JP5776987B2 - リアクター熱可塑性ポリオレフィンエラストマー組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性エラストマー組成物に関する。この出願は、2010年3月2日に出願した米国特許出願番号12/716,036の出願日の利益を主張し、その内容全体を本明細書に参照として組み入れる。
自動車用エアバッグシステムのエアバッグカバーには、運転席用、助手席用等の各用途に適した剛性を有すること、ティアライン部(エアバッグ展開時にエアバッグカバーを開裂させるために設けられたエアバッグカバーの薄肉部)以外でエアバッグカバーが開裂しないように高い引張破断伸びを有すること、寒冷地での使用にも耐えるように高い低温衝撃強度を有すること、自動車の内装部品にふさわしい外観を有することなどが求められている。
しかしながら、上述のポリオレフィン熱可塑性エラストマー組成物からなる射出成形体は、成形体を金型から離型するのに長時間を要することがあり、また、離型した成形体が変形することがある。
本発明の目的は、金型から容易に離型することのできる射出成形体の製造に適したポリオレフィン熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
一つの側面において、00重量部の成分(A)と0〜00重量部の成分(B)を含む熱可塑性エラストマー組成物である。
成分(A)は、0〜0重量%の成分(i)と0〜0重量%の成分(ii)を含むポリプロピレン樹脂である。
成分(i)は、プロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレン及び4以上の炭素原子を有するα−オレフィンからなるモノマー群より選択される少なくとも1つのモノマーとの共重合体、から選択される。
成分(ii)は、0重量%〜0重量%のエチレン単位と、0重量%〜50重量%の炭素数3以上のα−オレフィンとからなるエチレン−α−オレフィン共重合体である。
成分(B)は、成分(B)は、0〜5重量%のエチレン単位と、0〜5重量%のα−オレフィン単位とを含有するエチレン−α−オレフィンエラストマーである。
いくつかの態様において、成分(A)は示差走査熱量計による測定で155℃以上の融解温度を有する。
いくつかの態様において、成分(B)は80〜00のムーニー応力緩和領域を有している(ただし、ムーニー応力緩和領域とは、ASTM D−1646に従って応力緩和試験を行い、ASTM D−1646に従って決定した1〜100秒の緩和時間における応力緩和曲線の領域である。)
いくつかの態様において、成分(i)と成分(ii)の合計量は、100重量%の成分(A)である。
いくつかの態様において、エチレン単位及びα−オレフィンの全含量は、100重量%の成分(ii)である。
いくつかの態様において、エチレン単位及びα−オレフィンの全含量は、100重量%の成分(B)である。
一つ側面において、向上した離型特性を有する成形体を製造することができるポリオレフィン熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。
いくつかの態様において、熱可塑性組成物は成分(D)も含有する。成分(D)は、5以上の炭素原子を有する脂肪酸、5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩、5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミド、及び5以上の炭素原子を有する脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1つの化合物である。
いくつかの態様において、成分(A)、(B)及び(D)を含有する熱可塑性エラストマー組成物では、成分(A)及び(B)の合計量100重量部に対して、成分(D)は0.01〜1.5重量部存在する。
いくつかの態様においては、熱可塑性エラストマー組成物は、成分(C)も含有する。成分(C)は、10kg/m以上の密度及び.1〜0g/10分のメルトフローレートを有するポリエチレン樹脂を含有する。いくつかの態様においては、成分(C)は、100重量部の成分(A)に対して、0重量部の成分(C)を含有する。
いくつかの態様においては、熱可塑性エラストマー組成物の成分(A)は、1.3〜8の固有粘度比(([ηcxs]/[ηcxis])135℃、テトラリン)を有する
本明細書におけるモノマー単位(例えば、エチレン単位、プロピレン単位、及び高次α−オレフィン単位)とは、モノマー由来であり、かつ、ポリマー鎖を構成する構造単位を意味する。
成分(A)は、成分(i)及び成分(ii)を含有するポリプロピレンポリマーである。
成分(i)は、プロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレン及び4以上の炭素原子を有するα−オレフィンからなるモノマー群から選択される少なくとも1つのモノマーとの共重合体、0重量%以上のプロピレン単位を含有するプロピレンの共重合体、ならびにそれらの混合物から選択される。
成分(ii)は、0〜0重量%のエチレン単位、及び0〜0重量%の3以上の炭素原子を有するα−オレフィンを含むエチレン−α−オレフィン共重合体であり、エチレン単位及びα−オレフィンの総量は、100重量%の成分(ii)である。
