JP2016024390A - 光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 信頼性が高く、また、簡単な構成で対象光の透過条件を制御することが可能な光学素子を提供する。
【解決手段】 対象光が光透過軸Axの方向に沿って透過する光学ブロック10と、法線が光透過軸に対して角度αをなすように設定された第1フィルタ面13に設けられた第1波長選択フィルタ23と、第1波長選択フィルタ23に対して後方側に位置し、法線が光透過軸に対して角度αをなすとともに、第1フィルタ面13に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなすように設定された第2フィルタ面14に設けられた第2波長選択フィルタ24とを備えて、光学素子1Aを構成する。また、光学ブロック10を、同一材料、同一形状で形成された入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45を組み合わせて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象光の透過条件を制御する光学素子に関するものである。
散乱光源からの散乱光等の拡散光を制御対象の光とし、対象光から特定の波長域、特定の入射角度の光成分等を選択的に取り出すように、対象光の透過条件を制御する光学素子として、例えば、誘電体多層膜を用いた干渉フィルタであるバンドパスフィルタが用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平10−300915号公報 特開2009−290414号公報
光学素子によって特定の波長域、入射角度の光成分を拡散光から選択的に取り出すことは難しい。例えば、上記したバンドパスフィルタを用いて、対象光である拡散光から特定の波長域の光成分を取り出す場合、拡散光が様々な角度成分を含んでいることが問題になる。これは、バンドパスフィルタを構成する誘電体多層膜には、その光透過の波長特性に角度依存性が存在し、光の入射角度によって透過帯または反射帯の波長域が変化するからである。そのため、拡散光に対してバンドパスフィルタを用いる場合、例えばフィルタの前段にコリメータを設置するなど、光学系の構成が複雑化する。
拡散光から特定の波長域、入射角度の光成分を取り出す用途としては、具体的には、半導体レーザ(LD)のフィルタリング、レーザレーダシステム、レーザ測距システムなどが考えられる。このような場合、従来の手法では複数のレンズ、光学部品を組み合わせた光学素子が用いられているが、近年、その用途が自動車等への搭載、コンパクトレーザへの応用等の様々な用途に広がるのに伴って、耐環境性、耐振動性等の信頼性が高く、また簡単な構成で低価格な光学素子が求められている。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、耐環境性等の信頼性が高く、また、簡単な構成で対象光の透過条件を制御することが可能な光学素子を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明による光学素子は、(1)透過条件制御の対象光が光透過軸の方向に沿って透過する光学ブロックと、(2)光学ブロックの内部に、法線が光透過軸に対して角度αをなすように設定された第1フィルタ面に設けられた干渉フィルタからなる第1波長選択フィルタと、(3)第1波長選択フィルタに対して光透過軸の後方側に位置し、光学ブロックの内部に、法線が光透過軸に対して角度αをなすとともに、第1フィルタ面に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなすように設定された第2フィルタ面に設けられた干渉フィルタからなる第2波長選択フィルタと、を備え、(4)光学ブロックは、光透過軸の前方側から順に、入射側ブロック、第1フィルタブロック、第2フィルタブロック、及び出射側ブロックの4個のブロックを組み合わせて構成され、これらの4個のブロックは、それぞれ、互いに対向する第1面及び第2面を有するとともに、第2面の法線が光透過軸に対して角度αをなすように同一材料で形成された同一形状のブロックであり、(5)入射側ブロックの第1面は光入射面となっており、入射側ブロックの第2面は第1フィルタブロックの第2面と接続されており、第1フィルタブロックの第1面は第2フィルタブロックの第1面と接続されており、第2フィルタブロックの第2面は出射側ブロックの第2面と接続されており、出射側ブロックの第1面は光出射面となっているとともに、(6)第1波長選択フィルタは、第1フィルタブロックの第2面上、または入射側ブロックの第2面上に形成されており、第2波長選択フィルタは、第2フィルタブロックの第2面上、または出射側ブロックの第2面上に形成されていることを特徴とする。
上記した光学素子では、所定波長の対象光を透過させる材料からなる光学ブロックと、光学ブロックの内部に一体に設けられた2個の波長選択用の干渉フィルタである第1波長選択フィルタ、第2波長選択フィルタとによって、光学ブロックでの所定の軸を光透過軸(光軸)とする光学素子を構成している。また、第1、第2波長選択フィルタの光学ブロックに対する配置構成について、法線が光透過軸に対して角度αをなす第1フィルタ面に第1波長選択フィルタを配置し、また、法線が光透過軸に対して角度αをなすとともに、第1フィルタ面に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなす第2フィルタ面に第2波長選択フィルタを配置する構成としている。
このように、第1、第2波長選択フィルタを、光学ブロックの内部に互いに角度2αをなすように配置、固定することにより、耐環境性等の信頼性が高く、かつ、対象光の透過条件を安定的に制御することが可能な光学素子が実現される。また、非平行に配置された第1、第2波長選択フィルタのそれぞれでの光透過の波長特性を組み合わせて用いることにより、対象光の入射角度を変えたときの第1、第2波長選択フィルタでの光透過特性の角度依存性の違いから、例えば、対象光のうちで特定の波長域、入射角度の光成分を選択的に透過させるなど、対象光の透過条件の制御を好適に実現することができる。
また、上記構成の光学素子では、第1、第2波長選択フィルタが一体に設けられる光学ブロックについて、具体的に、同一材料、同一形状で形成された入射側ブロック、第1フィルタブロック、第2フィルタブロック、及び出射側ブロックの4個のブロックによって光学ブロックを構成している。また、このような構成の光学ブロックにおいて、入射側ブロックの第1面を光入射面とし、入射側ブロックの第2面を第1フィルタブロックの第2面に接続し、第1フィルタブロックの第1面を第2フィルタブロックの第1面に接続し、第2フィルタブロックの第2面を出射側ブロックの第2面に接続し、出射側ブロックの第1面を光出射面としている。
