JP5770255B2 - 粒子測定装置、及び粒子測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、慣性力を利用して大気中の浮遊粒子径を分離して測定する粒子分離装置、粒子測定装置、及び粒子分離方法に関するものである。
大気中に浮遊する微粒子を粗大粒子と分離し、分離した微粒子の量を測定する粒子測定装置として、例えば特許文献1に開示された装置が挙げられる。特許文献1に開示された微粒子の分離方法では、流体中に浮遊する粒子を加速して慣性力によって分離している。
詳細には、特許文献1に開示された粒子測定装置100では、図13に示すように、ロート状のサンプリング管110における粗大粒子排出用直管部111に同心に該粗大粒子排出用直管部111よりも小径の微粒子採取用直管120が近接して設けられている。
上記粒子測定装置100では、大気中に浮遊する微粒子を粗大粒子と分離するときには、粗大粒子排出用直管部111の吸引側111aから図示しないポンプにて吸引する。また、微粒子採取用直管120においても吸引側121から図示しないポンプにて吸引する。
これにより、大気中に浮遊する微粒子及び粗大粒子を含む含粒子流体101が、サンプリング管110のテーパー部112に沿って流入される。このため、ノズル部113にて加速された後、粗大粒子排出用直管部111の入り口近傍及び微粒子採取用直管120の入り口近傍に排出される。尚、図13においては右半分の流路線を省略している。
このとき、粗大粒子101aは慣性力が大きいので、主流102に搬送されて粗大粒子排出用直管部111から除去される。一方、微小粒子101bは慣性力が小さいので、微粒子採取用直管120に向けて反転して逆方向の支流103に搬送されて微粒子採取用直管120へ送り込まれる。
これによって、含粒子流体101に含まれる粗大粒子101aと微小粒子101bとが分離されることになる。特許文献1の分離方法では、主流102及び支流103の流量調整、及び微粒子採取用直管120の上下移動にてノズル部113の全長とその間隔を調整することによって、粒子の分級特性を変えることができるようになっている。
特開2004−89898号公報(2004年3月25日公開)
しかしながら、上記従来の慣性力によって粒子を分級する粒子分離装置、粒子測定装置、及び粒子分離方法では、以下の問題点を有している。
すなわち、分級される粒子径は慣性力に依存する。このため、微小粒子を対象とした測定と粗大粒子を対象とした測定とを1つの測定器で行おうとする場合、慣性力の変化が可能な駆動部及び駆動回路、又は粒径毎に別の駆動部及び流路が必要となる。その結果、コスト増加に繋がる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、粒子の分級範囲を簡単に変化し得る粒子分離装置、粒子測定装置、及び粒子分離方法を提供することにある。
本発明の一態様における粒子分離装置は、上記の課題を解決するために、外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部と、該流体駆動部が駆動出力を発生するための電力を供給する電力供給部とを有し、導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離装置において、上記電力供給部から上記流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる駆動制御部が設けられていることを特徴としている。
本発明の一態様における粒子測定装置は、上記の課題を解決するために、上記記載の粒子分離装置と、上記粒子分離装置にて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部とを備えた粒子測定装置であって、上記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、上記粒子検出部に粒子を検出させる検出状態と上記粒子検出部に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行う検出状態切替部を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様における粒子測定装置は、上記の課題を解決するために、上記記載の粒子分離装置と、上記粒子分離装置にて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部とを備えた粒子測定装置であって、上記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の異なる検出条件の間で該検出条件を1回以上切り替えて、複数の異なる検出条件にて上記粒子検出部に粒子を検出させる検出条件切替部を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様における粒子分離方法は、上記の課題を解決するために、外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部に、電力供給部から該流体駆動部が駆動出力を発生するための電力を供給し、該導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離方法において、上記電力供給部から上記流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、粒子の分級範囲を簡単に変化し得る粒子分離装置、粒子測定装置、及び粒子分離方法を提供するという効果を奏する。
本発明の実施形態1における粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成を示す断面図である。 上記粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成を示す斜視図である。 上記粒子分離装置における、導入流路を通して系内へ導入された含粒子流体の分岐部における分粒の状態を模式的に示した断面図である。 (a)は(b)に示す電力供給部での入力電圧の印加により発生する流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図であり、(b)は電力供給部での入力電圧の印加状態を示す波形図である。 (a)は実施形態1における変形例の粒子分離装置を備えた粒子測定装置を示すものであって、(b)に示す電力供給部での入力電圧の印加により発生する流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図であり、(b)は電力供給部での入力電圧の印加状態を示す波形図である。 (a)は本発明の実施形態2における粒子分離装置を備えた粒子測定装置を示すものであって、(b)に示す電力供給部での入力電圧の印加により発生する流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図であり、(b)は電力供給部での入力電圧の印加状態を示す波形図である。 本発明の実施形態3における粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成を示す断面図である。 (a)は上記粒子分離装置を備えた粒子測定装置の間欠駆動モードにおける流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図であり、(b)は、間欠駆動モードにおけるセンサでの粒子測定タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態4における粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成を示す断面図である。 (a)は上記粒子分離装置を備えた粒子測定装置における流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図であり、(b)は分割された時間領域毎にセンサに粒子を検出させる時分割粒子検出設定部の設定状態を示すタイミングチャートである。 上記粒子分離装置を備えた粒子測定装置を示すものであって、表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態5における粒子分離装置を備えた粒子測定装置、及び粒子分離方法を示すものであって、間欠駆動モードと継続駆動モードとを切り替え駆動する場合の流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図である。 従来の粒子分離装置の構成を示す断面図である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施の形態における粒子測定装置は、外部から空気等の気体を吸引し、該気体に含まれる粒子を慣性力によって分級する粒子分離装置を備え、微粒子から粗大粒子までの量を測定し得る装置である。
〔粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成〕
本実施の形態の粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本実施の形態の粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成を示す断面図である。図2は、本実施の形態の粒子分離装置を備えた粒子測定装置の構成を示す斜視図である。
本実施の形態の粒子測定装置10Aは、図2に示すように、粒子検出部としてのセンサ1と、吸気部2と、分粒部3と、流体駆動部としてのファン4とを備えている。粒子測定装置10Aは、単一のファン4を駆動することによって、吸気部2から外部の空気を導入するようになっている。
粒子測定装置10A内に導入された空気は、図1に示すように、該粒子測定装置10A内に形成された気体流路を通過して、ファン4を介して外部へ排出される。センサ1は、粒子測定装置10A内に形成された気体流路の途中に設けられており、通過する空気中に含まれる微粒子の量を測定する。
図1に示すように、粒子測定装置10A内に形成された気体流路5は、導入流路5aと、主流路5bと、支流路5cと、主流排出路5dと支流排出路5eとから構成されている。
導入流路5aは、吸気部2に形成されており、外部から空気等の気体を導入するための流路である。主流路5b及び支流路5cは、導入流路5aから分岐部Aにて2方向に分岐した流路である。また、主流路5bに連結している主流排出路5d、及び支流路5cに連結している支流排出路5eは、いずれも気体を外部へ排出するための流路である。