成分(i)中の共重合体は、プロピレンと、エチレン及び4以上の炭素原子を有するα−オレフィンからなるモノマー群より選択される少なくとも1つのモノマーとの共重合体である。4以上の炭素原子を有するα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、及び2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。いくつかの態様において、炭素原子4〜10を有するα−オレフィンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−ブテンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−ヘキセンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−オクテンを用いてもよい。炭素原子4〜10を有するα−オレフィンは、単独で用いてもよいし、それら2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(i)としては、例えば、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクタン共重合体、及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの態様において、プロピレンホモポリマー、プロピレンと、エチレン及び3〜10の炭素原子を有するα−オレフィンからなるモノマー群より選択される少なくとも1つのモノマーとの共重合体、及びそれらの混合物を用いてもよい。
成分(i)の共重合体中のプロピレン系モノマー単位(プロピレン単位)の量は、共重合体100%重量に対して、90重量%以上である。
いくつかの態様において、成分(i)の共重合体中のプロピレン系モノマーの量は、95重量%以上である。いくつかの態様において、その量は98重量%以上である。プロピレン単位の濃度が増加するにつれて、成形体は耐熱性と剛性を改善することが観察された。
エチレン系モノマー単位(エチレン単位)及び4以上の炭素原子を有するα−オレフィン系モノマー単位(4以上の炭素原子を有するα−オレフィン単位)の量は、共重合体100重量%に対して、10重量%以下である。
いくつかの態様において、成分(i)の共重合体中のエチレン系モノマー単位の量は、5重量%以下である。いくつかの態様において、その量は、2重量%以下である。エチレン単位の濃度が減少するにつれて、モールドは耐熱性と剛性を改善することが観察された。
成分(i)中のプロピレン単位、エチレン単位、4以上の炭素原子を有するα−オレフィンの量(定量)は、赤外線分光法により決定することができる。
成分(ii)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレン単位とα−オレフィン系モノマー単位(α−オレフィン単位)を有する共重合体である。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン及び1−オクテンが挙げられる。いくつかの態様において、3〜10の炭素原子を有するα−オレフィンを用いてもよい。いくつかの態様において、プロピレンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−ブテンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−ヘキセンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−オクテンを用いてもよい。α−オレインは、単独で用いてもよいし、それらを2種以上組み合わせて用いてもよい。
成分(ii)のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、及びエチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体が挙げられる。共重合体は、単独で用いてもよいし、それらを2種以上組み合わせてもちいてもより。成分(ii)のエチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレン単位の量は、100重量%の共重合体に対して、20重量%以上である。いくつかの態様において、その量は25重量%以上である。いくつかの態様において、その量は30重量%以上である。エチレン単位の増加率が25%以上45%以下であれば、成形体は低温衝撃強度を増加させたことが観察された。成分(ii)中のエチレン単位の量は、50重量%以下である。いくつかの態様において、その量は、48重量%以下である。いくつかの態様において、その量は45重量%以下である。成分(ii)中のエチレン単位の増加率が30%以上50%以下であれば、モールドは低温衝撃強度を増加させたことが観察された。
成分(ii)のエチレン−α−オレフィン共重合体中のα−オレフィンの量は、80重量%以下である。いくつかの態様において、その量は75重量%以下である。いつくかの態様において、その量は70重量%以下である。α−オレフィンの増加率が、55%以上80%以下であれば、モールドは低温衝撃性を増加させたことが観察された。成分(ii)中のα−オレフィンの量は、50重量%以上である。いくつかの態様において、その量は、52重量%以上である。いくつかの態様において、その量は55重量%以上である。
成分(ii)中のα−オレフィンが50重量%以上70重量%以下であれば、モールドは低温耐衝撃強度を増加させたことが観察された。
成分(ii)中のエチレン単位とα−オレフィン単位の量(定量)は、赤外線分光法によって決定することができる。
成分(A)中の成分(i)の量は、0〜0重量%であり、成分(ii)の量は40〜10重量%である。いくつかの態様において、成分(i)の量は、65〜85重量%であり、成分(ii)の量は、35〜15重量%である。いつくかの態様において、成分(i)の量は、成分(A)の70〜80重量%であり、成分(ii)の量は、成分(A)の30〜20重量%である。いくつかの態様において、成分(i)と(ii)の総量は、成分(A)100重量%である。
