JP5775621B1 - 光学部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外レーザ光に対するパワー耐性に優れ、小さい空間で、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光が得られる光学部品を提供する。【解決手段】赤外レーザ光を透過し当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である板状部材からなり、赤外レーザ光が入射する入射面11aと入射面11aに対し傾斜角度θiで傾斜した傾斜面11bとを有する基板本体11と、前記板状部材からなり、赤外レーザ光が出射する出射面12aと出射面12aに対し傾斜角度θiで傾斜した傾斜面12bとを有する基板本体12と、入射面11aおよび出射面12a双方に形成され、垂直入射する赤外レーザ光の反射を防止する反射防止膜15,16とを備え、θiが板状部材に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上臨界角θc未満であり、傾斜面11b,12bが間隙を介して対向し、入射面11aと出射面12aとが互いに平行になるように配置された光学部品。【選択図】 図1

Description

本発明は、光学部品に関する。
赤外レーザ光を用いるレーザ加工(以下、「赤外レーザ加工」という)は、金属製の部材等の被加工物の加工、例えば、微細穴開け加工、切断、溶接などに用いられている。
前記赤外レーザ加工に用いられるレーザ加工装置の共振器から出射された赤外レーザ光、例えば、波長9.3〜10.6μmの炭酸ガスレーザ光は、水平方向、鉛直方向、水平面に対して45°傾いた方向などの種々の方向の偏光面を有していることがある。また、前記赤外レーザ光は、所望の偏光面からずれた偏光面を有していたりする場合がある。そこで、偏光面のずれの矯正、赤外レーザ光の強度の調整、赤外レーザ光の発振状態の安定化を図るために、偏光子が用いられている。
前記偏光子としては、例えば、所望の光を透過する基板材料からなる基板の表面に金属製の細線が配置されたワイヤーグリッド偏光子(例えば、特許文献1を参照)が知られている。しかし、前記ワイヤーグリッド偏光子は、10W/cm2を超える強度の赤外レーザ光(例えば、連続発振炭酸ガスレーザ光)に適用することが困難である。
一方、前記ワイヤーグリッド偏光子よりもパワー耐性に優れた偏光子として、コーティングされたセレン化亜鉛製またはゲルマニウム製プレートが入射ビームに対してブリュースター角の方向に向くように配置され、光学多層膜が形成された板状偏光子(例えば、II−VI社製の薄膜ポラライザ(略称:TFP))が知られている。
特開2004−77831号公報
しかし、前記光学多層膜が形成された板状偏光子では、大きなブリュースター角の入射角を必要とするため、当該偏光子をレーザ加工装置などの装置に用いる場合、赤外レーザ光の進行方向に沿って大きな空間長を必要とし、不要な反射光を処理する必要があるために、偏光子の大型化を招くという欠点がある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、小さい空間で、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得ることができる光学部品を提供することを目的とする。
本発明の光学部品は、
(1)赤外レーザ光を透過させて所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得る光学部品であって、
前記赤外レーザ光を透過し、当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である板状部材からなり、前記赤外レーザ光が入射する入射面と、前記入射面に対して所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面とを有する第1の基板本体と、
前記板状材料からなり、前記赤外レーザ光が出射する出射面と、前記出射面に対して前記所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面とを有する第2の基板本体と、
前記入射面および出射面双方に形成され、垂直入射する赤外レーザ光の反射を防止する反射防止膜と、
を備え、
前記第1および第2の基板本体は、双方の傾斜面同士が間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように配置されており、
前記傾斜角度θiが、前記板状部材に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満であり、
前記ブリュースター角θBの余角θtBが、式(I):
θtB=90°−θB (I)
〔式中、θBは式(II):
θB=arctan(n(λ)) (II)
(式中、n(λ)は波長λの赤外レーザ光に対する前記板状部材の屈折率を示す)
で表わされるブリュースター角を示す〕
で算出される角度であり、前記臨界角θcが、式(III):
θc=arcsin(1/n(λ)) (III)
(式中、n(λ)は前記と同じ)
で算出される角度であることを特徴とする。
本発明の光学部品によれば、小さい空間で、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得ることができる。
本発明の一実施形態(実施形態1)に係る光学部品を示す断面説明図である。 本発明の実施形態1に係る光学部品の基板本体を透過する赤外レーザ光の光路を示す概略説明図である。 本発明の実施形態1に係る光学部品において、屈折率と、ブリュースター角余角θtB、臨界角θcおよびブリュースター角θBそれぞれとの関係を示すグラフである。 (A)は偏光方位角を示す概略説明図、(B)は本発明の実施形態1に係る光学部品を透過する赤外レーザ光の光路を示す概略説明図である。 偏光方位角と、表1に示される偏光子特性を有する基板本体が用いられた光学部品における偏光度との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る光学部品の基板本体において、赤外レーザ光の入射角と偏光透過率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る光学部品を示す断面説明図である。 本発明の実施形態2に係る光学部品の基板素子の一例を示す部分拡大説明図である。 本発明の実施形態2に係る光学部品の基板素子の一例を示す部分拡大説明図である。 本発明の実施形態1および実施形態2に係る光学部品において、偏光方位角と偏光度との関係を調べた結果を示すグラフである。 本発明の実施形態3に係る光学部品を示す断面説明図である。 本発明の実施形態2に係る光学部品の製造方法の工程図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の実施形態には、
