JP2016102171A - ポリフェニレンエーテルの製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンエーテルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲルが少なく、機械物性と耐熱性が良好なPPEを提供する。【解決手段】フェノール化合物を、重合触媒の存在下で、ポリフェニレンエーテルの良溶媒中で酸化重合させることによってポリフェニレンエーテル溶液を得る重合工程と、前記ポリフェニレンエーテル溶液に、キレート剤水溶液を加えて、前記重合触媒を前記キレート剤水溶液中に抽出することによって、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を得る触媒抽出工程と、前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液から、前記良溶媒の一部を除去して濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を得る濃縮工程と、前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液から、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を除去することによって、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を得るゲル除去工程と、を、有するポリフェニレンエーテルの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリフェニレンエーテルの製造方法に関する。
ポリフェニレンエーテル(以下、単に「PPE」という場合がある)、及び/又はPPEと他の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物(以下、「変性PPE樹脂」という場合がある)は、電気絶縁性、耐熱性、耐加水分解性、及び難燃性に優れた特性を有し、溶融射出成形法や溶融押出成形法等の成形方法により所望の形状の製品や、各種の部品を生産できるため、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野の製品、部品用の材料として幅広く用いられている。
従来より、PPEの製造方法としては、PPEの良溶媒、例えばトルエン、キシレン、エチルベンゼン中で、金属化合物とアミン化合物とを含む重合触媒の存在下、フェノール化合物を酸化重合させる方法が知られている。
この方法により得られたポリフェニレンエーテル溶液(良溶媒にPPEが溶解した溶液をいい、以下「PPE溶液」ともいう)からPPEを単離する方法としては、PPEの貧溶媒、例えばメタノールを前記PPE溶液に加えることでPPEを粒子として析出させる方法が知られている。
また、前記析出の前段階として、前記PPE溶液を加熱して良溶媒を蒸発させて、PPE溶液を濃縮する工程を行う方法も提案されている。
特許文献1には、酸化重合後のPPE溶液の溶媒の一部を除去して、曇り点Tcloudを有する濃縮液を生成する方法が記載されている。
特許文献1には、前記濃縮液を生成することにより、微細なPPE粒子の生成を抑制できることが記載されている。
特許文献2には、高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)を製造することを目的として、フェノールの濃度を、フェノール及び溶媒の合計量の約5〜約15質量%として重合し、沈殿による単離に先立ってポリ(アリーレンエーテル)を予備濃縮する方法が記載されている。
特許文献2では、前記方法を適用することにより、高固有粘度ポリ(アリーレンエーテル)が生産できることが記載されている。
特許文献3には、主として、重合触媒を除去する方法が記載されているが、ポリマーと溶媒の混合物の濃縮方法を任意に実施し得ることが記載されている。
特許文献3には、前記ポリマーと溶媒の混合物の濃縮によるものではないが、触媒の除去効率を向上して残留触媒を低減する方法が記載されている。
特表2004−531626号公報 特表2004−506078号公報 特表2004−504429号公報
ところで、PPE溶液を濃縮して、さらにPPEを単離する場合には、良溶媒の沸点まで加熱したPPE溶液からPPEを単離する必要がある。
PPEの単離方法としては、濃縮したPPE溶液に貧溶媒を混合することでPPE粒子を析出させる方法が知られている。
しかしながら、高温の濃縮ポリフェニレンエーテル溶液からPPEの析出を行うと、溶液中で発生した超高分子量成分及び/又は架橋体成分(以下、「ゲル」ともいう。)が単離後のPPE中に混入する場合があるという問題を有している。
PPE中に混入したゲルは、通常、PPEの成形温度では溶融せずに成形体中に異物として残るため、当該異物を起点とした欠陥を生じることがあり、最終製品の機械強度や耐熱性を悪化させる原因となる。
従って、最終製品中にゲルを混入させない製造方法が要求されている。
そこで本発明においては、上述した従来技術の課題に鑑み、ゲルが少なく、良好な機械特性と耐熱性を有するPPEの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を貧溶媒と混合してPPE粒子を析出させる前に、当該濃縮ポリフェニレンエーテル溶液から目視で視認可能なクロロホルム不溶物を除去するゲル除去工程を設けることにより、成形体中の異物の残留を効果的に低減化でき、最終製品中へのゲルの混入を効果的に防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕
フェノール化合物を、重合触媒の存在下で、ポリフェニレンエーテルの良溶媒中で酸化重合させることによってポリフェニレンエーテル溶液を得る重合工程と、
前記ポリフェニレンエーテル溶液に、キレート剤水溶液を加えて、前記重合触媒を前記キレート剤水溶液中に抽出することによって、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を得る触媒抽出工程と、
前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液から、前記良溶媒の一部を除去して濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を得る濃縮工程と、
前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液から、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を除去することによって、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を得るゲル除去工程と、
を、有するポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔2〕
前記濃縮工程が、前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を、前記良溶媒の沸点以上、前記ポリフェニレンエーテルのガラス転移点以下の温度に加熱した熱源と接触させる工程である、前記〔1〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔3〕
