以下、本発明の実施例について図を用いて説明する。
(装置の構成)
図1は本発明の実施例であるである、動画対応の撮影レンズと動画非対応の撮影レンズのいずれであっても装着可能なレンズ交換式撮像装置としてのデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施例のデジタルカメラ200には、動画対応の撮影レンズ100が不図示のマウント部のレンズ装着機構を介して着脱可能に取り付けられる。マウント部には、電気接点ユニット107が設けられている。この電気接点ユニット107には、通信クロックライン、データ送信ライン、データ受信ラインなどからなる通信バスライン用の端子が有る。デジタルカメラ200は、撮影レンズ100とこの電気接点ユニット107を介して通信を行い、撮影レンズ100内のフォーカスレンズ101および光量を調節する絞り102の駆動を制御する。なお、図1には、撮影レンズ100内のレンズとしてフォーカスレンズ101のみを示しているが、このほかに変倍レンズや固定レンズが設けられ、これらを含めてレンズユニットを構成する。
また、電気接点ユニット107には、通信用バスラインと、カメラ側から画像の蓄積タイミングをレンズ側に伝達するための同期信号ラインも設けられている。
不図示の被写体からの光束は、撮影レンズ100内のフォーカスレンズ101を含むレンズユニットおよび絞り102を介して、デジタルカメラ200内のクイックリターンミラー203に導かれる。クイックリターンミラー203は、撮影光路内に光軸に対して斜めに配置されて、被写体からの光束を上方のファインダ光学系に導く第1の位置(図示のミラーダウンした位置)と、撮影光路外に退避する第2の位置(ミラーアップした位置)とに移動が可能である。
クイックリターンミラー203の中央部はハーフミラーになっており、クイックリターンミラー203が第1の位置にダウンしているときには、被写体からの光束の一部が該ハーフミラー部を透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー203の背面側に設けられたサブミラー204で反射し、焦点検出回路206とともに自動焦点調整ユニットを構成する位相差AFセンサ205に導かれる。焦点検出回路206は、位相差AFセンサ205を用いて、撮影レンズ100の焦点状態の検出(焦点検出)を行う。
一方、クイックリターンミラー203で反射された光束は、ピント面に存在するファインダースクリーン202、およびペンタプリズム201、接眼レンズ207により構成されるファインダ光学系を介して撮影者の目に至る。
また、クイックリターンミラー203が第2の位置にアップした際には、撮影レンズ100からの光束は、機械シャッタであるフォーカルプレーンシャッタ210および光学フィルタ211を介して撮像素子212に至り、受光される。光学フィルタ211は、赤外線をカットして可視光線のみを撮像素子212へ導く機能と、光学ローパスフィルタとしての機能とを有する。
また、フォーカルプレーンシャッタ210は、先幕および後幕を有して構成されており、撮影レンズ100からの光束の透過および遮断を制御する。
なお、クイックリターンミラー203が第2の位置にアップしたときには、サブミラー204もクイックリターンミラー203に対して折り畳まれて撮影光路外に退避する。
静止画撮影時のみならず、ライブビュー時もクイックリターンミラー203は第2の位置にアップする。
また、本実施例のデジタルカメラ200は、当該デジタルカメラ全体の制御を司るシステムコントローラ230を有する。システムコントローラ230は、CPUやMPU等により構成され、後述する各回路等の動作を制御する。
システムコントローラ230の動作プログラムはROM237に記録され、場合によってはDRAM229に展開され、実行される。後述のフローは全てこのプログラム動作によって実行される。デジタルカメラ200はいくつもの処理を同時に行う必要があるため、リアルタイムOSなどによって複数のタスクは優先度、割り込みなどによって適宜実行されるものとする。
システムコントローラ230は、電気接点ユニット107を介して、通信バスラインにより、撮影レンズ100内のレンズコントローラ108に対して通信を行う。レンズコントローラ108もシステムコントローラ230と同様にCPUやMPU等により構成され、レンズ100内の各回路等の動作を制御する。
システムコントローラ230とレンズコントローラ108間の通信では、システムコントローラ230からレンズコントローラ108に対しては、レンズ100内のフォーカスレンズ101の駆動命令や停止命令および駆動量や絞り102の駆動量、およびレンズ側の各種データの送信要求が送信される。レンズコントローラ108からシステムコントローラ230に対しては、フォーカスレンズ101や絞り102などが駆動中かどうかを示すステータス情報や、開放F値や焦点距離などのレンズ側の各種パラメータが送信される。
