性を向上させる観点から粒径を大きくすると、比表面積が低下する。そのため、両者のバランスからポリフェニレンエーテル粒子の体積平均粒子径は50μm〜2000μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは100μm〜1000μmの範囲であり、さらに好ましくは150μm〜1000μmの範囲である。
体積平均粒子径の測定方法は、例えば、ポリフェニレンエーテル粉体を、メタノール中に「分散」し、続いて島津製作所製レーザー回折粒度計SALD3100を用いて測定することができる。
ポリフェニレンエーテルのゆるめ見かけ比重は、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製:パウダーテスターTYPE PT−E)により、100cc容積の金属容器を用いて測定することができる。
一般に比表面積の大きい粉末は、化学的に活性で、ポリフェニレンエーテルと親和性の低い磁性体金属との分離が容易となり、磁性体金属の含有量を効率的に制御することができる。
比表面積が1m2/g未満であると、効率的に磁性体金属の除去が行われなくなる可能性があり、中でも粒子内部に取り込まれた磁性体金属の除去が効率的に実施できなくなる。すなわち比表面積が大きいほど、磁性体金属を除去しやすくなる傾向があるため、2m2/g以上がより好ましく、5m2/g以上がさらに好ましく、10m2/g以上がさらにより好ましい。
比表面積は、例えば、BET法により測定できる。具体的には、前処理として120℃で8時間真空状態とし、定容法を用いて、窒素による吸着脱離等温線を測定する。吸着温度は77Kとし、吸着質は窒素を用いる。測定にはBELSORP−mini(日本BEL社製)を用いることで算出される。
上述のようにして得られるポリフェニレンエーテルを、所定の磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させることにより、磁性体金属の含有量が0.001ppm以上1.000ppm未満であるポリフェニレンエーテルが得られる。
前記磁力発生源を具備する磁力分離機としては、磁力発生源が配置された所定の通路を有する構成のものが使用でき、例えば、ダイカ株式会社製マグネットセパレーター、株式会社ジェイエムアイ製マジックキャッチ、日本マグネティクス製電磁分離機等が挙げられる。
ポリフェニレンエーテルを、磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させることにより、ポリフェニレンエーテルに含まれる磁性体金属が磁力発生源に吸着され、磁性体金属の含有量を制御することができる。
前記磁力発生源としては、永久磁石や電磁石があるが、磁力の強さ、磁性体金属の回収のしやすさの観点から、電磁石であることが好ましい。
ポリフェニレンエーテルを、上記磁力発生源により発せられる磁化された領域を通過させることにより、磁性体金属を吸着させることができる。
磁力分離機へのポリフェニレンエーテルの供給方法としては、磁気分離機の構造によるが、例えば、所定の通路を有し、当該通路に磁力発生源が備えられている磁力分離機を用い、この通路に、ポリフェニレンエーテルを上部から供給し、自由落下させる方法等が挙げられる。
例えば、磁力分離機として、円筒状の磁界発生用コイルを設け、この円筒状体内にスリット状の磁性体フィルターを設置した構成のものが使用できる。
上記磁性体フィルターは、コイルによる磁界の発生から磁力を帯び、これが磁力発生源となる。
ポリフェニレンエーテルが通過する磁力発生源の間隔、すなわち磁性体フィルターの間隔は、磁性体フィルターを構成する格子、スリット、並目等の、各種透過間隙の間隔であるものとし、磁性体金属の除去効率の観点から15mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、7mm以下がさらに好ましく、5mm以下がさらにより好ましい。
また、磁力発生源の形状は、上記のような円筒状体内にスリット状の磁性体フィルターを設置した構成に限定されるものではなく、ポリフェニレンエーテルが通過する領域にスリット状の磁性体フィルターを設けない管状構成のものであってもよい。この場合、円筒状体内が磁力発生源に相当し、当該円筒の管径が、上記磁力発生源の間隔に相当する。
磁性体金属を効率的に除去する観点から、磁性体フィルターの数は10枚以上が好ましく、12枚以上がより好ましく、15枚以上がさらに好ましい。
磁性体フィルターは、格子状、スリット状、並目状のいずれでもよい。
上記コイルに電流を流すことで磁界を発生させた後、円筒内にポリフェニレンエーテルを導入し、磁性体フィルターに磁性体金属成分を吸着させ、除去できる。
なお、前記ポリフェニレンエーテルを通過させる通路における前記「磁力が有効」とは、当該領域の磁力が0.1テスラ以上であることが好ましく、0.3テスラ以上であることがより好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、従来既知の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂と溶融混練することにより、樹脂組成物とすることができる。
熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性エラストマー、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、超高分子量ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフロロエチレン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド、フェノール、尿素、メラミン、不飽和ポリエステル、アルキッド、エポキシ、ジアリルフタレート、ビスマレイミド等の樹脂が挙げられる。
