JP5781786B2 - 脱穀装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主として脱穀装置に関する。詳細には、脱穀装置における扱室カバーの形状、及びその他の構成のレイアウトに関する。
一般的な自脱型コンバインが備える脱穀装置は、線材により形成された扱歯を多数有する扱胴を回転させ、当該扱胴の近傍を穂先が通過することにより、扱歯を穂先に繰り返し衝突させて、当該衝突の衝撃により穀粒を叩き落とすようにして脱穀する構成である。
ところがこの構成は、扱歯が線材であるために、穂と扱歯との衝突頻度が小さく、十分な脱穀性能を得ようとすると扱胴が長くなるという問題がある。また、扱歯と穀稈とが激しく衝突する結果、脱穀に際して枝梗や藁屑などの排塵が大量に発生するので、前記排塵を穀粒から選別する際の負荷が増大するとともに選別性能が低下するという問題もある。
この点、特許文献1は、従来の扱歯に代えて、V字形の溝(V型溝)が形成された脱穀板を扱胴に設けた構成を開示している。この構成は、従来の扱歯のように叩き落すように脱穀するのではなく、穀稈を挟み込んで穂先に向かって扱くことにより脱穀するものである。特許文献1は、このように構成することにより、確実に脱穀処理を行うことができ、しかも脱穀に際して発生する排塵を従来の脱穀装置に比べて大幅に削減できるので、選別の際の負荷を低減できるとともに、選別精度の向上を達成できるとしている。
特開2002−112618号公報
脱穀装置においては、扱歯と穀稈との衝突頻度を上げるという観点から、扱室を形成するケーシングは、扱胴の外周に沿って穀稈を案内するように構成されることが多い。この点、特許文献1においても、当該特許文献1の図1及び図3に示されているように、扱室を形成するケーシングの天井部分は、扱胴の外周に沿って湾曲した形状とされている。扱室内に導入された穀稈は、この天井部分に沿って湾曲することにより、扱胴に沿うように案内される。
ところが、上記のように扱胴に沿うようにして穀稈を案内すると、当該穀稈が扱胴に巻き付くことになるので、当該穀稈との摩擦が大きくなり、扱胴の回転に余分な動力が必要となる。また、ケーシングが扱胴に沿った形状とされていると、脱穀によって発生した穀粒、穂切れ等が扱胴から離れていかないので、穀稈に再衝突し易くなる。穀稈に再衝突した穀粒、穂切れ等は穀稈の間に入り込んでしまうことがあり、この結果、穀粒の回収率が低下する。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、動力消費を抑え脱穀の効率を向上させた脱穀装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の脱穀装置が提供される。即ち、この脱穀装置は、扱胴と、処理装置と、扱室カバーと、エア吸入口と、を備える。前記扱胴は、扱室内で回転することで穀稈を脱穀する。前記処理装置は、前記扱胴で穀稈を脱穀する際に発生した被処理物を処理するために、前記被処理物の落下位置に配置される。前記扱室カバーは、前記扱胴の上方と、前記処理装置の上方と、を少なくとも覆う。また、前記扱胴は、当該扱胴の外周面において外側に向けて突出する扱歯を複数有している。前記扱歯は、前記扱胴の軸方向に平行な平面に沿って扁平に形成され、かつ当該軸方向に沿って複数並んでいる。また、前記軸方向で見たときに、前記扱歯は、当該扱歯の先端が前記扱胴の回転方向下流側を向くように配置されている。前記処理装置は、前記扱胴の軸線と平行な軸線を中心に回転する処理胴と、前記処理胴の下方に配置された受網と、を備える。そして、前記軸方向と直交する平面で切断したときの断面において、前記扱室カバーは、前記扱胴の回転方向下流側に向かうに従って、当該扱胴の外周から徐々に離れていくように形成されることで、前記扱胴の上方及び前記処理装置の上方に空間を形成している。前記エア吸入口は、前記扱室に開口する。
上記のように、扱胴の上方に空間を形成することで、扱胴の外周から穀稈が離れるので、穀稈が扱胴に巻き付いてしまうことを防止し、扱胴の余分な動力消費を抑えることができる。また、脱穀によって発生した被処理物(脱粒した穀粒、穂切れ等)は、上記空間に放出されることになるので、当該被処理物が穀稈に再衝突しにくくなり、脱穀の効率が低下することを防止できる。脱穀によって発生した被処理物は、落下位置に配置された処理装置に導入されて処理される。
上記の脱穀装置においては、前記扱室の内部で、前記扱胴の下方が開放されていることが好ましい。
このように扱胴の下方を開放することにより、穀稈が扱胴に巻き付きにくくなるので、穀稈との摩擦による余分な動力消費を抑えることができる。
上記の脱穀装置は、前記扱室に導入した状態の穀稈を、前記扱胴の軸線方向斜め上向きに搬送する穀稈搬送機構を備えることが好ましい。
これにより、穀稈が扱室内を搬送するに従って、穂先が扱胴から離れていくので、扱胴に穀稈が巻き付きにくくなり動力低減を実現できる。
