以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の一例である複合機の概略構造図である。
図1に示すように、複合機1は、原稿読取部5と、原稿給送部6と、本体部8と、操作部7と、を備えている。
原稿読取部5は、本体部8の上部に配設されている。原稿読取部5は、露光ランプ及びCCD(Charge Coupled Device)等からなるスキャナー部51と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台52及び原稿読取スリット53と、を備えている。
スキャナー部51は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台52に載置された原稿を読み取るときは、原稿台52に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを後述の制御部10へ出力する。また、原稿給送部6により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット53と対向する位置に移動され、原稿読取スリット53を介して原稿給送部6による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを後述の制御部10へ出力する。
原稿給送部6は、原稿読取部5の上方に配設されている。原稿給送部6は、原稿を載置するための原稿載置部61と、画像読み取り済みの原稿を排出するための原稿排出部62と、原稿載置部61に載置された原稿を1枚ずつ繰り出して原稿読取スリット53に対向する位置へ搬送し、原稿排出部62へ排出する原稿搬送機構63と、を備えている。
本体部8は、複数の給紙カセット461と、給紙カセット461又は手差しトレイ462から用紙を1枚ずつ繰り出して画像形成部4へ搬送する給紙ローラー412と、搬出されてきた用紙に画像を形成する画像形成部4と、画像が形成された用紙が排出されるスタックトレイ47及び排出トレイ48と、を備えている。
画像形成部4は、用紙搬送部41と、光走査装置42と、感光体ドラム43と、現像部44と、転写部45と、定着部46と、を備えている。
用紙搬送部41は、画像形成部4内の用紙搬送路中に設けられ、給紙ローラー412によって搬送されてきた用紙を感光体ドラム43に供給する搬送ローラー413や、用紙をスタックトレイ47まで搬送する搬送ローラー414や、用紙を排出トレイ48まで搬送する搬送ローラー415等を備えている。
光走査装置42は、制御部10に入力された画像データに基づいてレーザー光を出力する。光走査装置42は、このレーザー光によって感光体ドラム43を走査することで、感光体ドラム43上に静電潜像を形成する。
現像部44は、感光体ドラム43上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。転写部45は、感光体ドラム43上のトナー像を用紙に転写する。定着部46は、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる。
操作部7は、複合機1の正面部に設けられ、ユーザーによる種々の操作指示を入力可能に構成されている。図2は、操作部7の一例を示す説明図である。図2に示すように、操作部7には、タッチパネル装置71、インジケーター72a〜72f、入力キー73a〜73d、スイッチ74a〜74m、スタートキー75、ストップキー76、及びリセットキー77が設けられている。
タッチパネル装置(表示部)71は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイPを備えている。タッチパネル装置71は、このタッチパネル機能によって、液晶ディスプレイPに表示されたソフトキーがユーザーによって触れられたときには、そのソフトキーの押下操作の指示を受け付ける。また、タッチパネル装置71は、このタッチパネル機能によって、ジェスチャー操作の指示として、液晶ディスプレイP上でユーザーによって触れられている位置の軌跡を受け付ける。タッチパネル装置71によって受け付けられた軌跡情報に基づいて、後述する制御部10によって、ジェスチャー操作の指示が受け付けられる。
例えば、タッチパネル装置71には、液晶ディスプレイPを軽く叩くタップ操作、液晶ディスプレイPを2本の指で摘むように操作し、又は、摘んだ状態から2本の指を広げるように操作するピンチ操作、液晶ディスプレイPに指を触れた状態でそのまま指を滑らせるスワイプ操作、液晶ディスプレイPを軽く払うように指を動かすフリック操作、等のジェスチャー操作の指示が入力される。
インジケーター72a〜72fは、発光ダイオードなどからなり、点滅或いは点灯/消灯することによって、複合機1の状態を示す。例えば、インジケーター72aは印刷中に点滅し、インジケーター72bは外部にデータを送信中に点滅し、インジケーター72cは外部からデータを受信中に点滅する。インジケーター72dは複合機1内に備えられたハードディスクやメモリー等に記憶されているデータにアクセス中に点滅する。インジケーター72eは異常が発生した場合に点灯又は点滅する。インジケーター72fは複合機1に電源が投入されているときに点灯する。
入力キー73a〜73dは、数字や記号を入力したり、入力済みの文字列を消去又は確定するために設けられている。例えば、入力キー73aは、所謂置数キー群であり、数字や記号を入力するために設けられている。入力キー73bは、所謂クリアキーであり、入力済みの文字列を消去するために設けられている。入力キー73cは、所謂短縮キーであり、予めメモリー等に記憶済みの文字列を読み出して入力するために設けられている。入力キー73dは、所謂エンターキー(リターンキー)であり、文字列の入力指示やソフトキーの選択指示等を確定するために設けられている。
スイッチ74a〜74mは、複合機1に備えられた各機能を切り替えるスイッチである。例えば、代表的なものとして、スイッチ74aは、複合機1の動作全般に関わる初期設定を行うためのシステムメニュー機能に切り替えて、各機能の初期設定値の設定操作を行わせるための操作画面を、液晶ディスプレイPに表示するスイッチである。以下、スイッチ74aをシステムメニューボタン74aと称す。
スイッチ74jは、スキャナー部51で読み取られた画像データを用いて印刷するコピー機能に切り替えて、コピー機能に関わる設定操作を行わせるための操作画面を、液晶ディスプレイPに表示するスイッチである。
スイッチ74eは、後述するように、ログイン状態になっている認証ユーザーのログイン状態を解除し、複合機1を、ログイン状態になっている認証ユーザーが存在しない状態である初期状態に変更するログアウト機能に切り替えるためのスイッチである。以下、スイッチ74eをログアウト指示ボタン74eと称す。
スタートキー75は、各機能の動作を開始するために設けられている。ストップキー76は、各機能の動作を停止するために設けられている。リセットキー77は、実行対象の機能としてユーザーによって設定された機能である対象機能を、後述の予め定められた初期設定機能に戻すために設けられている。
図3は、複合機1の電気的構成の一例を示すブロック図である。複合機1は、原稿読取部5、原稿給送部6、画像形成部4、操作部7、通信部9、及び制御部10等の各部が相互に通信可能なように接続されている。以下、図1及び図2と同じ符号を付した部分については、特筆しない限り、説明を省略する。