さらに、このような構成において、第1フィルタブロックの第2面及び入射側ブロックの第2面の接続面を、光学ブロックの内部に設定された第1フィルタ面として、第1波長選択フィルタを設置し、また、第2フィルタブロックの第2面及び出射側ブロックの第2面の接続面を、光学ブロックの内部に設定された第2フィルタ面として、第2波長選択フィルタを設置している。このように、同一材料、同一形状の4個のブロックを構成部品として、第1、第2波長選択フィルタを支持する光学ブロックを構成することにより、簡単な構成で量産性が高く、低価格な光学素子を実現することが可能となる。
上記構成の光学素子において、入射側ブロック、第1フィルタブロック、第2フィルタブロック、及び出射側ブロックの第1面は、光透過軸に対して垂直な平面となるように形成されていることが好ましい。この場合、入射側ブロックの第1面に対応する光入射面、及び出射側ブロックの第1面に対応する光出射面は、いずれも光透過軸に対して垂直な平面となる。このような構成では、例えば、光入射面において屈折させることなく、対象光を光学ブロックの内部へと入射させることができる。
また、第1、第2波長選択フィルタについては、光学素子は、第1波長選択フィルタ及び第2波長選択フィルタが、同一の波長選択特性を有するバンドパスフィルタである構成とすることができる。このように、同一特性のバンドパスフィルタを第1、第2波長選択フィルタとすることにより、光学素子を好適かつ容易に構成することができる。また、第1、第2波長選択フィルタとしては、互いに異なる波長選択特性を有する干渉フィルタを用いても良い。また、干渉フィルタとしては、バンドパスフィルタ以外にも、例えば、ショートパスフィルタ、ロングパスフィルタ等を用いても良い。
また、光学素子は、光学ブロックにおける光入射面である入射側ブロックの第1面、及び光出射面である出射側ブロックの第1面の少なくとも一方に、所定波長の対象光に対する反射防止膜が形成されている構成としても良い。なお、このような反射防止膜については、不要であれば設けない構成としても良い。
上記構成の光学素子は、例えば、対象光のうちで所定の入射条件の光成分を選択的に透過させるアパーチャとして機能する構成としても良い。また、光学素子は、対象光のうちで所定の波長域の光成分を選択的に透過させるバンドバスフィルタとして機能する構成としても良い。あるいは、光学素子は、第1、第2波長選択フィルタが一体に設けられた光学ブロックでの光透過軸と、光学ブロックに対する対象光の光入射軸との相対角度を変更することで、光学ブロックでの対象光の透過条件として、透過のON/OFFを切り替える光学シャッタとして機能する構成としても良い。
本発明の光学素子によれば、対象光が透過する光学ブロックと、光学ブロックの内部に一体に設けられた第1、第2波長選択フィルタとによって光学素子を構成し、法線が光透過軸に対して角度αをなす第1フィルタ面に第1波長選択フィルタを配置し、また、法線が光透過軸に対して角度αをなすとともに、第1フィルタ面に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなす第2フィルタ面に第2波長選択フィルタを配置し、光学ブロックを、同一材料、同一形状で形成された入射側ブロック、第1フィルタブロック、第2フィルタブロック、及び出射側ブロックを組み合わせて構成することにより、耐環境性等の信頼性が高く、また、簡単な構成で対象光の透過条件を制御することが可能となる。
光学素子の一実施形態の構成を示す側面図である。 図1に示した光学素子に用いられる光学ブロックを構成する4個のブロックを分解して示す側面図である。 図1に示した光学素子の構成を示す斜視図である。 図1に示した光学素子を光学シャッタとして用いた場合のシャッタ動作について示す図である。 ブロック駆動装置を用いた光学素子の構成を示す図である。 光学系駆動装置を用いた光学素子の構成を示す図である。 光学素子における光透過波長特性を示すグラフである。 単一の波長選択フィルタにおける光透過波長特性を示すグラフである。 第1、第2波長選択フィルタ、及びそれらを含む光学素子における光透過波長特性を示すグラフである。 波長選択フィルタにおける光透過波長特性を示すグラフである。 波長選択フィルタにおける光透過波長特性を示すグラフである。 (a)、(b)光学素子の製造方法の一例について示す図である。 (a)、(b)光学素子の製造方法の一例について示す図である。 波長選択フィルタの構成の一例を示す図である。 反射防止膜の構成の一例を示す図である。 (a)、(b)光学素子の製造方法の他の例について示す図である。 (a)、(b)光学素子の製造方法の他の例について示す図である。 (a)、(b)光学素子の製造方法の他の例について示す図である。 (a)〜(d)光学素子のアパーチャとしての使用形態の例について示す図である。
以下、図面とともに本発明による光学素子の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明による光学素子の一実施形態の構成を示す側面図である。図2は、図1に示した光学素子に用いられる光学ブロックを構成する4個のブロックを分解して示す側面図である。また、図3は、図1に示した光学素子の構成(立体構造)を示す斜視図である。なお、以下の各図においては、説明の便宜のため、必要に応じてxyz直交座標系を示している。
本実施形態における光学素子1Aは、所定波長の光を透過条件制御の対象光とし、所定の軸を光透過軸Axとして構成された光学素子であり、光学ブロック10と、第1波長選択フィルタ23と、第2波長選択フィルタ24とを備えて構成されている。光学ブロック10は、透過条件制御の対象光の波長を含む波長領域の光を透過させる材料によって形成され、対象光が光透過軸Axの方向に沿って透過するように構成される。なお、図1において、光透過軸Axの方向は、z軸の正の方向と一致している。また、本光学素子1Aによって制御される対象光の透過条件は、例えば、光学ブロック10を透過する対象光の波長、入射角度等である。
第1波長選択フィルタ23は、所定の光透過波長特性(波長選択特性)を有する干渉フィルタによって構成され、光学ブロック10の内部に設定された第1フィルタ面13に設けられている。第1フィルタ面13は、その法線が光透過軸Axに対して角度αをなすように設定されている。
第2波長選択フィルタ24は、所定の光透過波長特性を有する干渉フィルタによって構成され、第1波長選択フィルタ23に対して光透過軸Axの後方側に位置するとともに、光学ブロック10の内部に設定された第2フィルタ面14に設けられている。第2フィルタ面14は、その法線が光透過軸Axに対して角度αをなすとともに、第1フィルタ面13に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなすように設定されている。
ここで、第1、第2波長選択フィルタ23、24が配置される第1、第2フィルタ面13、14の光透過軸Axに対する傾斜角度を示す角度αは、フィルタ面13、14が非平行となるように、正の角度(α>0°)として設定される。また、第1、第2フィルタ面13、14の傾斜方向は、上記したように逆方向(図1の例では、x軸の正の方向、負の方向)である。第1、第2波長選択フィルタ23、24が配置される非平行の第1、第2フィルタ面13、14は、レンズ面や曲面ではない平面に設定されている。