本実施の形態では、粒子測定装置10Aにおける粒子分離装置20Aは、上記ファン4と気体流路5と電力供給部21と駆動制御部22とから構成されている。そして、ファン4を駆動することにより、導入流路5aから導入された気体に含まれる粒子を、その慣性力によって、分岐部Aにおいて粗大粒子が含まれる主流路5bと微小粒子が含まれる支流路5cとへ分離つまり分粒させる。尚、導入流路5aから導入された気体に含まれる粒子の分粒の原理については、後述する。
微小粒子を測定する測定部であるセンサ1は、支流路5cの途中に設けられており、支流路5cを通過する気体中の微小粒子の量を測定する。具体的には、このセンサ1は、例えば、通過する気流中の微粒子に光を照射し、微粒子から散乱した光を検出するという光散乱法によって、気体中の微小粒子の量を測定する。ただし、センサ1は、必ずしも光散乱法に限らず、重量法によって気体中の微小粒子の量を測定するものであってもよい。また、微小粒子を測定する測定部である粒子検出部は、センサ1に限定されず、例えば、微小粒子を捕集するフィルターを備え、該フィルターによって捕集された微小粒子を測定するものであってもよい。すなわち、粒子検出部は、例えば光散乱を利用した濃度測定装や、成分分析装置、又はフィルターによる粒子捕集装置でもよい。
ファン4は、本実施の形態では、ただ1つ設けられている。そして、導入流路5aから主流路5bを通して主流排出路5dへ向かう気流と、導入流路5aから支流路5cを通して主流排出路5dへ向かう気流とを発生させる流体駆動部として機能する。ファン4における前面の気体吸入面4aは、主流排出路5d及び支流排出路5eに接続されている。
尚、本実施の形態では、上述したように、支流路5cを通る気流についても、支流排出路5eを介してファン4にて排出しており、これによって、流体駆動部を1つのファン4にて構成している。しかし、本発明においては、必ずしもこれに限らず、例えば、支流路5cに別途のファン4を設けることにより、流体駆動部を2つのファン4にて構成することも可能である。
また、本実施の形態における流体駆動部は、ファン4にて構成されている。しかし、必ずしもこれに限らず、導入流路5aから主流路5b又は支流路5cを介して主流排出路5d及び支流排出路5eへ向かう気流を発生させることが可能なものであればよい。例えば、流体駆動部は、ポンプであってもよい。
また、本実施の形態では、主流排出路5d及び支流排出路5eとの間に、例えば仕切板6が設けられており、主流路5bから主流排出路5d及び支流排出路5eを通して、支流路5cに逆流するのを防止するようになっている。ただし、本発明では、この仕切板6は必ずしも存在しなくてもよい。
また、本実施の形態の粒子分離装置20Aを備えた粒子測定装置10Aでは、図1に示すように、流体駆動部としてのファン4が駆動出力を発生するための電力を供給する電力供給部21と、この電力供給部21からファン4への駆動電力の供給を制御する駆動制御部22とが設けられている。これにより、本実施の形態の粒子分離装置20Aを備えた粒子測定装置10Aでは、微小粒子8bだけでなく、微小粒子8bに粗大粒子8aを加えた全粒子測定ができるようになっている。
〔粒子分離方法及び粒子測定方法〕
上記構成の粒子分離装置20Aを備えた粒子測定装置10Aにおける粒子の分離方法及び粒子測定方法について、図1及び図3に基づいて説明する。図3は、導入流路5aを通して系内へ導入された含粒子流体の分岐部Aにおける分粒の状態を模式的に示した断面図である。
本実施の形態の粒子分離装置20Aを備えた粒子測定装置10Aでは、図1に示すように、ファン4の駆動によって、浮遊粒子を含んだ空気の流体(以下、「含粒子流体」と記す)は、錐状に傾斜した導入流路5aを通って粒子測定装置10A内に気流7aとして導入される。導入流路5aは、気流7aの方向に対して垂直な断面形状において、分岐部Aへ向かうに伴い、流路断面積が小さくなる構成になっている。このため、導入流路5aに導入された含粒子流体は、気流7aに沿って分岐部Aに向かうに伴って加速することになる。そこで、導入流路5aは、流体加速部ともいう。
含粒子流体の気流7aは、分岐部Aにおいて主流7bと支流7cとに分岐する。主流7b及び支流7cは、それぞれ、ファン4によって吸引される主流路5b及び支流路5cを通る。1つのファン4にて主流7b及び支流7cに分岐して吸引することによって、大気等の含粒子流体を、導入流路5aを通して系内へ導入することができる。
系内へ吸引された含粒子流体は、図3に示すように、気流7aが分岐部Aにおいて主流7bと支流7cとに分岐したときに、所望粒径の微小粒子8bを含む含粒子流体と所望粒径以外の粗大粒子8aを含む含粒子流体とに分粒される。このとき、主流7bには、所望粒径以外の粗大粒子8aを含む含粒子流体が含まれる。一方、支流7cには、所望粒径の微小粒子8bを含む含粒子流体が含まれる。
上述した粒子の分粒原理について説明する。
ファン4によって系内に吸引された含粒子流体は、図3に示すように、導入流路5aの分岐部Aへ向かうに伴い加速する。分岐部Aにおいて、含粒子流体に含まれる粒子が気流7aの方向に沿う主流7bに沿って運動するか否かは、ストークスの式より、粒子の密度、直径、速度、及び含粒子流体の粘性に依存する。
したがって、含粒子流体に含まれる粒子は、粒径が大きい程速い速度を有するので、含粒子流体の運動方向に沿う。このため、粒径が比較的大きい粗大粒子8aは、慣性力が大きいので、気流7aの方向に沿う主流7bに搬送されて主流路5bから主流排出路5dへ排出される。この結果、支流7c側へは入り込み難くなる。
一方、粒径が比較的小さい微小粒子8bは、慣性力が小さい。それゆえ、微小粒子8bの移動は、含粒子流体の粘性によって支配される。このため、微小粒子8bは、主として主流7bとは逆方向の支流7cに搬送されて、支流路5cへ送り込まれる。尚、一部は、主流7bに搬送されて、主流路5bへ送り込まれる。このように、分岐部Aにおける粒子の速度によって特定粒径以下の粒子のみを支流7cへ導くことが可能になる。
このように、本実施の形態における粒子分離装置20Aでは、上述の流路構成及びファン4の配置等によって、ファン4によって吸引される含粒子流体に含まれる粗大粒子8aは、ファン4が必要駆動電力にて駆動しているときには、分岐部Aにおいて主流路5bに対して逆方向に延びた支流路5cへは混入しないようになっている。一方、微小粒子8bは、主流路5b及び支流路5cの両方に存在する。
次に、支流路5cへ送り込まれた微小粒子8bを含む含粒子流体は、図1に示すように、支流7cに搬送されてセンサ1を通過する。このようにセンサ1を通過することによって、含粒子流体に含まれる微小粒子8bの量が測定される。
支流路5cにおいてセンサ1を通過した微小粒子8bを含む含粒子流体は、支流排出路5eへ向かって流出することになる。
一方、導入流路5a、主流路5b及びファン4は、略同一方向に配列して設けられている。このような構成とすることによって、粗大粒子8aは、支流路5cへ逆流することなく、主流路5bへの分岐後、主流排出路5dを介して外部へ排出され易くなる。それゆえ、測定対象でない粗大粒子8aを、効率的に除去することができる。
このように、粗大粒子8aを含む含粒子流体の主流7bは、分岐部Aから下側に配された主流排出路5dへ向かって最短距離になるように延びる主流路5bを通って、主流排出路5dから排出される。一方、微小粒子8bを含む含粒子流体の支流7cは、分岐部Aから、主流路5bとは逆方向に延びセンサ1を介して迂回して支流排出路5eに合流する支流路5cを通って、支流排出路5eから排出される。このように、分岐部Aにて粗大粒子8aと微小粒子8bとが分粒されるので、外部から吸引された含粒子流体のうち、粗大粒子8aを含む含粒子流体は、センサ1を通過することなく外部へ排出される。一方、微小粒子8bを含む含粒子流体は、センサ1にて量が測定された後、外部へ排出されることになる。
上述したように、本実施の形態における粒子分離装置20A及び粒子測定装置10Aにおいては、外部から吸引される含粒子流体の気流7aを、分岐部Aにおいて主流7bと支流7cとに分岐し、この分岐に際し、粗大粒子8aと微小粒子8bとの分粒を行っている。さらに、主流7b及び主流排出路5dと支流7c及び支流排出路5eとを、一つの気体吸入面4aに合流させて外部へ排出している。また、主流7bと支流7cとの分岐は、単一のファン4によって実現されている。そして、支流路5cの途中にセンサ1を設けたことによって、支流7cの含粒子流体中の微小粒子8bの量を測定している。
それゆえ、2台のポンプという2つの駆動源を用いている特許文献1の技術と比較して、小型であり、かつ安価な微粒子測定器を実現することができる。
ここで、主流路5bの主流7bの流速と支流路5cの支流7cの流速とは、精度の高い調整が必要である。例えば、主流7bの流速が最適値よりも大きく、かつ支流7cの流速が最適値よりも小さい場合、主流路5b側に、粗大粒子8aのみならず微小粒子8bの大半が流れてしまう。その結果、支流路5c側へ流れる微小粒子8bの量が僅少となるため、粗大粒子8aと微小粒子8bとを適切に分別することができない。反対に、主流7bの流速が最適値よりも小さく、かつ支流7cの流速が最適値よりも大きい場合、粗大粒子8aの一部が支流路5c側へ流れてしまい、やはり、粗大粒子8aと微小粒子8bとを適切に分別することができない。主流7bの流速及び支流7cの流速は、それぞれ、主流路5b及び支流路5cの流路抵抗とファン4の排気速度によって決定される。このうち、流路抵抗は、主流路5b及び支流路5cの形状によって決定される値であり、流路形状を変更しない限り調整することができない。一方、排気速度は、ファン4の出力の調整によってのみ、調整可能な値であり、比較的調整が容易である。このため、特許文献1の技術のように、図13に示す粗大粒子排出用直管部111及び微粒子採取用直管120に対し個別のファンによって排気する構成では、粗大粒子排出用直管部111及び微粒子採取用直管120のそれぞれにおける流体の流速の調整は、容易に行うことができる。これに対して、粒子測定装置10Aでは、単一のファン4によって主流路5b及び支流路5cの両方を排気する。このため、ファン4の出力によってそれぞれの流路における排気速度つまり主流7b及び支流7cの流速を自由に調整することができないという課題が残されている。