溶融混練時に、導電性、難燃性、耐衝撃性等の効果を付与する目的で従来既知の添加剤や熱可塑性エラストマーを加えることがより好ましい。
安定剤や変性剤としては、例えば、亜リン酸エステル類、ヒンダードフェノール類、含イオウ酸化防止剤、アルカノールアミン類、酸アミド類、ジチオカルバミン酸金属塩類、無機硫化物、金属酸化物類、無水カルボン酸類、スチレンやステアリルアクリレート等のジエノフィル化合物類、エポキシ基含有化合物等が挙げられる。
これらの添加剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を構成する成分を混合する方法としては、例えば、溶液ブレンドと脱気方法、押出機、加熱ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、ヘンシェルミキサー等が使用できる。
本実施形態の、0.001ppm以上1.000ppm未満の磁性体金属を含有するポリフェニレンエーテルは、カラーインデックス値が低く、かつ加熱前後でのカラーインデックス値の変化率が小さい色調に優れるポリフェニレンエーテルであるため、上述したポリフェニレンエーテル樹脂組成物も同様に、カラーインデックス値が低く、かつ加熱前後でのカラーインデックス値の変化率の小さい、色調に優れたものである。
(1.ポリフェニレンエーテル中の磁性体金属の抽出と含有量の秤量)
500mLガラス瓶を用い、ポリフェニレンエーテルを各々過剰量のクロロホルムに溶解させた後、1.4テスラの磁石をガラス瓶の外部より接触させ、溶液中の磁性体金属成分を集めた。集めた磁性体金属成分をクロロホルムで5回洗浄し、100℃で1時間乾燥したものを磁性体金属として抽出、秤量した。
(1.1 ポリフェニレンエーテル中のFe元素量の秤量)
100gのポリフェニレンエーテルを2Lのクロロホルムに溶解させ、ADVANTEC製A500A090Cのフィルターを用い、吸引濾過した。濾過したフィルターにクロロホルムを200mLふりかけ、吸引濾過した。この操作を数回繰り返し、得られたフィルターを常温常圧で乾燥させた。
このフィルターを1N塩酸と1N硝酸からなる液に浸漬し、1時間浸透した。その後、液を一部採取し、ICP−MSにより定量した。
その後、さらに1時間浸透し、液を一部採取し、再度ICP−MSにより定量した。この操作を値が安定するまで実施し、安定した値が定量値とした。
前記操作を5回行い、平均を算出した。
ポリフェニレンエーテルを用いて熱プレス処理(320℃×20分×10MPaの条件)を行い、15cm×15cm×1mm厚みにしたものを10枚作製した。10枚を5人で確認し、株式会社オーツカ化学製:OSL−1を用いて観察し、下記の基準により評価した。
黒色異物が観察されないもの:◎
黒色異物が平均2個以下のもの:○
黒色異物が平均2個を超えて観察されるもの:×
ポリフェニレンエーテルを、加熱温度:310℃、加熱時間:20分、加熱圧力:10MPaにて加熱し、その後クロロホルムに溶解して、ポリフェニレンエーテル濃度0.05g/mLのクロロホルム溶液を調製した。
セル長1cmの石英セルに、ポリフェニレンエーテルの溶解に用いたものと同一のクロロホルムをいれ、紫外線(波長480nm)により純クロロホルムの吸光度を測定し、吸光度0とした。
同様のセルに上記調製したポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液を入れ、480nmでの吸光度を測定した。
ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液の吸光度から純クロロホルムの吸光度を減じ、ポリフェニレンエーテルのクロロホルム溶液中のポリフェニレンエーテル濃度で除した値をポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値C.I.heatとした。
後述する実施例及び比較例において得られたポリフェニレンエーテル粉体を、メタノール中に「分散」した。続いて島津製作所製レーザー回折粒度計SALD3100を用いて体積平均粒子径を測定した。
パウダーテスター(ホソカワミクロン社製:パウダーテスターTYPE PT−E)により、100cc容積の金属容器を用い測定した。
BET法により測定した。前処理として120℃で8時間真空状態とし、定容法を用いて、窒素による吸着脱離等温線を測定した。吸着温度は77Kとし、吸着質は窒素を用いる。測定にはBELSORP−mini(日本BEL社製)を用いることで算出した。
試験片15cm×15cm×1mmのものを用い、電極には白金を用いた。
試験片表面に電極を4mm間隔で配置し、その間に電圧をかけておき、高さ25cmから試験液として塩化アンモニウムの0.1質量%水溶液を、シリンジを用いて0.4秒ごとに1滴ずつ30秒滴下し、発生するトラッキング破壊を観察し、その限界電圧を測定した。
この試験を電圧50V毎に実施し、1電圧当り5回ずつ実施した。
この試験を1実施例毎に5サンプルに対して行い、下記の基準により評価した。
5サンプルの限界電圧値の最大値と最小値の差が50V未満:〇
5サンプルの限界電圧値の最大値と最小値の差が50V以上:×
1回の操作で概ね100kg以上を重合可能であったものを生産性が高いとし◎で評価した。
