以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の一例である複合機の概略構造図である。
図1に示すように、複合機1は、原稿読取部5と、原稿給送部6と、本体部8と、操作部7と、を備えている。
原稿読取部5は、本体部8の上部に配設されている。原稿読取部5は、露光ランプ及びCCD(Charge Coupled Device)等からなるスキャナー部51と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台52及び原稿読取スリット53と、を備えている。
スキャナー部51は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台52に載置された原稿を読み取るときは、原稿台52に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを後述の制御部10へ出力する。また、原稿給送部6により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット53と対向する位置に移動され、原稿読取スリット53を介して原稿給送部6による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを後述の制御部10へ出力する。
原稿給送部6は、原稿読取部5の上方に配設されている。原稿給送部6は、原稿を載置するための原稿載置部61と、画像読み取り済みの原稿を排出するための原稿排出部62と、原稿載置部61に載置された原稿を1枚ずつ繰り出して原稿読取スリット53に対向する位置へ搬送し、原稿排出部62へ排出する原稿搬送機構63と、を備えている。
本体部8は、複数の給紙カセット461と、給紙カセット461又は手差しトレイ462から用紙を1枚ずつ繰り出して画像形成部4へ搬送する給紙ローラー412と、搬出されてきた用紙に画像を形成する画像形成部4と、画像が形成された用紙が排出されるスタックトレイ47及び排出トレイ48と、を備えている。
画像形成部4は、用紙搬送部41と、光走査装置42と、感光体ドラム43と、現像部44と、転写部45と、定着部46と、を備えている。
用紙搬送部41は、画像形成部4内の用紙搬送路中に設けられ、給紙ローラー412によって搬送されてきた用紙を感光体ドラム43に供給する搬送ローラー413や、用紙をスタックトレイ47まで搬送する搬送ローラー414や、用紙を排出トレイ48まで搬送する搬送ローラー415等を備えている。
光走査装置42は、制御部10に入力された画像データに基づいてレーザー光を出力する。光走査装置42は、このレーザー光によって感光体ドラム43を走査することで、感光体ドラム43上に静電潜像を形成する。
現像部44は、感光体ドラム43上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。転写部45は、感光体ドラム43上のトナー像を用紙に転写する。定着部46は、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる。
操作部7は、複合機1の正面部に設けられ、ユーザーによる種々の操作指示を入力可能に構成されている。図2は、操作部7の一例を示す説明図である。図2に示すように、操作部7には、タッチパネル装置71、インジケーター72a〜72f、入力キー73a〜73d、スイッチ74a〜74m、スタートキー75、ストップキー76、及びリセットキー77が設けられている。
タッチパネル装置(表示部)71は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイPを備えている。タッチパネル装置71は、このタッチパネル機能によって、液晶ディスプレイPに表示されたソフトキーがユーザーによって触れられたときには、そのソフトキーの押下操作の指示を受け付ける。また、タッチパネル装置71は、このタッチパネル機能によって、ジェスチャー操作の指示として、液晶ディスプレイP上でユーザーによって触れられている位置の軌跡を受け付ける。タッチパネル装置71によって受け付けられた軌跡情報に基づいて、後述する制御部10によって、ジェスチャー操作の指示が受け付けられる。
例えば、タッチパネル装置71には、液晶ディスプレイPを軽く叩くタップ操作、液晶ディスプレイPを2本の指で摘むように操作し、又は、摘んだ状態から2本の指を広げるように操作するピンチ操作、液晶ディスプレイPに指を触れた状態でそのまま指を滑らせるスワイプ操作、液晶ディスプレイPを軽く払うように指を動かすフリック操作、等のジェスチャー操作の指示が入力される。
インジケーター72a〜72fは、発光ダイオードなどからなり、点滅或いは点灯/消灯することによって、複合機1の状態を示す。例えば、インジケーター72aは印刷中に点滅し、インジケーター72bは外部にデータを送信中に点滅し、インジケーター72cは外部からデータを受信中に点滅する。インジケーター72dは複合機1内に備えられたハードディスクやメモリー等に記憶されているデータにアクセス中に点滅する。インジケーター72eは異常が発生した場合に点灯又は点滅する。インジケーター72fは複合機1に電源が投入されているときに点灯する。
入力キー73a〜73dは、数字や記号を入力したり、入力済みの文字列を消去又は確定するために設けられている。例えば、入力キー73aは、所謂置数キー群であり、数字や記号を入力するために設けられている。入力キー73bは、所謂クリアキーであり、入力済みの文字列を消去するために設けられている。入力キー73cは、所謂短縮キーであり、予めメモリー等に記憶済みの文字列を読み出して入力するために設けられている。入力キー73dは、所謂エンターキー(リターンキー)であり、文字列の入力指示やソフトキーの選択指示等を確定するために設けられている。
スイッチ74a〜74mは、複合機1に備えられた各機能を切り替えるスイッチである。例えば、代表的なものとして、スイッチ74aは、複合機1の動作全般に関わる初期設定を行うためのシステムメニュー機能に切り替えて、各機能の初期設定値の設定操作を行わせるための操作画面を、液晶ディスプレイPに表示するスイッチである。以下、スイッチ74aをシステムメニューボタン74aと称す。
スイッチ74jは、スキャナー部51で読み取られた画像データを用いて印刷するコピー機能に切り替えて、コピー機能に関わる設定操作を行わせるための操作画面を、液晶ディスプレイPに表示するスイッチである。
スイッチ74eは、後述するように、ログイン状態になっている認証ユーザーのログイン状態を解除し、複合機1を、ログイン状態になっている認証ユーザーが存在しない状態である初期状態に変更するログアウト機能に切り替えるためのスイッチである。以下、スイッチ74eをログアウト指示ボタン74eと称す。
スタートキー75は、各機能の動作を開始するために設けられている。ストップキー76は、各機能の動作を停止するために設けられている。リセットキー77は、実行対象の機能としてユーザーによって設定された機能である対象機能を、後述の予め定められた初期設定機能に戻すために設けられている。
図3は、複合機1の電気的構成の一例を示すブロック図である。複合機1は、原稿読取部5、原稿給送部6、画像形成部4、操作部7、通信部9、及び制御部10等の各部が相互に通信可能なように接続されている。操作部7は、上記図2に示した構成に加えて、スピーカー78を備えている。以下、図1及び図2と同じ符号を付した部分については、特筆しない限り、説明を省略する。
スピーカー78は、後述の警告報知部16から入力された指示に従って所定の音声信号を出力する装置である。
通信部9は、ファクシミリ通信部91及びネットワークI/F部93を備えている。ファクシミリ通信部91は、電話回線95に接続されている。ファクシミリ通信部91は、相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備えている。ファクシミリ通信部91は、原稿読取部5によって読み取られた画像データを電話回線95を介して他のファクシミリ装置へ送信したり、他のファクシミリ装置から送信されてきた画像データを受信する。