また、主流7b及び支流7cの流速に対しファン4の排気速度を十分に活かすためには、ファン4における気体吸入面4aの面積を可能な限り広くし、排気に利用する形態とすることが望ましい。このような形態をとるために、粒子測定装置10Aでは、主流路5b及び主流排出路5dと支流路5c及び支流排出路5eとを合流させた気体吸入面4aをファン4に接続した構成となっている。
このような構成において、ファン4の気体吸入面4aが塞がれている場合、抵抗が大きくなりファン4の駆動源としての性能を十分に発揮することができない。それゆえ、ファン4の性能を十分に発揮するため、粒子測定装置10Aでは、ファン4における吸気側の真上の部分に、気体吸入面4aと同程度の面積を有する空間を設けている。すなわち、気体吸入面4aと主流排出路5d及び支流排出路5eとにより形成された空間を確保している。この結果、主流7bは、主流排出路5dと気体吸入面4aとにより形成された空間を通って外部に排出される。一方、支流7cは、支流排出路5eと気体吸入面4aとにより形成された空間を通って外部に排出される。
ここで、図3に示すように、本実施の形態の粒子測定装置10Aでは、支流路5cの流路長は、主流路5bの流路長よりも長くなっている。このため、主流7bよりも支流7cの方が、流路抵抗が大きい。この結果、分岐部Aでの支流7cの流速を低くすることができる。
このことは、逆に、主流7bと支流7cとが合流する気体吸入面4aでは、主流7bの方が支流7cよりも流速が大きいため、乱流が発生する。その結果、主流排出路5d及び支流排出路5eにおいて、主流7bに含まれる粗大粒子8aの一部が支流路5c側へ逆流するおそれがある。
そこで、本実施の形態における粒子測定装置10Aでは、図1に示すように、主流排出路5dと支流排出路5eとの間に、主流路5bから排出される主流7bと、支流路5cから排出される支流7cとを仕切る仕切板6が設けられていることが好ましい。この仕切板6は、主流排出路5dと支流排出路5eとの例えば中央に設けられている。すなわち、仕切板6によって区切られた気体吸入面4aの面積が、主流排出路5dと支流排出路5eとにおいて同じになっている。この仕切板6によって、主流7bと支流7cとの合流が防止される。その結果、主流路5bと支流路5cとの間での粒子の逆流を防止することができる。
尚、仕切板6の位置は、主流排出路5dと支流排出路5eとの中央に限定されない。例えば、仕切板6によって区切られた気体吸入面4aにおいて、主流7bが通過する面積と支流7cが通過する面積とが異なっていてもよい。このように、主流排出路5dと支流排出路5eとにおいて仕切板6を中央からずれた位置に配置することによって、主流7bの流速及び支流7cの流速の比率が変化した粒子測定装置10Aを実現することができる。
また、仕切板6の角度や厚さは、主流路5b側と支流路5c側との間で異なっていてもよい。また、図1に示す仕切板6は、平板形状である。しかし、仕切板6の形状は、主流7bと支流7cとの合流を防止する構成であれば、平板形状に限定されず、曲面を有する形状であってもよい。さらに、仕切板6は、支流排出路5eにおいて支流7cの出口部分を囲うような構造であってもよい。
〔全粒子測定〕
ところで、上記構成の粒子分離装置20Aを備えた粒子測定装置10Aでは、ファン4に対して電力供給部21から定格電圧が供給されたときには、センサ1では、粒子のサイズを分離して一定範囲の微小粒子のみが含まれる支流7cの粒子を測定する微小粒子測定モードでの測定しかできない。
しかしながら、本実施の形態の粒子分離装置20Aを備えた粒子測定装置10Aを用いて、微粒子のサイズを分離せずに微粒子と粗大粒子とが混じって含まれる気流の粒子を測定する全粒子測定モードでの測定ができることが好ましい。
ここで、従来、一つの検出器によって、微小粒子測定モードと粗大粒子測定モードとを、又は微小粒子測定モードと全粒子測定モードとを簡単な方法で両方可能とする粒子分離装置及び粒子分離方法を採用する粒子測定装置は無かった。すなわち、従来、例えば遠心力を用いた粒子分離装置によって気体に含まれる粒子のサイズを分離し、分離された粒子を検出する粒子測定装置が知られている。しかし、従来の粒子測定装置において、例えばファン等の流体駆動部を継続的に高速回転させる微粒子測定モードでは、検出器側の風路に微粒子のみが流入する。このため、微粒子を正確に測定することができるが、粗大粒子を検出することができない。この結果、従来の粒子分離装置及び粒子分離方法を採用する粒子測定装置では、粗大粒子を含めて粒子径を測定する全粒子測定モードの機能は無い。
ここで、全粒子測定モードの機能を具備するためには、ある範囲の粒子径を分離する粒子分離装置とは別に、他の範囲の粒子径を分離する別途の粒子分離装置を近傍位置に複数台備え、該複数台の粒子分離装置によって全粒子測定モードとして使用する方法もある。しかし、この方法では、検出器の数が増えることによってコスト高になる。
全粒子測定モードの機能を具備するためのもうひとつの方法としては、例えばファン等の流体駆動部を継続的に低速回転させる方法がある。これにより、粗大粒子の慣性力を変化させて、一つの検出器を用いて全粒子測定モードの機能を実現することができる。しかし、この方法は、下記の問題がある。
すなわち、ファン等の流体駆動部の速度を低下させる方法としては、一般的には、電圧制御法とPWM(Pulse Width Modulation)制御法との2種類がある。
電圧制御方法とは、ファン等の流体駆動部に供給する電圧を低下させることによりファン等の流体駆動部の回転速度を低下させる方法である。しかしながら、一般的に、ファン等の流体駆動部が稼働し得る出力電圧の範囲は限定されている。このため、定格電圧に比して大きく電圧が低下すると、ファン等の流体駆動部が駆動しない。すなわち、電圧制御法では、ファン等の流体駆動部の回転速度が制御できる範囲が極めて限定されている。また、可変抵抗等を用いて電圧を制御する場合等は、電圧を低下させることにより電力の損失が生じてしまう。
これに対して、PWM制御法は、ファン等の流体駆動部に供給するパルス波のデューティー比を制御することにより、ファン等の流体駆動部の回転速度を制御する方法である。この方法は、電圧制御法に比べて広い範囲でファン等の流体駆動部の回転速度を制御でき、かつ電圧損失も軽減できる。しかし、PWM制御は、ファン等の流体駆動部の回転周期と同程度の短い周期でパルス波を制御する。このため、複雑な回路を搭載する必要があるので、コストが高くなる。
そこで、本実施の形態の粒子分離装置20Aでは、図1に示す駆動制御部22は、図4の(a)(b)に示すように、図1に示す電力供給部21から流体駆動部としてのファン4への第1電圧としての第1入力電圧VH0による第1電圧駆動状態と、電力供給部21からファン4への該第1入力電圧VH0よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL0による第2電圧駆動状態とを連続して繰り返す間欠駆動モードでの駆動動作を行わせるようになっている。
また、本実施の形態の粒子測定装置10Aでは、上記粒子分離装置20Aとこの粒子分離装置20Aにて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部としてのセンサ1とを備えている。さらに、粒子測定装置10Aは、センサ1に粒子を検出させる検出状態とセンサ1に粒子を検出させないつまり粒子検出を停止させる非検出状態とに切り替える検出状態切替部11aを備えた検出制御部11を備えている。詳細には、本実施の形態の検出状態切替部11aは、粒子分離装置20Aが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Aの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、センサ1に粒子を検出させる検出状態と上記粒子検出部に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行うようになっている。
また、本実施の形態の粒子分離方法では、電力供給部21からファン4への第1入力電圧VH0による第1電圧駆動状態と、電力供給部21からファン4への該第1入力電圧VH0よりも低い第2入力電圧VL0による第2電圧駆動状態とを連続して繰り返す間欠駆動モードでの駆動動作を行う。
詳細には、本実施の形態では、図4の(a)(b)に示すように、通常駆動時は、駆動制御部22は、電力供給部21からファン4に第1入力電圧VH0を供給するように制御する。これにより、ファン4は、駆動出力P1にて第1電圧駆動状態を継続する。
一方、間欠駆動モードでは、一定間隔にて入力電圧を第2入力電圧VL0=零電圧と第1入力電圧VH0=定格電圧とを切り替えることによって、ファン4を駆動状態と非駆動状態とに切り替える。そして、ファン4の駆動出力を駆動出力PL0〜PH0及び駆動出力PH0〜PL0の間で変化させながら粒子分離を行う。
この結果、前述したように、ストークスの式より、粒子が気流7aの方向に沿う主流7bに沿って運動するかは粒子の密度、直径、速度及び含粒子流体の粘性に依存し、同一成分の粒子であれば粒径が大きい粒子程、低い速度で流体の運動から外れる。それゆえ、粒子の慣性力を利用した粒子分離装置20Aにおいて、間欠駆動モードでは、粒子に与える慣性力が通常駆動時である第1電圧駆動状態の継続状態よりも小さいため、通常駆動時とは異なる分粒特性にて粒子を分離することが可能となる。
ここで、図4の(a)(b)では、ファン4の駆動出力PL0=零電圧の状態から定格の駆動出力PH0に到達した直後に、ファン4を非駆動状態に切り替えている。しかし、必ずしもこれに限らず、ファン4が駆動出力PH0に到達した後一定時間、該駆動出力PH0にて駆動することも可能である。
尚、前述したように、本実施の形態では、流体駆動部は例えばファン4だけでなく、ポンプでもよいとした。これらは、駆動状態と非駆動状態とを切り替え可能であるので、流体駆動部として適している。また、本実施の形態では、ファン4等の駆動状態の切り替えは、ファン4等への入力電圧である第2入力電圧VL0と第1入力電圧VH0との切り替えによって、つまりファン4等に対する入力電力のオン/オフ切り替えによって行うが、別の動力源でもよい。
上述のように、本実施の形態の粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法では、電力供給部21からファン4への電力供給として、高電圧の第1入力電圧VH0と低電圧の第2入力電圧VL0とを定期的に連続して繰り返す。これにより、第1入力電圧VH0の印加直後、又は第1入力電圧VH0を第2入力電圧VL0に切り替えた直後では、ファン4は、定格による通常駆動よりも低い出力で駆動する時間が生じる。そして、その時間は、分粒される粗大粒子8aをセンサ1に到達させることが可能となる。その結果、検出制御部11は、検出状態切替部11aをセンサ1に粒子を検出させる検出状態に切り替える。尚、検出制御部11は、第2入力電圧VL0が零電圧である場合には、検出状態切替部11aをセンサ1の粒子検出を停止させる非検出状態に切り替える。