上記の脱穀装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記扱室の軸方向で一側の端部に前記穀稈の導入口が設けられる。前記扱室カバーは、前記導入口側の端部に近づくに従って前記扱胴の半径方向外側に拡がるように形成された拡大部を有している。
これにより、導入口に投入された穀稈の穂先は、扱歯に対して扱胴の半径方向外側から近づくようにして供給される。これにより、穂先が扱歯に対して扱胴の軸方向から供給される場合と比べて、扱歯に押し戻されにくくなり、穀稈の供給が安定する。
上記の脱穀装置においては、前記扱胴の上方及び前記処理装置の上方に形成された空間に、前記扱胴の軸線方向に対する角度を調整可能な板状のリード弁を備えることが好ましい。
これにより、扱胴の軸方向で被処理物の分布を調整できるので、処理装置に投入される被処理物の量を軸方向で均一化することができる。これにより、処理装置の効率が上がり、処理流量を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る脱穀装置の構成を示す側面断面図。 扱胴の前端部近傍における脱穀装置の正面断面図。 扱歯の外観斜視図。 穂切れ処理装置の外観斜視図。 扱室内の様子を示す平面図。 扱胴の後端部近傍における脱穀装置の正面断面図。 穀稈供給板及び扱室カバーの斜視図。 穀稈供給板及び扱室カバーの別の角度からの斜視図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の脱穀装置10は、ケーシング11と、穀稈搬送機構12と、扱胴13と、穂切れ処理装置(処理装置)14と、選別装置15と、を主に備えている。
ケーシング11内には、脱穀を行うための空間である扱室16が形成されている。扱室16の内部には、扱胴13と、穂切れ処理装置14と、が配置されている。
ケーシング11は、扱室カバー18を有する。扱室カバー18は、扱胴13及び穂切れ処理装置14の上方を覆い、扱室16の天井部分を構成している。
扱胴13は、金属板にて略八角形柱状の中空状筒体として構成されており、その軸線が装置前後方向に沿うようにして略水平に配置されている。扱胴13の外周には、複数の扱歯17が外向きに突出するように設けられている。扱胴13は、図略の駆動源によって、その軸線を中心として回転駆動されるように構成されている。
図3に示すように、扱歯17は扁平状に形成され、かつその扁平な面の延長面内で一方向に並んで複数形成されている。扱歯17は、その扁平な面が、扱胴13の軸線に対して平行になるように、当該扱胴13に取り付けられている。これにより、複数の扱歯17が、扱胴13の軸線と平行な方向に並べて配置されている。図3に示すように、扱歯17の先端部は、先端に向かって幅が狭まる略V字状に構成されている。従って、隣接する扱歯17同士の間は、先端に向かって幅が広がるV型溝19が形成されている。また、V型溝19の奥には、丸型(又は多角形)の抜き孔20が、前記V型溝19に連通するように形成されている。
図1に示すように、扱室16の前側端部には、穀稈導入口21が形成されている。この穀稈導入口21から扱室16内に穀稈が導入されて、脱穀が行われる。
穀稈搬送機構12は、図2に示すように、ケーシング11の側方に設けられている。この穀稈搬送機構12は、無端チェーンからなるフィードチェーン23と、フィードチェーン23の上面に対して押圧されるように設けられた押圧部材24とから構成される。図2に示すようにフィードチェーン23と押圧部材24との間に穀稈を挟み込んだ状態で、図略の駆動源によってフィードチェーン23を回転駆動することにより、穀稈22を装置後方に向かって搬送する構成である。
穀稈搬送機構12によって搬送されることにより扱室16に導入された穀稈22は、扱歯17と扱歯17の間の部分(V型溝19及び抜き孔20)に嵌まり込み、この状態で扱胴13が回転することにより、穂先22aに向けて扱かれる。これにより、穀稈22から穂の部分のみが取られる。なお、このように穀稈22から取られた穂の部分を、穂切れと称する。
ここで図2に示すように、扱胴13の軸線方向で見たときに、扱歯17は、当該扱歯17の先端が、扱胴13の回転方向下流側を向くように、扱胴13の法線に対して斜めに配置されている。これにより、穂先22aを、扱胴13に向けて引き寄せるようにして扱くことができるので、より確実に穀稈22から穂切れを取ることができる。
穀稈22から取られた穂切れは、扱胴13の回転方向下流側に向けて放出され、落下する。穂切れの落下位置には、穂切れ処理装置14が配置されている。穂切れは、穂切れ処理装置14で処理され、単粒化(穀粒を枝梗から外すこと)される。
穂切れ処理装置14は、図4に示すように、穂切れ処理胴(処理胴)40と、受網41と、を備えている。
穂切れ処理胴40は、略四角筒状に形成されるとともに、その軸線が扱胴13の軸線と平行になるように配置されている。穂切れ処理胴40は、その軸線を中心として、図略の駆動源により回転駆動される。また、穂切れ処理胴40は、外向きに突出する複数の処理歯42を有している。図4に示すように、各処理歯42は棒状の部材として形成されている。また、複数の処理歯42は、穂切れ処理胴40の軸線方向に沿って並んで配置されている。また、図2に示すように、処理歯42は、後退角を有するように配置されている(即ち、処理歯42の先端が、穂切れ処理胴40の回転方向上流側を向いて傾くように配置されている)。