通信部9は、ファクシミリ通信部91及びネットワークI/F部93を備えている。ファクシミリ通信部91は、電話回線95に接続されている。ファクシミリ通信部91は、相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備えている。ファクシミリ通信部91は、原稿読取部5によって読み取られた画像データを電話回線95を介して他のファクシミリ装置へ送信したり、他のファクシミリ装置から送信されてきた画像データを受信する。
ネットワークI/F部93は、LAN(Local Area Network)97に接続されている。ネットワークI/F部93はLAN97に接続されたパソコン等の端末装置との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。ネットワークI/F部93は、原稿読取部5によって読み取られた画像データを、LAN97を介してパーソナルコンピュータ等の外部のコンピューターへ送信したり、外部のコンピューターから送信されてきた画像データを受信する。
4つの記憶部81〜84は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体で構成されており、記憶する情報の種類に応じてそれぞれ分類されている。
図4は、ユーザー情報記憶部81に記憶されている情報の一例を示す説明図である。例えば、図4に示すように、ユーザー情報記憶部81には、予め複合機1の使用が許可されたユーザーである認証ユーザーを認証するためのログイン情報ULが、複数の認証ユーザーと対応付けてそれぞれ記憶されている。ログイン情報ULは、例えば、認証ユーザーをそれぞれ識別するためのユーザー名と、当該認証ユーザーを認証するときに入力させるパスワードによって構成されている。
また、ユーザー情報記憶部81には、例えば、認証ユーザーが所属する事業部門や学級等の予め定められた複数のグループのうち、各認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ情報UGが、複数の認証ユーザーと対応付けてそれぞれ記憶されている。
例えば図4においては、ユーザー名「user01」の認証ユーザーに対応付けてログイン情報UL1が記憶されている。また、図4においては、グループ情報UGは、グループを識別するためのグループ名によって構成されている。具体的には、ユーザー名「user01」の認証ユーザーに対応付けて、当該認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ名「group01」がグループ情報UG1として記憶されている。
同様に、ユーザー名「user02」の認証ユーザーに対応付けてログイン情報UL2が記憶されている。また、ユーザー名「user02」の認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ名「group01」がグループ情報UG1として、ユーザー名「user02」の認証ユーザーに対応付けて記憶されている。更に、ユーザー名「usersys」の認証ユーザーに対応付けてログイン情報UL3が記憶されている。また、ユーザー名「usersys」の認証ユーザーが所属するグループを識別するためのグループ名「groupsys」がグループ情報UG0として、ユーザー名「usersys」の認証ユーザーに対応付けて記憶されている。
図5は、代替機能情報記憶部82及び認可情報記憶部83に記憶されている情報の一例を示す説明図である。図5に示すように、代替機能情報記憶部82には、制御部10によって実行可能な複数の機能のうち、互いに代替可能な機能の組み合わせを定めた代替機能情報EFが予め記憶されている。
具体的には、カラー、印刷、倍率、集約、カラーバランス、及び色相調整が、機能分類として定められている。そして、各機能分類に属する(対応付けられた)機能が、代替可能な機能の組み合わせとして定められている。
例えば、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「カラー」にカラー機能とモノクロ機能が含まれ、共に(並行して)実行させることができない代替可能な機能の組み合わせとされている。同様にして、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「印刷」に、両面印刷機能と片面印刷機能が含まれ、機能分類「倍率」に、自動倍率機能と固定倍率機能が含まれている。
また、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「集約」に、2枚の画像を1枚の画像に集約する2in1集約機能と、2in1集約機能を行わない集約オフ機能が含まれ、共に実行させることができない代替可能な機能の組み合わせとされている。同様にして、図5に示す代替機能情報EFでは、機能分類「カラーバランス」に、カラーバランス調整機能とカラーバランス調整機能を行なわないカラーバランス調整オフ機能が含まれ、機能分類「色相調整」に、色相調整機能と色相調整を行なわない色相調整オフ機能が含まれている。
認可情報記憶部83には、ログイン状態にある認証ユーザーが、制御部10によって実行させる対象の機能である対象機能として設定可能な機能であるユーザー認可機能を、各認証ユーザーと対応付けるユーザー認可情報UFが予め記憶されている。図5に示すユーザー認可情報UFでは、ユーザー名欄において「許可」とされている機能を、その認証ユーザーによる実行が許可された、対象機能として設定可能なユーザー認可機能としている。
例えば、図5に示すユーザー認可情報UFでは、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーと対応付けるユーザー認可機能として、モノクロ機能、両面印刷機能、片面印刷機能、自動倍率機能、固定倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調整オフ機能、及び色相調整オフ機能の8つの機能が定められている。つまり、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーは、ログイン状態にある場合に、当該8つのユーザー認可機能のうちの1又は複数を対象機能として設定することができる。
同様に、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーと対応付けるユーザー認可機能として、カラー機能、両面印刷機能、片面印刷機能、自動倍率機能、固定倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調整機能、カラーバランス調整オフ機能、色相調整機能及び色相調整オフ機能の10個の機能が定められている。つまり、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザーは、ログイン状態にある場合に、当該10個のユーザー認可機能のうちの1又は複数を対象機能として設定することができる。
尚、一つの機能分類に対して、複数のユーザー認可機能が属する場合には、それらのユーザー認可機能は、認証ユーザーが共に実行させることができない代替可能な機能の組み合わせとなる。