これにより、本実施の形態では、出力変化用の駆動回路部又はPWM駆動用回路等が必要ないため、低価格の駆動制御部22でも粗大粒子8aの測定が可能となる。
したがって、粒子の分級範囲を簡単に変化し得る粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法を提供することができる。
ここで、本実施の形態の粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法において、全粒子測定モードでは、粒子のサイズを分離しない。このため、支流路5cの風速を一定に保つ必要がなく、かつ風量が変動してもよい。すなわち、測定時間の少なくとも一部に、測定に十分な分だけの粗大粒子8aが支流路5cに流入するような低風量状態が確保できればよい。このような概念に基づき、本実施の形態の粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法は、間欠駆動モードにより全粒子測定モードでの測定を実現することができるといえる。
尚、ここで、PWM制御との違いを説明する。
すなわち、PWM制御においても、ファン4にパルスにて電力を供給するため、見方によってはオン/オフ駆動による間欠駆動モードと言えなくはない。しかしながら、PWM制御の場合は、ファン4の回転周期と同程度の周期でパルスを制御するのに対して、本実施の形態のオン/オフ駆動による間欠駆動モードはそれよりも比較にならないほど長周期にてオン/オフ駆動する点が相違する。具体的には、PWM制御でのパルスの周期は例えば10kHz前後である。それに対して、本実施の形態では、例えば0.25Hzであり、多くても10Hz以内である。
この結果、本実施の形態の間欠駆動モードは、PWM制御のパルス出力に比べものにならない程、オン/オフ駆動の期間が長い。したがって、このような駆動に用いる回路は、PWM制御の回路に比して単純かつ安価なものを用いればよいので、コストの軽減を図ることができる。
また、本実施の形態の粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法では、基本的に定格電圧と零電圧とを繰り返すことを想定している。このため、技術背景にて説明した電圧制御法のデメリットが発生しない。
このように、本実施の形態における粒子分離装置20Aは、外部から気体を導入する気流を発生させるファン4と、該ファン4が駆動出力を発生するための電力を供給する電力供給部21とを有している。また、導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する。そして、電力供給部21からファン4へ第1入力電圧VH0が印加されている第1電圧駆動状態と、電力供給部21からファン4へ該第1入力電圧VH0よりも低い第2入力電圧VL0が印加されている第2電圧駆動状態とを連続して繰り返す間欠駆動モードにてファン4を駆動させる駆動制御部22が設けられている。
また、本実施の形態における粒子測定装置10Aには、粒子分離装置20Aにて分離された気体に含まれる粒子を検出するセンサ1と、センサ1に粒子を検出させる検出状態とセンサ1に粒子を検出させないつまり粒子検出を停止させる非検出状態とに切り替える検出状態切替部11aを備えた検出制御部11とが設けられている。
また、本実施の形態における粒子分離方法は、外部から気体を導入する気流を発生させるファン4に、電力供給部21から該ファン4が駆動出力を発生するための電力を供給し、該導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する。そして、電力供給部21からファン4へ第1入力電圧VH0が印加されている第1電圧駆動状態と、電力供給部21からファン4へ該第1入力電圧VH0よりも低い第2入力電圧VL0が印加されている第2電圧駆動状態とを連続して繰り返す間欠駆動モードにてファン4を駆動させる。
この結果、電力供給部21からファン4への電力供給として、高電圧の第1入力電圧VH0と低電圧の第2入力電圧VL0とを定期的に連続して繰り返す。これにより、第1入力電圧VH0の印加直後又は第1入力電圧VH0を第2入力電圧VL0に切り替えた直後では、ファン4は、定格による通常駆動よりも低い出力で駆動する時間が生じる。そして、その時間は、分粒される粗大粒子8aをセンサ1に到達させることが可能となる。その結果、検出制御部11は、検出状態切替部11aをセンサ1に粒子を検出させる検出状態に切り替える。尚、本実施の形態では、検出制御部11は、第2入力電圧VL0が零電圧であるので、検出状態切替部11aをセンサ1に粒子を検出させない非検出状態に切り替える。
これにより、本実施の形態では、出力変化用の駆動回路部又はPWM駆動用回路等が必要ないため、低価格の駆動制御部22でも粗大粒子8aの測定が可能となる。
したがって、粒子の分級範囲を簡単に変化し得る粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法を提供することができる。
また、本実施の形態の粒子分離装置20Aでは、第2電圧としての第2入力電圧VL1は、電力供給部21から流体駆動部としてのファン4への電力を非供給とする零電圧であるとなっている。
これにより、駆動制御部22は電力供給部21から印加される第1電圧としての第1入力電圧VH0をオン・オフするだけでよいので、駆動制御部22での制御が簡単となる。
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態の粒子分離装置20A、粒子測定装置10A、及び粒子分離方法での間欠駆動モードにおいては、第1電圧としての第1入力電圧VH0=定格電圧による第1電圧駆動状態と、該第1入力電圧VH0よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL0=零電圧による第2電圧駆動状態とを繰り返すことによって、ファン4の駆動出力を最少の駆動出力PH0=0から最大の駆動出力PH0との間で繰り返すものであった。
しかし、必ずしもこれに限らず、例えば、図5の(a)(b)に示すように、間欠駆動モードにおいて、第1電圧としての第1入力電圧VH0=定格電圧による第1電圧駆動状態と、該第1入力電圧VH0よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL0=零電圧による第2電圧駆動状態とを繰り返すことによって、ファン4の駆動出力を駆動出力PL1(>駆動出力PL0=零出力)から駆動出力PH1(<駆動出力PH0)との間で繰り返す粒子分離装置20A’、粒子測定装置10A’、及び粒子分離方法を採用することも可能である。
すなわち、電力供給部21における第1電圧としての第1入力電圧VH0=定格電圧による第1電圧駆動状態の時間を、ファン4が最大の駆動出力PH0に到達する前の駆動出力PH1に到達した時点で第2入力電圧VL0=零電圧の第2電圧駆動状態に切り替える。これにより、ファン4の駆動出力は駆動出力PH1(<駆動出力PH0)にて折り返し、その後、減少する。
一方、電力供給部21における第2電圧としての第2入力電圧VL0=零電圧による第2電圧駆動状態の時間を、ファン4が最少の駆動出力PL0に到達する前の駆動出力PL1に到達した時点で第1入力電圧VH0=定格電圧の第1電圧駆動状態に切り替える。これにより、ファン4の駆動出力は駆動出力PL1(>駆動出力PL0)にて折り返し、その後、増加する。
この駆動方法によっても、粒子の分級範囲を簡単に変化し得る粒子分離装置20A’、粒子測定装置10A’、及び粒子分離方法を提供することが可能である。
尚、このような電力供給部21の電力供給時間の切り替えは、駆動制御部22が例えばタイマーによる切り替えや回転数検出に基づくスイッチによる切り替え等の方法にて行う。
また、上記の説明においては、駆動出力PL1(≧駆動出力PL0=零出力)から駆動出力PH1(≦駆動出力PH0)との間で繰り返すとすることも可能である。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について、図6の(a)(b)に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1の粒子分離装置20A’、粒子測定装置10A’、及び粒子分離方法での間欠駆動モードにおいては、ファン4の駆動出力を駆動出力PL1(>駆動出力PL0=零出力)から駆動出力PH1(<駆動出力PH0)との間で繰り返すために、第1電圧としての第1入力電圧VH0=定格電圧による第1電圧駆動状態と、該第1入力電圧VH0よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL0=零電圧による第2電圧駆動状態とを連続して繰り返していた。
しかしながら、本実施の形態の粒子分離装置20B、粒子測定装置10B、及び粒子分離方法での間欠駆動モードにおいては、第1電圧としての第1入力電圧VH1(<第1入力電圧VH0=定格電圧)による第1電圧駆動状態と、該第1入力電圧VH1よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL1(>第2入力電圧VL0=零電圧)による第2電圧駆動状態とを連続して繰り返している点が異なっている。
本実施の形態の粒子分離装置20B、粒子測定装置10B、及び粒子分離方法での間欠駆動モードの駆動方法について、図6の(a)(b)に基づいて説明する。図6の(a)は本実施の形態における粒子分離装置20Bを備えた粒子測定装置10Bを示すものであって、図6の(b)に示す電力供給部21での入力電圧の印加により発生する流体駆動部としてのファン4の駆動出力を示す波形図である。図6の(b)は、電力供給部21での入力電圧の印加状態を示す波形図である。
本実施の形態の粒子分離装置20Bを備えた粒子測定装置10Bにおいては、図6の(a)(b)に示すように、実施の形態1と同様に、通常駆動時は、駆動制御部22は、電力供給部21からファン4に第1入力電圧VH0を供給するように制御する。これにより、ファン4は、駆動出力PH0にて第1電圧駆動状態を継続する。この結果、センサ1にて、微小粒子8bの検出が可能となる。