フォーカス制御時、システムコントローラ230はレンズコントローラ108に対して、レンズ駆動方向や駆動量についての指令を通信によって行う。レンズコントローラ108は、システムコントローラ230からのレンズ駆動命令を受信すると、レンズ駆動制御回路104を介して、フォーカスレンズ101を光軸方向に駆動してピント合わせを行うレンズ駆動機構103を制御する。レンズ駆動機構103は、ステッピングモータやDCモータを駆動源として有する。
絞り制御時は、システムコントローラ230はレンズコントローラ108に対して、絞り駆動量についての指令を通信によって行う。レンズコントローラ108は、システムコントローラ230からの絞り駆動命令を受信すると、絞り制御駆動回路106を介して、絞り102を駆動する絞り駆動機構105を制御し、指令された値まで絞り102を駆動する。
また、システムコントローラ230は、シャッタ制御回路215と測光回路209とにも接続されている。シャッタ制御回路215は、システムコントローラ230からの信号に応じて、フォーカルプレーンシャッタ210の先幕および後幕の走行駆動を制御する。
また、システムコントローラ230には、本デジタルカメラ200を制御する上で調整が必要なパラメータや、デジタルカメラ個体の識別を行うための固有の情報であるカメラID(識別)情報が記憶されたEEPROM223に接続されている。また、EEPROM223には、基準レンズ(本デジタルカメラの工場での調整時に用いられる撮影レンズ)を用いて調整された、撮影に関するパラメータの調整値等が記憶されている。
測光回路209は、接眼レンズ207の近傍に配設された測光センサ208に接続されており、測光センサ208を通じて被写体の輝度を測定する。測光回路209の測定結果は、システムコントローラ230へ送られる。
また、システムコントローラ230は、レンズコントローラ108にレンズ駆動命令を送信してレンズ駆動制御回路104を介してレンズ駆動機構103を制御することにより、被写体像を撮像素子212上に結像させる。また、システムコントローラ230は、設定されたAv値に基いて、レンズコントローラ108に絞り駆動命令を送信し、レンズコントローラ108は絞り駆動制御回路106を介して絞り駆動機構105を制御する。さらに、システムコントローラ230は設定されたTv値に基いてシャッタ制御回路215に制御信号を出力する。
フォーカルプレーンシャッタ210の先幕、後幕は、駆動源がバネにより構成されており、シャッタ走行後、次の動作のためにバネチャージを要する。シャッタチャージ機構214は、このバネチャージを制御する。また、ミラー駆動機構213によりクリックリターンミラー203のアップダウン駆動が行われる。
また、上記システムコントローラ230には、カメラDSP227が接続されている。このカメラDSP227は、DSP(デジタル信号プロセッサ)により構成される補正データサンプル回路及び補正回路である。カメラDSP227は、撮像素子212の制御、および該撮像素子212から入力された画像データの補正や加工などをシステムコントローラ230の指令に基づいて実行する。画像データの補正・加工の項目の中には、オートホワイトバランスも含まれている。
また、カメラDSP227の内部にはコントラストAFのためにコントラスト値算出のための回路ブロックも内蔵されている。
カメラDSP227には、タイミングジェネレータ219、セレクタ222を介してA/Dコンバータ217、ビデオメモリ221、ワークメモリ226が接続されている。撮像素子212からの電気信号は、CDS/AGC回路216を介して画素毎に順にA/Dコンバータ217で所定のデジタル信号に変換される。CDS/AGC回路216は、既知の相関二重サンプリング等の方法により撮像素子212の出力に含まれるリセットノイズ等を除去するとともに、所定の信号レベルまで出力を増幅する。
ここで、撮像素子212は、全体の駆動タイミングを決定しているタイミングジェネレータ219からの信号に基づき、画素毎の水平駆動並びに垂直駆動のためのドライバ回路218からの出力で駆動されることにより、画像信号を発生して出力する。同様に、撮像素子212から出力される画像信号をアナログ的に処理して所定の信号レベルに変換するCDS/AGC回路216、およびA/Dコンバータ217も、タイミングジェネレータ219からのタイミング信号に基づいて動作する。
