JP5778173B2 - 有機化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、β,γ−不飽和−γ,γ−二置換エステル類およびその合成方法に関する。
β,γ−不飽和−γ,γ−二置換エステル類1は、当該技術分野において既知のさまざまな方法により、調製することができる。
Figure 0005778173
かかる方法は、(a)α,β−不飽和エステル類の異性化、(b)α,β,γ,δ−不飽和エステル類の選択的還元、(c)ハロゲン化アリルのシアン化、それに続く加水分解およびエステル化、(d)PdまたはRu触媒の存在下でのハロゲン化アリルまたは(活性化)アリルアルコール類のカルボニル化および(e)交差メタセシスなど他の方法によるものを含む。
しかしながら、合成が困難である立体的に純粋な(stereopure)E−アリルアルコール類またはハロゲン化物を前駆体として使用しない限り(cまたはdの場合)、1の高E/Z比は通常、これらの方法を通じては得られない。
WO 2007096791には、タイプR’COH、ここでR’は炭化水素基を表す、のカルボン酸の存在下で、塩MX(ここで、n=1〜3であり、Xはハロゲン化物または酸HXのアニオンであり、およびMは第I、IIまたはIII族金属である)を用いた1aのE−選択的合成のための共役マロナート3aのトランスエステル化/脱炭酸が記載されている。
Figure 0005778173
高E/Z比およびβ,γ/α,β比がこの方法から報告されたが、これらの結果は、半化学量論量の比較的高価な2−エチルヘキサン酸カルシウムを、2−エチルヘキサン酸アルキルへのトランスエステル化後には生成物1aから分離しなければならない化学量論量の2−エチルヘキサン酸と組み合わせることでのみ得られた。同特許が請求する他のMX/R’COHの組合せは、効率が悪い。
β,γ−不飽和−γ,γ−二置換エステル類への合成手順であって、比較的安価であり、1を高純度で、とくに高E/Z比で提供する手順を提供する必要性が残る。
本発明は、その面の一つにおいて、β,γ−不飽和−γ,γ−二置換エステル類1
Figure 0005778173
の調製方法を提供し、前記方法は、約100から約350、より特定すると約130から約170℃の間の温度で共役マロナート
Figure 0005778173
を、無機プロトン源および任意に極性溶媒の存在下で、MXと反応させるステップを含み、
ここで、MXは、無機塩または有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対であり、Xは、ハロゲン化物であり、およびnは、1〜3の整数であり、およびMは、MXが無機塩であるとき、第I、IIまたはIII族金属であるか、あるいは、Mは、MXが有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対であるとき、ピリジニウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、イミダゾリウム、アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウムからなる群から選択され、および基R、RおよびRは、有機残基である。
当業者は、化合物1が関心を引く中間体であり、化学分野において多くの関心を引く最終生成物への合成経路において用いてもよく、また、R、RおよびRの性質は、所望の最終生成物に依存するであろうことを理解するであろう。とくに、置換基R、RおよびRは、フレグランス分野において有用な置換基から選択することができる。より特定すると、置換基は、水素、任意に不飽和結合および/またはO、S、NおよびSiから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する直鎖状、分岐状または(多)環状C1−15アルキル、アリールまたはアリールアルキル基から独立して選択される。マロナート3の基Rは、同一または異なることができ、または共に、任意に不飽和または上に定義した置換基を含有する(多)環状基を形成することができる。
特に好ましい置換基Rは、メチルおよびエチルを含む。
特に好ましい置換基Rは、メチル、フェニル、2−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)−エチル、4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イルを含む。
特に好ましい置換基Rは、メチル、フェニル、2−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)−エチル、4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イルを含む。
本発明の方法により形成される化合物1は、β,γ−位またはα,β−位に位置する二重結合を有する異性体混合物として存在することができ、β,γ−異性体においてR≠Rの場合、E/Z異性体があり得る。本発明は、高β,γ/α,β比の、とくに少なくとも95:5の、1の調製方法を提供する。化合物1はまた、高E/Z比で、とくに少なくとも75:25で、より特定すると少なくとも80:20の比で形成することができる。
本発明の方法により形成される化合物1は、有用な化合物であり、有機合成のすべての方法において試薬として使用してもよい。