ネットワークI/F部93は、LAN(Local Area Network)97に接続されている。ネットワークI/F部93はLAN97に接続されたパソコン等の端末装置との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。ネットワークI/F部93は、原稿読取部5によって読み取られた画像データを、LAN97を介してパーソナルコンピュータ等の外部のコンピューターへ送信したり、外部のコンピューターから送信されてきた画像データを受信する。
4つの記憶部81〜84は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体で構成されており、記憶する情報の種類に応じてそれぞれ分類されている。
図4は、ユーザー情報記憶部81に記憶されている情報の一例を示す説明図である。例えば、図4に示すように、ユーザー情報記憶部81には、予め複合機1の使用が許可されたユーザーである認証ユーザーを認証するためのログイン情報ULが、複数の認証ユーザーと対応付けてそれぞれ記憶されている。ログイン情報ULは、例えば、認証ユーザーをそれぞれ識別するためのユーザー名と、当該認証ユーザーを認証するときに入力させるパスワードによって構成されている。
また、ユーザー情報記憶部81には、例えば、認証ユーザーが所属する事業部門や学級等の予め定められた複数のグループのうち、各認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ情報UGが、複数の認証ユーザーと対応付けてそれぞれ記憶されている。
例えば図4においては、ユーザー名「user01」の認証ユーザーに対応付けてログイン情報UL1が記憶されている。また、図4においては、グループ情報UGは、グループを識別するためのグループ名によって構成されている。具体的には、ユーザー名「user01」の認証ユーザーに対応付けて、当該認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ名「group01」がグループ情報UG1として記憶されている。
同様に、ユーザー名「user02」の認証ユーザーに対応付けてログイン情報UL2が記憶されている。また、ユーザー名「user02」の認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ名「group01」がグループ情報UG1として、ユーザー名「user02」の認証ユーザーに対応付けて記憶されている。更に、ユーザー名「usersys」の認証ユーザーに対応付けてログイン情報UL3が記憶されている。また、ユーザー名「usersys」の認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ名「groupsys」がグループ情報UG0として、ユーザー名「usersys」の認証ユーザーに対応付けて記憶されている。
図5は、代替機能情報記憶部82及び認可情報記憶部83に記憶されている情報の一例を示す説明図である。図5に示すように、代替機能情報記憶部82には、制御部10によって実行可能な複数の機能のうち、互いに代替可能な機能の組み合わせを定めた代替機能情報EFが予め記憶されている。
具体的には、両面/片面、小冊子、カラー、集約、及び倍率が、機能分類として定められている。そして、各機能分類に属する(対応付けられた)機能が、代替可能な機能の組み合わせとして定められている。
例えば、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「両面/片面」に、片面印刷機能と両面印刷機能が含まれ、共に実行させることができない代替可能な機能の組み合わせとされている。同様にして、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「小冊子」に、例えば、複数枚分の原稿の画像の順番を自動的に入れ換えて2枚分の原稿の画像を1枚に集約して両面印刷する等して、雑誌等のように中とじのレイアウトになるように画像を配置して印刷する小冊子印刷機能と、小冊子印刷機能を行なわない小冊子印刷オフ機能が含まれている。
また、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「カラー」に、カラー機能とモノクロ機能が含まれ、機能分類「集約」に、2枚の画像を1枚の画像に集約する2in1集約機能と2in1集約機能を行わない集約オフ機能が含まれ、機能分類「倍率」に、自動倍率機能と固定倍率機能が含まれている。
認可情報記憶部83には、ログイン状態にある認証ユーザーが、制御部10によって実行させる対象の機能である対象機能として設定可能な機能であるユーザー認可機能を、各認証ユーザーと対応付けるユーザー認可情報UFが予め記憶されている。図5に示すユーザー認可情報UFでは、ユーザー名欄において「許可」とされている機能を、その認証ユーザーによる実行が許可された、対象機能として設定可能なユーザー認可機能としている。
例えば、図5に示すユーザー認可情報UFでは、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーと対応付けるユーザー認可機能として、片面印刷機能、小冊子印刷機能、小冊子印刷オフ機能、モノクロ機能、2in1集約機能、集約オフ機能、自動倍率機能、及び固定倍率機能の8個の機能が定められている。つまり、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーは、ログイン状態にある場合に、当該8個のユーザー認可機能のうちの1又は複数を対象機能として設定することができる。
同様に、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーと対応付けるユーザー認可機能として、片面印刷機能、両面印刷機能、小冊子印刷機能、小冊子印刷オフ機能、カラー機能、モノクロ機能、2in1集約機能、集約オフ機能、自動倍率機能、及び固定倍率機能の10個の機能が定められている。つまり、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーは、ログイン状態にある場合に、当該10個のユーザー認可機能のうちの1又は複数を対象機能として設定することができる。
尚、一つの機能分類に対して、複数のユーザー認可機能が属する場合には、それらのユーザー認可機能は、認証ユーザーが共に実行させることができない代替可能な機能の組み合わせとなる。
例えば、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応する8個のユーザー認可機能のうち、小冊子印刷機能と小冊子印刷オフ機能は、代替機能情報EFにおいて同じ機能分類「小冊子」に属している。このため、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーがログイン状態である場合において、当該認証ユーザーは、小冊子印刷機能及び小冊子印刷オフ機能のうちの何れか一方だけを対象機能として設定することができる。
同様に、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーがログイン状態にある場合において、当該認証ユーザーは、代替機能情報EFにおいて機能分類「集約」に属している2in1集約機能及び集約オフ機能のうちの何れか一方だけを対象機能として設定することができ、機能分類「倍率」に属している自動倍率機能及び固定倍率機能のうちの何れか一方だけを対象機能として設定することができる。
また、認可情報記憶部83には、各グループに所属する認証ユーザーが対象機能として設定可能な機能であるグループ認可機能を、各グループと対応付けるグループ認可情報GFが記憶されている。図5に示すグループ認可情報GFでは、グループ名欄において「許可」とされている機能を、そのグループに所属する認証ユーザーによる実行が許可された、対象機能として設定可能なグループ認可機能としている。