概ね100kg未満であった場合は生産性があまり高くないとし×で評価した。
後述の磁力分離機において、1時間あたり100kg以上の分離操作が可能であったものを分離操作性が高いと判断し、◎で評価した。
1時間あたり100kg未満の分離操作しかできなかったものを分離操作性が低いと判断し、×で評価した。
(PPE−1)
重合槽底部に酸素含有ガス導入のための鉄製スパージャー、ステンレス製撹拌タービン翼及びステンレス製バッフルを備え、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた2000リットルのジャケット付きのステンレス製重合槽に、13L/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、160.8gの酸化第二銅、1209.0gの47%臭化水素水溶液、387.36gのジ−t−ブチルエチレンジアミン、1875.2gのジ−n−ブチルアミン、5707.2gのブチルジメチルアミン、826kgのトルエン、124.8kgの2,6−ジメチルフェノールを入れ、均一溶液となり、かつ反応器の内温が25℃になるまで撹拌した。
次に、重合槽へ1312NL/分の速度で乾燥空気をスパージャーより導入を始め、重合を開始した。142分間通気し、重合終結時の内温が40℃になるようコントロールした。
重合終結時の重合液は溶液状態であった。
上記乾燥空気の通気を停止し、重合混合物にエチレンジアミン四酢酸4ナトリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の2.5質量%水溶液を100kg添加し、70℃で150分間重合混合物を撹拌した後静置し、液−液分離(GEA製ディスク型遠心分離機)により有機相と水相を分離した。
得られた有機相を室温にした後、メタノールを過剰に加えてポリフェニレンエーテルを析出したスラリーを作製した。その後、バスケットセントル(タナベウィルテック製0−15型)を用い濾過した。
濾過後、過剰のメタノールをバスケットセントル内にいれ、再度濾過し、湿潤ポリフェニレンエーテルを得た。次に、湿潤ポリフェニレンエーテルを、10mmの丸穴メッシュをセットしたフェザミル(ホソカワミクロン社製FM−1S)に投入し粉砕後、コニカルドライヤーを用い150℃、1mmHgで1.5時間保持し、乾燥状態のポリフェニレンエーテル粉体を得た。
このポリフェニレンエーテル粉体0.5g/dLのクロロホルム溶液を、ウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)(dL/g)を求めたところ、0.51であった。
体積平均粒子径は850μmであり、ゆるめ見かけ比重は0.52であり、比表面積は34m2/gであった。
前記重合槽への乾燥空気の通気時間を124分間に変更し、ポリフェニレンエーテルを作製した。このポリフェニレンエーテル粉体0.5g/dLのクロロホルム溶液をウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)(dL/g)を求めたところ、0.40であった。体積平均粒子径は780μmであり、ゆるめ見かけ比重は0.52であり、比表面積は62m2/gであった。
重合槽底部に酸素含有ガス導入の為のガラス製スパージャー、テフロン(登録商標)製撹拌タービン翼及びガラス製バッフルを備え、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた10リットルのジャケット付きのガラス製重合槽に、0.2L/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、1.005gの酸化第二銅、7.556gの47%臭化水素水溶液、2.421gのジ−t−ブチルエチレンジアミン、11.72gのジ−n−ブチルアミン、35.67gのブチルジメチルアミン、5.163kgのトルエン、780gの2,6−ジメチルフェノールを入れ、均一溶液となり、かつ反応器の内温が25℃になるまで撹拌した。
次に、重合槽へ8.2NL/分の速度で乾燥空気をスパージャーより導入を始め、重合を開始した。158分間通気し、重合終結時の内温が40℃になるようコントロールした。
重合終結時の重合液は溶液状態であった。
上記乾燥空気の通気を停止し、重合混合物にエチレンジアミン四酢酸4ナトリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の2.5質量%水溶液を2.5kg添加し、70℃で150分間重合混合物を撹拌した後静置し、液−液分離により有機相と水相を分離した。
得られた有機相を50℃にした後、メタノールを過剰に加えてポリフェニレンエーテルを析出後濾過し、濾残のポリフェニレンエーテルを過剰のメタノールに分散させ50℃で30分間撹拌した後、再度ろ過した。
この操作を2回繰り返し、湿潤ポリフェニレンエーテルを得た。
白色スラリー状のポリフェニレンエーテルをガラスフィルターを用いろ過し、ろ残の湿潤状態のポリフェニレンエーテルを回収した。
その後、140℃、1mmHgで1時間真空乾燥処理を施し、ポリフェニレンエーテル粉体を得た。
このポリフェニレンエーテル粉体0.5g/dLのクロロホルム溶液をウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)(dL/g)を求めたところ、0.51であった。体積平均粒子径は850μmであり、ゆるめ見かけ比重は0.51であり、比表面積は35m2/gであった。
前記重合槽への乾燥空気の通気時間を131分間に変更した以外は、前記(PPE−3)と同様に実施した。