図2は、図1に示した光学素子1A、特に、光学素子1Aに用いられる第1、第2波長選択フィルタ23、24を一体に支持する光学ブロック10について、その具体的な一構成例を示している。
光学ブロック10における前方側の面である光入射面11は、光透過軸Axに対して垂直な平面となるように形成されており、光入射面11上には、所定波長の対象光に対する反射防止膜21が形成されている。また、光学ブロック10における後方側の面である光出射面12も同様に、光透過軸Axに対して垂直な平面となるように形成されており、光出射面12上には、所定波長の対象光に対する反射防止膜22が形成されている。このとき、光学ブロック10の光入射面11と、光出射面12とは、互いに平行な平面となっている。なお、光入射面11、光出射面12上における反射防止膜21、22などの反射制御膜については、不要であれば設けない構成としても良い。
本構成例における光学ブロック10は、具体的には、図2にその構成をz軸方向に分解して示すように、光透過軸Axの前方側(光入射面11側)から順に、入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45の4個のブロックを組み合わせて構成されている。これらの4個のブロック30、35、40、45は、それぞれ、互いに対向するとともに非平行な第1面及び第2面を有するように同一材料で形成された同一形状のブロックである。
これらのブロック30、35、40、45において、各ブロックの第1面は、その法線が光透過軸Axと一致して、光透過軸Axに対して垂直な平面となるように形成されている。また、各ブロックの第2面は、その法線が光透過軸Axに対して角度αをなすように形成されている。このとき、ブロックの第2面は、光透過軸Axに垂直な平面に対して角度αでx軸方向に傾斜した平面となっている。
入射側ブロック30の第1面31は光入射面11となっており、第1面31上には反射防止膜21が形成されている。入射側ブロック30の第2面32は第1フィルタブロック35の第2面37と接続されており、その接続面は、光学ブロック10の内部に設定された第1フィルタ面13となっている。図2においては、第1フィルタブロック35の第2面37上に、第1波長選択フィルタ23が形成されている。また、第1フィルタブロック35の第1面36は第2フィルタブロック40の第1面41と接続されている。
第2フィルタブロック40の第2面42は出射側ブロック45の第2面47と接続されており、その接続面は、光学ブロック10の内部に設定された第2フィルタ面14となっている。図2においては、第2フィルタブロック40の第2面42上に、第2波長選択フィルタ24が形成されている。出射側ブロック45の第1面46は光出射面12となっており、第1面46上には反射防止膜22が形成されている。また、このような構成において、第1、第2波長選択フィルタ23、24は、例えば、同一の波長選択特性(光透過波長特性)を有するバンドパスフィルタによって構成される。
なお、上記構成において、第1、第2波長選択フィルタの形成位置については、一般には、第1波長選択フィルタ23は、第1フィルタブロック35の第2面37上、または入射側ブロック30の第2面32上に形成されていれば良い。同様に、第2波長選択フィルタ24は、第2フィルタブロック40の第2面42上、または出射側ブロック45の第2面47上に形成されていれば良い。
本実施形態による光学素子1Aの効果について説明する。
図1〜図3に示した光学素子1Aでは、所定波長λの対象光を透過させる光学材料からなる光学ブロック10と、光学ブロック10に対して一体に設けられた、2個の波長選択用の干渉フィルタである第1波長選択フィルタ23、第2波長選択フィルタ24とによって、光学素子1Aを構成している。この光学素子1Aでは、光学ブロック10での所定の軸(例えば光学ブロック10の中心軸、あるいは対称軸等)が、光透過軸Axとして設定される。また、第1、第2波長選択フィルタ23、24の光学ブロック10に対する配置構成について、法線が光透過軸Axに対して角度αをなす第1フィルタ面13に第1波長選択フィルタ23を配置し、また、法線が光透過軸Axに対して角度αをなすとともに、第1フィルタ面13に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなす第2フィルタ面14に第2波長選択フィルタ24を配置する構成としている。
このように、第1、第2波長選択フィルタ23、24を、光学ブロック10の内部に互いに角度2αをなすように配置して光学ブロック10に固定することにより、耐環境性、耐振動性等の信頼性が高く、かつ、対象光の透過条件を安定的に制御することが可能な光学素子1Aが実現される。また、非平行に配置された第1、第2波長選択フィルタ23、24のそれぞれでの光透過の波長特性を組み合わせて用いることにより、対象光の入射角度を変えたときの第1、第2波長選択フィルタ23、24での光透過特性の角度依存性の違いから、例えば、対象光のうちで特定の波長域、入射角度の光成分を選択的に透過させるなど、対象光の透過条件の制御を好適に実現することができる。
また、上記構成の光学素子1Aでは、第1、第2波長選択フィルタ23、24が一体に設けられる光学ブロック10について、具体的に、同一材料、同一形状で形成された入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45の4個のブロックによって光学ブロック10を構成している。また、このような光学ブロック10において、入射側ブロック30の第1面31を光入射面11とし、入射側ブロック30の第2面32を第1フィルタブロック35の第2面37に接続し、第1フィルタブロック35の第1面36を第2フィルタブロック40の第1面41に接続し、第2フィルタブロック40の第2面42を出射側ブロック45の第2面47に接続し、出射側ブロック45の第1面46を光出射面12としている。
さらに、このような構成において、第1フィルタブロック35の第2面37、及び入射側ブロック30の第2面32の接続面を、光学ブロック10の内部に設定された第1フィルタ面13として、第1波長選択フィルタ(第1干渉フィルタ)23を設置している。また、第2フィルタブロック40の第2面42、及び出射側ブロック45の第2面47の接続面を、光学ブロック10の内部に設定された第2フィルタ面14として、第2波長選択フィルタ(第2干渉フィルタ)24を設置している。このように、同一材料、同一形状の4個のブロック30、35、40、45を構成部品として、第1、第2波長選択フィルタ23、24を一体に支持する光学ブロック10を構成することにより、簡単な構成で量産性が高く、低価格な光学素子1Aを実現することが可能となる。
上記構成の光学素子1Aにおいて、入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45の第1面は、それぞれ光透過軸Axに対して垂直な平面となるように形成されていることが好ましい。この場合、入射側ブロック30の第1面31に対応する光入射面11、及び出射側ブロック45の第1面46に対応する光出射面12は、いずれも、光透過軸Axに対して垂直な平面となる。このような構成では、例えば、光入射面11において屈折させることなく、対象光を光学ブロック10の内部へと入射させることができる。