(1) 赤外レーザ光を透過させて所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得る光学部品であって、
前記赤外レーザ光を透過し、当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である板状部材からなり、前記赤外レーザ光が入射する入射面と、前記入射面に対して所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面とを有する第1の基板本体と、
前記板状材料からなり、前記赤外レーザ光が出射する出射面と、前記出射面に対して前記所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面とを有する第2の基板本体と、
前記入射面および出射面双方に形成され、垂直入射する赤外レーザ光の反射を防止する反射防止膜と、
を備え、
前記傾斜角度θiが、前記板状部材に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満であり、
前記ブリュースター角θBの余角θtBが、式(I):
θtB=90°−θB (I)
〔式中、θBは式(II):
θB=arctan(n(λ)) (II)
(式中、n(λ)は波長λの赤外レーザ光に対する前記板状部材の屈折率を示す)
で表わされるブリュースター角を示す〕
で算出される角度であり、前記臨界角θcが、式(III):
θc=arcsin(1/n(λ)) (III)
(式中、n(λ)は前記と同じ)
で算出される角度であり
前記第1および第2の基板本体は、双方の傾斜面同士が間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように配置されている光学部品
が含まれる。
前記構成が採用された光学部品においては、前記第1および第2の基板本体は、双方の傾斜面同士が間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように配置され、かつ第1および第2の基板本体双方の傾斜面の傾斜角度θiが前記板状部材に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満となっているので、当該光学部品に入射する赤外レーザ光のうち、所望の偏光成分を良く透過させることができる。光学部品を透過しない偏光(非透過光)は、入射側の第1の基板本体内部で繰り返し反射されることによって当該基板本体の内部に閉じ込められる。また、第1の基板本体から出射して第2の基板本体に入射する僅かの非透過光は、第1および第2の基板本体の間隙で繰り返し反射されることによって間隙内に閉じ込められる。これにより、閉じ込められる非透過光は、いずれの場合でも第1および第2の基板本体周縁部で吸収させ、消失させることができる。したがって、前記光学部品によって、小さな空間で前記非透過光が部品内で反射および吸収されることによって除去されるので、前記光学部品によれば、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を選択的して得ることができる。
(2) 前記光学部品は、前記第1の基板本体および前記第2の基板本体双方の傾斜面に形成されており、前記赤外レーザ光の所望の偏光成分を透過させるとともに前記赤外レーザ光の不要な偏光成分の入射を抑制する偏光制御膜をさらに有することが好ましい。
前記構成が採用された光学部品によれば、前記偏光制御膜によって非所望の方向の偏光成分を反射させ、当該光学部品の外部に非所望の偏光成分が出射するのをより効果的に抑制することができる。
(3) 前記偏光制御膜は、屈折率の異なる2種類以上の層が交互に積層された多層構造を有する多層膜であることが好ましい。なお、前記層の数の上限は、光学部品の用途に応じて適宜決定することができる。
(4) また、前記偏光制御膜は、第1の屈折率を有する第1の屈折率層と、前記第1の屈折率よりも低い第2の屈折率を有する第2の屈折率層とが交互に積層された多層構造を有する多層膜であることが好ましい。
前記構成が採用された光学部品によれば、薄い偏光制御膜で偏光の制御を行なうことができる。そのため、かかる光学部品によれば、より小さい空間で、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得ることができる。したがって、前記構成が採用された光学部品によれば、レーザ加工装置などの装置の小型化を図ることができる。
(5) 前記光学部品は、前記第1および第2の基板本体双方の傾斜面同士が間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように保持するためのホルダーをさらに有していることが好ましい。このとき、前記ホルダーが、前記第1および第2の基板本体を冷却するための冷却部を有していることが好ましい。
前記構成が採用された光学部品によれば、所望の方向の偏光成分を有する赤外レーザ光の透過および非所望の方向の偏光成分を有する赤外レーザ光の当該光学部品内での反射および吸収による発熱を伴う光学部品を速やかに冷却することができる。したがって、前記構成が採用された光学部品は、発熱に伴う劣化を抑制することができるので、長寿命が期待できる。
(6) 前記第1および第2の基板本体それぞれの傾斜面の周縁には、前記間隙を保つための熱伝導材料製のスペーサが設けられていることが好ましい。
