JP7121775B2 - 水硬性組成物用液状分散剤組成物 - Google Patents

水硬性組成物用液状分散剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性組成物用分散剤組成物、及び水硬性組成物に関する。
水硬性組成物用の分散剤は、セメント粒子を分散させることにより、所要のスランプを得るのに必要な単位水量を減少させ、水硬性組成物の作業性等を向上させるために用いる化学混和剤である。分散剤としては、従来、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のナフタレン系分散剤、カルボン酸とアルキレングリコール鎖を有する単量体との共重合体等のポリカルボン酸系分散剤、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミン系分散剤等が知られている。
ナフタレン系分散剤は、ポリカルボン酸系分散剤と比較して、材料や温度の変化に対する流動性発現の効果の変動が少なく、また得られる水硬性組成物の粘性が比較的低く、水硬性組成物の製造に際して使い易いという特徴がある。しかしながら、水硬性組成物の流動性を長時間保持できないという課題がある。
一方、ポリカルボン酸系分散剤は、ナフタレン系分散剤と比較して、構造設計が容易なため、比較的低い水/セメント比の水硬性組成物に対しても、良好な分散性を発現でき、良好な流動性を長時間保持できるという特徴がある。
特許文献1には、ポリオキシアルキレン化合物(A)とアルカノールアミン化合物(B)と分散剤(C)を含むセメント混和剤であって、該ポリオキシアルキレン化合物(A)が、(i)特定のポリカルボン酸系共重合体(A1)、(ii)ポリエチレンイミンのアミノ基に結合している活性水素へのアルキレンオキシド付加体(A2)、から選ばれる少なくとも1種であり、該分散剤(C)が、(iii)特定のポリカルボン酸系分散剤(C1)、(iv)スルホン酸系分散剤(C2)、(v)リン酸系分散剤(C3)、から選ばれる少なくとも1種である、セメント混和剤が開示されている。
特許文献2には、ポリオキシアルキレン化合物(A)とアルカノールアミン化合物(B)と分散剤(C)を含むセメント混和剤であって、該ポリオキシアルキレン化合物(A)が、(i)特定の共重合体(A1)、(ii)不飽和カルボン酸のアルキレンオキシド付加体由来の構造単位を有する重合体(A2)、(iii)3価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加体(A3)、(iv)ポリアルキレングリコール(A4)、から選ばれる少なくとも1種であり、該分散剤(C)が、(v)特定のポリカルボン酸系分散剤(C1)、(vi)スルホン酸系分散剤(C2)、(vii)リン酸系分散剤(C3)、から選ばれる少なくとも1種である、セメント混和剤が開示されている。
特許文献3には、A成分として、アルカノールアミン化合物、B成分として、奇数個の水酸基を有する多価アルコールを含む、セメント用添加剤が開示されている。
特許文献4には、(A)ナフタレン環を含むモノマー単位を有する高分子化合物と、(B)カルボン酸基、リン酸基或いは加水分解によりカルボン酸基又はリン酸基に変化する基を有するモノマーと、アルキレンオキシ基を有するモノマーとを共重合した、重量平均分子量1,000~1,000,000の重合物と、(C)末端のアルキル基をエーテル結合若しくはエステル結合で結合しているポリアルキレンオキシ基を有するスルフォン酸塩、末端のアルキル基をエーテル結合若しくはエステル結合で結合している他端にアルキル基を有するポリアルキレンオキシ化合物、アルキル基と2個の末端アルキル基を有するポリアルキレンオキシ基を有する三級アミン化合物等の1つ以上の化合物と、を含有する水硬性組成物用分散剤組成物が開示されている。
特開2018-111622号公報 特開2018-111623号公報 特開2019-218228号公報 特開2017-7928号公報
ナフタレン系分散剤とポリカルボン酸系分散剤とを併用すれば、比較的低い水/セメント比の水硬性組成物に対し良好な流動性と流動保持性を発現することができ、ナフタレン系分散剤の課題を解消できることが考えられるが、ナフタレン系分散剤とポリカルボン酸系分散剤とを併用すると、水硬性組成物の初期流動性が低下し、流動保持性を得られず実用に耐えるような水準の分散剤を得ることはできなかった。
本発明は、液状で1剤の形態であり、それ自体は取り扱い性の良い粘度を有し、水硬性組成物に添加した場合に、良好な初期流動性と流動保持性を付与できる、水硬性組成物用液状分散剤組成物、並びに、初期流動性と流動保持性の両方が良好な水硬性組成物を提供する。
本発明において、初期流動性とは、水硬性粉体と水を混練してから、例えば2分後の流動性をいう。
また本発明において、流動保持性とは、水硬性粉体と水を混練してから、例えば2分後の流動性から、60分後の流動性の保持率をいう。
本発明は、下記(A)成分、(B)成分、及び水を含有する水硬性組成物用液状分散剤組成物に関する。
(A)成分:ナフタレン環を含むモノマー単位を有する高分子化合物
(B)成分:カルボン酸基、リン酸基、加水分解によりカルボン酸基に変化する基、及び加水分解によりリン酸基に変化する基から選ばれる基を有するモノマー単位(1)と、アルキレンオキシ基の平均付加モル数が5以上15以下であるポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)とを有する、重量平均分子量18,000以上40,000以下の重合物であって、前記重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)の割合が35質量%以上75質量%以下である、重合物
また、本発明は、前記(A)成分、(B)成分、水硬性粉体、及び水を含有する水硬性組成物に関する。
本発明によれば、液状で1剤の形態であり、それ自体は取り扱い性の良い粘度を有し、水硬性組成物に添加した場合に、良好な初期流動性と流動保持性を付与できる、水硬性組成物用液状分散剤組成物、並びに、初期流動性と流動保持性の両方が良好な水硬性組成物を提供される。
〔水硬性組成物用液状分散剤組成物〕
(A)成分はナフタレン系分散剤として機能し得る。また、(B)成分はポリカルボン酸系分散剤として機能し得る。(B)成分がリン酸基、加水分解によりカルボン酸基に変化する基又は加水分解によりリン酸基に変化する基を有している場合も同様に機能し得る。ナフタレン系分散剤とポリカルボン酸系分散剤とを併用すると増粘し、水硬性組成物の流動性が低下する。これはナフタレン系分散剤のナフタレン環とポリカルボン酸系分散剤のポリアルキレンオキシ基(AO鎖)とが相互作用するため分散剤が見かけ上高分子量化して増粘し、会合することによりセメントへの吸着が阻害され水硬性組成物の流動性が低下すると考えられる。しかしながら本発明では、ナフタレン環に相互作用するAO鎖を短くし、ポリカルボン酸系分散剤中の吸着基成分量を高める、すなわちポリアルキレンオキシ基の含有量を減らし相互作用を弱めることで、本来混ざり合わない成分を混ぜ合わせることが可能となり液状で1剤の形態とすることができ、また水硬性組成物の流動性及び流動保持性が良好にできたものと推察する。
<(A)成分>
(A)成分は、ナフタレン環を含むモノマー単位を有する高分子化合物である。(A)成分は、例えば、セメントや石膏などの水硬性粉体を含有する水硬性組成物用の分散剤として用いることができる。
