JP5777006B2 - 取付部材、外設部材の取付構造、及びその施工法 - Google Patents
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Description
上述の要請に鑑み、縦葺き屋根上に太陽電池を設置する構造として、例えば特許文献1等に示されるような、取付対象の屋根構造におけるハゼ部にボルトナット等の締着具にて持出金具を取り付ける構造が提案されている。
このうち、特許文献1には、逆U字状に成形した取り付け部材1の下端に延長部26,26を配し、該延長部26,26にて、ハゼ部201wの基端となる起立片201を左右から挟んだ状態で、略水平状に配したボルトナット23にて固定した構成である。
さらに、これらの構造におけるボルトナットは、ハゼ部の上方に配されるため、最も締め付け応力が作用する部位とハゼ部を係止する部位との間に距離(少なくとも突状部の高さ以上)が生ずるため、締め過ぎが部材の変形を生じ易いものであった。
また、締着具の先端と第2係止部とは極めて近いので、最も締め込み応力が作用する部位と突状部を係止する部位との間の距離が短いため、締め込み応力が直接的に係止圧力となり、締め過ぎが生じ難く、部材の変形も生じ難いものである。
したがって、従来の略水平状に配されたボルトナットを締め付ける取付部材などに比べて作業を上方から実施できるため、作業が極めて容易である。
そして、前記第1部材は、突状部の一方側に係止する第1係止部と、外設部材又は外設部材を取り付ける支持材を支持する支持部と、締着具を挿通させる通孔と、を有する構成であり、前記第2部材は、突状部の他方側に係止する第2係止部と、締着具の下端が当接する当接受部と、を有する構成である。
この第1部材の凹部又は凸部は、第2部材の凸部又は凹部と枢着(凸部と凹部で回動自在に一体化)されるものであれば、特にその具体的な形状を限定するものではない。
さらに、この第1部材の支持部は、外設部材又は外設部材を取り付ける支持材を支持するものであればよく、溝がない略平坦状であっても、外設部材を取り付けるために溝部等を設けたものでもよい。この支持部には、後述する図示実施例のように締着手段をスライド可能に保持する溝部を形成してもよい。この締着手段としては、ボルトに限定されず、ナットでもよく、この場合、締着手段の頭部を収納した状態で締着手段の位置調整が可能となる。
また、この第1部材の通孔は、締着具を挿通させるものであって、締着具を締め込む際に容易に取り付けることができ、安定な締め込み作業を果たすことができる。この通孔には、後述する図示実施例のように締着具と螺合する雌螺子部を形成してもよく、この雌螺子部としては、通孔内面に螺子溝を刻設したタップでもよいし、部材に一体化させたナットでもよく、この場合には、締着具の締め込み作業がより安定に行われ、予め(=取付に先立って)第1部材に緩く締着具を嵌め付けて一体状としておくこともできる。
さらに、この第1部材には、後述する図示実施例のように外装面に接地する定着面を備えることが望ましい。
この第2部材の凸部又は凹部は、第1部材の凹部又は凸部と枢着(凸部と凹部で回動自在に一体化)されるものであれば、特にその具体的な形状を限定するものではない。
また、この第2部材の当接受部は、締着具の下端が当接するものであって、当該当接受部にて受けた締着具の締め込み応力がこの第2部材を回動させ、前記第2係止部を突状部の他面側に係止させる。
即ちこの取付部材の施工法は、第1部材と第2部材とを枢着した状態の取付部材を外装面の突状部に配設し、第1部材の第1係止部を突状部の一方側に沿わせる第1の工程と、上方から締着具を締め付けて第2部材を回動させ、第2部材の第2係止部を突状部の他方側に係止する第2の工程とからなる。
また、第1部材と第2部材との長さ(流れ方向の長さ寸法)は、第1部材より第2部材を短くすることが多いが、特に限定するものではなく、適宜に設定することができる。そして、第2部材の長さに応じて締着具の本数を適宜に設定すればよく、例えばピース状の第2部材では、締着具は1箇所(ボルト材では1本)でもよいが、比較的長尺な第2部材の場合には、所定間隔を隔てて締着具を複数箇所用いて締め込み圧力を増強してもよい。
この支持材は、特にその形状や構成等を限定するものではないが、後述する図示実施例のように桁行き方向に連続する逆U字状の長尺材(横桟材)又は定尺材でもよいし、流れ方向に連続する長尺材(縦桟材)又は定尺材でもよい。
第1の工程及び第2の工程については前述の取付部材の施工法と全く同様である。即ち第1の工程は、第1部材と第2部材とを枢着した状態の取付部材を外装面の突状部に配設し、第1部材の第1係止部を突状部の一方側に沿わせる工程であり、第2の工程は、上方から締着具を締め付けて第2部材を回動させ、第2部材の第2係止部を突状部の他方側に係止する工程である。