一方、間欠駆動モードでは、一定間隔にて入力電圧を第1入力電圧VH1(<第1入力電圧VH0=定格電圧)と第1入力電圧VH1よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL1(>第2入力電圧VL0=零電圧)とを切り替える。
すなわち、第1入力電圧VH1は実施の形態1の図5の(a)(b)に示す第1入力電圧VH0(=定格電圧)よりも低い電圧であり、第2入力電圧VL1は実施の形態1の図5の(a)(b)に示す第2入力電圧VL0(=零電圧)よりも高い電圧である。
そして、このような電力供給部21に対する駆動制御部22での制御によって、ファン4を駆動状態と非駆動状態とに切り替える。これにより、ファン4の駆動出力を駆動出力PL1〜PH1及び駆動出力PH1〜PL1の間で変化させながら粒子分離を行う。
尚、図6の(a)(b)においては、第1電圧としての第1入力電圧VH1(<第1入力電圧VH0=定格電圧)によると第1電圧駆動状態とし、第1入力電圧VH1よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL1(>第2入力電圧VL0=零電圧)による第2電圧駆動状態としている。しかし、本発明においては、必ずしもこれに限らず、第2電圧駆動状態についてのみ、第1入力電圧VH1よりも低い第2電圧としての第2入力電圧VL1(>第2入力電圧VL0=零電圧)によるとし、第1電圧駆動状態については、第1電圧としての第1入力電圧VH0(=定格電圧)によるとすることも可能である。
また、本実施の形態においても、ファン4が、一定時間、駆動出力PH1又は駆動出力PH0にて駆動していてもよい。
また、実施の形態1と同様に、流体駆動部はファン4又はポンプ等、駆動状態と非駆動状態とが切り替え可能なものであればよい。さらに、駆動状態の切り替えは、例えばファン4等に対する電力供給部21からの入力電力のオン/オフ切り替えによって行う。
このように、本実施の形態の粒子分離装置20Bを備えた粒子測定装置10Bでは、間欠駆動モードにおける第2電圧としての第2入力電圧VL1は、電力供給部21からファン4への電力を非供給とする零電圧としての第2入力電圧VL0よりも大きい。
すなわち、実施の形態1における粒子分離装置20Aでは、駆動制御部22が、ファン4に対して間欠駆動モードでの駆動動作を行わせる場合に、第1電圧としての第1入力電圧VH0と第2電圧としての第2入力電圧VL0とは、基本的には、定格電圧と零電圧を意味する。
しかしながら、間欠駆動モードでの駆動動作は、必ずしも定格電圧と零電圧とに限らず、第2電圧としての第2入力電圧VL1を零電圧よりも大きくしてもよい。
これにより、ファン4が完全に停止するのを防止することができるので、間欠駆動モードにおいて、慣性力の制御が無制御状態になるのを防止することができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図7及び図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1及び実施の形態2の粒子分離装置20A・20B、粒子測定装置10A・10B及び粒子分離方法では、主として、第1電圧による第1電圧駆動状態と、該第1電圧よりも低い第2電圧による第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードについて説明した。
本実施の形態では、間欠駆動モードでの微小粒子8b及び全粒子における測定方法の一つのバリエーションについて説明する。
本実施の形態の粒子分離装置20C、粒子測定装置10Cの構成及び動作について、図7及び図8の(a)に基づいて説明する。図7は、本実施の形態における粒子分離装置20Cを備えた粒子測定装置10Cの構成を示す断面図である。図8の(a)は本実施の形態における粒子分離装置20Cを備えた粒子測定装置10Cを示すものであって、間欠駆動モードにおける流体駆動部としてのファン4の駆動出力を示す波形図である。
本実施の形態の粒子分離装置20Cを備えた粒子測定装置10Cにおいては、図7に示すように、検出制御部11は、検出状態切替部11aに加えて検出条件切替部11c及び時分割検出・非検出切替設定部11bを備えている。
この検出条件切替部11cは、粒子分離装置20Aが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Aの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、センサ1に粒子を検出させる検出状態とセンサ1に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行うようになっている。
また、検出状態切替部11aの時分割検出・非検出切替設定部11bは、第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、センサ1に粒子を検出させる検出状態とセンサ1に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行うようになっている。
上記構成の粒子分離装置20Cを備えた粒子測定装置10C及び粒子分離方法では、実施の形態1と同様に、通常駆動時は、駆動制御部22は、電力供給部21からファン4に第1入力電圧VH0を供給するように制御する。これにより、ファン4は、駆動出力P1にて第1電圧駆動状態を継続する。この結果、センサ1にて、微小粒子8bの検出が可能となる。
一方、間欠駆動モードでは、一定間隔にて、例えば、入力電圧を前記第1入力電圧VH0=定格電圧と第2入力電圧VL0(=零電圧)とを切り替えることによって、ファン4を駆動状態と非駆動状態とに切り替える。これによって、ファン4の駆動出力を駆動出力PL0〜PH0及び駆動出力PH0〜PL0の間で変化させながら粒子分離を行う。
そして、この間欠駆動モードにおいて、以下のように、粒子測定を行う。
上記構成の粒子分離装置20Cを備えた粒子測定装置10C及び粒子分離方法での間欠駆動モードにおける粒子測定方法について、図8の(b)に基づいて説明する。図8の(b)は、間欠駆動モードにおけるセンサ1での検出タイミングを示すタイミングチャートである。
本実施の形態の粒子分離装置20Cを備えた粒子測定装置10C及び粒子分離方法では、図8の(a)(b)に示すように、ファン4の駆動出力に応じて粒子の検出/非検出を切り替えることが可能となっている。
すなわち、図7及び図8の(a)(b)に示すように、例えば、ファン4の駆動出力P1以下においては、測定環境に存在する粗大粒子8aが殆ど分粒されずに支流路5cを通ってセンサ1に到達する。このため、ファン4の駆動出力P1以下のときのみ検出を行う。これにより、周辺環境に対する全粒子モードでの粒子検出・測定を行うことが可能となる。
間欠駆動モードの全時間においては、検出有無の切り替えは、検出制御部11の検出条件切替部11cにて、例えば、ファン4の駆動出力PL0〜P1、駆動出力P2〜PH0、及び駆動出力P1〜PL0にて検出する。また、ファン4の駆動出力P1〜P2で非検出とする。このように、検出/非検出の切り替え基準は、複数あってもよい。尚、図8の(a)(b)においては、1回の駆動/非駆動状態サイクルを5つに分割しているが、より細分化して検出有無を切り替えてもよい。また、切り替えのタイミングは、ファン4の駆動出力を測定し、測定値を基準としてもよいし、駆動/非駆動状態を切り替えた時間からの経過時間を基準としてもよい。
上述のように、本実施の形態では、ファン4の駆動出力の上昇及び下降のタイミングに合わせて測定のタイミングを制御している。
すなわち、本実施の形態の粒子測定装置10Cでは、粗大粒子8aと微小粒子8bとを分離せずに検出する全粒子測定モードにおいては、測定に十分な分だけ粗大粒子8aが流入するタイミングにて検出すればよいものとしている。したがって、例えば、図8の(a)(b)に示す出力波形の一つの山の部分を分割せずに、全てのタイミングでの粒子検出情報を積分した値を測定することによっても目的を達成することはできる。
しかし、粗大粒子8aの流入量は、全てのタイミングで一定というわけではない。すなわち、比較的流速が低い立ち上がりと駆動出力の下降とのタイミングにおいては、粗大粒子8aの流入量が多い。しかし、流速が大きいタイミングにおいては粗大粒子8aの流入量が少ないので、全粒子に含まれる微小粒子8bの比率が高くなっている。このため、検出したい粒子の検出精度を高めるためには、検出対象の粒子の流入量又は流入比率が高くなるタイミングにて検出するように検出タイミングを制御することが好ましい。
また、副次的な効果としては、上記の制御を行うことにより、間欠駆動モードにおいて、全粒子測定モードと微量粒子測定モードとを同時に行うことも可能である。すなわち、ファン4の駆動出力PL0〜P1のタイミングで全粒子測定モードの測定を行い、ファン4の駆動出力P2〜PH0のタイミンにて微粒子測定モードを行う。これにより、リアルタイムに全粒子測定モードと微小粒子測定モードとを同時に測定することが可能となる。
このように、本実施の形態の粒子測定装置10Cでは、粒子分離装置20Cと、この粒子分離装置20Cにて分離された気体に含まれる粒子を検出するセンサ1とを備えている。そして、粒子分離装置20Cが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Cの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の検出条件に切り替えてセンサ1に粒子を検出させる検出条件切替部11cを備えている。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作におけるファン4の駆動出力における大きさは、小駆動出力から高駆動出力まで存在する。このため、ファン4が小駆動出力の場合と高駆動出力の場合とによって、センサ1が検出する粒子の大きさを変えることができる。
そこで、検出条件切替部11cが、粒子分離装置20Cが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Cの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の異なる検出条件の間で該検出条件を1回以上切り替えて、複数の異なる検出条件にてセンサ1に粒子を検出させる。