成分(A)は、20℃でキシレンに可溶な成分の固有粘度[ηcxs]と20℃でキシレンに不溶な成分の固有粘度との比(([ηcxs]/[ηcxis])135℃、テトラリン)が1.3〜8であってもよい。いくつかの態様において、成分(A)は、1.5〜7の固有粘度比を有するポリマーであってもよい。ポリマーの固有粘度比がより狭い1.5〜7の範囲であれば、成形体の再剥離性が改善されることが観察された。
固有粘度は、以下の手順によって決定される。還元粘度は、ウベローデ粘度計を用いて、135℃テトラリン中で測定し、固有粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法に従って外挿法によって求めた。ここで、20℃のキシレン可溶部(CXS部)と、20℃のキシレン不溶部(CXIS部)とは、次の方法により得ることができる。成分(A)約5gを沸騰キシレン500mlに完全に溶解した後、キシレン溶液を室温まで徐冷し、20℃で4時間以上状態調整し、析出物と溶液とをロ別する。溶液から溶媒を除去して、溶液中に溶解している重合体を回収することにより、CXS部を得ることができる
いくつかの態様において、成分(A)は、155℃以上の融解温度を有する。いくつかの態様において、成分(A)は、160℃以上の融解温度を有する。成分(A)の融解温度が増加するにつれて、成形体の再剥離性が改善されることが観察された。成分(A)の融解温度は、175℃以下であってもよい。
融解温度は、示差走査熱量計により測定される昇温時の示差走査熱量曲線において、ピーク温度が最も大きい吸熱ピークのピーク温度である。示差走査熱量計による示差走査熱量曲線の測定は、次の条件で行い、昇温操作での示差走査熱量曲線から融解温度を求める。
測定条件
降温操作:220℃で融解させ、次に、220℃から−90℃まで5℃/分の降温速度で降温した。
昇温操作:降温の操作後、直ちに−90℃から200℃まで5℃/分の昇温速度で昇温する。
成分(A)は、5g/10分〜200g/10分のメルトフローレート(温度:230℃,荷重:21.18N)を有していてもよい。
いくつかの態様において、成分(A)は、10g/10分〜150g/10分のメルトフローレートを有していてもよい。10g/10分〜150g/10分のメルトフローレートであれば、成形体の外観及び引張破断伸びを改善することが観察された。メルトフローレートは、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定される。
成分(A)のプロピレンポリマーの製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒を用いた多段重合法を用いることができる。該多段重合法としては、例えば、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等を用いることができ、これらを2種以上組み合わせてもよい。また、市販の該当品を用いることもできる。
成分(B)のエチレン−α−オレフィンエラストマーは、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体またはそれらの混合物であってもよい。該α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン及び1−オクテン等が挙げられる。いくつかの態様において3〜10の炭素原子を有するα−オレフィンを用いてもよい。いくつかの態様において、プロピレンを用いてもよい。いつくかの態様において、1−ブテンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−ヘキセンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−オクテンを用いてもよい。α−オレフィンは、単独で用いてもよいし、それらを2種以上組み合わせて用いてもよい。
非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロへキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエンなどがあげられる。いくつかの態様において、ジシクロペンタジエンを用いてもよい。
成分(B)のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−プロピレン−1−オクテン共重合体などが挙げられる。エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体としては、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレン−プロピレン−5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体などが挙げられる。これらの共重合体は、単独で用いてもよいし、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。
成分(B)の共重合体中のエチレン単位の量は、0重量%以上でもよい。
いくつかの態様において、その量は65重量%以上である。エチレン単位の増加率が60%〜80%以下であれば、成形体の離型性が改善される。いくつかの態様において、成分(B)のエチレン単位の量は、5重量%以下でもよい。いくつかの態様において、その量は、80重量%以下である。エチレン単位の減少率が65%〜85%であれば、成形体は、低温衝撃性を改善することが観察された。