第3の工程は、固定した取付部材の支持部に、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付ける工程である。
取付部材の支持部は、前述のように略平坦状でもよいし、締着手段をスライド可能に保持する溝部を形成したものでもよいので、例えば前者の場合には、外設部材を上方から押さえる押さえ具を配した状態で上方からビス等の固定具を支持部に打ち込んで取り付けてもよい。例えば後者の場合には、溝部に締着手段として上向きボルトの頭部を保持させ、該上向きボルトを前記構成の押さえ具に挿通させた状態でナット等を締め付けて固定してもよい。
なお、本発明の取付部材を設置する屋根面は、前述のように外装材にて形成される突状部を備えるものであればよく、新築でも既設でもよい。
なお、前記第1部材2と第2部材3とは、図3(b)に示すように第1部材2より第2部材3の方が短い態様が多いが、特に限定するものではなく、例えば図1(d)では両部材2,3を同じ長さとした(=取付部材1')が、第2部材3が長くてもよい。
図示実施例の第1部材2は、図1(b)に示すように下端が屋根面4に接地する接地面25である縦片2Aの上方へ延在する首状部2Bを介して上面が支持部23である頭状部2Cを備え、前記首状部2Bの右側には、下方へ向かう傾斜部2Dが形成される成形体であって、突状部40の一方側を包囲状に覆うように配される。
そして、前記縦片2Aの下端に内側へ突出する第1係止部22が設けられている。
また、前記頭状部2Cの頂部に設けられる支持部23の略中央には、上方が開放する溝部231が設けられている。
前記傾斜部2Dの基端には、断面が略円弧状の凹部21が形成されている。この凹部21は、内径が、後述する第2部材3の凸部31の外径より僅かに大きく、且つ下方が開放する形状としたが、その開放幅は、凸部31の外径よりも小さく形成している。そのため、凹部21に凸部31を嵌め付けた状態では、脱落することが無く、回転自在に枢着される。
前記傾斜部2Dの略中央には、斜め上方が開放する溝部26が設けられ、その底部には通孔24が形成されている。この溝部26には、雌螺子部としてナット2yが装着されている。
図示実施例の第2部材3は、図1(c)に示すように略イ状の成形体であって、その上端に設けられる凸部31は、断面略円形状であり、その下端に設けられる第2係止部32は、内側へ突出する突出片状であり、その下面が屋根面4に接地する接地面34である。また、その高さの中程に設けられる当接受部33は、受け溝状であって、締着具2xの下端を位置規制する規制部331が形成されている。
詳しくは、第1の工程として、図2(c),(e)に示すように第1部材2と第2部材3とを枢着した状態の取付部材1を外装面4,4IIの突状部40,4iiに臨ませる。
この状態で第2の工程として、上方から各種治具を用いて締着具2xを締め付ける(締め込む)と、図示するように締着具2xの先端が当接受部33を押圧するため、第2部材3が軸21,31に対して次第に回動する。
その結果、図2(a),(d)に示すように第2部材3の第2係止部32が突状部40の他方側に係止する。
これに対し、図2(f)に示すような従来の取付部材9では、略水平状に配されたボルトナット91,92を締め付けて左右の各部材9a,9bの下端に形成した係止部93,94を突状部40'に係止するものである。
したがって、従来の取付部材9では、ボルトナット91,92が、突状部40'の上方に配されるのに対し、本発明の取付部材1では、締着具2xが突状部40,4A'の高さに関係なく配されるという相違がある。そのため、従来では、最も締め付け応力が作用する部位(=ボルト91の頭部やナット92が当接する部分)と突状部4'を係止する部位(=係止部93,94)との間に距離(少なくとも突状部4'の高さ以上)が生じ、本発明では、そのような制限がないため、図示するように突状部4,4'の高さに満たない近接しているため、応力の伝搬が直接的であり、また締め過ぎが部材の変形を生じ難いという効果を生ずる。
図示実施例の太陽電池モジュール5は、太陽電池50の周縁に所定形状のフレーム(枠)5b,5cを一体的に固定したパネル状であって、該太陽電池モジュール5,5の流れ方向の側縁を、断面形状が逆ハット状の押さえ材6にて押さえる構成である。
この実施例における押さえ材6は、前述のように断面逆ハット状のピース材であり、前記ボルト1aの取付孔を有する底状部62の両側縁を立ち上げ、その上端を外方へ延在させて押さえ部61,61とした構成である。
前記取付部材1の支持部23に設けられた溝部231に、締着手段としてボルト1aをスライド可能に保持させ、該ボルト1aにナット1b,1cを取り付けて位置調整すると共に押さえ材6を任意(所定)の位置に締着することができる。