A/Dコンバータ217からの出力は、システムコントローラ230からの信号に基づいて信号を選択するセレクタ222を介してメモリコントローラ228に入力し、フレームメモリであるDRAM229に全て転送される。撮影動作終了後、メモリコントローラ228の制御により、撮影データを記憶しているDRAM229の内容を、セレクタ222を介してカメラDSP227に転送する。このカメラDSP227は、DRAM229に記憶されている各撮影データの各画素データを基に、RGBの各色信号を生成する。
ビデオやコンパクトデジタルカメラでは、撮影前状態時に、この結果をビデオメモリ221に定期的(毎フレーム)に転送することで、モニタ表示部220により電子ファインダ表示(ライブビュー表示)等を行っている。一眼レフ方式のデジタルカメラでは、通常、撮影前時点ではクイックリターンミラー203やフォーカルプレーンシャッタ210により撮像素子212は遮光されているため、ライブビュー表示は行えない。しかし、クイックリターンミラー203をアップし、撮影光路より退避させてからフォーカルプレーンシャッタ210を開いた状態にすることで、ライブビュー動作が可能となる。また、ライブビュー時に撮像素子212からの画像信号をカメラDSP227もしくはシステムコントローラ230が処理することでコントラスト評価値を得ることができ、該評価値を用いてコントラスト方式のAFを行うことが可能である。また、ライブビュー時においては測光に関しても、測光センサ208にも光束が届かないので、撮像素子212からの画像データの輝度情報を元に測光演算を行う撮像面AEが行われる。撮像面AEに必要な画面内の測光領域ごとの輝度平均値もカメラDSP227もしくはシステムコントローラ230が処理することで求められる。
撮影時には、システムコントローラ230からの制御信号によって、1フレーム分の各画素データをDRAM229から読み出し、カメラDSP227で画像処理を行ってから、一旦、ワークメモリ226に記憶する。そして、ワークメモリ226のデータを圧縮・伸張回路225で所定の圧縮フォーマットに基づいて圧縮し、その結果を外部不揮発性メモリ(外部メモリ)224に記憶する。外部不揮発性メモリ224として、通常、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを使用する。また、ハードディスク、磁気ディスク等などであってもよい。
また、撮影済みの画像データを観察する場合、外部不揮発性メモリ224に圧縮・記憶されたデータを、圧縮・伸張回路225を通じて通常の撮影画素毎のデータに伸張し、その結果をカメラDSP227に接続されているビデオメモリ221に転送することで、モニタ表示部220を通じて表示を行うことができる。
さらに、システムコントローラ230には、動作表示回路231と、レリーズスイッチSW1(233)と、レリーズスイッチSW2(234)とが接続されている。また、操作することによりライブビューの開始、終了を行うスイッチであるライブビューモードスイッチ235、動画撮影開始スイッチ236、およびその他の撮影モードなどの設定や各種の選択を行うための操作スイッチ232が接続されている。動作表示回路231は、上記各スイッチ類により設定又は選択されたカメラの動作状態を、液晶素子やLED(発光ダイオード)、有機EL等の表示素子により表示する。
レリーズスイッチSW1(233)は、測光・焦点検出エリアなどの撮影準備動作を開始させるためのスイッチである。レリーズスイッチSW2(234)は、撮影動作(静止画像を取得するための電荷蓄積および電荷読み出し動作)を開始させるためのスイッチである。動画撮影開始スイッチ236は動画撮影を開始させるためのスイッチである。
一方、撮影レンズ100において、レンズコントローラ108には、メモリ109が設けられている。メモリ109には、該撮影レンズ100の焦点距離や開放絞り値等の性能情報、該撮影レンズ100を識別するための固有の情報であるレンズID(識別)情報が記憶されている。また、システムコントローラ230から通信により受け取った情報を記憶する。また、コントラストAF動作中に同期信号ラインからの蓄積タイミング信号によってレンズ位置情報がラッチされ、このレンズ位置情報を格納するためにも用いられる。
なお、性能情報およびレンズID情報は、デジタルカメラ200への装着時における初期通信により、システムコントローラ230に送信され、システムコントローラ230はこれらをEEPROM223に記憶させる。