前記ゲル除去工程が、前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を熱交換器に接触させる工程である、前記〔1〕又は〔2〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔4〕
前記熱交換器が、隔壁式熱交換器である、前記〔3〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔5〕
前記ゲル除去工程において、
前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を、当該濃縮ポリフェニレンエーテル溶液よりも温度が低い前記熱交換器に接触させることにより、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を、前記熱交換器の表面に析出させる、前記〔3〕又は〔4〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔6〕
前記ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒を含む溶媒と混合して、ポリフェニレンエーテル粒子を析出させる析出工程を、さらに有する、前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔7〕
前記析出工程を、
前記ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液の温度を、
ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンエーテル良溶媒との共結晶化温度以上、前記ポリフェニレンエーテルの貧溶媒の沸点+15℃以下の温度として行う、前記〔6〕に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔8〕
前記ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を脱輝押出機に供給し、ポリフェニレンエーテルを単離する乾燥工程を、さらに有する、前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
〔9〕
前記重合工程において、
前記重合触媒として、銅化合物、ハロゲン化合物、及び式(1)で表されるジアミン化合物を含む重合触媒を用いる、前記〔1〕乃至〔8〕のいずれか一に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
Figure 2016102171
・・・(1)
(式(1)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基からなる群より選ばれるいずれかを示し、全てが同時に水素ではない。R15は、炭素数2〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。)
本発明のPPEの製造方法によれば、ゲルが少なく、機械物性と耐熱性が良好なPPEを提供することができる。
実施例で使用した二重管構造の熱交換器の概略側面図を示す。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ポリフェニレンエーテルの製造方法〕
本実施形態のポリフェニレンエーテルの製造方法は、
フェノール化合物を、重合触媒の存在下で、ポリフェニレンエーテルの良溶媒中で酸化重合させることによってポリフェニレンエーテル溶液を得る重合工程と、
前記ポリフェニレンエーテル溶液に、キレート剤水溶液を加えて、前記重合触媒を前記キレート剤水溶液中に抽出することによって、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を得る触媒抽出工程と、
前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液から、前記良溶媒の一部を除去して濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を得る濃縮工程と、
前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液から、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を除去することによって、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を得るゲル除去工程と、を有する。
(PPE(ポリフェニレンエーテル))
本実施形態のPPEの製造方法により製造されるPPEについて以下に説明する。
本実施形態により製造されるPPEは、下記式(2)で表される繰返し単位構造からなるホモ重合体、及び/又は下記式(2)で表される繰り返し単位構造を含む共重合体である。
Figure 2016102171
・・・(2)
前記式(2)中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜7のアルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、及び少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水素オキシ基からなる群より選ばれるいずれかである。
前記式(2)中、R1、R2、R3、及びR4で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、重合活性の観点から、塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記式(2)中、R1、R2、R3、及びR4が、アルキル基である場合、当該「アルキル基」は、重合活性の観点から、好ましくは炭素数が1〜6、より好ましくは1〜3の、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示す。
当該アルキル基としては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。メチル、エチルが好ましく、メチルがより好ましい。
前記式(2)中、R1、R2、R3、及びR4で示されるアルキル基の各水素原子は、置換基で置換されていてもよい。
このような置換基としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル)、アルケニル基(例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル)、アルキニル基(例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル)、アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ)等が挙げられる。
<還元粘度>
本実施形態の製造方法によって得られるPPEの還元粘度は、0.15〜1.0dL/gの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.20〜0.85dL/gの範囲であり、さらに好ましくは0.25〜0.70dL/gの範囲である。
PPEの還元粘度が0.15dL/g以上であることにより、より優れた機械的物性が発現できる傾向にある。
