次に、この発明の一実施形態の給湯装置を図1〜図4に基づき説明する。
1は本実施形態の潜熱回収型の気化式石油給湯装置、2は石油等の燃油を気化する気化器、3は気化器2に備えられ燃油を気化可能な温度まで加熱する気化器ヒータ、4は気化器2の温度を検出する気化温度センサ、5は気化器2と連通し気化器2で気化された気化ガスと一次空気とを予混合する混合室、6は混合室5底部に設けられ混合室5を加熱する混合室ヒータ、7は混合室5の温度を検出する混合室温度センサ、8は混合室5と連通し混合室5で予混合された予混合ガスを燃焼させる燃焼部としてのバーナ部、9は気化器2の背面でバーナ部8上に突出された複数個の吸熱フィンで、燃焼熱を気化器2にフィードバックして、気化器ヒータ3の通電量を極力抑えるものである。
10は気化器2に燃油を噴霧するノズル、11はノズル10に送油管12を介して燃油を圧送する電磁ポンプ、13は燃焼ファンであり、送風路14を介して気化器2の入口およびバーナ部8とカバー枠15との間の空気室16とに連通し、吸込口17より吸引した燃焼空気を気化器2には予混合用の一次空気として供給し、空気室16には気化器2側方を通り混合室5の下方からバーナ部8で燃焼される二次空気として供給するものである。
18は燃焼室19内に収容された熱交換器で、この熱交換器18は、バーナ部8の燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管20を流通する水を加熱するフィンチューブ式の一次熱交換器21と、一次熱交換器21を通過した後の燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管22を流通する水を加熱する二次熱交換器23から構成され、バーナ部8の上方に一次熱交換器21が配置され、一次熱交換器21の上方に二次熱交換器23が配置されているものであり、一次熱交換器21、二次熱交換器23の順に通過した燃焼ガスは排気口24より給湯装置1外に排気されるものである。
25は燃焼ガス中の水蒸気が二次熱交換器23の二次受熱管22を流通する水と熱交換して露点以下の温度となることにより生成されるドレンを回収するドレン受けで、ドレン受け25は、一次熱交換器21の上方且つ二次熱交換器23の下方に配置されているものであり、ここでは、二次熱交換器23を構成する耐食性を有する筐体(図示せず)の底板がドレン受け25となっているものである。また、26はドレン受け25で回収されたドレンを中和装置27に導くドレン配管である。
28は給水源から供給される水を熱交換器18に導く給水管、29は熱交換器18で加熱された湯を流通させ、所定箇所に設けられた給湯栓(図示せず)に湯を供給する給湯管、30は給水管28から分岐した給水バイパス管であり、一次受熱管20と二次受熱管22と給水管28と給湯管29と給水バイパス管30とで水が流通する給湯回路を構成するものである。
31は給湯管29と給水バイパス管30との接続部に設けられ、給湯管29からの湯と給水バイパス管30からの水とを混合し、その混合比を可変できる混合弁、32は給水管28に設けられ給水温度を検出する給水温度センサ、33は給水管28に設けられ流量を検出する流量センサ、34は給湯管29に設けられ熱交換器18で加熱された湯の温度を検出する熱交出口温度センサ、35は給湯管29に設けられ、混合弁31で混合された湯の温度を検出する給湯温度センサである。
36はマイクロコンピュータを主体として、この潜熱回収型気化式石油給湯装置1の各センサの信号を受け、気化器ヒータ3や混合室ヒータ6や電磁ポンプ11や燃焼ファン13等の各アクチュエータの駆動を制御する制御手段である。
37は前記制御手段36と通信可能に接続され、潜熱回収型気化式石油給湯装置1の遠隔操作を行うリモコンで、リモコン37は潜熱回収型気化式石油給湯装置1の運転のオンオフを指示する運転スイッチ38や、給湯温度を設定するための給湯温度設定スイッチ等からなる操作部39や、潜熱回収型気化式石油給湯装置1の状態や給湯設定温度等を表示する表示部40を備えているものである。
次に、前記中和装置27について、図2〜図4を用いて説明すると、41は箱形の容器で、合成樹脂製のブロー成型品であり、上壁部41a、底壁部41b、複数の側壁部41c〜41fを備えており、容器41内部は容器41の上壁部41aから容器41の底壁部41b側に向かって略垂直方向に伸設される垂下壁42によって、垂下壁42より上流側の第1ドレン室43と、垂下壁42より下流側の第2ドレン室44との2つに仕切られ、垂下壁42の下端側には第1ドレン室43と第2ドレン室44とを連通させる水封連通部45が形成されるものであり、また、第1ドレン室43の天面の上壁部41aにはドレン配管26からのドレンを容器41内に導入する導入口46が設けられ、第2ドレン室44の側壁部41d下部にはドレンを容器41外に排出する排出口47が設けられているものである。なお、垂下壁42は容器41のブロー成型時に形成されるものである。