(A)成分としては、好ましくはナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩が挙げられる。ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩は、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物又はその塩である。ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物は、性能を損なわない限り、単量体として、例えばメチルナフタレン、エチルナフタレン、ブチルナフタレン、ヒドロキシナフタレン、ナフタレンカルボン酸、アントラセン、フェノール、クレゾール、クレオソート油、タール、メラミン、尿素、スルファニル酸及び/又はこれらの誘導体などのような、ナフタレンスルホン酸と共縮合可能な芳香族化合物と共縮合させても良い。
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩は、例えば、マイテイ150、デモール N、デモール RN、デモール MS、デモールSN-B、デモール SS-L(いずれも花王株式会社製)、セルフロー 120、ラベリン FD-40、ラベリン FM-45(いずれも第一工業株式会社製)などのような市販品を用いることができる。
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、重量平均分子量が、好ましくは200,000以下、より好ましくは100,000以下、更に好ましくは80,000以下、より更に好ましくは50,000以下、より更に好ましくは30,000以下である。そして、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、重量平均分子量が、好ましくは1,000以上、より好ましくは3,000以上、更に好ましくは4,000以上、より更に好ましくは5,000以上である。ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物は酸の状態あるいは中和物であってもよい。
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩の分子量は下記条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて測定することができる。
[GPC条件]
カラム:G4000SWXL+G2000SWXL(東ソー)
溶離液:30mM CHCOONa/CHCN=6/4
流量:0.7ml/min
検出:UV280nm
サンプルサイズ:0.2mg/ml
標準物質:西尾工業(株)製 ポリスチレンスルホン酸ソーダ換算(単分散ポリスチレンスルホン酸ナトリウム:分子量、206、1,800、4,000、8,000、18,000、35,000、88,000、780,000)
検出器:東ソー株式会社 UV-8020
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩の製造方法は、例えば、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとを縮合反応により縮合物を得る方法が挙げられる。前記縮合物の中和を行ってもよい。また、中和で副生する水不溶解物を除去してもよい。具体的には、ナフタレンスルホン酸を得るために、ナフタレン1モルに対して、硫酸1.2~1.4モルを用い、150~165℃で2~5時間反応させてスルホン化物を得る。次いで、該スルホン化物1モルに対して、ホルムアルデヒドとして0.95~0.99モルとなるようにホルマリンを85~95℃で、3~6時間かけて滴下し、滴下後95~105℃で縮合反応を行う。さらに、得られる縮合物の水溶液は酸性度が高いので貯槽等の金属腐食を抑制する観点から、得られた縮合物に、水と中和剤を加え、80~95℃で中和工程を行うことができる。中和剤は、ナフタレンスルホン酸と未反応硫酸に対してそれぞれ1.0~1.1モル倍添加することが好ましい。また、中和により生じる水不溶解物を除去することができ、その方法として好ましくは濾過による分離が挙げられる。これらの工程によって、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物水溶性塩の水溶液が得られる。この水溶液は、そのまま(A)成分の水溶液として使用することができる。更に必要に応じて該水溶液を乾燥、粉末化して粉末状のナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩を得ることができ、これを粉末状の(A)成分として使用することができる。乾燥、粉末化は、噴霧乾燥、ドラム乾燥、凍結乾燥等により行うことができる。
<(B)成分>
(B)成分は、カルボン酸基、リン酸基、加水分解によりカルボン酸基に変化する基、及び加水分解によりリン酸基に変化する基から選ばれる基を有するモノマー単位(1)と、アルキレンオキシ基の平均付加モル数が5以上15以下であるポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)とを有する、重量平均分子量18,000以上40,000以下の重合物であって、前記重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)の割合が35質量%以上75質量%以下である、重合物である。
重合物とは付加重合、縮合重合によって得られる化合物である。付加重合としては不飽和結合を有するモノマーを反応させる手法である、ラジカル重合、イオン重合等が挙げられる。縮合重合としては芳香族化合物のホルムアルデヒド縮合を代表とする、アルデヒド類による付加縮合等が挙げられる。
(B)成分のカルボン酸基は、-COOM(Mは、対イオンを示す。)で表される基である。カルボン酸基は、カルボキシ基及び塩となっているカルボキシ基から選ばれる基である。
また、(B)成分の加水分解によりカルボン酸基に変化する基としては、カルボン酸エステル基が挙げられる。カルボン酸エステル基は、-COOR(Rは、炭化水素基、好ましくは炭素数1以上12以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。)のエステル構造を有しており、加水分解で生じたカルボン酸基が(B)成分の構造に残る。カルボン酸エステル基などの加水分解によりカルボン酸基に変化する基は、いわばカルボン酸基の前駆構造を有する基である。カルボン酸エステル基を有するモノマーの重合により、カルボン酸エステル基を(B)成分の重合物に導入できる。
加水分解によりカルボン酸基に変化する基は、初期強度の観点で好ましい。また、加水分解によりカルボン酸基に変化する基は、流動保持性の観点で好ましい。
また、(B)成分のリン酸基は、-OPO(OM)(OM)(M、Mは、同一又は異なって、それぞれ、対イオンを示す。)で表される基である。リン酸基は、リン酸基及び塩となっているリン酸基から選ばれる基である。
ここで、M、M、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン(1/2原子)、アンモニウムイオン、アミンなどが挙げられる。
また、(B)成分の加水分解によりリン酸基に変化する基としては、リン酸エステル基が挙げられる。リン酸エステル基は、下記式で表される構造を有する。
Figure 0007121775000001
(式中、R、Rはそれぞれ、炭化水素基、好ましくは炭素数1以上12以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。)
リン酸エステル基は、加水分解で生じたリン酸基が(B)成分の構造に残る。リン酸エステル基などの加水分解によりリン酸基に変化する基は、いわばリン酸基の前駆構造を有する基である。リン酸エステル基を有するモノマーの重合により、リン酸エステル基を(B)成分の重合物に導入できる。
加水分解によりリン酸基に変化する基は、初期強度の観点で好ましい。また、加水分解によりリン酸基に変化する基は、流動保持性の観点で好ましい。