また、上記構成の光学素子1Aでは、第1、第2波長選択フィルタ23、24を、光学ブロック10によって一体化して支持する構成としている。このような構成では、第1、第2波長選択フィルタ23、24を個別に設置する構成等と比べて構造体としての剛性が高くなり、また、第1、第2波長選択フィルタ23、24の相対的な位置が変化しなくなる。これにより、光学素子1Aでは、その耐環境性、耐振動性等の長期的な信頼性が向上する。また、このような構成では、光学素子1Aの作製時において4個のブロックから光学ブロック10を組み上げることで、波長選択フィルタ23、24の非平行な配置が固定される。このため、光学素子1Aを対象光の光路上に配置する際に、フィルタのアライメント等を行う必要がない。
光学ブロック10としては、好ましくは、所定波長λの対象光を透過するガラスブロックが用いられる。ガラスブロックの材料としては、例えば、合成石英、溶融石英、BK7等の光学ガラス材料、プラスチック等のソリッドな有機材料、サファイア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム等のセラミクス材料などが挙げられる。一般には、光学ブロック10の材料については、ソリッドで波長選択フィルタ23、24を一体に保持可能であって、対象光の波長λを含む目的波長域に対して透明な材料であれば良い。
光学素子1Aにおける第1、第2波長選択フィルタ23、24については、具体的には例えば、光学素子1Aにおいて、第1波長選択フィルタ23及び第2波長選択フィルタ24が、同一の波長選択特性(光透過波長特性)を有するバンドパスフィルタである構成を用いることができる。このように、同一特性のバンドパスフィルタを第1、第2波長選択フィルタ23、24として用いることにより、光学素子1Aを好適かつ容易に構成、作製することができる。
また、第1、第2波長選択フィルタ23、24としては、互いに異なる波長選択特性を有する干渉フィルタを用いても良い。また、干渉フィルタとしては、所定の波長域の光を透過するバンドパスフィルタ以外にも、例えば、ショートパスフィルタ、ロングパスフィルタ等を用いても良い。また、このような干渉フィルタは、例えば誘電体多層膜によって構成することができる。この場合、誘電体多層膜を構成する材料としては、一般的に光学薄膜の成膜に用いられる材料を使用でき、例えば、TiO、HfO、Nb、ZrO、Y、Al、SiO、MgF、CaF等が挙げられる。
また、上記実施形態の光学素子1Aでは、光透過軸Axの前方側に位置し、第1波長選択フィルタ23が設置される第1フィルタ面13が、光学ブロック10の内部に位置するように設定されている。このような構成では、対象光の入射角度の変化に対する第1波長選択フィルタ23での光透過波長特性の変化が大きくなり、したがって、対象光の透過条件制御を好適に実現することができる。なお、上記実施形態では、第2フィルタ面14についても、同様に、光学ブロック10の内部に位置するように設定されている。
また、第1、第2波長選択フィルタ23、24が配置されるフィルタ面13、14がなす角度2αについては、例えば30°未満で、大き過ぎない角度に設定することが好ましい。すなわち、波長選択フィルタ23、24同士の角度を大きくした場合、対象光の角度変化に対する透過率の減少効果は大きくなるが、一方で、光学素子1Aを光学系に組み込む際の配置角度が非常にシビアになる。また、波長選択フィルタ23、24同士の角度が大きくなると、それらを一体に保持する光学ブロック10が大型化し、光学系における光学素子1Aの占有領域が増大してしまう。第1、第2フィルタ面13、14の傾斜角度αについては、これらの点も考慮して適切に設定することが好ましい。
また、光学素子1Aは、光学ブロック10における光入射面11である入射側ブロック30の第1面31、及び光出射面12である出射側ブロック45の第1面46の少なくとも一方に、所定波長の対象光に対する反射防止膜が形成されている構成としても良い。図1においては、光入射面11、光出射面12の両方に、光利用効率を向上するための反射防止膜21、22を形成した構成を示している。ただし、このような反射防止膜については、不要であれば設けない構成としても良い。
上記構成の光学素子1Aは、例えば、対象光のうちで所定の入射条件の光成分(例えば特定の波長、入射角度を有する指向性を持った光成分)を選択的に透過させるアパーチャとして機能する構成としても良い。また、光学素子1Aは、対象光のうちで所定の波長域の光成分を選択的に透過させるバンドバスフィルタとして機能する構成としても良い。上記した光学素子1Aが素子単体で有するこれらの機能、用途、及びその効果については、具体的には後述する。
また、光学素子1Aは、第1、第2波長選択フィルタ23、24が一体に設けられた光学ブロック10での光透過軸Axと、光学ブロック10に対する対象光の光入射軸との相対角度を変更することで、光学ブロック10での対象光の透過のON/OFFを切り替える光学シャッタとして機能する構成としても良い。
すなわち、上記構成の光学素子1Aでは、互いに非平行に配置された第1波長選択フィルタ23、及び第2波長選択フィルタ24のそれぞれでの光透過波長特性の組合せを利用することにより、光学ブロック10での光透過軸Axと、対象光の光入射軸との相対角度θを変更することで、光学ブロック10での対象光の透過条件として、その透過のON/OFFを好適に切り替えることができる。
例えば、対象光の波長をλとし、光透過軸Axと光入射軸とが一致している(相対角度θ=0°)ときに、第1、第2波長選択フィルタ23、24が、ともに波長λの対象光を透過するように、各波長選択フィルタでの光透過波長特性を設定する。このとき、光学素子1Aは、対象光の透過についてON状態にある。これに対して、対象光の透過のON/OFF切り替えのための相対角度(切替角度)θを、光透過軸Axと光入射軸とが相対角度θをなすときに、光学素子1Aが対象光の透過についてOFF状態となるように適切に設定する。これにより、図1〜図3に示した構成の光学素子1Aは、光学シャッタとして機能するようになる。なお、相対角度θの変更と、対象光の透過のON状態/OFF状態の切り替えとの関係については、上記した関係とは逆に設定されていても良い。また、対象光の透過のOFF状態については、光の透過率が0%である必要はなく、光学系の機能に影響が生じない程度の透過率で、光が透過することは許容される。
図4は、図1〜図3に示した光学素子1Aを光学シャッタとして用いた場合のシャッタ動作について示す図である。ここで、図1では、光学ブロック10での光透過軸Axと、光学ブロック10に対する波長λの対象光の光入射軸とが一致して、対象光が光学素子1Aを透過するON状態を示したが、図4においては、光透過軸(一点鎖線)Axと、光入射軸(実線矢印)とが角度θをなすように相対角度が変更されて、対象光が光学素子1Aを不透過となったOFF状態を示している。
