JP5772126B2 - 車両用天井材 - Google Patents
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Description
1.基体と、前記基体の表面に設けられるとともに、クリップを保持するためのクリップ保持部と、を備える車両用天井材において、
前記クリップ保持部は、前記基体の前記表面に、樹脂原料を用いて射出成形法により形成されており、
前記樹脂原料には、熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーとが含有され、
前記熱可塑性樹脂と前記熱可塑性エラストマーとの合計を100質量部とした場合に、前記熱可塑性樹脂エラストマーは20〜80質量部であり、
前記基体の前記表面の側は不織布により構成されており、
前記熱可塑性樹脂及び前記熱可塑性エラストマーが、前記不織布内に充填されており、 前記クリップ保持部の、前記基体に接触する面の全面が、前記不織布に接合されていることを特徴とする車両用天井材。
2.前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂であり、前記熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーである前記1.に記載の車両用天井材。
また、熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂であり、熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーである場合は、低温での基体の表面への射出成形が容易であり、クリップ保持部が設けられた面側への反り、及び車室側の意匠面における凹みの発生が十分に抑えられるとともに、基体とクリップ保持部との接着性がより向上し、生産性もより向上する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
前記「クリップ保持部2」は、車両用天井材100の基体1の表面に設けられる(図1参照)。車両用天井材100の基体1は、車両に取り付けられたときに、車両パネル側となる面と、車室側となる面とを有し、クリップ保持部2は、車両パネル側となる面に設けられている(図1参照)。そして、クリップの一端側がクリップ保持部2に保持され、クリップの他端側が車両パネルに設けられた取付孔等に取り付けられ、車両用天井材100が車両パネルに固定される。
前記「基体1」は、車室側となり意匠面を形成する表皮層12、天井材の形状を保持し、強度を付与するための基材層11、表皮層12と基材層11とを接合するとともに、通気性を有し、吸音層として機能する接着性フィルム層13を備える。また、基材層11の表皮層12とは反対側の面に積層され、通気止めをし、意匠面である表皮層12の表面に埃等が付着するのを抑えるための通気止めフィルム層14、通気止めフィルム層14の基材層11とは反対側の面に積層され、基体1の加熱、加圧成形時等に取り扱い易くするための不織布層15を併せて備える(図1参照)。
無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等が挙げられる。これらのうちガラス繊維及び/又は炭素繊維が好ましい。無機繊維は1種のみでもよいし、2種以上でもよい。また、天然繊維としては、ケナフ、麻、綿、しゅろ繊維、ここやし繊維等の植物繊維、及び絹、羊毛等の動物繊維が挙げられる。これらのうち麻が好ましい。天然繊維は1種のみでもよいし、2種以上でもよい。更に、無機繊維と天然繊維とを併用することもできる。この無機繊維及び天然繊維は、通常、解繊された長繊維である。
尚、基材層11に用いられるポリウレタンフォームは熱硬化性であり、通常、クリップ保持部2形成時の熱により基体1の表面に凹みが生じることはない。
実施例1〜3
ポリプロピレン(プライムポリマー社製、商品名「LA880」)と、70質量部(実施例1)、50質量部(実施例2)、30質量部(実施例3)のオレフィン系熱可塑性エラストマー(三井化学社製、商品名「タフマー BL248」)とをドライブレンドした。その後、樹脂混合物を、三次元方向への移動が制御された射出成形機を用いて、常法により作製した厚さ5.0mmの基体1の不織布層15の面の所定箇所に所要温度で順次射出した。次いで、自然冷却させて室温(25〜30℃)にまで降温させ、基体1の表面にクリップ保持部2を形成し、車両用天井材100を製造した。
クリップ保持部2を形成するための樹脂原料としてオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いなかった他は、実施例と同様にして車両用天井材101を製造し、同様にして評価した。
射出成形時の成形温度、冷却後の反り、凹みの程度、及び基体とクリップ保持部との間の接着強度を評価した。
(1)成形温度
成形温度は、比較例1(エラストマーを含有せず、ポリプロピレンのみを用いてクリップ保持部を成形した。)と同じ操作及び成形サイクルタイムで、正常な外観を有するクリップ保持部を成形することができる成形温度の下限値を射出成形機のシリンダーの設定温度により評価した。
(2)反り
反りは、基体1から剥離させた平面形状が長方形のクリップ保持部2の基体との接合面であった側を、平面上に、長辺方向の中央部が接するように、且つ長辺方向の両端部の下面と平面との間が等距離となるように置いたときの、長辺方向の両端部の下面と平面との距離により評価した。
(3)凹み
凹みは、車両用天井材100をクリップ保持部2が設けられた位置で横断面方向に切断し、切断面を光学顕微鏡によって観察したときの、車室側の意匠面となる表皮層12の側において生じた凹みの深さの、最大深さで評価した。
(4)接着強度
接着強度は、成形されたクリップ保持部2を中心として縦横66mmの寸法の試片を切り出し、引張試験機の下部プレートに試片の基体部分を固定し、クリップ保持部2を掴み具により把持して、22mm/分の引張速度で上方へ引っ張ったときの引張強度により評価した。
これらの評価結果を表1に記載する。
表1によれば、成形温度は、比較例1が200℃であるのに対して、実施例1が185℃、実施例2が180℃、実施例3が175℃であった。このように、エラストマーを30質量%含有させれば、成形温度を15℃低下させることができ、エラストマーの増加とともに成形温度をより低下させ得ることが分かる。
Claims (2)
- 基体と、
前記基体の表面に設けられるとともに、クリップを保持するためのクリップ保持部と、を備える車両用天井材において、
前記クリップ保持部は、前記基体の前記表面に、樹脂原料を用いて射出成形法により形成されており、
前記樹脂原料には、熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーとが含有され、
前記熱可塑性樹脂と前記熱可塑性エラストマーとの合計を100質量部とした場合に、前記熱可塑性エラストマーは20〜80質量部であり、
前記基体の前記表面の側は不織布により構成されており、
前記熱可塑性樹脂及び前記熱可塑性エラストマーが、前記不織布内に充填されており、 前記クリップ保持部の、前記基体に接触する面の全面が、前記不織布に接合されていることを特徴とする車両用天井材。 - 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂であり、前記熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項1に記載の車両用天井材。
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