(B)成分は、カルボン酸基、リン酸基、カルボン酸エステル基、及びリン酸エステル基から選ばれる基を有するモノマー単位(1)と、アルキレンオキシ基の平均付加モル数が5以上15以下であるポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)とを有する、重量平均分子量18,000以上40,000以下の重合物であって、前記重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)の割合が35質量%以上75質量%以下である、重合物であってよい。
(B)成分のアルキレンオキシ基は、例えば、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が挙げられる。これらは、ポリエチレンオキシ基、ポリプロピレンオキシ基等、2モル以上のアルキレンオキシ基が付加重合したものが好ましい。
(B)成分としては、例えば、不飽和結合を有するリン酸基及び/又はカルボン酸化合物と、不飽和結合を有するポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位とを有する化合物との付加重合物、カルボン酸基及びリン酸基から選ばれる基を有するモノマー単位とポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位とを有する化合物とホルムアルデヒドとの縮合物等が挙げられる。
(B)成分の重量平均分子量は18,000以上40,000以下であり、水硬性組成物の分散性付与の観点から、重量平均分子量が、好ましくは19,000以上、より好ましくは22,000以上、更に好ましくは24,000以上であり、(A)成分のナフタレン環と(B)成分のAO鎖の相互作用抑制の観点から、好ましくは39,000以下、より好ましくは38000以下である。
ここで、(B)成分の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(標準物質:分子量既知の単分散ポリエチレングリコール)により測定することができる。
例えば(B)成分としては、
(1)アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートと、(メタ)アクリル酸、水酸基を有しても良い炭素数1以上3以下の(メタ)アクリル酸エステル及び不飽和基を有するリン酸エステルから選ばれる1種以上とを共重合した共重合物、
(2)ポリアルキレングリコールと不飽和アルコールのエーテル化合物と、ジカルボン酸及びジカルボン酸無水物から選ばれる1種以上とを共重合した共重合物、
が挙げられる。ここで、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートの意味であり、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸の意味である。
カルボン酸基を有するモノマー単位(1)としては、付加重合可能な不飽和結合を有するモノカルボン酸及び付加重合可能な不飽和結合を有するジカルボン酸から選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が挙げられる。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシトラコン酸から選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が挙げられ、メタクリル酸、及びアクリル酸から選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が好ましい。無水マレイン酸等の無水化合物や、マレイン酸モノエステル等のハーフエステルをモノマーとするモノマー単位(1)であっても良い。
加水分解によりカルボン酸基に変化する基を有するモノマー単位(1)としては、カルボン酸エステル基を有するモノマーに由来するモノマー単位(1)が挙げられる。例えば、2-ヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリレート、及びエチルアクリレートから選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が好ましく、2-ヒドロキシエチルアクリレートに由来するモノマー単位(1)がより好ましい。
リン酸基から選ばれる基を有するモノマー単位(1)としては、付加重合可能な不飽和結合を有するリン酸化合物及び縮合重合可能な芳香族官能基を有するリン酸化合物から選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が挙げられる。例えば、リン酸ジ-〔(2-ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸ジ-〔(2-ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル、リン酸モノ(2-ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステル、リン酸モノ(2-ヒドロキシエチル)アクリル酸エステル、ポリアルキレレングリコールモノ(メタ)アクリレートアシッドリン酸エステル、及びフェノキシエタノールホスフェートから選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が挙げられ、リン酸ジ-〔(2-ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸モノ(2-ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステル、及びフェノキシエタノールホスフェートから選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が好ましい。また、これらの何れか1種以上のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩であっても良い。
加水分解によりリン酸基に変化する基を有するモノマー単位(1)としては、リン酸エステル基を有するモノマーに由来するモノマー単位(1)が挙げられる。例えば、ジメチルモノヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステル、ジエチルモノヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステル、ジヒドロキシエチルモノヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステルから選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(1)が好ましく、ジヒドロキシエチルモノヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステルに由来するモノマー単位(1)がより好ましい。
ポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)としては、付加重合可能な不飽和結合とポリアルキレンオキシ基を有する化合物に由来するモノマー単位(2)が挙げられる。例えば、アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びポリアルキレングリコールと不飽和アルコールのエーテル化合物から選ばれる1種以上のモノマーに由来するモノマー単位(2)が挙げられる。ポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)としては、具体的には、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物、アリルアルコールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物、イソプレノールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物、ビニルアルコールのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物、アクリル酸のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物、並びにメタクリル酸のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物から選ばれるモノマーに由来するモノマー単位(2)が挙げられる。
