JP2014023492A - 脱穀装置 - Google Patents

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章博 中畠
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Abstract

【課題】扱胴の回転により発生する風の向きを制御して、選別装置による被選別物の搬送をスムーズに行うことができる脱穀装置を提供する。
【解決手段】脱穀装置は、扱胴16と、複数の扱歯22と、選別装置と、風向調整部材76と、を備えている。扱胴16は、軸線17回りに回転する。扱歯22は、扱胴16の軸線17と略平行な扁平状に形成されるとともに、先端に向けて細くなるように形成され、扱胴16の周囲に設けられる。選別装置は揺動選別部37を備える。当該揺動選別部37は、扱胴16の下方に配置され、扱胴16の軸線17と略平行な方向に被処理物を搬送しつつ選別する。風向調整部材76は、扱胴16と揺動選別部37の間において、扱胴16の回転方向上流側、及び揺動選別部37の搬送方向下流側をそれぞれ向くように斜めに配置された風向調整面77を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、脱穀装置に関する。より詳細には、扁平状の扱歯を備えた扱胴の回転によって発生する風に起因した弊害を解消するための構成に関する。
特許文献1は、先端に向かって広がるようにしたV型溝が形成された脱穀板を、扱胴の外周に設けた自脱型コンバインを開示している。特許文献1の自脱型コンバインは、V型溝に穀稈を挟み込んで当該穀稈を扱くことにより穀粒を取り外す構成である。特許文献1は、これにより、脱穀に際して発生する穂切れ及び藁屑等の排塵が少なくなり、脱穀物に対する選別の負荷を低減できるとともに、各穀稈を確実に脱穀できるとしている。
また、特許文献1は、回転する扱胴の外周に板状の脱穀板を複数枚を設けたことにより、その回転に伴って強い風が発生することになるから、扱胴内からの脱穀物の排出部等に詰まりが発生する頻度を確実に低減でき、かつ、前記風を、選別に際しての唐箕風として利用できるとしている。
特開2002−112614号公報
特許文献1に記載の自脱型コンバインは、扱胴の回転軸(車体左右方向)が、選別装置による被選別物の搬送方向(車体後方向き)と直交するように配置されている。このレイアウトにおいては、扱胴の回転により、選別装置による被選別物の搬送方向と平行な風が発生するので、この風を唐箕風として利用できる。
ところが、一般的な脱穀装置において、扱胴の回転軸は、選別装置の搬送方向と平行に配置されることが多い。このレイアウトにおいて、扱胴の回転によって発生する風は、選別装置による被選別物の搬送方向と直交する方向に流れる。このため、扱胴の回転により発生する風を唐箕風として利用できないだけでなく、当該風によって選別装置による搬送が阻害されてしまうという問題がある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、扱胴の回転により発生する風の向きを制御して、選別装置による被選別物の搬送をスムーズに行うことができる脱穀装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の脱穀装置が提供される。即ち、この脱穀装置は、扱胴と、複数の扱歯と、処理装置と、選別装置と、風向調整部材と、を備える。前記扱胴は、軸線回りに回転する。前記扱歯は、前記扱胴の軸線と略平行な扁平状に形成されるとともに、先端に向けて細くなるように形成され、前記扱胴の周囲に設けられる。前記処理装置は、前記扱胴と平行に配置された処理胴を有し、前記扱胴で発生した被処理物が投入される。前記選別装置は、前記扱胴及び前記処理装置の下方に配置され、前記処理装置で発生した被選別物を、前記扱胴の軸線と略平行な方向に搬送しつつ選別する。前記風向調整部材は、前記扱胴と前記選別装置の間において、前記扱胴の回転方向上流側、及び前記選別装置の搬送方向下流側をそれぞれ向くように斜めに配置された風向調整面を有する。
扱胴の回転によって発生した風は、斜めに配置された風向調整面に当たることにより、選別装置の搬送方向下流側に向けて流れるように風向きが変わる。これにより、選別装置による被選別物の搬送が、風によって阻害されることがなくなるので、当該選別装置による搬送をスムーズに行うことができる。
