JP5776285B2 - 連続鋳造鋳片の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、連続鋳造鋳片の製造方法に関し、詳しくは、軽圧下により中心偏析の軽微な鋼の連続鋳造鋳片を安定して製造する、連続鋳造鋳片の製造方法に関する。
鋼の凝固過程では、炭素、燐、硫黄などの溶質元素は、凝固時の再分配により未凝固の液相側に濃化される。これがデンドライト樹間に形成されるミクロ偏析である。連続鋳造機により鋳造されつつある鋳片の凝固収縮や、連続鋳造機のロール間で発生する凝固シェルのバルジングなどによって、鋳片の厚み中心部に空隙が形成されたり負圧が生じたりすると、この部分に溶鋼が吸引されるが、凝固末期の未凝固層には十分な量の溶鋼が存在しないので、上記のミクロ偏析によって濃縮された溶鋼が流動し、鋳片中心部に集積して凝固する。このようにして形成された偏析スポットは、溶質元素の濃度が溶鋼の初期濃度に比べて格段に高濃度となっている。これを一般にマクロ偏析と呼び、その存在部位から、中心偏析と呼んでいる。
鋳片の中心偏析は、鋼製品の品質を劣化させる。例えば、石油輸送用や天然ガス輸送用のラインパイプ材においては、サワーガスの作用により中心偏析を起点として水素誘起割れ(「HIC」ともいう)が発生する。また、飲料用の缶製品に用いられる深絞り材においては、成分の偏析により加工性に異方性が出現することもある。そのため、連続鋳造工程から圧延工程に至るまで、鋳片の中心偏析を低減する対策が多数提案されている。
そのなかで、鋳片の中心偏析を効果的に低減する手段として、連続鋳造機内において、未凝固層を有する凝固末期の鋳片を鋳片支持ロールによって凝固収縮量程度の圧下速度で徐々に圧下しながら鋳造する方法(以下、「軽圧下」と呼ぶ)が提案されている。この軽圧下技術は、鋳造方向に並んだ複数対のロールを用い、圧下量が鋳片の凝固収縮量と熱収縮量とを加えた量と同等の値となるように、つまり、凝固末期の未凝固層の収縮量に応じて凝固界面が鋳片の中心に向かって移動するように、圧下効率を考慮した圧下量及び圧下速度で鋳片を徐々に圧下して未凝固層の体積を減少させ、鋳片中心部における空隙或いは負圧の形成を防止すると同時に、デンドライト樹間に形成される濃化溶鋼の流動を防止し、これによって鋳片の中心偏析を軽減するという技術である。
例えば、特許文献1には、鋳片の中心部が固相率0.1ないし0.3に相当する温度となる時点から流動限界固相率に相当する温度となる時点までの領域で、この領域における鋳片表面温度を900℃以下に維持した状態で、0.5mm/分ないし2.5mm/分の圧下速度で鋳片を連続的に軽圧下する方法が提案されている。特許文献2には、鋳型直下で積極的にバルジング力を凝固シェルに作用させて鋳片内未凝固層の厚みを増大させ、次いで、鋳片を軽圧下することにより、中心偏析の発生を低減する方法が提案されている。
特許文献3には、鋳片を軽圧下しながら、鋳片厚み中心部が凝固完了するまで鋳片表面温度が500℃程度になるまで鋳片を強冷却し、この冷却による鋳片の熱収縮速度を0.25〜1.0mm/分の範囲に制御することで、凝固シェルの熱収縮により未凝固層の体積を減少させ、軽圧下の効果と熱収縮の効果とを併用して未凝固層の流動を抑制し、中心偏析を軽減する方法が提案されている。特許文献4には、未凝固層を含む鋳片を一旦バルジングさせ、その後、前記バルジング相当分を軽圧下するにあたり、鋳型直下から軽圧下直前までの鋳片二次冷却の比水量を鋳片1kgあたり1.0L(以下「L/鋼−kg」と記す)以上3.0L/鋼−kg以下に制御し、圧下前の鋳片表面温度を1000℃未満に制御して圧下する方法が提案されている。
特許文献5には、鋳片の液相線クレータエンド相当位置から固相線クレータエンド相当位置までの間の所定範囲に配列された鋳片支持ロール群の鋳片厚さ方向の間隙を広げて鋳片にバルジングを起こさせ、次いで少なくとも一対の圧下ロールによりバルジング相当量の圧下量で圧下を加える連続鋳造方法であって、鋳型直下から鋳片矯正点までの二次冷却帯における鋳片の表面温度を1000℃以上とし、更に鋳片の矯正点から圧下を開始する位置までの二次冷却帯における鋳片の表面温度を1000℃以下とする方法が提案されている。特許文献6には、鋳片の厚み中心部の固相率が0.4以下の時点から鋳片の圧下を開始し、少なくとも鋳片の厚み中心部の固相率が0.7以上になる時点まで鋳片の圧下を継続して連続鋳造鋳片を製造する際に、鋳片の厚み中心部の固相率が少なくとも0.5になる時点までは、鋳片の長辺側中央部の表面温度を750℃以上に保ち、鋳片の厚み中心部の固相率が0.5を超え且つ圧下を継続している時点で、鋳片の長辺側中央部の表面温度を850℃以下として、鋳片の中心偏析を軽減する方法が提案されている。