1の例は、シクロホモファルネシンエステル1aおよびホモファルネシンエステル1bであり、それらのE−異性体は、例えばWO 2006010287(Givaudan)に記載のように1aまたは1bから調製することができる(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−ドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フラン2(Ambrox)の合成のための有益な前駆体である。立体化学的記述語3aR,5aS,9aS,9bRは、相対物ならびに絶対配置を指し、それは、2を、要望通りに、ラセミ化合物としてまたは鏡像異性的に富化して調製することができることを意味する。
Ambrox2は、重要なフレグランス成分であり、その嗅覚プロファイルは、そのエナンチオ純度は別にして、そのジアステレオ純度により決定され、それは今度は環化前駆体、例えば化合物1aおよび1bのE/Z比に依存する。これらの前駆体を高E/Z−選択度で提供する方法が望まれる。
Figure 0005778173
したがって、本発明の別の面において、(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−ドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フランの調製方法を提供し、前記方法は、約100から約350、より特定すると約130から約170℃の間の温度で共役マロナート3
Figure 0005778173
を無機プロトン源および任意に極性溶媒の存在下で、MXと反応させるステップを含み、
ここで、MXは、無機塩または有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対であり、Xは、ハロゲン化物であり、およびnは、1〜3の整数であり、およびMは、MXが無機塩であるとき、第I、IIまたはIII族金属であるか、あるいは、Mは、MXが有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対であるとき、ピリジニウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、イミダゾリウム、アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウムからなる群から選択され、および基Rは、2−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)−エチルまたは4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イルであり、Rは、メチルであり、およびRは、上に定義した基から選択される。
本発明のまた別の面において、上述の方法によって得られる(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−ドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フランを提供する。
本発明のまた別の面において、上述の方法によって得られる(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−ドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フランを含む香水組成物を提供する。
本発明のまた別の面において、上述の方法によって得られる(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−ドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フランを含む消費者製品を提供する。
MX無機塩は、とくにCeClなどのランタニドハロゲン化物を含む第Ia、IIaまたはIIIb族ハロゲン化物であってもよい。好ましい無機塩は、塩化マグネシウムおよび塩化リチウムである。
MX有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対は、上に言及した材料のいずれであってもよい。任意に、有機カチオンは、自身があらゆる官能基により置換され得る1〜4アルキルおよび/またはアリール基により置換されてもよい。有機カチオンは、互いに結合することができ、それにより固体相を形成する。
約100℃および200℃の間では液体の低融点の塩混合物は、極性溶媒の存在下または不存在下で使用することができる。
塩は、単独でまたは混合物として使用してもよい。
用いる塩の量は、0.2mol%〜200mol%、より特定すると1mol%〜20mol%であってもよい。
無機プロトン源は、pKが約0および約17の間のあらゆる無機プロトン供与体であり得る。好適な無機プロトン源は、水(pK15.6)またはホウ酸(pK9.2)を含み、極性溶媒に溶解するかまたは部分的に溶解する。水/ホウ酸混合物などの無機プロトン供与体の混合物を用いてもよい。他の混合物は、ホウ酸/メタホウ酸混合物を含む。ホウ酸プロトン供与体の例は、メタホウ酸(HBO)、モノアルキルまたはモノアリールホウ酸エステル類(ROB(OH)、ここで、R=アルキル、アリールおよびそれらの置換類似体、ビスアルキルまたはビスアリールホウ酸エステル類(HOB(OR)、ここで、R=アルキル、アリールおよびそれらの置換類似体、ならびに架橋が他のボラート単位へのリンカーを含むあらゆる種類の置換基を持つことができるアルキリデン、アリーリデンまたはアリールアルキリデン架橋ボラートを含む。