また、撮影レンズ100には、フォーカスレンズ101の位置情報を検出するためのレンズ位置情報検出回路110が設けられている。レンズ位置情報検出回路110で検出されたレンズ位置情報はレンズコントローラ108に読み取られ、フォーカスレンズ101の駆動制御等に用いられたり、電気接点ユニット107を介してシステムコントローラ230にレンズ位置情報として送られたりする。レンズ位置情報検出回路110は、たとえばレンズ駆動機構を構成するモータの回転パルス数を検出するパルスエンコーダ等により構成される。その出力はレンズコントローラ108内の図示されないハードウェアカウンタに接続され、レンズが駆動されるとその位置情報はハード的にカウントされる。レンズコントローラ108がレンズ位置情報を読み取る際には、内部のハードウェアカウンタのレジスタにアクセスし、記憶されているカウンタ値を読み込む。そのため、レンズ位置情報の読み込みはメモリアクセスとほぼ同様にレンズコントローラ108としては非常に負荷の軽い処理である。
動画対応の撮影レンズ100とまったく同じ構成の動画非対応の撮影レンズ400も存在する。構成が同じなので詳述しないが違う点は、レンズ駆動機構103と絞り駆動機構105が、動画非対応の撮影レンズ400においては、静止画撮影に用いられるため段階的に動作する。
一方、動画対応の撮影レンズ100においては、より細かい段階で動作し、より遅い動作が可能であり、より静かな動作が可能である。つまり、動画対応の撮影レンズ100は動画非対応の撮影レンズ400と比べ、絞り102を低速で、かつ/または静かに、かつ/または細かい段階で駆動可能である。また、フォーカスレンズを低速で、かつ/または静かに、かつ/または細かい段階で駆動可能である。また、ズームレンズを低速で、かつ/または静かに、かつ/または細かい段階で駆動可能である。さらに、動画対応の撮影レンズ100はウォブリング動作可能である。ウォブリング動作とは、コントラストAFにおいてコントラスト評価値が高くなるフォーカスレンズの移動方向を判定するためにフォーカスレンズを微小振動させることである。
(メイン制御動作)
次に、このような構成を持つデジタル一眼レフカメラにおけるメイン制御動作を図2のフローチャートに従って説明する。
電源投入後や電池装填後、スリープ状態からの復帰、撮影レンズ接続後などでこのフローチャートが開始し、システムコントローラ230は、まず、初期設定としてハードウェアの初期化やフラグ類のリセットを行う(S101)。
次に、システムコントローラ230は、EEPROM223から現在の起動時の動作について設定(デフォルト設定)されているか読み出す。もし設定されているならステップS131に進み、されていないならステップS102に進む(S130)。なお、動作の指示のユーザーインターフェースは図5にて後述する。
次に、システムコントローラ230は、装着されている撮影レンズと通信を行い、レンズコントローラ108から上述のレンズID(識別)情報などのレンズ情報の通信を開始する。
次に、システムコントローラ230は、レンズコントローラ108からレンズ情報を読み込む(S102)。そして、レンズID(識別)情報と、予めEEPROM223に記憶されている、当該撮影レンズが動画対応のものか否かのテーブル情報とから、装着されている撮影レンズが動画対応の撮影レンズ100であるか否かを判定する(S103)。
ステップS130において起動時の動作が指示されていれば、設定されているほうの表示を行う。ライブビュー動作であればステップS105へ、光学ファインダ動作であればステップS111の処理を行う。
ステップS103かステップS131の判定において、ライブビュー動作が設定されていた場合は、システムコントローラ230は、クイックリターンミラー203を第2の位置にアップさせた後(S105)、シャッタ210を開放する(S106)。次に、モニタ表示部220に動画像表示を開始させるように、カメラDSP227に指示を送る(S108)。これによってモニタ表示部220にライブビュー表示が行われる。
また、ステップS103かステップS131の判定において、光学ファインダ動作が指定されていた場合に、システムコントローラ230は、モニタ表示部220にライブビュー表示を終了させるように、カメラDSP227に指示を送る(S111)。
次に、システムコントローラ230は、シャッタ210を閉じ(S112)、クイックリターンミラー203を第1の位置にダウンさせる(S113)。
なお、ステップS103における動画対応の撮影レンズか否かの判定は、レンズID(識別)情報と、予めEEPROM223に記憶されているテーブル情報との突き合わせで行っている。しかし、装着されている撮影レンズから動画対応の撮影レンズ100であることを示すフラグを送信し、それを受信することでシステムコントローラ230が判定するようにしても良い。