成分(B)の共重合体のα−オレフィン単位の量は、0重量%以下である。いくつかの態様において、その量は35重量%以下である。α−オレフィン単位の減少率が20%以上40%以下であれば、成形体の離型性が改善される。いつくかの態様において、α−オレフィンの量は、15重量%以上でもよい。いくつかの態様において、その量は20%以上でもよい。α−オレフィン単位の増加率が15%以上35%以下であれば、成形体の低温衝撃強度を増加させることが観察された。
いくつかの態様において、エチレン単位とα−オレフィン単位の総量は、成分(B)100重量%である。
エチレン単位とα−オレフィン単位の量(定量)は、赤外線分光法により測定することができる。
成分(B)の125℃で測定されるムーニー粘度(ML1+4、125℃)は、20〜80である。いくつかの態様において、成分(B)は、25〜75のムーニー粘度を有する。ムーニー粘度が、より狭い25〜75であれば、成形体の離型性及び低温衝撃強度を改善することが観察された。
ムーニー粘度は、ASTM D−1646に従って、125℃の試験温度、4分のローター回転時間で測定した。
成分(B)は180〜300のムーニー応力緩和領域を有している。いくつかの態様において、成分(B)は、200〜290のムーニー応力緩和領域を有している。ムーニー応力緩和領域がより狭い200〜290の範囲であれば、成形体の離型性及び低温衝撃強度が改善される。
ムーニー応力緩和領域は、1〜100秒の緩和時間における応力緩和曲線の領域であり、ASTM D−1646に従って応力緩和試験によって得られる応力緩和曲線から、ASTM D−1646に従って求められる。
成分(B)は、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン錯体、非メタロセン錯体のような錯体触媒を用いて、エチレン、α−オレフィン及び非共役ジエンを共重合する方法を用いて製造してもよい。
長分岐鎖を有するポリマーを製造するために用いられる重合触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合さる方法を用いて、成分(B)を製造してもよい。
成分(B)は、エチレン、α−オレフィン及びマクロモノマー等を共重合する方法を用いて製造してもよい。
成分(B)を製造する方法としては、例えば、国際公開WO01/85839に開示された方法が挙げられる。
ムーニー応力緩和領域は、長分岐鎖の数、ポリマー中の長分岐鎖の長さ、及びポリマー中のポリマー成分比率を示す指標である。共役ジエン、分子量、等の共重合度を増加させることによって、ムーニー応力緩和領域は増加する。
一つの側面において、熱可塑性エラストマー組成物には、成分(A)と成分(B)が含まれる。成分(B)の量は20重量部以上である(成分(A)100重量部に対して)。いくつかの態様において、成分(B)の量は、25重量部以上である。
いつくかの態様において、成分(B)は100重量部以下である。いくつかの態様において、成分(B)の量は、90重量部以下である。いくつかの態様において、成分(B)の量は、80重量部以下である。
一つの側面において、熱可塑性樹脂組成物は、成分(C)を含有する。いくつかの態様において、成分(C)があると、成形体の離型性を改善する。成分(C)は10kg/m以上の密度及び.1〜10g/10分のメルトフローレートを有するポリエチレンポリマーである。
成分(C)のポリエチレンポリマーとしては、エチレンホモポリマーや、エチレンと3
以上の炭素原子を有するα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。
3以上の炭素原子を有するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1―ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテンなどが挙げられる。いくつかの態様において、炭素原子4〜10を有するα−オレフィンを用いてもよい。いくつかの態様において、1−ヘキセンを用いてもよい。α−オレフィンは、単独で用いてもよいし、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。
成分(C)の共重合体のエチレン単位の量は、85重量%以上であってもよい(成分(C)100重量%に対して)。いくつかの態様において、その量は、87重量%以上であってもよい。
成分(C)中のエチレ単位の量(定量)は、赤外線分光法によって求められる。
成分(C)の共重合体は、915kg/m以上の密度である。成分(C)の密度が、
910kg/m以上930kg/m以下で増加することで、成形体の離型性が改善されることが観察された。いくつかの態様において、成分(C)の共重合体は、965kg/m以下の密度を有していてもよい。いくつかの態様において、成分(C)の共重合体は、950kg/m以下の密度を有していてもよい。いくつかの態様において、成分(C)の共重合体は、940kg/m以下の密度を有していてもよい。いくつかの態様において、成分(C)の共重合体は、930kg/m以下の密度を有していてもよい。成分(C)の密度が、965kg/mから915kg/mへ減少することで、成形体の低温衝撃強度が改善されることが観察された。
密度は、JIS K6760:1995のアニーリングされた試験片を用いて、JIS K7112に従って測定される。
成分(C)は、0.1g/10分〜100g/10分のメルトフローレート(温度:190℃、荷重:21.18N)を有している。いくつかの態様において、成分(C)は、kg/mのメルトフローレートを有していてもよい。いくつかの態様において、成分(C)は、0.8g/10分〜5g/10分のメルトフローレートを有していてもよい。成分(C)のメルトフローレートが、0.8g/10分〜5g/10分のメルトフローレートを有することで、成形体の離型性及び低温衝撃強度が増加する。