受網41は、穂切れ処理胴40の下半分を覆うように設けられている。図2に示すように、受網41は、穂切れ処理胴40の軸線方向で見たときに、回転する処理歯42の先端の軌跡に沿って形成されている。また、受網41は、処理歯42の間を通過する切歯43を有している。
この構成で、穂切れ処理装置14に導入された穂切れ等は、処理歯42と、受網41と、の間で揉み解し作用を受け、単粒化が促進される。脱粒された穀粒は、受網41を通って、選別装置15に落下する。また、脱粒された残りの枝梗、藁屑などは、処理歯42と切歯43との間を通過することにより分離処理され、細かく細断されて受網41から選別装置15に落下する。このように、穀粒、藁屑等は次々と受網から落下するので、穂切れ処理装置14に藁屑等が大量に滞留することがなく、高い処理効率を維持することができる。
なお、図2に示すように、受網41の扱胴13側の端部には、その先端が扱胴13の方向を向くように配置された受歯45が取り付けられている。図5に示すように、受歯45は、その先端が略V字形になるように形成された板状部材であり、かつ扱胴13の軸線方向に沿って複数形成されている。図5に示すように、受歯45は、扱歯17同士の間(V型溝19)に入り込むように配置されている。
このような受歯45を設けたことにより、扱胴13で発生した穂切れが、穂切れ処理装置14によって処理されないまま、扱胴13と穂切れ処理装置14との間を通って選別装置15に落下しにくくなっている。これにより、扱胴13で発生した穂切れの大部分を穂切れ処理装置14で処理することができる。なお、一部の穂切れ等は、穂切れ処理装置14で処理されないまま、扱胴13と穂切れ処理装置14との間を通って落下してしまうが、その場合であっても、当該穂切れ等は扱歯17と受歯45との間を通過する際に揉み解し作用を受けて単粒化が促進される。以上のように、扱胴13で発生する穂切れ等を確実に処理したうえで選別装置15に供給することができるので、単粒化の効率が優れ、選別装置15における負荷も低減することができる。
ここで、線材からなる扱歯を備えた従来の脱穀装置と比較し、本実施形態のように扁平状に形成された扱歯を備えた脱穀装置の優れた点を説明すると、以下のとおりである。
即ち、線材からなる扱歯を備えた従来の脱穀装置は、扱歯が穂先に衝突する衝撃によって脱穀するものであったので、当該衝突によって藁屑が大量に発生する。このため、藁屑の多い環境で単粒化を行わなければならず、動力消費が多かった。
本実施形態の扱胴13は、扱歯17で穀稈22を挟み込んで扱ぐ構成であるから、扱歯を衝突させた衝撃で脱穀する従来の扱胴に比べて、藁屑の発生が少ない。そして本実施形態の脱穀装置10は、穀稈22から穂切れを取る装置(扱胴13)と、穂切れを処理して単粒化する装置(穂切れ処理装置14)と、を別にすることにより、藁屑の少ない環境で単粒化を実施できるので、省動力となる。
なお、本実施形態において扱歯17は扁平状に形成されているので、扱胴13が回転することにより風が発生する。扱歯17によって発生した風は、扱室16内を、図略の藁出口に向かって流れる。これにより、細かい塵が排出されることで選別装置15に落ちる塵が少なくなる。更に、本実施形態では、図2に示すように、フィードチェーン23の下方において、扱室16に開口するエア吸入口50を、ケーシング11に形成している。このエア吸入口50から空気を吸入させることにより、扱歯17の回転により発生する風を扱室16内で強力に流すことができるので、扱室16内の塵を効率良く藁出口から排出することができる。これにより、選別装置15に落ちる塵が更に減るので、選別装置15の選別効率を向上させることができる。
次に、選別装置15について説明する。選別装置15は、揺動選別部32と、風選別部33とを備えている。穂切れ処理装置14の受網41から落下する穀粒、藁屑、穂切れ等の混合物(以下、被選別物と称する)は、揺動選別部32及び風選別部33によって選別される。
揺動選別部32について説明する。この揺動選別部32は、前後揺動することにより、被選別物を選別するものである。揺動選別部32は、上から順に、フィードパン35と、チャフシーブ36と、山形板37と、を上下方向に並べて設けた構成である。
フィードパン35は、扱胴13及び穂切れ処理装置14と、チャフシーブ36と、の間に配置されている。扱胴13及び穂切れ処理装置14から落下してきた被選別物は、このフィードパン35の上にいったん落下する。フィードパン35は略水平に配置された板状部材である。また、装置左右方向に直交する平面で 切断したときの断面図(図1)において、フィードパン35の上面は略鋸歯状に形成されている。この鋸歯状の上面は、前側を向く面の傾きが、後側を向く面の 傾きよりも急になっている。この構成で、フィードパン35を前後揺動させることにより、フィードパン35の上方に落ちた被選別物は、装置前側に向けて搬送 される。また、このようにフィードパン35によって搬送されている間に、被処理物は装置左右方向で分散される。これにより、チャフシーブ36に対して装置 左右方向で均一に被処理物を供給することができる。