上記の脱穀装置は、前記扱胴、前記処理装置、及び前記選別装置を収容する本体を備え、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記選別装置は、前記扱胴に対向して配置された揺動選別部を備える。前記風向調整部材は、前記扱胴の下方、かつ前記揺動選別部の上方において、前記本体に支持されている。
このように、風向調整部材を本体に支持させるので、扱胴や揺動選別部に風向調整部材を支持させる必要がない。従って、風向調整部材を設けたとしても、扱胴の回転や揺動選別部の揺動が阻害されることはない。また、上記のように風向調整部材を固定的に設けることで、当該風向調整部材を比較的大きく構成することが可能となり、風向調整面に風が当たり易くなる。
上記の脱穀装置は、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記揺動選別部の上面には、前記選別装置の搬送方向に対して斜めに配置された被選別物案内部材が配置されている。そして、平面視で、前記風向調整面の傾きと、前記被選別物案内部材の傾きと、が略一致している。
被選別物案内部材を揺動選別部の上面に設けることにより、被選別物を分散させることができるので、揺動選別部による選別効率を向上させることができる。そして、被選別物案内部材と風向調整面の傾きを一致させることにより、風向調整面に当たった風を、被選別物案内部材に沿って流すことができる。これにより、風をよりスムーズに流すことができる。
上記の脱穀装置においては、前記扱胴の軸線方向から見たときに、前記風向調整部材の上端は、前記扱歯の先端の回転軌跡に沿って形成されていることが好ましい。
これにより、回転する扱歯に風調整部材が干渉することを避けつつ、当該扱歯と風調整部材の間の隙間を小さくすることができる。これにより、扱胴の回転によって発生した風を、風向調整面に対してより確実に当てることができる。
本発明の一実施形態に係る脱穀装置の全体的な構成を示す側面図。 脱穀装置の内部を示す側面断面図。 脱穀装置の正面断面図。 脱穀装置の平面断面図。 扱歯の斜視図。 選別装置の構成を示す側面断面図。 風向調整部材を主に示す分解斜視図。 風向調整部材を主に示す平面断面図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1に示すように、本実施形態に係る脱穀装置1は、本体10と、本体10の側部に設けられた穀稈搬送機構11を備えている。
図3に示すように、穀稈搬送機構11は、穀稈搬送チェーン12と、押圧部材13を備えている。穀稈搬送チェーン12は、図1に示すように、無端環状に構成され、スプロケットの回転によって循環駆動されるように構成されている。押圧部材13は、図3に示すように、穀稈搬送チェーン12の上面に対して押圧されるように構成されている。
穀稈14は、その根元部分を、穀稈搬送チェーン12の上面と押圧部材13との間に挟み込まれて保持される(図3参照)。この状態で穀稈搬送チェーン12を循環駆動することにより、穀稈搬送機構11は、穀稈14を装置正面側から装置後方に向けて搬送する。なお以下の説明で、穀稈搬送機構11によって穀稈14が搬送される方向を、単に穀稈搬送方向と呼ぶ。
本体10の内部には、扱室15と、選別装置36と、排藁処理部21と、が主に配置されている。
扱室15は、穀稈14の脱穀を行うための空間である。図1及び図2に示すように、本体10の正面側(図1及び図2の左側)には、扱室15の内部へ穀稈14の穂先14aを導入するための穀稈投入部25が形成されている。穀稈搬送機構11によって搬送される穀稈14の穂先14aは、穀稈投入部25を介して、扱室15の内部に導入される。扱室15内には、扱胴16と、穂切れ処理装置29と、が配置されている。
図3、図4、図7等に示すように、本体10は、本体フレーム75を有している。この本体フレーム75は、本体10の構造体の一部を構成しており、金属製のフレームからなる。図7に示すように、本体フレーム75は、扱胴16を回転可能に軸支するように構成されている。