このポリフェニレンエーテル粉体の0.5g/dLのクロロホルム溶液を、ウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)(dL/g)を求めたところ、0.40であった。体積平均粒子径は780μmであり、ゆるめ見かけ比重は0.50であり、比表面積は53m2/gであった。
後述する実施例及び比較例においては、日本マグネティックス社製の電磁分離機:製品名CG−180X型に、磁力可変装置を付したものを使用した。
スクリーンは、以下のいずれか一種類を使用することとし、複数枚使用して各々45度ずつ上部からみて時計回りに回転して取り付けた。
A:棒状スクリーン、目開き5mm×20枚
B:棒状スクリーン、目開き10mm×20枚
C:並目スクリーン、目開き3mm×25枚
スクリーンに付着した磁性体金属を回収して秤量した。
電磁石の電源を切ってもスクリーンに付着していた磁性体金属は、スクリーンを外してハンマーで叩くことにより回収した。
(実施例1)
前記(PPE−1)に対し、前記スクリーンAを備えた電磁分離機を用いて分離操作を行った。
磁束密度は1.6テスラであり、約200kg/時の速度で通過させた。
スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.003ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
磁束密度が1.2テスラのスクリーンを用いた以外は、前記実施例1と同様に実施した。
スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.030ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−1)に対し、前記スクリーンBを備えた電磁分離機を用いて分離操作を行った。磁束密度は0.8テスラであり、約200kg/時の速度で通過させた。
スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.160ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
磁束密度が0.5テスラのスクリーンを用いた以外は、前記実施例3と同様に実施した。スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.500ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−1)に対し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま評価した。ポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は1.020ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−3)に対し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま評価した。ポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.000ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−3)100kgと、後述する〔ポリフェニレンエーテルに対する金属混入の影響の検証〕において用いる鋼球P0.010gを混合し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま評価した。ポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.100ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−2)を用いた以外は実施例1と同様に実施した。
スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.010ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
磁束密度が0.8テスラのスクリーンを用いた以外は実施例6と同様に実施した。
スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.060ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−2)に対し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま評価した。ポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は1.080ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−4)に対し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま評価した。ポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は0.000ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