なお、前述のように、扱歯17は扁平状に形成されているので、扱胴13が回転することにより強力な風が発生する。従って、この扱歯17によって発生する風が、風選別部33における選別風に悪影響を及ぼす可能性がある。この点、本実施形態の脱穀装置10においては、扱胴13の下にフィードパン35を配置することにより、当該フィードパン35が風避けの役割を果たす。これにより、扱胴13の回転によって発生する風が、風選別部33における選別風に悪影響を及ぼすことを防止できる。
フィードパン35によって装置前側に送られた被選別物は、当該フィードパン35の前側端部から、チャフシーブ36の上に落ちる。チャフシーブ36は、装置の略左右方向に横架された複数のチャフフィン46を、装置の略前後方向に複数並べて備えている。チャフシーブ36は、フィードパン35から送られた被選別物の粗選別を行うためのものである。即ち、チャフシーブ36を前後揺動させることで、穀粒等の重くて小さい被選別物はチャフフィン46の間を通って下に落ち、藁屑などの軽くて大きい被選別物はチャフフィン46に引っ掛かって残る。
各チャフフィン46は、その上面が斜め前方を向くようにして配置されている。これにより、チャフシーブ36全体を前後揺動させることで、被選別物は揺動選別されながら装置後側に向けて搬送されていく。チャフシーブ36の後端に達するまでの間に大部分の穀粒は落下し、チャフシーブ36の上には、穂切れや藁屑のみが残る。
しかしながら、チャフフィン46の間を通って落下する穂切れや藁屑も少なからず存在する。チャフシーブ36から穂切れや藁屑が大量に落下すると、グレンシーブ39の上に引っ掛かって風選別部33の選別能力が低下してしまうという問題がある。そこで本実施形態の脱穀装置10では、チャフシーブ36とグレンシーブ39との間に、複数の山形板37を配置している。
この山形板37は板状に形成されており、装置の略左右方向に直交するように配置されている。また、複数の山形板37は、装置の略左右方向で並んで配置されている。ここで前述のように、チャフフィン46は装置の略左右方向に配置されているので、チャフフィン46の間を通って落ちてくる穂切れ、藁屑などは、その長手方向が略左右方向を向いていることが多い。そこで、装置左右方向に直交するように配置された山形板37を複数設けることにより、チャフフィン46の間から落ちてきた穂切れ、藁屑などを、山形板37に引っ掛けるようにして受けとめることができる。これにより、穂切れ、藁屑などがグレンシーブの上に大量に落ちてしまうことを防止できる。なお、チャフシーブ36で選別されて落ちてきた穀粒は、山形板37の間を通ってグレンシーブ39まで落ちていくことができる。
この山形板37の上端面は略鋸歯状に形成されている。この鋸歯状の上端面は、後方を向く面の傾きが、前方を向く面の傾きよりも急になっている。これにより、山形板37を前後揺動させることで、当該山形板37の上に引っ掛かっている穂切れ、藁屑などを、装置後側に向けて搬送することができる。
次に風選別部33について説明する。この風選別部33は、唐箕ファン38と、グレンシーブ39と、を備えている。
グレンシーブ39は網目状のプレス、又はクリンプ網として構成されており、山形板37の下方に配置される。前記グレンシーブ39の下方には、スクリューコンベアとして構成された一番コンベア47が配置されている。
唐箕ファン38は、斜め後方上向きの選別風を発生させ、当該選別風をグレンシーブ39に対して下側から当てるように構成されている。
以上の構成で、グレンシーブ39上に落下した被選別物に対して、唐箕ファン38が生起する選別風が当てられる。そして、この選別風にかかわらず略垂直に落下する比重の重い物、即ち穀粒は一番物と呼ばれる。一番物は一番コンベア47に導入され、それ以外の比重の軽いものは後方に向けて吹き飛ばされる。
一番コンベア47に導入された一番物(穀粒)は、当該一番コンベア47によって搬送され、例えば図略のグレンタンクに貯蔵される。以上により、被選別物から穀粒を選別して取り出すことができる。
なお、本実施形態の脱穀装置10は、グレンシーブ39が穂切れや藁屑等で詰まることを防止するために、クリーニングブラシ51を有している。このクリーニングブラシは、装置左右方向に沿って配置された円筒状のブラシであり、その軸線を中心に回転駆動されるように構成されている。そしてこのクリーニングブラシ51は、歯付きベルトやラック&ピニオンなどの適宜の機構により、グレンシーブ39の上を装置前後方向に往復移動することができるように構成されている。クリーニングブラシ51の前後移動と回転により、グレンシーブ39に引っ掛かった穂切れや藁屑を落とし、選別能力の低下を防ぐことができる。なお、クリーニングブラシ51の回転及び前後移動は、常時行っても良いし間欠的に行っても良い。