特許文献7には、鋳造速度の変動や二次冷却条件の変化により連続鋳造機内の鋳片の凝固進行状況が変化したときの軽圧下法において、スペーサーに負荷を伝播している圧下装置内の部位にかかる作用力を測定し、その測定した作用力に基づいて鋳片に作用する実効圧下力を算出し、その実効圧下力より鋳片の圧下量の実績値を算出し、その圧下量実績値を用いて軽圧下量を制御して常に適正な圧下条件を実現させる軽圧下方法が提案されている。特許文献8には、鋳型下方のストランド内の溶鋼に電磁気力を作用して攪拌しながら鋳片中心部の固相率が0.3〜0.7の範囲において鋳片に5〜15mmの軽圧下を加え、更に鋳片中心部の固相率が0.8〜1.0の範囲において少なくとも一方向に一段当り圧下率で30%以上の圧下を加えて鋳片内質を改善する方法が提案されている。
また、特許文献9には、入口側の断面積が出口側の断面積より大きく、鋳型長辺面が鋳型内溶鋼湯面位置において外側にふくらみ、且つ、鋳型長辺間距離が鋳造方向に縮小し、鋳型出口は矩形である鋳型を用いて溶鋼を連続鋳造し、固相線クレータエンド近傍で鋳片を軽圧下する方法が提案されている。
特開昭62−158555号公報 特開昭60−6254号公報 特開2001−138021号公報 特開平11−123513号公報 特開2001−62551号公報 特開2008−207201号公報 特開平5−245605号公報 特開平5−69099号公報 特開2010−29936号公報
軽圧下技術では、200mm以上の厚みを有する鋳片の表面を圧下することにより、鋳片中心部の凝固界面にその圧下力を作用させているが、その圧下量の全てが厚み中心部の圧下に有効なわけではなく、鋳片の凝固した部分、つまり凝固シェルの強度や剛性などによって、圧下効率はおよそ10%から70%程度の範囲で変化すると考えられている。
圧下効率が低いと、圧下力を付与しても中心偏析の低減効果は十分には得られない。それに加えて、圧下効率の低い状態で、それを補うために圧下量を増加させることは、連続鋳造機の鋳片支持ロールやセグメントなどの構造物に負荷がかかり、設備的な不具合の原因やロールベアリングなどの設備寿命低下の原因になる。つまり、軽圧下技術では圧下効率が高くなる条件で鋳片を圧下することが重要となる。
この観点から、上記従来技術を検証すると、特許文献1は、鋳片表面温度を900℃以下に維持しつつ鋳片を連続的に圧下する方法であるが、鋳片表面温度の下限を規定していない。従って、この方法では、軽圧下を付与する範囲全域に亘って鋳片の表面温度が低い場合が発生し、この場合には、凝固シェルの強度が高く、圧下力は凝固シェルを変形させることに費やされることになり、中心偏析の発生する鋳片厚み中心部における圧下効率は低下する。特に、特許文献2などに示されるように、軽圧下を施す前に予め鋳片をバルジングさせる場合には、凝固シェルの強度が高くなり、凝固シェルがバルジングした状態のままとなって、軽圧下が十分に付与されず、中心偏析の悪化を招くことになる。尚、特許文献2は、軽圧下時の鋳片表面温度については具体的に記載していない。
特許文献3は、軽圧下時の鋳片表面温度を500℃程度まで強冷する技術であり、この場合にも、特許文献1と同様に圧下力は凝固シェルを変形させることに費やされることになる。特許文献4及び特許文献5は、鋳片表面温度を1000℃以下に制御するとしているが、上限値を定めているのみで下限値はなく、どのように制御するのか具体的でない。特許文献6は、鋳片の厚み中心部の固相率が0.5を超えた以降は鋳片表面温度を850℃以下としており、この場合も、特許文献1と同様に圧下力は凝固シェルを変形させることに費やされる。
特許文献7は、鋳造速度や二次冷却条件の変化により圧下量が変化したときに、適正な圧下量になるように圧下条件を変更する技術であるが、鋳片の圧下量が目標の範囲内になるように圧下ロールに付与する圧下力を変更するだけであり、連続鋳造機の鋳片支持ロールやセグメントなどの構造物への負荷を考慮しておらず、設備寿命の低下という問題があり、圧下効率が高くなる条件で鋳片を軽圧下する技術とは言いがたい。また、軽圧下時の鋳片温度に関して具体的に記載していない。