例えば、図5に示すグループ認可機能では、グループ名「group01」で識別されるグループに対応付けるグループ認可機能として、片面印刷機能、小冊子印刷機能、小冊子印刷オフ機能、カラー機能、モノクロ機能、2in1集約機能、自動倍率機能、及び固定倍率機能の8個の機能が定められている。つまり、グループ名「group01」で識別されるグループに所属する認証ユーザーは、ログイン状態にある場合に、当該8個のグループ認可機能のうちの1又は複数を対象機能として設定することができる。
グループ名「group01」で識別されるグループに所属する認証ユーザーは、例えば図4に示すように、グループ名「group01」で識別されるグループに対応するグループ情報UG1が対応付けられた、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーと、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーである。したがって、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザー及びユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーは、グループ名「group01」で識別されるグループに対応付けられた8個のグループ認可機能を対象機能として設定することができる。
尚、図5に示すように、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーは、ユーザー認可情報UFによって、カラー機能を対象機能として設定することは許可されていないが、所属するグループ名「group01」で識別されるグループに対応するグループ認可情報GFによって、カラー機能を対象機能として設定することは許可されている。また、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーは、ユーザー認可情報UFによって、集約オフ機能を対象機能として設定することは許可されているが、所属するグループ名「group01」で識別されるグループに対応するグループ認可情報GFによって、集約オフ機能を対象機能として設定することは許可されていない。
このように、例えば、ユーザー認可情報UFとグループ認可情報GFを定める時期が異なること等によって、ある認証ユーザーに対応するユーザー認可情報UFによって対象機能として設定することが許可された機能と、同じ認証ユーザーに対応するグループ認可情報GFによって対象機能として設定することが許可された機能とが異なる場合がある。
しかし、このような場合があっても、後述するように(図8のステップS23の説明で詳述する)、ユーザー認可情報UF及びグループ認可情報GFの少なくとも一方によって、対象機能として設定することが許可されていない機能(上記例では、カラー機能及び集約オフ機能)については、対象機能として設定することは許可されないように構成されている。
設定パターン情報記憶部84には、後述する設定パターン情報が予め記憶されている。
図3に戻り、制御部10は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)やデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等のメモリー、画像処理等の所定の処理を高速処理可能に構成された専用ハードウェアであるASIC(Application Specific Integrated Circuits)、及び、これらの周辺回路等を備えている。制御部10は、ROM等に記憶された制御プログラムをCPUによって実行することによって各種処理を実行し、複合機1内の各部の動作を制御する。
制御部10は、複数の機能を実行する処理部として、本実施形態では、特に、ログイン情報受付部11、ログイン認証部12、対象機能設定部13、第1対象機能変更部14、第2対象機能変更部15、及び警告報知部16を構成する。
図6は、認証ユーザーをログイン状態にする動作の一例を示すフローチャートである。図7は、第1対象機能変更処理及び第2対象機能変更処理の動作の一例を示すフローチャートである。図8は、対象機能として設定された機能を実行する処理の動作の一例を示すフローチャートである。以下では、図6乃至図8を用いて、複合機1が初期状態にある状態から、対象機能として設定された機能が実行されるまでの動作について説明する。そして、当該説明の中で各処理部11〜16について詳述する。
例えば、図6に示すように、複合機1の電源が投入され、複合機1が初期状態になると、制御部10は、予め定められた1又は複数の機能である初期設定機能を対象機能として設定する(S1)。ここで対象機能として設定するとは、例えば、当該対象機能を識別するための機能名等の情報をRAMに記憶することを示す。
尚、初期設定機能は、例えば、システムメニューボタン74aが押下されることによって切り替えられたシステムメニュー機能において、液晶ディスプレイPに表示された操作画面のユーザーによる設定操作によって設定される。例えば、図5において、初期設定機能は、初期設定機能欄において丸印が付されている機能に相当している。具体的には、図5においては、両面印刷機能、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能が初期設定機能として設定されている。
次に、制御部10は、ユーザーによってログイン情報の入力操作を行わせるためのログイン画面を液晶ディスプレイPに表示させる(S2)。
図9は、ログイン画面の一例を示す説明図である。例えば、図9に示すログイン画面において、符号IN1は、ユーザー名の入力欄を示し、符号IN2は、パスワードの入力欄を示している。ここで、入力欄IN1にユーザー名(例えば、図9において「user01」)が入力され、入力欄IN2にパスワードが入力された後、ログインボタンB1が押下されると、ログイン情報受付部11は、当該入力欄IN1,IN2に入力されたユーザー名及びパスワードをログイン情報として受け付ける(S3;YES)。
尚、制御部10は、入力欄IN2に入力されたパスワードが視認されないように、入力欄IN2に文字が入力される度に、当該入力された文字をRAM等に記憶するとともに「*」に変換して表示させる。これに合わせて、ログイン情報受付部11は、制御部10によってRAM等に記憶された文字列を、入力されたパスワードとして受け付ける。
ログイン情報受付部11によってログイン情報が受け付けられると(S3;YES)、ログイン認証部12は、受け付けられたログイン情報が、ユーザー情報記憶部81に記憶されているログイン情報UL(図4)と一致するか否かを判定する(S4)。
ステップS4において、ログイン認証部12は、ステップS3で受け付けられたログイン情報がユーザー情報記憶部81に記憶されているログイン情報UL(図4)と一致すると判定した場合には(S4;YES)、当該ログイン情報に対応する認証ユーザーをログイン状態にする。ここでログイン状態にするとは、例えば、ログイン状態になった認証ユーザーのログイン情報ULに含まれるユーザー名をRAMに記憶することを示す。
一方、ステップS4において、ログイン認証部12は、ステップS3で受け付けられたログイン情報が、ユーザー情報記憶部81に記憶されているログイン情報ULと一致しないと判定した場合には(S4;NO)、例えば、入力されたログイン情報が不正であったため、ログイン情報を再入力することをユーザーに促すメッセージを液晶ディスプレイPに表示させる等して、ユーザーにログイン情報の再入力を案内し、ステップS2に戻る。
ログイン認証部12によって認証ユーザーがログイン状態にされると(S4;YES)、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理を実行する。
ここで、第1対象機能変更処理に関連する対象機能の設定画面について説明する。図10は、対象機能の設定を行うための操作画面の一例を示す説明図である。対象機能設定部13は、例えば図10に示すように、液晶ディスプレイPに表示された操作画面の操作によって、制御部10によって実行させる対象の機能のユーザーによる指定を受け付ける。対象機能設定部13は、当該受け付けた機能を対象機能として設定する。