(B)成分のポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)は、該モノマー単位あたりのアルキレンオキシ基の平均付加モル数が、(A)成分のナフタレン環と(B)成分のAO鎖の相互作用抑制の観点からの観点から、5以上、好ましくは7以上、より好ましくは8以上、そして、15以下、好ましくは13以下、より好ましく11以下である。
また、ポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)としては、下記一般式(B1)で表されるモノマーに由来するモノマー単位(2)が好ましい。
Figure 0007121775000002
〔式中、R1bは、水素原子又はメチル基を表す。AOは、炭素数2又は3のアルキレンオキシ基、nは、AOの平均付加モル数であり、5以上15以下の数を表す。Zはエーテル基(-O-)又はエステル基(-COO-)を表す。R2bは、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。〕
(B)成分は、重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)の割合が、水硬性組成物の流動性及び流動保持性の観点から、35質量%以上、好ましくは37質量%以上、より好ましくは39質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、そして、75質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは61質量%以下である。
上記の割合は、モノマー単位の元となる原料モノマーの仕込み比から算出してもよい。
(B)成分は、重合物の構成モノマー中、モノマー単位(2)の割合が、水硬性組成物の流動性及び流動保持性の観点から、25質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは39質量%以上、そして、65質量%以下、好ましくは63質量%以下、より好ましくは61質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。
上記の割合は、モノマー単位の元となる原料モノマーの仕込み比から算出してもよい。
(B)成分は、重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)とモノマー単位(2)の合計割合が、(A)成分のナフタレン環と(B)成分のAO鎖の相互作用削減の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下であり、100質量%であってよい。
上記の割合は、モノマー単位の元となる原料モノマーの仕込み比から算出してもよい。
(B)成分の具体例を以下に示す。
(b1)メタクリル酸とメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートとを構成モノマーとして含む重合物
該重合物は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、構成モノマー中、メタクリル酸が35質量%以上、好ましくは37質量%以上、より好ましくは39質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、そして、75質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは61質量%以下である。また、該重合物は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、構成モノマー中、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートが25質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは39質量%以上、そして、65質量%以下、好ましくは63質量%以下、より好ましくは61質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。また、該重合物の重量平均分子量は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、18,000以上、好ましくは19,000以上、より好ましくは22,000以上、更に好ましくは24,000以上、より更に好ましくは30,000以上、より更に好ましくは33,000以上、より更に好ましくは35,000以上、そして、40,000以下、好ましくは39,000以下、より好ましくは38,000以下である。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(標準物質:分子量既知の単分散ポリエチレングリコール)により測定することができる。
(b2)リン酸2-(メタクリロイルオキシ)エチルとメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートとを構成モノマーとして含む重合物
該重合物は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、構成モノマー中、リン酸2-(メタクリロイルオキシ)エチルが35質量%以上、好ましくは37質量%以上、より好ましくは39質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、そして、75質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは61質量%以下、より更に好ましくは55質量%以下である。また、該重合物は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、構成モノマー中、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートが25質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは39質量%以上、より更に好ましくは45質量%以上、そして、65質量%以下、好ましくは63質量%以下、より好ましくは61質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。また、該重合物の重量平均分子量は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、18,000以上、好ましくは19,000以上、より好ましくは22,000以上、更に好ましくは24,000以上、より更に好ましくは30,000以上、そして、40,000以下、好ましくは39,000以下、より好ましくは38,000以下、更に好ましくは35,000以下である。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(標準物質:分子量既知の単分散ポリエチレングリコール)により測定することができる。
(b3)2-ヒドロキシエチルアクリレートとメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートとを構成モノマーとして含む重合物