次にシステムコントローラ230は、レリーズスイッチSW1(233)およびレリーズスイッチSW2(234)がONされたることにより、静止画撮影開始が指示されたか否かを判定する(S115)。この判定において、レリーズスイッチがONされたと判定した場合には、静止画撮影処理を行う(S116)。一方、レリーズスイッチがONされていないと判定した場合には、ステップS117に進む。
次にシステムコントローラ230は、動画撮影開始スイッチ236がONされたか否かを判定する(S117)。この判定において、動画撮影開始スイッチ236がONされたと判定した場合には、動画撮影処理を行う(S118)。一方、動画撮影開始スイッチ236がONされていないと判定した場合には、ステップS119に進む。
次に、システムコントローラ230は、電気接点ユニット107によって撮影レンズが外されていないかを判定する(S119)。このステップS119の判定において、撮影レンズが外されていないと判断したら、ステップS120に進む、撮影レンズが外されていたと判断した場合、ステップS121に進み、停止処理を行う。
次に、システムコントローラ230は、操作スイッチ232に含まれる電源スイッチがオフされていないか判定する(S120)。電源スイッチがOFFされていないと判定した場合には、ステップS115に戻る。一方、ステップS120の判定において、電源スイッチがOFFされたと判定した場合に、システムコントローラ230は、停止処理を行ってカメラを休止モードに移行させ(S121)、処理を終了する。
なお、このフローでは動画対応の撮影レンズ100でも動画非対応の撮影レンズ400でも、静止画撮影処理(S116)と動画撮影処理(S118)の両方を行うことができる。ライブビューファインダ表示と光学ファインダ表示により、それぞれ動画と静止画に向いたモードに切り替えることはしたが、本実施例においては動画非対応の撮影レンズ400で動画撮影を禁止していない。利用者・利用シーンによっては動画非対応の撮影レンズ400で動画を撮影して撮影結果に多少の不都合があったとしても問題ないケースもあるので、本実施例では禁止していないが、初心者向けの機種など禁止したほうがいい場合は禁止してもよい。
(静止画撮影動作の例)
図3は本実施例における静止画撮影動作の一例を示したフローチャートである。
ステップS116にて静止画撮影処理が開始されると、システムコントローラ230は、測光センサ208によって測光を行うと共に、この時の測光結果から、適正な絞り値とシャッタ速度を求める露出演算を実行する(S301)。
次に、位相差AFセンサ205によって検出した像からデフォーカス量を求め、この値に応じて撮影レンズ100または400を駆動させる(S302)。
次に、システムコントローラ230は、レリーズスイッチSW2(234)がオンされたか否かを判定する(S303)。この判定において、レリーズスイッチSW2がオンされたと判定した場合に、システムコントローラ230は、クイックリターンミラー203をペンタプリズム201側に退避させた後(S305)、絞り機構102を絞る(S306)。その後、ステップS301で求めたシャッタ秒時だけシャッタ210をオープン(S307)した後、クローズ(S309)する。その間カメラDSP227に静止画の取り込みを指示する(S308)。
このときステップS105からのライブビューシーケンス中であればすでにクイックリターンミラー203はアップされ、シャッタ210もオープンされているはずなので、再度行う必要はない。
その後、システムコントローラ230は、カメラDSP227に取り込んだ静止画像の画像処理を行うように指示する(S310)。
画像の取り込み及び画像処理終了後、システムコントローラ230は、絞り機構102を開放し(S311)、クイックリターンミラー203を図1の位置に戻した後(S312)、カメラDSP227へ画象処理した画像を不揮発性メモリ224に記憶させるように指示する(S313)。この後、ステップS314に移行する。
このときステップS105からのライブビューシーケンス中であれば、クイックリターンミラー203はダウンせず、シャッタ210はクローズしない。
また、ステップS303の判定において、レリーズスイッチSW2がONされていないと判定した場合に、システムコントローラ230はレリーズスイッチSW1がON状態であるか否かを判定する(S304)。この判定において、レリーズスイッチSW1がONされていると判定した場合には、ステップS303に戻る。一方、ステップS304の判定において、レリーズスイッチSW1がOFFされたと判定した場合には、このフローチャートを抜ける。