例えば、図10は、コピー機能に関する詳細機能を対象機能として設定するための操作画面である。図10に示す操作画面において、符号K1〜K5は、機能分類に属する複数の代替可能な機能の中から、対象機能としての何れかの機能をユーザーに指定させるためのソフトキーを示している。符号F1〜F5は、ソフトキーK1〜K5に対応する各機能分類に属する機能の中の、対象機能として設定された機能を示す文字列情報の表示欄になっている。
例えば図10に示す操作画面は、ユーザーの操作によって、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能(図5)と同じ、両面印刷機能、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能が、対象機能として設定された状態を示している。機能分類「両面/片面」に対応する「両面/片面」と表示されたソフトキーK1の操作によって、両面印刷機能がユーザーによって指定されると、対象機能設定部13によって両面印刷機能が対象機能として設定され、制御部10によって、表示欄F1に両面印刷機能を示す情報「両面」が表示される。
同様に、機能分類「小冊子」、「カラー」、「集約」、「倍率」にそれぞれ対応するソフトキーK2〜K5の操作によって、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能がユーザーによって指定されると、対象機能設定部13によって当該指定された機能がそれぞれ対象機能として設定され、制御部10によって、それぞれ表示欄F2〜F5に対象機能を示す情報が表示される。
例えば図7に示すように、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理の実行を開始すると、先ず、認可情報記憶部83に記憶されているユーザー認可情報UF(図5)を用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能の中に、ログイン状態にされた認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる機能であるユーザー禁止機能が、含まれているか否かを判定する(S5)。
ステップS5において、第1対象機能変更部14は、初期設定機能の中にユーザー禁止機能が含まれていると判定した場合(S5;YES)、代替機能情報記憶部82に記憶されている代替機能情報EF(図5)を用いて、ステップS5において初期設定機能の中に含まれていると判定したユーザー禁止機能に代替可能な機能のうち、ログイン状態にされた認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能と一致する機能であるユーザー代替機能を特定し、特定したユーザー代替機能が排他機能であるか否かを判断する(S6)。ここで排他機能とは、既に対象機能として設定済みの機能である設定済機能と組み合わせて対象機能として設定することが予め禁止されている機能を示す。
具体的には、第1対象機能変更部14は、ステップS5において、例えば図5に示すユーザー認可情報UFを用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能である、両面印刷機能、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能の中に、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる両面印刷機能が含まれていると判定する。このとき、第1対象機能変更部14は、両面印刷機能をユーザー禁止機能としてRAMに記憶する。
次に、第1対象機能変更部14は、ステップS6において、例えば図5に示す代替機能情報EFを用いて、ユーザー禁止機能である両面印刷機能に代替可能な機能のうち、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能である片面印刷機能をユーザー代替機能とする。そして、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能である片面印刷機能が排他機能であるか否かを判断する。
具体的には、第1対象機能変更部14は、設定パターン情報記憶部84(図3)に記憶されている設定パターン情報を用いて、ユーザー代替機能が排他機能であるか否かを判断する。図11は、設定パターン情報記憶部84に記憶されている設定パターン情報SPの一例を示す説明図である。
例えば、図11に示すように、設定パターン情報SPは、先に対象機能として設定される機能の一覧を縦軸に並べ、後に対象機能として設定される機能を横軸に並べて、互いに異なる2つの機能の組み合わせを表形式で表したものになっている。そして、表の各マスには、各マスに対応する互いに異なる2つの機能の組み合わせが、以下に示す第1パターンP1、第2パターンP2、及び第3パターンP3の何れのパターンであるかを示す文字列が付されている。
第1パターンP1の組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能を対象機能として順次設定する場合に、先に設定される機能だけを対象機能として設定して後に設定される機能を対象機能として設定することを禁止すべき組み合わせである。図11においては、第1パターンP1の組み合わせに対応する各マスは、「P1」の下線付きの文字列が付された背景が斜線のマスとして表されている。
例えば、図11に示す設定パターン情報SPでは、小冊子印刷機能を先に設定される機能とし、集約オフ機能を後に設定される機能とする組み合わせC1は、小冊子印刷機能が先に対象機能として設定された場合に、集約オフ機能を対象機能として設定することはできず、先に設定された小冊子印刷機能だけを対象機能として設定すべきであるとして、第1パターンP1の組み合わせとして定められている。
第2パターンP2の組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能を共に対象機能として設定すべき組み合わせである。言い換えれば、第2パターンP2の組み合わせに含まれる2つの機能は、互いに独立して共に動作可能である。図11においては、第2パターンP2の組み合わせに対応する各マスは、「P2」の文字列が付されたマスとして表されている。
例えば、図11に示す設定パターン情報SPでは、カラー機能を先に設定される機能とし、両面印刷機能を後に設定される機能とする組み合わせC2は、カラー機能が先に対象機能として設定された場合に、両面印刷機能を対象機能として設定することができ、カラー機能と両面印刷機能とをともに対象機能として設定すべきであるとして、第2パターンP2の組み合わせとして定められている。
第3パターンP3の組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能のうち、先に設定される機能の対象機能としての設定を解除して、後に設定される機能だけを対象機能として設定すべき組み合わせである。図11においては、第3パターンP3の組み合わせに対応する各マスは、「P3」の白抜きの文字列が付された背景が黒のマスとして表されている。
例えば、図11に示す設定パターン情報SPでは、モノクロ機能を先に設定される機能とし、カラー機能を後に設定される機能とする組み合わせC3、つまり、代替機能情報EF(図5)で定められているともに対象機能として設定できない代替可能な機能の組み合わせは、モノクロ機能が先に対象機能として設定された場合に、カラー機能を対象機能として設定しようとしたときには、先に対象機能として設定されたモノクロ機能の設定を解除すべきであるとして、第3パターンP3の組み合わせとして定められている。
ただし、第3パターンP3の組み合わせは、代替機能情報EF(図5)で定められている代替可能な機能の組み合わせに限定されるものではない。例えば、図11に示す設定パターン情報SPでは、片面印刷機能を先に設定される機能とし、小冊子機能を後に設定される機能とする組み合わせC4は、片面印刷機能が先に対象機能として設定された場合に、小冊子機能を対象機能として設定しようとしたときは、先に対象機能として設定された片面印刷機能の設定を解除すべきであるとして、第3パターンP3の組み合わせとして定められている。