扱胴16は、その軸線17が脱穀装置1の前後方向(図2の左右方向)と平行になるように配置された筒状の構成であり、その周囲には後述の扱歯22が設けられている。この扱胴16は、軸線17回りに回転駆動される。図4に示すように、穀稈搬送チェーン12は、平面視で扱胴16の軸線17と略平行に配設されている。これにより、穀稈搬送機構11は、扱胴16の軸線17に沿うように穀稈14を搬送する。このとき、回転する扱胴16の扱歯22によって、搬送される穀稈14から穂先14aの部分が取り外される。このとき取り外された穂先14aの部分を、「穂切れ」と称する。
また、本体10は、扱室カバー60を備えている。扱室カバー60は、扱胴16及び穂切れ処理装置29の上方を覆っている。扱室カバー60は、扱室15の内部に露出し、扱室15の天井部分の一部を構成する下向きの天井面61を有している。この天井面61は、扱胴16の外周面に対向している。なお、この扱室カバー60は、図3に示す支持軸63を中心として、上方に回動させることができるように構成されている。扱室カバー60を上方に回動させることで、扱胴16の上部を開放し、メンテナンス等を行うことができる。
穀稈14のうち、扱胴16の回転によって穂先14aの部分が取り外された残りの部分を、「排藁」と呼ぶ。排藁は、穀稈搬送機構11の搬送方向下流側端部において、排藁搬送機構18(図1及び図4)に受け渡される。
この排藁搬送機構18は、図4に示すように、排藁搬送チェーン19と、係止搬送ベルト20と、を並列して設けた構成である。排藁搬送チェーン19は、無端環状のチェーンとして構成され、循環駆動されることにより、その下面で排藁の根元部分を搬送するように構成されている。係止搬送ベルト20は、一定間隔でタイン(図略)が配置された無端環状ベルトであり、当該係止搬送ベルト20を循環駆動することにより、穀稈の穂先部分をタインによって係止しつつ搬送する構成である。
図1に示すように、排藁搬送機構18の下方には、排藁処理部21が配置されている。この排藁処理部21は、排藁を細かく切断するための排藁カッター、切断された排藁を機外に排出するための拡散装置などを備えている。排藁搬送機構18によって搬送される排藁は、排藁処理部21に順次投入され、細かく裁断された後、圃場に均一に放出される。
次に、穀稈14を脱穀するための構成について詳しく説明する。
扱胴16は、金属板にて略八角形柱状の中空状筒体として構成されており、その軸線17が装置前後方向(図2の左右方向)に沿って略水平に配置されている。扱胴16の外周には、複数の扱歯22が外向きに突出するように設けられている。
図2等に示すように、扱歯22は、扱胴16の軸線17と平行な方向に並んで複数設けられている。図5に示すように、各扱歯22は、当該扱歯22同士が並ぶ方向に対して平行な平面を構成するように、扁平な(平板状の)形状に形成されている。また図5に示すように、扱歯22の先端部は、先端に向かって幅が狭まる略V字状に構成されている。従って、隣接する扱歯22同士の間は、先端に向かって幅が広がるV型溝23が形成されている。また、V型溝23の奥には、丸型(又は多角形)の抜き孔24が、前記V型溝23に連なって形成されている。
本実施形態の扱胴16は、上扱ぎ式に回転するように構成されている。即ち、図3に示すように、穀稈14は上方に向けて扱かれ、当該穀稈14の穂先14aは、扱胴16の上方を通過するように構成されている。従って、穀稈14の穂先は、扱歯22と、扱室カバー60の下面(天井面61)と、の間を通過する。図3に示すように、扱胴16の軸線17方向で見たときに、天井面61の一部が、扱歯22の先端の回転軌跡に沿って円弧状に形成されている。また、天井面61は、扱歯22の先端の回転軌跡に接近させて配置されている。
穀稈搬送機構11によって搬送される穀稈14の穂先14aは、天井面61と扱歯22の間の狭い隙間を通ることになる。このとき、穂先14aは、天井面61に押されるようにして、扱歯22同士の間の部分(V型溝23及び抜き孔24)に嵌まりこむ。この状態で扱胴16が回転することにより、穀稈14が穂先14aに向けて扱かれ、当該穀稈14から穂先14aの部分が取られて穂切れとなる。
次に、扱胴16の回転によって穀稈14から取り外された穂先(穂切れ)の処理について詳しく説明する。なお、扱室15内においては、扱胴16の回転によって、穂切れの他にも、穀粒や藁屑等が発生する。これらの混合物のことを、以下、被処理物と称する。