メローフローレートは、JIS K7210に従って、190℃の温度で、荷重21.18の条件で、測定する。
成分(C)のポリエチレン重合体を製造する方法としては、既知のオレフィン重合触媒
を用いた既知の重合方法が用いられる。例えば、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン錯
体、非メタロセン錯体のような錯体触媒が用いられる。
成分(C)の量は、5〜50重量部(成分(A)100重量部に対して)である。いくつかの態様において、成分(C)の量は、10〜30重量部である。
いくつかの態様において、熱可塑性エラストマー組成物は、成分(D)を含む。いつくかの態様において、成分Dは、成形体の押出し時の離型性及び成形体の表面感触を改善する。
成分(D)は、5以上の炭素原子を有する脂肪酸、5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩、5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミド、及び5以上の炭素原子を有する脂肪酸のエステルからなる群より選択される少なくとも1つである。
成分(D)として、5以上の炭素原子を有する脂肪酸としては、例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノレン酸、及びリシノレイン酸が挙げられる。
成分(D)の5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩としては、例えば、上記脂肪酸と、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ba、及びPbのような金属との塩が挙げられ、具体的には、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
成分(D)の5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミドとしては、例えば、ラウリル酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、及びステアリルジメタノールアミド等が挙げられる。
いくつかの態様において、成分(D)はエルカ酸アミドである。
成分(D)の5以上の炭素原子を有する脂肪酸エステルとしては、例えば、上記脂肪酸と、脂肪族アルコール(ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、12−ヒドロキシステアリルアルコールなど)、芳香族アルコール(ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、フタリルアルコールなど)、多価アルコール(グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリメチルオールプロパンなど)のようなアルコールとの脂肪残のエステルが挙げられ、それらの具体例としては、モノオレイン酸グリセリル、ジオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、クエン酸ジステアレート等が挙げられる。いくつかの態様において、成分(D)が存在する場合には、成分(D)は0.01〜1.5重量部の割合で存在する(成分(A)、(B)及び(C)の合計量100重量部に対して)。いくつかの態様において、成分(D)が存在する場合、成分(D)は0.01〜1.5重量部の割合で存在する(成分(A)及び(B)の合計量100重量部に対して)。いつくかの態様において、成分(D)は0.05〜1重量部の割合で存在する。
一つの側面において、熱可塑性エラストマー組成物は、1又はそれ以上の無機充填剤
(タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリンなど)、有機充填剤(繊維、木粉、セルロース粉末など)、潤滑剤(シリコーンオイル、シリコーンガム、など)、抗酸化剤(フェノール系−、硫黄系−、リン系−、ラクトン系−、ビタミン系−抗酸化剤)、耐候安定剤、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系−、トリアジン系−、アニリド系−、ベンゾフェノン系−紫外線吸収剤)、熱安定剤、光安定剤(ヒンダードアミン系−、ベンゾエート系−光安定剤)、顔料、核形成剤、吸収剤(金属オキサイド、亜鉛オキサイド、マグネシウムオキサイドなど)、金属塩化物(塩化鉄、塩化カルシウムなど)、ハイドロタルサイト、アルミナのような成分ポリマー中の残留触媒を中和する中和剤を含んでいてもよい。
一つの側面において、熱可塑性エラストマー組成物は、既知の方法、例えば、二軸スクリュー押出機、バンバリーミキサーなどの方法を用いて、成分(A)と成分(B)、必要であれば、例えば、成分(C)と成分(D)のような他の成分を、溶融混練することによって得ることができる。
一つの側面において、熱可塑性エラストマー組成物は、既知の成形方法、例えば、射出成形法、圧縮成形法などによって、種々の形を有する成形体に成形することができる。
いくつかの態様において、成形方法は射出成形法である。
射出成形の際に、熱可塑性エラストマー組成物の成形温度は、約170℃〜260℃である。いつくかの態様において、射出温度は、約190℃〜240℃である。射出温度が190〜240℃であれば、成形体は、改善された成形外観を有することが観察された。
射出成形の際に、成形温度は約30〜約75℃であってもよい。いくつかの態様において、成形温度は約40〜約65である。成形温度を狭い範囲の40〜65℃にすることで、成形体は改善された外観及び離型性を有する。