例えば、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応する8つのユーザー認可機能のうち、両面印刷機能と片面印刷機能は、代替機能情報EFにおいて同じ機能分類「印刷」に属している。このため、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーがログイン状態である場合において、当該認証ユーザーは、両面印刷機能及び片面印刷機能のうちの何れか一方だけを対象機能として設定することができる。同様に、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーがログイン状態にある場合において、当該認証ユーザーは、代替機能情報EFにおいて機能分類「倍率」に属している自動倍率機能及び固定倍率機能のうちの何れか一方だけを対象機能として設定することができる。
また、認可情報記憶部83には、各グループに所属する認証ユーザーが対象機能として設定可能な機能であるグループ認可機能を、各グループと対応付けるグループ認可情報GFが記憶されている。図5に示すグループ認可情報GFでは、グループ名欄において「許可」とされている機能を、そのグループに所属する認証ユーザーによる実行が許可された、対象機能として設定可能なグループ認可機能としている。
例えば、図5に示すグループ認可機能では、グループ名「group01」で識別されるグループに対応付けるグループ認可機能として、モノクロ機能、両面印刷機能、自動倍率機能、固定倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調整機能、カラーバランス調整オフ機能、色相調整機能及び色相調整オフ機能の9個の機能が定められている。つまり、グループ名「group01」で識別されるグループに所属する認証ユーザーは、ログイン状態にある場合に、当該9個のグループ認可機能のうちの1又は複数を対象機能として設定することができる。
具体的には、グループ名「group01」で識別されるグループに所属する認証ユーザーは、図4に示すように、グループ名「group01」で識別されるグループに対応するグループ情報UG1が対応付けられた、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザと、ユーザー名「user02」で識別される認証ユーザである。したがって、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザ及びユーザー名「user02」で識別される認証ユーザは、グループ名「group01」で識別されるグループに対応付けられた9個のグループ認可機能を対象機能として設定することができる。
尚、図5に示すように、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザは、ユーザー認可情報UFによって、カラーバランス調整機能を対象機能として設定することは許可されていないが、所属するグループ名「group01」で識別されるグループに対応するグループ認可情報GFによって、カラーバランス調整機能を対象機能として設定することは許可されている。また、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザは、ユーザー認可情報UFによって、片面印刷機能を対象機能として設定することは許可されているが、所属するグループ名「group01」で識別されるグループに対応するグループ認可情報GFによって、片面印刷機能を対象機能として設定することは許可されていない。
このように、例えば、ユーザー認可情報UFとグループ認可情報GFを定める時期が異なること等によって、ある認証ユーザーに対応するユーザー認可情報UFによって対象機能として設定することが許可された機能と、同じ認証ユーザーに対応するグループ認可情報GFによって対象機能として設定することが許可された機能とが異なる場合がある。
しかし、このような場合があっても、後述するように(図7のステップS13の説明で詳述する)、ユーザー認可情報UF及びグループ認可情報GFの少なくとも一方によって、対象機能として設定することが許可されていない機能(上記例では、カラーバランス調整機能及び片面印刷機能)については、対象機能として設定することは許可されないように構成されている。
設定パターン情報記憶部84には、後述する設定パターン情報が予め記憶されている。
図3に戻り、制御部10は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)やデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等のメモリー、画像処理等の所定の処理を高速処理可能に構成された専用ハードウェアであるASIC(Application Specific Integrated Circuits)、及び、これらの周辺回路等を備えている。制御部10は、ROM等に記憶された制御プログラムをCPUによって実行することによって各種処理を実行し、複合機1内の各部の動作を制御する。
制御部10は、複数の機能を実行する処理部として、本実施形態では、特に、ログイン情報受付部11、ログイン認証部12、対象機能設定部13、第1対象機能変更部14、及び第2対象機能変更部15を構成する。
図6は、第1対象機能変更処理及び第2対象機能変更処理の動作の一例を示すフローチャートである。図7は、対象機能として設定された機能を実行する処理の動作の一例を示すフローチャートである。以下では、図6及び図7を用いて、複合機1が初期状態にある状態から、対象機能として設定された機能が実行されるまでの動作について説明する。そして、当該説明の中で各処理部11〜15について詳述する。
例えば、図6に示すように、複合機1の電源が投入され、複合機1が初期状態になると、制御部10は、予め定められた1又は複数の機能である初期設定機能を対象機能として設定する(S1)。ここで対象機能として設定するとは、例えば、当該対象機能を識別するための機能名等の情報をRAMに記憶することを示す。
尚、初期設定機能は、例えば、システムメニューボタン74aが押下されることによって切り替えられたシステムメニュー機能において、液晶ディスプレイPに表示された操作画面のユーザーによる設定操作によって設定される。例えば、図5において、初期設定機能は、初期設定機能欄において丸印が付されている機能に相当している。具体的には、図5においては、カラー機能、片面印刷機能、自動倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調整オフ機能及び色相調整オフ機能が初期設定機能として設定されている。
次に、制御部10は、ユーザーによってログイン情報の入力操作を行わせるためのログイン画面を液晶ディスプレイPに表示させる(S2)。
図8は、ログイン画面の一例を示す説明図である。例えば、図8に示すログイン画面において、符号IN1は、ユーザー名の入力欄を示し、符号IN2は、パスワードの入力欄を示している。ここで、入力欄IN1にユーザー名(例えば、図8において「user01」)が入力され、入力欄IN2にパスワードが入力された後、ログインボタンB1が押下されると、ログイン情報受付部11は、当該入力欄IN1,IN2に入力されたユーザー名及びパスワードをログイン情報として受け付ける(S3;YES)。