扱胴16の回転により発生した被処理物は、当該扱胴16の回転により、扱胴16の回転方向下流側に向けて放出される。図3に示すように、被処理物の落下位置には、穂切れ処理装置29が配置されている。穂切れ処理装置29は、図3及び図4に示すように、処理胴30と、受網31を備えている。
処理胴30は、略四角筒状に形成されるとともに、その軸線32を回転軸として回転駆動されるように構成されている。処理胴30の軸線32は、扱胴16の軸線17と略平行になるように配置されている。なお本実施形態では、図3に矢印で示すように、扱胴16と処理胴30は、同じ方向に回転駆動される。この処理胴30は、外向きに突出する複数の処理歯33を有している。図4に示すように、複数の処理歯33は、処理胴30の軸線32と平行な方向に沿って並んで配置されている。
受網31は、処理胴30の下半分を覆うように設けられている。図3に示すように、受網31は、処理胴30の軸線32方向で見たときに、回転する処理歯33の先端の軌跡に沿って形成されている。
この構成で、扱胴16で発生した被処理物は、穂切れ処理装置29に導入される。この被処理物は、回転する処理歯33と、受網31と、の間で揉み解し作用を受け、単粒化(穀粒が取り外されること)が促進される。脱粒された穀粒は、受網31を通って、下方に落下する。また、受網31の終端には、切歯49が形成されている。この切歯49は、処理胴30の軸線方向に並んで複数形成されている。そして、処理胴30が回転することにより、切歯49同士の間を、処理歯33が通過するように構成されている。これにより、穂切れ処理装置29に投入された藁屑等が細かく裁断される。細かく裁断された藁屑は、受網31を通って下方に落下する。受網31から落下する落下物(穀粒、藁屑、穂切れなどの混合物)を、以下の説明では被選別物と称する。受網31から落下した被選別物は、選別装置36に投入される。
なお、穂切れ処理装置29等で発生した細かい粉塵などを吸引して機外に排出するための吸引ファン(排出装置)51(図6)が、穀稈搬送方向で穂切れ処理装置29の下流側に隣接して設けられている。
次に、選別装置36について、図6を参照して説明する。
選別装置36は、扱胴16及び穂切れ処理装置29の下方に配置されている。選別装置36は、図6に示すように、揺動選別部37と、風選別部38とを備えている。
揺動選別部37は、穂切れ処理装置29(及び扱胴16)のすぐ下方に配置されている。この揺動選別部37は、フィードパン35及びチャフシーブ39を備えている。また、揺動選別部37は、フィードパン35及びチャフシーブ39を、扱胴16の軸線と平行な方向(装置前後方向)に揺動させる図略の揺動駆動機構を備えている。
フィードパン35は、穀稈搬送方向でチャフシーブ39よりも上流側に配置されており、かつ、チャフシーブ39よりも若干高い位置に配置されている。フィードパン35は略水平に配置された平板状の部材であり、その上面が扱胴16の下面に対向して配置されている。また、フィードパン35は、穀稈搬送方向の下流側(図6の右側、装置後方)が低くなるように、水平面に対して若干傾いて配置されている。
穂切れ処理装置29からの被選別物は、フィードパン35又はチャフシーブ39の上に落下する。フィードパン35の上に落ちた被選別物は、当該フィードパン35が揺動駆動されることにより、当該フィードパン35の傾きによって穀稈搬送方向の下流側(装置後方)に向けて搬送され、当該フィードパン35の下流側端部からチャフシーブ39の上に落下する。
本実施形態において、フィードパン35の上面には、図7に示すリード板(被選別物案内部材)52が設けられている。このリード板52は板状の部材であり、フィードパン35の上面から上方に向けて突出するように設けられている。また、このリード板52は、装置前後方向に対して斜めになるように配置されている。なお、本実施形態では、複数のリード板52を、互いに平行となるように並べてフィードパン35の上面に設けている。また、リード板52は、フィードパン35に対して固定的に設けられており、フィードパン35と一体的に揺動する。
図3及び図7に示すように、本実施形態の穂切れ処理装置29で発生した被選別物は、フィードパン35の右端に落下する。フィードパン35の上に落下した被処理物は、当該フィードパン35の揺動によって装置後方に向けて搬送されるが、このとき、斜めに配置されたリード板52で案内されることにより、装置前後方向に対して斜めとなるように移動する。この結果、図7に示すように、フィードパン35の右端に供給された被選別物を、装置左右方向に分散させることができる。これにより、フィードパン35に落下した被選別物を、左右に分散させてチャフシーブ39に供給できるので、チャフシーブ39による選別効率を高めることができる。
