JP2011132041A - セメントグラウト用混和剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動性の保持に優れながらも早期強度発現に優れ且つ充填性状にも優れるセメントグラウト用の混和剤の提供。
【解決手段】(A)ポリカルボン酸系セメント分散剤、(B)硫酸リチウム、(C)セルロースエーテル及び(D)スターチエーテルを含有するセメントグラウト用混和剤とする。(A)ポリカルボン酸系セメント分散剤の不揮発分100質量部に対し(B)硫酸リチウムを10〜100質量部含有するセメントグラウト用混和剤とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、セメントグラウト用混和剤に関し、より詳しくは、流動性の保持に優れながらも早期強度発現に優れ且つ充填性状にも優れるセメントグラウトが得られる、セメントグラウト用混和剤、及びこれを含有するセメントグラウト組成物に関する。
セメントグラウトは、左官モルタルで施工するには容積が大きく、コンクリートで施工するには狭い箇所に適する材料であり、型枠等の閉空間にその優れた流動性を利用して充填させるものである。また、セメントグラウトは、荷重負担を期待されるケースが多く、この場合は比較的高強度が求められる。
セメントグラウトの施工は、ポンプ施工または流し込み施工で行われるため、ある程度の時間、流動性の保持が必要である。一方でその材料の性格上、補修工事・補強工事で使用されることが多くなっており、この場合は早期に充分な強度が発現することが望ましい。
しかしながら、流動性の保持と早期強度発現は相反するため、施工対象によりそのバランスに特徴を持った製品が開発されている。特に早期開放が求められる目的には、練混ぜ数時間後には強度を発現する速硬型のセメントグラウト材が開発されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながらこのような速硬型のセメントグラウト材では流動性保持時間は非常に短く、より大容積の箇所や、高所等の長距離のポンプ圧送を必須とする箇所等の施工には適さない。よってこうした目的には、長い流動性保持時間を有するが早期強度発現性には劣る従来型のセメントグラウトが多く用いられているのが現状である。しかし、このようなセメントグラウトは、しばしば充分な強度が発現される以前に脱型・開放され、ひび割れが生じるなどの不具合が生じることがあった。
また、セメントグラウト材は流動性を得るためにセメント分散剤が多量に添加されたり、混練水量を高く設定したりする影響で、骨材が分離して沈む不具合が生じ易い。それを防ぐために増粘剤を添加することが多いが、注入高さ(一回の注入による打込み高さ)が高くなると分離を抑えきれず、また自重による沈下により型枠の隙間から分離した水が搾り出される現象が認められることがあった。その結果、脱型後に沈下ひび割れが見られるケースがあった。
一方、セメントグラウトよりも流動性が高く、振動を加えなくとも上面が略水平になるセルフレベリング材がある(例えば特許文献2参照)。このセルフレベリング材は、コンクリート製床又は戸建住宅のコンクリート製布基礎の上面を水平にするために用いられ、打込む箇所の上面が開放されているところに打設されるように配合設計されており、躯体コンクリートの下面等に注入することは行われない。これは、例えば躯体コンクリートの下面に注入した場合、セルフレベリング材と躯体コンクリートの間の空気をすべて追い出すことが出来ずに隙間が生ずる等のために、セルフレベリング材と躯体コンクリートの一体化が不充分となるためである。
特開2007−297250号公報 特開2008−254996号公報
本発明は、流動性の保持に優れながらも早期強度発現に優れ、且つ充填性状にも優れるセメントグラウト用混和剤及びこれを含むセメントグラウト組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題解決のため鋭意検討した結果、特定のセメント分散剤及び特定の塩を用い、かつ特定の増粘成分を併用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、(A)ポリカルボン酸系セメント分散剤、(B)硫酸リチウム、(C)セルロースエーテル及び(D)スターチエーテルを含有するセメントグラウト用混和剤を提供するものである。
また、本発明は、このセメントグラウト用混和剤を含有するセメントグラウト組成物を提供するものである。
本発明によれば、流動性の保持に優れながらも早期強度発現に優れ、且つ充填性状にも優れるセメントグラウトが得られる。また、本発明によれば、躯体コンクリートの下面に注入する場合等の上面が閉塞されている箇所に充填する場合においても、充填箇所の上面と隙間なく、沈下ひび割れが起こらないセメントグラウトが得られる。