用いられる無機プロトン源の量は、源の性質およびいくつのプロトンを提供することができるかに依存する。とくに、用いられるプロトン源の量は、約0.25〜約2.5モル当量、より特定すると約0.5〜約1.5当量の範囲である。少なくとも1モル当量のプロトンが、トランスエステル化または加水分解に影響を及ぼすために必要であろう。ホウ酸の場合、実体HBOあたり3個のプロトンを送達することができ、このプロトン源を、約0.35モル当量、より好ましくは約0.5モル当量で用いることができる。
極性溶媒は、共役マロナート出発材料、無機プロトン源およびMX塩を完全にまたは部分的に溶解することができるあらゆる好適な溶媒であってもよい。とくに、本発明において用いられる極性溶媒は、水と部分的にまたは完全に混合する溶媒である。極性溶媒は、極性非プロトン性溶媒であってもよい。言及し得る極性溶媒は、アルコール類、アルキルスルホキシド類、スルホラン類、置換アミド類、N−置換ピロリドン類、N−置換カプロラクタム類およびN−置換尿素類を含む。4より多い炭素原子を有する置換基を持つ水不溶性N−置換ピロリドン、ならびに反応温度でイオン液体を形成し、極性であるがしばしば水と混合しない有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対が、本発明に含まれる。また、約100℃および200℃の間で液体の溶融塩の混合物を含む。これらの溶媒のすべての混合物を、使用することができる。
アルキルスルホキシド類およびスルホラン類を用いることができるが、どちらかといえば除去困難なそれらの比較的強く不快なにおいのため、フレグランス材料の合成において、化合物1が用いられるとき、これらの材料を使用しないことが好ましい。
N−メチル−ピロリドン(NMP)またはN−エチル−ピロリドン(NEP)などのN−置換ピロリドン類は、好ましい極性非プロトン性溶媒である。
極性溶媒はまた、低量で、好ましくは共役マロナート3の量に基づき1〜2等価重量(w/w)で使用することができる。NMPまたはNEPなどのN−置換ピロリドン類の場合、溶媒を、水系後処理(aqueous work-up)後に塩/水相から分離することができ、それ自体再利用または廃棄される。
本発明の方法は、比較的安価な試薬の組合せ、例えば、MgCl/ホウ酸、LiCl/ホウ酸、MgCl/水またはLiCl/水を低量で使用することができ、それらが水相中に反応の水系後処理後に残ることが利点である。
共役マロナート3の脱炭酸によるβ,γ−不飽和−γ,γ−二置換エステル類の特定の調製を、以下により詳細に記載する。ここで、R=MeまたはEtである。しかしながら、以下に記載する条件は、本発明の方法に一般論として適用される。
Figure 0005778173
共役マロナート出発材料を、通例の合成を使用して一般に入手可能な出発材料から得てもよい。本発明の方法における出発材料である共役マロナート3を提供するために、好適に置換されたアルデヒド(例として、上に示したアルデヒド4)を、ビスアルキルマロナートとクネーフェナーゲル条件下で反応させてもよく、そのためのさまざまな方法および試薬は、当該技術分野において既知である。
プロトン供与体として、上述の1または2以上のホウ酸プロトン供与体(例えばホウ酸)を、単独でまたは他のプロトン供与体との混和物において用いることが好ましい。
水をプロトン供与体として用いてもよいが、これは好ましくない。共役マロナート3のβ,γ−エステル1aへの脱炭酸が、水(または求核OHのあらゆるソース)の存在下で行われる場合、3のアルデヒド4への逆(retro)クネーフェナーゲル反応が、副反応として生じ得る。これは、アルデヒド4を所望の材料1aから除去しなければならないことから、不都合である。
この副反応を低減する水をプロトン供与体として用いる試薬系が開発されており、特定の例は、NMP、DMF、DMAA、NEPなどの極性非プロトン性溶媒中のまたは[BMIM]Brなどのイオン液体中のLiCl、MgClまたはCaClを含む(例参照)。かかる試薬系は、副反応を大幅に低減することができ、とくに、それを5〜10%に限定する。これらの組合せから、80:20またはそれ以上のE/Z比、および良好なβ,γ/α,β比、例えば96:4〜99:1を有するエステル1aが得られる。
いくつかの他の水含有系によって、アルデヒド4への逆反応を実質的に完全に抑制してもよい。水含有系において、NOPまたはNCPなどのN−置換ピロリドン類を、例えば、LiClまたはNaClと共に、130〜160℃で使用することが好ましい。これにより、1aを、例えば83:17までの良好なE/Z比で、および良好なβ,γ/α,β比で得ることができる。水系後処理後、NOPまたはNCPなどの極性溶媒は、有機相中に残る。
とくに良好なE/Z比、とくに86:14までが、トランスエステル化試薬としてのホウ酸により得られ得る。ホウ酸を、LiCl、MgClまたはCaClなどの(土類)アルカリハロゲン化物触媒と組み合わせて使用してもよい。溶媒は、NMPなどのN−置換ピロリドンであってもよい。ScClまたはCeClなどの第III族金属ハロゲン化物は、同様の効率でこの反応を触媒することができる。[EMIM]Clなどのイオン液体触媒はまた有効である。水を含有しない(water-free)条件下でこれらの触媒を使用することにより、副生成物4の形成を回避することができる。
本発明を、以下の非限定の例を参照にさらに説明する。
例1:2−(2−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ブチリデン)マロン酸ジメチル3a:
Figure 0005778173