特許文献8は、鋳片に軽圧下を実施するものの、軽圧下後の大圧下によって鋳片中心部のセンターポロシティーを消滅する技術であり、軽圧下の条件については圧下量のみを記載しており、圧下効率が高くなる条件で鋳片を軽圧下する技術とは言いがたい。また、特許文献9は、好ましい条件として、軽圧下開始時から軽圧下終了時までの期間、鋳片の表面温度と固液界面温度との温度差を800℃以上に保持して軽圧下するとしており、固液界面温度(固相線温度に相当)は高々1500℃程度であることから鋳片表面温度は700℃以下になり、この場合も、特許文献1と同様に圧下力は凝固シェルを変形させることに費やされる。
即ち、上記特許文献1〜9では、鋳片を軽圧下する場合に具体的にどのように鋳片表面温度を制御すべきかが明確でなく、改善の余地がある。
また、鋳片の固相線クレータエンド位置(凝固完了位置に相当)の鋳片幅方向の形状は、一般的に、鋳片中央部に比較して鋳片両サイド側で鋳造方向に伸張したW字型となるが、このような固相線クレータエンド形状のときに軽圧下を実施すると、凝固完了した鋳片中央部の凝固シェルが圧下抵抗になって軽圧下力が鋳片両サイド側の未凝固層に付与されず、鋳片両サイド側の中心偏析が悪化するという問題が発生する。
つまり、鋳片を軽圧下する際には、圧下力を鋳片幅方向全体に亘って付与することが重要であり、そのためには、固相線クレータエンドの鋳片幅方向の形状を平滑にする必要があるが、上記特許文献1〜9は、この点に関して全く考慮していない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋳片の中心偏析を軽減するべく、鋳片に軽圧下を付与しながら溶鋼を連続鋳造するにあたり、鋳片表面温度の制御並びに固相線クレータエンドの鋳片幅方向形状の制御により、軽圧下の効率を高め、近年の厳しい品質要求にも対処可能な鋳片を製造することのできる、連続鋳造鋳片の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
(1) 連続鋳造用鋳型下端と鋳片の液相線クレータエンドとの間の凝固シェルに、意図的にバルジング力を作用させて、前記鋳片内部の未凝固層の厚みを増大させ、次いで、鋳片の厚み中心部の固相率が少なくとも0.4以下の時点から0.7以上になる時点まで、0.5〜1.5mm/分の範囲内の圧下速度で軽圧下帯にて鋳片を圧下して連続鋳造鋳片を製造する方法であって、鋳型内溶鋼流動を制御することによって鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒に制御し、これにより固相線クレータエンドの鋳片幅方向形状の平滑度を上げるとともに、鋳片長辺面のコーナー部を除く中央部側の鋳片表面温度を750℃以上1000℃以下に制御して鋳片を圧下することを特徴とする、連続鋳造鋳片の製造方法。
(2) 前記鋳型内溶鋼に、鋳片全幅に亘って鋳片を貫通する直流磁場を印加して鋳型内溶鋼流動を制御するとともに、吐出孔の吐出角度が水平線に対して下向き5〜35度である浸漬ノズルを用いて前記溶鋼を鋳型内に注入することを特徴とする、上記(1)に記載の連続鋳造鋳片の製造方法。
本発明によれば、軽圧下時の鋳片表面温度を750〜1000℃に制御すると同時に、鋳型内溶鋼流動の制御によって固相線クレータエンドの鋳片幅方向の形状を概ね平滑にするので、鋳片には幅方向全体に亘って軽圧下力が効果的且つ有効に作用し、凝固収縮などに伴う濃化溶鋼の流動が抑制されて、鋳片の中心偏析を大幅に低減することができる。
本発明を実施した垂直曲げ型のスラブ連続鋳造機の側面概略図である。 本発明で使用する浸漬ノズルの縦断面概略図である。 鋳片支持ロールのロール間隔の設定を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、本発明を実施した垂直曲げ型のスラブ連続鋳造機の側面概略図である。