本発明において、セメントグラウト組成物とは、ポルトランドセメント、アルミナセメント、コロイドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント、エコセメント、半水石膏等の広義の水硬性セメントと、セメントグラウト用混和剤と、必要により更に添加される他の混和材料或いは骨材からなる水硬性の組成物をいい、セメントグラウトとは、セメントグラウト組成物に水を添加し混練したグラウトモルタルやグラウトコンクリート等をいう。
本発明に用いる(A)ポリカルボン酸系セメント分散剤は、ポリカルボン酸系水溶性高分子を含有しセメント粒子を水中に分散させる効果を有するものであればよく、例えば、ポリカルボン酸系減水剤、ポリカルボン酸系AE減水剤、ポリカルボン酸系高性能減水剤、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤が挙げられるが、ポリカルボン酸系高性能減水剤又はポリカルボン酸系高性能AE減水剤が好ましい。これらは液体状のもの、粉末状のもの何れも使用可能である。用いるポリカルボン酸系セメント分散剤が粉末状のものであれば、水分が含まれないのでより添加量を少なくできることから好ましい。また、グラフト共重合体のポリカルボン酸系水溶性高分子を含有するセメント分散剤も、セメント分散剤の添加量を少なくできることから好ましい。更に、分子内に下式(1)及び(2)で表される構成単位を有するポリカルボン酸系水溶性高分子を含有するものがより好ましい。
Figure 2011132041
(式中、R1、R2及びR3は同一又は異なって水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アミンを示し、Yは−CH2O−又は−COO−を示し、nは20〜109の数を示す。)
式(1)及び(2)で表される構成単位を有するポリカルボン酸系水溶性高分子を含有するポリカルボン酸系セメント分散剤は、太平洋マテリアル社製ポリカルボン酸系高性能減水剤(商品名「コアフロー200」)等の市販されているものを使用することができる。
本発明に用いる(B)硫酸リチウムは、無水物でも水和物でもよく、他のイオンを含有していてもよい。また、水溶液でも粉末状でもよい。粉末状のものであれば、水分が含まれないのでより添加量を少なくできることから好ましい。より好ましくは、硫酸リチウムの無水物(Li2SO4)又は一水和物(Li2SO4・H2O)である。
本発明のセメントグラウト用混和剤に含まれる硫酸リチウムとポリカルボン酸系セメント分散剤との割合は、少ない添加量で本発明の効果を得る観点から、(A)ポリカルボン酸系セメント分散剤中の不揮発成分(105℃における不揮発成分を意味する)100質量部に対し硫酸リチウムが10〜1000質量部とすることが好ましく、更に30〜800質量部とすることが好ましく、特に50〜700質量部とすることが好ましい。ここで硫酸リチウムはLi2SO4換算である。
本発明に用いる(C)セルロースエーテルは、非イオン性のものが好ましく、例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等のヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEEC)等のヒドロキシアルキルアルキルセルロースが挙げられ、これらは一種単独で用いても、二種以上を併用しても良い。これらのうち、特に、HEC及び/又はHPMCを用いることが好ましい。
更に、セルロースエーテルは、B型粘度計を用いて測定した20℃における2質量%水溶液の粘度が、1,000〜50,000 mPa・sのものが好ましく、2,000〜40,000 mPa・sのものが更に好ましい。1,000 mPa・s以下のものでは、硬化及び強度発現の遅延の影響が大き過ぎ、50,000 mPa・sを超えると配合量が少なくなり、用いたセメントグラウトの流動性の調整が難しい。
(C)セルロースエーテルの含有量はその種類、分子量、置換度、単位セメント量、打設環境などによって異なるが、(A)ポリカルボン酸系セメント分散剤の不揮発分100質量部に対し2〜200質量部が好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。2質量%未満では充分な材料分離抵抗性が得られず、一方、200質量%を超えると硬化遅延が著しいことがある。