また、還元粘度が1.0dL/g以下であることにより、重合時の溶液粘度が過度に高くなることを効果的に防止でき、重合槽の周辺機器の能力を適切に制御でき、後処理が容易であり、加工性も良好となる傾向にある。
PPEの還元粘度は、PPE0.5gを、クロロホルムで溶解し、1g/dLに調整したクロロホルム溶液を、動粘度測定用恒温槽(吉田化学器械社製、製品名 VB−M6P)を用いて30℃で測定することができる。
<残留金属触媒量>
本実施形態の製造方法により得られるPPEは、残留金属触媒量が1.0ppm未満であることが好ましく、0.8ppm未満であることがより好ましく、0.6ppm未満であることがさらに好ましく、0.4ppm未満であることがさらにより好ましく、0.2ppm未満であることがよりさらに好ましい。
ここで、残留金属触媒量とは、PPE自体の純度の指標である。
残留金属触媒量が1.0ppm未満であることにより、高純度のPPEとなり、さらに、熱履歴後の黄色味をより効果的に抑制できる傾向にある。
なお、PPEの残留金属触媒量は、原子吸光分光光度計(株式会社島津製作所社製、製品名 AA−6650)により測定することができる。
(重合工程)
本実施形態のPPEの製造方法における(重合工程)では、重合触媒の存在下で、ポリフェニレンエーテルの良溶媒中でフェノール化合物を酸化重合させる。好ましくは、フェノール化合物の良溶媒中で、重合触媒となる金属化合物、ハロゲン化合物、及びアミン化合物からなる群より選ばれる少なくともいずれかの存在下、フェノール化合物と酸素含有ガスとを接触させ、該フェノール化合物を重合させ、ポリフェニレンエーテル溶液を得る。
<重合原料:フェノール化合物>
上記式(2)により表される繰り返し単位構造を有するPPEは、フェノール化合物を重合することにより製造できる。
フェノール化合物として、以下に限定されるものではないが、例えば、o−クレゾール、2,6−ジメチルフェノール、2−エチルフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−n−プロピルフェノール、2−メチル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−イソプロピルフェノール、2−メチル−6−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−ブロモフェノール、2−メチル−6−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−n−プロピルフェノール、2−エチル−6−クロルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、2−フェニルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ビス−(4−フルオロフェニル)フェノール、2−メチル−6−トリルフェノール、2,6−ジトリルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、2−メチル−5−エチルフェノール、2−エチル−5−メチルフェノール、2−アリル−5−メチルフェノール、2、5−ジアリルフェノール、2,3−ジエチル−6−n―プロピルフェノール、2−メチル−5−クロルフェノール、2−メチル−5−ブロモフェノール、2−メチル−5−イソプロピルフェノール、2−メチル−5−n−プロピルフェノール、2−エチル−5−ブロモフェノール、2−メチル−5−n−ブチルフェノール、2,5−ジ−n−プロピルフェノール、2−エチル−5−クロルフェノール、2−メチル−5−フェニルフェノール、2,5−ジフェニルフェノール、2,5−ビス−(4−フルオロフェニル)フェノール、2−メチル−5−トリルフェノール、2,5−ジトリルフェノール、2,6−ジメチル−3−アリルフェノール、2,3,6−トリアリルフェノール、2,3,6−トリブチルフェノール、2,6−ジーn−ブチル−3−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール、2,6−ジメチル−3−n−ブチルフェノール、2,6−ジメチル−3−t−ブチルフェノール等が挙げられる。
特に、安価であり入手が容易であるため、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノールが好ましく、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノールがより好ましい。
上記フェノール化合物は、1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,6−ジエチルフェノールとを組み合わせて使用する方法、2,6−ジメチルフェノールと2,6−ジフェニルフェノールとを組み合わせて用いる方法、2,3,6−トリメチルフェノールと2,5−ジメチルフェノールとを組み合わせて使用する方法、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとを組み合わせて用いる方法等が挙げられる。混合比は任意に選択できる。
また、使用するフェノール化合物の中には、製造の際の副生成物である、少量のm−クレゾール、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール等が含まれていてもよい。
<ポリフェニレンエーテルの良溶媒>
本実施形態のPPEの製造方法における、重合工程で用いるPPEの良溶媒としては、当該溶媒100質量%に対して、40℃で5質量%以上のPPEを溶解可能な溶媒が好ましく、10質量%以上のPPEを溶解可能な溶媒がより好ましい。
PPEの良溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン(o−、m−、p−の各異性体を含む)、エチルベンゼン、スチレン等の芳香族炭化水素;クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロベンゼンのようなニトロ化合物が挙げられる。
上記各種の良溶媒は、1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、溶解性の観点から、芳香族炭化水素が好ましく、沸点が70〜150℃の範囲内の芳香族炭化水素がより好ましく、ベンゼン、トルエン、及びキシレンからなる群より選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。
<重合触媒>
フェノール化合物の重合工程で用いる重合触媒としては、一般的にPPEの製造に用いられる公知の触媒系が使用できる。
重合触媒の量は、特に限定されないが、重合工程において使用するフェノール化合物100モルに対して0.25モル以上〜50モルの範囲で用いることが好ましい。
重合触媒としては、上記のように、金属化合物、ハロゲン化合物、及びアミン化合物を用いることができる。
金属化合物としては、例えば、酸化還元能を有する遷移金属イオンと、この金属イオンと錯形成可能なアミン化合物からなる触媒系が使用でき、具体的には、銅化合物とアミン化合物とからなる触媒系、マンガン化合物とアミン化合物とからなる触媒系、コバルト化合物とアミン化合物とからなる触媒系等が挙げられる。
中でも銅化合物とアミン化合物からなる触媒系が好ましい。
前記重合触媒を構成する前記銅化合物としては、第一銅化合物、第二銅化合物又はこれらの混合物を使用できる。
第一銅化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅等が挙げられる。