図1に示すように、スラブ連続鋳造機1には、溶鋼11を注入して凝固させ、鋳片12の外殻形状を形成するための鋳型5が設置され、この鋳型5の上方所定位置には、取鍋(図示せず)から供給される溶鋼11を鋳型5に中継供給するためのタンディッシュ2が設置されている。一方、鋳型5の下方には、サポートロール6、ガイドロール7及びピンチロール8からなる複数対の鋳片支持ロールが配置されている。このうち、ピンチロール8は、鋳片12を支持すると同時に鋳片12を引抜くための駆動ロールである。鋳造方向に隣り合う鋳片支持ロールの間隙には、水スプレーノズル或いはエアーミストスプレーノズルなどのスプレーノズル(図示せず)が配置された二次冷却帯が構成され、二次冷却帯のスプレーノズルから噴霧される冷却水(「二次冷却水」ともいう)によって鋳片12は引抜かれながら冷却されるようになっている。鋳片支持ロールの下流側には、鋳造された鋳片12を搬送するための複数の搬送ロール9が設置されており、この搬送ロール9の上方には、鋳造される鋳片12から所定の長さの鋳片12aを切断するための鋳片切断機10が配置されている。
鋳型5の背面には、鋳型5を貫通し更に鋳片全幅に亘って鋳片12の厚み方向を貫通する直流磁場を印加するための直流磁場発生装置18、18が鋳型5を挟んで相対して配置されている。つまり、直流磁場発生装置18から発生した鋳型5を貫通する直流磁場により、この直流磁場内を流れる溶鋼11に対して溶鋼流方向とは反対方向の制動力(ブレーキ)が作用するようになっている。
タンディッシュ2の底部には、溶鋼11の流量を調整するためのスライディングノズル3が設置され、このスライディングノズル3の下面には、浸漬ノズル4が設置されている。浸漬ノズル4は、図2に示すように、開口方向が逆向きである2つの吐出孔4aをその下部に有しており、吐出孔4aを介してそれぞれ鋳型短辺に向かって溶鋼11が鋳型内に注入されるようになっている。
本発明においては、鋳型内の溶鋼流動を制御することにより、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼11の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒に制御し、これにより、固相線クレータエンド位置(凝固完了位置)15の鋳片幅方向の形状を平滑化する。この鋳型内の溶鋼流動を制御する手段として、本発明では、前述した直流磁場発生装置18、18による制動力及び/または浸漬ノズル4からの溶鋼吐出流方向を利用しており、この観点から、使用する浸漬ノズル4は、吐出孔4aの吐出角度θが水平線に対して下向き5〜35度であることが好ましい。
吐出孔4aの吐出角度θが水平近くになるほど、溶鋼吐出流の運動エネルギーは鋳型内上部で吸収されて、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼11の最大下降流速は遅くなり、最大下降流速を0.05〜0.3m/秒に制御しやすくなるが、吐出角度θが下向き5度未満の場合には、鋳型内溶鋼湯面の擾乱が激しく、モールドパウダーの巻き込みの虞があり、好ましくない。一方、吐出角度θの下向き角度が大きい場合には、直流磁場発生装置18、18による制動力を利用して前記最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲に制御するが、吐出角度θが下向き35度を超えると直流磁場発生装置18、18を用いても前記最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲に制御することが困難になる。従って、吐出孔4aの吐出角度θは水平線に対して下向き5〜35度であることが好ましい。直流磁場発生装置18、18によって浸漬ノズル4からの溶鋼吐出流を制動する場合には、浸漬ノズル4の吐出孔4aを直流磁場発生装置18、18よりも鋳造方向上流側に位置することが必要である。尚、本発明を実施する上で、直流磁場発生装置18、18は必須ではなく、浸漬ノズル4の吐出角度θを調整することにより、前記最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲に制御可能な場合には、直流磁場発生装置18、18は配置する必要がない。