本発明に用いる(D)スターチエーテルの好適な例としては、メチルスターチ、エチルスターチ、プロピルスターチ又はメチルプロピルスターチ等のアルキルスターチ、ヒドロキシエチルスターチ又はヒドロキシプロピルスターチ等のヒドロキシアルキルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルスターチ等のヒドロキシアルキルアルキルスターチ等が挙げられ、ヒドロキシアルキルスターチやヒドロキシアルキルアルキルスターチ等のように分子内にヒドロキシアルキル基を有するものがより好ましく、最も好ましくはヒドロキシプロピルスターチである。(C)セルロースエーテルと(D)スターチエーテルを併用することにより、型枠の隙間からセメントグラウトの分離した水が搾り出されることなく、脱型後に沈下ひび割れが起こらなくなる。
(B)スターチエーテルの含有量はその種類、分子量、置換度、単位セメント量、打設環境などによって異なり限定されるものではないが、セルロースエーテル100質量部に対し1〜100質量部が好ましく、2〜60質量部が更に好ましい。これが1質量部未満ではセメントグラウトの降伏値が小さくなりセルフレベリング材のようになるために上面が閉塞されている箇所に充填する場合に充填箇所の上面との間に隙間が生じ易くなり、100質量部を超えると流動性が得られ難い。
本発明のセメントグラウト用混和剤には、上記(A)〜(D)成分以外の混和材料の一種又は二種以上を本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。このような混和材料としては、例えばセルロースエーテル及びスターチエーテル以外の増粘剤(例えば、アクリル系水中不分離性混和剤、アルギン酸、β-1,3グルカン、プルラン、ウェランガム等が挙げられる)、ポリカルボン酸系及びナフタレン系以外のセメント分散剤(例えば、メラミン系セメント分散剤、リグニン系セメント分散剤、ポリオール系セメント分散剤等が挙げられる。)、硫酸リチウム以外のアルカリ金属硫酸塩、石膏、セメント用ポリマー、発泡剤、起泡剤、防水材、防錆剤、収縮低減剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、膨張材(剤)、急結剤(材)、硫酸リチウム以外の硬化促進剤(材)、消泡剤、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石粉、シリカフューム等が挙げられる。
本発明のセメントグラウト用混和剤は、V型混合機や可傾式コンクリートミキサ等の重力式ミキサ、ヘンシェル式ミキサ、リボンミキサ等のミキサにより、所定量の上記各材料を予め混合する方が、添加後のセメントグラウト組成物において材料の偏在が抑えられることから好ましい。このとき用いるミキサは、連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良い。各材料のミキサ内への投入順序は特に限定されない。一種ずつ添加してもよく、一部又は全部を同時に添加してもよい。また、袋やポリエチレン製容器等の容器に各材料を計り取り投入する方法により、本発明のセメントグラウト用混和剤を製造することもできる。
本発明のセメントグラウト用混和剤は、コンクリート製造工場等におけるセメントグラウト組成物の混練時のミキサに投入しても良いし、当該セメントグラウト組成物の混練物であるセメントグラウトの打設現場おけるトラックアジテータや現場設置型のアジテータ等の撹拌機或いは現場に設置してあるミキサに投入することでセメントグラウトに添加しても良い。また、上記のセメントグラウト用混和剤は、セメントグラウト組成物の製造時、セメントグラウトの混練時及び/又はセメントグラウトの打設時において、二以上に分けて添加しても良い。
本発明のセメントグラウト組成物は、上記のセメントグラウト用混和剤及びセメントを含有するものである。
本発明において用いるセメントは、特に限定されず、例えばポルトランドセメント、アルミナセメント、コロイドセメント、フライアッシュセメントや高炉セメント等の混合セメント、太平洋セメント社製「ジェットセメント」(商品名)や住友大阪セメント社製「ジェットセメント」(商品名)等の超速硬セメント、エコセメント、半水石膏等の広義の水硬性セメントから選ばれる一種又は二種以上を挙げることができる。
本発明のセメントグラウト組成物中の上記のセメントグラウト用混和剤の配合量は、該混和剤に含まれるセルロースエーテルの配合量が、セメントグラウト組成物中の水性の液体(液体減水剤、液体流動化剤等)及びセメントグラウト組成物に添加する水の合計質量(合わせて「セメントグラウト中の水質量」という。)の0.005〜3質量%となる量が好ましく、0.01〜2質量%となる量が更に好ましい。セメントグラウト用混和剤に含まれるセルロースエーテルの配合量がセメントグラウト中の水質量の0.005質量%未満となる配合量では材料分離抵抗性を得るために高粘性が得られるセルロースエーテルを使用することになり、セメントグラウト中に均等に分散させることが難しくなりやすい。また、これが3質量%となる量を超えるとセメントグラウトの粘性が高過ぎ施工に支障をきたす虞がある。