チャフシーブ39は、装置の略左右方向に横架された複数のチャフフィン40を、装置前後方向に複数並べて配置したものである。複数のチャフフィン40は、互いに適宜の間隔を空けて配置されている。
チャフシーブ39を前後に揺動させることで、当該チャフシーブ39上の被選別物のうち、穀粒等の重くて小さい被選別物はチャフフィン40の間を通って下に落ちる。一方、藁屑などの軽くて大きい被選別物はチャフフィン40に引っ掛かって残る。このように、チャフシーブによって被選別物の粗選別を行うことができる。また、各チャフフィン40は、その上面が、斜め前方側を向くようにして配置されている。これにより、チャフフィン40に引っ掛かった藁屑などは、チャフシーブ39を装置前後方向に揺動させることにより、装置後方(図6の右側)に向けて搬送されていく。
以上のように、揺動選別部37は、被選別物を、装置後方に向けて搬送しつつ選別する構成である。揺動選別部37における被選別物の搬送方向(装置後方向き)を、以下の説明では単に選別搬送方向と呼ぶ。なお、本実施形態の脱穀装置1において、揺動選別部37による選別搬送方向は、扱胴16の軸線17と略平行な方向となっている。
次に風選別部38について説明する。この風選別部38は、唐箕ファン41と、グレンシーブ42と、を備えている。風選別部38は、揺動選別部37の下方に配置されている。
グレンシーブ42は網目状のプレス、又はクリンプ網として構成されており、チャフシーブ39の下方に配置される。またグレンシーブ42の下方には、スクリューコンベアとして構成された一番コンベア43が配置されている。前記チャフシーブ39の粗選別により、当該チャフシーブ39から落下した重くて小さい被選別物(穀粒等)は、グレンシーブ42の上に落下する。
唐箕ファン41は、穀稈搬送方向で下流向きの選別風を発生させ、当該選別風をグレンシーブ42に対して下側から当てるように構成されている。
以上の構成で、グレンシーブ42上に落下した被選別物に対して、唐箕ファン41が生起する選別風が当てられる。そして、この選別風にかかわらず略垂直に落下する比重の重い物、即ち穀粒は一番物と呼ばれる。一番物は一番コンベア43に導入され、それ以外の比重の軽いものは穀稈搬送方向下流側に向けて吹き飛ばされる。
一番コンベア43に導入された一番物(穀粒)は、当該一番コンベア43によって搬送され、例えば図略のグレンタンクに貯蔵される。以上により、被選別物から穀粒を選別して取り出すことができる。
チャフシーブ39及びグレンシーブ42の下流側端部下方には、スクリューコンベアとして構成された二番コンベア44が配置されている。
チャフシーブ39の上に残った穂切れ、藁屑等は、当該チャフシーブ39の往復揺動により穀稈搬送方向の下流側に向けて搬送され、二番コンベア44に落下する。また、グレンシーブ42に落下した被処理物のうち、唐箕ファン41の選別風により吹き飛ばされた穂切れ、藁屑等も、二番コンベア44に落下する。風選別部38は、二番コンベア44に落下する被選別物に対して搬送方向下流側に向けて上向きの風を当てる送風ファン45を有している。
二番コンベア44に落下する被選別物のうち、穀粒の付いた穂切れ等は比較的重いので、送風ファン45の風にもかかわらず落下して二番コンベア44に導入される。一方、穀粒の付いていない藁屑等は、送風ファン45の風によって吹き飛ばされ、吸引ファン51によって装置の外に排出される。
穀粒の付いた穂切れ等は、再処理を施して穀粒を取り出す余地があるので、回収する価値のあるものである。このように再処理の対象とするものを、二番物と称する。風選別部38で選別されて二番コンベア44に導入された二番物は、当該二番コンベア44によって搬送され、図略の二番還元コンベアに供給される。この二番還元コンベアは、二番物を、穂切れ処理装置29に戻すように構成されている。以上の構成により、選別装置36で選別された二番物を、穂切れ処理装置29によって再処理することができる。
次に、本実施形態の特徴的な構成について説明する。