これによって、ファン4の駆動出力に対応して複数の検出条件による各種の粒子径の粒子量を測定することが可能となる。
また、本実施の形態における粒子測定装置10Cでは、検出状態切替部11aは、粒子分離装置20Cが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Cの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に検出状態と非検出状態との切り替えを時分割検出・非検出切替設定部11bにて行う。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作におけるファン4の駆動出力は、第1電圧の印加時に、小駆動出力から高駆動出力まで増加する。一方、第2電圧の印加時には、高駆動出力から低駆動出力まで低下する。その結果、その時間を時分割することによって、分割された時間領域毎に流体駆動部の駆動出力が異なる。
そこで、検出状態切替部11aは、粒子分離装置20Cが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Cの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に検出状態と非検出状態との切り替えを行う。これによって、所望する時間領域にのみ粒子径の検出を行うことができる。
したがって、所望する時間領域での流体駆動部の駆動出力に対応した粒子径の範囲の粒子量を測定することが可能となる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について、図9〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態3では、間欠駆動モードでの微小粒子8b及び全粒子における測定方法の一つのバリエーションについて説明した。
本実施の形態では、間欠駆動モードでの微小粒子8b及び全粒子における測定方法の他のバリエーションについて説明する。
本実施の形態の粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10Dの構成及び動作について、図9及び図10の(a)に基づいて説明する。図9は、本実施の形態における粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10Dの構成を示す断面図である。図10の(a)は本実施の形態における粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10Dを示すものであって、間欠駆動モードにおける流体駆動部としてのファン4の駆動出力を示す波形図である。
本実施の形態の粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10Dにおいては、図9に示すように、検出制御部11は、検出状態切替部11a、時分割検出・非検出切替設定部11b、及び検出条件切替部11cに加えて時分割粒子検出設定部11dを備えている。
この時分割粒子検出設定部11dは、粒子分離装置20Dが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Dの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に異なる検出条件にてセンサ1に粒子を検出させる。
上記構成の粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10D及び粒子分離方法では、実施の形態1と同様に、通常駆動時は、駆動制御部22は、電力供給部21からファン4に第1入力電圧VH0を供給するように制御する。これにより、ファン4は、駆動出力P1にて第1電圧駆動状態を継続する。この結果、センサ1にて、微小粒子8bの検出が可能となる。
一方、間欠駆動モードでは、一定間隔にて、例えば、入力電圧を前記第1入力電圧VH0=定格電圧と第2入力電圧VL0(=零電圧)とを切り替えることによって、ファン4を駆動状態と非駆動状態とに切り替える。これによって、ファン4の駆動出力を駆動出力PL0〜PH0及び駆動出力PH0〜PL0の間で変化させながら粒子分離を行う。
そしてこの間欠駆動モードにおいて、以下のように、粒子測定を行う。
上記構成の粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10D及び粒子分離方法での間欠駆動モードにおける粒子測定方法について、図10の(b)に基づいて説明する。図10の(b)は、間欠駆動モードにおいて、分割された時間領域毎に粒子に検出させる時分割粒子検出設定部11dの設定状態を示すタイミングチャートである。
本実施の形態の粒子分離装置20Dを備えた粒子測定装置10D及び粒子分離方法では、図10の(a)(b)に示すように、分割された時間領域毎に、ファン4の駆動部出力に応じて測定条件を変化させながら測定を行うようになっている。
すなわち、測定する粒子分布に応じて測定条件を変更する必要がある場合には、図10の(a)(b)に示すように、ファン4の駆動出力PL0〜P1のときの粒子範囲に対して測定条件C1に切り替える。また、ファン4の駆動出力P1〜P2のときの粒子範囲に対して測定条件C2に切り替える。さらに、ファン4の駆動出力P2〜PH0のときの粒子範囲に対して測定条件C3に切り替える。これによって、複数の粒子分布に対して最適な条件にて測定を行うことが可能となる。
この場合、図11に示すように、粒子測定装置10Dにおいて、表示装置30を備えるようにしておけば、各測定条件C1〜C3での測定結果を、測定と略同時に表示することが可能となる。
また、各測定条件C1〜C3での測定結果から、例えば測定条件C1での粒子範囲と測定条件C2での粒子範囲との差分をとる等の処理を行うことが可能である。これによって、粒子分離装置20Dでは分離できない範囲の粒子に対する測定結果を得ることが可能となる。
尚、図10の(a)(b)においては、間欠駆動モードにおける1回の駆動状態と非駆動状態とのサイクルを、3つの測定条件C1〜C3に分割している。しかし、必ずしもこれに限らず、より細分化して測定条件を変更してもよい。また、測定条件の切り替えについては、ファン4の駆動出力の値を基準としてもよいし、ファン4の駆動状態と非駆動状態との切り替え時間からの経過時間を基準として切り替えてもよい。さらに、測定条件については、駆動出力範囲毎に特定の値を持っていてもよい。或いは、検出時のファン4の駆動出力に応じて算出してもよく、リアルタイムで処理してもよいし、測定後から処理してもよい。
このように、本実施の形態の粒子測定装置10Dでは、検出条件切替部11cは、粒子分離装置20Dが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Dの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に異なる検出条件にてセンサ1に粒子を検出させる。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作におけるファン4の駆動出力は、第1電圧の印加時に、小駆動出力から高駆動出力まで増加する。一方、第2電圧の印加時には、高駆動出力から低駆動出力まで低下する。その結果、その時間を時分割することによって、分割された時間領域毎にファン4の駆動出力が異なる。
したがって、検出条件切替部11cの時分割粒子検出設定部11dが、該分割された時間領域毎に異なる検出条件にてセンサ1に粒子を検出させることによって、各時間領域でのファン4の駆動出力に対応した互いに異なる粒子径の範囲の粒子量を測定することが可能となる。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施形態について、図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1及び実施の形態2の粒子分離装置20A・20B、粒子測定装置10A・10B及び粒子分離方法では、第1電圧による第1電圧駆動状態と、該第1電圧よりも低い第2電圧による第2電圧駆動状態とを繰り返す間欠駆動モードについて説明した。
本実施の形態では、間欠駆動モードと継続駆動モードとの組み合わせについて説明する。
本実施の形態の粒子分離装置20Eを備えた粒子測定装置10Eの動作について、図12に基づいて説明する。図12は、本実施の形態における粒子分離装置20Eを備えた粒子測定装置10E、粒子分離方法を示すものであって、間欠駆動モードと継続駆動モードとを切り替え駆動する場合の流体駆動部としてのファンの駆動出力を示す波形図である。
本実施の形態の粒子分離装置20Eを備えた粒子測定装置10Eでは、図12に示すように、一定の間隔で間欠駆動モードと通常駆動である継続駆動モードとを切り替える。
ここで、継続駆動モードとは、第1電圧駆動状態の後に第2電圧駆動状態に移行することなく第1電圧駆動状態を継続することをいうものであり、微小粒子8bを測定するための通常駆動モードをいう。
本実施の形態では、切り替えの間隔は、測定条件によって変更することが可能である。例えば、微小粒子濃度の変動は大きいが粗大粒子濃度の変動は少ない環境の場合には、通常駆動つまり継続駆動モードの時間を間欠駆動モードの時間より長くする。これにより、変動の大きい微小粒子濃度に重点を置いた測定が可能となる。
このように、本実施の形態の粒子分離装置20Eを備えた粒子測定装置10E、及び粒子分離方法では、駆動制御部22は、間欠駆動モードと、第1電圧駆動状態の後に第2電圧駆動状態に移行することなく第1電圧駆動状態を継続する継続駆動モードとを切り替えるように制御する。
これにより、間欠駆動モードでは、全粒子測定モードでの粒子測定を行うための粒子分離が可能となる。一方、継続駆動モードでは、微粒子測定モードでの粒子測定を行うための粒子分離が可能となる。
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態において、駆動制御部22が、間欠駆動モードと継続駆動モードとを切り替え場合に、以下の方法に基づいて切り替えることが可能である。
例えば、実施の形態3の粒子分離装置20C及び粒子測定装置10C、並びに前記実施の形態4の粒子分離装置20D及び粒子測定装置10Dにおいて、測定結果を基準として間欠駆動モードと継続駆動モードとを切り替えることが可能である。
例えば、継続駆動モードにおける大気中の微小粒子濃度の測定において、微小粒子8bの濃度が一定以上になったときに、間欠駆動モードに一定時間切り替える。