特に図示実施例では、支持部23に、締着手段1aをスライド可能に保持する溝部231が形成され、締着手段1aの頭部を収納した状態で位置調整を可能としたので、支持部23に取り付ける太陽電池モジュール5を取り付ける際に、適宜に位置調整して取付を容易に実施することができる。
なお、図4(b)では、両部材2II,3を同じ長さとした(=取付部材1II')が、前述のように前記第1部材2IIと第2部材3とは、図5(b)に示すように第1部材2IIより第2部材3の方が短い態様が多いが、特に限定するものではなく、第2部材3が長くてもよい。
この実施例における横桟7Aは、図5(b)に示すように略中央に最も高い塔状部71を、その流れ方向の前後に次に高い台状の支持受部72,72を、その更に流れ方向の前後に、最も低い略J字状の固定受部73,73を有する構成であり、前記塔状部71の頂部には、上方が開放する溝部711が設けられている。
そして、各固定受部73には、それぞれ固定板7bが被覆するように配設され、該固定板7bは前記取付部材1IIの溝部231に取り付けられた締着手段(ボルト1d,ナット1e)にて固定されるので、この横桟7Aは前記取付部材1IIの支持部23に取り付けられるものとなる。
また、この横桟7Aの溝部711には、締着手段としてボルト7cがスライド可能に保持させ、該ボルト7cに取り付けてスライド可能であって、該ボルト7cを挿通させた押さえ材6'を任意(所定)の位置に調整してナット7dを締着して固定できる。
なお、この実施例における押さえ材6'は、底状部62の両側縁の立ち上げ高さが前記図3などの実施例における押さえ材6と比べて低いが、同様に押さえ部61,61にて太陽電池モジュール5の流れ方向の側縁を押さえる構成である。
2,2II 第1部材
2A 縦片
2B 首状部
2C 頭状部
2D 傾斜部
2x 締着具(ボルト材)
2y ナット
21 凹部
22 第1係止部
23 支持部
231 溝部
24 通孔
25 接地面
26 溝部
3 第2部材
31 凸部
32 第2係止部
33 当接受部
331 規制部
34 接地面
4,4II,4III,4IV 外装面(屋根面)
40,40ii,40iii,40iv 突状部
5 太陽電池モジュール
50 太陽電池
51a,51b (端縁)フレーム
6,6' 押さえ材
61 底状部
62 立ち上げ部
63 押さえ部
7A 横桟
7b 固定板
71 塔状部
72 支持受部
73 固定受部
9 従来の取付部材
Claims (5)
- 外装面を構成する外装材にて形成される突状部に固定する取付部材であって、
凹部又は凸部を有する第1部材と凸部又は凹部を有する第2部材とを枢着してなり、
前記第1部材は、突状部の一方側に係止する第1係止部と、締着具を挿通させる孔と、外設部材又は外設部材を取り付ける支持材を支持する支持部と、を有し、前記通孔には、締着具と螺合する雌螺子部が形成され、
前記第2部材は、突状部の他方側に係止する第2係止部と、締着具の下端が当接する当接受部と、を有し、
前記第1部材と前記第2部材とを枢着した状態の当該取付部材を外装面の突状部に配設し、前記第1部材の第1係止部を突状部の一方側に沿わせると共に、斜め上方から締着具を締め付けて前記第2部材を回動させ、前記第2部材の第2係止部を突状部の他方側に係止できることを特徴とする取付部材。 - 第1部材の通孔は、斜め上方が開放する溝部に雌螺子部としてナットが装着されていることを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
- 第2部材の当接受部は受け溝状からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の取付部材。
- 外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、請求項1〜3の何れか一項に記載の取付部材を固定し、該取付部材に直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付けたことを特徴とする外設部材の取付構造。
- 外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、請求項1〜3の何れか一項に記載の取付部材を固定し、該取付部材に外設部材を取り付ける外設部材の施工法であって、
第1部材と第2部材とを枢着した状態の前記取付部材を外装面の突状部に配設し、第1部材の第1係止部を突状部の一方側に沿わせる第1の工程と、
斜め上方から締着具を締め付けて前記第2部材を回動させ、前記第2部材の第2係止部を突状部の他方側に係止する第2の工程と、
固定した前記取付部材の支持部に、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付ける第3の工程と、
を含むことを特徴とする外設部材の施工法。
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