第二銅化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅等が挙げられる。
これらの中で特に好ましい銅化合物は、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅である。
またこれらの銅塩は酸化物(例えば酸化第一銅)、炭酸化物、水酸化物等と対応するハロゲン又は酸から使用時に合成してもよい。しばしば用いられる方法は、先に例示の酸化第一銅とハロゲン化水素(またはハロゲン化水素の溶液)を混合して作製する方法である。
前記重合触媒として用いることができるハロゲン化合物としては、以下に限定されないが、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム等が挙げられる。
また、これらは水溶液や適当な溶媒を用いた溶液として使用できる。これらの中でも、好ましいハロゲン化合物は、塩化水素の水溶液、臭化水素の水溶液である。これらのハロゲン化合物は、1種のみを単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記重合触媒としては、上記各種触媒の他、アミン化合物として、下記式(1)で表されるジアミン化合物を含むことが好ましい。
このような触媒を用いることにより、重合速度をより速め、重合時間をより短縮できる傾向にある。
また、触媒量、酸素吹込み量、重合時間などを調整することにより、重合後のPPEの分子量がより調整しやすくなる傾向にある。
Figure 2016102171
・・・(1)
式(1)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基からなる群より選ばれるいずれかを示し、全てが同時に水素ではない。R15は炭素数2〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。
式(1)により示されるジアミン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−エチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−N−エチルエチレンジアミン、N−n−プロピルエチレンジアミン、N,N’−ジ−n−プロピルエチレンジアミン、N−i−プロピルエチレンジアミン、N,N’−ジ−i−プロピルエチレンジアミン、N−n−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−n−ブチルエチレンジアミン、N−i−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−i−ブチルエチレンジアミン、N−t−ブチルエチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’−トリメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−1−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−メチルプロパン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,5−ジアミノペンタン等が挙げられる。
この中でも、重合速度を速め、重合時間をより短縮できるという観点から、前記式(1)中、2つの窒素原子を繋ぐアルキレン基(R15)の炭素数が2又は3のジアミン化合物が好ましい。
ジアミン化合物の使用量は特に限定されないが、重合工程において使用するフェノール化合物100モルに対して0.01モル〜10モルの範囲で用いることが好ましい。
アミン化合物としては、上述した化合物の他、例えば、3級モノアミン化合物、及び2級モノアミン化合物からなる群より選択される少なくとも一種をさらに含んでもよい。
前記3級モノアミン化合物としては、以下に限定されないが、例えば、脂環式3級アミンを含む脂肪族3級アミン等が挙げられる。
このような3級モノアミン化合物としては、以下に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、アリルジエチルアミン、ジメチル−n−ブチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
これらの3級モノアミン化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
3級モノアミン化合物の使用量は、特に限定されないが、重合工程において使用するフェノール化合物100モルに対して15モル以下が好ましい。
前記3級モノアミン化合物は、通常使用される全量を全て反応系内に初期から加える必要はない。すなわち、そのうちの一部を途中で加えてもよいし、その一部を重合開始から逐次加えてもよい。また、重合の開始と同時にモノマー(フェノール化合物)又はモノマーの溶液に加え、これと共に加えてもよい。
前記2級モノアミン化合物としては、以下に限定されないが、具体的には、第2級脂肪族アミンが挙げられる。
第2級脂肪族アミンとしては、以下に限定されないが、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−i−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジペンチルアミン類、ジヘキシルアミン類、ジオクチルアミン類、ジデシルアミン類、ジベンジルアミン類、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、シクロヘキシルアミンが挙げられる。
また、2級モノアミン化合物としては、芳香族を含む2級モノアミン化合物も適用できる。芳香族を含む2級モノアミン化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、N−フェニルメタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−フェニルプロパノールアミン、N−(m−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−メチルフェニル)エタノールアミン、N−(2’,6’−ジメチルフェニル)エタノールアミン、N−(p−クロロフェニル)エタノールアミン、N−エチルアニリン、N−ブチルアニリン、N−メチル−2−メチルアニリン、N−メチル−2,6−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン等が挙げられる。
上述した2級モノアミン化合物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
2級モノアミン化合物の使用量は、特に限定されないが、重合工程において使用するフェノール化合物100モルに対して15モル以下が好適である。
PPEの重合工程における重合方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、米国特許第3306874号明細書記載の第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合する方法が挙げられる。
米国特許第3306875号、同第3257357号および同第3257358号の明細書、特公昭52−17880号、特開昭50−51197号、同63−152628号の各公報等に記載された方法もPPEの製造方法として好ましい。