チャフシーブ36、山形板37、及びグレンシーブ39の後側端部下方には、スクリューコンベアとして構成された二番コンベア48が配置されている。
チャフシーブ36や山形板37の上に残った穂切れ、藁屑等は、装置後側に搬送されて二番コンベア48に落下する。また、グレンシーブ39に落下した被処理物のうち、唐箕ファン38の選別風により吹き飛ばされた穂切れ、藁屑等も、二番コンベア48に落下する。風選別部33は、二番コンベア48に落下する被選別物に対して後方上向きの風を当てる送風ファン49を有している。
二番コンベア48に落下する被選別物のうち、穀粒の付いた穂切れ等は比較的重いので、送風ファン49の風にもかかわらず落下して二番コンベア48に導入される。一方、穀粒の付いていない藁屑等は、送風ファン49の風によって吹き飛ばされ、図略の藁出口から装置の外に排出される。
穀粒の付いた穂切れ等は、単粒化の処理を再度施すことにより穀粒を取り出すことができるので、回収する価値のあるものである。このように再度単粒化の対象とするものを、二番物と称する。風選別部33で選別されて二番コンベア48に導入された二番物は、当該二番コンベア48によって搬送され、図略の還元コンベアの端部に供給される。還元コンベアは、二番物を、穂切れ処理装置14に還元するように構成されている。穂切れ処理装置14に還元された二番物は、当該穂切れ処理装置14において再処理され、穀粒が取り出される。
なお、従来の脱穀装置は、扱胴で発生した穂切れを処理する装置と、二番物を処理する装置と、を別々に備える構成とされていた。この点、本実施形態の脱穀装置10が備える穂切れ処理装置14は、扱胴13で発生した穂切れを処理する役割と、二番物を処理する役割と、を兼ねている。このように1つの装置によって穂切れと二番物を処理するので、脱穀装置10のコストを削減することができる。
次に、本発明の特徴的構成について詳しく説明する。
前述のように、従来の脱穀装置は、線材からなる扱歯を備えていた。線材からなる扱歯は、穂先に対する衝突頻度が小さいので、十分な脱穀性能を得るためには穂先に対する衝突回数を多くする必要があった。そこで、扱室のケーシングを、扱胴の形状に沿った形状とすることにより、扱胴の周囲に穀稈を巻き付けるように案内して、穂先と扱歯との衝突回数の増大を図っていた。この流れをうけて、特許文献1でも、扱室のケーシングは、扱胴の外周形状に沿った形状になっていたのである。
しかしながら、このように扱胴の外周に穀稈を巻き付けるように案内する構成では、扱胴を回転させる際の抵抗が大きくなり、消費動力が増大するという課題がある。
本願発明者らは、本実施形態のように扁平状の扱歯17を備えた脱穀装置10は、扱歯17と穂先22aとの衝突頻度が高く、穀稈22から速やかに穂の部分を外すことができるので、従来の脱穀装置よりも少ない衝突回数で十分な脱穀性能を得ることができることに着目して、本願発明を完成させた。
即ち、扁平形状の扱歯17を備えた脱穀装置10であれば、衝突回数の増大を図ることを目的として扱胴13の外周に穀稈を巻き付けるように構成しなくても、十分な脱穀性能を得ることができる。言い換えれば、本実施形態の脱穀装置10において、扱歯17によって或る程度扱かれた穂先22aは、扱胴13から離れてしまっても良いのである。そこで本実施形態の脱穀装置10においては、図2に示すように、扱胴13の上方及び穂切れ処理装置14の上方に空間を形成し、扱胴13から穀稈22が離れることができるように構成している。
より具体的には、以下のとおりである。即ち、図2に示すように、扱胴13の軸線に直交する平面で切断した断面において、扱室カバー18は、少なくとも扱胴13の穀稈搬送機構12側の側方において、扱歯17の回転軌跡に沿って形成されている。これにより、穀稈搬送機構12で搬送される穀稈は、扱室カバー18によって案内されることにより扱胴13の側面に押し付けられ、扱歯17によって確実に扱かれる。
一方、扱室カバー18は、扱胴13の回転方向下流側に向かうに従って徐々に扱胴13の外周から離れるように形成されている。ここで、図2に示すように、扱室カバー18は、少なくとも扱胴13の軸線の直上位置においては、扱歯17の先端の回転軌跡から離れるように形成されている。これにより、扱胴13の上方に空間が形成されている。従って、扱室16内において、穀稈22は扱胴13の上面から離れることができる。
更に、本実施形態の脱穀装置10は、扱歯17によって穀稈22を上向きに扱く上扱ぎ式とされている。従って、穀稈搬送機構12は、扱胴13の上端の高さよりも低い位置で穀稈22の茎を挟持するように配置されている。また本実施形態において、穀稈搬送機構12は、扱胴13の軸線方向斜め上方に向けて穀稈を搬送するように構成されている。より具体的には、図1に示すように、フィードチェーン23が後方斜め上方向に沿って配置されている。