射出成形の際に、熱可塑性エラストマー組成物を金型へ充填する速度(保圧切り替え前)、10g/秒〜300g/秒でもよい。いくつかの態様では、該充填速度は、約30g/秒〜200g/秒でもよい。充填速度が、狭い範囲の30g/秒〜200g/秒であれば、成形体は改善された外観を有する。
射出成形の際に、押出しと充填後の保圧工程では、圧力と時間を操作することができる。これらの条件によって、成形品の外観を改善するために、滞留時(during dwelling)に限られた量の溶融熱可塑性エラストマー組成物を金型に充填させる。
いくつかの態様において、適用する圧力と時間は、滞留時に金型に充填させる熱可塑性エラストマー組成物の量が、100重量%の成形体に対して、約10重量%となるようにする。いくつかの態様において、適用する圧力と時間は、滞留時に金型に充填させる熱可塑性エラストマー組成部の量が、100重量%の成形体に対して、約7重量%となるようにする。
熱可塑性エラストマー組成物の射出成形によって得られる成形体は、自動車内装素材に用いられる。
いくつかの態様において、成形体はエアバッグカバーである。エアバッグカバーとしては、運転者のエアバッグカバー、助手席用エアバッグカバー、サイドエアバッグカバー、ニーエアバッグカバー、カーテンエアバッグカバーなどが挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示す。
I.測定及び評価
1.メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
ポリプロピレン樹脂のメルトフローレートは、JIS K7210に従って、温度230℃かつ荷重21.18Nの条件で測定した。
ポリエチレン樹脂のメルトフローレートは、JIS K7210に従って、温度190℃かつ荷重21.18Nの条件で測定した。
2.エチレン単位及びプロピレン単位(単位:重量%)
モノマー単位の量は、赤外線分光法によって測定した。
3.融解温度(単位:DC)
示差走査熱量曲線の測定を熱流速型示差走査熱量計(セイコーインストルメント社製DSC RDC220)により以下の測定条件で行い、昇温操作での示差走査熱量曲線から融解温度を求めた。
測定条件
降温操作:220℃で融解後、5℃/分の降温速度で220〜−90℃の範囲で降温操作を行った。
昇温操作:降温操作の後ただちに、5℃/分の昇温速度で−90〜220℃の範囲で昇温操作を行った。
4.固有粘度(「ηcxs」、「ηcxis」、単位:dl/g)
ウベローデ粘度計を用いて、テトラリンを溶媒として用い、135℃で固有粘度を測定した。
5.ムーニー粘度(ML1+4、125℃)
ASTM D 1646に従い、試験温度125℃、ローター回転時間4分の条件下で、ムーニー粘度を測定した。
6.ムーニー応力緩和領域(MLRA)
ASTM D 1646に従って応力緩和試験を行い、ASTM D 1646に従って1〜100秒の緩和時間における応力緩和曲線の領域を決定した。
7.密度(単位:kg/m
密度はJIS K 7112に従って測定した。試験片は、JIS K6760:1995に従ってアニーリングした。
8.低温衝撃強度
平板状の射出成形体から切り出した厚さ2mmの試験片を用いて、JIS K7110に従って、温度−35℃で衝撃試験を行った。
試験片が破壊した場合を表1に「B」と表示し、試験片が破壊しなかった場合を「NB」と表示した。
9.射出成形の離型性
射出は、射出成形機によって制御される離型部を動かすことである、すなわち、射出成形機が金型のエジェクタピンを断続的に押出し、金型から離型部を離型させる。物質の離型性の指標として、金型から箱型の射出成形体を離型させるのに必要な射出回数を測定した。金型から離型した箱型の射出成形体の変形状態は、以下のように評価した。
○:変形がない
△:わずかな変形がある
×:著しい変形がある
II.原料(Samples)
1.ポリプロピレン樹脂
A:プロピレンホモ重合/プロピレン−エチレン共重合による多段重合樹脂
NMR:12g/10分
成分(i)の量=75重量%、
成分(ii)の量=25重量%、
成分(i)中のプロピレン単位の量=100重量%、
成分(ii)中のエチレン単位の量=33重量%、
成分(ii)中のプロピレン単位の量=67重量%、
融解温度=167.9℃、
[ηcxs]/[ηcxis]=1.7
2.エチレン−α−オレフィン エラストマー
B−1:(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)=51、MLRA=229、エチレン単位の量=76重量%、1−ブテン単位の量=24重量%)
B−2:(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)=46、MLRA=198、エチレン単位の量=70重量%、1−ブテン単位の量=30重量%)
B−3:(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)=27、MLRA=275、エチレン単位の量=77重量%、1−プロピレン単位の量=23重量%)
B−4:(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)=20、MLRA=115、エチレン単位の量=72重量%、1−ブテン単位の量=28重量%)
B−5:(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)=35、MLRA=162、エチレン単位の量=66重量%、1−オクテン単位の量=34重量%)
B−6:(ムーニー粘度(ML1+4、125℃)=30、MLRA=242、エチレン単位の量=89重量%、1−ブテン単位の量=11重量%)
3.ポリエチレン樹脂
