JP5772695B2 - マンドレルおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
(a)マンドレル周囲にホースの内層材料を押出して第1の層を形成する工程、
(b)第1の層の外周に補強繊維を編組する工程、
(c)ホースの外層材料を押出して第2の層を形成する工程、
(d)第1の層および第2の層を加硫する工程、
(e)マンドレルを抜き取る工程、である。
(i)前記樹脂最外層の外径が0.5 mm以上3 mm以下である。
(ii)前記押出被覆工程の前記押出温度が270℃以上300℃未満である。
図1は、本発明に係るマンドレルの1例を示す斜視模式図である。本発明に係るマンドレル1は、金属芯線2と該金属芯線2の外周に被覆された樹脂最外層3とを有する。前述したように、長尺中空体4(例えば、チューブ)は、マンドレル1の周囲に所定の樹脂材料を押出成形した後に、マンドレル1を抜き取ることで製造される。
本発明に係るマンドレル1を製造する方法は、金属芯線2の外周に270℃以上320℃以下の押出温度でポリメチルペンテンを押出被覆して樹脂最外層3を形成する押出被覆工程と、該押出被覆工程の直後に、樹脂最外層3を室温空間で放冷する冷却工程とを含むことを特徴とする。
金属芯線として錫めっき銅線(外径0.48 mm)を用い、単軸押出機(スクリュー径35 mm)を用いてポリメチルペンテン(三井化学株式会社製、TPX DX845、TPXは登録商標)を該錫めっき銅線の外周に押出被覆して、樹脂最外層を形成した(押出被覆工程)。押出温度(押出機のダイス温度)は295℃とした。押出成形したマンドレルを引取速度30 m/minで巻き取りながら、樹脂最外層を空冷した(冷却工程)。実施例1として、外径1.14 mm、長さ2000 mのマンドレルを作製した。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を285℃とし、金属芯線として錫めっき銅線(外径0.78 mm)を用いてマンドレルの外径を1.4 mmとし、チューブの外径を4.6 mm、内径を1.4 mmとした以外は実施例1と同様にして、実施例2のマンドレルおよびチューブを作製した。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を275℃とした以外は実施例1と同様にして、実施例3のマンドレルおよびチューブを作製した。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を320℃とした以外は実施例1と同様にして、実施例4のマンドレルおよびチューブを作製した。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を310℃とした以外は実施例2と同様にして、実施例5のマンドレルおよび中空チューブを作製した。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を320℃とし、冷却工程での冷却方法を水冷とした以外は実施例1と同様にして、比較例1のマンドレルおよびチューブを作製した。なお、水冷は、押出成形したマンドレルを引取速度30 m/minで巻き取りながら、水槽(水温約18℃)に一旦通すことによって行った。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を320℃とし、冷却工程を水冷とした以外は実施例2と同様にして、比較例2のマンドレルおよびチューブを作製した。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を310℃とし、冷却工程を温風冷却(100℃の温風槽内での冷却)とした以外は実施例1と同様にして、比較例3のマンドレルおよびチューブを作製した。なお、比較例3での平均冷却速度は、8℃/sよりも低かった。
マンドレル製造における押出被覆工程の押出温度を265℃とした以外は実施例1と同様にして、比較例4のマンドレルを作製しようとした。しかしながら、ポリメチルペンテンの粘度が十分に低くならず、押出被覆することができなかった。そのため、マンドレルの作製に至らなかった。
上記のようにして用意した実施例1〜5および比較例1〜3のマンドレルおよびチューブに対して、次のような試験・評価を行った。