前記構成が採用された光学部品においては、所望の方向の偏光成分を有する赤外レーザ光の透過および非所望の方向の偏光成分を有する赤外レーザ光の当該光学部品内での反射に伴って当該光学部品で発生する熱を、前記スペーサを介して外部に放散させることができる。これにより、速やかに光学部品を冷却することができる。したがって、前記構成が採用された光学部品は、発熱に伴う劣化を抑制することができるので、長寿命が期待できる。
[実施形態1に係る光学部品]
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の光学部品の実施形態を詳細に説明する。以下の図面においては、光学部品を構成する偏光制御膜、反射防止膜およびスペーサをわかりやすく説明するために、寸法を適宜誇張して描いている。
図1は、本発明の一実施形態(実施形態1)に係る光学部品を示す断面説明図である。
図1に示される光学部品1は、一対の基板素子5a,6aとホルダー7とを備えている。かかる光学部品1では、基板素子5a,6aは、同一の基板素子である。このように、基板素子5a,6aは、同一のものであり、光学部品1の製造に際して別途異なる基板素子を製造する必要がない。したがって、本実施形態1に係る光学部品1は、工業生産性に優れる。
基板素子5aは、基板本体11と、垂直入射する赤外レーザ光の反射を防止する反射防止膜15とからなる。また、基板素子6aは、基板本体12と、垂直入射する赤外レーザ光の反射を防止する反射防止膜16とからなる。
なお、本明細書においては、便宜上、赤外レーザ光の入射側に配置されるものを基板素子5a、赤外レーザ光の出射側に配置されるものを基板素子6aとしている。
基板本体11は、赤外レーザ光が入射する入射面11a(ビームが入射する対象面)と、入射面11aに対して所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面11bとを有している。基板本体12は、赤外レーザ光が出射する出射面12aと、出射面12aに対して前記傾斜角度θiで傾斜した傾斜面12bとを有している。基板本体11,12は、赤外レーザ光を透過し、当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である板状部材からなる。基板本体11,12は、断面直角三角形状である。本実施形態1では、基板本体11,12は、円板状に形成されている。
本実施形態1に係る光学部品では、前記板状部材を構成する材料として、セレン化亜鉛が用いられている。
なお、本発明においては、板状材料を構成する材料は、赤外レーザ光を透過し、当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である材料であればよい。前記板状部材を構成する材料としては、前記セレン化亜鉛に加え、例えば、硫化亜鉛、ゲルマニウム、ガリウムヒ素などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの材料のなかでは、出力の高い赤外レーザ波長における吸収係数が極めて小さいことが求められることから、本発明においては、セレン化亜鉛およびゲルマニウムが好ましく、化学気相堆積(CVD)法によって合成される多結晶セレン化亜鉛がより好ましい。なお、板状部材の赤外レーザ光に対する屈折率は2以上であればよいが、5以下とすることが好ましい。
基板本体11,12は、それぞれの傾斜面11b,12bが間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように配置されている。
また、基板本体11,12において、傾斜面11b,12bの傾斜角度θiは、基板本体11,12に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満とされている。かかる傾斜角度θiは、所望の偏光特性などに応じて前記範囲内で適宜設定することができる。
このように、基板本体11,12は、双方の傾斜面11b,12bが間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように配置されている。しかも、基板本体11,12双方の傾斜面の傾斜角度θiが前記板状部材に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満となっている。そのため、例えば、光学部品1における透過光が「所望のp偏光成分」であり、かつ光学部品1における非透過光が「非所望のs偏光成分」である場合、光学部品を透過しない非所望のs偏光成分の大部分は、入射側の第1の基板本体11の内部で繰り返し反射されることによって基板本体11の内部に閉じ込められる。また、第1の基板本体から出射して第2の基板本体12に入射する僅かの非所望のs偏光成分は、第1および第2の基板本体の間隙Gで繰り返し反射されることによって間隙G内に閉じ込められる。これにより、閉じ込められる非所望のs偏光成分を第1および第2の基板本体11、12の周縁部で吸収させ消失させることができる。したがって、光学部品1によって、前記非透過光が部品内で反射および吸収されることによって除去されるので、前記光学部品によれば、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を選択して得ることができる。
前記ブリュースター角θBの余角θtBは、式(I):
θtB=90°−θB (I)
で算出される角度である。
式(I)中、θBは、式(II):
θB=arctan(n(λ)) (II)
で表わされるブリュースター角である。
式(II)中、n(λ)は、波長λの赤外レーザ光に対する前記板状部材の屈折率である。
なお、前記λは、赤外レーザ光の波長である。赤外レーザ光としては、例えば、炭酸ガスレーザ光などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。前記赤外レーザ光の波長λは、通常、1000〜12000nmである。
前記臨界角θcは、式(III):
θc=arcsin(1/n(λ)) (III)
で算出される角度である。
式(III)中、n(λ)は前記と同じである。
本実施形態1において、基板本体11,12の直径は、光学部品1の用途、赤外レーザ光のビーム径などに応じて適宜設定することができる。
また、基板本体11,12の厚さは、基板本体11,12の直径、用いられる赤外レーザ光の波長に対する基材屈折率などに応じて適宜設定することができる。