前記第2ドレン室44は、第2ドレン室44の底面の底壁部41bから第2ドレン室44の天面の上壁部41a側に向かって略垂直方向に伸設される起立壁48によって仕切られ、起立壁48よりも水封連通部45側に上流領域を形成すると共に、起立壁48よりも排出口47側に中和剤49が充填される下流領域としての中和部50を形成するものである。また、前記起立壁48の上端を垂下壁42の下端よりも上側に位置させたことで、垂下壁42の下端が容器41内に流入してくるドレン等の液体によって水没する状態、すなわち水封状態を作り出すことができる構成としているものである。なお、起立壁48は容器41のブロー成型時に形成されるものである。
51は第1ドレン室43の底壁部41bに設けられ、凍結防止等のためにドレンを排水するための水抜口、52は通常時に水抜口51を閉口しておくための水抜栓である。
53は起立壁48の上端側で第2ドレン室44の上流領域と下流領域である中和部50とを連通し、上流領域からのドレンを中和部50上部から中和部50内に流入させるドレン流入口である。
前記中和部50は、ドレン流入口53から流入してきたドレンを中和するための炭酸カルシウム等の粒体からなる中和剤49が充填されており、中和部50の内部は、中和部50内の一側壁から他側壁側および他側壁から一側壁側に向かって略水平方向に設けられた複数の仕切壁54、55によって複数の領域s1〜s3に仕切られ、仕切壁54、55の先端側に、上下に隣り合う領域を連通する連通部56、57を互い違いに形成して、ドレンが左右方向に蛇行しながら上から下に向かって流通するドレン流入口53から排出口47までの蛇行状の中和流路58を形成するものである。なお、中和部50内は略全域にわたり中和剤49が充填されているものであるが、図3中では符号を強調するため一部省略している。
前記仕切壁54、55は、中和部50の一側壁としての起立壁48上部から中和部50の他側壁としての側壁部41d側に向かって略水平方向に伸設された第1仕切壁54と、第1仕切壁54よりも下方位置で中和部50の他側壁としての側壁部41d下部から中和部50の一側壁としての起立壁48側に向かって略水平方向に伸設された第2仕切壁55とからなり、また、前記領域s1〜s3は、第1仕切壁54と中和部50天面の上壁部41aとの間に形成され、ドレン流入口53と連通する第1中和領域s1と、第1仕切壁54と第2仕切壁55との間に形成され、第1仕切壁54の先端側の第1連通部56を介して第1中和領域s1と連通する第2中和領域s2と、第2仕切壁55と中和部50底面の底壁部41bとの間に形成され、第2仕切壁55の先端側の第2連通部57を介して第2中和領域s2と連通する第3中和領域s3とからなるものであり、第1中和領域s1および第2中和領域s2および第3中和領域s3は、その容積を比較すると、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有しているものである。
前記第1中和領域s1および第2中和領域s2および第3中和領域s3は、具体的には、第1中和領域s1の長手方向の長さと第2中和領域s2の長手方向の長さと第3中和領域s3の長手方向の長さは略同じ長さで、第1中和領域s1の短手方向の幅と第2中和領域s2の短手方向の幅と第3中和領域s3の短手方向の幅は略同じ幅で、第1中和領域s1の高さと第2中和領域s2の高さと第3中和領域s3の高さを比較すると、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有するものであり、高さの違いにより各中和領域の容積を比較したときに、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有するものである。また、ここでは、ドレンが中和剤49と接触する接触面積は各中和領域で同程度に設定されているものである。なお、中和剤49が充填されている量は、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有するものである。
また、第3中和領域s3の最下流側は排出口47と連通しているものであり、排出口47には、第3中和領域s3から中和剤49が流出するのを防止するための中和剤流出防止部材(図示せず)が設けられていてもよいものである。
さらに、前記第1仕切壁54の先端には、第1仕切壁54の上方向に突出する第1上凸部59が一体的に形成され、第1上凸部59があることによりドレンが第1仕切壁54上に少量溜められる構造となっているものである。また、前記第1仕切壁54の先端には、第1仕切壁54の下方向に突出する第1下凸部60が一体的に形成され、第1下凸部60があることによりドレンが第1仕切壁54の裏面へ回り込むのを防止する構造となっているものである。
上記の第1仕切壁54と同様に、前記第2仕切壁55の先端には、第2仕切壁55の上方向に突出する第2上凸部61が一体的に形成され、第2上凸部61があることによりドレンが第2仕切壁55上に少量溜められる構造となっているものである。また、前記第2仕切壁55の先端には、第2仕切壁55の下方向に突出する第2下凸部62が一体的に形成され、第2下凸部62があることによりドレンが第2仕切壁55の裏面へ回り込むのを防止する構造となっているものである。