既に説明したように本実施形態の脱穀装置1が備える扱胴16は、軸線17と平行な扁平状に形成された扱歯22を、周囲から突出させて多数設けた構成である。このため、扱胴16が軸線17まわりで回転することにより、当該扱胴16の周囲に強力な風が発生する。なお、図3に示すように、本実施形態では、装置正面側から見たときに扱胴16が左まわり(反時計まわり)となるように扱胴16を回転駆動している。従って、扱胴16の下方では、図3に示すように、装置左向きの風が発生する。扱胴16の下方において風が発生する方向(本実施形態では装置左向き)を、単に風発生方向と呼ぶ。
扱胴16の下方には揺動選別部37が配置されているので、当該揺動選別部37のすぐ上方において、装置左向きの風が流れることになる。一方で、前述のように、本実施形態の揺動選別部37による被選別物の搬送方向(選別搬送方向)は、装置後方向きとなっている。つまり、このように構成された脱穀装置1では、扱胴16の回転によって発生する風の向き(風発生方向)と、揺動選別部37の選別搬送方向が直交している。このため、従来の脱穀装置では、揺動選別部37による被選別物の搬送が、扱胴16の回転よって発生した風によって阻害されてしまうという問題があった。
そこで本実施形態の脱穀装置1は、扱胴16と揺動選別部37の間に、風向調整部材76を設けたものである。
図7に示すように、本実施形態の風向調整部材76は板状の部材であり、その一側の面が風向調整面77となっている。図7及び図8に示すように、風向調整部材76は、その風向調整面77を、風発生方向上流側(装置右側)と、選別搬送方向下流側(装置後側)に向けるように斜めに配置されている。なお、風は扱胴16の回転によって発生するので、「風発生方向上流側」は、「扱胴16の回転方向上流側」と言いかえることもできる。本実施形態の扱胴16は正面視で左回りに回転駆動されるので、当該扱胴16の下方においては、装置右側が扱胴16の回転方向上流側となる。
また本実施形態では、図8に示すように、風向調整部材76を、平面視で、装置前後方向及び装置左右方向に対して約45度となるように配置している。なお、本実施形態では、図7に示すように、複数(具体的には2つ)の風向調整部材76を、その風向調整面77が互いに略平行となるように配置している。
扱胴16の回転によって発生した装置左向きの風は、風向調整部材76の風向調整面77に当たることにより、当該風向調整面77に沿うようにして流れ、選別搬送方向で下流側向きとなるように斜めに方向を変える(図7及び図8に太線の点線で示す)。このように、扱胴16の回転によって発生した風の向きを、選別搬送方向で下流側向きに変えることができる。これによれば、揺動選別部37による被選別物の搬送が風によって阻害されることが無いので、揺動選別部37による被選別物の搬送をスムーズに行うことができる。
図3等に示すように、本実施形態では、扱胴16の軸線17方向で見たときに、風向調整部材76の上端面を、扱歯22の先端の回転軌跡に沿って略円弧状に切り欠いた形状としている。このように切り欠きを形成することにより、風向調整部材76の上端が、回転する扱歯22に干渉することを避けている。更に、当該切り欠きを、扱歯22の先端の回転軌跡に沿った形状としているので、風向調整部材76の上端面と、回転する扱歯22と、の間の隙間を小さくできる。これにより、扱胴16の回転によって発生した風を、風向調整部材76に確実に当てることができる。
図7に示すように、本実施形態の風向調整部材76は鉛直方向に対して若干斜めに配置されており、これによって風向調整面77が若干下向きとなっている。扱胴16の回転によって発生した風は、風向調整面77に当たることにより、若干下向きに流れを変える。これにより、風向調整部材76で方向を変えた風は、揺動選別部37の上面に軽く吹き付けられるので、当該風を揺動選別部37の上面に沿って流すことができる。
図7に示すように、本実施形態では、風向調整部材76を、フィードパン35の上方に配置している。前述のように、フィードパン35の上面にはリード板52が設けられている。本実施形態において、リード板52は、その一側の面が、風発生方向上流側(装置右側)及び揺動搬送方向下流側(装置後方)を向くように配置されている。また、本実施形態では、リード板52を、平面視で、装置前後方向及び装置左右方向に対して約45度となるように配置している。つまり、本実施形態では、平面視で、風向調整部材76の風向調整面77の傾きと、リード板52の傾きと、が略一致するように構成している。特に、本実施形態では、風向調整部材76を、複数のリード板52のうちの1つと、平面視で重なるように配置している。