そこで、第1対象機能変更部14は、ステップS6において、ステップS1で対象機能として設定された初期設定機能を、既に対象機能として設定されている機能である設定済機能として、それぞれ、設定パターン情報SPにおいて先に設定される機能である、図11における縦軸の両面印刷機能BF1、小冊子印刷機能BF2、カラー機能BF3、集約オフ機能BF4、及び自動倍率機能BF5に対応させる。また、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能である片面印刷機能を、設定パターン情報SPにおいて後に設定される機能である、図11における横軸の片面印刷機能AF1に対応させる。
そして、第1対象機能変更部14は、設定パターン情報SPにおいて、先に設定される機能に対応させた設定済機能BF1〜BF5のそれぞれと、後に設定される機能として対応させた片面印刷機能AF1との5つの組み合わせC11〜C15の中に、第1パターンP1に対応する組み合わせが存在するか否かを判断する。
ここで、図11における設定パターン情報SPにおいては、設定済機能としての小冊子印刷機能BF2を先に設定される機能とし、ユーザー代替機能としての片面印刷機能AF1を後に設定される機能とする組み合わせC12は、第1パターンP1に対応する組み合わせとして定められている。したがって、第1対象機能変更部14は、5つの組み合わせC11〜C15の中に、第1パターンP1に対応する組み合わせである組み合わせC12が存在すると判断する。
上記のように、設定パターン情報SPにおいて、第1パターンP1に対応する組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能を対象機能として順次設定する場合に、先に設定される機能だけを対象機能として設定して後に設定される機能を対象機能として設定することを禁止すべき組み合わせとして定められている。また、排他機能とは、既に対象機能として設定済みの機能である設定済機能と組み合わせて対象機能として設定することが予め禁止されている機能である。
そこで、第1対象機能変更部14は、第1パターンP1に対応する組み合わせである組み合わせC12によって、先に対象機能として設定済みの機能である、設定済機能としての小冊子機能BF2と組み合わせて、ユーザー代替機能としての片面印刷機能AF1を対象機能として設定することが禁止されていると判断し、つまり、ユーザー代替機能としての片面印刷機能AF1が排他機能であると判断する(S6;YES)。
図7に戻り、ステップS6において、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能が排他機能であると判断した場合には(S6;YES)、制御部10によって、対象機能の設定操作をユーザーに行わせるための操作画面を表示させ、対象機能として設定されている機能に対応する文字列情報を当該操作画面に表示させる。これとともに、第1対象機能変更部14は、警告報知部16によって、ステップS5においてユーザー禁止機能であるとした機能を、対象機能として設定できないことを示す警告を報知させる(S7)。これによって、第1対象機能変更部14は、ユーザー禁止機能に代えてユーザー代替機能を対象機能として設定することを禁止し、第1対象機能変更処理(S5,S6,S7)を終了する。
図12は、ユーザー禁止機能を対象機能として設定できないことを示す警告が警告報知部16によって報知された画面の一例を示す説明図である。図12は、図10と同様に、コピー機能に関する詳細機能を対象機能として設定するための操作画面を示している。ステップS6において、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能が排他機能であると判断した場合には(S6;YES)、制御部10によって、例えば図12に示すように、コピー機能に関する詳細機能を対象機能として設定するための操作画面を表示させ、対象機能として設定されている機能である、両面印刷機能、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能に対応する文字列情報を、それぞれ表示欄F1〜F5に表示させる。
これとともに、第1対象機能変更部14は、警告報知部16によってステップS5においてユーザー禁止機能であるとした機能を対象機能として設定できないことを示す警告を報知させる。具体的には、警告報知部16は、例えば、ログイン状態にある認証ユーザーに対して、ステップS5でRAMに記憶したユーザー禁止機能である両面印刷機能を実行することが許可されていないことを示すメッセージを、メッセージ表示欄M1に表示することによって、ユーザーに対して警告を報知する。
ただし、警告報知部16による警告の報知の方法は、これに限らない。例えば、スピーカー78(図3)を用いて、警告の内容に応じて予め定められた音声信号(例えば、警告の内容に応じて音色が異なるビープ音の音声信号等)を出力するように構成してもよい。
一方、第1対象機能変更部14は、ステップS6において、ユーザー代替機能が排他機能ではないと判断した場合には(S6;NO)、ユーザー禁止機能に代えてユーザー代替機能を対象機能として設定し、制御部10によって、対象機能の設定操作をユーザーに行わせるための操作画面を表示させ、対象機能として設定されている機能に対応する文字列情報を当該操作画面に表示させる(S8)。これによって、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理(S5,S6,S8)を終了する。
尚、ステップS5において、第1対象機能変更部14は、ユーザー禁止機能が複数存在することを判断した場合には、ユーザー禁止機能毎に、それぞれ、ステップS6を実行した後、ステップS7又はステップS8を実行する。
具体的には、ステップS5において、第1対象機能変更部14は、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可情報UF(図5)を用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能の中に、両面印刷機能とカラー機能の2つのユーザー禁止機能が存在すると判断すると(S5;YES)、上記のように、両面印刷機能をユーザー禁止機能として、ステップS6及びステップS7を実行した後、次に、カラー機能をユーザー禁止機能として、ステップS6を実行する。
この場合、第1対象機能変更部14は、例えば図5に示す代替機能情報EFを用いて、ユーザー禁止機能であるカラー機能に代替可能な機能のうち、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能であるモノクロ機能をユーザー代替機能とする。そして、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能であるモノクロ機能が排他機能であるか否かを判断する(S6)。
第1対象機能変更部14は、現在、対象機能として設定されている機能である設定済機能を、それぞれ、設定パターン情報SPにおいて先に設定される機能である、図11における縦軸の両面印刷機能BF1、小冊子印刷機能BF2、カラー機能BF3、集約オフ機能BF4、及び自動倍率機能BF5に対応させる。また、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能を、設定パターン情報SPにおいて後に設定される機能である、図11における横軸のモノクロ機能AF2に対応させる。
そして、第1対象機能変更部14は、設定パターン情報SPにおいて、先に設定される機能に対応させた設定済機能BF1〜BF5のそれぞれと、後に設定される機能として対応させたモノクロ機能AF2との5つの組み合わせC21〜C25の中に、第1パターンP1に対応する組み合わせが存在しないと判断する。