また、従来から重合活性に向上効果を有することが知られている界面活性剤を重合溶媒中に添加してもよい。このような界面活性剤としては、例えば、Aliquat336やCapRiquat(株式会社 同仁化学研究所製 商品名)で知られるトリオクチルメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。使用量は重合反応原料の全量に対して0.1質量%を超えない範囲が好ましい。
(触媒抽出工程)
上述した重合工程の後、触媒抽出工程を行う。
触媒抽出工程では、重合工程によって得られたポリフェニレンエーテル溶液に、キレート剤水溶液を加え、ポリフェニレンエーテル溶液とキレート剤水溶液を接触させることにより、重合触媒をキレート剤水溶液側に抽出し、前記ポリフェニレンエーテル溶液とキレート剤水溶液とを液々分離し、ポリフェニレンエーテル溶液中の重合触媒を除去して、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を得る。
更に、ポリフェニレンエーテル溶液と水を接触させ、液々分離する工程を繰り返して、触媒を除去することもできる。
前記キレート剤としては、塩酸や酢酸等の酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)及びその塩、ニトリロトリ酢酸及びその塩等が挙げられる。
キレート剤は、PPEの溶解能が低く、PPEの良溶媒と相分離する溶媒、例えば水等に溶解させて添加することが好ましい。
この場合、失活した重合触媒は水等の相に含まれ、分離することができる。
キレート剤の添加量は、重合触媒1モルに対し、キレート剤を1〜10倍モルとすることが好ましい。
(濃縮工程)
上述した触媒抽出工程の後、濃縮工程を行う。
濃縮工程では、上述した触媒抽出工程で得られた触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液より良溶媒を分離し、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を得る。
PPEの濃縮方法としては、前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を、前記良溶媒の沸点以上、前記ポリフェニレンエーテルのガラス転移点以下の温度に加熱した熱源と接触する方法が挙げられる。具体的には、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を良溶媒の沸点まで加熱し良溶媒を蒸気として系外に抜き出す方法、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を減圧槽に導入し良溶媒をフラッシュさせる方法、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を加圧下で加熱したのち減圧することにより良溶媒をフラッシュさせる方法などが挙げられる。
(ゲル除去工程)
上述した濃縮工程の後、ゲル除去工程を行う。
ゲル除去工程では、上述した濃縮工程により得られた濃縮ポリフェニレンエーテル溶液から、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を除去して、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を得る。
ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液からは、後述する析出工程と固液分離工程と乾燥工程によってPPEを得ることができる。
少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を除去する方法としては、前記濃縮ポリフェニレンエーテルを熱交換器に接触させる方法が挙げられる。
なお、「少なくとも目視によって」とは、最低限、目視によって視認可能なクロロホルム不溶物は除去することを意味し、かつ、目視によって視認不可能な不溶物も、除去されるものとして含まれていてもよいことを意味する。
図1は、本実施形態で用いる熱交換器の一例の概略側面図を示す。
当該熱交換器は、配管11とジャケットとなる配管12との二重構造を有しており、配管11にPPE溶液を流し、配管12に冷媒を流すことにより、PPE溶液を冷却し、配管11の壁面に、クロロホルム不溶物を析出させることができる。
前記熱交換器は、特に限定されないが、隔壁式(間接加熱式、間接冷却式と呼ばれることもある)、蓄熱式、直接接触式等の熱交換器を挙げることができる。
安全性の観点から、隔壁式熱交換器を使用することが好ましい。
隔壁式熱交換器の中でも、熱交換効率の良さと運転安定性の観点から、管式熱交換器、板式熱交換器、管板式熱交換器を用いることが更に好ましい。
前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を、該溶液よりも温度が低い前記熱交換器に接触させることにより、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を該熱交換器の表面に析出させ、除去することができる。
後述する析出工程においては、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液をPPEの貧溶媒と接触させることにより、PPEの粒子を析出させて、PPEを単離する方法が一般的である。
本実施形態では析出工程で添加する貧溶媒に応じて、ゲル除去工程においては、前記熱交換器の温度を調整し、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液の温度を調整することが好ましい。
析出工程で使用する貧溶媒の沸点をTnとしたとき、貧溶媒と接触する前のゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液の温度を、(Tn−10)℃以上(Tn+15)℃以下にすることが好ましい。析出粒子微粉率と安定生産性の観点から、(Tn−10)℃以上にすることが好ましく、より好ましくはTn℃以上である。また、安全性の観点から、(Tn+15)℃以下にすることが好ましく、より好ましくは(Tn+10)℃以下である。
具体的には、PPEのTgを210〜220℃とし、析出工程で使用する貧溶媒としてメタノール(Tn=64℃)を使用した場合、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液をTg−160〜170℃=40〜60℃の熱交換器の伝熱面と接触させることにより冷却し、ゲルを熱交換器に付着させて除去し、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液の温度をTn−10〜Tn+15℃=54〜79℃に冷却してからメタノールを入れて析出させる、という方法が挙げられる。
熱交換器によって濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を冷却する際、熱交換器の伝面に析出物を発生させることによりPPEの品質を向上させることができる。
この析出物は、PPE中の特定分子量及び又は架橋した成分であり、PPEをクロロホルムに溶解させたときに発生する不溶物として少なくとも目視で視認可能なゲルであり、最終製品中の異物となるおそれがあるものである。