反射防止膜15は、基板本体11の入射面11aに形成されており、反射防止膜16は、基板本体12の出射面12aに形成されている。反射防止膜15によって垂直入射する赤外レーザ光が基板本体11の入射する面11aで反射することを防止することができるので、赤外レーザ光を効率よく光学部品1に透過させることができ、赤外レーザ光のロスを抑制することができる。
反射防止膜15,16は、例えば、マックレオド(H.A.Macleod)、「スィン・フィルム・オプティカル・フィルターズ第2版(Thin Film Optical Filters,2nd ed.」(1986年発行)に記載の光学薄膜理論などにしたがって設計することができる。
反射防止膜15,16の厚さは、用いられる赤外レーザ光の波長などに応じて適宜決定することができる。
本実施形態1に係る光学部品1においては、基板素子5a,6aは、基板本体11の傾斜面11bと、基板本体12の傾斜面12bとの間にスペーサ8を介して間隙Gが設けられるように配置される。
スペーサ8は、熱伝導性が良い熱伝導材料の環状のシート材、例えば、アルミニウム、ステンレスなどの金属製の環状のシート材、可撓性に富む非金属製の環状のシート材などからなり、前記間隙Gを保つために、前記傾斜面11b,12bの周縁に設けられている。このように、熱伝導材料製のスペーサ8を介して間隙を設けることにより、赤外レーザ光の透過に伴って当該光学部品で発生する熱を、スペーサ8を介して外部に散逸させることができる。これにより、速やかに光学部品を冷却することができる。したがって、本実施形態1に係る光学部品1は、発熱に伴う劣化が抑制されるので、長寿命が期待される。
なお、本明細書において、「熱伝導材料」とは、約15〜400W・m-1・K-1程度の熱伝導率を有する材料をいう。前記熱伝導材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
スペーサ8の厚さ(すなわち間隙の大きさ)は、本実施形態1に係る光学部品1によって偏光状態を変換する赤外レーザ光のビームずれ量の許容範囲などに応じて適宜設定することができる。スペーサ8の厚さ(すなわち間隙Gの大きさ)は、通常、光学部品1の透過に伴うレーザビームのずれをできるだけ抑制する観点からは、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下であり、スペーサ8の製造の容易性の観点からは、好ましくは50μm以上である。
ホルダー7は、基板素子5a,6aを幅方向および径方向に位置決めして保持する保持部材である。ホルダー7の内径および内側の幅方向高さは、基板素子5a,6aの直径(最大外径)、基板素子5a,6aを対向させたときの幅方向高さなどに応じて適宜設定することができる。ホルダー7を構成する材料としては、例えば、アルミ合金などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
つぎに、本実施形態1に係る光学部品1を用いたときの赤外レーザ光の偏光原理を説明する。図2は本発明の実施形態1に係る光学部品1の基板本体11を透過する赤外レーザ光の光路を示す概略説明図、図3は本発明の実施形態1に係る光学部品において、屈折率と、ブリュースター角余角θtB、臨界角θcおよびブリュースター角θBそれぞれとの関係を示すグラフ、図4(A)は偏光方位角を示す概略説明図、図4(B)は本発明の実施形態1に係る光学部品1を透過する赤外レーザ光の光路を示す概略説明図である。
図2において、pは所望の偏光面を有する所望のp偏光成分の光路、sは非所望の偏光面を有する非所望のs偏光成分の光路を示す。図2において、平面A−B(傾斜面11b)と平面B−C(入射面11a)とによって形成される角の角度が傾斜面11bの傾斜角度θiである。
また、図4(B)において、図4(A)に示されるx軸は、紙面垂直方向に延びており、y軸およびz軸は、紙面上にある。図4(B)において、pは所望の偏光面を有する所望のp偏光成分(図4(A)におけるY軸への射影成分)の光路、sは非所望の偏光面を有する非所望のs偏光成分(図4(A)におけるX軸への射影成分)の光路を示す。
さらに、図2〜4においては、所望のp偏光成分が高い透過率で透過し、非所望のs偏光成分が高い反射率で反射されるように設計された光学部品を例として示す。
基板本体11において、入射面11aから垂直入射する赤外線レーザ光は、図示しない反射防止膜によって反射することなく、基板本体11の内部を透過し、平面A−B上の到達点P1に到達する。つぎに、所望のp偏光成分は、基板本体11の外部に出射される。
これに対し、非所望のs偏光成分は、到達点P1で基板本体11の内部側に向けて反射され、平面B−C上の到達点P2に到達する。このとき、到達点P2における非所望のs偏光成分の入射角は2×θiとなる。さらに、非所望のs偏光成分は、到達点P2で基板本体11の内部側に向けて反射され、平面A−B上の到達点P3に到達する。このとき、点P3における非所望のs偏光成分の入射角は、3×θiとなる。このように、非所望のs偏光成分は、基板本体11の内部での反射時の入射角は、反射が起こるたびに漸増する。そのため、非所望のs偏光成分は、点P2以後の到達点で反射を繰り返すことになるが、平面上の到達点(例えば、点P2、点P3など)での非所望のs偏光成分の入射角が基板本体の屈折率n(λ)によって定まる臨界角θcよりも大きくなる。したがって、当該所望のs偏光成分は、全反射を起こす。その結果、基板本体11内部で反射する非所望のs偏光成分は、間隙Gの外周縁にて吸収され、消失する。
なお、ブリュースター角θBの余角θtB〔図3の線(B)、左軸目盛を参照〕、臨界角θc〔図3の線(A)、左軸目盛を参照〕およびブリュースター角θB〔図3の線(C)、右軸目盛を参照〕は、基板本体11を構成する材料の屈折率に依存している。到達点P1での所望のp偏光成分の部分反射および部分透過ならびに到達点P1を除く後続の到達点での非所望のs偏光成分の全反射は、傾斜面11の傾斜角度θiを、ブリュースター角の余角θtB〔図3の線(B)〕以上で、かつ臨界角θc〔図3の線(A)〕未満とすることで実現することができる。