従って、扱室16に導入された直後の穀稈は、図2に示すごとく、扱胴13の側面に穂先22aが押し付けられるような姿勢になる。これにより、穂先22aが扱歯17によって扱かれるので、確実に穀稈22から穂の部分を取ることができる。そして、当該穀稈22は、穀稈搬送機構12によって後方斜め上方に搬送されることにより、当該穀稈搬送機構12によって挟持されている茎の部分に位置が上方に移動するので、当該穀稈22の穂先22aは、扱胴13の回転方向下流側に移動する。これにより、穂先22aが、扱胴13の上方に位置するようになる(図6参照)。
前述のように、扱胴13の上方には空間が形成されている。従って、穀稈搬送機構12によって装置後方に搬送された穀稈22の穂先22aは、図6のように、扱胴13の外周から離れることができる。なお、この時点では穀稈22の穂先22aの部分は既に扱歯17によって扱かれた後であるから、当該穂先22aが扱胴13から離れたとしても穀粒の回収率が低下することはない。
そして、このように穂先22aが扱胴13から離れることにより、穀稈22が扱胴13に巻き付くことを防止できるので、扱胴13の回転の際に余分な動力を抑えられ、藁屑等の発生量も低減することができる。
また、この扱室カバー18は、穂切れ処理装置14の上方にも空間を形成するように構成されている。扱胴13の上方の空間と、穂切れ処理装置14の上方の空間と、は連通しているので、扱胴13の回転によって発生した穀粒、穂切れ等は、上記空間に放出される。このように、穀粒、穂切れ等を空間に放出するので、当該穀粒、穂切れ等が穂先22aに再衝突しにくくなり、穀粒の回収率が向上する。
また、従来の脱穀装置は、扱胴の下側に、当該扱胴の形状に沿ったクリンプ網を配置する構成としていた。特許文献1も、このように扱胴の下をクリンプ網で覆った構成を開示している。この構成は、扱胴で発生した穂切れなどを、クリンプ網で受け、クリンプ網と扱歯による揉み解し作用によって単粒化を促進することを狙ったものである。このように、扱胴で発生した穂切れなどクリンプ網でいったん受けとめることにより、選別装置に穂切れが直接落ちないので、選別装置の負荷を低減させることができる。
しかしながら、このように扱胴の下側をクリンプ網で覆うと、クリンプ網と扱胴との間に藁屑等が蓄積して、扱胴の動力消費が大きくなるという課題がある。またクリンプ網が扱胴の形状に沿って配置されるので、穀稈の穂先が扱胴とクリンプ網との間に入り込んだときに、当該穀稈が扱胴の外周に巻き付き易くなり、この点でも扱胴の動力消費が大きくなる。
この点、本実施形態の脱穀装置10において、扱胴13の下方にはクリンプ網を設置せず、当該扱胴13の下方は開放させて選別装置15に直接対面させている。これにより、扱胴13とクリンプ網との間に藁屑等が蓄積することもなく、扱胴13に穀稈が巻き付くことも防止できるので、扱胴13の余分な動力消費を抑えることができる。
なお、扱胴の下方のクリンプ網を省略した構成は、例えば特公1−21930号公報にも記載されている。しかし、特公1−21930号公報に記載の構成は、扱胴で発生した穂切れ等が選別装置に直接投入される構成であり、単粒化の効率は極めて低いと考えられる。本実施形態の脱穀装置10は、扱胴13の下方は開放されているものの、扱胴13で発生した穂切れ等は、選別装置に直接投入されるのではなく、穂切れ処理装置14で処理されたのち選別装置15に投入される。従って、本実施形態の脱穀装置10は、扱胴13の下のクリンプ網を省略しているものの、穂切れ処理装置14によって穂切れの単粒化を効率良く行うことができる。
また本実施形態の脱穀装置10において、扱胴13の上方及び穂切れ処理装置14の上方に形成された空間には、リード弁28が配置されている。各リード弁28は、扱室カバー18の下面形状に沿った形状に形成された板状の部材から構成されている。また、リード弁28は、扱胴13の軸方向で複数設けられている。本実施形態の脱穀装置は、扱室カバー18と、扱胴13及び穂切れ処理装置14と、の間に空間を形成しているので、このように、扱胴13の上方及び穂切れ処理装置14の上方にリード弁28を配置することが可能となっている。
各リード弁28は、扱胴13の軸線方向となす角度を、平面視(図5)で調整可能に構成されている。扱胴13の回転によって穀稈22から外れた穂切れ、穀粒などは、扱室カバー18の下面に沿うようにして飛び、リード弁28によって案内されつつ穂切れ処理装置14に落下する。従って、リード弁28が扱胴13の軸線方向と直交して配置されていると、穂切れ、穀粒などは、平面視(図5)で扱胴13の軸線に直交する方向に飛んで穂切れ処理装置14に導入される。一方、リード弁28が扱胴13の軸線方向に対して斜めになっていると、穂切れ、穀粒などは、平面視(図5)で扱胴13の軸線に斜行する方向に飛んで穂切れ処理装置14に導入される。穂切れや穀粒が扱胴13の軸線に斜行する方向に飛ぶことで、当該穂切れや穀粒は、扱胴13の軸線方向で分散し易くなる。