C:(MFR:1.4g/10分、密度=916kg/m、エチレン−1−ヘキセン共重合体)
実施例1
熱可塑性エラストマー組成物
100重量部のポリプロピレン樹脂Aと、67重量部のエチレン−α−オレフィンエラストマーB−1と、0.067重量部のエルカ酸アミド(日本精化製 商品名ニュートロンS)と、0.133重量部の抗酸化剤(住友化学株式会社製 商品名スミライザーGA80)とを配合し、次いで二軸スクリュー押出機(日本製鋼所社製 商品名TEX−44HCT)によって200℃で溶融混練し、熱可塑性エラストマー組成物を得た。

物性評価用射出成形体
熱可塑性エラストマー組成物を射出成形機(東芝機会社製 商品名EC160NII)によりシリンダー温度220℃、金型温度50℃の条件で、長さが90mm、幅が150mm、厚さが2mmの平板状の成形体に成形した。
熱可塑性エラストマー組成物をシリンダー温度220℃、金型温度35℃の条件で、0.5mmの厚さを有するティアライン部を有する箱型の成形体に成形した。
得られた成形体の評価結果を表1に示す。
実施例2
エチレン−α−オレフィンエラストマーB−1の代わりに、エチレン−α−オレフィンエラストマーB−2を用いた以外は、実施例1と同様の方法で射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
実施例3
エチレン−α−オレフィンエラストマーB−1の代わりに、エチレン−α−オレフィンエラストマーB−3を用いた以外は、実施例1と同様の方法で射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
実施例4
50重量部のエチレン−α−オレフィンエラストマーB−1を用い、かつ、17重量部のポリエチレン樹脂Cを配合した以外は、実施例1と同様の方法で射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
比較例A
エチレン−α−オレフィンエラストマーB−1の代わりに、エチレン−α−オレフィンエラストマーB−4を用いた以外は、実施例1と同様の方法で射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
比較例B
エチレン−α−オレフィンエラストマーB−1の代わりに、エチレン−α−エラストマーB−5を用いた以外は、実施例1と同様の方法で射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
比較例C
エチレン−α−オレフィンエラストマーB−1の代わりに、エチレン−α−エラストマーB−6を用いた以外は、実施例1と同様の方法で射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
比較例D
17重量部のエチレン−α−オレフィンエラストマーB−1を用い、かつ、50重量部のポリエチレン樹脂Cを配合した以外は、実施例1と同様の方法により射出成形を行った。得られた成形体の評価結果を表1に示す。
表1で同定した評価において、「離型性」は「射出回数」と「変形状態」に基づいて決定した。
「射出回数」は、成形部を金型から離型するようにエジェクタピンを作動させる回数である。
Figure 0005776987

Claims (19)

  1. 00重量部の成分(A)と、0〜00重量部の成分(B)とを含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、
    a)成分(A)は、0〜0重量%の成分(i)と、0〜0%重量%の成分(ii)とを含有するポリプロピレン樹脂であり、
    成分(i)は、以下の1つ以上を含有し、
    ロピレンホモポリマー、
    プロピレンとエチレン及び4以上の炭素原子を有するα−オレフィンからなるモノマー群より選択される少なくとも1つのモノマーとの共重合体
    分(ii)は、0重量%〜0重量%のエチレン単位と、0重量%〜50重量%の炭素数3以上のα−オレフィンからなるエチレン−α−オレフィン共重合体を含有し、
    b)成分(B)は、0〜5重量%のエチレン単位と、0〜5重量%のα−オレフィン単位とを含有するエチレン−α−オレフィンエラストマーであり、
    成分(B)は、80〜00のムーニー応力緩和領域を有する(ただし、ムーニー応力緩和領域とは、ASTM D−1646に従って応力緩和試験を行い、ASTM D−1646に従って決定した1〜100秒の緩和時間における応力緩和曲線の領域である。)
  2. 成分(A)は、熱走査熱量計によって測定した融点が55℃以上である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 5以上の炭素原子を有する脂肪酸、5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩、5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミド、及び5以上の炭素原子を有する脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有する成分(D)を、さらに含有する請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 成分(D)が、成分(A)と成分(B)の合計量100重量部に対して、0.01〜1.5重量部存在する、請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 100重量部の成分(A)に対して、0重量%の成分(C)を、さらに含有し、成分(C)は、10kg/m以上の密度及び.1〜10g/10分のメルトフローレートを有するポリエチレン樹脂を含有する、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 