ここで、第1仕切壁54、第2仕切壁55、第1上凸部59、第1下凸部60、第2上凸部61、第2下凸部62は、容器41のブロー成型時に形成されるものであり、ブロー成型された容器41から金型を抜くための抜き勾配を得るために、図4に示すように、第1仕切壁54は、第1仕切壁54の長手方向の中心軸上にある溝部に向かって下り勾配がつき、第1仕切壁54の裏面は、第1仕切壁54裏面の長手方向の中心軸上にある峰部に向かって上り勾配がつくものである。また、第1仕切壁54と同様に、第2仕切壁55は、第2仕切壁55の長手方向の中心軸上にある溝部に向かって下り勾配がつき、第2仕切壁55の裏面は、第2仕切壁55裏面の長手方向の中心軸上にある峰部に向かって上り勾配がつくものである。なお、図4中では符号を強調するため中和剤49を一部省略している。
また、第1上凸部59の上端は、図4に示すように、少なくとも第1仕切壁54の前記下り勾配のうち最も高い位置よりも高いところに、第1中和領域s1の幅方向を横断するように位置しており、第1仕切壁54の溝部と同軸上にある溝部に向かって下り勾配がついているものである。また、第2上凸部61の上端は、少なくとも第2仕切壁55の前記下り勾配のうち最も高い位置よりも高いところに、第2中和領域s2の幅方向を横断するように位置しているものであり、第2仕切壁55の溝部と同軸上にある溝部に向かって下り勾配がついているものである。
さらに、第1下凸部60の下端は、図4に示すように、第1仕切壁54の裏面の前記上り勾配のうち最も低い位置よりも低いところに、第2中和領域s2の幅方向を横断するように位置しており、第1仕切壁54の裏面の峰部と同軸上にある峰部に向かって上り勾配がついているものである。ここで、第1仕切壁54上のドレンは主として第1上凸部59の前記溝部付近を乗り越えて流下するので、ドレンのショートカットを防止するために、前記第1下凸部60は第1仕切壁54の先端において、少なくとも第1上凸部59の溝部に対応する第1仕切壁54の裏面の前記峰部の周辺に形成する必要があるものである。また、第2下凸部62の下端は、第2仕切壁55の裏面の前記上り勾配のうち最も低い位置よりも低いところに、第3中和領域s3の幅方向を横断するように位置しており、第2仕切壁55の裏面の峰部と同軸上にある峰部に向かって上り勾配がついているものである。ここで、第2仕切壁55上のドレンは主として第2上凸部61の前記溝部付近を乗り越えて流下するので、ドレンのショートカットを防止するために、前記第2下凸部62は第2仕切壁55の先端において、少なくとも第2上凸部61の溝部に対応する第2仕切壁55の裏面の前記峰部の周辺に形成する必要があるものである。
次に、63は第2ドレン室44の中和部50の天面の上壁部41aに形成され中和部50内へ中和剤49を投入するための中和剤投入口で、この中和剤投入口63は容器41内を容器41外部と連通する大気連通部としての機能を有し、容器41内の空気を外部に逃がし、ドレンが排出される時のサイフォン現象の発生を防止して、ドレンがスムーズに排水できるようにしているものである。また、64は中和部50に中和剤49が充填される前に第1中和領域s1のドレン流入口53の近傍に配設され、第2ドレン室44の上流領域への中和剤49の侵入を防止する耐食性を有する中和剤止め部材であり、ドレン流入口53から第1中和領域s1に流入したドレンは中和剤止め部材64の両脇を通過していくものである。
65は導入口46が設けられた上壁部41a以外の上壁部41a上に載置される蓋体で、蓋体65によって中和剤投入口63を塞ぐ構成としている。また、この蓋体65は金属製で導電性を有するものである。なお、蓋体65は中和剤投入口63を塞ぐものであるが、蓋体65を取り付けても容器41内が気密状態になるものではない。
66は第1ドレン室43に設けられ、第1ドレン室43および第2ドレン室44の上流領域におけるドレン等の液体の水位が所定水位まで上がってきた時にこれを検知する一対の電極からなる水位検知手段としての水封電極で、一対の水封電極66は略同じ長さで、その上部と下部が露出し、その他の部分は絶縁体66aで覆われており、第1ドレン室43の天面の上壁部41aから下方に向かって垂下するように取り付けられ、その下端は垂下壁42の下端よりも上側に位置しており、水封電極66が液体の水位を検知した時は、垂下壁42の下端がドレン等の液体によって水没している時であり、水封電極66は中和装置27から燃焼ガスが漏洩しない状態、すなわち中和装置27が水封状態となったことを検知できるものである。