前記(PPE−1)を10kg、ZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:1個、ニーディングディスクR:1個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)を用いて、バレル設定温度310℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練し、吐出量10kg/時にてストランドを作製した。
溶融混練したストランドを水浴に浸しストランドカッターでペレット化した。ペレットの大きさは3mm×3mmの大きさであった。
得られたペレットに対し、前記スクリーンAを備えた電磁分離機を用いて分離操作を行った。磁束密度は1.6テスラであった。200kg/時の速度で通すとスクリーンの詰まりが発生したために、通過速度を抑制せざるを得なかった。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は1.200ppmであった。
その他の結果を下記表1に示す。
また、一般的にプラント等で用いられている金属製の重合槽を用いても磁性体金属の含有量を0.001ppm以上1.000ppm未満に制御できるため、極めて生産性が高く、高品質のポリフェニレンエーテルを製造することができた。
比較例1及び比較例3は、磁性体金属の含有量が1.000ppm以上であるため、トラッキング安定性に劣り、かつ黒色異物の発生が確認されたほか、色調も劣るものとなった。
また、磁性体金属を含有していない比較例3及び4では、色調に劣るものであった。
比較例5においては磁石により除去しきれない磁性体金属が多数存在し、実用上良好な結果が得られなかった。
前述の通り、(PPE−1)は重合槽底部に鉄製スパージャー等を有する重合槽を用いて得られたポリフェニレンエーテルであり、(PPE−3)は重合槽底部に酸素含有ガス導入のためのガラス製スパージャー等を有する重合槽を用いて得られたポリフェニレンエーテルである。
それぞれの金属分析の結果、(PPE−1)のFe元素の含有量はFe520ppbであり、(PPE−3)のFe元素の含有量は0ppbであった。
配管腐食や磨耗等による、プラント等を構成する構造物由来のFe元素を主成分とする金属の微量の混入を傍証するために、Fe元素を含有しない(PPE−3)に、鉄粉として下記の鋼球を、後述する量、混合した。
(鋼球)
以下に示す株式会社タナカ製の鋼球を用いた。
106μmの篩を通過し、45μmの篩を通過しなかったもの:鋼球P
150μmの篩を通過し、106μmの篩を通過しなかったもの:鋼球Q
250μmの篩を通過し、150μmの篩を通過しなかったもの:鋼球R
10kgの前記(PPE−3)と、粒径が45〜106μmの鋼球P0.050gを混合し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま黒色異物確認を行った。評価結果を表2に示す。
10kgの前記(PPE−3)と、粒径が106〜150μmの鋼球Q0.050gを混合し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま黒色異物を確認した。評価結果を表2に示す。
10kgの前記(PPE−3)と、粒径が150〜250μmの鋼球R0.050gを混合し、前記磁力分離機による分離操作を行わず、そのまま黒色異物を確認した。評価結果を表2に示す。
10kgの前記(PPE−3)と、粒径が106〜150μmの鋼球Q0.050gを混合し、これに対して、上記スクリーンAを備えた電磁分離機を用いて分離操作を行った。磁束密度は1.6テスラであり、処理レート:約200kg/時の速度で通過させた。スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。評価結果を表2に示す。
下記表2に示す条件に従い、その他は実施例8と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
前記(PPE−3)10kgと、粒径が150〜250μmの鋼球R0.050gを混合し、ポリエチレン製の袋に投入した。その後、外径25mmのSUS316製チューブ内に、磁束密度1.25テスラ、直径23.5mmの棒磁石を入れた吸着棒Tをポリエチレン袋に入れ、1分間ハンドブレンドした。
その後、ポリエチレン袋から吸着棒Tを取出した後、ポリフェニレンエーテルを用いて黒色異物を確認した。評価結果を表2に示す。
鋼球Pを用いた以外は比較例9と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
10kgの前記(PPE−3)と、粒径が106〜150μmの鋼球Q0.050gを混合し、これをZSK25二軸押出機(独国Werner&Pfleiderer社製、バレル数10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:1個、ニーディングディスクR:1個、ニーディングディスクN:2個を有するスクリューパターン)を用いて、バレル設定温度310℃、スクリュー回転数200rpmで溶融混練し、吐出量10kg/時にてストランドを作製した。溶融混練したストランドを水浴に浸しストランドカッターでペレット化した。ペレットの大きさは3mm×3mmの大きさであった。
得られたペレットを、上記スクリーンAを備えた電磁分離機を用いて分離操作を行った。磁束密度は1.6テスラであった。
200kg/時の速度で通すとスクリーンの詰まりが発生したために、通過速度を抑制せざるを得なかった。得られたポリフェニレンエーテルの磁性体金属含有量は3.090ppmであった。評価結果を表2に示す。
前述の通り、前記(PPE−1)は重合槽底部に鉄製スパージャー等を有する重合槽を用いて得られたポリフェニレンエーテルであり、金属分析によるFe元素の含有量は520ppbであった。