一方、到達点P1に到達する所望のp偏光成分は、平面A−B(傾斜面11b)のA側に大きく偏向した出射ビームとなる。そこで、光学部品1は、図4に示されるように、基板本体11と同一の大きさおよび形状を有する基板本体12を、当該基板本体11の傾斜面11bと、当該基板本体12の傾斜面12bとが間隙を介して平行に向かい合うように配置させている。これにより、本実施形態に係る光学部品1によれば、基板本体11から出射した赤外レーザ光を、対向する基板本体12の傾斜面12bに入射させ、大きな光軸ずれを起こすことなくビームを進行させることができる。なお、前記出射ビームに非所望のs偏光成分が含まれていた場合、当該非所望のs偏光成分は、傾斜面11bと傾斜面12bとの間で繰り返し反射され、基板本体11,12の周縁部にて吸収され、消失する。
このように、本実施形態1に係る光学部品1では、基板素子5a,6aの基板本体11,12の傾斜面11b,12b同士が間隙Gを介して互いに対向し、かつ入射面11aと出射面12aとが互いに平行になっている。したがって、本実施形態1に係る光学部品1によれば、赤外レーザ光を垂直入射させ、非所望の偏光成分を除去して所望の偏光面を有する赤外レーザ光を得ることができる。
つぎに、本発明の実施形態1に係る光学部品のさらなる具体例を示すが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではなく、本発明の目的を阻害しない範囲で、適宜設計を変更することができる。
表1は、セレン化亜鉛(屈折率:2.403)製またはゲルマニウム(屈折率:4.0028)製の基板本体が用いられた光学部品1の偏光子特性を示す。なお、表1に示される偏光子特性は、偏光方位角を45°とし、セレン化亜鉛からなる基板本体およびゲルマニウムからなる基板本体において、傾斜面の傾斜角度をブリュースター角θBの余角θtBに設定した場合の偏光子特性である。なお、前記偏光方位角は、入射直線偏光の偏光方向を当該基板本体傾斜面に対応するp偏光軸から、測った角度とする。
また、偏光方位角と、表1に示される偏光子特性を有する基板本体が用いられた光学部品における偏光度との関係を図5に示す。図中、実線はゲルマニウム製の基板本体を有する光学部品、破線はセレン化亜鉛製の基板本体を有する光学部品を示す。
表1に示されるように、間隙Gの幅を小さくするほど、ビームずれ量を低減させることができることがわかる。また、光学部品における要求特性が偏光度:0.97以上でおよび消光比:33以上である場合、光学部品への入射直線偏光ビームの偏光方位角がわずかであれば、図5に示されるように、セレン化亜鉛製の基板本体を有する光学部品では、偏光方位角が13.5°以下の場合に、前記要求特性を達成することができる。また、ゲルマニウム製の基板本体を有する光学部品では、偏光方位角が29°以下の場合に、前記要求特性を達成することができる。したがって、本実施形態1に係る光学部品は、前記範囲の偏光方位角がわずかである入射直線偏光である場合、偏光子として機能する。すなわち、本実施形態1に係る光学部品は、僅かな偏光面ずれを調整したい場合に有効である。
さらに、図6は、本発明の実施形態1に係る光学部品の基板本体において、赤外レーザ光の入射角と偏光透過率との関係を示すグラフである。図6においては、基板本体11,12を構成する材料としてセレン化亜鉛(屈折率:2.403)またはゲルマニウム(屈折率:4.0028)が用いられた光学部品1を用いたときの偏光透過率の入射角依存性が示されている。図中、(A−1)は基板本体11,12を構成する材料としてセレン化亜鉛が用いられた光学部品1の所望のp偏光成分の偏光透過率、(A−2)は基板本体11,12を構成する材料としてセレン化亜鉛が用いられた光学部品1の非所望のs偏光成分の偏光透過率、(B−1)は基板本体11,12を構成する材料としてゲルマニウムが用いられた光学部品1の所望のp偏光成分の偏光透過率、(B−2)は基板本体11,12を構成する材料としてゲルマニウムが用いられた光学部品1の非所望のs偏光成分の偏光透過率である。
図6の(A−1)に示されるように、基板本体11,12を構成する材料としてセレン化亜鉛が用いられた光学部品1では、所望のp偏光成分の偏光透過率が100%となるブリュースター角は、67.4°であることがわかる。このとき、非所望のs偏光成分の偏光透過率は、50%である。一方、図6の(B−1)に示されるように、基板本体11,12を構成する材料としてゲルマニウムが用いられた光学部品1では、偏光透過率が100%となるブリュースター角が76.0°であることがわかる。このとき、非所望のs偏光成分の偏光透過率は、22%である。このように、本実施形態1に係る光学部品1においては、基板本体11,12が、双方の傾斜面11b,12b同士が間隙を介して対向し、かつ入射面11aと出射面12aとが互いに平行になるように配置されている。しかも、本実施形態1に係る光学部品1においては、基板本体11,12の傾斜面11b,12bの傾斜角度θiが基板本体11,12に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満となっている。したがって、本実施形態1に係る光学部品1によれば、前記範囲の偏光方位角が採用された場合、所望の偏光子特性を有することがわかる。
なお、本実施形態1に係る光学部品1においては、反射防止膜15,16として、後述の実施形態2に係る光学部品2,3のように、多層構造を有する多層膜からなる反射防止膜を用いてもよい。
この場合、反射防止膜15,16を構成する材料として、高屈折率膜材料および低屈折率膜材料を適宜組み合わせて用いることができる。前記高屈折率膜材料としては、例えば、セレン化亜鉛、ゲルマニウム、硫化亜鉛、テルル化亜鉛、テルル化鉛などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの高屈折率膜材料は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記低屈折率膜材料としては、フッ化トリウム、フッ化バリウム、フッ化イットリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化アルミニウム、フッ化サマリウム、フッ化プラセオジウム、アルカリ土類金属フッ化物、希土類金属フッ化物などのフッ化物;これらのフッ化物から選ばれた2種類以上のフッ化物を含む固溶体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの低屈折率膜材料は、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