これにより、微小粒子濃度のみが変動したか、又は大気中の粒子濃度全体が変化したかを分析することが可能となる。ここで、切り替えの基準は、例えば粒子濃度が一定以上若しくは一定以下になったとき、特定の成分を検出したとき、又は測定値の変化速度が一定値以上若しくは一定値以下になったときとすることが可能である。
〔実施の形態6〕
本発明のさらに他の実施の形態について説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態5と同じである。
例えば、実施の形態3の粒子分離装置20C及び粒子測定装置10C、並びに前記実施の形態4の粒子分離装置20D及び粒子測定装置10Dにおいて、分割した各測定時間における測定結果から粗大粒子8aの量と微小粒子8bの量を個別に求めることが可能である。
すなわち、全粒子測定モードにて検出した全粒子の検出量から微小粒子測定モードの検出量を差分することにより、原理的には粗大粒子8aの量を求めることができる。また、測定結果を、前記図11に示すように、表示装置30に表示させることも可能である。
尚、粗大粒子8aの量と微小粒子8bの量を個別に求める場合においても、実施の形態5にて説明した継続駆動モードと間欠駆動モードとの切り変えを行ってもよい。この場合、微小粒子測定モードのときは連続駆動モードにて測定し、全粒子測定モードのときは間欠駆動モードとする。また、連続駆動モードと間欠駆動モードとの切り替えは、例えば、手動のスイッチによる切り替え、又はタイマーによる切り替えなどの方法がある。
〔まとめ〕
本発明の態様1における粒子分離装置20Aは、外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部(ファン4)と、該流体駆動部(ファン4)が駆動出力を発生するための電力を供給する電力供給部21とを有し、導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離装置において、上記電力供給部21から上記流体駆動部(ファン4)へ第1電圧(第1入力電圧VH0)が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部21から上記流体駆動部(ファン4)へ上記第1電圧(第1入力電圧VH0)よりも低い第2電圧(第2入力電圧VL0)が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部(ファン4)を駆動させる駆動制御部22が設けられていることを特徴としている。
本発明の態様8における粒子分離方法は、外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部(ファン4)に、電力供給部21から該流体駆動部(ファン4)が駆動出力を発生するための電力を供給し、該導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離方法において、上記電力供給部21から上記流体駆動部(ファン4)へ第1電圧(第1入力電圧VH0)が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部21から上記流体駆動部(ファン4)へ上記第1電圧(第1入力電圧VH0)よりも低い第2電圧(第2入力電圧VL0)が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部(ファン4)を駆動させることを特徴としている。
従来、一つの検出器で微小粒子測定モードと粗大粒子測定モードとを、簡単な方法で両方可能とする粒子分離装置及び粒子分離方法を採用する粒子測定装置は無かった。
ここで、通常の全粒子測定モードの機能を具備するために、例えばファン等の流体駆動部を継続的に低速回転させる方法がある。これにより、粗大粒子の慣性力を変化させて、一つの検出器を用いて全粒子測定モードの機能を実現することができる。しかし、この方法は、下記の問題がある。
すなわち、ファン等の流体駆動部の速度を低下させる方法としては、一般的には、電圧制御法とPWM(Pulse Width Modulation)制御法との2種類がある。
電圧制御方法とは、ファン等の流体駆動部に供給する電圧を低下させることによりファン等の流体駆動部の回転速度を低下させる方法である。しかしながら、一般的に、ファン等の流体駆動部が稼働し得る出力電圧の範囲は限定されている。このため、低格電圧に比して大きく電圧が低下すると、ファン等の流体駆動部が駆動しない。すなわち、電圧制御法では、ファン等の流体駆動部の回転速度が制御できる範囲が極めて限定されている。また、可変抵抗等を用いて電圧を制御する場合等は、電圧を低下させることにより電力の損失が生じてしまう。
これに対して、PWM制御法は、ファン等の流体駆動部に供給するパルス波のデューティー比を制御することにより、ファン等の流体駆動部の回転速度を制御する方法である。この方法は、電圧制御法に比べて広い範囲でファン等の流体駆動部の回転速度を制御でき、かつ電圧損失も軽減できる。しかし、PWM制御は、ファン等の流体駆動部の回転周期と同程度の短い周期でパルス波を制御する。このため、複雑な回路を搭載する必要があるので、コストが高くなる。
そこで、本発明の粒子分離装置では、電力供給部から流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、電力供給部から流体駆動部へ第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる駆動制御部が設けられている。
また、本発明の粒子分離方法では、電力供給部から流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる。
この結果、電力供給部から流体駆動部への電力供給として、高電圧の第1電圧と低電圧の第2電圧とを定期的に連続して繰り返す。これにより、第1電圧の印加直後又は第1電圧を第2電圧に切り替えた直後では、流体駆動部は、定格による通常駆動よりも低い出力で駆動する時間が生じる。そして、その時間は、分粒される粗大粒子を粒子検出部に到達させることが可能となる。
これにより、本発明では、出力変化用の駆動回路部又はPWM駆動用回路等が必要ないため、低価格の駆動制御部でも粗大粒子の測定が可能となる。
したがって、粒子の分級範囲を簡単に変化し得る粒子分離装置及び粒子分離方法を提供することができる。
本発明の態様2における粒子分離装置20Aは、態様1の粒子分離装置において、前記第2電圧(第2入力電圧VL1)は、前記電力供給部21から前記流体駆動部(ファン4)への電力を非供給とする零電圧であるとすることができる。
これにより、駆動制御部は電力供給部から印加される第1電圧をオン・オフするだけでよいので、駆動制御部での制御が簡単となる。
本発明の態様3における粒子分離装置20Eは、態様1又は2の粒子分離装置20Aにおいて、前記駆動制御部22は、前記間欠駆動モードと、前記第1電圧駆動状態の後に第2電圧駆動状態に移行することなく第1電圧駆動状態を継続する継続駆動モードとを切り替えるように制御するとすることができる。
これにより、間欠駆動モードでは、全粒子測定モードでの粒子測定を行うための粒子分離が可能となる。一方、継続駆動モードでは、微粒子測定モードでの粒子測定を行うための粒子分離が可能となる。
本発明の態様4における粒子測定装置10Cは、態様1、2又は3の粒子分離装置20A・20Eと、上記粒子分離装置20A・20Eにて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部(センサ1)とを備えた粒子測定装置であって、上記粒子分離装置20A・20Eが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20A・20Eの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、上記粒子検出部(センサ1)に粒子を検出させる検出状態と上記粒子検出部(センサ1)に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行う検出状態切替部11aを備えているとすることができる。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作における前記流体駆動部の駆動出力は、第1電圧の印加時に、小駆動出力から高駆動出力まで増加する。一方、第2電圧の印加時には、高駆動出力から低駆動出力まで低下する。このように、間欠駆動モードでは、流体駆動部の駆動出力が異なる。
そこで、検出状態切替部は、第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、上記粒子検出部に粒子を検出させる検出状態と上記粒子検出部に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行う。
これによって、粒子検出部(センサ1)に粒子を検出させる検出状態において、流体駆動部の駆動出力に対応した粒子径の範囲の粒子量を測定することが可能となる。
本発明の態様5における粒子測定装置10Cは、態様1、2又は3の粒子分離装置20A・20C・20Eと、上記粒子分離装置20A・20C・20Eにて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部(センサ1)とを備えた粒子測定装置であって、上記粒子分離装置20A・20Eが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20A・20C・20Eの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の異なる検出条件の間で該検出条件を1回以上切り替えて、複数の異なる検出条件にて上記粒子検出部(センサ1)に粒子を検出させる検出条件切替部11cを備えているとすることができる。尚、検出条件とは、例えば、光散乱を利用した大気中粒子の質量濃度を測定する装置の場合、粒子検出部の出力値を質量濃度に変換するための換算式が挙げられる。同一質量濃度でも、粒子分布が異なると光散乱強度が変化する。このため、間欠駆動モードの状態に応じて換算式を切り替えることによって、精度の高い測定が可能となる。例えば、粒子の検出情報を電気信号として検出し、検出した電気信号強度と係数との積を換算式として粒子の濃度を算出する粒子検出装置において、流体駆動部(ファン4)の駆動出力の大きさの異なる粒子範囲に対応して異なる係数値を用いるようにしてもよい。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作における流体駆動部の駆動出力における大きさは、小駆動出力から高駆動出力まで存在する。このため、流体駆動部が小駆動出力の場合と高駆動出力の場合とによって、粒子検出部が検出する粒子の大きさを変えることができる。