該重合物は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、構成モノマー中、2-ヒドロキシエチルアクリレートが35質量%以上、好ましくは37質量%以上、より好ましくは39質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、より更に好ましくは45質量%以上、より更に好ましくは50質量%以上、そして、75質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは61質量%以下である。また、該重合物は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、構成モノマー中、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートが25質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、更に好ましくは39質量%以上、そして、65質量%以下、好ましくは63質量%以下、より好ましくは61質量%以下、更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは55質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下である。また、該重合物の重量平均分子量は、水硬性組成物の流動性向上の観点から、18,000以上、好ましくは19,000以上、より好ましくは22,000以上、更に好ましくは24,000以上、そして、40,000以下、好ましくは39,000以下、より好ましくは38,000以下、更に好ましくは35,000以下、より更に好ましくは30,000以下である。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(標準物質:分子量既知の単分散ポリエチレングリコール)により測定することができる。
<水硬性組成物用液状分散剤組成物の組成等>
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、(A)成分を、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、そして、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、(A)成分を、固形分中、好ましくは80質量%以上、より好ましくは83質量%以上、更に好ましくは86質量%以上、そして、好ましくは99質量%以下、より好ましくは97質量%以下、更に好ましくは95質量%以下、より更に好ましくは90質量%以下含有する。
なお、水硬性組成物用液状分散剤組成物について、固形分とは、水以外の成分をいう。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、(B)成分を、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.015質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上、そして、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.08質量%以下、更に好ましくは0.06質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、(B)成分を、固形分中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは14質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物について、(A)成分と(B)成分の合計含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、そして、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下である。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物について、固形分中、(A)成分と(B)成分の合計含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、より更に好ましくは60質量%以上、より更に好ましくは70質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは80質量%以下である。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物について、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)は、水硬性組成物の初期流動性、又は流動保持性改善の観点から、好ましくは70/30以上、より好ましくは75/25以上、更に好ましくは80/20以上、より更に好ましくは83/17以上、より更に好ましくは85/15以上、そして、(A)成分のナフタレン環と(B)成分のAO鎖の相互作用抑制の観点から、好ましくは97/3以下、より好ましくは95/5以下、更に好ましくは93/7以下である。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、従来のセメント分散剤、消泡剤、水溶性高分子化合物、空気連行剤、セメント湿潤剤、膨張材、防水剤、遅延剤、急結剤、増粘剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、硬化促進剤、防腐剤などの成分〔但し、(A)~(B)成分に該当するものを除く〕を含有することができる。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、水を含有する液体であり、1剤型の組成物である。すなわち、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、(A)成分、(B)成分、水及びこれら以外の任意の成分を含有する、液体であり、1剤型の組成物である。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物は、粘度増大抑制の観点から水を、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、そして、輸送費削減の観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下含有する。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物の20℃における粘度は、ポンプ圧送の容易性の観点から、好ましくは500mPa・s以下、より好ましくは450mPa・s以下、更に好ましくは400mPa・s以下である。本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物の粘度は、20℃、TVB-10形粘度計(VISCOMETER TVB-10、東機産業株式会社製)ローターNo.1、回転数60rpm、180 secの条件で測定されたものである。
〔水硬性組成物〕
本発明は、(A)成分、(B)成分、水硬性粉体、及び水を含有する水硬性組成物を提供する。水硬性粉体と、水と、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物とを混合して、水硬性組成物を調製しても良く、(A)成分と(B)成分を、それぞれを別々に水硬性粉体と水とを含む系に添加して水硬性組成物を調製しても良い。