[実施形態2に係る光学部品]
図7は本発明の実施形態2に係る光学部品2,3を示す断面説明図、図8は本発明の実施形態2に係る光学部品2の基板素子の一例を示す部分拡大説明図、図9は本発明の実施形態2に係る光学部品3の基板素子の一例を示す部分拡大説明図である。
図7に示される光学部品2,3は、図8および図9に示されるように、基板素子5b,5c,6b,6cを構成する基板本体11,12の傾斜面11b,12bに形成された偏光制御膜13,14の構造が互いに異なるものである。
また、図7に示される実施形態2に係る光学部品2,3は、基板素子5b,5c,6b,6cを構成する基板本体11,12の傾斜面11b,12bに形成された偏光制御膜13,14を有している点で実施形態1に係る光学部品1と異なっている。
本実施形態2に係る光学部品2,3は、傾斜面11b,12b上に偏光制御膜13,14を有している。そのため、当該光学部品2,3では、偏光制御膜13,14によって傾斜面11b,12bにおける非所望光に対する反射率を向上させ、かつ所望光の透過率を極力高くすることができる。これにより、本実施形態2に係る光学部品2,3は、非所望光を基板本体11,12内または基板本体11,12間の間隙G内の閉じ込め、基板本体11,12または間隙Gの周縁部で吸収および消失させることができ、実施形態1に係る光学部品の偏光子特性よりも、より高い偏光子特性を有する。したがって、実施形態2に係る光学部品2,3によれば、非所望の方向の偏光成分を、基板本体11の内部または当該基板本体12と組み合わせられる基板本体12との間隙G内で反射させて、当該光学部品2,3の外部への非所望の偏光成分の出射をより効果的に抑制することができる。
図7に示される実施形態2に係る光学部品2,3において、基板本体11,12、基板本体11の入射面11aおよび基板本体12の出射面12aそれぞれに形成された反射防止膜15,16、ホルダー7、スペーサ8および傾斜面11b,12bの傾斜角度θiは、実施形態1に係る光学部品1における基板本体11,12、反射防止膜15,16、ホルダー7、スペーサ8および傾斜面11b,12bの傾斜角度θiと同じである。
図8に示される光学部品2の偏光制御膜13,14は、表2に示されるように、大気媒質(基板素子5b,6bの最表面)側から順に、セレン化亜鉛からなる第1層13a1,14a1と、フッ化トリウムからなる第2層13b1,14b1と、セレン化亜鉛からなる第3層13c1,14c1と、フッ化トリウムからなる第4層13d1,14d1とを有している。なお、前記セレン化亜鉛の波長10600nmの赤外レーザ光に対する屈折率は2.403である。また、前記フッ化トリウムの波長10600nmの赤外レーザ光に対する屈折率は1.35である。光学部品2において、セレン化亜鉛からなる第1層13a1,14a1およびセレン化亜鉛からなる第3層13c1,14c1は、前記高屈折率膜材料からなる高屈折率層である。また、光学部品2において、フッ化トリウムからなる第2層13b1,14b1およびフッ化トリウムからなる第4層13d1,14d1は、前記低屈折率膜材料であるからなる低屈折率層である。
また、図9に示される光学部品3の偏光制御膜13,14は、表3に示されるように、大気媒質(基板素子5c,6cの最表面)側から順に、セレン化亜鉛からなる第1層13a2,14a2と、フッ化トリウムからなる第2層13b2,14b2とを有している。光学部品3において、セレン化亜鉛からなる第1層13a2,14a2は、前記高屈折率膜材料からなる高屈折率層である。また、光学部品3において、フッ化トリウムからなる第2層13b2,14b2は、前記低屈折率膜材料からなる低屈折率層である。
このように、偏光制御膜13,14として、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層構造を有する多層膜を用いることにより、薄い偏光制御膜で偏光の制御を行なうことができる。したがって、本実施形態に係る光学部品3によれば、より小さな空間で所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得ることができる。また、偏光制御膜13,14を傾斜面11b,12b上に形成させることにより、光学部品のコンパクト化を図ることができ、レーザ加工装置などに求められる偏光制御用の光学部品の小型化を図ることができる。また、偏光制御膜13,14として、かかる多層膜を用いる場合、前記高屈折率膜材料および低屈折率膜材料それぞれの種類ならびに高屈折率層および低屈折率層それぞれの厚さを適宜選択することにより、所望の赤外レーザ光を得るのに適した偏光制御膜を設計することができる。偏光制御膜13,14は、市販の光学薄膜ソフトと、基板材料の屈折率、使用膜材料の屈折率(分散)、入射角などの既知必要条件とを用い、目標とする偏光特性(偏光成分透過率および偏光成分間の位相差)をターゲットとする最適化計算を行い、膜設計計算を行なうことにより、設計することができる。
上記のように、偏光制御膜13,14が、屈折率の異なる少なくとも2種類の層が交互に積層された多層構造を有する多層膜であることが好ましい。
前記高屈折率膜材料としては、前述のセレン化亜鉛に加え、例えば、ゲルマニウム、硫化亜鉛、テルル化亜鉛、テルル化鉛などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、前記低屈折率膜材料としては、前述のフッ化トリウムに加え、例えば、フッ化バリウム、フッ化イットリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化アルミニウム、フッ化サマリウム、フッ化プラセオジウムなどのフッ化物;アルカリ土類金属フッ化物、希土類金属フッ化物などを適当な質量比で混合して溶融し生成された固溶体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
光学部品2において、反射防止膜15,16は、基板本体11,12の外側から順に、前記高屈折率膜材料であるセレン化亜鉛からなる第1層(厚さ232nm)と、前記低屈折率膜材料であるフッ化トリウムからなる第2層(厚さ1034nm)とから構成されている。