ここで、扱室16に導入された穀稈22は、装置後方に搬送されるに従って穂の部分が取られていくので、扱胴13の前側端部において発生する穂切れの量は多く、扱胴13の後側端部で発生する穂切れの量は少なくなる。このため、穂切れ処理装置14に投入される穂切れの量は、扱胴13の軸線方向で不均一になりがちである。そこで、穂切れ処理装置14に投入される穂切れの量が軸線方向で均一になるように、リード弁28の角度を調整する。より具体的には、平面視において、リード弁28と、扱胴13の軸線に直交する方向と、が成す角度が、装置前側のリード弁28ほど大きくなるように調整する。これにより、扱胴13の前側で発生した穂切れほど、当該扱胴13の軸線方向で分散し易くなる。これにより、穂切れ処理装置14に対して供給する穂切れの量を、扱胴13の軸線方向で均一化することができる。このように、リード弁28を調整することによって、穂切れ処理装置14に対して供給する穂切れの量を軸線方向で均一化することができるので、穂切れ処理装置14の処理効率が向上する。
また、図1に示すように、扱室カバー18は、その前側端部近傍において、装置前方に向かうに従って扱胴13の半径方向外側に向けて広がるように形成された拡大部18aを有している。また、扱室カバー18の前側端部は、扱胴13の半径方向で穀稈供給板25の後側端部近傍の外側に位置するように配置されている。
穀稈供給板25は、穀稈22の穂先部分を案内して、当該穀稈22を適切な姿勢で扱室16に導入するための案内部材である。図1に示すように、穀稈供給板25は、その大部分が扱室16の前側端部外側に配置されている。図1、図7及び図8に示すように、穀稈供給板25は湾曲して形成されており、その上面が穀稈導入口21までなめらかに接続されるように構成されている。この構成で、穀稈搬送機構12によって穀稈22の茎部分を挟持して搬送することにより、その穂先22aの部分は穀稈供給板25によって案内され、穀稈22全体が適切な姿勢で扱室16内に導入できるようになっている。
穀稈搬送機構12によって搬送される穀稈は、扱室カバー18と穀稈供給板25との間の空間を通って、穀稈22が穀稈導入口21まで案内されるようになっている。前述のように、扱室カバー18の前側端部を、扱胴13の半径方向外側に向けて広げて形成しているので、穀稈供給板25と扱室カバー18との間に穀稈が入り易くなっている。これにより、穀稈22を穀稈導入口21までスムーズに案内することができる。
ところで仮に、扱室16に投入された穀稈22が、扱歯17に対して扱胴13の軸線方向から近付いていくと、穀稈22が扱歯17に衝突したときに前方に向けて押し戻される形となるので、穀稈22の供給が安定しなかったり、ケーシング11の外部に穀粒が飛散したりする場合がある。そこで本実施形態においては、図1に示すように、穀稈供給板25の後端部は、前側の1つ目の扱歯17の先端よりも扱胴13の半径方向外側に位置しており、かつ、前記1つ目の扱歯17の先端よりも扱胴13の軸線方向で後寄りの位置まで形成されている。また扱室カバー18は、前記拡大部18aを有しているので、その前側端部から後に向かうに従って扱胴13に近づくように形成されている。
これにより、穀稈供給板25と扱室カバー18の間を通って穀稈導入口21まで案内された穀稈22は、扱歯17に対して半径方向外側から近づくようにして扱室16内に導入されるので、扱歯17によって押し戻されることがない。従って、穀稈22の供給を安定化することができる。
また、扱室カバー18と穀稈供給板25との間には、膜状に形成された飛散防止ゴム26を、穀稈導入口21を塞ぐように配置して、扱室16内で脱粒された穀粒が穀稈導入口21から外に飛び出さないように構成している。なお、飛散防止ゴム26はその上端部を扱室カバー18に固定し、その下端部は自由端としているので、穀稈22が扱室16に導入される際にはこれを押し退けることができるようになっている。
以上で説明したように、本実施形態の脱穀装置10は、扱胴13と、穂切れ処理装置14と、扱室カバー18と、を備える。扱胴13は、扱室16内で回転することで穀稈22を脱穀する。穂切れ処理装置14は、扱胴13で穀稈22を脱穀する際に発生した穂切れ等を処理するために、穂切れの落下位置に配置される。扱室カバー18は、扱胴13の上方と、穂切れ処理装置14の上方と、を少なくとも覆う。また、扱胴13は、当該扱胴13の外周面において外側に向けて突出する扱歯17を複数有している。扱歯17は、扱胴13の軸方向に平行な平面に沿って扁平に形成され、かつ当該軸方向に沿って複数並んでいる。また、前記軸方向で見たときに、扱歯17は、当該扱歯17の先端が扱胴13の回転方向下流側を向くように配置されている。穂切れ処理装置14は、扱胴13の軸線と平行な軸線を中心に回転する穂切れ処理胴40と、穂切れ処理胴40の下方に配置された受網41と、を備える。そして、前記軸方向と直交する平面で切断したときの断面において、扱室カバー18は、扱胴13の回転方向下流側に向かうに従って、当該扱胴13の外周から徐々に離れていくように形成されることで、扱胴13の上方及び穂切れ処理装置14の上方に空間を形成している。
上記のように、扱胴13の上方に空間を形成することで、扱胴13の外周から穀稈22が離れるので、穀稈22が扱胴13に巻き付いてしまうことを防止し、扱胴13の余分な動力消費を抑えることができる。また、脱穀によって発生した被処理物(脱粒した穀粒、穂切れ等)は、上記空間に放出されることになるので、当該被処理物が穀稈22に再衝突しにくくなり、脱穀の効率が低下することを防止できる。脱穀によって発生した穂切れ等は、落下位置に配置された穂切れ処理装置14に導入されて処理される。