5以上の炭素原子を有する脂肪酸、5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩、5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミド、及び5以上の炭素原子有する脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有する成分(D)をさらに含む、請求項5に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 成分(A)、成分(B)、成分(C)の合計量100質量部に対して、成分(D)が0.01〜1.5重量部存在する、請求項6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 成分(i)と成分(ii)の合計量が、成分(A)100重量%である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  9. エチレン単位とα−オレフィンの総量が、成分(ii)100重量%である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  10. エチレン単位とα−オレフィンの総量が、成分(B)100重量%である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  11. 成分(A)が1.3〜8の固有粘度(([ηcxs]/[ηcxis])135℃、テトラリン)を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  12. 00重量部の成分(A)と0〜00重量部の成分(B)とを含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、
    a)成分(A)は、実質的に以下からなるポリプロピレン樹脂であり、
    0〜0重量%の成分(i)と0〜0重量%の成分(ii)、成分(i)と(ii)の総量は、100重量%の成分(A)であり、
    成分(i)は、実質的に、以下の1つ以上からなり、
    プロピレンと、エチレン及び炭素数4以上のα−オレフィンからなるモノマー群より選択される少なくとも1つ以上のモノマーとの共重合体
    ロピレンホモポリマー、
    成分(ii)は、0〜0重量%のエチレン単位を含有するエチレン−α−オレフィン共重合体と、3以上の炭素原子を有する0〜0重量%のα−オレフィンとから実質的に構成され、
    b)成分(B)は、0〜5%重量部のエチレン単位と、0〜5重量%のα−オレフィン単位とから実質的に構成され、エチレン単位及びα−オレフィン単位の総量は、100重量%の成分(B)であり、成分(B)は、80〜00のムーニー応力緩和領域を有する(ただし、ムーニー応力緩和領域とは、ASTM D−1646に従って応力緩和試験を行い、ASTM D−1646に従って決定した1〜100秒の緩和時間における応力緩和曲線の領域である。)
  13. 成分(A)は、熱走査熱量計によって測定した融点が55℃以上である請求項12に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  14. 5以上の炭素原子を有する脂肪酸、5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩、5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミド、及び5以上の炭素原子を有する脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含有する成分(D)をさらに含む、請求項12に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  15. 成分(D)が、成分(A)と成分(B)の合計量100重量部に対して、0.01〜1.5重量部存在する、請求項14に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  16. 100重量部の成分(A)に対して、0重量部の成分(C)をさらに含有し、成分(C)は、10kg/m以上の密度及び.1〜10g/10分のメルトフローレートを有するポリエチレン樹脂を含有する、請求項12に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  17. 5以上の炭素原子を有する脂肪酸、5以上の炭素原子を有する脂肪酸の金属塩、5以上の炭素原子を有する脂肪酸アミド、及び5以上の炭素原子を有する脂肪酸エステルからなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有する成分(D)をさらに含む、請求項16に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  18. 成分(D)が、成分(A)、(B)及び(C)の合計量100重量部に対して、0.01〜1.5重量部存在する、請求項17に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  19. 成分(A)が、1.3〜8の固有粘度(([ηcxs]/[ηcxis])135℃、テトラリン)を有する、請求項12〜18のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
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