また、画像記録の終了後、システムコントローラ230はレリーズスイッチSW1がオンであるかを判定する(S314)。この判定においてレリーズスイッチSW1がオンならステップS314に戻る。ステップ314の判定においてレリーズスイッチSW1がオフと判断した場合には、このフローチャートを抜ける。
(動画撮影動作の例)
図4は本実施例における動画撮影動作の一例を示したフローチャートである。
S118にて動画撮影処理シーケンスが開始されると、現在がステップS111からの光学ファインダモードであった場合、システムコントローラ230は、クイックリターンミラー203をペンタプリズム201側に退避させる(S410)。その後、シャッタ210をオープン(S411)する。もちろんステップS105からのライブビュー表示中は必要ない。
システムコントローラ230は、カメラDSP227へ撮像素子212からの画像読み出しを指示する。(S401)
続いて、ステップS402に進み、撮像素子212を用いたコントラスト検出による焦点検出が行われる。これは撮像素子212内の位相差センサを用いてもよい。
次に、システムコントローラ230は、撮像素子212によって測光を行うと共に、この時の測光結果から、適正な絞り値とシャッタ速度を求める露出演算を実行する(S403)。
測光終了後、焦点検出結果に基づいてレンズコントローラ108がフォーカスレンズ101を駆動する(S404)。
次にシステムコントローラ230はステップS401で撮像素子212から読み出してカメラDSP227に取り込んだ画像の現像処理を行うよう指示する(S405)。
カメラDSP227へ画象処理した画像を不揮発性メモリ224に記録させるように指示する(S406)。
次にシステムコントローラ230は、モニタ表示部220へのライブビュー表示を行うようカメラDSP227へ指示する(S407)。
次に動画撮影開始スイッチ236を再度押すなどの操作により、動画撮影を終了する操作があった場合にはステップS412に進み、そうでなければステップS401に戻り、動画撮影を続行する(S408)。
動画撮影を終了する操作があった場合、動画撮影前がステップS105からのライブビュー表示中であれば、そのままライブビュー表示を継続してステップS119に進み、動画撮影処理フローを終了する。
動画撮影前がステップS111からの光学ファインダモードであった場合、システムコントローラ230は、シャッタ210をクローズして(S412)、ライブビュー表示を停止する。そして、クイックリターンミラー203を図1の位置に戻したのち(S413)、ステップS119に進み、動画撮影処理シーケンスが終了する。
(初期動作指示の例)
図5は本実施例における初期動作指示ユーザーインターフェースの表示例である。
他のフローチャート同様システムコントローラ230がROM237などに記録されたプログラムによって実行される点は共通である。
まず通常撮影動作中、操作スイッチ232に含まれるメニューキーなどによりデジタルカメラ200の設定モードに入る。表示は図5(a)のような設定操作画面になる。ここでカーソル501は操作スイッチ232に含まれるカーソルキーなどにより上下に項目を選択することが出来、同様に操作スイッチ232に含まれる確定キーによって選択した項目を確定することができる。ここでは「1、ライブビュー動作設定」を選択・確定する。なお、その他カメラに必要な設定項目をこの画面の第2項目以降に持つものとする。
図5(b)は、図5(a)の設定操作画面にて「1、ライブビュー動作設定」を選択・確定された後に表示される画面である。ここでデジタルカメラ200の図2のフローで解説した初期動作を設定できる。項目は「1、起動時ライブビュー動作」(第2の設定状態)、「2、起動時光学ファインダ動作」(第1の設定状態)、「3、レンズの種類により自動判別」(第3の設定状態)の3つがある。この3つはカーソル502によって図5(a)と同様、操作スイッチ232に含まれるキーによって選択・確定が出来る。選択した項目は設定情報として記憶手段であるEEPROM223に保存される。
図2のフローに則して動作を記述すると、「1、起動時ライブビュー動作」が選択された場合、ステップS130では初期動作設定(デフォルト設定)されているものとされ、ステップS131に進む。ステップS131ではライブビュー動作を指定されているとしてステップS105へ進む。
「2、起動時光学ファインダ動作」が選択された場合、ステップS130では初期動作設定されているものとされ、ステップS131に進み、ステップS131では光学ファインダ動作を指定されているとしてステップS111へ進む。
「3、レンズの種類により自動判別」が選択された場合、ステップS130では初期動作設定されていないものとしてステップS102の処理へ進むことになる。