鋳片12の固相線クレータエンド位置(凝固完了位置)15を挟んで鋳造方向の前後には、対向するガイドロール7とのロール間隔を鋳造方向下流に向かって順次狭くなるように設定された、複数対のガイドロール群から構成される軽圧下帯16が設置されている。ここでは、その全域または一部選択した領域で、鋳片12に軽圧下を行うことが可能である。軽圧下帯16の各ガイドロール間にも鋳片12を冷却するためのスプレーノズルが配置されている。図1では、軽圧下帯16にはガイドロール7だけが配置されているが、ピンチロール8を配置しても構わない。尚、ロール間隔が鋳造方向下流に向かって順次狭くなるように設定された状態を、「ロール勾配」とも称している。また、軽圧下帯16に配置される鋳片支持ロールは「圧下ロール」とも呼ぶ。
また、鋳型5の下端から鋳片12の液相線クレータエンド位置との間に配置される鋳片支持ロールは、鋳造方向下方に向かって、ロール間隔の拡大量が所定値となるまで、順次ロール間隔が広くなる意図的バルジング帯17を構成している。意図的バルジング帯17の下流側は、ロール間隔が、一定値または鋳片12の温度降下に伴う収縮量に見合う程度に狭められて、軽圧下帯16につながっている。図3に、鋳型直下から意図的バルジング帯17及び軽圧下帯16を過ぎスラブ連続鋳造機1の機端までの鋳片支持ロールのロール間隔の設定例を模式的に示す。図3に示すように、ロール間隔は鋳型5の直下で拡大し始め、徐々に拡大して最大値に至っている。このロール間隔の拡大するガイドロール群で鋳片12を意図的にバルジングさせる。ロール間隔は、最大値を経過した後、軽圧下帯16において所定の圧下速度で軽圧下されるように、鋳造方向下流に向かって順次狭くなるように設定されている。
鋳片12を意図的にバルジングさせる場合、鋳片12の内部の未凝固層14が少ない時点でバルジングさせると、鋳片12の中心偏析は却って悪化するが、鋳片内部に未凝固層14が潤沢に存在する時点、換言すれば、鋳片12の液相線クレータエンド位置よりも鋳造方向上流側でバルジングさせても、この時点では、溶質元素の富化されていない初期濃度の溶鋼11が鋳片内部に潤沢に存在し、この溶鋼11が容易に流動するので、この時点におけるバルジングは中心偏析の原因とはならない。ここで、液相線クレータエンド位置とは、鋳片厚み中心部の温度が液相線となる位置である。
尚、鋳片12の液相線とは、鋳片の化学成分によって決まる凝固開始温度であり、例えば、下記の(1)式から求めることができる。
TL=1536-(78×[%C]+7.6×[%Si]+4.9×[%Mn]+34.4×[%P]+38×[%S]+4.7×[%Cu]+3.1×[%Ni]+1.3×[%Cr]+3.6×[%Al])…(1)
但し、(1)式において、TLは液相線温度(℃)、[%C]は溶鋼の炭素濃度(質量%)、[%Si]は溶鋼の珪素濃度(質量%)、[%Mn]は溶鋼のマンガン濃度(質量%)、[%P]は溶鋼の燐濃度(質量%)、[%S]は溶鋼の硫黄濃度(質量%)、[%Cu]は溶鋼の銅濃度(質量%)、[%Ni]は溶鋼のニッケル濃度(質量%)、[%Cr]は溶鋼のクロム濃度(質量%)、[%Al]は溶鋼のアルミニウム濃度(質量%)である。
鋳片12の液相線クレータエンド位置は、正確には二次元伝熱凝固計算によって求めることができるが、鋳型内溶鋼湯面から軽圧下帯16の入側までの距離をLとすると、固相線クレータエンド位置15が軽圧下帯16に存在する或いは軽圧下帯16の下流側に存在する鋳造条件であるならば、鋳型内溶鋼湯面からの距離が、L×2/3程度の範囲内である限り、鋳片12の中心部の固相率はゼロであることが二次元伝熱凝固計算結果から明らかであるので、例えば図1に示すように、二次冷却帯の上部側に意図的バルジング帯17を配置すればよい。意図的バルジング帯17は、特別な機構は不要であり、ロール間隔を調整するだけで構成されるので、鋳型5の下端から鋳片12の液相線クレータエンド位置までの範囲である限り、任意の位置に設置することができる。
このようにして鋳片支持ロールのロール間隔を順次広くすることにより、鋳片12の短辺近傍を除く長辺面は鋳片支持ロールに倣って意図的にバルジングさせられる。鋳片長辺面の短辺近傍は短辺面に固持されることから、元の厚みを維持しており、従って、鋳片12は意図的なバルジングにより、鋳片長辺面のバルジングした部分のみが鋳片支持ロールに接触することになる。この場合、1ロールあたりのロール間隔の拡大量は、鋳片長辺面のバルジングする部位とバルジングしない部位との境界位置における亀裂発生を防止するために、1.5mm以下とすることが好ましい。
