JP5780465B2 - セメント硬化体の製造方法 - Google Patents
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Description
施工後短時間でセメント硬化物の強度を得るためには、従来から、超早強ポルトランドセメントや、超速硬セメントなどを用いたセメント組成物が用いられている。
前記ポリカルボン酸系混和剤が、下記一般式(1)で表される単量体に由来する繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される単量体に由来する繰り返し単位とを有する共重合体を含むものであり且つ前記ポルトランドセメントに対する前記共重合体の割合が0.3〜0.52質量%となるように含有されていることを特徴としている。
よって、工場等で生コンクリート等のセメントペーストを製造し施工現場まで運搬することができるため作業効率が良いと同時に、比較的短時間で実用強度が得られるため作業時間が短時間であり、低コストでセメント硬化体を施工することができる。
混練後から施工するまでの間混練後の流動性を比較的長く維持しつつ、施工後には比較的短時間で実用強度が得られる。
よって、短時間で強度が得られるセメント硬化体を低コストで施工することができる。
尚、本発明でいう、水の添加後とは、前記混合物に水を入れ終えた直後をいう。
すなわち、混合物に水を入れ終えた時間を0時間として、ここから30分から120分間の間に前記硫酸リチウムを添加する。
本実施形態のセメント組成物は、ポルトランドセメントと硫酸リチウムとポリカルボン酸系混和剤とが含有されているセメント組成物であって、
前記ポリカルボン酸系混和剤が、下記一般式(1)で表される単量体に由来する繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される単量体に由来する繰り返し単位とを有する共重合体を含むものであり且つ前記ポルトランドセメントに対する前記共重合体の割合が0.3〜0.52質量%となるように含有されているセメント組成物である。
特に、早強ポルトランドセメントを用いることが施工性、強度発現性および経済性の観点から好ましい
R1としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基が挙げられる。中でも、水素原子が好ましい。
前記一般式(1)におけるオキシエチレン基の平均付加モル数であるnは、10〜300であり、好ましくは、15〜200であり、さらに好ましくは、25〜100である。
一価の金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子等が挙げられる。
二価金属原子としては、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子等が挙げられる。
有機アミン基としては、エタノールアミン基、ジエタノールアミン基、トリエタノールアミン基等のアルカノールアミン基や、トリエチルアミン基、有機アンモニウム基等が挙げられる。
前記Mとしては、ナトリウム、カルシウムが好ましい。
より好ましくは、95〜50/5〜50/0〜50であり、さらに好ましくは、95〜70/5〜30/0〜50である。
尚、繰り返し単位(I)、繰り返し単位(II)及び構成単位(III)の合計は100質量%である。
溶媒中での重合は回分式でも連続式でも行うことができ、その際使用される溶媒としては、水;メチルアルコール、エチルアルコール、2−プロパノール等の低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等の芳香族又は脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物の1種又は2種以上が好適である。原料単量体及び得られるポリアクリル酸系共重合体の溶解性並びにポリアクリル酸系共重合体の使用時の便宜性からは、水及び炭素原子数1〜4の低級アルコールよりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いることが好ましい。その場合、炭素原子数1〜4の低級アルコールの中でも、メチルアルコール、エチルアルコール、2−プロパノール等が特に有効である。
さらに、水−低級アルコール混合溶剤を用いる場合には、上記の種々の重合開始剤又は重合開始剤と促進剤との組み合わせの中から適宜選択して用いることができる。重合温度は、用いる溶媒や重合開始剤により適宜定められるが、通常0〜120℃であり、30℃以上が好ましい。より好ましくは50℃以上である。また、100℃以下が好ましい。より好ましくは95℃以下である。
ポリカルボン酸系混和剤中の前記共重合体の濃度は0.3〜0.52質量%、好ましくは0.32〜0.40質量%程度であることが好ましい。
機種:Waters LCM1
検出器:Waters 410 示差屈折検出器
解析ソフト:Waters MILLENNIUM Ver.2.18
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合液に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整した溶離液を用いる。
溶離液流速:0.8ml/min
カラム温度:35℃