水を含有しない条件下で、テトラクロロメタン(120ml)中塩化チタン(IV)(91g、0.5mol)を、45分以内にテトラヒドロフランに0℃で滴加する。混合物を、さらに30分この温度で攪拌し、そしてテトラヒドロフラン(50ml)中2−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ブタナール4(50g、0.24mol)(M. Matsui et al., Agric. Biol. Chem. 50, 1475−1480, 1986)およびマロン酸ジメチル(31.7g、0.24mol)を、15分以内に0℃で添加し、続けてテトラヒドロフラン(240ml)中ピリジン(76g)を90分にわたり0℃で滴加する。オレンジ−茶色の懸濁液を、18時間25℃で攪拌し、そして氷/水上に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する。合わせた有機層を、水および濃NaClで洗浄し、MgSOで乾燥させる。溶媒のろ過および蒸発後、粗生成物(75g)を、170℃/0.07mbarで短行程蒸留し、62.5g(81%)の3aを得る。分析データ:
Figure 0005778173
例2:2−(2−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ブチリデン)マロン酸ジエチル3b:
Figure 0005778173
例1に記載した条件下で、テトラヒドロフランおよびテトラクロロメタン中塩化チタン(IV)(91g、0.5mol)、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ブタナール4(50g、0.24mol)およびマロン酸ジエチル(39.7g、0.24mol)を互いに反応させ、後処理および短行程蒸留後、70.1g(83%)の3bを得る。分析データ:
Figure 0005778173
例3:(E)−4−メチル−6−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ヘキサ−3−エン酸メチル1a−Me(1a、ここでR=Me):
Figure 0005778173
N−メチル−ピロリドン(2.9g、29mmol)中共役マロナート3a(0.5g、1.5mmol)、無水塩化リチウム(93mg、2.2mmol)および水(53mg、3mmol)を、攪拌下で130℃に加熱する。この温度で4時間後、混合物を、2M HCl上に注ぎ、tert−ブチルメチルエーテルで抽出する。合わせた有機層を、濃NaHCO、濃NaClで洗浄し、MgSOで乾燥させる。溶媒のろ過および蒸発後、粗生成物(0.64g)を、120℃/0.1mbarでバルブ・ツー・バルブ蒸留し、0.4gの1a−Meを得る。E/Z比82:18。保持時間(GC):9.47(Z)、9.56(α,β)、9.62(E)分。E−異性体の分析データ:
Figure 0005778173
Figure 0005778173
Figure 0005778173
例4:LiCl触媒脱炭酸による(E)−4−メチル−6−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ヘキサ−3−エン酸エチル1a−Et(1aのエチルエステル)の調製:
Figure 0005778173
攪拌下、水を含有しないN−メチル−ピロリドン(880ml、8.9mol)中窒素共役マロン酸ジエチル3b(500g、1.39mol)、無水塩化リチウム(5.6g、0.13mol)および無水ホウ酸(41g、0.65mol)を、160〜170℃に10時間加熱する。冷却後、混合物を、2M HCl上に注ぐ。相分離後、有機相を、濃NaHCOおよび濃NaClで洗浄する。合わせた水相を、トルエンで抽出する。合わせた有機層を、減圧下で蒸発させ、412gの粗残留物を得る。150℃/0.06mbarでの短行程蒸留により、352g(91%)のエステル1a−Etを得る。E/Z比:86:14。この化合物の分析データは、M. Matsui et al. Agric. Biol. Chem. 50, 1475−1480, 1986により異性体について記載されたものと同一である。
例5:MgCl触媒脱炭酸による1a−Etの調製:
攪拌下および水を含有しないN−メチル−ピロリドン(67ml、0.81mol)中窒素共役マロン酸ジエチル3b(52g、149mmol)、無水塩化マグネシウム(0.56g、5.93mmol)および無水ホウ酸(4.5g、73mmol)を、160〜170℃に3時間加熱する。120℃に冷却後、水を添加し、混合物を2M HSOによりpH3に酸化する。ヘキサンによる抽出後、合わせた有機層を、水、濃NaCO、10%HOAc、水および濃NaClで洗浄する。有機相を、MgSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させ、42gの粗残留物を得、それをバルブ・ツー・バルブ蒸留し、36.6g(88%)の1a−Etを得る。E/Z比:84:16。この化合物の分析データは、M. Matsui et al. Agric. Biol. Chem. 50, 1475−1480, 1986により異性体について記載されたものと同一である。
Figure 0005778173
例6:メタホウ酸(HBO)の存在下での(E)−4−メチル−6−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)ヘキサ−3−エン酸エチル1a−Et(1aのエチルエステル)の調製:
例4の手順に従い、水を含有しないN−メチル−ピロリドン(19g、0.19mol)中共役マロン酸ジエチル3b(10g、28mmol)、無水塩化リチウム(0.12g、2.8mol)およびメタホウ酸99%(1.25g、28mmol)から、23時間160℃で、標準の後処理およびバルブ・ツー・バルブ蒸留の後、6.6g(84%)の1a−Etを得る(93%純度、E/Z82:18)。この化合物の分析データは、M. Matsui et al. Agric. Biol. Chem. 50, 1475−1480, 1986により異性体について記載されたものと同一である。

Claims (13)

  1. β,γ−不飽和−γ,γ−二置換エステル類1
    Figure 0005778173
    の調製方法であって、100および350℃の間の温度で共役マロナート
    Figure 0005778173
    を、無機プロトン源および任意に極性溶媒の存在下で、MXと反応させるステップを含み、ここで、MXは、無機塩または有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対であり、Xは、ハロゲンであり、およびnは、1〜3の整数であり、およびMは、MXが無機塩であるとき、第I、IIまたはIII族金属であるか、あるいは、Mは、MXが有機カチオン/ハロゲン化物アニオン対であるとき、ピリジニウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、イミダゾリウム、アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウムからなる群から選択され、および基R、RおよびRは水素、任意に不飽和結合および/またはO、S、NおよびSiから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する、直鎖状、分岐状または(多)環状C 1−15 アルキル、アリールまたはアリールアルキル基からなる群から独立して選択される有機残基である、請求項1に記載の方法。
  2. Rがメチルまたはエチルである、請求項1に記載の方法。
  3. およびRが、メチル、フェニル、2−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)−エチル、4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イルからなる群から独立して選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. が、メチル、エチルまたはフェニルであり、およびRが、2−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)−エチルまたは4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イルである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 1の二重結合が、β−γ位にある、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. が、メチルまたはエチルであり、Rが、2−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エニル)−エチルまたは4,8−ジメチルノナ−3,7−ジエン−1−イルである、請求項に記載の方法。
  7. MXが、ランタニドハロゲン化物およびアルカリまたはアルカリ土類ハロゲン化物あるいはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. MXが、LiClまたはMgCl、あるいはそれらの混合物から選択される、請求項に記載の方法。
  9. 極性溶媒が、N−置換ピロリドンである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  10. 無機プロトン源が、0〜17のpKを有するプロトン源である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 無機プロトン源が、水、ホウ酸、メタホウ酸(HBO)、モノアルキルまたはモノアリールホウ酸エステル類(ROB(OH)、ここで、R=アルキル、アリールおよびそれらの置換類似体である)、ビスアルキルまたはビスアリールホウ酸エステル類(HOB(OR)、ここで、R=アルキル、アリールおよびそれらの置換類似体である)、架橋が他のボラート単位へのリンカーを含む置換基を持つことができるアルキリデン、アリーリデンまたはアリールアルキリデン架橋ボラートから選択されるホウ酸プロトン供与体、リン酸水素ナトリウム、あるいはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 無機プロトン源が、ホウ酸であり、極性溶媒が、N−置換ピロリドンであり、およびMXが、LiClまたはMgClである、請求項1〜1のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1〜1のいずれか一項に定義された方法による、(3aR,5aS,9aS,9bR)−3a,6,6,9a−テトラメチル−ドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フランの調製方法。
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