本発明のセメントグラウト組成物に含まれる上記のセメントグラウト用混和剤中のポリカルボン酸系セメント分散剤の量は、セメントグラウト組成物中のセメントの量に対し、不揮発成分換算で0.02〜2.0質量%となる量が好ましく、0.05〜1.0質量%となる量が更に好ましい。0.02質量%となる量未満では流動性が不足し、2.0質量%となる量を超えると材料分離を抑えることが難しくなる。
また、本発明のセメントグラウト組成物に含まれる上記のセメントグラウト用混和剤中の硫酸リチウムの量は、セメントグラウト組成物中のセメントの量に対し、硫酸リチウム一水和物固形分換算で、0.05〜3質量%となる量が好ましく、0.1〜2質量%となる量が更に好ましい。0.05質量%となる量未満では初期強度を高める効果が充分ではない。3質量%となる量を超えると高価な硫酸リチウムを多量に使用すること、またセメントグラウトの流動性を得るためにポリカルボン酸系セメント分散剤を多量に必要とすることから不経済である。
本発明のセメントグラウト組成物には、セメント及び上記のセメントグラウト用混和剤以外の混和材料及び骨材の一種又は二種以上を本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。このような混和材料としては、例えばセメント用ポリマー、発泡剤、起泡剤、防水材、防錆剤、収縮低減剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、膨張材(剤)、急結剤(材)、硫酸リチウム以外の硬化促進剤(材)、消泡剤、石膏、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石粉、シリカフューム、表面硬化剤等が挙げられる。また、骨材としては、例えば川砂、海砂、山砂、砕砂、人工細骨材、スラグ細骨材、再生細骨材、スラグ細骨材、珪砂、石粉、川砂利、陸砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材、再生粗骨材等が挙げられる。
本発明のセメントグラウト組成物を製造する方法は、特に限定されず、例えば、V型混合機や可傾式コンクリートミキサ等の重力式ミキサ、ヘンシェル式ミキサ、リボンミキサ等のミキサにより、所定量の本発明のセメントグラウト組成物の各材料を混合することで製造することができる。このとき用いるミキサは、連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良い。また、各材料のミキサ内への投入順序は特に限定されず、一種ずつ添加してもよく、一部又は全部を同時に添加してもよい。また、袋やポリエチレン製容器等の容器に各材料を計り取り投入する方法により、本発明のセメントグラウト組成物を製造することもできる。
本発明のセメントグラウト組成物は、水と混練して用いる。このときの水セメント比は特に限定されるものではないが、20〜50%が好ましく、25〜45%が更に好ましい。
水と混練する方法は特に限定されず、例えば水に本発明のセメントグラウト組成物を全量加え混練する方法、水に本発明のセメントグラウト組成物を混練しながら加え更に混練する方法、本発明のセメントグラウト組成物に水を全量加え混練する方法、本発明のセメントグラウト組成物に水を混練しながら加え更に混練する方法、水及び本発明のセメントグラウト組成物のそれぞれ一部ずつを2以上に分けて混練し、混練したものを合わせて更に混練する方法等がある。また、混練に用いる器具や混練装置も特に限定されないが、ミキサを用いることが量を多く混練できるので好ましい。用いることのできるミキサとしては連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良く、例えばパン型コンクリートミキサ、パグミル型コンクリートミキサ、重力式コンクリートミキサ、グラウトミキサ、ハンドミキサ、左官ミキサ等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例に用いた材料は次の通りである。
セメント: 太平洋セメント社製 普通ポルトランドセメント
太平洋セメント社製 早強ポルトランドセメント
膨張材: 太平洋マテリアル社製石灰系膨張材(商品名「太平洋N−EX」)
発泡剤: アルミニウム粉末 中島金属箔粉工業社製 C-300
ポリカルボン酸系セメント分散剤:太平洋マテリアル社製ポリカルボン酸系高性能減水剤(商品名「コアフローNF−200」)