このようなゲルを析出除去することにより、最終製品の引張強度保持率や荷重たわみ温度(HDT)を改良することができ、機械的強度及び耐熱性の向上を図ることができる。
ゲルを熱交換器中の析出物として除去する場合において、析出量が多大になると流路面積が低下するため生産性が著しく悪化する。また、析出物が剥離してゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液中に混入する可能性も上がる。
本実施形態では、析出物がないときの熱交換器の流路面積(流路の断面積をいう)に対して析出物で塞がれた流路面積の割合(As)を0.5%以上50%以下にすることにより、引張強度保持率や荷重たわみ温度(HDT)が改良されたPPE最終製品を得ることができる。好ましくはAsが30%以下であり、更に好ましくは20%以下であり、より更に好ましくは10%以下である。
Asを制御するためにも濃縮ポリフェニレンエーテル溶液の温度管理は重要であり、PPEのガラス転移温度をTgとしたとき、熱交換器のジャケットに流す冷媒による冷却下限温度は(Tg−170)℃以上にすることが好ましく、より好ましくは(Tg−160)℃以上である。
(析出工程)
上述したゲル除去工程の後、析出工程を行うことが好ましい。
析出工程では、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液と、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒を含む溶媒とを混合し、PPE粒子を析出させてスラリー液を得る。
前記PPEの貧溶媒は、溶媒100質量%に対して、40℃で5質量%未満のPPEしか溶解できない溶媒であるものとし、好ましくは、2質量%未満のPPEしか溶解できない溶媒である。
貧溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ケトン類、アルコール類、水を挙げることができる。好ましくは、炭素数1〜10のアルコールである。
このような貧溶媒としては、以下に限定されるものではないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、エチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、水が挙げられる。
このなかでも、より好ましい貧溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、水である。
これらの貧溶媒は、1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせてもよい。
析出工程においては、ゲル除去ポリフェニレンエーテルの温度を、ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンエーテル良溶媒との共結晶化温度以上、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒の沸点+15℃以下の温度範囲で行うことが好ましい。
これにより、析出粒子中の微粉が少なくすることができる効果が得られる。
(固液分離工程)
上述した析出工程の後、固液分離工程を行うことが好ましい。
固液分離工程では、スラリー液を固液分離することにより、濾液を除いた湿潤PPEを得る。更に、湿潤PPEを貧溶媒含有液と接触させ、固液分離する工程を繰り返して、湿潤PPEに含まれる良溶媒を除去することもできる。
貧溶媒を添加してPPEを析出させた状態では、PPE粒子が良溶媒と貧溶媒の混合液中に存在する所謂スラリー液(懸濁液)状態である。
PPEスラリー液より、PPEを単離する第一段階として固液分離装置を用いて、湿潤PPEと濾液に分離する操作が一般的である。
固液分離を行う装置としては、以下に限定されるものではないが、例えば、遠心分離機(振動型、スクリュー型、デカンタ型、バスケット型など)や真空濾過機(ドラム型フィルター、ベルトフィルター、ロータリーバキュームフィルター、ヤングフィルター、ヌッチェなど)やフィルタープレス、ロールプレス等が挙げられる。
(洗浄工程)
上述した固液分離工程の後、洗浄工程を行うことが好ましい。
固液分離工程で分離された湿潤PPEは、良溶媒成分を多量に含有している。これを貧溶媒を用いて洗浄することも可能である。
洗浄工程では、湿潤PPEと貧溶媒を接触させることにより、PPE粒子内に含浸する良溶媒を貧溶媒側に抽出することができる。
固液分離終了後、濾材上に堆積した湿潤PPEに、貧溶媒をスプレー状に吹きかけるなど分離しながら洗浄する方法も可能である。また、湿潤PPEと貧溶媒を混合して再度スラリー状態とし、これを再度固液分離することも可能である。PPE粒子中の良溶媒含浸量が所望の範囲に低下するまで、スラリー化と固液分離の工程を繰り返して行うことも可能である。
(粉砕工程)
上述した洗浄工程の後、粉砕工程を行ってもよい。
前記湿潤PPEは、粉砕機により粉砕し、微粉率を調整することができる。
粉砕機としては特に制限されるわけではないが、ジョークラッシャー、コーンクラッシャー、ハンマーミル、フェザーミル、ボールミル、高速回転ミル、ジェットミル等を使用することが可能である。
(乾燥工程)
本実施形態のポリフェニレンエーテルの製造方法においては、上述したゲル除去工程によって得られるゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液、上述した析出工程によって得られるスラリー液、上述した固液分離工程で得られる湿潤PPEは、乾燥工程により溶媒を除去してもよい。
乾燥工程で使用される乾燥機としては、特に限定されないが、各種乾燥機、熱交換器とフラッシュ槽の組み合わせ、脱輝押出機などを使用することができる。
特に、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液、スラリー液を直接脱輝する方法を直脱法ということもあり、工程を簡略化することが可能である。
なお、PPEに含まれる残留揮発分は、後加工での作業環境の観点、及び押出加工時の残留揮発分のガスがバックフローすることを防止し、運転の安定化を保つことができるという観点から1.5質量%未満とすることが好ましく、より好ましくは0.3質量%以下である。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、実施例及び比較例に適用した、物性及び特性等の測定方法を下記に示す。
(1)還元粘度(ηsp/c)
PPEをクロロホルムに溶解して、0.5g/dLのクロロホルム溶液を調製した。
そのクロロホルム溶液を試料として、ウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度ηsp/c(dL/g)を求めた。
(2)PPEの残留揮発分の定量(質量%)
185℃、0.1mmHgの条件で5時間減圧乾燥させたPPE粉体の質量を、当該乾燥前のPPE粉体の質量から減量することで、残留揮発分を定量した。
(3)残留触媒金属量(質量ppm)
原子吸光光度計(島津製作所製AA6650)を用い、PPE中の残留触媒金属量を測定した。
(4)視認可能なクロロホルム不溶物(ゲル)の確認
後述する実施例及び比較例で得られたPPEを原料として用い、以下の条件でPPEの溶融樹脂を製造した。
製造装置としては、独国Werner&Pfleiderer社製「ZSK25二軸押出機」(バレル数:10、スクリュー径25mm、ニーディングディスクL:2個、ニーディングディスクR:8個、ニーディングディスクN:4個を有するスクリューパターン)を用い、二軸押出機の最上流部(トップフィード)から上記原料を供給した。