このとき、第1、第2フィルタ面13、14の光透過軸Axに対する傾斜方向が逆方向になっているため、第1波長選択フィルタ23が配置されている第1フィルタ面13の法線と、対象光の光入射軸とのなす角度はφ=α+θとなり、一方、第2波長選択フィルタ24が配置されている第2フィルタ面14の法線と、対象光の光入射軸とのなす角度はφ=α−θとなる。そして、このように光透過軸Axと光入射軸との相対角度θを切り替えたときの第1、第2波長選択フィルタ23、24それぞれでの光透過波長特性の変化により、光学素子1Aにおける対象光の透過のON/OFFが切り替えられる。
上記構成の光学素子1Aでは、波長選択フィルタ23、24が設置された光学ブロック10での光透過軸Axと、光学ブロック10に対する対象光の光入射軸との相対角度θを変更すると、波長選択フィルタ23、24それぞれでの光透過波長特性が変化する。そして、上記したように、第1、第2波長選択フィルタ23、24が非平行に配置されている構成では、第1波長選択フィルタ23での光透過特性と、第2波長選択フィルタ24での光透過特性とが、相対角度θの変更に対して異なる波長条件で変化する。
したがって、このような第1波長選択フィルタ23、第2波長選択フィルタ24のそれぞれでの光透過波長特性、及びその変化を適切に組み合わせることにより、素子全体での光透過波長特性を好適に制御して、光学シャッタとして機能する光学素子1Aでの対象光の透過のON/OFF切り替えを好適に実現することが可能となる。
特に、光学素子1Aを光学シャッタとした場合、1個の波長選択フィルタでの光透過特性の変化ではなく、2個の波長選択フィルタ23、24のそれぞれでの光透過特性の変化の組合せを利用して、対象光のON/OFF制御が行われる。このような構成では、対象光の透過のON/OFFを切り替えるために必要となる光透過軸Axと光入射軸との相対角度θの変更量を小さくすることができ、これにより、高速での対象光のON/OFF制御、及び光学素子1Aの長期信頼性の確保が可能となる。また、上記構成の光学素子1Aでは、構成部品の小型化も可能であり、例えばロボットアームに取り付けられた加工レーザヘッド内への光学シャッタの設置等、様々な用途への応用が期待される。
上記構成の光学素子1Aを光学シャッタとして用いる場合、光学ブロック10での光透過軸Axと、対象光の光入射軸との相対角度θの変更については、具体的には例えば、光学ブロック10を駆動して光透過軸の方向を変更することで、光透過軸と光入射軸との相対角度を変更する構成を用いることができる。あるいは、対象光を光学ブロック10へと導光する導光光学系を駆動して光入射軸の方向を変更することで、光透過軸と光入射軸との相対角度を変更する構成を用いることができる。
図5は、ブロック駆動装置を用いた光学シャッタとしての光学素子1Aの構成を示す図である。本構成例では、光学素子1Aの光学ブロック10に対して、ON/OFF制御の対象光を光学ブロック10へと導光する導光光学系50が設けられている。また、光学ブロック10に対して、光学ブロック10を駆動して光透過軸の方向を変更するブロック駆動装置56が設けられ、この駆動装置56によって、光学ブロック10での光透過軸と、対象光の光入射軸との相対角度θを変更する構成となっている。
また、ブロック駆動装置56に対して、例えばコンピュータなどからなる制御装置52が設けられている。制御装置52は、ブロック駆動装置56による光学ブロック10の駆動動作を制御することで、光学素子1Aにおける対象光の透過のON/OFF動作を制御する。また、制御装置52に対し、対象光のON/OFF制御に関する情報の操作者への表示に用いられる表示装置53、及びON/OFF制御について必要な情報、指示等の操作者による入力に用いられる入力装置54が接続されている。
図6は、光学系駆動装置を用いた光学シャッタとしての光学素子1Aの構成を示す図である。本構成例では、対象光を導光する導光光学系50に対して、導光光学系50を駆動して光入射軸の方向を変更する光学系駆動装置57が設けられ、この駆動装置57によって、光学ブロック10での光透過軸と、対象光の光入射軸との相対角度θを変更する構成となっている。また、制御装置52は、光学系駆動装置57による導光光学系50の駆動動作を制御することで、光学素子1Aにおける対象光の透過のON/OFF動作を制御する。また、制御装置52に対し、表示装置53、及び入力装置54が接続されている。
このように、光学素子1Aを光学シャッタに適用する場合、光学ブロック10を駆動するブロック駆動手段であるブロック駆動装置56、または対象光の導光光学系50を駆動する光学系駆動手段である光学系駆動装置57を設けることにより、光透過軸Axと光入射軸との相対角度θの変更、及びそれによる対象光の透過のON/OFF制御を好適に実現することが可能となる。なお、導光光学系50を駆動して光入射軸の方向を変更する構成の場合、光学系駆動装置57によって駆動される導光光学系50の光学部品としては、例えば、反射ミラー、プリズム、レンズ等がある。また、ブロック駆動装置と光学系駆動装置との両者を用い、光学ブロック10と導光光学系50との双方を駆動する構成としても良い。
特に、上記構成の光学素子1Aでは、上述したように、対象光のON/OFF制御に必要な光透過軸と光入射軸との相対角度θの変更量が小さくなるため、駆動装置によって光学ブロック10または導光光学系50を駆動する際の駆動量を小さくすることができる。また、このように光学ブロック10または導光光学系50の駆動量が小さくなることにより、対象光のON/OFF切り替えにおける可動部の摩耗等の発生が抑制され、長期間の使用におけるシャッタの信頼性、耐久性等が向上する。なお、駆動装置56、57の動作制御については、制御装置52を設けずに、操作者の手動操作等によって駆動装置を動作させる構成としても良い。
上記実施形態による光学素子1Aの具体的な構成例、及びその光学特性について説明する。ここでは、対象光の波長をλ=532nm、第1、第2波長選択フィルタ23、24のそれぞれでの傾斜角度をα=10°、波長選択フィルタ23、24のなす角度を2α=20°とした場合の光学素子1Aの特性を例として説明する。また、第1、第2波長選択フィルタ23、24としては、同一特性のバンドパスフィルタを用いている。
なお、以下の図7〜図11のグラフに示す光透過波長特性は、いずれもシミュレーション結果によるものである。また、以下において、光学ブロック10での光透過軸Axに対する対象光の光入射軸の傾斜角度θについては、前方側の第1波長選択フィルタ23において、第1フィルタ面13の法線と光入射軸とのなす角度がφ=α+θに変化する方向を角度θの正の方向とし、φ=α−θに変化する方向を角度θの負の方向とする。
図7は、光学素子1Aにおける光透過波長特性を示すグラフである。図7のグラフにおいて、横軸は波長(nm)を示し、縦軸は光の透過率(%)を示している。また、図7において、グラフA1は、光透過軸と光入射軸との相対角度(光学ブロック10に対する対象光の入射角度)がθ=0.0°の場合の光透過特性を示し、グラフA2は、θ=+0.4°または−0.4°の場合の光透過特性を示し、グラフA3は、θ=+0.8°または−0.8°の場合の光透過特性を示し、グラフA4は、θ=+1.0°または−1.0°の場合の光透過特性を示している。