前記一対の水封電極66の上端側には、制御手段36と電気的に接続し水封電極66に電圧を印加するための一対の配線(図示せず)が接続されており、一対の配線に電圧が印加された時に一対の水封電極66の先端(下端)部分がドレン等の液体に没していれば、水封電極66間が導通して電流が流れ、中和装置27が水封状態であることを検知し、一対の配線に電圧が印加された時に一対の水封電極66の先端部分がドレン等の液体に没していなければ、電流が流れず、中和装置27が水封状態でない異常状態であることを検知するものである。
67は第1ドレン室43内上部に設けられ、第1ドレン室43内のドレン等の液体の水位が所定水位以上に異常に上昇した時にこれを検知する第1ドレン室水位検知手段としての第1異常水位検知電極で、第1異常水位検知電極67は、第1ドレン室43の天面の上壁部41aから下向きに突出するように取り付けられ、その下端は水封電極66の下端よりも上側で、排出口47から正常にドレンが排出されている時の最高ドレン水位よりも高いところに位置し、第1異常水位検知電極67は、中和装置27内で詰まりが生じた時、例えば水封連通部45がゴミ、塵、煤で詰まった時などに、第1ドレン室43のドレン水位の上昇によって容器41からドレンが溢れ出るのを防止するために、ドレンの異常水位を検知するものである。ここで、前記排出口47から正常にドレンが排出されている時の最高ドレン水位とは、中和装置27内または中和装置27の排出口47以降の排水路に詰まりがない状態で、前記排出口47から正常にドレンが排出されている時に、容器41内に貯溜されたドレンが到達する最高水位のことで、この実施形態では、起立壁48の上端までの高さに起立壁48の上端を乗り越えるドレンの高さを加えた高さが最高ドレン水位であり、この高さよりも第1異常水位検知電極67の下端が高い位置にあれば、常態でドレンと接触することはなく、上述の詰まりといった異常だけを検知することができるものである。
68は第2ドレン室44内の上流領域の上部、すなわち第2ドレン室44の一側壁としての垂下壁42寄りの上部に設けられ、第2ドレン室44内のドレン等の液体の水位が所定水位以上に異常に上昇した時にこれを検知する第2ドレン室水位検知手段としての第2異常水位検知電極で、第2異常水位検知電極68は、第2ドレン室44の天面の上壁部41aから下向きに突出するように取り付けられ、その下端は第2ドレン室44天面の上壁部41a付近で前記最高ドレン水位よりも高いところに位置し、第2異常水位検知電極68は、中和装置27内で詰まりが生じた時などに、第2ドレン室44の水位の上昇によって容器41からドレンが溢れ出るのを防止するために、ドレンの異常水位を検知するものである。また、第2異常水位検知電極68において、第2異常水位検知電極68の下端が前記最高ドレン水位よりも高い位置にあれば、第1異常水位検知電極67と同様、常態でドレンと接触することはなく、上述の詰まりといった異常だけを検知することができるものである。
69は第2ドレン室44内の中和部50上部で、且つ第2ドレン室44の垂下壁42と対向する他側壁としての排出口47が設けられた側壁部41d寄りの上部に設けられ、第2ドレン室44内のドレン等の液体の水位が所定水位以上に異常に上昇した時にこれを検知する第2ドレン室水位検知手段としての第3異常水位検知電極で、第3異常水位検知電極69は、第2ドレン室44の天面の上壁部41aから下向きに突出するように取り付けられ、その下端は第2ドレン室44天面の上壁部41a付近で前記最高ドレン水位よりも高いところに位置し、第3異常水位検知電極69は、中和装置27内で詰まりが生じた時などに、第2ドレン室44の水位の上昇によって容器41からドレンが溢れ出るのを防止するために、ドレンの異常水位を検知するものである。また、第3異常水位検知電極69において、第3異常水位検知電極69の下端が前記最高ドレン水位よりも高い位置にあれば、先に説明した第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68と同様、常態でドレンと接触することはなく、上述の詰まりといった異常だけを検知することができるものである。
前記第1異常水位検知電極67および前記第2異常水位検知電極68および前記第3異常水位検知電極69の各々は、耐食性を有する金属(ステンレス)製のネジ部材で構成され、蓋体65および容器41の上壁部41aの所定箇所に形成された孔にねじ込んで容41器に取り付けることで、蓋体65を容器41の上壁部41a上に固定できるものである。なお、一対の水封電極66も蓋体65および容器41の上壁部41aの所定箇所に形成された孔に挿通して取り付けられるが、一対の水封電極66のうち蓋体65に挿通される部分は絶縁体66aで覆われているため、蓋体65と一対の水封電極66とは絶縁された状態となっているものである。