この二軸押出機は、スクリューを挿入するシリンダーが各ブロック(バレル)1〜10で構成されており、最上流の原料供給口がバレル1で、溶融混練した溶融樹脂の出口であるダイスヘッドの直前がバレル10となっている。バレル4及び8にはベントポートがあり、オープン状態にして実施した。
シリンダー温度310℃で、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練してPPEの溶融樹脂を得た。
この溶融混練の際、溶融樹脂1gを、50mLのガラス瓶に入れ、クロロホルム10mLに溶解した。
溶解後のクロロホルム溶液を目視で観察し、ゲルの有無を確認した。
また、ゲルが目視で観察されない場合、シリンジ透過試験を実施した。
このシリンジ透過試験においては、前記クロロホルム溶液を3mLのシリンジに2mL吸い上げた後、シリンジ先端にミリポア社製Millex(登録商標)−LGフィルター(ポアサイズ:0.20μm)を装着し、溶液の濾過性を確認した。
目視確認できないゲルが発生していた場合はフィルターを透過しにくいことが分かった。ゲルの有無は下記基準により評価した。
×:ゲルが目視で多量に確認できる。
△:ゲルが目視で少量確認できる。
○:ゲルが目視では確認できないが、シリンジ透過試験にてフィルター詰り
が発生する。
◎:ゲルが目視では確認できず、シリンジ透過試験でも詰りが発生しない。
(5)シャルピー衝撃強度(エージング前)(kJ/m2
先ず、変性PPE組成物ペレットを作製した。
後述する実施例及び比較例で得られたPPE粉体、汎用ポリスチレン(以下、GPPSということもある)、耐衝撃性ポリスチレン(以下、HIPSということもある)を原料として用い、以下の条件で変性PPE組成物ペレットを作製した。
製造装置としては、独国Werner&Pfleiderer社製の二軸押出機「ZSK25」を用いた。
PPE粉体40質量部、GPPSペレット30質量部を二軸押出機の上流投入口より供給し、HIPSペレットを二軸押出機の中流投入口より供給した。
シリンダー温度300℃、スクリュー回転数200rpm、真空脱気−700mmHgの条件で溶融混練して変性PPE組成物ペレットを作製した。
次に、前記変性PPE組成物ペレットを用いて成形片を作製した。
後述する実施例及び比較例で得られた変性PPE組成物ペレットを成形し、厚み0.32cmのタンザク成形片及び厚み0.32cmのダンベル成形片を製造した。
成形機として、東芝機械社製の射出成型機IS−80EPN(成形温度330℃、金型温度120℃)を用いた。
シャルピー衝撃強度は、上記成形片を用い、耐衝撃性評価として、ISO−179に準拠し、ノッチ付きにて測定した。
(6)熱エージング評価(エージング後のシャルピー衝撃強度保持率(%))
上記タンザク成形片を用い、120℃に設定した空気循環オーブン内で500時間のエージングを実施した後、室温23℃,湿度50%の状態に24時間放置後、タンザク成形片にISO−179に準拠したノッチを作製しシャルピー衝撃強度を測定して、耐衝撃性の変化の程度(熱エージング前のシャルピー衝撃強度に対する保持率;%)を測定した。
(7)引張強度の測定(MPa)
ASTM D−648に従い、上記(5)で記載した厚み0.32cmのダンベル成形片を用いて、試験速度5mm/min、引張チャック間距離115mmとし測定した。
(8)曲げ強度の測定(MPa)
ASTM D−790に従い、上記(5)で記載した厚み0.32cmのタンザク成形片を用いて、試験速度3mm/min、支点間距離101.6mmとし測定した。
〔実施例1〕
重合槽底部に酸素含有ガス導入のためのスパージャー、撹拌タービン翼及びバッフルを備え、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた40リットルのジャケット付き重合槽に、0.5NL/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、4.57gの酸化第二銅、24.18gの47質量%臭化水素水溶液、11.00gのジ−t−ブチルエチレンジアミン、62.72gのジ−n−ブチルアミン、149.92gのブチルジメチルアミン、20.65kgのトルエン、及び3.12kgの2,6−ジメチルフェノール(旭化成プラスチックスシンガポール社製、製品名 2,6−キシレノール)を入れ、均一溶液となり、かつ重合槽の内温が25℃になるまで撹拌した。
次に、重合槽へ32.8NL/分の速度で乾燥空気をスパージャーより導入を始め重合を開始した。
乾燥空気を125分間通気し、重合混合物を得た。
なお、重合中は内温が40℃になるようにコントロールした。重合終結時の重合液(ポリフェニレンエーテル溶液)は均一な溶液状態であった。
乾燥空気の通気を停止し、重合混合物にエチレンジアミン四酢酸4ナトリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の2.5質量%水溶液を10kg添加した。
70℃で150分間、重合混合物を撹拌し、その後20分静置し、液−液分離により有機相と水相とを分離した。
分取した有機相はPPE13.1質量%を含むトルエン溶液(触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液)であった。
前記有機相20kgを40リットルのジャケット付き撹拌槽に入れ、ジャケットに120℃のオイルを流し、加熱し、撹拌しながら5NL/分の窒素ガスを気相部に吹き込んだ。
撹拌槽のベントガスは冷却管を通してトルエンを主成分とする液体を凝縮し、撹拌槽外に抜出した。
撹拌槽外に抜出した液の質量が13.4kgになったところで気相部に吹き込む窒素量を0.1mNL/分に下げ、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液とした。
撹拌槽の底に備えた抜出ノズルをギアポンプに接続し、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を流量390g/分にて、ジャケット付きの単管(熱交換器)を通して、1.2リットルのジャケット付き析出槽にフィードした。
前記ジャケット付き単管(熱交換器)の概略形状を図1に示す。
このジャケット付き単管は、SUS304製の呼び径8A(内径9.2mm、外径13.8mm)で長さ300mmの配管11と、SUS304製の呼び径20A(内径21.6mm、外径27.2mm)で長さ250mmの配管12を用いて作製した二重管構造の熱交換器である。
単管のジャケットを構成する配管12に40℃の温水を流したところ、配管11の出口でのゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液の温度は62℃であった。
ジャケット付き単管の内部には厚さ0.2mmの薄膜状のポリマーがスケールとして付着した。
析出槽には予めトルエン500gとメタノール500gの混合液を入れて、撹拌混合しておいた。
この際の撹拌翼は傾斜パドル型、4枚羽根タイプの一段羽根であり、析出槽内径の1/3の径の撹拌翼を使用し、1500rpmで撹拌した。析出槽には4枚のバッフルを備え、1.2リットルを超えるとオーバーフローして槽外に抜出される構造とした。
ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を395g/分、水6質量%を含むメタノール240g/分を析出槽にフィードした。