このように、風向調整部材76とリード板52の傾きを略一致させて配置することで、風向調整部材76の風向調整面77に当たって方向を変えた風を、フィードパン35の上のリード板52に沿ってスムーズに流すことができる(リード板52に沿って風が流れる様子を、図7に示す)。これにより、フィードパン35による被選別物の搬送をスムーズに行うことができる。
なお、上記のように本実施形態では、風発生方向の上流側(装置右側)及び揺動搬送方向の下流側(装置後方)を向くように、リード板52を斜めに配置している。従って、このリード板52を大きく形成すれば、当該リード板52を風向調整部材として機能させることもできる。
しかし、リード板52はフィードパン35の上に固定されており、当該フィードパン35と一体的に揺動する。仮にリード板52が大き過ぎた場合、フィードパン35の揺動駆動に支障が出るので、フィードパン35の揺動駆動に支障が無いようにリード板52のサイズや重量を考慮する必要がある。このため、リード板52を大きくするには限界があり、当該リード板52によって十分な面積の風向調整面を確保することは難しい。以上のような理由により、フィードパン35の上のリード板52を風向調整部材として機能させることは現実的ではない。
この点、本実施形態の風向調整部材76は、リード板52とは別に設けられている。そして、図7及び図8等に示すように、本実施形態の風向調整部材76は、脱穀装置1の本体フレーム75に支持されている。このように、風向調整部材76を本体フレーム75に支持させているので、当該風向調整部材76は、揺動するフィードパン35から独立している。従って、風向調整部材76を大きく形成したとしても、フィードパン35の揺動駆動に支障はない。従って、本実施形態の構成によれば、十分に大きな面積の風向調整面77を有するように風向調整部材76を形成できる。これにより、扱胴16の回転によって発生する装置左向きの風を、確実に風向調整面77に当てることができる。
以上で説明したように、本実施形態の脱穀装置1は、扱胴16と、複数の扱歯22と、穂切れ処理装置29と、選別装置36と、風向調整部材76と、を備えている。扱胴16は、軸線17回りに回転する。扱歯22は、扱胴16の軸線17と略平行な扁平状に形成されるとともに、先端に向けて細くなるように形成され、扱胴16の周囲に設けられる。穂切れ処理装置29は、扱胴16と平行に配置された処理胴30を有し、扱胴16で発生した被処理物が投入される。選別装置36は揺動選別部37を備える。当該揺動選別部37は、扱胴16及び穂切れ処理装置29の下方に配置され、穂切れ処理装置29で発生した被選別物を、扱胴16の軸線17と略平行な方向に搬送しつつ選別する。風向調整部材76は、扱胴16と揺動選別部37の間において、扱胴16の回転方向上流側、及び揺動選別部37の搬送方向下流側をそれぞれ向くように斜めに配置された風向調整面77を有する。
扱胴16の回転によって発生した風は、斜めに配置された風向調整面77に当たることにより、揺動選別部37による選別搬送方向の下流側に向けて流れるように風向きが変わる。これにより、揺動選別部37による被選別物の搬送が、風によって阻害されることがなくなるので、当該揺動選別部37による搬送をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態の脱穀装置1は、扱胴16、穂切れ処理装置29、及び選別装置36を収容する本体10を備えている。風向調整部材76は、扱胴16の下方、かつ揺動選別部37の上方において、本体フレーム75に支持されている。
このように、風向調整部材76を本体10に支持させるので、扱胴16や揺動選別部37に風向調整部材76を支持させる必要がない。従って、風向調整部材76を設けたとしても、扱胴16の回転や揺動選別部37の揺動が阻害されることはない。また、上記のように風向調整部材76を固定的に設けることで、当該風向調整部材76を比較的大きく構成することが可能となり、風向調整面77に風が当たり易くなる。