カラム:東ソー製 TSKgel GuardColumnSWXL+G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470
かかる含有量の範囲内であれば、流動性の十分な保持と、短時間での強度発現性を付与きるためである。
硫酸リチウムは、前記セメントに対して、1.0〜6.0質量%、好ましくは2.0〜5.0質量%、さらに好ましくは2.0質量%添加されることは好ましい。
かかる含有量の範囲内であれば、短時間での強度発現性を付与できるためである。
骨材としては、公知の細骨材若しくは粗骨材のうちのいずれか一方、または、両方とも含まれていても良い。
前記粗骨材としては、例えば、砕石、川砂利、天然軽量粗骨材(パーライト、ヒル石等)、副産軽量粗骨材、人工軽量粗骨材、再生骨材等が挙げられる。
前記細骨材としては、例えば、川砂、山砂、海砂、天然軽量細骨材(パーライト、ヒル石等)等の天然細骨材や砕砂、人工軽量細骨材、高炉スラグ細骨材等の人工細骨材、副産軽量細骨材等が挙げられる。
例えば、コンクリート硬化体を施工する場合には、セメント100質量部に対して細骨材を1.0〜3.0質量部、好ましくは1.2〜2.0質量部程度配合し、粗骨材を1.5〜4.0質量部、好ましくは2.0〜3.0質量部程度配合することが流動性確保および材料分離抑制の観点から好ましい。
本実施形態のセメント硬化体の製造方法は、ポルトランドセメントと前記ポリカルボン酸系混和剤とを混合した混合物に水を添加して混練した混練物に、硫酸リチウムを添加してセメント硬化体を製造する方法において、前記硫酸リチウムを、混練開始後30分〜120分間の間に添加するセメント硬化体の製造方法である。
添加する水の量は、例えば、W/C(水/セメント比率)=25〜40質量%となるような量であることが好ましい。
混練は、公知の混練装置、例えば、二軸強制ミキサーND55型、太平洋機工社製を用いて温度20℃で混練することで行なうことができる。
かかるセメント硬化体は、施工後に比較的短時間で所定の実用強度を発現するため、道路の舗装工事、補修工事などに用いた場合には、交通を止める時間が短時間ですみ、かかる用途に適している。
また、施工時間が短く且つ現場における混練設備も不要であるため、短時間で実用強度が得られるセメント硬化体の施工作業を、低コストで行なえる。
ポリカルボン酸系混和剤濃度および硫酸リチウムの添加時間による、セメントペーストの流動性および曲げ強度に対する影響について試験する。
<使用材料>
各実施例および比較例の方法で使用するセメント組成物(モルタル用)用の材料を表1に示す。
ポリカルボン酸系混和剤は、主成分として含まれる共重合体成分のセメントに対する濃度が表3に示す各量になるように調整する。
前記各材料を用いてセメント硬化体を製造する方法について説明する。
まず、セメント、細骨材、ポリカルボン酸系混和剤、空気量調整剤を、混合装置(二軸強制ミキサーND55型、太平洋機工社製)に入れ、20℃、0.5分間混合する。
次に、前記混合物を混練装置(二軸強制ミキサーND55型、太平洋機工社製)に入れて、分量の水を注入し混練する。
水を注水後ただちに混練するが、この注水終了時を0時間とし、表3に示す硫酸リチウム添加時間までそれぞれ混練した後に、硫酸リチウムをセメントに対して2.0質量%となる量を添加する。
尚、比較例3、7、9、11については注水終了と同時に硫酸リチウムを添加する。
その後、さらに1.5分間混練して、各実施例および比較例のセメントペーストを得る。
各実施例および比較例の方法で得られたセメントペーストの、混練終了直後、混練終了30分経過後、および60分経過後のフロー試験をJIS R 5201 「11.2フロー値の測り方」に準拠して行なった結果を表3に示す。
各実施例および比較例の方法で得られたセメントペーストを用いてJIS A 1132に準拠して供試体(セメント硬化体)を作製し、温度20℃、湿度60%の条件で9時間放置した後の曲げ強度試験をJIS A 1106に準拠して行なった曲げ強度試験の結果を表3に示す。
次に硫酸リチウム濃度による、セメントペーストの流動性および曲げ強度に対する影響について試験する。
前記表1に示したセメント組成物用の材料を用いて、表4に示すような水セメント比、ポリカルボン酸系混和剤添加量および硫酸リチウム添加量となるような試験例1乃至7を前記と同様の製造方法で準備した。
尚、ポリカルボン酸系混和剤添加量および硫酸リチウムの添加量は、それぞれセメントに対する質量%である。
また、各水セメント比に対応するセメント、細骨材および空気調整剤の配合は表5に示す量である。
前記水セメント比は、混練時の流動性が一定になるように調整した。
Claims (2)
- ポルトランドセメントとポリカルボン酸系混和剤とを混合した混合物に水を添加して混練した混練物に、硫酸リチウムを添加してセメント硬化体を製造するセメント硬化体の製造方法において、
前記ポリカルボン酸系混和剤が、下記一般式(1)で表される単量体に由来する繰り返し単位と、下記一般式(2)で表される単量体に由来する繰り返し単位とを有する共重合体を含むものであり、
前記硫酸リチウムを、水の添加後30分〜120分間の間に添加することを特徴とするセメント硬化体の製造方法。 - 前記硫酸リチウムを、前記ポルトランドセメントに対して1.0〜6.0質量%含有されるように添加する請求項1に記載のセメント硬化体の製造方法。
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