尚、制御部10は、入力欄IN2に入力されたパスワードが視認されないように、入力欄IN2に文字が入力される度に、当該入力された文字をRAM等に記憶するとともに「*」に変換して表示させる。これに合わせて、ログイン情報受付部11は、制御部10によってRAM等に記憶された文字列を、入力されたパスワードとして受け付ける。
ログイン情報受付部11によってログイン情報が受け付けられると(S3;YES)、ログイン認証部12は、受け付けられたログイン情報が、ユーザー情報記憶部81に記憶されているログイン情報ULと一致するか否かを判定する(S4)。
ステップS4において、ログイン認証部12は、ステップS3で受け付けられたログイン情報がユーザー情報記憶部81に記憶されているログイン情報ULと一致すると判定した場合には(S4;YES)、当該ログイン情報に対応する認証ユーザーをログイン状態にする。ここでログイン状態にするとは、例えば、ログイン状態になった認証ユーザーのログイン情報ULに含まれるユーザー名をRAMに記憶することを示す。
一方、ステップS4において、ログイン認証部12は、ステップS3で受け付けられたログイン情報がユーザー情報記憶部81に記憶されているログイン情報ULと一致しないと判定した場合には(S4;NO)、例えば、入力されたログイン情報が不正であったため、ログイン情報を再入力することをユーザーに促すメッセージを液晶ディスプレイPに表示させる等して、ユーザーにログイン情報の再入力を案内し、ステップS2に戻る。
ログイン認証部12によって認証ユーザーがログイン状態にされると(S4;YES)、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理(S5、S6)を実行する。
ここで、第1対象機能変更処理に関連する対象機能の設定画面について説明する。図9は、対象機能の設定を行うための操作画面の一例を示す説明図である。対象機能設定部13は、例えば、図9に示すように、液晶ディスプレイPに表示された操作画面の操作によって、制御部10によって実行させる対象の機能のユーザーによる指定を受け付ける。対象機能設定部13は、当該受け付けた機能を対象機能として設定する。
例えば、図9は、コピー機能に関する詳細機能を対象機能として設定するための操作画面である。図9に示す操作画面において、符号K1〜K6は、機能分類に属する複数の代替可能な機能の中から、対象機能としての何れかの機能をユーザーに指定させるためのソフトキーを示している。符号F1〜F6は、ソフトキーK1〜K6に対応する各機能分類に属する機能の中の、対象機能として設定された機能を示す文字列情報の表示欄になっている。
例えば、図9に示す操作画面は、ユーザーの操作によって、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能(図5参照)と同じ、カラー機能、片面印刷機能、自動倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調製オフ機能、色相調整オフ機能が、対象機能として設定された状態を示している。具体的には、機能分類「カラー」に対応する「カラー選択」と表示されたソフトキーK1の操作によって、カラー機能がユーザーによって指定されると、対象機能設定部13によってカラー機能が対象機能として設定され、制御部10によって、表示欄F1にカラー機能を示す情報「カラー」が表示される。
同様に、機能分類「カラーバランス」、「色相」、「倍率」、「集約」、「印刷」にそれぞれ対応するソフトキーK2〜K6の操作によって、カラーバランス調整オフ機能、色相調整オフ機能、自動倍率機能、2in1集約機能、及び両面印刷機能がユーザーによって指定されると、対象機能設定部13によって当該指定された機能がそれぞれ対象機能として設定され、制御部10によって、それぞれ表示欄F2〜F6に対象機能を示す情報が表示される。
図6に戻り、第1対象機能変更処理では、先ず、第1対象機能変更部14は、認可情報記憶部83に記憶されているユーザー認可情報UF(図5)を用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能の中に、ログイン状態にされた認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる機能であるユーザー禁止機能が含まれているか否かを判定する(S5)。
ステップS5において、第1対象機能変更部14は、初期設定機能の中にユーザー禁止機能が含まれていると判定した場合(S5;YES)、代替機能情報記憶部82に記憶されている代替機能情報EF(図5)を用いて、ステップS5において初期設定機能の中に含まれていると判定したユーザー禁止機能に代替可能な機能のうち、ログイン状態にされた認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能と一致する機能であるユーザー代替機能を、当該ユーザー禁止機能に代えて対象機能として設定する(S6)。これによって、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理を終了する。
具体的には、第1対象機能変更部14は、ステップS5において、例えば図5に示すユーザー認可情報UFを用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能である、カラー機能、片面印刷機能、自動倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調製オフ機能、及び色相調整オフ機能の中に、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なるカラー機能が含まれていると判定する。このとき、第1対象機能変更部14は、カラー機能をユーザー禁止機能としてRAMに記憶する。
次に、第1対象機能変更部14は、ステップS6において、例えば図5に示す代替機能情報EFを用いて、ユーザー禁止機能であるカラー機能に代替可能な機能のうち、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能であるモノクロ機能をユーザー代替機能とし、当該モノクロ機能をカラー機能に代えて対象機能として設定する。これによって、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理を終了する。
図10は、第1対象機能変更処理後における対象機能の設定を行うための操作画面の一例を示す説明図である。尚、第1対象機能変更部14による第1対象機能変更処理が終了すると、例えば図10に示すように、制御部10は、第1対象機能変更処理により対象機能として設定されたモノクロ機能に対応する文字列情報を表示欄F1に表示させる。
一方、ステップS5において、第1対象機能変更部14によって初期設定機能の中にユーザー禁止機能が含まれていないと判定された場合(S5;NO)、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理(S7、S8)を実行する。