(A)成分、(B)成分は、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物に記載した態様を適宜適用することができる。
本発明の水硬性組成物は、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物に記載した態様を適宜適用することができる。
本発明の水硬性組成物に使用される水硬性粉体とは、水と混合することで硬化する粉体であり、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、エコセメント(例えばJIS R5214等)が挙げられる。これらの中でも、水硬性組成物の必要な強度に達するまでの時間を短縮する観点から、早強ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、耐硫酸性ポルトランドセメント及び白色ポルトランドセメントから選ばれるセメントが好ましく、早強ポルトランドセメント、及び普通ポルトランドセメントから選ばれるセメントがより好ましい。
また、水硬性粉体には、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム、無水石膏等が含まれてよく、また、非水硬性の石灰石微粉末等が含まれていてもよい。水硬性粉体として、セメントと高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム等とが混合された高炉セメントやフライアッシュセメント、シリカヒュームセメントを用いてもよい。
また、水硬性粉体は、セメント又はセメントとベントナイトとの混合粉末が挙げられる。
本発明の水硬性組成物は、水/水硬性粉体比〔スラリー中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)、通常W/Pと略記されるが、粉体がセメントの場合、W/Cと略記される。〕が、流動性発現の観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上、更に好ましくは30質量%以上、そして、好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。
なお、水硬性粉体が、セメントなどの水和反応により硬化する物性を有する粉体の他、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。また、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。これは、水硬性粉体の質量が関係する他の質量部などにおいても同様である。
本発明の水硬性組成物は、水硬性粉体100質量部に対して、(A)成分を、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、そして、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.8質量部以下、更に好ましくは0.6質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物は、水硬性粉体100質量部に対して、(B)成分を、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.01質量部以上、そして、好ましくは0.3質量部以下、より好ましくは0.2質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下含有する。
本発明の水硬性組成物において、(A)成分と(B)成分の合計含有量は、水硬性粉体100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、そして、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.8質量部以下、更に好ましくは0.6質量部以下である。
本発明の水硬性組成物は、初期流動性、又は流動保持性改善の観点から、(A)成分と(B)成分の質量比(A)/(B)が、好ましくは70/30以上、より好ましくは75/25以上、更に好ましくは80/20以上、より更に好ましくは83/17以上、より更に好ましくは85/15以上、そして、(A)成分のナフタレン環と(B)成分のAO鎖の相互作用抑制の観点から、好ましくは97/3以下、より好ましくは95/5以下、更に好ましくは93/7以下である。
本発明の水硬性組成物は、骨材を含有することが好ましい。骨材としては、細骨材及び粗骨材から選ばれる骨材が挙げられる。細骨材として、JIS A0203-2014中の番号2311で規定されるものが挙げられる。細骨材としては、川砂、陸砂、山砂、海砂、石灰砂、珪砂及びこれらの砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、軽量細骨材(人工及び天然)及び再生細骨材等が挙げられる。また、粗骨材として、JIS A0203-2014中の番号2312で規定されるものが挙げられる。例えば粗骨材としては、川砂利、陸砂利、山砂利、海砂利、石灰砂利、これらの砕石、高炉スラグ粗骨材、フェロニッケルスラグ粗骨材、軽量粗骨材(人工及び天然)及び再生粗骨材等が挙げられる。細骨材、粗骨材は種類の違うものを混合して使用しても良く、単一の種類のものを使用しても良い。
水硬性組成物がコンクリートの場合、粗骨材の使用量は、水硬性組成物の強度の発現とセメント等の水硬性粉体の使用量を低減し、型枠等への充填性を向上する観点から、嵩容積は、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、更に好ましくは60%以上であり、そして、好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下、更に好ましくは80%以下である。嵩容積は、コンクリート1m中の粗骨材の容積(空隙を含む)の割合である。
また、水硬性組成物がコンクリートの場合、細骨材の使用量は、型枠等への充填性を向上する観点から、好ましくは500kg/m以上、より好ましくは600kg/m以上、更に好ましくは700kg/m以上であり、そして、好ましくは1000kg/m以下、より好ましくは900kg/m以下である。
水硬性組成物がモルタルの場合、細骨材の使用量は、好ましくは800kg/m以上、より好ましくは900kg/m以上、更に好ましくは1000kg/m以上であり、そして、好ましくは2000kg/m以下、より好ましくは1800kg/m以下、更に好ましくは1700kg/m以下である。
水硬性組成物としては、コンクリート等が挙げられる。なかでもセメントを用いたコンクリートが好ましい。本発明の水硬性組成物は、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、地盤改良用、グラウト用、寒中用等の何れの分野においても有用である。
本発明の水硬性組成物は、更にその他の成分を含有することもできる。例えば、AE剤、遅延剤、起泡剤、増粘剤、発泡剤、消泡剤、防水剤、流動化剤、等〔但し、(A)~(B)成分に該当するものを除く〕が挙げられる。
〔水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法〕
本発明は、(A)成分と、(B)成分と、水とを混合する、水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法を提供する。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法に用いられる(A)成分と(B)成分の具体例及び好ましい態様は、それぞれ、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物で述べた事項は、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法に適宜適用することができる。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法は、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物を製造する方法として好適である。