PPEが粒子として析出し、トルエン/メタノール/水からなる濾液中でスラリー状態となった。該スラリー液をオーバーフローラインより槽外に抜出した。
該スラリー液を1リットルずつ分取し、ガラスフィルターを用いて減圧濾過した(固液分離工程)。得られた湿潤PPEに再度1リットルのメタノールを加え、撹拌した後、減圧濾過を行った(洗浄工程)。湿潤PPEは5kg程度であった。湿潤PPEを真空乾燥機に入れ、140℃、1mmHgで乾燥し、約2.5kgのPPE粉体(1)を得た(乾燥工程)。
PPE粉体(1)につき、上記(1)〜(8)の評価を行った。
評価結果を下記表1に示す。
〔実施例2〕
乾燥空気の通気時間を95分間とした。その他の条件は、実施例1と同様にして約2.5kgのPPE粉体(2)を得た。PPE粉体(2)につき、上記(1)〜(8)の評価を行った。
評価結果を下記表1に示す。
〔比較例1〕
有機相20kgを、ジャケットに120℃のオイルを流した攪拌槽を用いて抜き出した液の質量が13.4kgになるまで濃縮した後、35℃の温水を流したジャケット付きの単管(熱交換器)を通して1.2リットルのジャケット付き析出槽にフィードする方法に代えて、前記撹拌槽内で撹拌しながら前記攪拌槽のジャケット内のオイル温度を120℃から65℃まで下げ、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液の温度が62℃になるまで冷却してから1.2リットルのジャケット付き析出槽にフィードする方法とした。
その他の条件は、実施例1と同様にして約2.5kgのPPE粉体(3)を得た。
PPE粉体(3)につき、上記(1)〜(8)の評価を行った。
評価結果を下記表1に示す。
〔比較例2〕
有機相20kgを、ジャケットに120℃のオイルを流した攪拌槽を用いて抜き出した液の質量が13.4kgになるまで濃縮した後、35℃の温水を流したジャケット付きの単管(熱交換器)を通して1.2リットルのジャケット付き析出槽にフィードする方法に代えて、前記撹拌槽内で撹拌しながら前記攪拌槽のジャケット内のオイル温度を120℃から65℃まで下げ、濃縮ポリフェニレンエーテル溶液の温度が62℃になるまで冷却してから1.2リットルのジャケット付き析出槽にフィードする方法とした。
その他の条件は、実施例2と同様にして約2.5kgのPPE粉体(4)を得た。
PPE粉体(4)につき、上記(1)〜(8)の評価を行った。
評価結果を下記表1に示す。
Figure 2016102171
表1に示すように、実施例1、2によれば、ゲルが少なく、機械物性と耐熱性が良好なPPEが得られた。
本発明のポリフェニレンエーテルの製造方法は、自動車、OA通信機器、液体取扱産業、電気・電子工業の分野において、そのまま、または他の樹脂との組成物として好適に利用されるポリフェニレンエーテルの製造方法として、産業上の利用可能性を有している。
11 配管
12 配管

Claims (9)

  1. フェノール化合物を、重合触媒の存在下で、ポリフェニレンエーテルの良溶媒中で酸化重合させることによってポリフェニレンエーテル溶液を得る重合工程と、
    前記ポリフェニレンエーテル溶液に、キレート剤水溶液を加えて、前記重合触媒を前記キレート剤水溶液中に抽出することによって、触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を得る触媒抽出工程と、
    前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液から、前記良溶媒の一部を除去して濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を得る濃縮工程と、
    前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液から、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を除去することによって、ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を得るゲル除去工程と、
    を、有するポリフェニレンエーテルの製造方法。
  2. 前記濃縮工程が、
    前記触媒除去ポリフェニレンエーテル溶液を、前記良溶媒の沸点以上、前記ポリフェニレンエーテルのガラス転移点以下の温度に加熱した熱源と接触させる工程である、請求項1に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  3. 前記ゲル除去工程が、
    前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を熱交換器に接触させる工程である、請求項1又は2に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  4. 前記熱交換器が、隔壁式熱交換器である、請求項3に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  5. 前記ゲル除去工程において、
    前記濃縮ポリフェニレンエーテル溶液を、当該濃縮ポリフェニレンエーテル溶液よりも温度が低い前記熱交換器に接触させることにより、少なくとも目視によって視認可能なクロロホルム不溶物を、前記熱交換器の表面に析出させる、請求項3又は4に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  6. 前記ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を、ポリフェニレンエーテルの貧溶媒を含む溶媒と混合して、ポリフェニレンエーテル粒子を析出させる析出工程を、さらに有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  7. 前記析出工程を、
    前記ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液の温度を、
    ポリフェニレンエーテルとポリフェニレンエーテル良溶媒との共結晶化温度以上、前記ポリフェニレンエーテルの貧溶媒の沸点+15℃以下の温度として行う、請求項6に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  8. 前記ゲル除去ポリフェニレンエーテル溶液を脱輝押出機に供給し、ポリフェニレンエーテルを単離する乾燥工程を、さらに有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
  9. 前記重合工程において、
    前記重合触媒として、銅化合物、ハロゲン化合物、及び式(1)で表されるジアミン化合物を含む重合触媒を用いる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法。
    Figure 2016102171
    ・・・(1)
    (式(1)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基からなる群より選ばれるいずれかを示し、全てが同時に水素ではない。R15は、炭素数2〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を示す。)
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