第2対象機能変更処理では、先ず、第2対象機能変更部15は、認可情報記憶部83に記憶されているグループ認可情報GF(図5)を用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能の中に、ログイン状態にされた認証ユーザーが所属するグループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる機能であるグループ禁止機能が含まれているか否かを判定する(S7)。以下、ログイン状態にされた認証ユーザーが所属するグループのことを認証グループと称す。
ステップS7において、第2対象機能変更部15は、初期設定機能の中にグループ禁止機能が含まれていると判定した場合(S7;YES)、代替機能情報記憶部82に記憶されている代替機能情報EF(図5)を用いて、ステップS7において初期設定機能の中に含まれていると判定したグループ禁止機能に代替可能な機能のうち、認証グループに対応付けられたグループ認可機能と一致する機能であるグループ代替機能を、当該グループ禁止機能に代えて対象機能として設定する(S8)。これによって、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理を終了する。
具体的には、第2対象機能変更部15は、ステップS7において、先ず、例えば図4に示すように、ユーザー名「user01」で識別される認証ユーザーに対応づけられたグループ情報UG1をユーザー情報記憶部81から取得して、グループ名「group1」で識別されるグループが認証グループであることを把握する。
そして、第2対象機能変更部15は、例えば図5に示すグループ認可情報GFを用いて、ステップS1において対象機能として設定された初期設定機能である、カラー機能、片面印刷機能、自動倍率機能、2in1集約機能、カラーバランス調製オフ機能、及び色相調整オフ機能の中に、グループ名「group01」で識別される認証グループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる片面印刷機能が含まれていると判定する。このとき、第2対象機能変更部15は、片面印刷機能をグループ禁止機能としてRAMに記憶する。
次に、第2対象機能変更部15は、ステップS8において、例えば図5に示す代替機能情報EFを用いて、グループ禁止機能である片面印刷機能に代替可能な機能のうち、グループ名「group01」で識別される認証グループに対応付けられたグループ認可機能である両面印刷機能をグループ代替機能とし、当該両面印刷機能を片面印刷機能に代えて対象機能として設定する。これによって、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理を終了する。
図11は、第2対象機能変更処理後における対象機能の設定を行うための操作画面の一例を示す説明図である。尚、第2対象機能変更部15による第2対象機能変更処理が終了すると、例えば図11に示すように、制御部10は、第2対象機能変更処理により対象機能として設定された両面印刷機能に対応する文字列情報を表示欄F6に表示させる。
そして、例えば、認証ユーザーによってログアウト指示ボタン74eが押下される等して、制御部10がログアウト機能の実行指示の入力を受け付けると(S9;YES)、制御部10は、ログイン状態になっている認証ユーザーのログイン状態を解除し、複合機1を初期状態に変更して、ステップS1に戻る。尚、ログイン状態を解除するとは、例えば、RAMに設定されているログイン状態に対応する認証ユーザーのユーザー名等の情報を削除することを示す。
一方、ログアウト機能の実行指示の入力が制御部10によって受け付けられていない場合(S9;NO)、例えば図7に示すように、対象機能設定部13によってユーザーから指定された機能が対象機能として設定されたときに(S10)、制御部10は、ステップS5と同様に、認可情報記憶部83に記憶されているユーザー認可情報UF(図5)を用いて、ステップS10において設定された対象機能が、ログイン状態にある認証ユーザーに対応付けられたユーザー認可機能とは異なる機能であるユーザー禁止機能であるか否かを判定する(S11)。
ステップS11において、制御部10は、ステップS10において設定された対象機能がユーザー禁止機能であると判定した場合(S11;YES)、ステップS10で対象機能として設定された機能は、ログイン状態にある認証ユーザーによって対象機能として設定できない機能である旨のメッセージを液晶ディスプレイPに表示させる等して、対象機能として設定できないことを警告表示し(S12)、ステップS10に戻る。
また、ステップS11において、制御部10は、ステップS10において設定された対象機能がユーザー禁止機能ではないと判定した場合には(S11;NO)、ステップS7と同様に、認可情報記憶部83に記憶されているグループ認可情報GF(図5)を用いて、ステップS10において設定された対象機能が、認証グループに対応付けられたグループ認可機能とは異なる機能であるグループ禁止機能であるか否かを判定する(S13)。
ステップS13において、制御部10は、ステップS10において設定された対象機能がグループ禁止機能であると判定した場合には(S13;YES)、ステップS12に移行する。
つまり、上記したように、ある認証ユーザーに対応するユーザー認可情報UF(図5)によって対象機能として設定することが許可された機能と、同じ認証ユーザーに対応するグループ認可情報GF(図5)によって対象機能として設定することが許可された機能とが異なる場合があっても、ステップS11とステップS13とを行うことによって、ユーザー認可情報UF及びグループ認可情報GFの少なくとも一方によって、対象機能として設定することが許可されていない機能は、対象機能として設定することができないように構成されている。
一方、ステップS13において、制御部10は、ステップS10において設定された対象機能がグループ禁止機能ではないと判定した場合には(S13;NO)、対象機能として設定されている機能を実行させるべく、ステップS14へ移行する。そして、制御部10は、スタートキー75(図2)が押下されていない、つまり、機能の動作の開始指示を受け付けていない間は(S14;NO)、ステップS9(図6)に戻ることを繰り返す。そして、制御部10は、スタートキー75(図2)が押下されることによって、機能の動作の開始指示を受け付けると(S14;YES)、対象機能として設定されている機能を実行させた後(S15)、ステップS9に戻る。
尚、上記のように、第1対象機能変更部14による第1対象機能変更処理(S5,S6)の実行後に、第2対象機能変更部15による第2対象機能変更処理(S7,S8)を実行する構成に代えて、先に、第2対象機能変更部15による第2対象機能変更処理(S7,S8)を実行し、その後で、第1対象機能変更部14による第1対象機能変更処理(S5,S6)を実行する構成にしてもよい。
また、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理(S5,S6)において、ユーザー禁止機能が複数存在する場合には、複数のユーザー禁止機能に代えて複数のユーザー代替機能をそれぞれ対象機能として設定する。第1対象機能変更部14は、このように、複数のユーザー代替機能をそれぞれ対象機能として設定する場合には、既に対象機能として設定済みのユーザー代替機能と共に設定可能なユーザー代替機能であるユーザー共存可能機能であって、且つ、当該ユーザー共存可能機能と共に対象機能として設定できない他の機能である第1排他機能の数が多いユーザー代替機能から先に対象機能として順次設定する。