また、光学部品3において、反射防止膜15,16は、基板本体11,12の外側から順に、前記高屈折率膜材料であるセレン化亜鉛からなる第1層(厚さ500nm)と、前記低屈折率膜材料であるフッ化トリウムからなる第2層(厚さ601nm)とから構成されている。
かかる反射防止膜15によって垂直入射する赤外レーザ光が基板本体11の入射面11aで反射することを防止することができる。この場合、赤外レーザ光は、効率よく光学部品3を透過することができるので、赤外レーザ光のロスを抑制することができる。
なお、本発明においては、反射防止膜15,16を構成する材料は、前記セレン化亜鉛およびフッ化トリウムを用いる代わりに、用いられる赤外レーザ光の波長などに応じて前記高屈折率膜材料および低屈折率材料の中から適宜選択し、用いることができる。また、かかる反射防止膜15,16は、例えば、マックレオド(H.A.Macleod)、「スィン・フィルム・オプティカル・フィルターズ第2版(Thin Film Optical Filters,2nd ed.」(1986年発行)に記載の光学薄膜理論などにしたがって設計することができる。
本発明において、反射防止膜15,16は、前記高屈折率膜材料からなる高屈折率層と前記低屈折膜材料からなる低屈折率層とから構成される多層膜である。
反射防止膜15,16の膜材料、高屈折率層および低屈折率層それぞれの数、ならびに高屈折率層および低屈折率層それぞれの厚さは、用いられる赤外レーザ光の波長などに応じて適宜決定することができる。
前述の実施形態1に係る光学部品1のように傾斜面11b,12b上に偏光制御膜を有しない場合、表1および図5に示されるように、大きな偏光方位角45°では、光学部品1における偏光度および消光比は、偏光子光学特性として要求される偏光度の目標値(0.97以上)および消光比の目標値(33以上)を満たしていない。そのため、光学部品の用途によっては、より当該偏光子光学特性を向上させることが望まれる場合がある。光学部品の偏光子特性として要求される目標の偏光度と消光比とから、偏光制御膜は、p偏光透過率(Tp)>99%およびs偏光透過率(Ts)<13%が要求される。さらに、偏光制御膜での透過位相遅延量Δtは、1°以下(光学部品として2°以下)が望まれる場合がある。
そこで、本実施形態2に係る光学部品2,3においては、前述の要求される偏光成分透過率と透過位相遅延量とを満たす偏光制御膜13,14が、基板本体11,12の傾斜面11b,12b上に設けられている。
以下、本実施形態2に係る光学部品2,3の偏光子特性を検証した結果を表2および表3に示す。また、本発明の実施形態1および実施形態2に係る光学部品において、偏光方位角と偏光度との関係を調べた結果を図10に示す。図中、(A)は実施形態1に係る光学部品1の偏光方位角と偏光度(左軸目盛の偏光度)との関係、(B)は実施形態2に係る光学部品2における偏光方位角と偏光度(右軸目盛の偏光度(拡大尺)参照)との関係、(C)は目標とする標準的な光学部品における偏光方位角と偏光度との関係を示す。
表2および表3に示されるように、本実施形態2に係る光学部品2,3における偏光度および消光比は、図5に示される実施形態1に係る光学部品1における偏光方位角45°の場合の偏光度および消光比と比較すると、向上していることがわかる。したがって、基板本体11,12の傾斜面11b,12b上に偏光制御膜13,14を設けることにより、前述の要求される偏光子特性を満たす光学部品を得ることができることがわかる。
また、図10に示されるように、実施形態2に係る光学部品2は、偏光子性能を示す偏光方位角45°を含め、あらゆる偏光方位角において目標仕様を上回る偏光子特性を有することがわかる。また、実施形態1に係る光学部品1において、セレン化亜鉛製の基板本体を有する光学部品では、偏光ビームが良く制御され、偏光方位角が13.5°の以下の場合、実用上十分な偏光子特性を有することがわかる。さらに、実施形態1に係る光学部品1において、ゲルマニウム性の基板本体を有する光学部品では、偏光ビームが良く制御され、偏光方位角が29°以下の場合、実用上十分な偏光子特性を有することがわかる。
[実施形態3の光学部品]
図11は本発明の実施形態3に係る光学部品4を示す断面説明図である。
本実施形態3に係る光学部品4は、ホルダー7が、基板素子5d,6dの基板本体11,12を冷却媒体によって効率的に冷却するための冷却部7aと、冷却媒体を冷却部7a内に流通させるポンプ9を有している点で実施形態1に係る光学部品1と異なっている。
なお、本実施形態3に係る光学部品4において、基板本体11,12、基板本体11の入射面11aおよび基板本体12の出射面12aそれぞれに形成された反射防止膜15,16、基板本体11,12の傾斜面11b,12bに形成された偏光制御膜13,14、スペーサ8および傾斜面11b,12bの傾斜角度θiは、実施形態2に係る光学部品2,3における基板本体11,12、偏光制御膜13,14、反射防止膜15,16、ホルダー7、スペーサ8および傾斜面11b,12bの傾斜角度θiと同じである。
本実施形態3において、冷却部7aは、冷却媒体を流通する流路である。前記冷却媒体としては、例えば、水などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
冷却部7aを有する本実施形態3に係る光学部品4では、所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光の透過および非所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光の当該光学部品内での反射吸収に伴って発熱した光学部品をより速やかに冷却することができる。したがって、本実施形態3に係る光学部品4は、より高い発熱を伴う使用状況において熱による光学特性の劣化が抑制されるので、安定した光学特性と光学部品の長寿命が期待できる。
[光学部品の製造方法]
つぎに、添付図面を参照しつつ、本発明の光学部品の製造方法の一例をより詳細に説明する。以下、偏光制御膜を有する実施形態2に係る光学部品2の製造方法を例に挙げて説明する。図12は、本発明の実施形態2に係る光学部品の製造方法の手順を示す工程図である。なお、図12では、光学部品を構成する偏光制御膜、反射防止膜およびスペーサをわかりやすく説明するために、寸法を適宜誇張して描いている。