図7のグラフに示すように、対象光の光入射軸が光学ブロック10での光透過軸(光学ブロック10の中心軸)Axと一致している(もしくは平行である)θ=0.0°の場合には、光学素子1Aは、波長λ=532nmの対象光に対して、ほぼ100%の透過率を示している。これに対して、光透過軸Axに対する光入射軸の傾斜角度θを大きくしていくと、対象光の透過率は減少し、角度θ=±0.8°の場合において、透過率は1%以下となっている。
このように、上記構成の光学素子1Aによれば、光透過軸Axと光入射軸との相対角度θをわずかに変更することにより、対象光の透過のON/OFF、あるいは透過する光成分の選択などの透過条件を好適に制御することができる。また、このような光学素子1Aでは、光学ブロック10の光入射面11、光出射面12の面積が、そのまま透過条件制御の有効面積となる。したがって、対象光のビーム径が大きいような場合であっても、同様に、対象光の透過条件を好適に制御することができる。
図8は、光学素子1Aにおいて、第1、第2波長選択フィルタ23、24として用いられる、単一の波長選択フィルタにおける光透過波長特性を示すグラフである。図8において、左端のグラフB1は、光入射軸の傾斜角度(光透過軸と光入射軸との相対角度)がθ=+1.0°の場合の光透過特性を示し、グラフB2は、θ=+0.8°の場合の光透過特性を示し、グラフB3は、θ=+0.4°の場合の光透過特性を示し、中央のグラフB4は、θ=0.0°の場合の光透過特性を示し、グラフB5は、θ=−0.4°の場合の光透過特性を示し、グラフB6は、θ=−0.8°の場合の光透過特性を示し、右端のグラフB7は、θ=−1.0°の場合の光透過特性を示している。
図8のグラフに示すように、光入射軸の傾斜角度θを正の方向に変化させた場合には、波長選択フィルタへの対象光の入射角度φ(図4参照)が増加するため、バンドパスフィルタでの透過波長帯は短波長側にシフトする。一方、光入射軸の傾斜角度θを負の方向に変化させた場合には、対象光の入射角度φが減少するため、バンドパスフィルタでの透過波長帯は長波長側にシフトする。
図9は、第1、第2波長選択フィルタ23、24、及びそれらを含む光学素子1Aの全体における光透過波長特性を示すグラフである。ここでは、光入射軸の傾斜角度θを正の方向に+1.0°に設定した場合の光透過特性を示している。また、図9において、グラフC1は、第1波長選択フィルタ23での光透過特性(フィルタ1)を示し、グラフC2は、第2波長選択フィルタ24での光透過特性(フィルタ2)を示している。また、グラフC3は、第1、第2波長選択フィルタ23、24を含む光学素子1Aの全体での光透過特性(フィルタ1+2)を示している。
図9のグラフに示すように、光入射軸の傾斜角度θを正の方向に変化させたとき、第1波長選択フィルタ23への対象光の入射角度は増加してφ=α+θとなり、その透過波長帯は短波長側にシフトする。一方、このとき、第2波長選択フィルタ24への対象光の入射角度は減少してφ=α−θとなり、その透過波長帯は長波長側にシフトする。したがって、これらの第1、第2波長選択フィルタ23、24での光透過特性が合成された光学素子1Aの全体での光透過特性においては、波長選択フィルタ23、24の一方の透過波長帯を、他方の透過波長帯で打ち消すこととなり、その結果、図9のグラフC3に示すように、全体として光学素子1Aでの透過波長帯が消滅する。上記構成の光学素子1Aでは、このような光透過波長特性の変化により、対象光の透過条件の制御が実現される。
また、上記の光学素子1Aでは、第1、第2波長選択フィルタ23、24を光学ブロック10において一体化する構成とすることで、剛性が高いフィルタ構造体を実現しているが、上記のように第1、第2波長選択フィルタ23、24を光学ブロック10の内部に配置した場合、それによって、構造的な効果以外にも、下記のような光学的な効果をも得ることができる。
図10は、波長選択フィルタ(第1波長選択フィルタ23または第2波長選択フィルタ24)をガラス製の光学ブロック10の内部に配置した場合における光透過波長特性を示すグラフである。図10において、グラフD1は、光入射軸の傾斜角度がθ=0°の場合の光透過特性を示し、グラフD2は、θ=+5°の場合の光透過特性を示し、グラフD3は、θ=−5°の場合の光透過特性を示している。
また、図11は、波長選択フィルタを空気中に配置した場合における光透過波長特性を示すグラフである。図11において、グラフD6は、光入射軸の傾斜角度がθ=0°の場合の光透過特性を示し、グラフD7は、θ=+5°の場合の光透過特性を示し、グラフD8は、θ=−5°の場合の光透過特性を示している。
図10、図11のグラフに示すように、光入射軸の傾斜角度をθ=±5°の範囲で変化させた場合、波長選択フィルタをガラス中に配置した構成では、透過波長帯は波長528nm〜535nmの範囲で変化している。一方、波長選択フィルタを空気中に配置した構成では、透過波長帯は波長529nm〜534nmの範囲で変化している。すなわち、波長選択フィルタをガラスブロックの内部に配置することで、光入射軸の傾斜角度θの変化に対する透過波長帯のシフト波長量が大きくなる。したがって、第1、第2波長選択フィルタ23、24を光学ブロック10の内部に配置した構成によれば、各波長選択フィルタでの光透過波長特性の変化、及びそれによる対象光の透過条件の制御の効果が強調されることとなる。例えば、このような構成では、特定の入射角度以外の対象光を強く減衰させて、透過させないようにすることができる。
上記実施形態による光学素子1Aの具体的な構成例、及びその製造方法等について、図2、及び図12〜図18を参照して説明する。図12、図13は、光学素子の製造方法の一例について示す図である。本構成例では、まず、光学ブロック10における入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45となる同一材料、同一形状の4個のブロックを、それぞれ傾斜角度α=10°の傾斜基板として用意する。これらの4個のブロックは、例えば、図12(a)に示すように、第1面61及び第2面62を有するロッド状のプリズム部材60として用意される。
次に、図12(b)に示すように、4個のプリズム部材60のうち、第1フィルタブロック35となるプリズム部材60の第2面(プリズム斜面)62上、及び第2フィルタブロック40となるプリズム部材60の第2面62上にコーティングを施して、それぞれ第1、第2波長選択フィルタ23、24となる誘電体多層膜の波長選択フィルタ(干渉フィルタ)63を形成する。
ここで、図14は、第1、第2波長選択フィルタ23、24として用いられる波長選択フィルタの構成の一例を示す図である。図14では、波長選択フィルタを構成する各層について、その材料、及び物理膜厚(nm)を示している。図14に示す波長選択フィルタでは、基体となるブロック100上に、膜厚60nmのTiO膜111、及び膜厚94nmのSiO膜112を7層ずつ形成し、その上に、膜厚120nmのTiO膜121を1層形成し、さらにその上に、膜厚94nmのSiO膜131、及び膜厚60nmのTiO膜132を7層ずつ形成することで、波長選択フィルタを構成している。