また、第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69の何れか1つの上端側には、制御手段36と電気的に接続し電圧を印加するための配線(図示せず)が接続されており、ここで、第1異常水位検知電極67に前記配線が接続されているものとし、配線に電圧が印加されると、第1異常水位検知電極67のみならず、導電性を有する蓋体65を介して第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69にも電圧が印加される。ここでは、水封電極66の陰極をグラウンド電極としており、第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69の全てで1つの陽極となる。そして、配線に電圧が印加された時に、水封電極66のグラウンド電極の先端(下端)部分が液体に没しており、且つ第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69の少なくとも何れか1つの電極の先端(下端)部分が液体に没していれば、電極間が導通して電流が流れ、中和装置27内のドレン等の液体の水位が異常に上昇した状態であることを検知し、水封電極66のグラウンド電極の先端(下端)部分が液体に没しているが、第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69の何れの電極も液体に没していなければ、電極間で導通しないので電流が流れず、中和装置27内の液体の水位は正常の状態であることを検知するものである。
次に、この一実施形態の潜熱回収型気化式石油給湯装置1の動作について説明する。
前記リモコン37の運転スイッチ38がオンされると、前記制御手段36は、気化温度センサ4の検出する温度に基づき気化器ヒータ3を制御すると共に、混合室温度センサ7の検出する温度に基づき混合室ヒータ6を制御し、気化器2および混合室5の予熱を行い、気化器2が燃油を気化可能な温度、例えば気化器2の温度が220℃〜225℃に維持され、混合室5の温度が125℃〜130℃に維持されるスタンバイ状態となる。このスタンバイ状態では、燃焼要求が発生した場合には素早くバーナ部8を着火でき、必要最低限の温度を維持することでスタンバイ時の消費電力を低減することができるものである。
前記スタンバイ状態において、給湯栓が開栓され、流量センサ33が最低作動流量以上の流量を検出して燃焼要求が発生したと前記制御手段36が判断すると、気化器ヒータ3および混合室ヒータ6を強制的にオンして着火性を良くし、電磁ポンプ11および燃焼ファン13を駆動させて、気化器2で気化された気化ガスと一次空気とを混合室5で予混合し、予混合ガスをバーナ部8より噴出して燃焼を開始させるものである。
前記バーナ部8の燃焼により発生した燃焼ガスは、一次熱交換器21を流通し、一次熱交換器21を通過した後、二次熱交換器23を流通し、二次熱交換器23を通過した後、排気口24から潜熱回収型気化式石油給湯装置1外へ排出されるものである。また、給水源から供給された水は、給水管28から二次受熱管22に導かれ、二次受熱管22から一次受熱管20へ順に流通して、ここで燃焼ガスとの熱交換により加熱され、そして、一次受熱管20から給湯管29へ導かれ、混合弁31の開度調整によって給湯設定温度に温調された湯が最終的に給湯栓から給湯されるものである。
この時、二次熱交換器23において、二次受熱管22を流通する水と燃焼ガスとが熱交換され、燃焼ガス中の水蒸気が露点以下となることにより生成されたドレンは、ドレン受け25で回収され、ドレン配管26を介して導入口46から中和装置27内に流れ込み、中和部50において、左右方向に蛇行しながら上から下に向かう中和流路58を流通する過程で中和剤49により中和された後、排出口47から中和装置27外に排出され、所定箇所の下水に排水されるものである。なお、潜熱回収型気化式石油給湯装置1を屋内に設置する場合、燃焼ガスが屋内に排出されないように、潜熱回収型気化式石油給湯装置1の初めての運転を開始する前に、水封電極66が水封状態を検知するまで給水し、中和装置27を予め水封状態にしておくものである。
ここで、潜熱回収型気化式石油給湯装置1のバーナ部8で燃焼が行われている時の中和装置27内のドレンの流れを図5を用いて説明するが、図5中では中和装置27内のドレンの状態を強調するため一部の符号と中和剤49を省略するものとする。まず、前記導入口46から中和装置27内に流れ込んだドレンは、第1ドレン室43から水封連通部45を介して第2ドレン室44に流入し、第2ドレン室44の上流領域のドレンが起立壁48の高さ以上に貯溜すると、起立壁48を乗り越えドレン流入口53を介して中和部50の第1中和領域s1に流入する。
前記中和部50の第1中和領域s1に流入したドレンは、第1仕切壁54上に貯溜していき、第1中和領域s1の主に第1仕切壁54上で中和剤49と接して中和されるものであるが、ここで、第1仕切壁54の先端に第1上凸部59を設けたことで、第1仕切壁54上にはドレンが少量貯溜する構造となり、第1仕切壁54上には多少なりとも中和されたドレンが貯溜しており、ドレン流入口53から新たに第1仕切壁54上に流入してくる強酸性のドレンは、第1仕切壁54上に貯溜された多少なりとも中和されたドレンと混ざりあって希釈され、ドレンの中和が促進されるものであり、さらに、第1仕切壁54の単位長さ当たりのドレンと中和剤49との接触面積が増えるので、ドレンを中和する能力が向上し、中和部50ひいては中和装置27をコンパクトにすることができるものであり、その上、第1中和領域s1の幅方向の両端、すなわち第1仕切壁54の短手方向の両端にある中和剤49までドレンが接触し、第1仕切壁54上の略全域でドレンと中和剤49が接触するので、中和剤49の消耗が片寄ることなく第1中和領域s1の中和剤49を均一に減らすことができ、ドレンを中和する能力が低下するおそれがないものである。