ナフタレン系セメント分散剤: 花王社製ナフタレン系高性能減水剤(商品名「マイティー100」)
細骨材: 愛知県岡崎市産 珪砂、F.M.1.8
消泡剤: ADEKA社製 (商品名「アデカネートB-317F」)
セルロースエーテル: ヒドロキシプロピルセルロース
(2質量%水溶液のB型粘度計による粘度 4,000 mPa・s)
スターチエーテル: ヒドロキシプロピルスターチ
(ハーキュレス社製商品名「Amilotex 8100」)
(2質量%水溶液のB型粘度計による粘度 600 mPa・s)
硫酸リチウム一水和物: 関東化学社製 一級試薬
無水硫酸ナトリウム: 関東化学社製 一級試薬
実施例1〜4、比較例1〜4 (物性の確認)
表1に示す配合割合(表1中の各材料欄の単位は質量部)でレディゲミキサを用いて混合することでセメントグラウト組成物を作製した。作製したセメントグラウト組成物20kgを表1に示す割合(質量比)の水とともにペール缶(内容量20リットル)に投入し、ディスク型羽根(直径15cm)を取り付けたハンドミキサで1100r.p.m.で2分間混合し、セメントグラウトを製造した。このセメントグラウトを下記方法により評価した。この結果を表1に示す。
・テーブルフロー: 平滑なアクリル板上にJIS R 5201に規定されるフローコーンを置いてセメントグラウトを流し込み、コーン上端に合わせて上面を均した後上方に静かに引き抜いた。セメントモルタルの動きが止まるのを待って、その長径と短径を測り、その平均を以ってフロー値とした。
尚、経時で測る際は、その直前にハンドミキサで30秒間練り返した後に計測した。
・J14漏斗流下時間:JSCE−F 541に準じて実施した。
・材料分離状況:練り上がったグラウトを30分間静置し、底に骨材が沈降していないかを指触で確認した。
・圧縮強度:JIS A 1108に準じて実施した。但し試験体寸法は直径50mm×高さ100mmの円柱とし、成形後それぞれ18時間、24時間で脱型し、直ちにアンボンドキャッピングにて測定した。
Figure 2011132041
実施例5〜6/比較例5〜7 (注入試験)
長さ5m×奥行き0.8m× 高さ0.3mのコンクリートの下面を水圧180MPaのウォータージェットで斫り、下側に合板製の型枠を設置した。型枠は長さ方向・奥行き方向はコンクリートと同寸法とし、高さを0.8mとした。型枠内部にはD10の鉄筋を約100 mmの格子状となるよう組み、型枠面から一番外側の鉄筋までの被りを約30mmとした。
グラウトミキサに表2に示す配合割合(表2中の各材料欄の単位は質量部)のすべての材料を投入し、2分間混練した。
製造したグラウトモルタル(セメントグラウト)をグラウトポンプ(3.7kW、ホース径1.5インチ)で圧送、型枠内に充填した。充填から3時間後まで、型枠から搾り出される水の漏れ出しについて観察した。
注入18時間後に型枠を取り外し、屋外に曝露し、注入から28日後に外観の観察を行った。その際の評価項目は以下の通りである。この結果を表2に示す。
1) 沈下ひび割れの有無: 幅0.2mm以上のひび割れを確認
2) 流動の痕跡の有無: 充填したセメントグラウトの一体性の確認として、充填時のセメントグラウトの流れの跡(流動痕跡)の有無を確認した。
3) 上面の隙間の有無: 上面のコンクリート躯体とグラウトモルタルとの間に隙間がないか、コンクリートの側からφ100 mmのコアドリルで抜くことにより確認を行った。
Figure 2011132041
以上の実施例の結果から、本発明品は、流動性の保持に優れながらも早期強度発現に優れ(実施例1〜4)且つ充填性状にも優れる(実施例5、6)セメントグラウトであることが判る。

Claims (5)

  1. (A)ポリカルボン酸系セメント分散剤、(B)硫酸リチウム、(C)セルロースエーテル及び(D)スターチエーテルを含有するセメントグラウト用混和剤。
  2. (A)ポリカルボン酸系セメント分散剤の不揮発分100質量部に対し(B)硫酸リチウムを10〜100質量部含有する請求項1記載のセメントグラウト用混和剤。
  3. (A)ポリカルボン酸系セメント分散剤の不揮発分100質量部に対し(C)セルロースエーテルを2〜200質量部含有する請求項1又は2記載のセメントグラウト用混和剤。
  4. (C)セルロースエーテル100質量部に対し(D)スターチエーテルを1〜100質量部含有する請求項1〜3何れか記載のセメントグラウト用混和剤。
  5. セメント及び請求項1〜4何れか記載のセメントグラウト用混和剤を含有するセメントグラウト組成物。
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