プリズム部材60の第2面62上での波長選択フィルタ63の形成を終了したら、図13(a)に示すように、波長選択フィルタ63が形成されているプリズム部材60であるプリズム部材64の第2面と、波長選択フィルタ63が形成されていないプリズム部材60であるプリズム部材65の第2面とを接着してブロック部材66とするとともに、そのようなブロック部材66を2個用意する。これらの2個のブロック部材66は、それぞれ光学ブロック10の前方側部分、及び後方側部分を構成する。
続いて、図13(b)に示すように、2個のブロック部材66同士を接着し、切り出し線67で示すように適切な寸法でブロック部材を切り出すことで、入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45からなる光学ブロック10と、第1、第2波長選択フィルタ23、24とが一体化された光学素子1Aを得る。なお、各ブロック(プリズム部材)の接着においては、例えば接着剤、あるいはオプティカルコンタクトなどが用いられる。
また、4個のブロック部材のうち、光入射面11となる入射側ブロック30の第1面31上、及び光出射面12となる出射側ブロック45の第1面46上には、図2に示したように、光利用効率の向上のための反射防止膜21、22を形成しても良い。また、このような反射防止膜の形成は、波長選択フィルタの形成と同様に、光学素子を切り出す前のブロック部材、またはプリズム部材の段階で行うことが好ましい。
ここで、図15は、反射防止膜21、22として用いられる反射防止膜(反射防止フィルタ)の構成の一例を示す図である。図15では、反射防止膜を構成する各層について、その材料、及び物理膜厚(nm)を示している。図15に示す反射防止膜では、基体となるブロック100上に、膜厚80nmのAl膜151、膜厚136nmのHfO膜152、及び膜厚98nmのMgF膜153を1層ずつ形成することで、反射防止膜を構成している。
なお、上記した構成例では、あらかじめ所定の寸法に加工した4個のブロックを用いて光学ブロック10を組み上げる構成について説明したが、このような構成に限らず、例えば、波長選択フィルタ等を成膜してブロックを貼り合わせ、その後に、フィルタの傾斜角度が所定角度になるように、光学ブロックに対して研磨等による加工を行う方法を用いることも可能である。また、上記した構成例では、ロッド状のプリズム部材を用いて複数の光学素子1Aを製造する構成を示したが、このような構成に限らず、所定の大きさに切り出されたプリズム部材を用いて単一の光学素子1Aを製造する構成としても良い。
図16、図17、図18は、光学素子の製造方法の他の例について示す図である。本構成例では、まず、光学ブロック10における入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45となる同一材料、同一形状の4個のブロックを、それぞれ複数のプリズムがアレイ状に形成、配列されたプリズムアレイ基板として用意する。これらの4個のアレイ基板は、例えば、図16(a)に示すように、平面状の第1面71、及び鋸歯状の面(プリズムアレイ面)となっている第2面72を有するプリズムアレイ部材70として用意される。
次に、図16(b)に示すように、4個のプリズムアレイ部材70のうち、第1フィルタブロック35となるプリズムアレイ部材70の第2面(プリズム斜面)72上、及び第2フィルタブロック40となるプリズムアレイ部材70の第2面72上にコーティングを施して、それぞれ第1、第2波長選択フィルタ23、24となる誘電体多層膜の波長選択フィルタ(干渉フィルタ)73を形成する。
波長選択フィルタ73の形成を終了したら、図17(a)に示すように、波長選択フィルタ73が形成されているプリズムアレイ部材70であるプリズムアレイ部材74の第2面と、波長選択フィルタ73が形成されていないプリズムアレイ部材70であるプリズムアレイ部材75の第2面とを接着してブロックアレイ部材76とするとともに、そのようなブロックアレイ部材76を2個用意する。これらの2個のブロックアレイ部材76は、それぞれ光学ブロック10の前方側部分、及び後方側部分を構成する。
続いて、図17(b)に示すように、2個のブロックアレイ部材76同士を接着する。さらに、図18(a)、(b)に示すように、接着されたブロックアレイ部材76について、切り出し線77で示すように適切な寸法でブロック部材を切り出すことで、入射側ブロック30、第1フィルタブロック35、第2フィルタブロック40、及び出射側ブロック45からなる光学ブロック10と、第1、第2波長選択フィルタ23、24とが一体化された光学素子1Aを得る。
なお、本構成例では、ブロックアレイを単一のブロックに切り出して光学素子1Aとする構成を示したが、このような構成に限らず、図18(a)に示すようにブロックアレイのままの状態で、光学素子アレイ1Bとして機能する光学素子とする構成としても良い。このようなブロックアレイ形状の光学素子では、ブロック形状の光学素子と比較して平板形状となり、省スペースが可能である。
上記実施形態、構成例による光学素子1Aの機能、用途について、さらに説明する。光学ブロック10の内部に非平行に設置された第1、第2波長選択フィルタ23、24を用いた上記構成の光学素子1Aでは、図7〜図11に関して上述した光学特性を利用して、対象光の透過条件を様々に制御することができる。
例えば、図7に示した光透過波長特性では、光学ブロック10での光透過軸Axと対象光の光入射軸との相対角度がθ=0°近辺において、特定波長λ=532nmの光成分の透過率が高くなっている。このため、この光学素子1Aを単体で用いた場合、特定の波長域、かつ特定の入射角度の光成分を選択的に透過させ、他の波長域、他の入射角度の光成分を除外する光学フィルタとして機能させることができる。
このような光学素子1Aを用いれば、例えば散乱光源による対象光から、単色に近く、かつ指向性が高い光線を簡便に切り出すことが可能である。このように、指向性がある単色光線を拡散光から切り出す技術は、例えば、複雑な機構からなる分光測定器の構造の簡略化、2次元分光器の実現、簡易単色光源の実現、あるいは、複雑なレンズ系を用いずにコリメート光を切り出して、焦点深度が深い撮像を実現する構成など、幅広い応用が期待できる。また、上記の光学素子1Aは、ガラスブロックなどの光学ブロック10を用いたソリッドな構造体であり、振動の多い環境、例えば野外での使用などにおいても、信頼性を確保できる。
このような光学素子1Aは、対象光のうちで特定の波長域の光成分を切り出すバンドパスフィルタとして利用することができる。ここで、従来のバンドパスフィルタには、誘電体多層膜フィルタ、及び吸収型フィルタ(いわゆる色ガラスフィルタ)の2種類のフィルタがある。吸収型フィルタは、対象光の入射角度に依存せずに、特定波長帯の光を透過する。しかしながら、このような吸収型フィルタでは、透過波長帯の半値幅が狭いフィルタの実現は困難であり、透過後の光は、ある程度の幅の波長成分を持っている。