また本実施形態の脱穀装置10は、扱室16の内部で、扱胴13の下方が開放されている。
このように扱胴13の下方を開放することにより、穀稈22が扱胴13に巻き付きにくくなるので、穀稈22との摩擦による余分な動力消費を抑えることができる。
また本実施形態の脱穀装置10は、前記扱室16に導入した状態の穀稈22を、扱胴13の軸線方向斜め上向きに搬送する穀稈搬送機構12を備えている。
これにより、穀稈が扱室16内を搬送するに従って、穂先22aが扱胴13から離れていくので、扱胴13に穀稈22が巻き付きにくくなり動力低減を実現できる。
また本実施形態の脱穀装置10において、扱室16の軸方向で一側の端部に穀稈導入口21が設けられる。扱室カバー18は、穀稈導入口21側の端部に近づくに従って扱胴13の半径方向外側に拡がるように形成された、拡大部18aを有している。
これにより、穀稈導入口21に投入された穀稈22の穂先22aは、扱歯17に対して扱胴13の半径方向外側から近づくようにして供給される。これにより、穂先22aが扱歯17に対して扱胴13の軸方向から供給される場合と比べて、扱歯17に押し戻されにくくなり、穀稈の供給が安定する。
また本実施形態の脱穀装置10においては、扱胴13の上方及び穂切れ処理装置14の上方に形成された空間に、扱胴13の軸線方向に対する角度を調整可能な板状のリード弁28を設けている。
これにより、扱胴13の軸方向で穂切れの分布を調整できるので、穂切れ処理装置14に投入される穂切れの量を軸方向で均一化することができる。これにより、穂切れ処理装置14の効率が上がり、処理流量を向上させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
本発明の脱穀装置は、据え置きの脱穀装置、ハーベスタ内蔵の脱穀装置、コンバイン内蔵の脱穀装置など、様々な脱穀装置に適用することができる。
扱胴13は、装置前側の径が小さく、装置後方の径が大きくなるように径が連続的に変化する円錐台形に形成されても良い。この場合、扱胴13の装置前側においては、当該扱胴13と扱室カバー18との間にスペースを十分に確保できるので、穀稈の取り込み性を向上させることができる。
10 脱穀装置
12 穀稈搬送機構
13 扱胴
14 穂切れ処理装置(処理装置)
15 選別装置
16 扱室
17 扱歯
18 扱室カバー
21 穀稈導入口(導入口)
28 リード弁
40 穂切れ処理胴(処理胴)
41 受網

Claims (5)

  1. 扱室内で回転することで穀稈を脱穀する扱胴と、
    前記扱胴で穀稈を脱穀する際に発生した被処理物を処理するために、前記被処理物の落下位置に配置される処理装置と、
    前記扱胴の上方と、前記処理装置の上方と、を少なくとも覆う扱室カバーと、
    前記扱室に開口するエア吸入口と、
    を備え、
    前記扱胴は、当該扱胴の外周面において外側に向けて突出する扱歯を複数有し、
    前記扱歯は、前記扱胴の軸方向に平行な平面に沿って扁平に形成され、かつ当該軸方向に沿って複数並んでおり、前記軸方向で見たときに、当該扱歯の先端が前記扱胴の回転方向下流側を向くように配置され
    前記処理装置は、前記扱胴の軸線と平行な軸線を中心に回転する処理胴と、前記処理胴の下方に配置された受網と、を備え、
    前記軸方向と直交する平面で切断したときの断面において、前記扱室カバーは、前記扱胴の回転方向下流側に向かうに従って、当該扱胴の外周から徐々に離れていくように形成されることで、前記扱胴の上方及び前記処理装置の上方に空間を形成していることを特徴とする脱穀装置。
  2. 請求項1に記載の脱穀装置であって、
    前記扱室の内部で、前記扱胴の下方が開放されていることを特徴とする脱穀装置。
  3. 請求項1又は2に記載の脱穀装置であって、
    前記扱室に導入した状態の穀稈を、前記扱胴の軸線方向斜め上向きに搬送する穀稈搬送機構を備えることを特徴とする脱穀装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の脱穀装置であって、
    前記扱室の軸方向で一側の端部に前記穀稈の導入口が設けられ、
    前記扱室カバーは、前記導入口側の端部に近づくに従って前記扱胴の半径方向外側に拡がるように形成された拡大部を有していることを特徴とする脱穀装置。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の脱穀装置であって、
    前記扱室カバーと、前記扱胴の上方及び前記処理装置の上方に形成された空間に、前記扱胴の軸線方向に対する角度を調整可能な板状のリード弁を備えることを特徴とする脱穀装置。
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