マンドレルの樹脂最外層に対してDSC測定を行い、融解熱の大小によって結晶化度の高低を評価した。DSC測定は、前述したように次のような手順で行った。作製したマンドレルの樹脂最外層の一部を切り出して測定試料(試料質量10 mg)とした。入力補償型のDSC測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製、DSC Q200)を用い、大気中で昇温速度10℃/minで測定試料を昇温し、測定温度範囲40〜300℃の熱流を測定した。得られた熱流−温度チャートの160℃と250℃とを結ぶ線をベースラインとしてピーク面積を求め、該面積から融解熱(J/g)を算出した。
マンドレルに対して外径寸法の測定を行い、扁平率を算出して形状精度を評価した。具体的には、マンドレルの周方向に沿って外径寸法の測定を4箇所(約45°間隔)で行い、マンドレルの長手方向に沿って同様の外径寸法の測定を3箇所で行った。測定した外径寸法の最大値に対する最小値の割合を扁平率として算出した「扁平率(%)= (マンドレル外径の最小値)/(マンドレル外径の最大値) ×100」。なお、マンドレルに求められる形状精度としては、少なくとも90%以上の扁平率が必要とされている。
マンドレルの引抜試験は次のような手順で行った。図3は、マンドレル引抜試験の断面模式図である。引抜試験装置には、非接触型標線間追尾装置付きのテンシロン万能材料試験機(株式会社オリエンテック製、RTC-1310)を用いた。図3に示したように、作製したマンドレル抜き取り前のチューブ4を所定の長さで切り出し、穴開き治具5にマンドレル1を通してチューブ4を押さえ、マンドレル1のみを引抜速度50 mm/minで引き抜いて、その引抜力(N)を測定した。測定回数を10回とし、平均値を算出した。
走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SPA-300HV)を用いて、作製したマンドレルの樹脂最外層の表面微構造を観察し、マンドレル製造条件と表面微構造との関係を調査した。SPM観察像において、形状像から樹脂最外層(ポリメチルペンテン)の結晶粒の大きさと表面の凹凸を調査し、位相像から当該観察エリアの硬さ分布を調査した。観察条件は、振幅減衰率-0.15、観察エリア2μm×2μm、走査周波数1 Hzとした。
図4は、実施例2の樹脂最外層表面の走査型プローブ顕微鏡(SPM)観察像であり、(a)形状像、(b)位相像である。図5は、比較例2の樹脂最外層表面のSPM観察像であり、(a)形状像(b)位相像である。形状像では、明暗で表面の高低を表す。明るい部分は表面の凸部を示し、暗い部分は表面の凹部を示す。また、位相像では、明暗で表面の硬軟を表す。暗い部分は表面が硬い部分を示し、明るい部分は表面が軟らかい部分を示す。
5…穴開き冶具。
Claims (4)
- 金属芯線と前記金属芯線の外周に被覆された樹脂最外層とを有するマンドレルであって、
前記樹脂最外層は、ポリメチルペンテンからなり、その結晶化度を示差走査熱量測定により評価したときに、融解熱が35 J/g以上38.5 J/g未満であることを特徴とするマンドレル。 - 請求項1に記載のマンドレルにおいて、
前記樹脂最外層の外径が0.5 mm以上3 mm以下であることを特徴とするマンドレル。 - 金属芯線と前記金属芯線の外周に被覆された樹脂最外層とを有するマンドレルであり、前記樹脂最外層が、ポリメチルペンテンからなり、その結晶化度を示差走査熱量測定により評価したときに、融解熱ピークが35 J/g以上38.5 J/g未満であるマンドレルの製造方法であって、
前記金属芯線の外周に270℃以上320℃以下の押出温度でポリメチルペンテンを押出被覆して前記樹脂最外層を形成する押出被覆工程と、
前記押出被覆工程の直後に、前記樹脂最外層を室温空間で放冷する冷却工程とを含むことを特徴とするマンドレルの製造方法。 - 金属芯線と前記金属芯線の外周に被覆された樹脂最外層とを有するマンドレルであり、前記樹脂最外層が、ポリメチルペンテンからなり、その結晶化度を示差走査熱量測定により評価したときに、融解熱ピークが35 J/g以上38.5 J/g未満であるマンドレルの製造方法であって、
前記金属芯線の外周に270℃以上300℃未満の押出温度でポリメチルペンテンを押出被覆して前記樹脂最外層を形成する押出被覆工程と、
前記押出被覆工程の直後に、前記樹脂最外層を室温空間で放冷する冷却工程とを含むことを特徴とするマンドレルの製造方法。
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