したがって、第1対象機能変更部14は、ユーザー代替機能としてのモノクロ機能AF2が排他機能ではないと判断し(S6;NO)、ユーザー禁止機能であるカラー機能に代えて、ユーザー代替機能としてのモノクロ機能を対象機能として設定する。そして、制御部10によって、対象機能の設定操作を行わせるための操作画面に、対象機能として設定されている機能に対応する文字列情報を当該操作画面に表示させる(S8)。
図13は、第1対象機能変更処理後における対象機能の設定を行うための操作画面の一例を示す説明図である。ステップS8において、第1対象機能変更部14は、例えば図13に示すように、制御部10によって、先に実行したステップS7により表示された対象機能の設定操作を行わせるための操作画面(図12)に、ユーザー禁止機能であるカラー機能に代えて、対象機能として設定したモノクロ機能に対応する文字列情報を当該操作画面の表示欄F3に表示させる。
図7に戻り、ステップS4において、例えば図4に示すユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーがログイン状態になった場合、第1対象機能変更部14は、ステップS5において、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可情報UF(図5)を用い、当該認証ユーザーに対応する10個のユーザー認可機能の中に全ての初期設定機能が含まれているので、初期設定機能の中にユーザー禁止機能が含まれていないと判断する(S5;NO)。この場合、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理を実行する。
第2対象機能変更処理では、先ず、第2対象機能変更部15は、認可情報記憶部83に記憶されているグループ認可情報GF(図5)を用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能の中に、ログイン状態にされた認証ユーザーが所属するグループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる機能であるグループ禁止機能が含まれているか否かを判定する(S9)。以下、ログイン状態にされた認証ユーザーが所属するグループのことを認証グループと称す。
ステップS9において、第2対象機能変更部15は、初期設定機能の中にグループ禁止機能が含まれていると判定した場合(S9;YES)、代替機能情報記憶部82に記憶されている代替機能情報EF(図5)を用いて、ステップS9において初期設定機能の中に含まれていると判定したグループ禁止機能に代替可能な機能のうち、認証グループに対応付けられたグループ認可機能と一致する機能であるグループ代替機能を特定し、ステップS6と同様にして、特定したグループ代替機能が排他機能であるか否かを判断する(S10)。
具体的には、第2対象機能変更部15は、ステップS9において、先ず、例えば図4に示すように、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーに対応づけられたグループ情報UG1をユーザー情報記憶部81から取得して、グループ名「group1」で識別されるグループが認証グループであることを把握する。
そして、第2対象機能変更部15は、例えば図5に示すグループ認可情報GFを用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能である、両面印刷機能、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能の中に、グループ名「group01」で識別される認証グループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる両面印刷機能が含まれていると判定する。このとき、第2対象機能変更部15は、両面印刷機能をグループ禁止機能としてRAMに記憶する。
次に、第2対象機能変更部15は、ステップS10において、例えば図5に示す代替機能情報EFを用いて、グループ禁止機能である両面印刷機能に代替可能な機能のうち、グループ名「group01」で識別される認証グループに対応付けられたグループ認可機能である片面印刷機能をグループ代替機能とする。そして、第2対象機能変更部15は、上記のステップS6と同様に、設定パターン情報SP(図11)を用いて、グループ代替機能である片面印刷機能が排他機能であるか否かを判断する。
具体的には、第2対象機能変更部15は、ステップS1で対象機能として設定された初期設定機能を、既に対象機能として設定されている機能である設定済機能として、それぞれ、設定パターン情報SPにおいて先に設定される機能である、図11における縦軸の両面印刷機能BF1、小冊子印刷機能BF2、カラー機能BF3、集約オフ機能BF4、及び自動倍率機能BF5に対応させる。また、第2対象機能変更部15は、グループ代替機能である片面印刷機能を、設定パターン情報SPにおいて後に設定される機能である、図11における横軸の片面印刷機能AF1に対応させる。
そして、第2対象機能変更部15は、設定パターン情報SPにおいて、先に設定される機能に対応させた設定済機能BF1〜BF5のそれぞれと、後に設定される機能として対応させた片面印刷機能AF1との5つの組み合わせC11〜C15の中に、第1パターンP1に対応する組み合わせが存在すると判断する。
そこで、第2対象機能変更部15は、第1パターンP1に対応する組み合わせである組み合わせC12によって、先に対象機能として設定済みの機能である、設定済機能としての小冊子機能BF2と組み合わせて、グループ代替機能としての片面印刷機能AF1を対象機能として設定することが禁止されていると判断し、つまり、グループ代替機能としての片面印刷機能AF1が排他機能であると判断する(S10;YES)。
図7に戻り、ステップS10において、第2対象機能変更部15は、グループ代替機能が排他機能であると判断した場合には(S10;YES)、制御部10によって、対象機能の設定操作をユーザーに行わせるための操作画面を表示させ、対象機能として設定されている機能に対応する文字列情報を当該操作画面に表示させる。これとともに、第2対象機能変更部15は、警告報知部16によって、ステップS9においてグループ禁止機能であるとした機能を、対象機能として設定できないことを示す警告を報知させる(S11)。これによって、第2対象機能変更部15は、グループ禁止機能に代えてグループ代替機能を対象機能として設定することを禁止し、第2対象機能変更処理(S9,S10,S11)を終了する。
図14は、グループ禁止機能を対象機能として設定できないことを示す警告が警告報知部16によって報知された画面の一例を示す説明図である。図14は、図10と同様に、コピー機能に関する詳細機能を対象機能として設定するための操作画面を示している。ステップS10において、第2対象機能変更部15は、グループ代替機能が排他機能であると判断した場合には(S10;YES)、制御部10によって、例えば図14に示すように、コピー機能に関する詳細機能を対象機能として設定するための操作画面を表示させ、対象機能として設定されている機能である、両面印刷機能、小冊子印刷機能、カラー機能、集約オフ機能、及び自動倍率機能に対応する文字列情報を、それぞれ表示欄F1〜F5に表示させる。
これとともに、第2対象機能変更部15は、警告報知部16によってステップS9においてグループ禁止機能であるとした機能を対象機能として設定できないことを示す警告を報知させる。具体的には、警告報知部16は、例えば、認証グループに対して、ステップS9でRAMに記憶したグループ禁止機能である両面印刷機能を実行することが許可されていないことを示すメッセージを、メッセージ表示欄M1に表示することによって、警告をユーザーに対して報知する。
一方、第2対象機能変更部15は、ステップS10において、グループ代替機能が排他機能ではないと判断した場合には(S10;NO)、グループ禁止機能に代えてグループ代替機能を対象機能として設定し、制御部10によって、対象機能の設定操作をユーザーに行わせるための操作画面を表示させ、対象機能として設定されている機能に対応する文字列情報を当該操作画面に表示させる(S12)。これによって、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理(S9,S10,S12)を終了する。
