JP6685149B2 - 取付部材 - Google Patents
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Description
折板屋根がハゼ締め式の場合、例えば特許文献1,2に記載されるようなハゼ部を左右から挟み込むように金具を締着する構造が採用されている。
また、折板の谷部に凹状部が形成される場合、例えば特許文献3に記載されるような凹状部に金具を締着する構造が採用されている。
さらに、特許文献4,5には、折板屋根におけるハゼ部及び凹状部のそれぞれを、左右から挟み込むように金具を締着する構造が採用されている。
なお、これらの特許文献1〜5は、横方向に配設した締め付けボルトを締着する点では共通する。
また、前記特許文献3のような構成にあっては、締着強度を一定にすることが難しく、締めすぎると屋根自体が変形するという問題があった。なお、屋根板の裏面側にタイトフレームなど吊子が存在する箇所では、吊子が裏面側から支持しているために問題とならないが、折板屋根はタイトフレームの取付けピッチが広いため、タイトフレーム間にも支持部材を取り付ける必要がある。この場合、折板の裏面側は空間であるため、前述のように締着が一定にならないという問題が生ずるのである。特に嵌合やハゼ締めによって折板を取り付けている場合、板厚が1.0mm前後であるため、締め込むことによって変形を生ずる恐れがある。
さらに、前記特許文献4(,5)のような構成では、左側部材2A及び右側部材2Bともに上方から順に第2係止部26,27、次に下部水平片23,23'、続いて第1係止部24,25が形成される構成であり、ハゼ部を挟着状に係止する第2係止部26,27は、ハゼ部の内側と外側に包持状に取り付けられている。そのため、ハゼ部等に変形(原因は様々)があった場合に、(強制的に取り付けることになるが)、その締着によって、ハゼ部全体に影響を及ぼし、屋根材としての各種性能が低下する恐れがあった(変形等の懸念がある場合は十分な対策をとる必要があった)。また、屋根材の肩部に取付材の水平片23,23'が面で当接しているため、屋根材の凹状部、凸状部に変形があった場合も同様である。また、前記特許文献3も同様である。
したがって、特に締着ナットの締め付け作業は上方からの作業であるから極めて容易に行うことができ、荷重(応力)を集中させずに分散させることができ、そのため取付け部位を変形などさせることがなく、取付安定性が極めて高いものである。
前記凸状部は、後述する図示実施例に示すように外装材の側縁を略垂直状に立ち上げてカシメて形成したものでも、その外側にキャップ状のカバー材を配したものでも、一方の側縁に他方の側縁を重合させて形成したものでもよく、特にその構成を限定するものではない。
また、前記横凸部は側方へ突出する形状であって、前記横凹部は側方へ没入する形状であって、外装材は、その何れか一方を備えていればよいが、後述する図示実施例のように横凸部及び横凹部からなる肩状部を備えているものであってもよい。
そして、これらの上方部材及び下方部材には、前記横凸部又は前記横凹部に係止する第1係止部と、前記凸状部に係止する第2係止部とがそれぞれに備えられている。
「前記凸状部の上方及び左右の何れか一方に配する部材であ」るという構成は、凸状部の上方に配置される上面部と、凸状部の左右の一方に配置される側面部とを有する構成であることを示している。
また、「取付ボルトが貫通するもの」であるという構成は、上面部に取付ボルトが貫通する孔が形成されている構成であることを示している。
さらに、「前記横凸部又は前記横凹部に係止する第1係止部と、前記凸状部に係止する第2係止部とを備える」という構成としては、後述する図示実施例のように、例えば前記側面部の下端に、先端に(前記凸状部に係止する)第2係止部が設けられる内側延在部、先端に(前記横凸部又は前記横凹部に係止する)第1係止部が設けられる外側延在部、が形成される構成が望ましい。
「前記凸状部の左右の他方に配される」という構成は、凸状部の左右の他方に配置される側面部とを有する構成であることを示している。
また、「取付ボルトが取り付けられている」という構成は、取付ボルトが取り付けられる保持部を備える作動部を有する構成である。
さらに、「前記横凸部又は前記横凹部に係止する第1係止部と、前記凸状部に係止する第2係止部とを備える」という構成としては、前記上方部材と同様であるが、後述する図示実施例のように、例えば前記側面部の下端に、先端に(前記凸状部に係止する)第2係止部が設けられる内側延在部、先端に(前記横凸部又は前記横凹部に係止する)第1係止部が設けられる外側延在部、が形成される構成が望ましい。
前記上方部材及び前記下方部材の側面部は、前記凸状部の左右に対向状に配置されるものであれば、縦面状でも傾斜面状でもよい。
前記下方部材の作動部は、後述する図示実施例のように側面部の内面側の上方に延設状に設けることが望ましく、この作動面部に設けられる保持部に取付ボルトが保持されるので、その組付状態では取付ボルトの通孔が形成されている上方部材の上面部の裏面側に重合状に臨んでいる構成が望ましい。
前記保持部は、取付ボルトの頭部を保持してネジ部分を上方へ倒立状に起立させるものであればよい。
後述する図示実施例では横凸部と横凹部とが上下に連続して形成される肩状部を設けた構成であるため、この肩状部に係止する第1係止部は、横凹状部と横凸状部とを有する構成として包持状に係止することが望ましい。
後述する図示実施例では外装材の立上り部に略水平状部分を介して起立状に凸状部を設けた構成であり、この凸状部に係止する第2係止部を突出横片状に形成し、より具体的には凸状部の起立状の基端を挟着状に係止する構成とした。
なお、この時には、下方部材の保持部には取付ボルトを保持させ、上方部材の上面部の通孔に挿通させておくが、締着ナットを緩く嵌め付けているに過ぎないので、上方部材及び下方部材は左右に拡開可能である。