これと同様に、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理(S7,S8)において、グループ禁止機能が複数存在する場合には、複数のグループ禁止機能に代えて複数のグループ代替機能をそれぞれ対象機能として設定する。第2対象機能変更部15は、このように、複数のグループ代替機能をそれぞれ対象機能として設定する場合には、既に対象機能として設定済みのグループ代替機能と共に設定可能なグループ代替機能であるグループ共存可能機能であって、且つ、当該グループ共存可能機能と共に対象機能として設定できない他の機能である第2排他機能の数が多いグループ代替機能から先に対象機能として順次設定する。
尚、第1排他機能及び第2排他機能は、後述するように、設定パターン情報記憶部84(図3)に記憶されている設定パターン情報を用いて把握することができる。
図12は、設定パターン情報記憶部84に記憶されている設定パターン情報SPの一例を示す説明図である。例えば、図12に示すように、設定パターン情報SPは、先に対象機能として設定される機能の一覧を縦軸に並べ、後に対象機能として設定される機能を横軸に並べて、互いに異なる2つの機能の組み合わせを表形式で表したものになっている。そして、表の各マスには、各マスに対応する互いに異なる2つの機能の組み合わせが、以下に示す第1パターンP1、第2パターンP2、及び第3パターンP3の何れのパターンであるかを示す文字列が付されている。
第1パターンP1の組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能を対象機能として順次設定する場合に、先に設定される機能だけを対象機能として設定すべき組み合わせである。図12においては、第1パターンP1の組み合わせに対応する各マスは、「P1」の下線付きの文字列が付された背景が斜線のマスとして表されている。
例えば、図12に示す設定パターン情報SPでは、モノクロ機能を先に設定される機能とし、カラーバランス調整機能を後に設定される機能とする組み合わせC1は、モノクロ機能が先に対象機能として設定された場合に、カラーバランス調整機能を対象機能として設定することはできず、先に設定されたモノクロ機能だけを対象機能として設定すべきであるとして、第1パターンP1の組み合わせとして定められている。
第2パターンP2の組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能をともに対象機能として設定すべき組み合わせである。言い換えれば、第2パターンP2の組み合わせに含まれる2つの機能は、互いに独立して共に動作可能である。図12においては、第2パターンP2の組み合わせに対応する各マスは、「P2」の文字列が付されたマスとして表されている。
例えば、図12に示す設定パターン情報SPでは、モノクロ機能を先に設定される機能とし、カラーバランス調整オフ機能を後に設定される機能とする組み合わせC2は、モノクロ機能が先に対象機能として設定された場合に、カラーバランス調整オフ機能を対象機能として設定することができ、モノクロ機能とカラーバランス調整オフ機能とをともに対象機能として設定すべきであるとして、第2パターンP2の組み合わせとして定められている。
第3パターンP3の組み合わせは、組み合わせに含まれる2つの機能のうち、先に設定される機能の対象機能としての設定を解除して、後に設定される機能だけを対象機能として設定すべき組み合わせである。図12においては、第3パターンP3の組み合わせに対応する各マスは、「P3」の白抜きの文字列が付された背景が黒のマスとして表されている。
例えば、図12に示す設定パターン情報SPでは、モノクロ機能を先に設定される機能とし、カラー機能を後に設定される機能とする組み合わせC3、つまり、代替機能情報EF(図5)で定められている共に対象機能として設定できない代替可能な機能の組み合わせは、モノクロ機能が先に対象機能として設定された場合に、カラー機能を対象機能として設定しようとしたときには、先に対象機能として設定されたモノクロ機能の設定を解除すべきであるとして、第3パターンP3の組み合わせとして定められている。
ただし、第3パターンP3の組み合わせは、代替機能情報EF(図5)で定められている代替可能な機能の組み合わせに限定されるものではない。例えば、図12に示す設定パターン情報SPでは、カラーバランス調整機能を先に設定される機能とし、モノクロ機能を後に設定される機能とする組み合わせC4は、カラーバランス調整機能が先に対象機能として設定された場合に、モノクロ機能を対象機能として設定しようとしたときは、先に対象機能として設定されたカラーバランス調整機能の設定を解除すべきであるとして、第3パターンP3の組み合わせとして定められている。
第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理を実行した場合に、例えば、カラー機能と集約オフ機能の2つの機能がユーザー禁止機能であると判定したときは、代替機能情報EF(図5)を用いて、当該2つのユーザー禁止機能に代替可能なモノクロ機能と2in1集約機能の2つの機能をユーザー代替機能とする。
ここで、モノクロ機能と2in1集約機能は、それぞれ異なる機能分類(図5)に属しており、つまり、代替可能な機能の組み合わせではなく、共に対象機能として設定することが可能である。したがって、第1対象機能変更部14は、モノクロ機能と2in1集約機能の2つのユーザー代替機能は、共に対象機能として設定することが可能なユーザー代替機能であるユーザー共存可能機能であるものとして、当該2つのユーザー共存可能機能を対象機能として順次設定する。
このとき、第1対象機能変更部14は、設定パターン情報SPにより定められた第3パターンP3の組み合わせを用いて、モノクロ機能と2in1集約機能のそれぞれに対応する第1排他機能の数を把握する。
具体的には、例えば図12に示す設定パターン情報SPにおける第3パターンの組み合わせのうち、モノクロ機能が後に設定する機能AF1とされる組み合わせは、3つ存在する(図12における組み合わせC4,C5,C6)。つまり、当該3つの第3パターンP3の組み合わせによって、モノクロ機能よりも先に設定される機能として組み合わされている機能は3つ存在する(図12におけるカラーバランス調整機能、色相調整機能、カラー機能)。
当該3つの第3パターンP3の組み合わせ(図12における組み合わせC4,C5,C6)において、先に設定される機能として組み合わされている3つの機能(図12における縦軸のカラーバランス調整機能、色相調整機能、カラー機能)は、モノクロ機能が対象機能として設定され場合に、その対象機能としての設定が解除されるべき機能である。したがって、当該3つの先に設定される機能は、モノクロ機能と共に対象機能として設定することができない、モノクロ機能に対応する第1排他機能を示しているといえる。したがって、第1対象機能変更部14は、モノクロ機能に対応する第1排他機能が、当該3つの第3パターンP3の組み合わせC4,C5,C6において、先に設定される機能として組み合わされているカラーバランス調整機能、色相調整機能、及びカラー機能の3つ存在することを把握する。