尚、ステップS9において、第2対象機能変更部15は、グループ禁止機能が複数存在することを判断した場合には、グループ禁止機能毎に、それぞれ、ステップS10を実行した後、ステップS11又はステップS12を実行する。
具体的には、ステップS9において、第2対象機能変更部15は、グループ名「group01」で識別される認証グループに対応付けられたグループ認可情報GF(図5)を用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能の中に、両面印刷機能と集約オフ機能の2つのグループ禁止機能が存在すると判断すると(S9;YES)、上記のように、両面印刷機能をグループ禁止機能として、ステップS10及びステップS11を実行した後、次に、集約オフ機能をグループ禁止機能として、ステップS10を実行する。
この場合、第2対象機能変更部15は、例えば図5に示す代替機能情報EFを用いて、グループ禁止機能である集約オフ機能に代替可能な機能のうち、グループ名「group01」で識別される認証グループに対応付けられたグループ認可機能である2in1集約機能をグループ代替機能とする。そして、第2対象機能変更部15は、グループ代替機能である2in1集約機能が排他機能であるか否かを判断する(S10)。
第2対象機能変更部15は、現在、対象機能として設定されている機能である設定済機能を、それぞれ、設定パターン情報SPにおいて先に設定される機能である、図11における縦軸の両面印刷機能BF1、小冊子印刷機能BF2、カラー機能BF3、集約オフ機能BF4、及び自動倍率機能BF5に対応させる。また、第2対象機能変更部15は、グループ代替機能を、設定パターン情報SPにおいて後に設定される機能である、図11における横軸の2in1集約機能AF3に対応させる。
そして、第2対象機能変更部15は、設定パターン情報SPにおいて、先に設定される機能に対応させた設定済機能BF1〜BF5のそれぞれと、後に設定される機能として対応させた2in1集約機能AF3との5つの組み合わせC31〜C35の中に、第1パターンP1に対応する組み合わせが存在しないと判断する。
したがって、第2対象機能変更部15は、ユーザー代替機能としての2in1集約機能AF3が排他機能ではないと判断し(S10;NO)、グループ禁止機能である集約オフ機能に代えて、グループ代替機能としての2in1集約機能を対象機能として設定する。そして、制御部10によって、対象機能の設定操作を行わせるための操作画面に、対象機能として設定されている機能に対応する文字列情報を当該操作画面に表示させる(S12)。
図15は、第2対象機能変更処理後における対象機能の設定を行うための操作画面の一例を示す説明図である。ステップS12において、第2対象機能変更部15は、例えば図14に示すように、制御部10によって、先に実行したステップS11により表示された対象機能の設定操作を行わせるための操作画面(図14)に、グループ禁止機能である集約オフ機能に代えて、対象機能として設定した2in1集約機能に対応する文字列情報を当該操作画面の表示欄F4に表示させる。
図7に戻り、例えば、認証ユーザーによってログアウト指示ボタン74eが押下される等して、制御部10がログアウト機能の実行指示の入力を受け付けると(S13;YES)、制御部10は、ログイン状態になっている認証ユーザーのログイン状態を解除し、複合機1を初期状態に変更して、ステップS1に戻る。尚、ログイン状態を解除するとは、例えば、RAMに設定されているログイン状態に対応する認証ユーザーのユーザー名等の情報を削除することを示す。
一方、ログアウト機能の実行指示の入力が制御部10によって受け付けられていない場合に(S13;NO)、例えば図8に示すように、対象機能設定部13によってユーザーから指定された機能が対象機能として設定されたときには(S20)、制御部10は、ステップS5と同様に、認可情報記憶部83に記憶されているユーザー認可情報UF(図5)を用いて、対象機能として設定されている機能の中に、ログイン状態にある認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる機能であるユーザー禁止機能が存在するか否かを判定する(S21)。
ステップS21において、制御部10は、対象機能として設定されている機能の中に、ログイン状態にある認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる機能であるユーザー禁止機能が存在すると判定した場合(S21;YES)、ステップS7と同様に、警告報知部16によって、ステップS21による判定処理で把握したユーザー禁止機能を、対象機能として設定できないことを示す警告を報知させ(S22)、ステップS20に戻る。尚、制御部10は、ステップS21による判定処理において、複数のユーザー禁止機能が存在することを把握した場合は、ステップS22において、警告報知部16によって、当該複数のユーザー禁止機能のうちの少なくとも一つ以上のユーザー禁止機能を、対象機能として設定できないことを示す警告を報知させる。
また、ステップS21において、制御部10は、対象機能として設定されている機能の中に、ログイン状態にある認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる機能であるユーザー禁止機能が存在しないと判定した場合には(S21;NO)、ステップS9と同様に、認可情報記憶部83に記憶されているグループ認可情報GF(図5)を用いて、対象機能として設定されている機能の中に、認証グループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる機能であるグループ禁止機能が存在するか否かを判定する(S23)。
ステップS23において、制御部10は、対象機能として設定されている機能の中に、認証グループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる機能であるグループ禁止機能が存在すると判定した場合には(S23;YES)、ステップS22に移行し、ステップS11と同様に、警告報知部16によって、ステップS23による判定処理で把握したグループ禁止機能を、対象機能として設定できないことを示す警告を報知させ(S22)、ステップS20に戻る。尚、制御部10は、ステップS23による判定処理において、複数のグループ禁止機能が存在することを把握した場合は、ステップS22において、警告報知部16によって、当該複数のグループ禁止機能のうちの少なくとも一つ以上のグループ禁止機能を、対象機能として設定できないことを示す警告を報知させる。
つまり、上記したように、ある認証ユーザーに対応するユーザー認可情報UF(図5)によって対象機能として設定することが許可された機能と、同じ認証ユーザーに対応するグループ認可情報GF(図5)によって対象機能として設定することが許可された機能とが異なる場合があっても、ステップS21とステップS23とを行うことによって、ユーザー認可情報UF及びグループ認可情報GFの少なくとも一方によって、対象機能として設定することが許可されていない機能は、対象機能として設定することができないように構成されている。
一方、ステップS23において、制御部10は、対象機能として設定されている機能の中に、認証グループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる機能であるグループ禁止機能が存在しないと判定した場合には(S23;NO)、対象機能として設定されている機能を実行させるべく、ステップS24へ移行する。そして、制御部10は、スタートキー75(図2)が押下されていない、つまり、機能の動作の開始指示を受け付けていない間は(S24;NO)、ステップS13(図7)に戻ることを繰り返す。そして、制御部10は、スタートキー75(図2)が押下されることによって、機能の動作の開始指示を受け付けると(S24;YES)、対象機能として設定されている機能を実行させた後(S25)、ステップS13に戻る。