前記(PPE−1)を、上記スクリーンAを備えた電磁分離機を用いて分離操作を行った。
磁束密度は1.6テスラであり、約200kg/時の速度で通過させた。
スクリーンの詰まりの発生は無く、終始安定して処理できた。得られたポリフェニレンエーテルのFe元素含有量は2ppbであった。得られたポリフェニレンエーテルを前記の方法にて黒色異物を確認したところ、黒色異物は観察されなかった。
磁力分離機を用いた金属分離方法は、粒径が150〜250μmの鋼球Rを用いた実施例12及び13であっても、磁性体金属粒子を除去できており、効率的な方法であることが分かった。
また、実施例14においては、金属製の部位を有する重合槽を用い、重合段階で磁性体金属が含有された状態のポリフェニレンエーテル(PPE−1)を用いた場合においても、磁力分離機を用いた金属分離方法によって効果的に磁性体金属の除去が行われ、高品質なポリフェニレンエーテルが得られた。
磁力分離機を用いずに棒磁石で金属除去を行った比較例9及び10においては、除去しきれない磁性体金属が多数存在し、実用上良好な結果が得られなかった。
比較例11においては、ペレットにより分離操作を行ったため、スクリーン透過性が悪く、磁性体金属の分離が十分に行うことができなかった。
Claims (19)
- 磁性体金属の含有量が、0.001ppm以上1.000ppm未満であるポリフェニ
レンエーテル。 - 磁性体金属の含有量が、0.001ppm以上0.500ppm未満である請求項1に
記載のポリフェニレンエーテル。 - 磁性体金属の含有量が、0.001ppm以上0.100ppm未満である請求項1又
は2に記載のポリフェニレンエーテル。 - 前記磁性体金属が、Fe元素を含む磁性体金属である請求項1乃至3のいずれか一項に
記載のポリフェニレンエーテル。 - 前記Fe元素の含有量が、0.001ppm以上0.100ppm未満である請求項4
に記載のポリフェニレンエーテル。 - 前記ポリフェニレンエーテルが、体積平均粒子径が3mm以下の粉体である、請求項1
乃至5のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテル。 - 前記ポリフェニレンエーテルが、比表面積が1m2/g以上の粉体である、請求項1乃
至6のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテル。 - 前記磁性体金属のうち、最大幅が150μm以上の磁性体金属の含有量が、0.1個/
kg以下である請求項1乃至7のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテル。 - C.I.heat(ポリフェニレンエーテルを、310℃で20分、10MPaの圧力
でコンプレッションしたポリフェニレンエーテルのカラーインデックス値)が3.5以下
である請求項1乃至8のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテル。 - 前記ポリフェニレンエーテル粉体を、磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させ、当該ポリフェニレンエーテル粉体における磁性体金属の含有量を、0.001ppm以上0.500ppm未満とする工程を有する請求項10に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテル粉体を、磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させ、当該ポリフェニレンエーテル粉体における磁性体金属の含有量を、0.001ppm以上0.100ppm未満とする工程を有する請求項10に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記磁性体金属が、Fe元素を含む磁性体金属である請求項10乃至12のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテルが、体積平均粒子径が3mm以下の粉体である、請求項10乃至13のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテルが、比表面積が1m2/g以上の粉体である、請求項10乃至14のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテル粉体を、前記磁力発生源を具備する磁力分離機に通過させる際、前記ポリフェニレンエーテル粉体から磁性体金属を除去する領域における磁力を0.6テスラ以上とする請求項10乃至15のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記磁力分離機の磁力発生源が、電磁石である請求項10乃至16のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテル粉体を、15mm以下の間隔で配置された前記磁力発生源の間を通過させる請求項10乃至17のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
- 前記磁力分離機の磁力有効分離長が100mm以上である請求項10乃至18のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
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