これと同様に、第3パターンP3の組み合わせのうち、2in1集約機能を後に設定する機能AF2とする組み合わせが2つ存在し(図12における組み合わせC7,C8)、つまり、当該2つの第3パターンP3の組み合わせによって、2in1集約機能よりも先に設定される機能として組み合わされている機能は2つ存在する(図12における縦軸の集約オフ機能、固定倍率機能)。
したがって、当該2つの第3パターンP3の組み合わせにおいて、先に設定される機能として組み合わされている2つの機能(図12における縦軸の集約オフ機能、固定倍率機能)は、2in1集約機能と共に対象機能として設定することができない、2in1集約機能に対応する第1排他機能を示しているといえる。したがって、第1対象機能変更部14は、2in1集約機能に対応する第1排他機能が、当該2つの第3パターンP3の組み合わせC7,C8において、先に設定される機能として組み合わされている集約オフ機能、及び固定倍率機能の2つ存在することを把握する。
そこで、第1対象機能変更部14は、モノクロ機能と2in1集約機能の2つのユーザー共存可能機能のうち、より数多くの第1排他機能に対応するモノクロ機能から先に、対象機能として設定する。当該モノクロ機能を対象機能として設定する際に、モノクロ機能に対応する第1排他機能であるカラーバランス調整機能、色相調整機能、及びカラー機能が初期設定機能に含まれており、ステップS1(図6)において対象機能として先に設定されている場合には、当該カラーバランス調整機能、色相調整機能及びカラー機能の対象機能としての設定を解除する。ここで、対象機能としての設定を解除するとは、具体的には、RAMに記憶されている当該対象機能を識別するための機能名等の情報を削除することを示す。
次に、第1対象機能変更部14は、2in1集約機能を対象機能として設定する。当該設定の際に、2in1集約機能に対応する第1排他機能である、集約オフ機能及び固定倍率機能が先に対象機能として設定されている場合には、当該集約オフ機能及び固定倍率機能の対象機能としての設定を解除する。
これと同様に、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理を実行した場合に、例えばカラー機能と集約オフ機能の2つの機能がグループ禁止機能であると判定したときは、当該2つのグループ禁止機能に代替可能なモノクロ機能と2in1集約機能の2つの機能をグループ代替機能とする。当該2つのグループ代替機能は互いに代替可能な機能の組み合わせではなく、共に対象機能として設定することが可能である。したがって、第2対象機能変更部15は、当該モノクロ機能と2in1集約機能の2つのグループ代替機能は、共に対象機能として設定することが可能なグループ代替機能であるグループ共存可能機能であるものとして、当該2つのグループ共存可能機能を対象機能として順次設定する。
このとき、第2対象機能変更部15は、設定パターン情報SPにより定められた第3パターンP3の組み合わせを用いて、モノクロ機能と2in1集約機能のそれぞれに対応する第2排他機能の数を把握する。
具体的には、例えば図12に示す設定パターン情報SPにおける第3パターンP3の組み合わせのうち、モノクロ機能が後に設定する機能AF1とされる組み合わせは、3つ存在する(図12における組み合わせC4,C5,C6)。つまり、当該3つの第3パターンP3の組み合わせによって、モノクロ機能よりも先に設定される機能として組み合わされている機能は3つ存在する(図12における縦軸のカラーバランス調整機能、色相調整機能、カラー機能)。
当該3つの第3パターンP3の組み合わせ(図12における組み合わせC4,C5,C6)において、3つの先に設定される機能として組み合わされている3つの機能(図12における縦軸のカラーバランス調整機能、色相調整機能、カラー機能)は、モノクロ機能が対象機能として設定された場合に、その対象機能としての設定が解除されるべき機能である。したがって、当該3つの先に設定される機能は、モノクロ機能と共に対象機能として設定することができない、モノクロ機能に対応する第2排他機能を示しているといえる。したがって、第2対象機能変更部15は、モノクロ機能に対応する第2排他機能が、当該3つの第3パターンP3の組み合わせC4,C5,C6において、先に設定される機能として組み合わされているカラーバランス調整機能、色相調整機能、及びカラー機能の3つ存在することを把握する。
これと同様に、第3パターンP3の組み合わせのうち、2in1集約機能を後に設定する機能AF2とする組み合わせが2つ存在し(図12における組み合わせC7,C8)、つまり、当該2つの第3パターンP3の組み合わせによって、2in1集約機能よりも先に設定される機能として組み合わされている機能は2つ存在する(図12における縦軸の集約オフ機能、固定倍率機能)。
したがって、当該2つの第3パターンP3の組み合わせにおいて、先に設定される機能として組み合わされている2つの機能(図12における縦軸の集約オフ機能、固定倍率機能)は、2in1集約機能と共に対象機能として設定することができない、2in1集約機能に対応する第2排他機能を示しているといえる。したがって、第2対象機能変更部15は、2in1集約機能に対応する第2排他機能が、当該2つの第3パターンP3の組み合わせC7,C8において、先に設定される機能として組み合わされている集約オフ機能、及び固定倍率機能の2つ存在することを把握する。
そこで、第2対象機能変更部15は、モノクロ機能と2in1集約機能の2つのグループ共存可能機能のうち、より数多くの第2排他機能に対応するモノクロ機能から先に、対象機能として設定する。当該モノクロ機能を対象機能として設定する際に、モノクロ機能に対応する第2排他機能である、カラーバランス調整機能、色相調整機能、及びカラー機能が初期設定機能に含まれており、ステップS1(図6)において対象機能として先に設定されている場合には、当該カラーバランス調整機能、色相調整機能及びカラー機能の対象機能としての設定を解除する。
次に、第2対象機能変更部15は、2in1集約機能を対象機能として設定する。当該設定の際に、2in1集約機能に対応する第2排他機能である、集約オフ機能及び固定倍率機能が先に対象機能として設定されている場合には、当該集約オフ機能及び固定倍率機能の対象機能としての設定を解除する。
このように、上記実施形態の構成によれば、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、ユーザー禁止機能に代えて、ユーザー代替機能が自動的に対象機能として設定される。このため、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、認証ユーザーが手動でユーザー禁止機能に代えて、当該ユーザー禁止機能に代替可能なユーザー代替機能を対象機能として設定する場合に比して、ユーザー代替機能を対象機能として設定する手間を軽減することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、グループ禁止機能に代えて、グループ代替機能が自動的に対象機能として設定される。このため、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、認証ユーザーが、自身に対応するユーザー認可機能以外にも、自身が所属する認証グループに対応するグループ認可機能を把握した上で、手動で、グループ禁止機能に代えてグループ代替機能を対象機能として設定する場合に比して、グループ代替機能を対象機能として設定する手間を軽減することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、ユーザー禁止機能が複数存在するときには、当該複数のユーザー禁止機能に代えて複数のユーザー代替機能を対象機能として設定する際に、既に対象機能として設定済みのユーザー代替機能と共に設定可能なユーザー代替機能であるユーザー共存可能機能であって、当該ユーザー共存可能機能と共に設定できない他の機能である第1排他機能の数が多いユーザー代替機能から先に対象機能として順次設定される。