尚、上記のように、第1対象機能変更部14による第1対象機能変更処理(S5,S6,及びS7又はS8)の実行後に、第2対象機能変更部15による第2対象機能変更処理(S9,S10,及びS11又はS12)を実行する構成に代えて、先に、第2対象機能変更部15による第2対象機能変更処理(S9,S10,及びS11又はS12)を実行し、その後で、第1対象機能変更部14による第1対象機能変更処理(S5,S6,及びS7又はS8)を実行する構成にしてもよい。
このように、上記実施形態の構成によれば、第1対象機能変更処理によって、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、ユーザー禁止機能に代えて、ユーザー代替機能が自動的に対象機能として設定される(S8)。このため、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、認証ユーザーが手動でユーザー禁止機能に代えて、当該ユーザー禁止機能に代替可能なユーザー代替機能を対象機能として設定する場合に比して、ユーザー代替機能を対象機能として設定する手間を軽減することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、第1対象機能変更処理において、対象機能として設定する対象のユーザー代替機能が、設定済機能と組み合わせて対象機能として設定することが予め禁止されている機能である排他機能である場合には(S6;YES)、設定する対象のユーザー代替機能の対象機能としての設定が禁止される(S7)。このため、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、ユーザーが、ユーザー禁止機能に代えて排他機能であるユーザー代替機能を対象機能として設定する手間をかけたにもかかわらず、排他機能を実行することが禁止されていることによって、当該手間が無駄になることを回避することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、第2対象機能変更処理によって、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、グループ禁止機能に代えて、グループ代替機能が自動的に対象機能として設定される(S12)。このため、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、認証ユーザーが手動でグループ禁止機能に代えて、当該グループ禁止機能に代替可能なグループ代替機能を対象機能として設定する場合に比して、グループ代替機能を対象機能として設定する手間を軽減することができる。
また、この構成によれば、第2対象機能変更処理において、対象機能として設定する対象のグループ代替機能が、設定済機能と組み合わせて対象機能として設定することが予め禁止されている機能である排他機能である場合には(S10;YES)、設定する対象のグループ代替機能の対象機能としての設定が禁止される(S11)。このため、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、ユーザーが、グループ禁止機能に代えて排他機能であるグループ代替機能を対象機能として設定する手間をかけたにもかかわらず、排他機能を実行することが禁止されていることによって、当該手間が無駄になることを回避することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、第1対象機能変更処理において、対象機能として設定する対象のユーザー代替機能が排他機能であるか否かの判断が、設定パターン情報SP(図11)により定められた、設定済機能に対して第1パターンP1の組み合わせによって、後に設定される機能として組み合わされた機能であるか否かによって判断される(S6)。
また、設定パターン情報SPでは、第1パターンP1の組み合わせに含まれる機能のうちの、先に設定される機能については、対象機能として設定することを許可し、後に設定される機能については、対象機能として設定することを禁止することが定められている。
したがって、第1対象機能変更処理において、対象機能として設定する対象のユーザー代替機能が、設定パターン情報SP(図11)により定められた、設定済機能に対して第1パターンP1の組み合わせによって、後に設定される機能として組み合わされた機能であると判断された場合には(S6;YES)、適切に、先に設定される機能としての設定済機能の対象機能としての設定が有効にされ、後に設定される機能としてのユーザー代替機能の対象機能としての設定が禁止されることになる。
また、上記実施形態の構成によれば、第2対象機能変更処理において、対象機能として設定する対象のグループ代替機能が排他機能であるか否かの判断が、設定パターン情報SP(図11)により定められた、設定済機能に対して第1パターンP1の組み合わせによって、後に設定される機能として組み合わされた機能であるか否かによって判断される(S10)。
したがって、第2対象機能変更処理において、対象機能として設定する対象のグループ代替機能が、設定パターン情報SP(図11)により定められた、設定済機能に対して第1パターンP1の組み合わせによって、後に設定される機能として組み合わされた機能であると判断された場合には(S10;YES)、適切に、先に設定される機能としての設定済機能の対象機能としての設定が有効にされ、後に設定される機能としてのグループ代替機能の対象機能としての設定が禁止されることになる。
また、上記実施形態の構成によれば、警告報知部16による警告の報知によって(S7)、ユーザー禁止機能が対象機能として設定されていることを、ログイン状態にある認証ユーザーに気づかせることができる。これによって、ログイン状態にある認証ユーザーは、ユーザー禁止機能の対象機能としての設定を解除する等の対応を迅速に行うことができる。
また、上記実施形態の構成によれば、警告報知部16による警告の報知によって(S11)、グループ禁止機能が対象機能として設定されていることを、ログイン状態にある認証ユーザーに気づかせることができる。これによって、ログイン状態にある認証ユーザーは、グループ禁止機能の対象機能としての設定を解除する等の対応を迅速に行うことができる。
尚、本発明に係る画像形成装置は、上記の複合機1に適用される場合の他、プリンター、コピー機、スキャナー装置等の画像形成装置に適用することが可能である。また、上記実施形態において図1乃至図15に示した構成は単なる一例に過ぎず、本発明を当該実施形態に限定する趣旨ではない。
例えば、ステップS7及びステップS11において、警告報知部16による警告の報知をしないように簡素化して構成してもよい。
また、設定パターン情報SPにおいて定められた第1パターンP1の組み合わせだけをROM等に記憶するようにして、設定パターン情報記憶部84を備えないように簡素化して構成してもよい。これに合わせて、第1対象機能変更部14は、ステップS6において、既に対象機能として設定されている機能(設定済機能)をそれぞれ先に設定する機能とし、ユーザー代替機能を後に設定する機能とする機能の組み合わせの中に、ROM等に記憶されている第1パターンP1の組み合わせに一致するものが存在するか否かを判断し、一致するものが存在すると判断した場合に、ユーザー代替機能が排他機能であると判断するように簡素化して構成してもよい。
これと同様に、第2対象機能変更部15は、ステップS10において、既に対象機能として設定されている機能(設定済機能)をそれぞれ先に設定する機能とし、グループ代替機能を後に設定する機能とする機能の組み合わせの中に、ROM等に記憶されている第1パターンP1の組み合わせに一致するものが存在するか否かを判断し、一致するものが存在すると判断した場合に、グループ代替機能が排他機能であると判断するように簡素化して構成してもよい。
また、ユーザー情報記憶部81は、グループ情報UG(図4)を記憶しないように簡素化して構成してもよい。これに合わせて、第2対象機能変更部15を備えないように簡素化して構成し、ステップS9〜S12(図6)、及び、ステップS23(図7)の処理を実行しないように簡素化して構成してもよい。