タンディッシュ2から浸漬ノズル4を介して鋳型5に注入された溶鋼11は、鋳型5で冷却されて凝固シェル13を形成し、内部に未凝固層14を有する鋳片12として、鋳型5の下方に設けたサポートロール6、ガイドロール7及びピンチロール8に支持されつつ、鋳型5の下方に連続的に引抜かれる。鋳片12は、これらの鋳片支持ロールを通過する間、二次冷却帯の二次冷却水で冷却され、凝固シェル13の厚みを増大し、且つ、意図的バルジング帯17では鋳片厚みを増大させ、一方、軽圧下帯16では軽圧下されながら固相線クレータエンド位置15で内部までの凝固を完了する。凝固完了後の鋳片12は、鋳片切断機10によって切断されて鋳片12aとなる。
そして、本発明では、直流磁場発生装置18、18から印加される直流磁場による制動力及び/または浸漬ノズル4からの溶鋼吐出流方向を利用して、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼11の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲内に制御する。計算機を用いた種々の溶鋼流動計算から、固相線クレータエンド位置15の鋳片幅方向の形状に及ぼす影響として、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼の最大下降流速の影響が最も大きく、この最大下降流速を0.3m/秒以下に制御すれば、鋳片幅方向において固相線クレータエンド位置15の鋳造方向の差がなくなり、固相線クレータエンド位置15の鋳片幅方向の形状は概ね平滑になることが分っている。
浸漬ノズル4の吐出角度θの調整のみで前記最大下降流速を0.3m/秒以下に制御できる場合には、直流磁場発生装置18、18から直流磁場を印加する必要はない。浸漬ノズル4の吐出角度θの調整のみで前記最大下降流速を0.3m/秒以下に制御できるか否かは、予め鋳片幅、鋳造速度毎に実機で確認しておけばよい。鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼の最大下降流速は、後述の実施例に示す方法で求めることができる。
また、本発明において、前記最大下降流速を0.05m/秒以上とする理由は、前記下降流速が0.05m/秒未満では、未凝固層内において溶鋼温度の不均一が生じ、凝固シェル厚の不均一が生じやすく、従って、前記最大下降流速を0.05m/秒以上とする必要がある。
二次冷却帯は、通常、単一または複数のロールセグメント毎に二次冷却ゾーンが設定されており、各冷却ゾーン毎に二次冷却水量を決めることができる。この機能を用いて、鋳片12を軽圧下する時点においては、鋳片長辺面のコーナー部を除く鋳片長辺面中央部の表面温度が750℃以上1000℃以下になるように二次冷却水量を調整する。本発明は、鋳片長辺面を意図的にバルジングさせ、その後、この意図的にバルジングさせた鋳片長辺面を圧下しており、圧下される鋳片長辺面の温度が低いと軽圧下による圧下が不十分となることから、軽圧下時の鋳片長辺面のコーナー部を除く鋳片長辺面中央部の表面温度を750℃以上とする必要がある。一方、軽圧下時の鋳片長辺面の温度が高くなりすぎると、凝固シェルの剛性が低下して鋳片のロール間におけるバルジングが大きくなり、軽圧下するといえども、このロール間バルジングによる中心偏析の悪化が起こる虞があることから、軽圧下時の鋳片長辺面のコーナー部を除く鋳片長辺面中央部の表面温度を1000℃以下に制御する必要がある。
尚、本発明において鋳片長辺面のコーナー部とは、鋳片コーナー(鋳片の長辺面と短辺面との交差位置)から鋳片長辺面中心側に50mmないし100mmまでの範囲の鋳片長辺面の部分であり、この部分の鋳片表面温度は、鋳片長辺面及び鋳片短辺面の双方からの冷却に起因して他の部位に比較して低くなる。しかし、この部分は、本発明の対象であるスラブ鋳片において、軽圧下時には鋳片短辺面からの凝固によって凝固が完了しており、この部分の鋳片表面温度は鋳片の中心偏析に影響せず、従って、鋳片長辺面のコーナー部の表面温度は中心偏析を低減する上で考慮する必要がないのみならず、制御が煩雑になることから制御の対象から除外する必要がある。但し、この鋳片長辺面のコーナー部の隣りに位置する鋳片長辺面中央部は750℃以上1000℃以下に制御されることから、このコーナー部も鋳片長辺面中央部の表面温度に応じた表面温度となる。