したがって、後に対象機能として設定されるユーザー代替機能になるほど、共に設定できない他の機能の数が少なくなるので、後にユーザー代替機能が対象機能として設定されることによって、先に対象機能として設定されたユーザー代替機能がその設定を解除される確率を下げることができ、効率よく、複数のユーザー代替機能を対象機能として設定することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、認証ユーザーがログイン状態になった場合に、グループ禁止機能が複数存在するときには、当該複数のグループ禁止機能に代えて複数のグループ代替機能を対象機能として設定する際に、既に対象機能として設定済みのグループ代替機能と共に設定可能なグループ代替機能であるグループ共存可能機能であって、当該グループ共存可能機能と共に設定できない他の機能である第2排他機能の数が多いグループ代替機能から先に対象機能として順次設定される。
したがって、後に対象機能として設定されるグループ代替機能になるほど、共に設定できない他の機能の数が少なくなるので、後にグループ代替機能が対象機能として設定されることによって、先に対象機能として設定されたグループ代替機能がその設定を解除される確率を下げることができ、効率よく、複数のグループ代替機能を対象機能として設定することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、複数のユーザー共存可能機能を対象機能として順次設定する場合に、設定対象のユーザー共存可能機能に対して、第3パターンP3(図12)の組み合わせにより、先に設定される機能として組み合わされた機能の数が多いものから先に対象機能として設定される。また、ユーザー共存可能機能を対象機能として順次設定する度に、設定対象のユーザー共存可能機能に対して、第3パターンP3の組み合わせにより、先に設定される機能として組み合わされた機能が対象機能として設定されているときには、当該先の対象機能としての設定が解除される。
したがって、後にユーザー共存可能機能を対象機能として設定するほど、既に対象機能としての設定が解除されている機能の数が多くなるので、設定対象のユーザー共存可能機能に対応する第1排他機能が対象機能として設定されている可能性が低くなる。これによって、設定対象のユーザー共存可能機能との関係で、先に対象機能として設定されるべきでない対象機能としての設定を解除する処理を行う機会を軽減することができる。
更に、上記実施形態の構成によれば、複数のグループ共存可能機能を対象機能として順次設定する場合に、設定対象のグループ共存可能機能に対して、第3パターンP3(図12)の組み合わせにより、先に設定される機能として組み合わされた機能の数が多いものから先に対象機能として設定される。また、グループ共存可能機能を対象機能として順次設定する度に、設定対象のグループ共存可能機能に対して、第3パターンP3の組み合わせにより、先に設定される機能として組み合わされた機能が対象機能として設定されているときには、当該先の対象機能としての設定が解除される。
したがって、後にグループ共存可能機能を対象機能として設定するほど、既に対象機能としての設定が解除されている機能の数が多くなるので、設定対象のグループ共存可能機能に対応する第2排他機能が対象機能として設定されている可能性が低くなる。これによって、設定対象のグループ共存可能機能との関係で、先に対象機能として設定されるべきでない対象機能としての設定を解除する処理を行う機会を軽減することができる。
尚、本発明に係る画像形成装置は、上記の複合機1に適用される場合の他、プリンター、コピー機、スキャナー装置等の画像形成装置に適用することが可能である。また、上記実施形態において図1乃至図12に示した構成は単なる一例に過ぎず、本発明を当該実施形態に限定する趣旨ではない。
例えば、設定パターン情報記憶部84を備えないように簡素化して構成してもよい。これに合わせて、第1対象機能変更部14は、第1対象機能変更処理において、ユーザー禁止機能が複数存在する場合に、複数のユーザー禁止機能に代えて複数のユーザー代替機能をそれぞれ対象機能として設定する際に、予め定められた優先順の高いユーザー代替機能から先に対象機能として設定するように簡素化して構成してもよい。
これと同様に、第2対象機能変更部15は、第2対象機能変更処理において、グループ禁止機能が複数存在する場合に、複数のグループ禁止機能に代えて複数のグループ代替機能をそれぞれ対象機能として設定する際に、予め定められた優先順の高いグループ代替機能から先に対象機能として設定するように簡素化して構成してもよい。
尚、上記の予め定められた優先順は、例えば機能の名称の五十音順や、機能の使用頻度順等によって適宜定めてよい。
また、ユーザー共存可能機能に対応する第1排他機能は、設定パターン情報SP(図12)の第3パターンP3の組み合わせにおいて、先に設定される機能として組み合わされている機能であるとしたが、更に、設定パターン情報SP(図12)の第1パターンP1の組み合わせにおいて、先に設定される機能として組み合わされている機能を含めてもよい。ただし、この場合、第1対象機能変更部14は、ユーザー共存可能機能を順次対象機能として設定する度に、当該設定対象のユーザー共存可能機能に対応する第1排他機能が対象機能として設定されていたとしても、当該設定対象のユーザー共存可能機能に対応する第1排他機能の対象機能としての設定を解除しないように構成される。
これと同様に、グループ共存可能機能に対応する第2排他機能は、設定パターン情報SP(図12)の第3パターンP3の組み合わせにおいて、先に設定される機能として組み合わされている機能であるとしたが、更に、設定パターン情報SP(図12)の第1パターンP1の組み合わせにおいて、先に設定される機能として組み合わされている機能を含めてもよい。ただし、この場合、第2機能変更部15は、グループ共存可能機能を順次対象機能として設定する度に、当該設定対象のグループ共存可能機能に対応する第2排他機能が対象機能として設定されていたとしても、当該設定対象のグループ共存可能機能に対応する第2排他機能の対象機能としての設定を解除しないように構成される。
また、ユーザー情報記憶部81は、グループ情報UG(図4)を記憶しないように簡素化して構成してもよい。これに合わせて、第2対象機能変更部15を備えないように簡素化して構成し、ステップS7,S8(図6)、及び、ステップS13の処理を実行しないように簡素化して構成してもよい。