なお、取付ボルトは、上方部材の上に倒立状に起立されるものとなる。
また、外設部材や外装構造を支持する支持部材としては、前記取付部材の取付ボルトに直接的に取り付けてもよいし、補助部材を介して間接的に取り付けてもよい。この支持部材は、特にその形状や構成等を限定するものではない。
この第1実施例における外装材6は、略平坦状の面板部61の左右を立ち上げて立上り部62,62を有するものであって、該立上り部62の上端に横凸部621と横凹部622からなる肩状部6bが形成され、さらに中程に下り段差を有する横面部63を介して起立状に凸状部6aが形成されている。なお,この凸状部6aは、左右の横面部63,63の先端を立ち上げて長さが異なる起立状片の上端をそれぞれ内側へ折り返し、それぞれの起立状片を重合させると共に内側へカシメて略く字状に形成したものである。
なお、前記第1係止部231,232は、前記肩状部6bに係止する部位であるから、肩状部6bを構成する横凸部621に係止する凹状部分231と、横凹部622に係止する凸状部分232を併せて第1係止部とした。
また、前記第2係止部241は、前記凸状部6aの基端に係止する部位であり、突出横片状に形成した。
なお、前記第1係止部331,332は、前記肩状部6bに係止する部位であるから、肩状部6bを構成する横凸部621に係止する凹状部分331と、横凹部622に係止する凸状部分332を併せて第1係止部とした。
また、前記第2係止部341は、前記凸状部6aの基端に係止する部位であり、突出横片状に形成した。
そのため、凸状部6aの基端に両部材2,3の第2係止部241,341を挟着状に係止させると、凸状部6aの基端に先端を突き合わせる状態で左右に内側延在部24.34が延在する状態となるので、肩状部6bに第1係止部231,232,331,332を強固に外側から包持状に係止することができる。したがって、タイトフレームなどの吊子が存在しない箇所でも肩状部6bを変形させることなく係止することができる。そして、外装材4は、同一高さレベルに存在して近接する二箇所6a,6bで確実に保持されるため、取付安定性が極めて高いものである。
そのため、該凸部233,333が外装材4に接触し、外装材4の横凸部621,横凹部622に変形があっても、係止を確実かつ安定的に行える。なお、第2係止部241,341を水平状片から下げても第1係止部231,232,331,332も確実かつ安定的に係合する。凸部233,333が無いと取付部材1が下方へズレてしまう。よって、外装材4の状態に影響を受けることなく第1係止部231,231,331,332、第2係止241,341部で確実に取り付けることができる。
まず前記ヒンジ構造(212,311)にて回動自在に枢着している状態で、前記外装面の凸状部6a、肩状部6b(横凸部621又は横凹部622)にそれぞれ臨ませる。
この時には、下方部材3の保持部321には取付ボルト4を保持させ、上方部材2の上面部21の孔211に挿通させておくが、締着ナット5を緩く嵌め付けているに過ぎないので、上方部材2及び下方部材3は左右に拡開可能である。
なお、取付ボルト4は、上方部材2の上に倒立状に起立されるものとなる。
したがって、特に締着ナット5の締め付け作業は上方からの作業であるから極めて容易に行うことができ、荷重(応力)を集中させずに分散させることができ、そのため取付け部位(例えば肩状部6b等)を変形などさせることがなく、取付安定性が極めて高いものである。
2 上方部材
21 上面部
22 側面部
23 外側延在部
231 第1係止部(凹状部分)
232 第1係止部(凸状部分)
233 凸部
24 内側延在部
241 第2係止部
25 取付傾斜片
3 下方部材
31 側面部
32 作動部
321 保持部
33 外側延在部
331 第1係止部(凹状部分)
332 第1係止部(凸状部分)
333 凸部
34 内側延在部
341 第2係止部
4 取付ボルト
41 頭部
5 締着ナット
6 外装材
6a 凸状部
6b 肩状部
61 面板部
62 立上り部
621 横凸部
622 横凹部
63 横面部
7 ケーブル用金具
8 補助部品
Claims (4)
- 外装面を構成する左右の外装材の接続部分、及び外装材自体に取り付けられる取付部材であって、
前記外装材は、立上り部に流れ方向に沿って側方へ突出状の横凸部又は側方へ没入状の横凹部を備え、その敷設状態にて隣接する外装材の側端縁にて凸状部を形成するものであり、
前記凸状部の上方及び左右の何れか一方に配する上方部材と、該上方部材と回動自在に枢着されて前記凸状部の左右の他方に配される下方部材と、該下方部材に取り付けられて前記上方部材を貫通する取付ボルトと、該取付ボルトの先端に螺合される締着ナットとからなり、
前記上方部材及び前記下方部材には、前記横凸部又は前記横凹部に係止する第1係止部と、前記凸状部に係止する第2係止部とをそれぞれ備え、
回動自在に枢着した前記上方部材及び前記下方部材にて、前記凸状部及び前記横凸部又は前記横凹部をそれぞれ左右から挟むように配設した状態で、前記締着ナットを締め付けることにより、前記取付部材を一体化させて前記取付ボルトを前記上方部材の上に起立させると共に、前記上方部材及び前記下方部材を前記凸状部及び前記横凸部又は前記横凹部にそれぞれ挟着状に取り付けることを特徴とする取付部材。 - 外装材の横凸部及び横凹部に包持状に係止する第1係止部が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
- 第2係止部は、水平状から下方へ延在することを特徴とする請求項1又は2に記載の取付部材。
- 上方部材及び下方部材には、水平状片の裏面に外装材と接触する凸部を有することを特徴とする請求項1〜3に記載の取付部材。
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