一方、誘電体多層膜フィルタは、透過波長帯の設計の自由度が高く、また、透過波長帯の半値幅を狭くすることも可能であるが、対象光のフィルタへの入射角度に依存して透過帯の波長域が変化する。このため、誘電体多層膜フィルタによって対象光をフィルタリングした場合には、拡散光の入射角度によって透過後の光の波長成分が異なることとなる。これに対して、非平行に配置された2個の波長選択フィルタ23、24を組み合わせて用いる上記構成の光学素子1Aでは、透過波長帯の半値幅等の設計の自由度を保持しつつ、特定の波長、入射角度のみの光成分を切り出すことが可能である。
また、光学素子1Aは、対象光のうちで特定の入射条件(例えば特定の入射角度範囲)の光成分を切り出すアパーチャとして利用することができる。従来のアパーチャでは、指向性がある光を切り出すことが可能であるが、例えば、散乱光源とアパーチャとの位置が近いなどの配置関係、あるいはアパーチャ径の大きさなどによって、切り出しが可能な角度成分、光量等に制限がある。特に、アパーチャは拡散光の大部分を遮り、開口部分を通過する光線のみを用いるため、光利用効率は低い。これに対して、上記構成の光学素子1Aでは、素子の有効径、有効面積がそのまま開口として機能するため、従来のアパーチャと比較して光利用効率を高くすることができる。
図19(a)〜(d)は、光学素子1Aのアパーチャとしての使用形態の例について示す図である。図19(a)に示す構成例では、多波長の光成分を含む散乱光である対象光Linから、光学素子1Aによって特定の波長域の光Loutを指向性を持って取り出している。また、図19(b)に示す構成例では、角度広がりを有する対象光Linを供給するLDなどの光源80に対して光学素子1Aを設置し、狭い角度範囲のみの光Loutを取り出している。
図19(c)に示す構成例では、ディスプレイ装置81に対して、複数の光学素子がアレイ状に配列された光学素子アレイ1Bを、各光学素子がディスプレイ装置81での画素に対応するように配置して、表示に指向性を持ったディスプレイを実現している。また、図19(d)に示す構成例では、フォトダイオードなどの光検出器82に対して光学素子1Aを設置し、散乱光などの対象光Linを光学素子1Aでフィルタリングして、特定の入射角度の光Loutのみを光検出器82で検出している。
ここで、光学素子1Aのサイズについては、例えば図3に示す立体構造において、x軸方向の幅が30mm、y軸方向の幅が30mm、z軸方向の厚さが20mmである。このような光学素子は、一般的な光学部品として各種の光学系に組み込み可能である。なお、光学素子のサイズ等の素子の構成条件については、その具体的な用途等に応じて、上記に限らず適宜に設定して良い。
本発明による光学素子は、上記した実施形態及び構成例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、光学素子を構成する第1、第2波長選択フィルタにおける光透過波長特性、及びそれによる光学素子の機能等については、上記した構成に限られるものではなく、具体的には様々な構成を用いて良い。
本発明は、耐環境性等の信頼性が高く、また、簡単な構成で対象光の透過条件を制御することが可能な光学素子として利用可能である。
1A…光学素子、10…光学ブロック、11…光入射面、12…光出射面、13…第1フィルタ面、14…第2フィルタ面、21、22…反射防止膜、23…第1波長選択フィルタ、24…第2波長選択フィルタ、Ax…光透過軸、1B…光学素子アレイ、
30…入射側ブロック、31…第1面、32…第2面、35…第1フィルタブロック、36…第1面、37…第2面、40…第2フィルタブロック、41…第1面、42…第2面、45…出射側ブロック、46…第1面、47…第2面、
50…導光光学系、52…制御装置、53…表示装置、54…入力装置、56…ブロック駆動装置、57…光学系駆動装置、
60、64、65…プリズム部材、61…第1面、62…第2面、63…波長選択フィルタ、66…ブロック部材、67…切り出し線、
70、74、75…プリズムアレイ部材、71…第1面、72…第2面、73…波長選択フィルタ、76…ブロックアレイ部材、77…切り出し線。

Claims (6)

  1. 透過条件制御の対象光が光透過軸の方向に沿って透過する光学ブロックと、
    前記光学ブロックの内部に、法線が前記光透過軸に対して角度αをなすように設定された第1フィルタ面に設けられた干渉フィルタからなる第1波長選択フィルタと、
    前記第1波長選択フィルタに対して前記光透過軸の後方側に位置し、前記光学ブロックの内部に、法線が前記光透過軸に対して角度αをなすとともに、前記第1フィルタ面に対して非平行かつ傾斜方向が逆方向で角度2αをなすように設定された第2フィルタ面に設けられた干渉フィルタからなる第2波長選択フィルタと
    を備え、
    前記光学ブロックは、前記光透過軸の前方側から順に、入射側ブロック、第1フィルタブロック、第2フィルタブロック、及び出射側ブロックの4個のブロックを組み合わせて構成され、これらの4個のブロックは、それぞれ、互いに対向する第1面及び第2面を有するとともに、前記第2面の法線が前記光透過軸に対して角度αをなすように同一材料で形成された同一形状のブロックであり、
    前記入射側ブロックの前記第1面は光入射面となっており、前記入射側ブロックの前記第2面は前記第1フィルタブロックの前記第2面と接続されており、前記第1フィルタブロックの前記第1面は前記第2フィルタブロックの前記第1面と接続されており、前記第2フィルタブロックの前記第2面は前記出射側ブロックの前記第2面と接続されており、前記出射側ブロックの前記第1面は光出射面となっているとともに、
    前記第1波長選択フィルタは、前記第1フィルタブロックの前記第2面上、または前記入射側ブロックの前記第2面上に形成されており、
    前記第2波長選択フィルタは、前記第2フィルタブロックの前記第2面上、または前記出射側ブロックの前記第2面上に形成されている
    ことを特徴とする光学素子。
  2. 前記入射側ブロック、前記第1フィルタブロック、前記第2フィルタブロック、及び前記出射側ブロックの前記第1面は、前記光透過軸に対して垂直な平面となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 前記第1波長選択フィルタ及び前記第2波長選択フィルタは、同一の波長選択特性を有するバンドパスフィルタであることを特徴とする請求項1または2記載の光学素子。
  4. 前記光学ブロックにおける前記光入射面である前記入射側ブロックの前記第1面、及び前記光出射面である前記出射側ブロックの前記第1面の少なくとも一方に、反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光学素子。
  5. 前記対象光のうちで所定の入射条件の光成分を選択的に透過させるアパーチャとして機能することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の光学素子。
  6. 前記対象光のうちで所定の波長域の光成分を選択的に透過させるバンドパスフィルタとして機能することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光学素子。
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