まず、赤外レーザ光を透過し、当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である材料からなる円板状部材Wから、前述した傾斜角度θiで傾斜した傾斜面11b,12bを有する基板本体11,12を得る(図12(a)参照)。かかる基板本体11,12は、例えば、光学部品に用いる素材から基板本体11,12に対応する中間素材を切り出した後、一般的には、研削加工、切削加工、研磨加工などを中間素材に施すことなどによって形成することができる。なお、材料の赤外レーザ光に対する屈折率は2以上であればよいが、5以下とすることが好ましい。
つぎに、基板本体11,12の傾斜面11b,12bに偏光制御膜13,14を形成する(図12(b)参照)。偏光制御膜13,14の形成は、例えば、傾斜面11b(12b)の表面に偏光制御膜13,14を構成する各層を積層することなどによって行なうことができる。前記傾斜面11b,12bの表面への偏光制御膜13,14を構成する各層の積層は、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法などにより行なうことができるが、本発明は、かかる手法のみに限定されるものではない。
つぎに、基板本体11の入射面11aおよび基板本体12の出射面12aに反射防止膜15,16を形成し、基板素子5b,6bを得る(図12(c)参照)。反射防止膜15,16の形成は、例えば、入射面11a,出射面12aの表面に反射防止膜15,16を構成する各層を積層することなどによって行なうことができる。前記入射面11a,出射面12aの表面への反射防止膜15,16を構成する各層の積層は、例えば、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法などにより行なうことができるが、本発明は、かかる手法のみに限定されるものではない。
その後、基板素子5bの偏光制御膜13と、基板素子6bの偏光制御膜14とをスペーサ8を介して向かい合わせて間隙Gを設け、ホルダー7でこれら基板素子5b,6bを保持することにより、光学部品1が得られる(図12(d)参照)。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
なお、特許請求の範囲とは別に、以上説明した本願発明によれば、以下の構成を得ることもできる。
(付記1)
前記間隙の大きさが、50〜150μmである光学部品。
この場合、対向する2つの基材本体で形成される間隙Gによって生じる光学部品への入射ビームと出射ビームのずれを低く抑えることができることが期待される。
1 光学部品
2,3 光学部品
4 光学部品
5a,5b,5c,5d,6a,6b,6c,6d 基板素子
7 ホルダー
7a 冷却部
8 スペーサ
9 ポンプ
11,12 基板本体
11a 入射面(ビームが入射する対象面)
11b,12b 傾斜面
11,12 基板本体
12a 出射面
13,14 偏光制御膜
13a1,14a1 第1層
13b1,14b1 第2層
13c1,14c1 第3層
13d1,14d1 第4層
13a2,14a2 第1層
13b2,14b2 第2層
15,16 反射防止膜

Claims (6)

  1. 赤外レーザ光を透過させて所望の方向の偏光面を有する赤外レーザ光を得る光学部品であって、
    前記赤外レーザ光を透過し、当該赤外レーザ光に対する屈折率が2以上である板状部材からなり、前記赤外レーザ光が入射する入射面と、前記入射面に対して所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面とを有する第1の基板本体と、
    前記板状材料からなり、前記赤外レーザ光が出射する出射面と、前記出射面に対して前記所定の傾斜角度θiで傾斜した傾斜面とを有する第2の基板本体と、
    前記入射面および出射面双方に形成され、垂直入射する赤外レーザ光の反射を防止する反射防止膜と、
    を備え、
    前記傾斜角度θiが、前記板状部材に入射する赤外レーザ光のブリュースター角θBの余角θtB以上で、かつ臨界角θc未満であり、
    前記ブリュースター角θBの余角θtBが、式(I):
    θtB=90°−θB (I)
    〔式中、θBは式(II):
    θB=arctan(n(λ)) (II)
    (式中、n(λ)は波長λの赤外レーザ光に対する前記板状部材の屈折率を示す)
    で表わされるブリュースター角を示す〕
    で算出される角度であり、前記臨界角θcが、式(III):
    θc=arcsin(1/n(λ)) (III)
    (式中、n(λ)は前記と同じ)
    で算出される角度であり
    前記第1および第2の基板本体は、双方の傾斜面同士が間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように配置されている光学部品。
  2. 前記第1の基板本体および前記第2の基板本体双方の傾斜面に形成されており、前記赤外レーザ光の所望の偏光成分を透過させるとともに前記赤外レーザ光の不要な偏光成分の入射を抑制する偏光制御膜をさらに有する請求項1に記載の光学部品。
  3. 前記偏光制御膜が、屈折率の異なる2種類以上の層が交互に積層された多層構造を有する多層膜である請求項1または2に記載の光学部品。
  4. 前記偏光制御膜が、第1の屈折率を有する第1の屈折率層と、前記第1の屈折率よりも低い第2の屈折率を有する第2の屈折率層とが交互に積層された多層構造を有する多層膜である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部品。
  5. 前記第1および第2の基板本体双方の傾斜面同士が間隙を介して対向し、かつ前記入射面と出射面とが互いに平行になるように保持するためのホルダーをさらに有しており、前記ホルダーが、前記第1および第2の基板本体を冷却するための冷却部を有している請求項1〜4のいずれかに記載の光学部品。
  6. 前記第1および第2の基板本体それぞれの傾斜面の周縁には、前記間隙を保つための熱伝導材料製のスペーサが設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学部品。
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