そして、第1仕切壁54の先端側の第1上凸部59の高さ以上にドレンが貯溜すると、ドレンは第1上凸部59を乗り越えて、第2中和領域s2に流下していくものであるが、ここで、第1仕切壁54の先端に第1下凸部60を設けたことで、ドレンが第1仕切壁54の裏面へ回り込むのを防いで中和流路58でのドレンのショートカットを防止でき、中和処理時間が減少することなく十分な中和処理がなされるものである。
続いて、第1上凸部59を乗り越えて、第1連通部56を介して第2中和領域s2に流入したドレンは、第2仕切壁55上に貯溜していき、第2中和領域s2の主に第2仕切壁55上で中和剤49と接して中和されるものであるが、ここで、第2仕切壁55の先端に第2上凸部61を設けたことで、第2仕切壁55上にはドレンが少量貯溜する構造となり、第2仕切壁55上には多少なりとも中和されたドレンが貯溜しており、第1連通部56を新たに通過してくるドレンは、第2仕切壁55上に貯溜された多少なりとも中和されたドレンと混ざりあって希釈され、ドレンの中和が促進されるものであり、さらに、第2仕切壁55の単位長さ当たりのドレンと中和剤49との接触面積が増えるので、ドレンを中和する能力が向上し、中和部50ひいては中和装置27をコンパクトにすることができるものであり、その上、第2中和領域s2の幅方向の両端、すなわち第2仕切壁55の短手方向の両端にある中和剤49までドレンが接触し、第2仕切壁55上の略全域でドレンと中和剤49が接触するので、中和剤49の消耗が片寄ることなく第2中和領域s2の中和剤49を均一に減らすことができ、ドレンを中和する能力が低下するおそれがないものである。
そして、第2仕切壁55の先端側の第2上凸部61の高さ以上にドレンが貯溜すると、ドレンは第2上凸部61を乗り越えて、第3中和領域s3に流下していくものであるが、ここで、第2仕切壁55の先端に第2下凸部62を設けたことで、ドレンが第2仕切壁55の裏面へ回り込むのを防いで中和流路58でのドレンのショートカットを防止でき、中和処理時間が減少することなく十分な中和処理がなされるものである。
続いて、第2上凸部61を乗り越えて、第2連通部57を介して第3中和領域s3に流入したドレンは、中和部50の底面の底壁部41b上に貯溜していき、第3中和領域s3の主に底壁部41b上で中和剤49と接して中和され、最終的に排出口47から中和装置27外に排出され、所定箇所の下水に排水されるものであるが、ここで、中和部50の底壁部41b上は排出口47までの高さ分ドレンが少量貯溜する構造となり、中和部50の底壁部41b上には多少なりとも中和されたドレンが貯溜しており、第2連通部57を新たに通過してくるドレンは、中和部50の底壁部41b上に貯溜された多少なりとも中和されたドレンと混ざりあって希釈され、ドレンの中和が促進されるものであり、さらに、中和部50の底壁部41b上の単位長さ当たりのドレンと中和剤49との接触面積が増えるので、ドレンを中和する能力が向上し、中和部50ひいては中和装置27をコンパクトにすることができるものであり、その上、第3中和領域s3の幅方向の両端、すなわち中和部50の底壁部41bの短手方向の両端にある中和剤49までドレンが接触し、中和部50の底壁部41b上の略全域でドレンと中和剤49が接触するので、中和剤49の消耗が片寄ることなく第3中和領域s3の中和剤49を均一に減らすことができ、ドレンを中和する能力が低下するおそれがないものである。
また、本実施形態では、中和部50の第1中和領域s1および第2中和領域s2および第3中和領域s3の容積は、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有し、中和剤49が充填されている量も第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有するもので、中和部50の上下に隣り合う領域のうち、ドレンの流れ方向において上流側の領域の容積を、ドレンの流れ方向において下流側の領域の容積より大きくするようにしており、ドレン流入口53に近い第1中和領域s1ほどその容積が大きくなっている。ここで、中和部50におけるドレンは、ドレン流入口53側に近いほど強酸性であり、排出口47側に近いほど中性に近く、各々の中和領域s1、s2、s3でドレンの酸性度を比較すると、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有し、ドレンの酸性度が強いほど中和剤49の消耗量が多くなることから、各々の中和領域s1、s2、s3で中和剤49の消耗量を比較すると、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有するものである。