また、連続鋳造操業の種々の鋳造条件において、予め二次元伝熱凝固計算などを用いて凝固シェル13の厚み並びに鋳片厚み中心部の固相率を求めておき、軽圧下帯16に入る時点での鋳片厚み中心部の固相率が0.4以下になるように、鋳造速度及び二次冷却水量などの鋳造条件を調整する。軽圧下を開始する時点の鋳片厚み中心部の固相率は0.4以下であればいくらであっても構わない。また、少なくとも鋳片12の厚み中心部の固相率が0.7以上になる時点までは、鋳片12の圧下を継続する。
尚、軽圧下帯16に入る時点での鋳片厚み中心部の固相率を0.4以下とする理由は、鋳片中心部の固相率が0.4以下の範囲は未凝固層14が多く溶鋼流動が発生しても中心偏析には至らないが、0.4を超えると、溶鋼流動の発生によって中心偏析が悪化するからである。また、少なくとも鋳片12の厚み中心部の固相率が0.7以上になる時点まで圧下を継続する理由は、鋳片中心部固相率を0.7未満とする鋳片10が軽圧下帯16を通り抜けると、鋳片中心部の固相率が0.7未満の範囲では未凝固層14は容易に移動し、中心偏析が発生する虞があるからである。鋳片厚み中心部の固相率は、二次元伝熱凝固計算によって求めることができ、鋳片厚み中心部の固相率が1.0となる位置(鋳片厚み中心部の温度が固相線温度となる位置)が固相線クレータエンド位置15である。図1では、固相線クレータエンド位置15が軽圧下帯16の範囲内であるが、固相線クレータエンド位置15を軽圧下帯16の下流側としても構わない。
また、圧下速度が0.5〜1.5mm/分の範囲内になるように、予定する鋳造速度に応じて圧下帯16のロール勾配を予め調整しておく。圧下速度が0.5mm/分未満では、中心偏析を軽減する効果が少なく、一方、圧下速度が1.5mm/分を超えると、濃化溶鋼が鋳造方向とは逆方向に絞り出され、鋳片中心部には負偏析が生成される虞があるからである。また、総圧下量は2〜8mm程度とすれば十分である。尚、軽圧下帯の設置範囲が鋳造方向に長く、軽圧下帯の中でも軽圧下を付与するロール群と軽圧下を付与しないロール群が存在する場合には、実際に軽圧下を付与するロール群のみを上記の軽圧下帯16とみなして操業すればよい。
このようにして鋼の連続鋳造を実施することで、鋳片12には軽圧下力が効果的且つ有効に作用し、凝固収縮などに伴う濃化溶鋼の流動が抑制されて、鋳片12aの中心偏析を大幅に低減することができる。
尚、図1に示すスラブ連続鋳造機は垂直曲げ型連続鋳造機であるが、本発明は垂直曲げ型連続鋳造機に限定されるものではなく、湾曲型連続鋳造機であってもまた垂直型連続鋳造機であっても、上記と同様に本発明を適用することができる。
直流磁場発生装置、意図的バルジング帯及び軽圧下帯を有する図1に示す垂直曲げ型スラブ連続鋳造機(機長49.2m)を用い、表1に示す化学成分の炭素鋼を、二次冷却帯の上部の意図的バルジング帯で意図的に2.5mmバルジングさせた後、軽圧下帯において1.2mm/分の圧下速度で総圧下量4.5mmの条件で軽圧下しつつ鋳造した。
Figure 0005776285
この連続鋳造機では軽圧下帯は鋳型内溶鋼湯面から14.8〜31.8mの範囲に配置してあり、鋳片断面寸法は、厚みが250mm、幅が2100mmであり、鋳造速度を1.4m/分、二次冷却水量を、比水量で1.2L/鋼−kgを基本とし、0.9L/鋼−kg及び1.5L/鋼−kgに変化させ、軽圧下時の鋳片長辺面の表面温度を755〜980℃の範囲に制御した。また、使用する浸漬ノズルの吐出孔角度と印加する直流磁場強度とを調整することによって、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方位置での未凝固層内の溶鋼の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲に制御した(本発明例1〜7)。
また、比較のために、鋳片を意図的にバルジングさせずに軽圧下する試験、意図的にバルジングさせた鋳片を軽圧下するものの、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方位置での溶鋼の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲外に調整した試験、更には、意図的にバルジングさせた鋳片を軽圧下し且つ鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方位置での溶鋼の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒の範囲内に調整するものの、軽圧下時の鋳片表面温度を本発明の範囲外に制御した試験を実施した(比較例1〜8)。比較例における圧下速度及び総圧下量は本発明例と同一とした。