そこで、検出条件切替部が、上記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の異なる検出条件の間で該検出条件を1回以上切り替えて、複数の異なる検出条件にて上記粒子検出部に粒子を検出させる。
これによって、流体駆動部の駆動出力に対応して複数の検出条件による各種の粒子径の粒子量を測定することが可能となる。
本発明の態様6における粒子測定装置10Cは、態様4の粒子測定装置において、前記検出状態切替部11aは、前記粒子分離装置20Cが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Cの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に検出状態と非検出状態との切り替えを行うとすることができる。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作における前記流体駆動部の駆動出力は、第1電圧の印加時に、小駆動出力から高駆動出力まで増加する。一方、第2電圧の印加時には、高駆動出力から低駆動出力まで低下する。その結果、その時間を時分割することによって、分割された時間領域毎に流体駆動部の駆動出力が異なる。
そこで、検出状態切替部は、前記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に検出状態と非検出状態との切り替えを行う。これによって、所望する時間領域にのみ粒子径の検出を行うことができる。
したがって、所望する時間領域での流体駆動部の駆動出力に対応した粒子径の範囲の粒子量を測定することが可能となる。
本発明の態様7における粒子測定装置10Dは、態様5の粒子測定装置において、前記検出条件切替部11cは、前記粒子分離装置20Dが間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置20Dの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に異なる検出条件にて前記粒子検出部(センサ1)に粒子を検出させるとすることができる。
すなわち、間欠駆動モードでの駆動動作における前記流体駆動部の駆動出力は、第1電圧の印加時に、小駆動出力から高駆動出力まで増加する。一方、第2電圧の印加時には、高駆動出力から低駆動出力まで低下する。その結果、その時間を時分割することによって、分割された時間領域毎に流体駆動部の駆動出力が異なる。
したがって、検出条件切替部が、該分割された時間領域毎に異なる検出条件にて粒子検出部に粒子を検出させることによって、各時間領域での流体駆動部の駆動出力に対応した互いに異なる粒子径の範囲の粒子量を測定することが可能となる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、大気中に浮遊する微粒子を分離し分離した微粒子の量を測定する、微粒子測定装置や微粒子センサに利用することができる。したがって、例えば、PM2.5(Particulate Matter:微小粒子状物質)等の微小粒子やほこり等の粗大粒子の測定に適用することができる。
1 センサ
2 吸気部
3 分粒部
4 ファン(流体駆動部)
5a 導入流路
5b 主流路
5c 支流路
5d 主流排出路
5e 支流排出路
6 仕切板
7a 気流
7b 主流
7c 支流
8a 粗大粒子
8b 微小粒子
10A〜10E 粒子測定装置
10A’ 粒子測定装置
11 検出制御部
11a 検出状態切替部
11b 時分割検出・非検出切替設定部
11c 検出条件切替部
11d 時分割粒子検出設定部
20A〜20E 粒子分離装置
20A’ 粒子分離装置
21 電力供給部
22 駆動制御部
30 表示装置
A 分岐部
C1〜C3 測定条件
PH0 駆動出力
PH1 駆動出力
PL0 駆動出力
PL1 駆動出力
P1,P2 駆動出力
VH0 第1入力電圧(第1電圧)
VH1 第1入力電圧(第1電圧)
VL0 第2入力電圧(第2電圧)
VL1 第2入力電圧(第2電圧)

Claims (10)

  1. 外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部と、該流体駆動部が駆動出力を発生するための電力を供給する電力供給部とを有し、導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離装置であって、上記電力供給部から上記流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる駆動制御部が設けられている粒子分離装置と、
    上記粒子分離装置にて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部とを備えた粒子測定装置であって、
    上記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、上記粒子検出部に粒子を検出させる検出状態と上記粒子検出部に粒子を検出させない非検出状態との切り替えを1回以上行う検出状態切替部を備えていることを特徴とする粒子測定装置。
  2. 前記第2電圧は、前記電力供給部から前記流体駆動部への電力を非供給とする零電圧であることを特徴とする請求項1記載の粒子測定装置。
  3. 前記駆動制御部は、前記間欠駆動モードと、前記第1電圧駆動状態の後に第2電圧駆動状態に移行することなく第1電圧駆動状態を継続する継続駆動モードとを切り替えるように制御することを特徴とする請求項1又は2記載の粒子測定装置。
  4. 外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部と、該流体駆動部が駆動出力を発生するための電力を供給する電力供給部とを有し、導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離装置であって、上記電力供給部から上記流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる駆動制御部が設けられている粒子分離装置と、
    上記粒子分離装置にて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子検出部とを備えた粒子測定装置であって、
    上記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の異なる検出条件の間で該検出条件を1回以上切り替えて、複数の異なる検出条件にて上記粒子検出部に粒子を検出させる検出条件切替部を備えていることを特徴とする粒子測定装置。
  5. 前記第2電圧は、前記電力供給部から前記流体駆動部への電力を非供給とする零電圧であることを特徴とする請求項4記載の粒子測定装置。
  6. 前記駆動制御部は、前記間欠駆動モードと、前記第1電圧駆動状態の後に第2電圧駆動状態に移行することなく第1電圧駆動状態を継続する継続駆動モードとを切り替えるように制御することを特徴とする請求項4又は5記載の粒子測定装置。
  7. 前記検出状態切替部は、
    前記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に検出状態と非検出状態との切り替えを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粒子測定装置。
  8. 前記検出条件切替部は、
    前記粒子分離装置が間欠駆動モードにて駆動するときの該粒子分離装置の第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返し時間を複数の時間領域に分割すると共に、該分割された時間領域毎に異なる検出条件にて前記粒子検出部に粒子を検出させることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の粒子測定装置。
  9. 外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部に、電力供給部から該流体駆動部が駆動出力を発生するための電力を供給し、該導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離方法であって、上記電力供給部から上記流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる粒子分離方法を用いて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子測定方法であって、
    上記流体駆動部を間欠駆動モードにて駆動させるときの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、粒子を検出する検出状態と粒子を検出しない非検出状態との切り替えを1回以上行う検出状態切替工程を含むことを特徴とする粒子測定方法。
  10. 外部から気体を導入する気流を発生させる流体駆動部に、電力供給部から該流体駆動部が駆動出力を発生するための電力を供給し、該導入される気体に含まれる粒子をその慣性力によって分離する粒子分離方法であって、上記電力供給部から上記流体駆動部へ第1電圧が印加されている第1電圧駆動状態と、上記電力供給部から上記流体駆動部へ上記第1電圧よりも低い第2電圧が印加されている第2電圧駆動状態とを連続的に繰り返す間欠駆動モードにて該流体駆動部を駆動させる粒子分離方法を用いて分離された気体に含まれる粒子を検出する粒子測定方法であって、
    上記流体駆動部を間欠駆動モードにて駆動させるときの第1電圧駆動状態と第2電圧駆動状態との連続的な繰り返しにおける各繰り返しの時間の中で、複数の異なる検出条件の間で該検出条件を1回以上切り替えて、複数の異なる検出条件にて粒子を検出する検出条件切替工程を含むことを特徴とする粒子測定方法。
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