本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法において、(A)成分と(B)成分と水との混合は、性能を低下させない範囲で任意の方法で行うことができる。例えば、(A)成分、及び(B)成分をそれぞれ水に溶解させ、(A)成分の水溶液、及び(B)成分の水溶液を混合する方法のように行うことができる。
〔水硬性組成物の製造方法〕
本発明は、(A)成分と、(B)成分と、水硬性粉体と、水とを混合する水硬性組成物の製造方法を提供する。
本発明の水硬性組成物の製造方法に用いられる(A)成分と(B)成分の具体例及び好ましい態様は、それぞれ、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物の製造方法に用いられる水硬性粉体の具体例及び好ましい態様は、本発明の水硬性組成物で述べたものと同じである。
また、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物、及び水硬性組成物で述べた事項は、本発明の水硬性組成物の製造方法に適宜適用することができる。
また本発明の水硬性組成物の製造方法において、(A)成分、(B)成分の混合量、(A)成分と(B)成分の合計混合量、質量比(A)/(B)は、本発明の水硬性組成物における各成分の含有量を混合量に置き換えて適用することができる。
本発明の水硬性組成物の製造方法では、(A)成分、及び(B)成分とセメント等の水硬性粉体とを円滑に混合する観点から、(A)成分、及び(B)成分と水とを予め混合し、水硬性粉体と混合することが好ましい。また水を含有する本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物を用いることができる。
また、本発明の水硬性組成物の製造方法では、セメント等の水硬性粉体と、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物とを混合する方法が好ましい。本発明の水硬性組成物用分散液状剤組成物は、水硬性粉体に対して、(A)成分、(B)成分が、前述の混合量となるように添加されることが好ましい。具体的には、本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物を、水硬性粉体100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、より更に好ましくは0.15質量部以上、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、より更に好ましくは2質量部以下混合する。
水硬性粉体と、水と、(A)成分と、(B)成分との混合は、モルタルミキサー、強制二軸ミキサー等のミキサーを用いて行うことができる。また、好ましくは1分間以上、より好ましくは2分間以上、そして、好ましくは5分間以下、より好ましくは3分間以下混合する。水硬性組成物の調製にあたっては、水硬性組成物で説明した材料や薬剤及びそれらの量を用いることができる。
得られた水硬性組成物は、更に、水硬性組成物を型枠に充填し養生し硬化させる。型枠として、建築物の型枠、コンクリート製品用の型枠等が挙げられる。型枠への充填方法として、ミキサーから直接投入する方法、水硬性組成物をポンプで圧送して型枠に導入する方法等が挙げられる。
水硬性組成物の養生の際、硬化を促進するために加熱養生し、硬化を促進させても良い。ここで、加熱養生は、40℃以上80℃以下の温度で水硬性組成物を保持して硬化を促進することができる。
本発明により、
水硬性粉体と、水と、(A)成分と、(B)成分とを混合して水硬性組成物を調製する工程
調製された前記水硬性組成物を型枠に充填し、養生し、硬化させる工程、及び、
硬化した前記水硬性組成物を脱型する工程、
を有する硬化体の製造方法が提供される。本発明の水硬性組成物用液状分散剤組成物、水硬性組成物、水硬性組成物用液状分散剤組成物の製造方法、及び水硬性組成物の製造方法で述べた事項は、この硬化体の製造方法にも適用することができる。
コンクリート製品である型枠を用いる水硬性組成物の硬化体としては、土木用製品では、護岸用の各種ブロック製品、ボックスカルバート製品、トンネル工事等に使用されるセグメント製品、橋脚の桁製品等が挙げられ、建築用製品では、カーテンウォール製品、柱、梁、床板に使用される建築部材製品等が挙げられる。
(A)成分、(B)成分、(B’)成分((B)成分の比較成分)は、以下のものを用いた。
<(A)成分>
A-1:ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、マイテイ150、花王(株)製
<(B)成分>
B-1:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=90/10(モル比)=60.9/39.1(質量比)、重量平均分子量36,000
B-2:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=85/15(モル比)=49.6/50.4(質量比)、重量平均分子量38,000
B-3:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=80/20(モル比)=41.0/59.1(質量比)、重量平均分子量37,000
B-4:リン酸2-(メタクリロイルオキシ)エチル(HEMA-P)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=70/30(モル比)=52.9/47.1(質量比)、重量平均分子量31,000
B-5:リン酸2-(メタクリロイルオキシ)エチル(HEMA-P)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=60/40(モル比)=42.0/58.0(質量比)、重量平均分子量33,000
B-6:2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=85/15(モル比)=57.0/43.0(質量比)、重量平均分子量24,000
<(B’)成分((B)成分の比較成分)>
B’-1:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(120)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数120、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=90/10(モル比)=12.5/87.5(質量比)、重量平均分子量77,000
B’-2:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(120)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数120、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=80/20(モル比)=6.0/94.0(質量比)、重量平均分子量80,000
B’-3:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数23、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=80/20(モル比)=23.6/76.4(質量比)、重量平均分子量49,000