得られた鋳片から、鋳片の厚み方向に250mm、幅方向に20mm、鋳造方向に300mmの試料を採取し、直径5mmのドリルを用い、鋳片厚み中心部位では20箇所、1/4厚み部位では4箇所から切粉を採取し、炭素・硫黄燃焼分析計にて炭素濃度を分析した。偏析度として、鋳片厚み中央部位の炭素濃度の最大濃度(Cmax)と、1/4厚み部位での平均炭素濃度(Co)との比(Cmax/Co)で定義し、比(Cmax/Co)を用いて中心偏析の程度を評価した。偏析がない場合は、比(Cmax/Co)は1.0となる。
また、鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での溶鋼の最大下降流速としては、鋳型内溶鋼湯面から0.80m下方位置での最大下降流速を代表値とし、鋳型内溶鋼湯面から0.80m下方位置における凝固位置を二次元伝熱凝固計算及び鋳造速度によって求め、その位置のデンドライト樹枝状晶の傾斜角度を、採取した試料(研磨・エッチング後の試料)の鋳片幅方向の各位置で測定し、測定した傾斜角度から最大下降流速を算出した。尚、凝固シェルのデンドライト樹枝状晶は溶鋼流に逆らって成長し、その傾斜角度は溶鋼流が強いほど大きくなることが知られている。溶鋼流が存在しない場合は、デンドライト樹枝状晶は鋳片表面に対して垂直に成長し、傾斜角度はゼロとなる。
また、得られた鋳片を厚鋼板に圧延し、この厚鋼板でHIC試験を実施した。HIC試験は、試験溶液をNACE溶液(5%NaCl+0.5%CH3COOHの硫化水素飽和溶液、pH=3.7)とし、浸漬時間を96時間、試験溶液温度を25℃として測定した結果である。
本発明例及び比較例における鋳造条件及び調査結果を表2に示す。
Figure 0005776285
本発明を適用することにより固相線クレータエンド位置の鋳片幅方向での平滑化が図られ、効率的な軽圧下が実現し、表2に示すように、鋳片幅方向の中心偏析のバラツキが低減されて水素誘起割れを抑制することが確認できた。このとき、意図的に鋳片をバルジングさせることにより実質の圧下量が増加し、固相線クレータエンド形状を平滑化する効果が明確になり、より効果的な中心偏析低減効果が発現することが分った。
1 スラブ連続鋳造機
2 タンディッシュ
3 スライディングノズル
4 浸漬ノズル
4a 吐出孔
5 鋳型
6 サポートロール
7 ガイドロール
8 ピンチロール
9 搬送ロール
10 鋳片切断機
11 溶鋼
12 鋳片
13 凝固シェル
14 未凝固層
15 固相線クレータエンド位置
16 軽圧下帯
17 意図的バルジング帯
18 直流磁場発生装置

Claims (1)

  1. 連続鋳造用鋳型下端と鋳片の液相線クレータエンドとの間の凝固シェルに、意図的にバルジング力を作用させて、前記鋳片内部の未凝固層の厚みを増大させ、次いで、鋳片の厚み中心部の固相率が少なくとも0.4以下の時点から0.7以上になる時点まで、0.5〜1.5mm/分の範囲内の圧下速度で軽圧下帯にて鋳片を圧下して連続鋳造鋳片を製造する方法であって、鋳型内溶鋼に、鋳型背面に配置した直流磁場発生装置を介して鋳片全幅に亘って鋳片を貫通する直流磁場を印加して鋳型内溶鋼流動を制御するとともに、吐出孔の吐出角度が水平線に対して下向き5〜35度であり且つ前記吐出孔が前記直流磁場発生装置よりも鋳造方向上流側に位置する浸漬ノズルを用い、前記浸漬ノズルの吐出孔角度と前記直流磁場の磁場強度とを調整することによって鋳型内溶鋼湯面から0.75mないし0.85m下方での、デンドライト樹枝状晶の傾斜角度で定義される溶鋼の最大下降流速を0.05〜0.3m/秒に制御し、これにより固相線クレータエンドの鋳片幅方向形状の平滑度を上げるとともに、鋳片長辺面のコーナー部を除く中央部側の鋳片表面温度を750℃以上1000℃以下に制御して鋳片を圧下することを特徴とする、連続鋳造鋳片の製造方法。
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