また、本実施形態の脱穀装置1は、以下のように構成されている。即ち、揺動選別部37が備えるフィードパン35の上面には、選別搬送方向に対して斜めに配置されたリード板52が配置されている。そして、平面視で、風向調整面77の傾きと、リード板52の傾きと、を略一致させている。
リード板52をフィードパン35の上面に設けることにより、被処理物を分散させることができるので、揺動選別部37による選別効率を向上させることができる。そして、リード板52と風向調整面77の傾きを一致させることにより、風向調整面77に当たった風を、リード板52に沿って流すことができる。これにより、風をよりスムーズに流すことができる。
また、本実施形態の脱穀装置1において、扱胴16の軸線17方向から見たときに、風向調整部材76の上端は、扱歯22の先端の回転軌跡に沿って形成されている。
これにより、回転する扱歯22に風向調整部材76が干渉することを避けつつ、当該扱歯22と風向調整部材76の間の隙間を小さくすることができる。これにより、扱胴16の回転によって発生した風を、風向調整面77に対して確実に当てることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
本発明の脱穀装置1は、据え置きの脱穀装置、ハーベスタ内蔵の脱穀装置、コンバイン内蔵の脱穀装置など、様々な脱穀装置に適用することができる。
上記実施形態では、風向調整部材76を板状の部材としたが、これに限らない。風向調整部材76は、扱胴16の回転によって発生した風が当たる風向調整面77を有していればどのような形状であっても良い。
上記実施形態では、被選別物案内部材をリード板としたが、被選別物案内部材の形状は板状のものに限定されない。
上記実施形態では、フィードパン35と扱胴16との間に風向調整部材76を設けているが、これに代え、あるいはこれに加えて、チャフシーブ39と扱胴16との間に風向調整部材76を設けても良い。
揺動選別部37は、上記実施形態の構成に限定されない。例えば、揺動選別部37がフィードパン35を有していない場合であっても、本願発明の構成を適用できる。
1 脱穀装置
10 本体
16 扱胴
22 扱歯
29 穂切れ処理装置(処理装置)
36 選別装置
37 揺動選別部
76 風向調整部材
77 風向調整面

Claims (4)

  1. 軸線回りに回転する扱胴と、
    前記扱胴の軸線と略平行な扁平状に形成されるとともに、先端に向けて細くなるように形成され、前記扱胴の周囲に設けられた複数の扱歯と、
    前記扱胴と平行に配置された処理胴を有し、前記扱胴で発生した被処理物が投入される処理装置と、
    前記扱胴及び前記処理装置の下方に配置され、前記処理装置で発生した被選別物を、前記扱胴の軸線と略平行な方向に搬送しつつ選別する選別装置と、
    前記扱胴と前記選別装置の間において、前記扱胴の回転方向上流側、及び前記選別装置の搬送方向下流側をそれぞれ向くように斜めに配置された風向調整面を有する風向調整部材と、
    を備えることを特徴とする脱穀装置。
  2. 請求項1に記載の脱穀装置であって、
    前記扱胴、前記処理装置、及び前記選別装置を収容する本体を備え、
    前記選別装置は、前記扱胴に対向して配置された揺動選別部を備え、
    前記風向調整部材は、前記扱胴の下方、かつ前記揺動選別部の上方において、前記本体に支持されていることを特徴とする脱穀装置。
  3. 請求項2に記載の脱穀装置であって、
    前記揺動選別部の上面には、前記選別装置の搬送方向に対して斜めに配置された被選別物案内部材が配置されており、
    平面視で、前記風向調整面の傾きと、前記被選別物案内部材の傾きと、が略一致していることを特徴とする脱穀装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の脱穀装置であって、
    前記扱胴の軸線方向から見たときに、前記風向調整部材の上端は、前記扱歯の先端の回転軌跡に沿って形成されていることを特徴とする脱穀装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109089557A (zh) * 2018-09-06 2018-12-28 武威市津威环境科技有限责任公司 一驱多动式玉米脱粒机
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