B’-4:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数23、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=73/27(モル比)=17.3/82.7(質量比)、重量平均分子量50,000
B’-5:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数23、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=56/44(モル比)=9.0/91.0(質量比)、重量平均分子量48,000
B’-6:メタクリル酸ナトリウム(MAA)/メトキシポリエチレングリコール(9)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数9、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=47/53(モル比)=13.3/86.7(質量比)、重量平均分子量70,000
B’-7:リン酸2-(メタクリロイルオキシ)エチル(HEMA-P)/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数23、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=45.4/54.6(モル比)=15.2/84.8(質量比)、重量平均分子量35,000
B’-8:2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数23、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=82/18(モル比)=32.2/67.8(質量比)、重量平均分子量46,000
B’-9:2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)/メトキシポリエチレングリコール(23)モノメタクリレートの共重合物、エチレンオキシ基の平均付加モル数23、モノマー単位(1)/モノマー単位(2)=75/25(モル比)=23.8/76.2(質量比)、重量平均分子量48,000
(1-1)水硬性組成物用液状分散剤組成物の調製
固形分40質量%の(A)成分を含む水溶液に、固形分40質量%の(B)成分又は(B’)成分を含む水溶液と水を、表1に記載の(A)成分の含有量、質量比(A)/(B)となるように添加し、混合して、水硬性組成物用液状分散剤組成物を調製した。表1中の(A)成分、(B)成分以外の残部割合は水である。
(1-2)(A)成分との相溶性評価
調製時に(A)成分の水溶液に(B)成分の水溶液と水を添加し、混合した際の(A)成分との相溶性を目視で確認した。表1中、〇は、粘度が大きく増大せずにゲル状になっていないものを示し、×は、増粘作用が大きくゲル状物質になってしまったものを示す。結果を表1に示す。
(1-3)粘度測定
調製後の水硬性組成物用液状分散剤組成物について、20℃における粘度を、TVB-10形粘度計(VISCOMETER TVB-10、東機産業株式会社製)、ローターNo.1、回転数60rpm、180secで測定した。結果を表1に示す。水硬性組成物用液状分散剤組成物の粘度は、能力の低いポンプでも低温時に送液性を維持する観点から、20℃における粘度が50~500mPa・sが好ましい。表1中の粘度が500mPa・sを超えているものは、一律して「>500」と示す。
(2-1)モルタルの調製
モルタルミキサー(株式会社ダルトン製 万能混合撹拌機 型式:5DM-03-γ)を用いて、セメント(C)、細骨材(S)を投入し、空練りをモルタルミキサーの低速回転(63rpm)にて10秒行い、調製した各水硬性組成物用液状分散剤組成物を含む練り水(W)を加えた。そして、モルタルミキサーの低速回転(63rpm)にて120秒間本混練りして、モルタルを調製した。モルタルの配合条件は、いずれの温度のモルタルも、セメント400g、細骨材700gであり、水/セメント比(W/C)は35質量%とした。また各水硬性組成物用液状分散剤組成物の含有量は、(A)成分と(B)成分の合計含有量が、セメント100質量部に対して、表1の含有量となるように調製した。
用いた成分は以下のものである。
・水(W):上水道水を用いた。
・セメント(C):普通ポルトランドセメント(二種混合:太平洋セメント/住友大阪セメント=1/1、質量比) 密度3.16g/cm
・細骨材(S):城陽産山砂 密度2.55g/cm
(2-2)モルタルの流動性評価
JIS R 5201の試験方法に従って、混練から一定時間後の流動性を評価した。混練の始期は、モルタルミキサーに練り水(W)を加えてセメントと練り水が最初に接した時点である。
また下記式に従って、流動保持率を算出した。結果を表1に示す。
流動保持率(%)=([60分後のモルタルフロー])/[混練直後のモルタルフロー])×100
Figure 0007121775000003


Claims (7)

  1. 下記(A)成分、(B)成分、及び水を含有する水硬性組成物用液状分散剤組成物。
    (A)成分:ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩
    (B)成分:カルボン酸基、リン酸基、加水分解によりカルボン酸基に変化する基、及び加水分解によりリン酸基に変化する基から選ばれる基を有するモノマー単位(1)と、アルキレンオキシ基の平均付加モル数が5以上15以下であるポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)とを有する、重量平均分子量18,000以上40,000以下の重合物であって、前記重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)の割合が35質量%以上75質量%以下である、重合物
  2. (A)成分と(B)成分の合計含有量が0.1質量%以上1.0質量%以下である、請求項に記載の水硬性組成物用液状分散剤組成物。
  3. 固形分中、(A)成分と(B)成分の合計含有量が10質量%以上100質量%以下である、請求項1又は2に記載の水硬性組成物用液状分散剤組成物。
  4. (A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が、70/30以上97/3以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の水硬性組成物用液状分散剤組成物。
  5. 下記(A)成分、(B)成分、水硬性粉体、及び水を含有する水硬性組成物。
    (A)成分:ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物又はその塩
    (B)成分:カルボン酸基、リン酸基、加水分解によりカルボン酸基に変化する基、及び加水分解によりリン酸基に変化する基から選ばれる基を有するモノマー単位(1)と、アルキレンオキシ基の平均付加モル数が5以上15以下であるポリアルキレンオキシ基を有するモノマー単位(2)とを有する、重量平均分子量18,000以上40,000以下の重合物であって、前記重合物の構成モノマー中、モノマー単位(1)の割合が35質量%以上75質量%以下である、重合物
  6. (A)成分と(B)成分の合計含有量が、水硬性粉体100質量部に対して、0.01質量部以上1.0質量部以下である、請求項に記載の水硬性組成物。
  7. (A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(A)/(B)が、70/30以上97/3以下である、請求項5又は6に記載の水硬性組成物。
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