よって、上述のように中和部50の上下に隣り合う領域のうち、ドレンの流れ方向において上流側の領域の容積を、ドレンの流れ方向において下流側の領域の容積より大きくするようにしたことで、上下に隣り合う領域のうち、ドレンの流れ方向において上流側の領域に充填される中和剤49の量が、ドレンの流れ方向において下流側の領域に充填される中和剤49の量に比べて多くなり、長期間使用した後において、例えばドレン流入口53に近い第1中和領域s1の中和剤49が、第2中和領域s2の中和剤49に対して先に消耗されて無くなってしまうというようなことや、第2中和領域s2の中和剤49が、第3中和領域s3の中和剤49に対して先に消耗されて無くなってしまうというようなことがなく、各中和領域s1、s2、s3の中和剤49が略同時になくなるようにできるので、長期間使用後の中和剤49の残量の偏りを抑制でき、ドレンを中和する能力が低下することなく、長期間にわたり安定した中和処理を行うことができるものである。なお、各中和領域s1、s2、s3の容積は、ドレンを流したときの中和剤49の残量を確認する実験を予め行い、その実験結果に基づいて適宜設定すればよいものである。
さらに、前記第1中和領域s1および第2中和領域s2および第3中和領域s3は、具体的には、第1中和領域s1の長手方向の長さと第2中和領域s2の長手方向の長さと第3中和領域s3の長手方向の長さは略同じ長さで、第1中和領域s1の短手方向の幅と第2中和領域s2の短手方向の幅と第3中和領域s3の短手方向の幅は略同じ幅で、第1中和領域s1の高さと第2中和領域s2の高さと第3中和領域s3の高さは、第1中和領域s1>第2中和領域s2>第3中和領域s3の関係性を有し、ドレン流入口53に近い第1中和領域s1ほど高さが高くなっており、中和部50の上下に隣り合う領域のうち、ドレンの流れ方向において上流側の領域の高さを、ドレンの流れ方向において下流側の領域の高さより高くして、ドレンの流れ方向において上流側の領域の容積を、ドレンの流れ方向において下流側の領域の容積より大きくしたことで、上流側の領域ほどドレンと接触しない中和剤49を効率よく十分に収容することができ、また、中和部50は、各中和領域の長手方向の長さは略同じ長さで、各中和領域の短手方向の幅が略同じ幅で、各中和領域の高さが異なる、全体として直方体形状をしていることで、中和装置27を器具内に設置するときの設置性が良好で、無駄なスペースを使用することがないものである。
次に、中和装置27の排出口47以降の排水路に詰まりを生じる、または、外部から混入するゴミ、塵、煤によって中和装置27内に詰まりを生じて、容器41内にドレンが溜まっていく状態となった場合の動作について、図6、図7を用いて説明するが、図6、図7中では中和装置27内のドレンの状態を強調するため一部の符号と中和剤49を省略するものとする。
まず、上記のような原因により詰まりを生じて容器41内に徐々にドレンが貯溜していき、図6に示すような状態となった後に、給湯栓が開栓され、流量センサ33が最低作動流量以上の流量を検出して燃焼要求が発生し、バーナ部8で燃焼が行われると、図7に示すように、その燃焼に伴って第1ドレン室43のドレンの液面には燃焼ガス圧が掛かり、第1ドレン室43のドレンの液面は低下すると共に、第2ドレン室44のドレンの液面が上昇し、さらに、燃焼に伴って新たに発生したドレンが導入口46から第1ドレン室43内に流入していく。そして、第2ドレン室44のドレン水位が徐々に上昇していき、第2異常水位検知電極68と水封電極66のグラウンド電極との間、または第3異常水位検知電極69と水封電極66のグラウンド電極との間で導通してドレンを検知し、容器41内のドレン水位が異常状態であると制御手段36が判断すると、燃焼を停止させて新たなドレンの流入を防ぎ、リモコン37の表示部40に詰まりが生じている旨のエラーを表示させたり、リモコン37のスピーカー(図示せず)から警告音を報知させたりするものである。
このように、第2ドレン室44内の上部であって、排出口47から正常にドレンが排出されている時に容器41内に貯溜されたドレンが到達する最高ドレン水位より高いところに、第2異常水位検知電極68または第3異常水位検知電極69を位置させたことで、第2異常水位検知電極68または第3異常水位検知電極69は、常態でドレンと接触することはなく、第2異常水位検知電極68または第3異常水位検知電極69は、中和装置27内に詰まりを生じている状態で燃焼が行われて容器41内にドレンが溜まっていく際に、燃焼ガス圧による第1ドレン室43のドレンの液面低下によって第1異常水位検知電極67で検知できない容器41内のドレン水位の異常な上昇を検知することができ、第2ドレン室44の天面に設けられた中和剤投入口63のような大気連通部から容器41外にドレンが溢れ出すのを防止することができ、中和装置27周辺に設置されている部品等が、ドレンによって汚染されることがないものである。
また、第1異常水位検知電極67および前記第2異常水位検知電極68および前記第3異常水位検知電極69の各々は、金属製のネジ部材としたことで、安価で、しかも電極の機能と蓋体65を容器41に固定する機能とを併せ持つものとして用いることができ、第1異常水位検知電極67を導電性を有する蓋体65を介して容器41にねじ込んで取り付けると共に、第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69を導電性を有する蓋体65を介して容器41にねじ込んで取り付けることで、例えば、第1異常水位検知電極67に配線を接続して電圧を印加した時に、蓋体65を介して第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69が全て同じ極性となり、蓋体65と絶縁されている水封電極66のグラウンド電極(陰極)に対して、第1異常水位検知電極67および第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69の全てで1つの陽極とすることができ、制御手段36と電気的に接続するための配線等を減らすことができるものである。
次に、潜熱回収型気化式石油給湯装置1そのものが傾いて設置されて中和装置27が傾いている場合や、中和装置27を取り付ける際に傾いて取り付けられてしまった場合であって、且つ中和装置27の排出口47以降の排水路に詰まりを生じる、または、外部から混入するゴミ、塵、煤によって中和装置27内に詰まりを生じて、容器41内にドレンが溜まっていく状態となった場合の動作について、図8、図9を用いて説明するが、図8、図9中では中和装置27内のドレンの状態を強調するため一部の符号と中和剤49を省略するものとする。
まず、図8に示すように、導入口46側が下方に向かって傾いている場合であって、且つ詰まりが生じている場合に、給湯栓が開栓され、流量センサ33が最低作動流量以上の流量を検出して燃焼要求が発生し、バーナ部8で燃焼が行われると、その燃焼に伴って第1ドレン室43のドレンの液面には燃焼ガス圧が掛かり、第1ドレン室43のドレンの液面は低下すると共に、第2ドレン室44のドレンの液面が上昇し、さらに、燃焼に伴って新たに発生したドレンが導入口46から第1ドレン室43内に流入していく。そして、第2ドレン室44のドレン水位が徐々に上昇していき、導入口46側が下方に向かって傾いている分、第2ドレン室44の垂下壁42側のドレン水位が第2ドレン室44の側壁部41d側のドレン水位に比べて高くなるので、第2異常水位検知電極68がドレンと接触し、第2異常水位検知電極68と水封電極66のグラウンド電極との間で導通してドレンを検知し、容器41内のドレン水位が異常状態であると制御手段36が判断すると、燃焼を停止させて新たなドレンの流入を防ぎ、リモコン37の表示部40に詰まりが生じている旨のエラーを表示させたり、リモコン37のスピーカー(図示せず)から警告音を報知させたりするものである。
また、図9に示すように、排出口47側が下方に向かって傾いている場合であって、且つ詰まりが生じている場合に、給湯栓が開栓され、流量センサ33が最低作動流量以上の流量を検出して燃焼要求が発生し、バーナ部8で燃焼が行われると、その燃焼に伴って第1ドレン室43のドレンの液面には燃焼ガス圧が掛かり、第1ドレン室43のドレンの液面は低下すると共に、第2ドレン室44のドレンの液面が上昇し、さらに、燃焼に伴って新たに発生したドレンが導入口46から第1ドレン室43内に流入していく。そして、第2ドレン室44のドレン水位が徐々に上昇していき、排出口47側が下方に向かって傾いている分、第2ドレン室44の側壁部41d側のドレン水位が第2ドレン室44の垂下壁42側のドレン水位に比べて高くなるので、第3異常水位検知電極69がドレンと接触し、第3異常水位検知電極69とグラウンド電極との間で導通してドレンを検知し、容器41内のドレン水位が異常状態であると制御手段36が判断すると、燃焼を停止させて新たなドレンの流入を防ぎ、リモコン37の表示部40に詰まりが生じている旨のエラーを表示させたり、リモコン37のスピーカー(図示せず)から警告音を報知させたりするものである。
このように、第2異常水位検知電極68が垂下壁42寄りの第2ドレン室44内上部に設けられると共に、第3異常水位検知電極69が垂下壁42と対向する排出口47が設けられた側壁部41d寄りの上部に設けられ、第2異常水位検知電極68および第3異常水位検知電極69を、中和剤投入口63のような大気連通部を挟むように位置させたことで、中和装置27が傾いて設置された場合でも、中和剤投入口63のような大気連通部にドレンが到達する前に、第2異常水位検知電極68または第3異常水位検知電極69の何れか一方が確実にドレンを検知し、中和剤投入口63のような大気連通部から容器41外にドレンが溢れ出すのを防止することができるものである。